JP4837402B2 - 接合部品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
溶融接合の方法としては、熱板溶着法、振動溶着法、超音波溶着法等の技術があるが、原理としては、被接合部材の接合箇所を溶融し、接合させた状態で固化するという技術である。
このため、複数の被接合部材を接合して接合部品を製造する際には、このような接合不良を検出し、除去する必要がある。
このような接合不良を検出するための検査方法として、人による目視検査が行われているが、人による目視検査では、疲労・錯覚による誤評価を避けることは困難である。
このため、溶融状態を機械的に検出する方法として、種々の方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、一般的に使用される他の画像処理技術を使用する場合においても、センサ類の調整及び不具合の教示を行うことは困難である。
つまり、三次元画像の検出を行うために、例えば、三次元形状の画像抽出を行う光切断法を使用した場合には、スリット状の光を投影して撮影した複数の二次元画像から三次元座標データを作成する必要があるため、スリット状の光を照射するための複雑な照明装置が必要である。
更に、X線透過撮像による検査も行われているが、装置が高価な上、X線を管理するためのシステムを構築する必要があり、装置自体の管理が容易ではない。
次いで、後工程で溶融接合を行った後、溶融検知部に形成される接合部分の形状変化を検知することによって、溶融状態を把握することができる。
つまり、所定の基準(例えば、正常に溶融接合された状態での接合部分の形状)と、溶融接合された接合部品の接合部分の形状を比較することによって、溶融状態が正常か否かを検知することができる。
このように、溶融接合状態が正常であるか否かを、溶融前後の溶融検知部の形状変化により検知するため、溶融部分全てを画像解析する必要がない。つまり、溶融検知部を設けたことにより、溶融部分全体の形状を解析する必要がなく、溶融検知部を解析するのみで溶融接合状態が正常であるか否かを検知することができるため、簡易に溶融接合状態を把握することができる。
このように、基準部が設定されていると、より正確に溶融接合状態を検知することができる。
更に、このとき、前記第1の工程では、前記マークは、前記第1被接合部材及び第2被接合部材に略直線状に形成される溝であり、前記基準部は、前記マークと略直交する溝である。
このように構成されていると、簡易にマーク及び基準部を作成することができるため好適である。
マークは、使用する被接合部材の材質等に応じて、どの様な方法で形成してもよいが、例えば、レーザ加工、エッチング、塗料によるマーキング等、の方法で行うとよい。
このように構成されていると、溶融検知部の形状を、基準となる(正常な溶融状態での)溶融検知部の形状と比較することによって、溶融状態を把握することができるため好適である。
このとき、前記第1溶融検知部及び前記第2溶融検知部は、前記前記第1被接合部材及び前記第2被接合部材の表面に略直線状に形成されたマークを有して構成されていると、マーク部の途切れた部分の位置及び幅により、溶融接合部の形状を特定することができるため好適である。
このため、後工程で溶融接合を行った後、溶融検知部に形成される接合部分の形状変化を検知することによって、溶融状態を把握することができる。
よって、正常に溶融接合された状態での接合部分の形状と、溶融接合された接合部品の接合部分の形状を比較して、溶融状態が正常か否かを検知することができる。
また、溶融接合状態が正常であるか否かを、溶融前後の溶融検知部の形状変化により検知するため、溶融部分の全形状を画像解析する必要がない。つまり、溶融検知部を設けたことにより、溶融検知部を解析するのみで溶融接合状態が正常であるか否かを検知することができるため、溶融接合部の接合状態の検出を正確かつ容易に行うことができる。
このため、溶融接合部の異常検出を含む溶融接合作業全体を自動化することができる。
このため、基準部から接合部分を計測するようにすれば、より正確に溶融接合状態を把握することができる。
なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1乃至図7は本発明の一実施形態を示す図で、図1は被接合部材を示す斜視図、図2は被接合部材の正常な溶融状態を示す説明図、図3乃至図5は被接合部材の溶融状態不良を示す説明図、図6は被接合部材の溶融状態を示す上面説明図、図7は接合部品の製造工程を示す工程図である。
また、図8及び図9は本発明の第2の実施形態を示す図であり、図8は溶融パイロットの形状を示す上面説明図、図9は正常な溶融状態と溶融不良状態とを示す説明図である。
更に、図10は本発明の第3の実施形態を示す説明図である。
