JP4837599B2 - 折畳み機器 - Google Patents
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Description
まず、第1と第2の筐体2、3が完全に閉じた図1、図3(A)、図4(A)、図5(A)の状態では、図11(A)、図12(A)、図13(A)に示すように、第1のディスク32に保持されている1対の突部形成駒36Bは、第2のディスク34の第1の溝部分36R1に安定状態で係入して第1と第2のヒンジ部材22、24を介して第1と第2の筐体2、3の閉位置に保持している(図12(A)(A‘)及び図15の(1)参照)。この状態は、ヒンジアセンブリ10の軸杆26は、ヒンジ部材22、24に跨って同軸上に位置し、第1と第2の筐体2、3のヒンジ収納部2Cとは整列しており完全重合閉位置を保持している状態である。
第1と第2の筐体2、3を開こうとする際には、図3(B)、図4(B)に示すように、第1と第2の筐体2、3いずれか一方、通常では、上方の筐体3(例えば、携帯電話の蓋)を下方の筐体2(例えば、携帯電話の本体)に対して横方向に指で押す。この操作は、例えば、携帯電話の本体を右手で掴んで親指で蓋を横に押すことによって行うことができる。このようにすると、上方の第2の筐体(蓋)3のヒンジ収納部3Cは、ヒンジアセンブリ10側が下降するように、ヒンジ収納部2C1、3C、2C2の整列軸線からずれる(傾斜する)ため(図5(E)参照)、このヒンジ収納部3Cのずれに追従して、図5(B)、図11(B)に示すように、第2のヒンジ部材24と第2のディスク34とを第2の筐体3のヒンジ収納部3C内でヒンジ収納部3Cの傾きと逆向きに傾かせる。一方、第1のディスク32は、相応する第1の筒状ヒンジ収納部2C1内の第1のヒンジ部材22内にあり、第2のディスク34の傾きに追従して同じ方向に傾こうとするが、第1のディスク32は、その1対の支軸32S、32Sが第1のヒンジ部材22の1対の支持溝22S、22Sによって大きく傾くことが規制されながら、これらの支軸32S、32Sを中心にして第1のヒンジ部材22の開いている係入溝22G1内で第2のディスク34の傾きよりも小さな角度で傾く(揺動する)。
このため、第1と第2のディスク32、34は相互に噛み合いがずれて、図12(B)、図13(B)に示すように、1対の突起形成用駒36Bは、案内凹部36Rの第1の溝部分36R1から外れるように、共に径方向に変位する。即ち、図12(B)に示すように、同図の右側の突起形成用駒36Bは、貫通孔32Hに近づき、左側の突起形成用駒36Bは、貫通孔32Hから離れるように変位してそれぞれ第2の溝部分36R2の最も深い部分の手前に位置する(図12の(B)、図13(B)及び図15の(2)参照)。この保持解放操作開始位置では、第1と第2の筐体2、3は、まだ、開いていないが、上方の第1の筐体3を下方の第2の筐体2に対して水平方向にずらしたために、これらの上下の筐体の完全重合状態から部分的に重合されていない部分が生ずる(図3(B)及び図4(B)の右下方部分参照)。
図10(C)(D)、図15に示すように、第2の溝部分36R2は、壁36RWよりやや周方向にずれた位置で最も深くなっており、従って突部形成駒36Bは、ばね部材38と協動して壁36RWを乗り越えた位置からこの最も深い位置(図15の(3)参照)に自動的に転動するので、第2のディスク34が突部形成駒36Bの周方向の変位に伴って角度変位し、従って第2のヒンジ部材24を介してヒンジ収納部3Cを揺動し、第2の筐体3は、図3(C)に示すように、例えば、10度程度開く(図11(C)、図12(C)及び図13(C)参照)。この小さな角度での自動開放によって第1の筐体2と第2の筐体3との間には指を入れることができる程度の隙間が発生する(図3(C)参照)。
