JP4837781B2 - 受信回路、受信方法、信号伝送システム - Google Patents

受信回路、受信方法、信号伝送システム Download PDF

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Description

本発明は、チップ内の複数の回路ブロック間での信号伝送、あるいはLSIチップ間の信号伝送、ボード間や筐体間の信号伝送を行う高速な送受信システムおよび送受信方法、このシステムを構成する受信回路、および受信方法に関する。
図1は、高速な信号伝送システムの概略構成を示す図である。図1に示すように、信号伝送システムは、送信回路1と、伝送線路2と、受信回路3と、を有する。送信回路1では、低速のパラレルデータをマルチプレクサ(MUX)11にてシリアルデータに変換し、伝送線路2の特性インピーダンスと同じ出力インピーダンスを有するドライバ(Driver)12により、シリアルデータを伝送線路2に出力する。シリアルデータは、伝送線路2を介して受信回路3に入力される。受信回路3で受信される入力受信波形は、伝送線路2の特性により劣化する。具体的には、高周波数成分が損失して波形に鈍りが生じる。
送信されるデータは、”0”と”1”の2値データであり、伝送線路2での劣化が小さい場合には、下側に”0”と”1”の列で示すシリアルデータに対する入力受信波形は、図2の(A)に示すような信号波形となる。この受信信号波形であれば、破線で示したレベルに閾値レベルを設定してコンパレータで判定することにより、受信したデータを正しく再生することができる。
しかし、伝送線路2が長い場合や送信データの周波数が非常に高くなった場合には、伝送線路2での劣化が大きくなり、下側に”0”と”1”の列で示すシリアルデータに対する入力受信波形は、図2の(B)に示すような受信信号波形となる。このような受信信号波形の場合、1個のコンパレータで判定したのでは、受信したデータを正しく再生することはできない。そこで、図2の(B)のように、受信データのクロックに応じて信号レベルを検出して、それから受信したデータを正しく再生することが行われる。
そのため、図1に示すように、受信回路3は、入力部分に配置したアナログ・デジタル変換器(ADC)31により、受信信号(アナログ波形)をサンプリングし、デジタル化を行う。等化回路(EQ)32は、ADC31の出力を、伝送線路による波形劣化を補償するように波形整形(等化処理)を行う。整形された受信データは0/1判定されて、その判定結果がラッチ(Decision Latch)およびデマルチプレクサ(Demultiplexer)(D/L DMUX)33により、シリアルデータからパラレルデータに変換される。ADC31でのサンプリングおよび等化回路32での処理のためにクロック信号が必要である。クロック再生(Clock Recovery)回路(CRU)34は、等化回路32の出力する受信データからデータクロックを再生する。なお、以下に説明する回路でも、CRU34が設けられているが、簡略化のために説明および図示は省略する。
図3は、DFE(Decision Feedback Equalizer)と呼ばれる等化回路32の一形態の構成を示す図であり、(A)が概念図を、(B)が具体的な回路構成を示す。伝送線路2の伝達関数H(z)とすると、DFE37の伝達関数を1−H(z)となるように調整を行う。1サンプル受信信号はH(z)であり、加算器35で受信信号H(z)にDFE37の出力1−H(z)を加えると、劣化の無い信号が出力されることになり、それをコンパレータ36で判定する。これにより、送信データdnを正しく受信できる。具体的には、前のサンプルデータによる影響を順次補正するために、1つ前のサンプルデータは1サンプリング周期だけ遅延させ、2つ前のサンプルデータは2サンプリング周期だけ遅延させ、以下同様に所定数前までのサンプルデータについて順次遅延させ、遅延させたデータに影響度に応じた係数を乗じて、入力データに加算する。
図3の(B)に示すように、等化回路32は、複数の乗算器cn0からcnmを有するDFE37と、複数の加算器35と、コンパレータ36と、等化処理されたデータをフィードバックするかトレーニングデータをフィードバックするかを切り換えるスイッチ38と、フィードバックするデータを2値化するコンパレータ39と、2値化したフィードバックデータを遅延させてcn1からcnmに印加するデータを生成する複数の遅延器40と、等化処理されたデータと2値化したフィードバックデータとの差を算出してエラー量enを発生する減算器41と、エラー量enに基づいて乗算器cn0からcnmの係数をエラー量が小さくなるように更新する係数更新部(LMS(Least-mean-square))42と、を有する。乗算器cn0はADC31の出力するデータに所定係数を乗じて出力し、乗算器cn1からcnmは、遅延させた前のサンプルデータに所定係数を乗じて出力し、加算器35でそれらを加算する。
H(z)は、z関数であり、ハードウエアの制限から、通常有限の項までで打ち切られる。乗算器cn0からcnmの係数は、ここではLMSアルゴリズムを適用して求めた値を設定しているが、あらかじめ固定値が設定される場合もある。この乗算器の係数は、伝送線路の周波数特性を表す。係数更新部42への入力であるエラー量は、この係数を用いて波形整形しても残る、波形の理想波形からの誤差である。この誤差の大きさは、整形された波形の品質を示す。
等化回路については、特許文献1などに記載されているので、これ以上の説明は省略する。
図1に戻って、等化回路32で等化処理が正しく行えるためには、ADC31が適切な入力信号の範囲(入力量子化範囲)と精度(分解能)とを有している必要がある。
図4は、高速な信号伝送システムにおいて、ADCの入力量子化範囲を適切に制御するための従来例の構成を示す。この構成は、例えば特許文献2に記載されている。図4の構成では、受信回路3で受信した信号波形(アナログ信号)の電圧の最大値(ピーク値)と最小値(ボトム値)を検出するピーク・ボトム検出回路45を設け、ADC31の基準電圧を調整することにより、入力信号の電圧範囲をすべて量子化可能にしている。
図5は、図4の構成で使用するADC31の構成を示す図である。ADCにはさまざまなタイプがあるが、一般にギガビット/秒の高速信号伝送で使用できるADCは、現時点においてはフラッシュ型にほぼ限定される。フラッシュ型ADCは、図5に示すように、VrefH発生回路46の発生する高側の基準電位VrefHとVrefL発生回路47の発生する低側の基準電位VrefLの間に抵抗列(ラダー抵抗)48を設けて、抵抗の接続ノードに、基準電位を分割した分割電位を発生する。複数のコンパレータ49は、それぞれ入力信号の電圧(入力電圧)Viと分割電位を比較する。Viがある分割電位より小さければ、その分割電位と比較するコンパレータ49より上位側のコンパレータの出力は”0”になり、そのコンパレータ49を含む下位側のコンパレータの出力は”1”になる、所謂温度計(thermometer)形式であり、複数のコンパレータ49の出力をエンコーダ50でコード化するとViのレベルに応じたバイナリィ形式のデジタル出力が得られる。NビットのADCの場合、2N−1個のコンパレータが必要である。なお、図示していないが、コンパレータ49にはアンプが含まれる。ここでは、VrefH発生回路46とVrefL発生回路47とラダー抵抗48で構成される部分をリファレンス発生回路と称し、アンプとコンパレータで構成される部分をADCコアと称する。
