JP2011153952A - 監視機能付き保護モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】さまざまな利用状況における二次電池の状態を把握することが可能な監視機能付き保護モジュールを提供することを目的としている。
【解決手段】二次電池と負荷との間に接続されたスイッチ素子のオン/オフを制御して前記二次電池を過充電、過放電から保護する保護手段と、前記二次電池の状態情報と、前記二次電池の状態を検出するための閾値情報とが記憶された記憶手段と、前記二次電池の状態を監視する状態監視手段と、を有し、前記状態監視手段は、前記二次電池の状態の検出に用いる前記状態情報の項目と前記閾値情報に含まれる閾値とを設定指示に基づき設定する設定手段と、前記設定手段により設定された前記状態情報の項目の値と前記閾値とに基づき前記二次電池の異常状態を検出する異常状態検出手段と、を有する。
【選択図】図2
【解決手段】二次電池と負荷との間に接続されたスイッチ素子のオン/オフを制御して前記二次電池を過充電、過放電から保護する保護手段と、前記二次電池の状態情報と、前記二次電池の状態を検出するための閾値情報とが記憶された記憶手段と、前記二次電池の状態を監視する状態監視手段と、を有し、前記状態監視手段は、前記二次電池の状態の検出に用いる前記状態情報の項目と前記閾値情報に含まれる閾値とを設定指示に基づき設定する設定手段と、前記設定手段により設定された前記状態情報の項目の値と前記閾値とに基づき前記二次電池の異常状態を検出する異常状態検出手段と、を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、充放電可能な二次電池と負荷との間に接続された監視機能付き保護モジュールに関する。
リチウムイオン電池等の二次電池で駆動するデジタルカメラや携帯電話等の携帯機器では、二次電池は、使用上の安全性を確保するために保護回路が備えられた電池パックの形態で使用される。また近年の携帯機器では、二次電池の状態を監視して二次電池の状態を把握するための情報を収集する監視回路を有する形態のものもある。携帯機器では、この監視回路により収集された情報に基づき二次電池の状態を判定できる。
例えば特許文献1には、電池の使用状態を取得して二次電池の劣化度記憶部に記憶させることが記載されている。また特許文献2には、電池パック側で電池情報の管理を行うことが記載されている。
近年では、携帯機器の使用上の安全性を向上させるために、より正確に二次電池の状態を把握することが求められている。二次電池の状態を正確に把握できれば、携帯機器の使用者に対し、適切なタイミングで二次電池の充電を促す通知や二次電池の異常を知らせる通知等を行うことができる。
本発明は、上記事情を鑑みてこれを解決すべくなされたものであり、さまざまな利用状況における二次電池の状態を把握することが可能な監視機能付き保護モジュールを提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の如き構成を採用した。
充放電可能な二次電池(200)と負荷(300)との間に接続された監視機能付き保護モジュール(100)であって、
前記二次電池(200)と前記負荷(300)との間に接続されたスイッチ素子(M1、M2)のオン/オフを制御して前記二次電池(200)を過充電、過放電から保護する保護手段(130)と、
前記二次電池(200)の状態情報(400)と、前記二次電池(200)の状態を検出するための閾値情報(500)とが記憶された記憶手段(144)と、
前記二次電池(200)の状態を監視する状態監視手段(120)と、を有し、
前記状態監視手段(120)は、
前記二次電池(200)の状態の検出に用いる前記状態情報(400)の項目と前記閾値情報(500)に含まれる閾値とを設定指示に基づき設定する設定手段(125、126)と、
前記設定手段(125、126)により設定された前記状態情報(400)の項目の値と前記閾値とに基づき前記二次電池(200)の異常状態を検出する異常状態検出手段(128)と、を有する。
前記二次電池(200)と前記負荷(300)との間に接続されたスイッチ素子(M1、M2)のオン/オフを制御して前記二次電池(200)を過充電、過放電から保護する保護手段(130)と、
前記二次電池(200)の状態情報(400)と、前記二次電池(200)の状態を検出するための閾値情報(500)とが記憶された記憶手段(144)と、
前記二次電池(200)の状態を監視する状態監視手段(120)と、を有し、
前記状態監視手段(120)は、
前記二次電池(200)の状態の検出に用いる前記状態情報(400)の項目と前記閾値情報(500)に含まれる閾値とを設定指示に基づき設定する設定手段(125、126)と、
前記設定手段(125、126)により設定された前記状態情報(400)の項目の値と前記閾値とに基づき前記二次電池(200)の異常状態を検出する異常状態検出手段(128)と、を有する。
また本発明の監視機能付き保護モジュールにおいて、前記状態監視手段(120)は、
前記異常状態検出手段(128)により異常状態が検出されたとき、少なくとも前記異常状態の種類と、前記異常状態が検出された時刻と、前記異常状態が検出された回数とを前記状態情報(400)として前記記憶手段(144)へ記憶させる。
前記異常状態検出手段(128)により異常状態が検出されたとき、少なくとも前記異常状態の種類と、前記異常状態が検出された時刻と、前記異常状態が検出された回数とを前記状態情報(400)として前記記憶手段(144)へ記憶させる。
また本発明の監視機能付き保護モジュールにおいて、前記状態監視手段(120)は、
前記負荷と通信するための通信手段(133、141)を有し、
前記通信手段(133、141)により前記負荷(300)の識別情報を前記負荷(300)から取得し、前記識別情報を前記状態情報(400)と対応付けて前記記憶手段(144)へ記憶させる。
前記負荷と通信するための通信手段(133、141)を有し、
前記通信手段(133、141)により前記負荷(300)の識別情報を前記負荷(300)から取得し、前記識別情報を前記状態情報(400)と対応付けて前記記憶手段(144)へ記憶させる。