図1(a)に示すように、本実施形態における第1被接合部材1は、例えば金属、合成樹脂等の部材であり、第2被接合部材2と溶融接合されて、接合部品Wを形成する。
第1接合部材1及び第2接合部材2の材質・サイズ等は、溶融接合可能なものであれば特に限定されるものではなく、使用目的に応じて適宜選択・設計することができる。
この第1接合部材1としては、例えば導電端子のようなものが想定され、第2接合部材2としては、例えば導電部材のようなものが想定される。また、第1接合部材1と第2接合部材2とを溶融接合して形成される接合部品Wとしては、例えばコネクタのような部品が想定される。
本実施形態に係る第1溶融パイロット11は、第1被接合部材1の長手方向へ形成された溝部として構成されている。
この第1溶融パイロット11は、例えば、レーザ加工、刻印、エッチング等の公知の方法で作成される。
また、本実施形態においては、第1溶融パイロット11を溝として形成したが、これに限られるものではなく、塗料により第1溶融パイロット11をマークしてもよい。
なお、この第1溶融パイロット11が、溶融接合状態を検知するためのスケールとなる。
本実施形態に係る第2被接合部材2の表面には、溶融検知部(線状のマーク)としての第2溶融パイロット22が形成されている。
本実施形態に係る第2溶融パイロット22は、第2被接合部材2の長手方向へ形成された溝部として構成されている。
なお、第2溶融パイロット22の構成は、第2溶融パイロット11の構成と同様である。
溶融接合は、例えば、熱板溶着法、振動溶着法、超音波溶着法等の公知の方法により行われる。なお、ハンダ付け等により溶接されていてもよい。
このとき、第1被接合部材1と第2被接合部材2とは、上面から見た際に、第1溶融パイロット11と第2溶融パイロット22とが、その長手方向に一部重なるように積層された状態で溶融接合される。
溶融接合が行われる部分(接合部位に相当)は、この第1溶融パイロット11と第2溶融パイロット22とが一部重なった部分である。
なお、図1(b)においては、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22は、上面から見た際に連続するように積層される(第2溶融パイロット22上に第1溶融パイロット11が積層される)が、厳密に連続して積層されている必要なはい。
つまり、溶融接合範囲に収まってさえいれば、第1溶融パイロット11と第2溶融パイロット22とは、上面から見て長手方向若しくは幅方向に若干ずれた位置に配設されていてもよい。
このように、第1被接合部材1と第2被接合部材2とが正常に接合されている場合には、積層された部分が、溶融後に固化して第1被接合部材1と第2被接合部材2とが接続される。
なお、このとき第1被接合部材1に形成された第1溶融パイロット11の溶融側端部を「上側第1端部a1」と記し、第2被接合部材2に形成された第2溶融パイロット22の溶融側端部を「下側第1端部a2」と記す。また、溶融範囲の幅をsと記す。
また、これらの位置及び幅が、正常な溶融接合状態であり、これらの位置及び幅が、溶融状態を判定する際の基準となる。
つまり、上側第1端部a1、下側第1端部a2、溶融範囲の幅sと、溶融接合された接合部品Wの溶融範囲の相当位置とを比較することにより、溶融状態を判定する。
以下に、溶融接合状態が正常でない場合には、どのように溶融範囲が変化するかを説明する。
図3は、溶融接合が不完全で、第1被接合部材1と第2被接合部材2とが完全に溶融接合されていない状態を示している。
このとき、第1被接合部材1に形成された第1溶融パイロット11の溶融処理が行われた側の端部を「上側第2端部b1」と記し、第2被接合部材2に形成された第2溶融パイロット22の溶融処理が行われた側の端部を「下側第2端部b2」と記す。また、溶解範囲の幅をtとする。
このとき、第1溶融パイロット11の溶融範囲のうち、図面左方側端部(溶融処理が行われない側の端部)を「上側第3端部c1」と記し、第1溶融パイロット11の溶融範囲のうち、他方の端部(本来溶融処理が行われる側の端部)を「下側第3端部c2」と記す。また、溶融範囲の幅をuとする。
このとき、第1被接合部材1に形成された第1溶融パイロット11の溶融側端部を「上側第4端部d1」と記し、第2被接合部材2に形成された第2溶融パイロット22の溶融側端部を「下側第4端部d2」とする。また、溶解範囲の幅をvとする。
本実施形態においては、この溶融側端部の位置及び溶融範囲の幅を分析することによって、溶融状態を検知し、不良品を検出する。
この原理を、以下に説明する。
本実施形態では、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22を形成付与した第1被接合部材1と第2被接合部材2とを溶融接合する。
このとき、第1溶融パイロット11と第2溶融パイロット22とが一部重なった状態で、第1被接合部材1と第2被接合部材2とを積層し、この一部重なった部分を溶融接合する。