図5のADCは、図4の構成で使用するために、高側の基準電位VrefHを発生するVrefH発生回路46と、低側の基準電位VrefLを発生するVrefL発生回路47と、を有し、ピーク・ボトム検出回路45によりVrefHおよびVrefLを調整するように構成されている。なお、図5の構成では、VrefHおよびVrefLの両方が調整可能であるが、VrefLが固定電位(例えばグランド)で、VrefHのみが調整可能の場合もある。また、入力量子化範囲を調整しない場合には、VrefHおよびVrefLは固定である。
図5のようなADCを使用し、ピーク・ボトム検出回路45を設け、ADCの基準電圧を調整することにより、入力信号の電圧範囲をすべて、ADCのビット数で量子化できる。
図6は、高速な信号伝送システムにおいて、ADCの入力量子化範囲を適切に制御するための別の従来例の構成を示す。図6に示した構成では、受信回路3の入力部に振幅調整 (AGC(Automatic gain control))回路51を設け、ADC31への入力信号の入力電圧範囲をほぼ一定とする。この構成では、ADC31の入力量子化範囲を調整する必要はなく、図5のADCでVrefH発生回路46とVrefL発生回路47を設けず、VrefHおよびVrefLが固定であるADCを使用できる。AGC回路51の内部では、ピーク・ボトム検出回路を設けて増幅後の信号振幅がある値となるようにフィードバックを行うのが一般的である。AGC回路は広く知られた回路である。
ADCの精度(分解能)、言い換えればADCのビット数は、送信回路の信号波形、伝送線路の周波数特性(インパルスレスポンス特性)、ADCの感度、等化回路の損失補償性能(達成SNR)などを考慮して、シミュレーションにより求めるのが一般的であり、シミュレーション結果に基づいて適切な精度のADCを選定している。
特開2000−224080号公報 特開平7−226683号公報 特開昭53−48452号公報 Syed Masood Ali, Rabin Raut, Mohamad Sawan "Digital Encoders for Gigh Speed Falsh-ADCs: Modeling and Coparison" 1-4244-0417-7/06 IEEE
上記のように、高速信号伝送システムにはフラッシュ型ADCが使用される。フラッシュ型ADCは、同じビット数の他のタイプのADCに比べてアンプやコンパレータの個数が多く、例えば、nビットとすると、約2n−1個のアンプおよびコンパレータが必要である。ただし、データ補間方式やk−wayのtime interleaving方式を適用すると、ある程度個数を削減することが可能であるが、基本的には多数のアンプおよびコンパレータが必要であり、回路規模が大きくなるだけでなく、消費電力も大きくなる。このため、受信回路の消費電力の多くの部分、例えば約60%から80%という部分をADCの消費電力が占めるという問題が生じており、ADCの消費電力を抑制することが求められている。
ビット数をnとすると、ADCの回路規模は2nに比例するため、消費電力もビット数の増加に伴って急激に増加する。ADCのビット数は、伝送線路の損失が小さい時と大きい時のそれぞれについて、受信信号を正しく0/1判定するのに必要な閾値の個数を表している。伝送線路の損失が大きい時には閾値の数を多くする必要があり、伝送線路の損失が小さい時にはn=0、すなわち通常のコンパレータでも受信信号を正しく0/1判定することが可能である。
上記のように、ADCのビット数(分解能)は、信号伝送システムの各種の要因を考慮して決定される。しかし、伝送線路の損失の経時変化、異なるアプリケーションで受信回路を共通に使用する場合の設計マージンのとりすぎなど、損失が当初の見積より小さい場合には、必要以上の精度を有するADCが常時動作することになり、無駄な電力が消費される。これは、必要な精度を得るのに不必要な回路、例えば、アンプ、コンパレータ、エンコーダの一部回路が動作するためであり、不必要な回路が動作するためにノイズが発生して悪影響を及ぼすという問題もある。
また、ADCのビット数(分解能)は、信号伝送システムの各種の要因を考慮して決定されるが、アプリケーションに応じて異なるADCを製作したのでは、コスト増になるだけでなく、リードタイムが長くなるという問題がある。そこで、あるビット数の汎用のADCを用意しておき、それよりビット数の小さなADCで十分なアプリケーションにおいては、汎用のADCを使用して、リードタイムを短縮することが考えられる。汎用のADCは大量生産されるため、多くの場合、たとえビット数は大きくても汎用のADCの方が低価格である。しかし、汎用のADCを使用すると不必要な分解能であるために、無駄な電力を消費するという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するために、ADCを有する受信回路およびそのような受信回路を含む信号伝送システムにおいて、実際の信号伝送状態に応じてADCを最適な条件で動作させ、無駄な電力消費を低減することを目的とする。
図7は、本発明の信号伝送システムの基本構成図である。本発明の信号伝送システムは、図1に示すように、ドライバ12を有する送信回路1と、ドライバ12の出力する信号を伝送する伝送線路2と、伝送線路2からの信号を受けてデータを再生する受信回路3と、を有する。受信回路3は、ADC31と、等化回路32に加えて、等化回路32の出力する演算結果パラメータを用いてADC31の入力量子化範囲および精度(分解能)の少なく共一方を調整する調整回路55を備える。
上記のように、図7の信号伝送システムで使用されるADCは、等化回路32で受信信号を正しく0/1判定できればよい。そこで、本発明では、受信する信号の状態に応じて、ADC31の入力量子化範囲および精度(分解能)の少なく共一方を調整するが、この調整を等化回路32内で発生される情報を利用して行う。これにより、受信する信号の状態を検出するための回路を別に設ける必要がないので、簡単な構成で調整が可能になる。そして、調整により、ADCの無駄な消費電力を低減でき、それに起因するノイズの発生も低減できる。
また、本発明により、入力量子化範囲が不必要に広い場合には適切な範囲に調整でき、精度(分解能)が不必要に大きい場合には適切な精度に調整できるので、入力量子化範囲およびビット数に余裕がある汎用のADCを使用しても、無駄な消費電力を生じることがなく、このような汎用のADCを受信信号の状態に合わせて適切に使用可能になる。
前述のように、等化回路でのエラー量は、波形の理想波形からの誤差であり、整形された波形の品質を示す。言い換えれば、エラー量が小さければ整形された波形は理想波形に近い形で再生できるので、ADCの入力量子化範囲およびビット数を小さくしても十分な品質で波形を再生できると考えられる。