また本発明の監視機能付き保護モジュールにおいて、前記状態監視手段(120)は、
前記状態情報(400)に基づき前記二次電池(200)の劣化のモードを判定するための劣化モード情報を生成する劣化モード判別手段(134)を有する。
前記状態情報(400)に基づき前記二次電池(200)の劣化のモードを判定するための劣化モード情報を生成する劣化モード判別手段(134)を有する。
また本発明の監視機能付き保護モジュールにおいて、前記状態監視手段(120)は、
前記状態監視手段(120)が再起動されたとき、再起動された回数を前記記憶手段(144)へ記憶させるか否かを制御する記憶制御手段(129)を有する。
前記状態監視手段(120)が再起動されたとき、再起動された回数を前記記憶手段(144)へ記憶させるか否かを制御する記憶制御手段(129)を有する。
また本発明の監視機能付き保護モジュールにおいて、前記記憶手段(144)は、記憶された情報の書き換えが可能であるものとした。
本発明によれば、様々な利用状況における二次電池の状態を把握することができる。
以下に図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の監視機能付き保護モジュールを説明するための図である。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100は、二次電池200と携帯機器300との間に接続される。監視機能付き保護モジュール100において、端子T1は二次電池200の正極と接続され、端子T2は二次電池200の負極と接続される。また監視機能付き保護モジュール100において、端子P1は携帯機器300の正極と接続され、端子P2は携帯機器300の負極と接続される。監視機能付き保護モジュール100の端子P3は、携帯機器300との通信を行うための端子である。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100は、基準クロック生成部111、基準電源生成部112、温度検出部113、電圧検出部114、電流検出部115、ADC(Analog to Digital Converter)116、CPU(Central
Processing Unit)120、充放電保護部130、通信I/F(Interface)141、ROM(Read Only Memory)142、RAM(Random Access
Memory)143、書き換え可能不揮発性メモリ144、タイマ145を有する。また監視機能付き保護モジュール100は、端子T2と端子P2との間に接続された抵抗R1、トランジスタM1、M2を有する。
Processing Unit)120、充放電保護部130、通信I/F(Interface)141、ROM(Read Only Memory)142、RAM(Random Access
Memory)143、書き換え可能不揮発性メモリ144、タイマ145を有する。また監視機能付き保護モジュール100は、端子T2と端子P2との間に接続された抵抗R1、トランジスタM1、M2を有する。
基準クロック生成部111は、基準クロック信号を生成してCPU120へ供給する。基準電源生成部112は、基準電源を生成してADC116へ供給する。温度検出部113は、二次電池200の温度を検出する。電圧検出部225は、二次電池200の正極及び負極と接続された電圧検知端子を介して二次電池200の出力電圧を検出する。電流検出部115は、電流検出用の抵抗R1の両端に接続される電流検知端子を介して、抵抗R1に流れる電流、即ち、二次電池200の充放電電流を検出する。
ADC116は、温度検出部113、電圧検出部114、電流検出部115から出力された信号をアナログからデジタルに変換し、CPU120へ供給する。
本実施形態のCPU120は、二次電池200の状態を監視するものであり、温度検出部113、電圧検出部114、電流検出部115からの出力に基づき、二次電池200の電圧算出、二次電池200の充放電電流の算出、二次電池200の残容量の算出、二次電池200の状態の検出等を行う。CPU120の機能の詳細は後述する。
充放電保護部130は、トランジスタM1、M2のオン/オフを制御して二次電池200を過充電、過放電から保護する。充放電保護部130は、トランジスタM1、M2のそれぞれのゲートに接続される端子D1、C1を有する。充放電保護部130は、二次電池200の過放電或いは過電流を検出したとき端子D1の出力をローレベルとしてトランジスタM1を遮断する。また充放電保護部130は、図示しない過充電検出手段により二次電池200の過充電が検出されたとき、端子C1の出力をローレベルとしてトランジスタM2を遮断する。尚本実施形態の充放電保護部130は、CPU120からの指示を受けてトランジスタM1、M2のオン/オフを制御しても良い。
通信I/F141は、通信用の端子P3を介して携帯機器300と通信を行う。ROM142には、CPU120が機能を実現させるために実行するプログラムが格納されている。RAM143は、CPU120の処理結果のデータ等が一時的に格納される。書き換え可能不揮発性メモリ144には、温度検出部113により検出された温度、電圧検出部114により検出された電圧値、電流検出部115によって検出された電流値等が格納される。また本実施形態の書き換え可能不揮発性メモリ144には、二次電池200の状態を判定するための各種の閾値の情報が格納されている。書き換え可能不揮発性メモリ144に格納された情報の詳細は後述する。本実施形態の書き換え可能不揮発性メモリ144は、例えばEPROM(Erasable Programmable ROM)等により実現される。タイマ145は、タイマ機能を有する。
以下に図2を参照して本実施形態のCPU120について説明する。図2は、監視機能付き保護モジュールの有するCPUの機能構成を説明する図である。
CPU120は、電流値取得部121、電圧値取得部122、残容量検出部123、満充電検出部124、閾値設定部125、項目設定部126、演算処理部127、異常状態検出部128、記憶制御部129、省電力制御部131、充放電制御部132、通信部133、劣化モード判別部134を有する。