このように、一部重なった部分を溶融接合することにより、溶融接合した部分が溶融後再固化するため、この固化した溶融範囲に存在していた第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22が消滅する。
このため、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22の端部(溶融したために途切れた部分)を検出することによって、溶融範囲の両端部の位置及び溶融範囲の幅を検知することができる。
図6(a)は図2を上面から見た説明図、図6(b)は図3を上面から見た説明図、図6(c)は図4を上面から見た説明図、図6(d)は図5を上面から見た説明図である。
また、説明のため、図6上部に示すX軸を想定する。この仮想X軸の仮想原点Oは上側に積層される第1被接合部材1の第1溶融パイロット11の端部(溶融接合側と反対側の端部)の位置とする。
図6(a)に示すように、正常な溶融接合状態においては、上側第1端部a1、下側第1端部a2の座標を、各々X=Xa1、Xa2とし、溶融範囲の幅(Xa2−Xa1)をsとする。
この正常な状態での上側第1端部a1、下側第1端部a2の位置(X=Xa1、Xa2)と、溶融範囲の幅s(Xa2−Xa1)を正常値とし、この正常値と比較することによって、正常でない状態を検知する。
具体的には、正常値のデータを収集し、このデータを母集団として統計処理を行って、正常値及び誤差範囲を確定し、正常値平均±誤差範囲を外れるものを不良状態として検知するとよい。
以下は、説明のため、誤差範囲は想定せず、正常値との比較のみを行う。
また、下側第2端部b2の座標X=Xb2は、a2のX座標より原点O側へとずれる。すなわち、X=Xb2<Xa2となる。
このように、溶融接合状態における上側第2端部b1の位置及び下側第2端部b2の位置と、正常な溶融接合状態における上側第1端部a1の位置及び下側第1端部a2の位置とを比較することによって、位置のずれを検出して、正常な溶融状態ではないことを検知することができる。
更に、下側第3端部c2が、原点O側へとずれる。すなわち、X=Xc2<Xa2となる。
また、下側第3端部c2が、第1溶融パイロット11側へとずれる。
このように、溶融接合状態における上側第3端部c1の位置及び下側第3端部c2の位置と、正常な溶融接合状態における上側第1端部a1の位置及び下側第1端部a2の位置とを比較することによって、位置のずれを検出して、正常な溶融状態ではないことを検知することができる。
このように、正常な溶融接合状態における溶融範囲の幅s(Xa2−Xa1)との比較によって溶融不足を検出して、正常な溶融状態ではないことを検知することができる。
このように、溶融接合を行った後、溶融範囲の幅と、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22の端部(溶融接合側の端部)の位置を検出し、正常状態での溶融範囲の幅と第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22の端部(溶融接合側の端部)の位置と比較することにより、溶融状態が不良であるものを検出することができる。
まず、第1の工程としての工程1において、第1被接合部材1に、第1溶融パイロット11を作成する。
この第1溶融パイロット11は、例えば、レーザ加工、エッチング加工、塗料によるマーキング等、第1被接合部材1の材質に応じて公知の方法で形成すればよい。
なお、後述する第2の実施形態のように、基準部を設ける場合には、この工程1において、基準部を作成する。
上述したとおり、この第1被接合部材1は、第2被接合部材2上に積層された状態で、溶融接合される。このとき、第1被接合部材1及び第2被接合部材2は、上面から見た際に、第1溶融パイロット11の一部と第2溶融パイロット22の一部とが重なるように積層される。
次いで、第3の工程としての工程3において、溶融接合処理が行われる。
溶融接合処理は、第1溶融パイロット11の端部(第2被接合部材2側の端部)と第2溶融パイロット22とが重なり合っている場所に施される。
この溶融接合は、例えば、熱板溶着法、振動溶着法、超音波溶着法等の公知の方法により行われる。また、ハンダ付け等の方法により溶接を行ってもよい。
この判定は、上述したように、正常値との比較により行う。この比較は画像処理にて行うとよい。画像処理に関しては、例えば、溶融接合された第1被接合部材1及び第2被接合部材2を上面より撮像し、その撮像画像を画像解析することにより行う。
この場合、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22の溶融範囲の位置関係が検知されればよいため、3次元画像として取込む必要はなく、2次元画像として取込めばよい。