また、等化回路の乗算器の係数は、伝送線路の伝送特性に対応している。あらかじめシミュレーションにより伝送線路の伝送特性を想定しておき、それに応じた等化回路の係数を記憶しておく。入力信号に応じて等化回路を最適化する処理を行った時の等化回路の実際の係数が、記憶してある係数と異なる場合、それは伝送線路の実際の伝送特性が想定した伝送特性と異なった場合か、ADCの誤差に起因すると考えられる。そこで、実際の係数が記憶したある係数より良くなる場合、例えばcn0以外の係数が小さくなる場合には、実際の伝送特性は想定した伝送特性より良いと考えられるので、ADCの入力量子化範囲およびビット数を小さくしても十分な品質で波形を再生できると考えられる。また、実際の係数と記憶したある係数の差が小さい場合には、ADCの特性が理想的で余裕があると考えられるので、余裕の分だけADCの入力量子化範囲およびビット数を小さくしても十分な品質で波形を再生できると考えられる。逆に実際の係数と記憶したある係数の差が大きい場合には、ADCの特性が想定以上に悪いと考えられるので、ADCの入力量子化範囲およびビット数を小さくすることはできないと考えられる。
以上のように、エラー量や係数などの等化回路のパラメータを利用すれば、ADCの入力量子化範囲およびビット数を変更するのに必要な情報が得られる。これまで、この情報を利用して、ADCの入力量子化範囲およびビット数を変更することは行われていなかった。この情報を利用することにより、受信する信号の状態を検出するための回路を別に設ける必要がない。
ADCの調整は、等化回路のパラメータを監視しながら、入力量子化範囲およびビット数の少なくとも一方を変化させて、所定の再生レベルが得られるようにフィードバック制御して決定するか、等化回路のパラメータに対応してあらかじめ定められた入力量子化範囲およびビット数のテーブルを参照して設定する。また、フィードバック制御とテーブル参照の両方を並列に行うことも可能である。
フィードバック制御を行う場合には、等化回路のエラー量を用いる。エラー量が大きい時には、ADCの入力量子化範囲およびビット数をそれぞれ大きくし、信号伝送システムのエラーレートから算出される閾値よりもエラー量が小さくなるように制御を行い、エラー量が十分に小さい時には必要以上の入力量子化範囲およびビット数であると判断して、適度なエラー量になるように制御を行う。
テーブル参照によるADCの入力量子化範囲およびビット数は、等化回路のエラー量および係数のいずれでも行える。
前述のように、フラッシュ型ADCは、リファレンス発生回路、アンプとコンパレータを含むADCコアと、エンコーダと、を有する。フラッシュ型ADCにおける入力量子化範囲の調整は、リファレンス発生回路により発生する基準電位を変化させることにより行うか、ADCコアの一部を非動作状態にすることにより行う。高側の基準電位VrefHと低側の基準電位VrefLの電位差が小さくなると、ラダー抵抗に流れる電流量が減少し消費電力が小さくなる。ノイズの影響を抑制するため、ラダー抵抗に流す電流はある程度大きくする必要があり、ラダー抵抗に流れる電流に起因する消費電力はADCの消費電力の大きな部分を占める。そのため、入力量子化範囲の縮小によるVrefHとVrefLの電位差の縮小は、ADCの消費電力を低減する。
また、ADCの精度(分解能)の変更は、ADCコアおよびエンコーダの一部のゲートを非動作状態にすることで、具体的にはADCコアの一部のゲートの出力を一定値にクリップして、それより後段のゲートがスイッチ動作を行わないようにすることで実現する。スイッチ動作に伴う消費電力も、ADCの消費電力の大きな部分を占めるので、ゲートの出力を一定値にクリップすることによりADCの消費電力を低減できる。これは、入力量子化範囲の調整をADCコアの一部を非動作状態にすることにより行う場合も同様である。
また、ADCの出力部分に出力ビットセレクタを設けて、ADCから出力されるビット数を制限すると、ADC自体の消費電力は低減できないが、等化回路などの消費電力を低減できる。これは、等化回路の入力部に入力ビットセレクタを設けても同様である。
高速な信号伝送システムの概略構成を示す図である。 伝送による受信信号の劣化と、ADコンバータの必要性を説明する図である。 従来例のDFE(Decision Feedback Equalizer)型等化回路の概略構成と詳細構成を示す図である。 ADCの入力量子化範囲を調整する従来例の信号伝送システムの構成を示す図である。 図4のシステムで使用するADCの構成を示す図である。 ADCへ入力する信号の振幅を調整する従来例の信号伝送システムの構成を示す図である。 本発明の信号伝送システムの基本構成図である。 本発明の第1実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 第1実施形態の等化回路の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 第2実施形態のADコンバータ(ADC)の構成を示す図である。 第2実施形態のADコンバータ(ADC)において分解能(ビット数)を削減する場合の有効コンパレータの変化を示す図である。 第2実施形態のADCのADCコアの構成を示す図である。 第2実施形態のADCのADCコアの構成の別の例を示す図である。 第2実施形態のADCのエンコーダの構成を示す図である。 第2実施形態のADコンバータ(ADC)において分解能(ビット数)を削減する場合の有効コンパレータの変化の別の例を示す図である。 本発明の第3実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 従来の5ビットのエンコーダ(FAT-tree encoder)の構成を示す図である。 第3実施形態のADCのエンコーダの構成を示す図である。 本発明の第4実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 第4実施形態の出力ビットセレクタの構成を示す図である。 第4実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の変形例の構成を示す図である。 本発明の第5実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 第5実施形態のADCの構成を示す図である。 第5実施形態におけるADCの入力量子化範囲と分解能(ビット数)の低減を説明する図である。 第5実施形態の受信回路におけるADCの入力量子化範囲と分解能(ビット数)の調整処理を示すフローチャートである。 第5実施形態の受信回路におけるADCの入力量子化範囲と分解能(ビット数)の別の調整処理を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態の信号伝送システムの構成を示す図である。 本発明の第7実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 第7実施形態の信号伝送システムにおける受信回路のテーブルの内容を示す図である。 2つの閾値を設ける構成を説明する図である。 本発明の第8実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 本発明の第9実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 本発明の第10実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 本発明の第11実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 本発明の第12実施形態の信号伝送システムにおける受信回路の構成を示す図である。 フラッシュ型ADCにおいて有効コンパレータを非等間隔に選択する例を説明する図である。 フラッシュ型ADCにおいてラダー抵抗の各ラダー抵抗要素の抵抗値を調整する構成を説明する図である。 本発明の信号伝送システムにおける受信回路の別の構成例を示す図である。