電流値取得部121は、電流検出部115が検出した電流値を取得する。電圧値取得部122は、電圧検出部114が検出した電圧値を取得する。残容量検出部123は、電流値取得部121により取得された電流値又は電圧値取得部122により取得された電圧値により、二次電池200の残容量を残量データとして検出する。
満充電検出部124は、電流値取得部121により取得された電流値、電圧値取得部122により取得された電圧値等に基づき二次電池200の満充電を検出する。
閾値設定部125は、後述する書き換え可能不揮発性メモリ144に格納された閾値情報500から、異常状態の検出に用いる閾値を選択して設定する。項目設定部126は、書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶された後述する状態情報400から二次電池200の状態を把握するために用いる情報の項目を設定する。尚閾値設定部125、項目設定部126により設定される閾値と項目は、例えば携帯機器300からの指示により選択された閾値と項目である。
演算処理部127は、電流値取得部121により取得された電流値、電圧値取得部122により取得された電圧値、残容量検出部123で検出された残容量等を用いて、状態情報400を得るための各種演算処理を行う。
異常状態検出部128は、演算処理部127により求められた状態情報400と、閾値設定部125により設定された閾値とに基づき、二次電池200の状態が異常か否かを検出する。異常状態検出部128による異常状態の検出の詳細は後述する。
記憶制御部129は、上記各部により得られた情報を例えば書き換え可能不揮発性メモリ144に格納する。書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶される情報とは、電流値、電圧値、温度、残容量、演算処理部127により算出された各種の状態情報、異常状態検出部128により異常状態が検出された時刻、回数等が含まれる。
省電力制御部131は、演算処理部127の演算処理結果や異常状態検出部128による状態の検出結果に基づき、監視機能付き保護モジュール100を省電力モードとする制御を行う。充放電制御部132は、演算処理部127の演算処理結果や異常状態検出部128による状態の検出結果に基づき、充放電保護部130へ過放電、過放電等の指示を与える。
通信部133は、満充電検出部124により満充電が検出されたときや、異常状態検出部128により二次電池200の異常が検出されたとき等に携帯機器300側へ通知を行う。劣化モード判別部134は、携帯機器300側に二次電池200の劣化の仕方(以下、劣化モード)を判別させるための劣化モード情報を生成する。劣化モード判別部134の詳細は後述する。
次に、図3を参照して本実施形態の書き換え可能不揮発性メモリ144に格納される情報について説明する。図3は、書き換え可能不揮発性メモリに格納される情報の一例を示す図である。
本実施形態の書き換え可能不揮発性メモリ144は、二次電池200の状態に関する情報として、様々な項目の状態情報が格納される。図3(A)は、二次電池200の状態に関する情報の項目の一例を示している。本実施形態の書き換え可能不揮発性メモリ144には、図3(A)に示すような項目の状態情報400が格納される。
状態情報400には、例えば二次電池200の利用開始日時401が含まれる。本実施形態の監視機能付き保護モジュール100は、二次電池200と接続された電池パックとして、携帯機器300とセットで販売される場合がある。この場合、電池パックが携帯機器300にセットされた状態から携帯機器300が実際に使用されるまでの期間は様々である。そこで本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、携帯機器300が最初に利用された日時を利用開始日時401として書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶させる。利用開始日時401は、携帯機器300から指定された日時であっても良いし、監視機能付き保護モジュール100の有するタイマ145により取得した日時であっても良い。
また状態情報400には、容量保持率402が含まれる。二次電池200は、充放電回数等の利用回数や利用環境によって劣化の進み具合が異なる。二次電池200の劣化が進むと、満充電時の残容量が少しずつ減少していく。容量保持率402とは、二次電池200の使用開始当初の満充電時における容量に対する現在の満充電時における容量の割合を示す。本実施形態では、例えば二次電池200の使用開始当初の満充電時の容量は予め記憶されていても良い。監視機能付き保護モジュール100は、演算処理部127により、満充電検出部124により満充電が検出されたときの容量と、予め記憶された使用開始当初の満充電時の容量とを用いて容量保持率402を算出する。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、定期的に二次電池200の容量保持率402を書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶することで、劣化の進行状況を把握できる。また本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、異常状態検出部128により異常状態が検出されたときの容量保持率を書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶させても良い。
また状態情報400には、二次電池200の内部抵抗403が含まれる。二次電池200では、劣化が進行すると内部抵抗が大きくなる。本実施形態の監視機能付き保護モジュール100は、二次電池200の使用開始当初の抵抗値を初期抵抗値とし、現在の抵抗値を最新抵抗値とし、現在までで最大の抵抗値を最大抵抗値として、書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶する。本実施形態では、電流値取得部121、電圧値取得部122により取得された電流値、電圧値を用いて演算処理部127により内部抵抗403を求めることができる。