例えば、撮像した画像を取込んで2値化処理を行い、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22を検出して第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22の端部の座標及び溶融範囲の幅を検出するとよい。
ただし、検出方法はこれに限られることはなく、異なる方法の画像処理技術や目視による検査を行ってもよい。
このように、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22の溶解状態を検出することによって、簡易に溶融接合状態を把握することができる。
また、溶融範囲全ての形状を画像認識する必要はなく、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22の溶融接合処理側の端部を検知するのみでよいため、自動化が容易であるとともに、溶融状態を正確に判断することができる。
上記実施形態においては、第1溶融パイロット11及び第2溶融パイロット22を略直線状に伸びた溝状に形成したが、本実施形態においては、この略直線状に伸びた溝に加えて、図8(a)又は図8(b)に示すように、基準部を備えて第3溶融パイロット111を構成する。
なお、本実施形態においては、上記実施形態との差異点のみを説明する。
本実施形態に係る横溝部111aは、第3被接合部材101の長手方向へ向けて形成された略直線状の溝である。
また、本実施形態に係る縦溝部111bは、横溝部111aの一端部側を略直交する溝として形成されている。
この縦溝部111bが、溶融接合の状態を検知するための基準部となるものである。
本実施形態に係る第4溶融パイロット111´は、横溝部111a´及び標識部111b´,111b´を有して構成されている。
本実施形態に係る横溝部111a´は、横溝部111aと同様に、第4被接合部材101´の長手方向へ向けて形成された略直線状の溝である。
また、本実施形態に係る標識部111b´,111b´は、略円形状の凹部であり、横溝部111a´の一端部側に、横溝部111a´に対して線対称の位置へ各々配置されている。なお、標識部111b´,111b´の中心を結ぶ線分は、横溝部111a´に対して略直交している。
この標識部111b´,111b´が、溶融接合の状態を検知するための基準部となる。
なお、第4溶融パイロット111´は第3溶融パイロット111と基準部の形状が異なるのみであり、使用方法は原則的に同様であるため、第3溶融パイロット111を使用する場合のみを説明する。
溶融接合を行う際には、基準部となる縦溝部111bが形成されている側と反対側の端部が接合される。
なお、本実施形態においては、第1基準点D1及び第2基準点D2を、横溝部111a,211aと縦溝部111b,211bとの交点としたが、後工程で距離を正確に計測することができれば、これら第1基準点D1及び第2基準点D2は、縦溝部111b,211b上であれば、どの位置に設定してもよい。
また、上側に積層された第3溶融パイロット111の溶融接合側端部を上側第5端部e1とし、下側に積層された第5溶融パイロット211の溶融接合側端部を下側第5端部e2とする。更に、溶融範囲の幅をy(上側第5端部e1と下側第5端部e2との間の距離)とする。なお、これらの位置を正常位置とし、比較の基準とすることは上記実施形態と同様である。
このように、第3溶融パイロット111(第5溶融パイロット211)に縦溝部111bを形成し、横溝部111aとの交点を第1基準点D1(第2基準点D2)とすることによって、この基準点D1(基準点D2)を基準として溶融位置及び溶融範囲の幅を精度良く検出することができる。
図10(a)は、溶融接合前の状態を示し、図10(b)は溶融接合後の状態を示す。
本実施形態における第6被接合部材301は、上記各実施形態における第1被接合部材1(第3被接合部材101)に比して、幅(長手方向と直交する方向の距離)が大きく設定されている。
第6溶融パイロット311は、第6被接合部材301の長手方向一端部から、同方向にのびた溝として形成されている。
同様に、下側に積層される第7被接合部材401にもまた、3個の第7溶融パイロット411,411,411が形成されている。
溶融接合を行う場合には、この第6溶融パイロット311及び第7溶融パイロット411が形成されている側の端部が積層されて溶融される。
このように構成されているため、第6被接合部材301の幅が広い場合においても、上記実施形態と同様に、溶融接合の不良を検出することができる。
つまり、第6被接合部材301の幅が広い場合であっても、幅方向中央部のみならず、幅方向両端部における溶融状態をも検知することができる。
なお、第6溶融パイロット311の個数及び配置はこれに限定されるものではなく、溶融状態を把握し得るものであればどのように設定されていてもよい。