符号の説明
1 送信回路
2 伝送線路
3 受信回路
31 ADコンバータ(ADC)
32 等化回路(EQ)
55 調整回路
56 リファレンス発生回路
57 ADCコア
58 エンコーダ
61 閾値保持部
62 比較器
63 制御回路
以下、本発明の実施形態を添付の図面を参照して説明する。
本発明の第1実施形態の信号伝送システムは、図7に示すような基本構成を有する。図8は、第1実施形態における受信回路3の構成を示すブロック図である。図8に示すように、ADC31は、リファレンス発生回路56と、ADCコア57と、エンコーダ58と、を有する。ここでは、ADCコア57とエンコーダ58をまとめて1つのブロックで示している。等化回路32からはエラー情報としてエラー(誤差)の2乗値が出力される。調整回路55は、閾値を保持する閾値保持部61と、等化回路32からのエラー情報を閾値と比較する比較器62比較結果に基づいてリファレンス回路を制御する制御回路63と、を有する。初期設定を指示するリセット信号が入力されると、制御回路63は、ADC31の量子化範囲(電圧レンジ)を高めに設定した後、ADC31の量子化範囲の調整動作を開始する。調整が完了した後は調整した状態を維持しても、随時調整を行ってもよい。
図9は、第1実施形態における等化回路32の構成を示す図である。この等化回路32は、図3の(B)と同様の構成を有するが、エラー量enからその2乗(エラー値)を算出する演算回路64が設けられていることが異なる。演算回路64の算出結果は調整回路の比較器62に送られる。エラー量enは、通常の送信データからも検出可能である。従って、調整回路55は、エラー値を常時受け取って調整を行うことができる。
第1実施形態におけるADC31は、図5と同じ構成を有する。リファレンス発生回路56は、VrefH発生回路46と、VrefL発生回路47と、ラダー抵抗47と、を有し、高側の基準電位VrefHと低側の基準電位VrefLが調整可能である。言い換えれば、ADC31の入力量子化範囲が調整可能である。この構成は、特許文献2に記載された構成と類似の構成である。なお、VrefH発生回路46のみを設け、VrefL発生回路47を設けないというような変形例も可能である。VrefH発生回路46およびVrefL発生回路47は、所定の電圧を発生できる回路であればどのような回路でもよいが、例えばDAコンバータを利用して実現可能であることが知られている。
比較器62は、等化回路32からのエラー値を、閾値保持部61に保持された所定の閾値と比較し、その比較結果を制御回路63に出力する。制御回路63は、エラー値が閾値より小さい場合には、エラー量が増加しても問題ないと判定して、VrefHとVrefLの差を小さくするようにリファレンス回路56を制御し、エラー値が閾値より大きい場合には、VrefHとVrefLの差を大きくするようにリファレンス回路56を制御する。以下、この処理を繰り返して、エラー値が閾値以下になる範囲で、VrefHとVrefLの電位差ができるだけ小さくなるようにフィードバック制御を行う。VrefHとVrefLの電位差が小さくなると、ラダー抵抗に流れる電流量が減少し消費電力が小さくなる。
本発明の第2実施形態の信号伝送システムは、図7に示すような基本構成を有する。図10は、第2実施形態における受信回路3の構成を示すブロック図である。図10に示すように、第1実施形態では制御回路63はリファレンス発生回路56を制御してADC31の入力量子化範囲を変化させるのに対して、第2実施形態ではADCコア57の動作ビット数を調整する点が異なり、他の部分は第1実施形態と同じである。
図11は、第2実施形態におけるADC31の回路構成を示す図である。このADCは図5のADCと類似の構成を有するが、第2実施形態ではVrefhおよびVrefLの調整は行わないため、Vrefhは固定電圧で、VrefLはグランドレベルであること、および制御回路63からのNビット調整信号ctrlにより、不要ビットに関係するコンパレータ49が非動作状態になるように構成されていることが異なる。
図12は、4ビットのADC31において、有効ビットを変化させた場合のコンパレータ49が動作状態を説明する図である。4ビットのADCは、通常C1からC15の15個のコンパレータを有する。4ビットが有効である場合には、C1からC15の15個のコンパレータの全てが動作状態である。これに対して、3ビットが有効であるように制御すると、C2、C4、C6、C8、C10、C12、C14の7個のコンパレータが動作状態であり、C1、C3、…、C15の他の8個のコンパレータは非動作状態になる。2ビットが有効であるように制御すると、C4、C8、C12の3個のコンパレータが動作状態であり、他の12個のコンパレータは非動作状態になる。1ビットが有効であるように制御すると、1個のコンパレータC8のみが動作状態であり、他の14個のコンパレータは非動作状態になる。
前述のように、コンパレータ49は、入力信号を増幅するアンプを含む。図13は、第2実施形態におけるコンパレータの構成を示す図である。各コンパレータ49は、入力信号Vinを増幅するアンプ65と、アンプの出力を分割電位と比較するコアコンパレータ66と、アンプ65およびコアコンパレータ66へのクロックclkの供給を制御するクロックバッファ67と、を有する。なお、ここでは表示を簡略化するために、ラダー抵抗により生成される分割電位の図示を省略している。これは、以後の図でも同じである。アンプ65およびコアコンパレータ66はクロックclkに同期して動作し、クロックclkの供給が停止されると非動作状態になり、出力が固定される。これにより、スイッチング動作が停止するので、消費電力が低下する。クロックバッファ67は、制御回路63からのNビット調整信号ctrlによりクロックclkを出力するかしないかが制御される。
図12に示すように、3ビットが有効である場合には、C1、C3、C5、C7、C9、C11、C13、C15の8個のコンパレータは非動作状態になるので、これらは共通の調整信号ctrlにより調整することが可能である。同様に、C2、C6、C10、C14の4個のコンパレータは共通の調整信号ctrlにより調整することが可能であり、C4、C12の2個のコンパレータは共通の調整信号ctrlにより調整することが可能であり、C8のコンパレータは調整の必要はない。
第2実施形態のコンパレータ49では、アンプ65およびコアコンパレータ66へクロックclkを供給するクロックバッファ67を制御したが、図14に示すように、アンプ65の前段にセレクタ68を設けて、アンプ65へ供給する信号を一定電圧に切り換えることにより、アンプ65およびコアコンパレータ66を非動作状態にすることも可能である。セレクタ68は、例えばトランスファーゲートやNANDゲートで実現可能であり、調整信号ctrlにより調整される。