また状態情報400には、二次電池200が装着された携帯機器300の識別情報404(以下、ID404)が含まれる。本実施形態の監視機能付き保護モジュール100は、通信部133により携帯機器300と通信し、携帯機器300のID404を取得する。そして記憶制御部129により、このID404を書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶する。
本実施形態では、携帯機器300のID404を書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶することで、二次電池200の異常状態が検出されたときに二次電池200が搭載されていた携帯機器300を特定することができる。
また状態情報400には、その他も、例えば充電時の過電流を検出したときの電流値である充電過電流値、充電時の過電流を検出した回数である充電過充電検出回数、過電圧を検出したときの電圧値である過電圧値、過電圧を検出した回数である過電圧回数等、様々な値が含まれる。
図3(B)は、異常状態検出部128による二次電池200の異常状態の検出に用いられる閾値情報の一例を示している。本実施形態の書き換え可能不揮発性メモリ144には、二次電池200の各種の状態を検出するための閾値情報500が格納されている。
閾値情報500には、例えば二次電池200の過電圧を検出するための過電圧検出閾値、過放電を検出するための過放電検出閾値、連続した指定回数の異常値検出で電圧値の異常と判定する電圧異常検出遅延回数、同じく連続した指定回数の異常値検出で電流値の異常と判定する電流値異常検出遅延回数等、様々な異常状態を検出するための閾値が含まれる。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、閾値設定部125により、書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶された閾値情報500から、異常状態検出部128による異常状態の検出に使用する閾値や演算処理部127による演算処理に使用する閾値を選択して設定する。
すなわち本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、項目設定部126により異常状態の検出に用いる状態情報400の項目を設定し、閾値設定部125により異常状態の検出に用いる閾値を設定することができる。したがって本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、検出したい二次電池200の状態に合わせて状態情報400から使用する情報の項目を設定し、閾値情報500から使用する閾値を設定することができる。よって本実施形態では、携帯機器300の利用状況に合わせて、検出すべき二次電池200の状態を選択することができ、様々な利用状況における二次電池200の状態を把握することができる。
また閾値情報500は、携帯機器300や、携帯機器300の製造元であるメーカ等によって異なることが多く同一の設定を行うことが難しい。本実施形態では、書き換え可能不揮発性メモリ144に閾値情報500が格納されているため、閾値情報500の書き換えを容易に行うことができる。よって本実施形態の監視機能付き保護モジュール100は、携帯機器300やメーカの種類を問わず利用することが可能となる。
次に本実施形態の異常状態検出部128による異常状態の検出について説明する。
二次電池200は、その特性上使用条件が設定されており、条件範囲外で利用した場合は劣化が激しく不具合を生じるやすくなる。本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、異常状態検出部128により、状態情報400において、項目設定部126により設定された項目の値と、閾値情報500において閾値設定部125により設定された閾値とを比較して、各種の異常状態を検出する。
また本実施形態の監視機能付き保護モジュール100は、異常状態検出部128により異常状態と検出されたときの値、回数、日付を書き換え可能不揮発性メモリ144の状態情報400として記憶することで、過去にどのような異常が発生していたかを知ることが出来る。
以下に各種の異常状態を検出した場合について説明する。
始めに、高温状態での充電又は過充電により二次電池200の温度が上昇し、温度異常となった場合について説明する。
二次電池200は、正規の充電回路により充電される場合には、温度検出部113を監視した上で充電が可能か否かを判定するため、通常は問題とならない。しかし、例えば充電回路に故障があったり、正規の充電回路以外で充電が行われた場合、充電回路による過大な温度上昇や過大な充電電流による二次電池200の異常な発熱が起こる虞がある。また、二次電池200の異常な発熱が起こりうるその他の状況として、例えば真夏の車内に携帯機器300を放置したこと等により、既に高温となっている携帯機器300に対して正規でない充電回路による充電が行われた状況等がある。
本実施形態の閾値情報500は、このような温度異常を判定するための閾値である高温異常検出閾値501が含まれている。異常状態検出部128は、温度検出部113により検出された温度が高温異常検出閾値501を超えた場合に異常状態を検出する。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、異常状態検出部128において異常状態が検出された場合には、記憶制御部129により電圧値、電流値、温度、発生回数、累積時間を状態情報400として書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶する。また監視機能付き保護モジュール100は、通信I/F141により、携帯機器300に二次電池200の異常状態が検出されたことを通知する。
本実施形態では、1つの電池パックを複数の携帯機器300で利用する場合を考慮して、異常状態が検出されたときに接続されていた携帯機器300のIDを状態情報400と対応付けて書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶させても良い。携帯機器300のIDを記憶しておけば、例えば異常の原因が携帯機器300側にあった場合にもその携帯端末300を特定することができる。また本実施形態では、異常状態が検出された際に状態情報400として記録する情報を異常な状態であった期間の最大値としても良い。