また、第6溶融パイロット311を第2の実施形態に示すような形状として構成し、基準部を作成してもよい。
2‥第2被接合部材
11‥第1溶融パイロット、22‥第2溶融パイロット
101‥第3被接合部材、111‥第3溶融パイロット、111a‥横溝部、111b‥縦溝部
101´‥第4被接合部材、111´‥第4溶融パイロット、111a´‥横溝部、111b´‥標識部
201‥第5被接合部材、211‥第5溶融パイロット、211a‥横溝部、211b‥縦溝部
301‥第6被接合部材、311‥第6溶融パイロット、
401‥第7被接合部材、411‥第7溶融パイロット
W‥接合部品
Claims (8)
- 第1被接合部材と第2被接合部材とを溶融接合することにより形成される接合部品の製造方法であって、
前記第1被接合部材の表面に、該表面の溶接側一端部から他方の端部へ向けて、溶融することにより形状が変化して溶融部位と非溶融部位との区別を可能とする第1溶融検知部を備える第1接合部位を形成するとともに、
前記第2被接合部材の表面の溶融部位を含む範囲に第2溶融検知部を備える第2接合部位を形成する第1の工程と、
前記第1溶融検知部及び前記第2溶融検知部が、積層する方向から見て視認可能となるとともに、前記第2被接合部材の前記第2接合部位へ、前記第1被接合部材に配設された前記第1溶接検知部の前記溶接側一端部側を覆設するように、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とを重ね合わせる第2の工程と、
前記第1被接合部材に配設された前記第1溶融検知部のうち、前記溶接側一端部を含んで溶融接合を行うことにより前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とを溶融接合する第3の工程と、
前記第1溶融検知部及び前記第2溶融検知部の形状変化を検知し、正常な溶融接合状態での形状変化と比較することにより、前記第1接合部位及び前記第2接合部位の溶融状態を判定する第4の工程と、を備えることを特徴とする接合部品の製造方法。 - 前記第1の工程により形成される前記第1溶融検知部及び前記第2溶融検知部は、線状のマークを有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の接合部品の製造方法。
- 前記溶融検知部は、前記マーク上若しくは前記マークに近接して付された前記第1被接合部材と前記第2被接合部材との結合の有無を検知するための基準部を備えており、
前記第1の工程では、前記マークを作成するとともに、前記基準部を作成することを特徴とする請求項2に記載の接合部品の製造方法。 - 前記基準部は、前記マークと略直交する線分であることを特徴とする請求項3に記載の接合部品の製造方法。
- 前記第1の工程では、前記マークは、前記第1被接合部材及び第2被接合部材に略直線状に形成される溝であり、前記基準部は、前記マークと略直交する溝であることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか一項に記載の接合部品の製造方法。
- 第1被接合部材と第2被接合部材とを溶融接合することによって形成された接合部品であって、
前記第1被接合部材の表面には、該表面の溶接側一端部から他方の端部へ向けて、溶融することにより形状が変化して溶融部位と非溶融部位との区別が可能となる第1溶融検知部を備える第1接合部位が形成されているとともに、前記第2被接合部材の表面の溶融部位を含む範囲には、第2溶融検知部を備える第2接合部位が形成されており、
前記第1溶融検知部及び前記第2溶融検知部が、積層する方向から見て視認可能となるとともに、前記第2被接合部材の前記第2接合部位へ、前記第1被接合部材に配設された前記第1溶融検知部の前記溶接側一端部側を覆設するように、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とを重ね合わせた状態で、前記第1接合部材に配設された前記第1溶融検知部のうち、前記溶接側一端側を含んで溶融接合されてなる接合部品。 - 前記第1溶融検知部及び前記第2溶融検知部は、前記第1被接合部材及び前記第2被接合部材の表面に略直線状に形成されたマークを有して構成されていることを特徴とする請求項6に記載の接合部品。
- 前記第1溶融検知部及び前記第2溶融検知部は、前記マークと、該マーク上若しくは前記マークに近接して付された、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材との結合の有無を検知するための基準部と、を有して構成され、
該基準部は、前記マークを略直交する線分、若しくは、前記マークに近接した位置に作成された少なくとも一の略円形状の標識部であることを特徴とする請求項7に記載の接合部品。
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