複数のコンパレータ49の一部を上記のように非状態にしてビット数を減らす場合、”1”の個数をカウントすることによりエンコード処理を行う非特許文献1に記載されたエンコーダ(Wallace-tree encoder)を使用することが望ましい。図15は、このエンコーダの回路構成を示す図である。図15において、FA15はFull Adderであり、キャリィ入力と共に入力データを受けて、加算結果をキャリィと一緒に出力する。このエンコーダについては、非特許文献1に記載されたように広く知られているので詳しい説明は省略する。
ADC31において有効ビットを変化させる場合、図12では非動作状態にするコンパレータを間引く形で変化させたが、図16に示すように、両側のコンパレータを非動作状態にすることも可能である。具体的には、4ビット有効の場合には、C1からC15の15個のコンパレータの全てが動作状態であり、3ビット有効の場合には、C1−C4およびC12−C15を非動作状態にしてC5−C11を動作状態とし、2ビット有効の場合には、C1−C6およびC10−C15を非動作状態にしてC7−C9を動作状態とし、1ビット有効の場合には、C7のみを動作状態にする。
なお、図16の例では、両側のコンパレータを非動作状態にしたが、片側から順に非動作状態にしてもよい。
制御回路63は、エラー値が閾値より小さい場合には、エラー量が増加しても問題ないと判定して、ADCコア57の有効ビット数を小さくするように制御し、エラー値が閾値より大きい場合には、ADCコア57の有効ビット数を大きくするように制御する。以下、この処理を繰り返して、エラー値が閾値以下になる範囲で、ADCコア57の有効ビット数をできるだけ小さくなるようにフィードバック制御を行う。ADCコア57の有効ビット数が小さくなると、スイッチングするゲート数が減少して消費電力が小さくなる。
本発明の第3実施形態の信号伝送システムは、図7に示すような基本構成を有する。図17は、第3実施形態における受信回路3の構成を示すブロック図である。図10に示すように、第2実施形態では制御回路63はADCコア57の動作ビット数を制御することにより精度(分解能)を変化させるのに対して、第3実施形態ではエンコーダ58の動作ビット数を調整ことにより精度(分解能)を変化させる点が異なり、制御も含めて他の部分は同じである。
図18は、広く使用されている従来の5ビットのエンコーダ(FAT-tree encoder)の構成を示す図である。第3実施形態の受信回路3では、図19に示すエンコーダを使用する。図19のエンコーダは、図18のエンコーダの最終段のEXORゲート70を、制御信号ctrlにより出力を一定値に固定できるように構成している。例えば、ADCの出力が、MSBからLSBに向かって順に10101である場合、下位1ビットを”0”にクリップして、出力を10100となるようにする。これにより、実効的に上位4ビットを使用し、最下位ビットは0に固定となるので、データ遷移が発生せず、消費電力が削減できる。なお、図19のエンコーダ(FAT-tree encoder)の代わりに、図15のエンコーダを使用して、出力部にセレクタを設けてもよい。
本発明の第4実施形態の信号伝送システムは、図7に示すような基本構成を有する。図20は、第4実施形態における受信回路3の構成を示すブロック図である。第4実施形態のADC31は、エンコーダ58の後段に出力ビットセレクタ59を設けたことが、第2および第3実施形態と異なり、制御も含めて他の部分は同じである。
図21は、出力ビットセレクタ59の構成を示す図である。出力ビットセレクタ59は、図21に示すように、エンコーダ58の出力するビット信号のうち最上位ビットを除くビット信号ごとに設けた複数のセレクタ(SEL)71を有する。図21は、5ビットのADCの場合であり、4個のセレクタ(SEL)71が設けられる。第4実施形態の効果は、第3実施形態の場合と同じである。
第4実施形態では、ADC31において、エンコーダ58の後段に出力ビットセレクタ59を設け、ADCの出力ビット数を調整可能にしたが、図22に示すように、等化回路32の入力部に入力ビットセレクタ71を設け、等化回路コア72に入力されるADC31のビット数を制御可能にすることも可能である。この場合も第4実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の第5実施形態の信号伝送システムは、図7に示すような基本構成を有する。図23は、第5実施形態における受信回路3の構成を示すブロック図である。第5実施形態の受信回路3では、ADC31の精度(分解能)と量子化範囲の調整を交互に行う。
第5実施形態の調整回路55は、第1から第4実施形態の調整回路55に、切り替え判定器73と、切り替えスイッチ74と、を設けた構成を有する。切り替え判定器73は、比較器62の比較結果に応じて切り替えスイッチ74を制御し、制御回路63の出力する制御信号を、ADC31のリファレンス発生回路56に供給するか、ADCコア57およびエンコーダ58に供給するかを切り換える。制御回路63は、切り替えスイッチ74がリファレンス発生回路56に接続されている時には量子化範囲を制御する制御信号Vampを出力し、切り替えスイッチ74がADCコア57およびエンコーダ58に接続されている時には精度(分解能)を調整する(Nビット調整)制御信号を出力する。
図24は、第5実施形態のADC31の構成を示す図である。第5実施形態のADC31は、図11の第2実施形態のADC31において、発生するVrefHを変化可能なVrefH発生回路46と、発生するVrefLを変化可能なVrefL発生回路47と、を設けた構成を有する。コンパレータ49は、第2実施形態と同じであるので、説明は省略する。また、制御回路63によるVrefH発生回路46およびVrefL発生回路47の制御方法も第1実施形態と同じであるので、説明は省略する。
第5実施形態のADC31では、ADC31の精度(分解能)と量子化範囲の両方が調整される。図25は、第5実施形態におけるADC31の調整を説明する図である。調整を行う場合には、まずVrefHを最大値に、VrefLを最小値に設定し、精度も最高状態、すなわちNビットすべてを有効にする。この時、分割電位Vref(1)からVref(N−1)は、図25の左のようになる。次に、量子化範囲を縮小するため、VrefHを低下させ、VrefLを上昇させる。これにより、分割電位Vref(1)からVref(N−1)は、図25の中央に示すように、Vref(1)が上昇し、Vref(N−1)が低下し、隣接する分割電位の間隔が縮小する。次に、有効なビット数を減少させて、精度(分解能)を低下させる。図25では、1コンパレータごとに非動作状態にすることにより1ビット低下させた場合を示す。ここで、量子化範囲を1/2に縮小し、有効ビット数を1ビット低下させると、出力が有効なコンパレータが参照する分割電位の間隔は、最初の状態と同じである。言い換えれば、最初の状態で、上側と下側合わせて全体の1/2のコンパレータを無効にした場合と同じになる。
なお、上記の例では、ADCコア57の有効ビット数を調整したが、第3実施形態のようにエンコーダの出力ビット数を調整しても、第4の実施の形態のように出力ビットセレクタを設けて出力ビット数を調整してもよい。
図26は、第5実施形態における調整処理を示すフローチャートである。