本実施形態では、これにより、二次電池200に異常が発生したことを示す履歴を書き換え可能不揮発性メモリ144に残すことができ、また携帯機器300の使用者に対して電池パックの交換や携帯機器300の修理を促すことができる。
尚本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、異常状態検出部128により二次電池200の異常状態が検出されたとき、充放電制御部132により充放電保護部130に対して充電停止の指示を行っても良い。
次に、低温状態での充電により、温度異常となった場合について説明する。
二次電池200が例えばリチウムイオン電池であった場合に、二次電池200を低温(例えば0℃より十分低い温度)の状態で充電した場合、正極から出たリチウムイオンが負極に吸収されにくくなり、リチウム金属が析出しやすくなる。低温状態において、例えば充電回路の故障があったり、正規の充電回路以外での充電が行われた場合には、二次電池200に悪影響を及ぼす虞がある。
本実施形態の閾値情報500は、このような温度異常を判定するための閾値である低温異常検出閾値502が含まれている。異常状態検出部128は、温度検出部113により検出された温度が低温異常検出閾値502より低い場合に異常状態を検出する。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100において、記憶制御部129は、低温状態における異常状態が検出されると、高温状態における異常状態が検出された際と同様の処理を行う。
次に、電池パックを搭載した携帯機器300が高温状態で長時間放置された場合について説明する。携帯機器300が高温状態で長時間放置される場合とは、例えば真夏に車内に放置された場合等である。
リチウムイオン電池は、高温状態で不安定化しやすい電極材料や電解液に可燃性の有機溶媒を使用している。このため二次電池200がリチウムイオン電池であった場合には、高温状態になると不具合が生じやすくなる。またリチウムイオン電池は、体積エネルギー密度が高いため、不具合が発生した場合には局部的に温度が上昇する虞がある。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、例えば携帯機器300の電源がオフされていても、常に温度検出部113により二次電池200の温度を取得することができる。このため、携帯機器300の電源がオフされた状態で放置されても、異常状態検出部128は二次電池200の異常状態を検出できる。またその累積時間を算出する事ができる。
次に、二次電池200の放電時(携帯機器300の使用時)に温度異常が発生した場合について説明する。
携帯機器300を正常な状態で使用した場合、携帯機器300の利用状況で二次電池200が高温となることは無い。しかし、携帯機器300の故障などにより本体が異常な高温となる場合や、過大な放電電流が流れることにより二次電池200の温度が異常に上昇する場合が考えられる。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、過大な放電が発生したための温度上昇か、放電以外の影響による温度上昇かを、電圧値、電流値及び温度に基づき判定出来る。
例えば二次電池200の温度が放電開始前は正常範囲内であり、正常範囲の放電を開始した後に異常な高温となった場合は、二次電池200の周囲温度の上昇による温度異常と考えられる。また放電開始前は正常範囲内の温度であったものが、放電を開始した後に異常な高温となり、その放電電流値が正常範囲を超えていた場合、携帯機器300の故障による温度異常と考えられる。さらに、放電開始前は正常範囲内の温度であったものが、突然温度上昇が始まりその際に放電電流が検出されなかった場合は、二次電池200の周囲温度の上昇又は二次電池200の内部短絡等による温度上昇と考えられる。
本実施形態の異常状態検出部128は、例えば閾値情報500の過放電検出閾値503と、高温異常検出閾値501と基づき放電開始前の温度及び放電が正常範囲内で行われたか否かを検出できる。また正常範囲の放電を開始した後に異常な高温になったか否かも検出できる。本実施形態において検出を行う場合には、閾値設定部125により、閾値情報500の過放電検出閾値503と、高温異常検出閾値501とが異常状態の検出に用いられる閾値として選択される。
監視機能付き保護モジュール100において、演算処理部127は、異常状態検出部128による検出結果に基づき過大な放電が発生したための温度上昇か、放電以外の影響による温度上昇かを判定を行い、通信部133により携帯機器300本体へ判定結果を通知しても良い。
次に、二次電池200に対する充電のタイムアウトについて説明する。
一般的な充電回路は、充電のタイムアウト機能を持っている。通常、二次電池200の充電回路は、二次電池200の充電容量に関わらず、タイムアウトの時間を充電開始時から経過した時間でしか設定できないものが多い。また、充電回路と携帯機器300が回路的に独立している場合があり、充電の異常が発生したことを携帯機器300が認識できない場合もある。
二次電池200に対する充電が設定された時間(条件)で停止しない原因としては、充電回路の異常や二次電池200の異常が考えられる。充電回路の異常としては充電電流・電圧が正規の値から外れている場合が考えられ、二次電池200の異常としては、内部ショート等が考えられる。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、電流積算による残容量管理を行っており、充電が開始された時点の残容量と充電容量から最適な充電停止タイミングを判定することができる。よって本実施形態では、二次電池200を過充電状態にさせることなく、充電を停止させることが出来る。
例えば充電回路の異常により充電電圧が規定値よりも高くなっている場合、または充電停止電流値が規定値よりも小さくなっている場合について考える。この場合、正規の条件で充電した場合よりも多くの容量を充電することが可能となる。
しかしながら、従来の手法では、二次電池200に対する充電容量とは無関係にタイムアウト時間が経過するまで充電が継続され、タイムアウト時間が経過しても充電が続いていた場合にのみ、異常状態と判定する。