従って、第1と第2の筐体2、3の間に指を入れて第2の筐体3を押し開けることによって、第2の筐体3を完全に開くことができるが、この際、第1のディスク32内の突部形成駒36Bは、第2のディスク34の1対の案内凹部36Rの第2の溝部分36R2から外れて第2のディスク34の表面を転動する(図13(D)及び図15の(5)参照)。この場合、第1のディスク32上の突部形成駒36Bは、溝部分36R2の拘束から解放されるので、第1と第2のディスク32、34は、相互に軸線が整列するように自動的に戻されながら第2のディスク34上を転動し、筐体2、3が完全に開いた位置で突部形成駒36Bは、案内凹部36Rの第3の溝部分36R3に安定的に係入し、これらの筐体2、3が例えば160度の完全開放状態に保持する。(図12(D)、図13(D)参照)。このようにして、第1と第2の筐体2、3の開いた保持状態で携帯電話を使用することができる。
携帯電話を閉じるには、第2の筐体3を第1の筐体2に完全に閉じるように第1の筐体2に向けて手で折畳む。このようにすると、第2の筐体3と一体のヒンジ収納部3Cと連動する第2のヒンジ部材24が元に戻る方向に回動するので、第2のディスク34は、第1のディスク32に対して図13(D)の位置から図13(E)の位置まで反時計方向に回動し、ヒンジ収納部3Cを介して第2の筐体3が第1の筐体2に閉じる。
2 第1の筐体
2C1、2C2 筒状ヒンジ収納部
2C1H 孔
3 第2の筐体
3C 筒状ヒンジ収納部
6 ヒンジ軸
7 ストッパー
7P1 ストッパーピン
7P2 ストッパーピン
8 ねじ
10 ヒンジアセンブリ
20 ヒンジ本体
22 第1の筒状ヒンジ部材
22H 貫通孔
22E 1対の回り止め用係入凹条
22G1、22G2 係入溝
22S 支持溝
22R 係止凹部
24 第2の筒状ヒンジ部材
24F 1対の回り止め平坦面
24G 係入溝
24H 貫通孔
24TH 拡大テーパ孔部分
26 軸杆
26F 鍔
26L 先端
30 保持手段
32 第1のディスク
32H 貫通孔
32S 支軸
32P 突部
34 第2のディスク
34H 貫通孔
34P 1対の固定ピン
34R 保持凹部
36B 1対の突部形成用駒
36R 1対の案内凹部
36R1 第1の溝部分
36R2 第2の溝部分
36R2E 延長部分
36R3 第3の溝部分
36RW 壁
38 ばね部材
40 軸杆貫通部
42 変位許容手段
Claims (13)
- 第1の筐体に設けられた第1のヒンジ収納部と第2の筐体に設けられた第2のヒンジ収納部とに跨って配置された少なくとも1つのヒンジアセンブリによって前記第1と第2の筐体を折畳み自在に結合して構成され、前記ヒンジアセンブリが前記第1のヒンジ収納部に配置される第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ収納部に配置される第2のヒンジ部材とを備えた折畳み機器において、前記第1のヒンジ収納部と前記第2のヒンジ収納部の軸線が整列したヒンジ整列状態と前記第1のヒンジ収納部と前記第2のヒンジ収納部の軸線の整列が外れたヒンジ非整列状態とに変位して前記第1と第2の筐体をずらせることができるように、前記第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ部材とのずれを許す変位許容手段を備えていることを特徴とする折畳み機器。
- 請求項1に記載の折畳み機器であって、前記変位許容手段は、前記ヒンジ非整列状態を保持する保持構造を含むことを特徴とする折畳み機器。
- 請求項1に記載の折畳み機器であって、前記変位許容手段は、前記ヒンジ非整列状態から前記ヒンジ整列状態にもどる構造を含むことを特徴とする折畳み機器。
- 第1の筐体に設けられた第1のヒンジ収納部と第2の筐体に設けられた第2のヒンジ収納部とに跨って配置された少なくとも1つのヒンジアセンブリによって折畳み自在に結合して構成され、前記ヒンジアセンブリは、前記第1のヒンジ収納部に配置される第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ収納部に配置される第2のヒンジ部材と前記第1と第2のヒンジ部材を弾性的に結合する軸杆とから成る折畳み機器において、前記第1のヒンジ収納部と前記第2のヒンジ収納部の軸線が整列したヒンジ整列状態と前記第1のヒンジ収納部と前記第2のヒンジ収納部の軸線が整列状態から外れたヒンジ非整列状態とに変位して前記第1と第2の筐体をずらせることができるように、前記ヒンジアセンブリの前記軸杆が前記第1と第2のヒンジ部材に跨って変位自在に取付けられた変位許容手段を備えていることを特徴とする折畳み機器。