ステップ101では、閾値保持部61に閾値を設定する。
ステップ102では、量子化範囲および精度(分解能)、すなわちADCの有効ビット数を高めに設定する。
ステップ103では、量子化範囲を増減する。
ステップ104では、増減した量子化範囲で、エラーの二乗値(エラー値)が閾値以下であるか判定する。閾値以下でなければ、ステップ103に戻る。ステップ103と104を繰り返して、エラーの二乗値(エラー値)が閾値付近になるように量子化範囲を設定する。
ステップ105では、ADCの精度、すなわちADCの有効ビット数を増減する。
ステップ106では、増減した有効ビット数で、エラーの二乗値(エラー値)が閾値以下であるか判定する。閾値以下でなければ、ステップ105に戻る。ステップ105と106を繰り返して、エラーの二乗値(エラー値)が閾値付近になるようにADCの有効ビット数を設定する。
図26のフローチャートで、ステップ103および104と、ステップ105および106を入れ替えて、ADCの有効ビット数の設定を先に行い、量子化範囲の設定を後で行うことも可能である。
図26のフローチャートに示した調整処理では、特定の期間に一度だけ調整を行うことになるが、図27に示すフローチャートのように、ステップ106で”Yes”の場合に、ステップ103に戻るようにすると、常にADCの量子化範囲および精度(分解能)を最適にする調整が行われることになる。これにより、伝送線路2の状態が変化する場合などにもADC31を常に最適な状態に維持できる。
一般に、エラー値は、量子化範囲を変化させる方が、ビット数を変化させるより大きく変化する。そこで、エラー値と閾値の間にある程度余裕があるように量子化範囲を設定し、その上でビット数を変化させてエラー値が閾値以下になるように設定してもよい。
第1から第5実施形態では、基本的には常時調整が行われる。信号伝送システムのアプリケーションによっては、使用者が指示した時に、ADCの量子化範囲および精度(分解能)を調整し、調整した状態を維持することが要求される。次に説明する第6実施形態の信号伝送システムは、この要求を満たすシステムである。
図28は、本発明の第6実施形態の信号伝送システムの構成を示すブロック図である。第6実施形態の信号伝送システムは、図7に示した本発明の信号伝送システムの基本構成と同じ構成を有し、ドライバ12および調整回路55がイニシャライゼーション信号の入力端子を有する。イニシャライゼーション信号が入力された時には、ドライバ12は初期化パターンの送信データを出力し、調整回路55はADC31の量子化範囲および精度(分解能)の調整処理を実行する。
第1から第6実施形態の信号伝送システムでは、ADC31の量子化範囲および精度(分解能)の少なくとも一方を変化させて、等化回路32からエラー値が閾値以下になる範囲で、消費電力を低下させるようにフィードバック制御を行うが、次に説明する第7実施形態の信号伝送システムでは、ADC31の量子化範囲および精度の決定にテーブルを利用する。
本発明の第7実施形態の信号伝送システムは、図7に示すような基本構成を有する。図29は、第7実施形態における受信回路3の構成を示すブロック図である。第7実施形態の受信回路3では、第5実施形態と同様に、ADC31の精度(分解能)と量子化範囲の調整を行う。調整回路55は、閾値保持部61と、比較器62と、量子化範囲・精度調整部75と、を備える。量子化範囲・精度調整部75は、エラー値と量子化範囲および精度(ビット数)との関係をあらかじめ記憶したテーブルを有する。
図30は、第7実施形態におけるテーブルの構成例を説明する図である。図30に示すように、テーブルは、5段階の幅の量子化範囲を縦軸に、有効にするADCのビット数(ここでは最大6ビット)を横軸にし、縦軸と横軸の対応する条件での正確なデータ判定が行える時のエラー量を記憶している。エラー値がもっとも小さい場合が、量子化範囲の1段階とビット数1に対応し、エラー値がもっとも大きい場合が、量子化範囲の5段階とビット数6に対応する。例えば、エラー値1.3E-01は、量子化範囲の1段階とビット数4、量子化範囲の2段階とビット数3、量子化範囲の4段階とビット数2の位置に現れる。このように、1つのエラー値に対して、テーブルの右上から左下に向かうラインが対応する。そのため、あるエラー値に対して、システムの特性や消費電力を考慮して、このライン上の適当な位置を選択し、その条件から調整を開始する。それにより、調整において収束するまでの時間、すなわち調整時間を短縮できる。
これまで説明した実施形態で、閾値保持部61に保持する閾値を複数用意し、するようにしてもよい。これまで説明した実施形態では、ADCの量子化範囲およびビット数の少なくとも一方を変更するが、ADCを変更してからエラー値が変化するまでには時間遅れがある。例えば、図31に示すように、ADCの変更に応じてエラー値(誤差)が減少したとする。図31において、閾値をBで示すレベルに設定しておくと、エラー値が閾値Bより小さくなると、消費電力を低減するように量子化範囲またはビット数を小さくなる方向で変更する。しかし、この変更によりエラー値が増加するので、エラー値が閾値Bより大きくなった時に、エラー値が閾値Bより小さくなるように量子化範囲またはビット数を大きくなる方向で変更する。次には、この変更により再びエラー値が閾値Bより小さくなるので、量子化範囲またはビット数を小さくなる方向で変更することになり、以下この処理が繰り返されることになる。このように量子化範囲またはビット数が頻繁に変更されることになるという問題を生じる。
そこで、図31に示すように、別の閾値Aを設定し、エラー値が増加する方向で変化する時には閾値Aを使用し、エラー値が減少する方向で変化する時には閾値Bを使用する。言い換えれば、閾値にヒステリシス特性をもたせる。これにより、量子化範囲またはビット数が頻繁に変更されるという事態を回避できる。また、エラー値が十分に小さい時に限ってエラー値が大きくなるADCの変更を行うことにより、エラー値が非常に大きくなることを抑制できる。
これまで説明した実施形態では、受信信号の再生状態を評価するのにエラー値を使用したが、次に説明する第8実施形態では、等化回路32の乗算器の係数で受信信号の再生状態を評価し、ADCの量子化範囲および精度(分解能)を調整する。
等化回路の係数は、伝送線路の伝送特性に対応している。あらかじめシミュレーションにより伝送線路の伝送特性を想定しておき、それに応じた等化回路の係数を記憶しておく。入力信号に応じて等化回路を最適化する処理を行った時の等化回路の実際の係数が、記憶してある係数と異なる場合、それは伝送線路の実際の伝送特性が想定した伝送特性と異なった場合か、ADCの誤差に起因すると考えられる。そこで、実際の係数が記憶したある係数より良くなる場合、例えばcn0以外の係数が小さくなる場合には、実際の伝送特性は想定した伝送特性より良いと考えられるので、ADCの入力量子化範囲およびビット数を小さくしても十分な品質で波形を再生できると考えられる。また、実際の係数と記憶したある係数の差が小さい場合には、ADCの特性が理想的で余裕があると考えられるので、余裕の分だけADCの入力量子化範囲およびビット数を小さくしても十分な品質で波形を再生できると考えられる。逆に実際の係数と記憶したある係数の差が大きい場合には、ADCの特性が想定以上に悪いと考えられるので、ADCの入力量子化範囲およびビット数を小さくすることはできないと考える。