このため、上述したように充電回路の異常等により充電容量が通常時よりも大きくなった場合には、満充電であるにも関わらずタイムアウト時間が経過するまで充電が継続されることになる。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、残容量検出部123により検出される残容量と、満充電検出部124により検出される満充電容量とが書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶されている。そこで本実施形態では、異常状態検出部128は、残容量+充電容量>満充電容量となったとき、異常状態として検出する。本実施形態では、この異常状態を検出したとき、通信部133を介して携帯機器300本体に通知しても良いし、充放電制御部132により充放電保護部130に対して充電停止指示を行っても良い。
また、二次電池200の内部で微小短絡が発生しているような状態を想定した場合、充電期間中も内部短絡による電流消費が発生しており、正常な二次電池200と比較して充電時間が長くなったり、充電容量が大きくなることが想定される。このような場合も、残容量+充電容量>満充電容量を検出した段階で異常を検出することが出来る。
実際には、充電容量(満充電容量)は温度によって多少変化するため、この変化分をマージンαとして、残容量+充電容量=満充電容量+αとなったタイミングを充電停止タイミングとすることが好ましい。
また本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、異常を検出した際の各種情報(検出回数、電圧値、電流値、温度、残容量、充電容量、最も時間の長かった充電時間等)及び充電を停止した際の各種情報を携帯機器300に送信しても良い。携帯機器300でこの情報を閲覧可能とすれば、充電回路による異常であるか、又は二次電池200の異常であるかを判定することが可能となる。
また、上記の各種情報を書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶される。本実施形態では、これにより、二次電池200が異常電池として回収された後でもデータを取得することが可能となり、二次電池200がどの程度異常な状態にさらされているかを判定することも可能となる。
次に本実施形態の監視機能付き保護モジュール100の劣化モード判別部134について説明する。
携帯機器300の利用の仕方としては、常に充電器に接続して利用するタイプ、毎日充電を行い放電は僅かであるタイプ、残容量が0となるまで利用してから充電するタイプ等、様々である。二次電池200は、携帯機器300の利用の仕方で劣化の仕方(以下、劣化モード)が異なる。
劣化モードは、例えば、充放電サイクルによって二次電池200の容量が減ることによる劣化であるサイクル劣化モードと、高温保存によって内部抵抗が大きくなることによる劣化である保存劣化モードとがある。二次電池200の過去の使用状態が不明な場合、現在の二次電池200がどのモードで劣化しているかの判断は非常に難しい。
そこで本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、携帯機器300の利用の状態が充電状態、待機状態(非使用状態)、使用状態に分類できることを着目し、二次電池200に流れる電流を監視することでこれらの状態を判別する。そしてその結果として、携帯機器300に二次電池200の劣化モードを判定させるための劣化モード情報を生成し、携帯機器300に提供する。
携帯機器300の充電状態は、二次電池200に対して充電電流が流れている状態である。例えば二次電池200に流れる電流値において、充電回路による充電を停止する電流値が+60mAであった場合、検出ばらつきを含めたとしても、電流検出部115により検出された電流が0mA以下であれば充電が停止した状態と判定できる。
また、携帯機器300の動作時に消費される電流が20〜30mAとした場合、電流検出部115により検出された電流が−10mA以下であれば、待機状態(非使用状態)であると判定できる。
そこで本実施形態の劣化モード判別部134は、状態情報400に含まれる総充電容量405と総放電容量406の算出する際に、待機状態の放電電流を無視して算出し、この値を用いて劣化モード情報を生成する。待機状態の放電電流を無視し算出した値とは、携帯機器300により使用された電流のみを積算させた値である。
監視機能付き保護モジュール100では、1〜十数mAの範囲の電流を待機状態の放電電流とし、総充電容量405及び総放電容量406を算出する際に1〜十数mAの範囲の電流は積算しない。これは、待機状態の放電電流を積算すると充電電流=放電電流となってしまうためである。
二次電池200の劣化モードは、総充電容量405と総放電容量406との関係から以下のように分けることができる。
(1) 総充電容量 >> 総放電容量
(2) 総充電容量 ≒ 総放電容量
(3) 総充電容量 > 総放電容量
劣化モードが(1)の場合、携帯機器300の利用の仕方は、常に充電回路に接続して利用するタイプか又は毎日充電を行い放電は僅かであるタイプの何れかである。劣化モードが(2)の場合、携帯機器300の利用の仕方は、待機期間が短く、充電後直ぐに放電するタイプである。劣化モード(3)の場合、(1)と(2)の間である。
(1) 総充電容量 >> 総放電容量
(2) 総充電容量 ≒ 総放電容量
(3) 総充電容量 > 総放電容量
劣化モードが(1)の場合、携帯機器300の利用の仕方は、常に充電回路に接続して利用するタイプか又は毎日充電を行い放電は僅かであるタイプの何れかである。劣化モードが(2)の場合、携帯機器300の利用の仕方は、待機期間が短く、充電後直ぐに放電するタイプである。劣化モード(3)の場合、(1)と(2)の間である。
この手法では、待機状態が長いほど待機状態の放電電流が積算されないため、総放電容量405が総充電容量406に比べて小さくなる。したがって、(1)の状態であれば、主に保存劣化モードとなっていることが予想でき、(2)の状態であれば、サイクル劣化モードとなっていることが予想できる。(3)は(1)と(2)の中間である。