- 第1の筐体に設けられた第1のヒンジ収納部と第2の筐体に設けられた第2のヒンジ収納部とに跨って配置された少なくとも1つのヒンジアセンブリによって折畳み自在に結合して構成され、前記ヒンジアセンブリは、前記第1のヒンジ収納部に配置される第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ収納部に配置される第2のヒンジ部材と前記第1と第2のヒンジ部材を弾性的に結合する軸杆とから成り、前記ヒンジアセンブリは、その内部に前記第1の筐体と前記第2の筐体とを閉じた状態と開いた状態とに保持する保持手段を含み、前記保持手段は、前記第1のヒンジ部材に保持された第1のディスクと前記第2のヒンジ部材に保持された第2のディスクとから成り、前記第1と第2のディスクは、前記第1と第2の筐体の閉じた状態と開いた状態とで相互に安定的に噛み合う噛み合い部を有する折畳み機器において、前記第1のヒンジ収納部と前記第2のヒンジ収納部の軸線が整列したヒンジ整列状態と前記第1のヒンジ収納部と前記第2のヒンジ収納部の軸線が整列状態から外れたヒンジ非整列状態とに変位して前記第1と第2の筐体をずらせることができるように、前記ヒンジアセンブリの前記軸杆が前記第1と第2のヒンジ部材に跨って変位自在に取付けられた変位許容手段を備えていることを特徴とする折畳み機器。
- 請求項5に記載の折畳み機器であって、前記第1と第2のディスクの噛み合い部は、前記ヒンジ非整列状態で、前記第1と第2の筐体のずれを維持するように形成されていることを特徴とする折畳み機器。
- 請求項5又は6に記載の折畳み機器であって、前記第1と第2のディスクの噛み合い部は、前記ヒンジ非整列状態で、前記第1と第2の筐体のずれの後に前記第1と第2の筐体の半開状態を維持するように形成されていることを特徴とする折畳み機器。
- 請求項6に記載の折畳み機器であって、前記保持手段は、前記第1と第2のディスクのいずれか一方のディスクに保持された突部形成駒と他方のディスクに形成された案内凹部とを有し、前記軸杆の径方向の変位を許す軸杆貫通部は、前記突部形成駒を有する側のディスクに設けられ、前記他方のディスクの前記案内凹部は、前記第1と第2の筐体の完全閉状態とずれを保持する相互に隣接する溝部分を有することを特徴とする折畳み機器。
- 請求項7に記載の折畳み機器であって、前記保持手段は、前記第1と第2のディスクのいずれか一方のディスクに保持された突部形成駒と他方のディスクに形成された案内凹部とを有し、前記軸杆の径方向の変位を許す軸杆貫通部は、前記突部形成駒を有する側のディスクに設けられ、前記他方のディスクの前記案内凹部は、前記第1と第2の筐体の完全閉状態と前記半開状態とを保持する相互に隣接する溝部分を有することを特徴とする折畳み機器。
- 請求項4乃至9のいずれかに記載の折畳み機器であって、前記第1の筐体の一方側で前記第1と第2のヒンジ収納部に跨って前記ヒンジアセンブリが配置され、前記第1の筐体の他方側で前記第1と第2のヒンジ収納部に跨ってヒンジ軸が配置されていることを特徴とする折畳み機器。
- 請求項4乃至9のいずれかに記載の折畳み機器であって、前記第1の筐体の両側で前記第1と第2のヒンジ収納部に跨って前記ヒンジアセンブリが配置されていることを特徴とする折畳み機器。
- 請求項4乃至11のいずれかに記載の折畳み機器であって、前記ヒンジアセンブリのヒンジ整列状態は、前記第1と第2の筐体が閉じた状態と開いた状態とで維持され、また前記ヒンジアセンブリのヒンジ非整列状態は、前記第1と第2の筐体が閉じた状態から開いた状態に移行する間に生ずることを特徴とする折畳み機器。
- 請求項4乃至12のいずれかに記載の折畳み機器であって、前記変位許容手段は、ヒンジの軸杆が前記第1のディスクと前記第2のディスクとのいずれか一方のディスク内をその径方向に変位できるように前記第1と第2のディスクを貫通して取付けられていることによって得られることを特徴とする折畳み機器。
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