本発明の第8実施形態の信号伝送システムは、図7に示すような基本構成を有する。図32は、第8実施形態における受信回路3の構成を示すブロック図である。第8実施形態の受信回路3では、等化回路32が1個の乗算器の係数Ckまたは複数の乗算器の係数Ck(k=1,…,j,1≦j≦n)を出力する。ここでは係数Ckの場合を例として説明する。調整回路55は、係数CkとADC31のリファレンス回路56の入力電圧範囲Vampおよび有効にするビット数Nとの最適な関係をあらかじめ測定して記憶したテーブル76と、テーブル76において等化回路から受け取った係数Ckに対応するVampおよびNを探索して、探索結果をADC31のリファレンス回路56およびADCコア57とエンコーダ58に出力する探索部77と、を有する。
第8実施形態では、フィードバック制御は行わず、テーブル76から読み出した制御信号VampおよびNをADC31に設定するだけである。
図33は、本発明の第9実施形態の信号伝送システムの受信回路の構成を示すブロック図である。第9実施形態の受信回路は、第8実施形態と類似しており、受信信号の再生状態を評価するのにエラー値と等化回路32の乗算器の係数の両方を使用する点が異なる。従って、テーブル78は、エラー値と係数Ckの各種の組合せに対するADC31のリファレンス回路56の入力電圧範囲Vampおよび有効にするビット数Nとの最適な関係を記憶している。他は第8実施形態を同じなので、説明は省略する。
図34は、本発明の第10実施形態の信号伝送システムの受信回路の構成を示すブロック図である。第10実施形態の受信回路は、制御回路63の制御信号にフィルタ処理を施すフィルタ80を設けた点が、他の実施形態と異なる。
前述のように、ADCの量子化範囲またはビット数(精度)を変更しても、変更に応じたエラー値が出力されるまでには時間遅延がある。フィルタ80は、この時間遅延の影響を低減する。フィルタ80は、例えば、ノイズ状の挙動、すなわち高周波の変動を抑制するための単純なローパスフィルタ(平滑回路)、またはある特定の周波数成分だけを抑制するノッチフィルタなどで実現される。第10実施形態では、ADC31の量子化範囲およびビット数の少なくとも一方を前述の実施形態と同様に調整する。
なお、ADCに供給するクロックの周波数を低下させても同様の効果を得ることが可能である。
図35は、本発明の第11実施形態の信号伝送システムの受信回路の構成を示すブロック図である。第11実施形態の受信回路は、ADCの量子化範囲およびビット数の少なくとも一方の調整量の刻み値(調整ステップ量)を変える点が、他の実施形態と異なる。
第11実施形態の受信回路は、第9実施形態と同様に、等化回路32からエラー値および係数Ck(またはCk(k=1,…,j,1≦j≦n))を受け取る。係数Ckは、伝送線路2の損失情報であり、第11実施形態では、損失(すなわち係数Ck)に応じてADCのビット数の調整量の刻み値(調整ステップ量)を変える。そのため、テーブル81は、係数CkとADC31の量子化範囲の刻み値ΔVampおよびビット数の刻み値ΔNを対応付けて記憶している。テーブル81は、等化回路32から出力される係数Ckに対応するΔVampおよびΔNを制御回路63に出力する。制御回路63は、ΔVampおよびΔNのステップでVampおよびNを変化させる。第11実施形態では、ADC31の量子化範囲およびビット数の少なくとも一方を前述の実施形態と同様に調整する。
図36は、本発明の第12実施形態の信号伝送システムの受信回路の構成を示すブロック図である。第12実施形態の受信回路は、ADCの量子化範囲およびビット数の少なくとも一方の調整量の刻み値(調整ステップ量)を、エラー値および係数Ckの変化量から決定し、決定した刻み値で調整を行う点が、他の実施形態と異なる。
第12実施形態の受信回路は、第11実施形態と同様に、等化回路32からエラー値および係数Ck(またはCk(k=1,…,j,1≦j≦n))を受け取る。調整回路55は、エラー値および係数Ckの変化を検出する差分検出部82と、差分検出部82の検出したエラー値および係数Ckの変化から調整の刻み量を決定する変化量調整部83と、さらに有する。制御回路63は、変化量調整部83の決定した刻み量でVampおよびNを変化させる。第11実施形態では、ADC31の量子化範囲およびビット数の少なくとも一方を前述の実施形態と同様に調整する。
これまでの説明では、ADCの分解能に対応する分割電位は、一定の間隔であるとして説明した。しかし、実際には一定間隔ではなく、誤差がある。本発明によれば、受信信号の再生状態に応じてADCのビット数が低下させられる。例えば、6ビットのADCを3ビットで動作させる場合、7個の間隔を開けて8個当たり1個のコンパレータを有効にする。もし分割電位が等間隔でない場合、3ビットのADCの特性は線形(リニア)でない。
そこで、有効にするコンパレータを等間隔で選択せずに、分割電位の誤差に応じて選択することにより、ビット数を低下させたADCの特性をリニアに近づけることができる。図37は、これを説明する図である。図37において、横軸は入力信号(アナログ信号)であり、縦軸はデジタル出力のレベルである。破線は、3ビットにするために、7個の間隔を開けて8個当たり1個のコンパレータを有効にした場合のADCの特性の例を示す。実線は、有効にするコンパレータを等間隔で選択せずに、分割電位の誤差に応じてADCの特性がリニアになるように選択した場合を示す。
上記のような有効にするコンパレータを等間隔で選択しないことを可能にするには、ADCコアの各コンパレータの選択を任意に行えるようにする、言い換えれば各コンパレータごとに選択信号を設ける必要がある。更に、この場合には、図15のエンコーダを使用する必要がある。
また、ADCのラダー抵抗の各抵抗要素を、図38の(A)に示すように、抵抗値が可変であるようにして、分割電位が等間隔になるように調整することも可能である。この場合、各抵抗要素は、図38の(B)に示すように、複数の抵抗とトランジスタを直列に接続した組みを並列に接続した構成を有し、トランジスタの導通/非導通を制御して有効にする組みの個数を制御する。また、図38の(C)に示すように、ラダー抵抗の抵抗要素に相当するTr1のゲートを、D/A変換器85とTr2で構成する可変電圧発生回路の出力に接続して、ゲート電圧を調整してトランジスタの動作抵抗を調整する構成を利用することも可能である。
これまで説明した実施形態では、1個のADCの量子化範囲およびビット数を調整したが、図39に示すように、ADC31に、複数のビット数および量子化範囲の異なるサブADC91−94と、サブADC91−94の出力を選択するセレクタ95と、を設け、調整回路55が、動作させるサブADCの選択と、セレクタ95における選択を制御する。これにより、ADCの量子化範囲およびビット数を調整可能にでき、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、サブADC91−94の量子化範囲は、調整回路55によりそれぞれ調整可能にするという変形例も可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、各種の変形例が可能であるのはいうまでもなく、例えば、説明した第1から第12の実施形態や変形例を相互に組み合わせることが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、高速信号伝送IO向けADCの量子化範囲と精度(ビット数)を、等化回路の演算結果(エラー値)および途中の生成係数を用いて、伝送線路の損失に応じて適切に設定できる。これにより、伝送線路の特性に合わせてADCの特性が調整され、余計な消費電力が低減できる。