本実施形態の劣化モード判別部134では、総放電容量405と総充電容量406との大小関係を劣化モード情報として携帯機器300に通知しても良い。
また劣化モード情報の生成において、状態情報400に含まれる充電開始回数407、満充電検出回数408を含めることで、携帯機器300側により正確な劣化モードの判定を行わせることができる。
充電開始回数407は、検出されている電流が放電から充電に切り替わった際に+1とされる。満充電検出回数408は、充電停止直前の電流値が予め規定されている閾値未満であった場合に+1とされる。例えば、充電回路よる充電を停止する電流値が60mAであった場合には、満充電を検出する閾値を100mAに設定する。尚満充電を検出するための閾値は、閾値情報500に含まれていても良い。
例えば充電開始回数407≒ 満充電検出回数408である場合、充電と放電を繰り返す充放電サイクルによる劣化よりも、保存劣化が進んでいる可能性があることがわかる。また、充電開始回数40>満充電検出回数408である場合、小刻みな充放電の繰り返しによるサイクル劣化モードが進んでいる可能性があることがわかる。
このように、劣化モード判別部134による劣化モード情報の生成では、充電開始回数407と満充電検出回数408を含めて劣化モード情報を生成することで、より正確な劣化モードを判別させるための劣化モード情報を生成することができる。
尚本実施形態の劣化モード判別部134は、総充電容量405と総放電容量406との大小関係のみを劣化モード情報として書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶しても良い。また本実施形態の劣化モード判別部134は、総充電容量405と総放電容量406との大小関係及び充電開始回数407と満充電検出回数408との大小関係を劣化モード情報として書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶しても良い。
また本実施形態の劣化モード判別部134は、劣化モード情報の生成及び劣化モードの判定を行っても良い。このとき本実施形態の劣化モード判別部134は、総充電容量405と総放電容量406との大小関係、充電開始回数407と満充電検出回数408との大小関係及び劣化モードの判別結果を劣化モード情報として書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶しても良い。
劣化モード判別部134が劣化モードの判定を行う場合には、例えば総充電容量405と総放電容量406との大小関係、充電開始回数407と満充電検出回数408との大小関係及び劣化モードとが対応付けられたモード判定用テーブルを参照して劣化モードの判定を行っても良い。図4は、モード判定用テーブルの一例を示す図である。図4に示すモード判定用テーブル40は、書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶されていても良い。
また本実施形態では、総充電容量405と総放電容量406との大小関係及び充電開始回数407と満充電検出回数408との大小関係は、監視機能付き保護モジュール100、二次電池200、携帯機器300の仕様に合わせて決められた閾値等に基づき決められる。この閾値は、例えば閾値情報500に含まれる値として書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶されていても良い。
次に、本実施形態の監視機能付き保護モジュール100において、充放電保護部130による二次電池200の保護が行われた場合について説明する。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、充電又は放電時に充放電保護部130による電圧、電流の異常検出が行われた際に、保護動作が行われた要因と、そのときの二次電池200の状態を書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶させることができる。保護動作が行われた要因とは、例えば過電圧、過放電、充電過電流、放電過電流のうちの何れかである。
監視機能付き保護モジュール100において、充放電保護部130による異常検出は短時間で行われるため、CPU120により、各種の検出部の検出結果と合わせることで、異常の原因を特定することが可能となる。
例えば充放電保護部130により検出された異常が過放電であり、CPU120で検出された異常が電流を検出しないことであった場合には、二次電池200の内部短絡現象又は二次電池200を長期間放置したことによるものとわかる。この場合、さらに駆動下限電圧(例えば3.0V)を検出したときから過放電を検出するまでの期間を計測することで、異常の原因が長期間放置であるか、内部短絡かを判定することが出来る。
また例えば充放電保護部130により検出された異常が放電過電流であり、CPU120の電流値が正常電流値以下となる異常であった場合には、ADC116が必要とする変換時間に対して非常に短い時間に放電過電流が流れたと判断することができ、正常動作中に突然二次電池200内部以外の外部で短絡が発生したことがわかる。
次に、本実施形態の監視機能付き保護モジュール100の再起動について説明する。本実施形態では、監視機能付き保護モジュール100が再起動した回数を書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶するか否かを設定することができる。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100は、二次電池200の状態が過放電状態となった場合、充放電保護部130からの信号を受けて過放電の検出を書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶した後に一端停止する。その後、監視機能付き保護モジュール100は、充電等の処理により二次電池200の電圧が規定以上となった場合に再起動する。
その際に、監視機能付き保護モジュール100は、再起動の要因がウォッチドッグタイマによりリセットされたことによるものか、電源が再投入されたことによるものかの判定を行い、それぞれの発生回数を+1として書き換え可能不揮発性メモリ144に保存する処理を行う。これにより、再起動の原因がファームウエアの不具合によるものなのか、過放電によるものなのかを判定することが出来る。尚ウォッチドッグタイマによるリセットとは、CPU120がハングアップなどの不正な状態に陥った場合に、正常動作に戻すことを目的として実行される処理である。
再起動の発生回数は、CPU120の電源が再投入された際に検出され、回数が更新されて書き換え可能不揮発性メモリ144に記憶される。このため、この機能を有効としたままでは、監視機能付き保護モジュール100の検査時や、電池パックの組み立て時など、各検査や組み立て工程における電源のオン/オフもカウントされる。
検査や組み立て工程で電源をオン/オフさせた場合、電源をオン/オフするスイッチを動作させた場合にチャタリングが発生する。図5は、チャタリングが発生した例を示す図である。このチャタリングが書き換え可能不揮発性メモリ144への情報の書き込み中に発生すると、書き換え可能不揮発性メモリ144に対して正しい書込みが行われない事となり、書き換え可能不揮発性メモリ144内の状態情報400や閾値情報500を正しく維持することができなくなる虞がある。
そこで、本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、電池パックとして出荷されるまでの期間、書き換え可能不揮発性メモリ144に再起動回数を記録する機能を無効とさせることで、上記の不具合を回避させる。
本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、書き換え可能不揮発性メモリ144に再起動回数の記憶機能の有効/無効を切り替えるデータを設定し、起動時にこのデータを読み出すことで、再起動回数を記憶するか否かを判断する。
具体的には、書き換え可能不揮発性メモリ144内に、再起動回数を記憶するための再起動回数記憶領域を設定し、記憶制御部129によりこの領域を有効/無効を切り替える。記憶制御部129は、例えば監視機能付き保護モジュール100の検査時や組み立て時には、再起動回数記憶領域を無効とする。また記憶制御部129は、携帯機器300側からの指示を受けると再起動回数記憶領域を有効とする。本実施形態では、例えば工場出荷時等に再起動回数記憶領域が有効とされることが好ましい。
以上に説明したように、本実施形態の監視機能付き保護モジュール100では、書き換え可能不揮発性メモリ144に二次電池200の使用の状態や劣化の状態等の二次電池200の使用履歴を示す状態情報400を記憶することができる。よって本実施形態によれば、二次電池200の利用状況を分析するために必要な二次電池200の使用の履歴に関する情報を携帯機器300から読み出すことができる。
また本実施形態では、書き換え可能不揮発性メモリ144には、二次電池200の異常を検出するための閾値情報500が記憶されている。本実施形態では、この閾値情報500に含まれる様々に閾値から任意の閾値を選択し、選択された閾値を用いて二次電池200の各種の異常状態を検出することができる。さらに本実施形態では、異常状態が検出されたこと、異常状態が検出されたときの状態、異常状態が検出された回数等も、状態情報400として書き換え可能不揮発性メモリ144へ記憶される。
よって本実施形態によれば、様々な利用状況における二次電池の状態を把握することができる。
尚本実施形態の携帯機器300として、例えば携帯電話、音楽再生装置、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、DVD(Digital Versatile Disc)プレイヤー、ノート型パーソナルコンピュータ、電動工具、POS(Point of sale)端末、無線機等が適用可能である。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
100 監視機能付き保護モジュール
120 CPU
130 充放電保護部
200 二次電池
300 携帯機器
120 CPU
130 充放電保護部
200 二次電池
300 携帯機器
Claims (6)
- 充放電可能な二次電池と負荷との間に接続された監視機能付き保護モジュールであって、
前記二次電池と前記負荷との間に接続されたスイッチ素子のオン/オフを制御して前記二次電池を過充電、過放電から保護する保護手段と、
前記二次電池の状態情報と、前記二次電池の状態を検出するための閾値情報とが記憶された記憶手段と、
前記二次電池の状態を監視する状態監視手段と、を有し、
前記状態監視手段は、
前記二次電池の状態の検出に用いる前記状態情報の項目と前記閾値情報に含まれる閾値とを設定指示に基づき設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記状態情報の項目の値と前記閾値とに基づき前記二次電池の異常状態を検出する異常状態検出手段と、を有する監視機能付き保護モジュール。 - 前記状態監視手段は、
前記異常状態検出手段により異常状態が検出されたとき、少なくとも前記異常状態の種類と、前記異常状態が検出された時刻と、前記異常状態が検出された回数とを前記状態情報として前記記憶手段へ記憶させる請求項1記載の監視機能付き保護モジュール。 - 前記状態監視手段は、
前記負荷と通信するための通信手段を有し、
前記通信手段により前記負荷の識別情報を前記負荷から取得し、前記識別情報を前記状態情報と対応付けて前記記憶手段へ記憶させる請求項1又は2記載の監視機能付き保護モジュール。 - 前記状態監視手段は、
前記状態情報に基づき前記二次電池の劣化のモードを判定するための劣化モード情報を生成する劣化モード判別手段を有する請求項1乃至3の何れか一項に記載の監視機能付き保護モジュール。 - 前記状態監視手段は、
前記状態監視手段が再起動されたとき、再起動された回数を前記記憶手段へ記憶させるか否かを制御する記憶制御手段を有する請求項1乃至4の何れか一項に記載の監視機能付き保護モジュール。 - 前記記憶手段は、記憶された情報の書き換えが可能である請求項1乃至5の何れか一項に記載の監視機能付き保護モジュール。
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