本発明は、ADCを使用する信号伝送システム、およびそのような信号伝送システムで使用される受信回路であれば、どのようなものにも適用可能である。

Claims (10)

  1. ADコンバータと、
    前記ADコンバータの出力を等化する等化回路と、
    前記等化回路からエラー情報が入力される判定部と、
    前記ADコンバータの電圧レンジを調整する制御部と、
    基準電位を発生するレファレンス回路と、
    入力電圧を、前記基準電位を分割した複数の分割電位と比較し、比較結果を出力するコア回路と、
    前記比較結果を符号化するエンコーダと、を備え、
    前記判定部は、前記エラー情報に基づいて、電圧レンジを調整する制御信号を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記レファレンス回路の発生する前記基準電位を変化させることにより、前記ADコンバータの電圧レンジを調整することを特徴とする受信回路。
  2. 前記判定部は、前記エラー情報に含まれるエラー量が、所定の閾値より小さくなるようにフィードバック制御して前記制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の受信回路。
  3. ADコンバータと、
    前記ADコンバータの出力を等化する等化回路と、
    前記等化回路からエラー情報が入力される判定部と、
    前記ADコンバータの分解能を調整する制御部と、
    基準電位を発生するレファレンス回路と、
    入力電圧を、前記基準電位を分割した複数の分割電位と比較し、比較結果を出力するコア回路と、
    前記比較結果を符号化するエンコーダと、を備え、
    前記判定部は、前記エラー情報に基づいて、分解能を調整する制御信号を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記コア回路のコンパレータおよびアンプへのクロック供給を部分的に停止し、クロック供給を停止する時には出力をクリップすることにより、前記ADコンバータの分解能を調整することを特徴とする受信回路。
  4. ADコンバータと、
    前記ADコンバータの出力を等化する等化回路と、
    前記等化回路からエラー情報が入力される判定部と、
    前記ADコンバータの分解能を調整する制御部と、
    基準電位を発生するレファレンス回路と、
    入力電圧を、前記基準電位を分割した複数の分割電位と比較し、比較結果を出力するコア回路と、
    前記比較結果を符号化するエンコーダと、を備え、
    前記判定部は、前記エラー情報に基づいて、分解能を調整する制御信号を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記コア回路のコンパレータおよびアンプへのデータ供給を部分的に停止し、データ供給を停止する時には入力をクリップすることにより、前記ADコンバータの分解能を調整することを特徴とする受信回路。
  5. ADコンバータと、
    前記ADコンバータの出力を等化する等化回路と、
    前記等化回路からエラー情報が入力される判定部と、
    前記ADコンバータの分解能を調整する制御部と、
    基準電位を発生するレファレンス回路と、
    入力電圧を、前記基準電位を分割した複数の分割電位と比較し、比較結果を出力するコア回路と、
    前記比較結果を符号化するエンコーダと、を備え、
    前記判定部は、前記エラー情報に基づいて、分解能を調整する制御信号を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記エンコーダの内部演算を部分的に停止することにより、前記ADコンバータの分解能を調整することを特徴とする受信回路。
  6. 前記判定部は、前記エラー情報に基づいて、電圧レンジを調整する制御信号を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記レファレンス回路の発生する前記基準電位を変化させることにより、前記ADコンバータの電圧レンジを調整することを特徴とする請求項3、4、5のいずれか1項記載の受信回路。
  7. 前記判定部は、前記エラー情報に含まれるエラー量が、所定の閾値より小さくなるようにフィードバック制御して前記制御信号を生成することを特徴とする請求項3、4、5のいずれか1項記載の受信回路。
  8. 前記判定部は、前記等化回路の係数に対する適切な前記分解能および電圧レンジを記憶したテーブルを備え、前記等化回路の係数に応じて前記分解能および電圧レンジを前記テーブルから選択することを特徴とする請求項6に記載の受信回路。
  9. 信号を送信する送信回路と、
    前記送信回路に接続され、前記信号を伝送する伝送線路と、
    前記伝送線路に接続され、伝送された前記信号を受信する受信回路と、を備える信号伝送システムであって、
    前記受信回路は、
    受信した前記信号を多ビットのデジタル信号に変換するADコンバータと、
    前記ADコンバータの出力する前記デジタル信号を等化し、受信した前記信号の再生状態を示す再生状態情報を生成する等化回路と、
    前記等化回路からの前記再生状態情報に基づいて、前記ADコンバータの入力量子化範囲を調整する調整回路と、を備え
    前記ADコンバータは、第1基準電位発生回路と第2基準電位発生回路とを含み、
    前記調整回路は、前記再生状態情報に含まれるエラー量が、所定の閾値より小さくなるようにフィードバック制御して、前記第1基準電位と前記第2基準電位との差分を調整することを特徴とする信号伝送システム。
  10. 信号を送信する送信回路と、
    前記送信回路に接続され、前記信号を伝送する伝送線路と、
    前記伝送線路に接続され、伝送された前記信号を受信する受信回路と、を備える信号伝送システムであって、
    前記受信回路は、
    受信した前記信号を多ビットのデジタル信号に変換するADコンバータと、
    前記ADコンバータの出力する前記デジタル信号を等化し、受信した前記信号の再生状態を示す再生状態情報を生成する等化回路と、
    前記等化回路からの前記再生状態情報に基づいて、前記ADコンバータの分解能調整する調整回路と、を備え
    前記ADコンバータは、入力電圧を分割電位と比較し、比較結果を出力する複数のコンパレータを含み、
    前記調整回路は、前記再生状態情報に含まれるエラー量が、所定の閾値より小さくなるようにフィードバック制御して、前記複数のコンパレータの動作状態を調整することを特徴とする信号伝送システム。
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