JP4836578B2 - 第四級アンモニウム塩、電解質、電解液及び電気化学デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、第四級アンモニウム塩、電解質、電解液及び電気化学デバイスに関する。
近年、融点を常温以下にもつ塩(常温溶融塩)が開発されている。このような常温溶融塩としては、例えば、一般式
[式中、R1A、R2A、R3A及びR4Aは、同一又は異なって、炭素数1〜5のアルキル基又はR’−O−(CH−(R’はメチル基又はエチル基、nは1〜4の整数)で表されるアルコキシアルキル基を示す。これらR1A、R2A、R3A及びR4Aのいずれか2個の基が環を形成していても構わない。但し、R1A〜R4Aのうち少なくとも1つは上記アルコキシアルキル基である。Wは窒素原子又はリン原子を示し、Yは一価のアニオンを示す。]
で表される脂肪族アンモニウム塩が知られている(特許文献1)。
特許文献1に開示されている脂肪族アンモニウム塩は、非水系有機溶媒への溶解性に優れ、低温時における塩の析出が起こり難い性質を備えている。
しかしながら、該脂肪族アンモニウム塩を非水系有機溶媒に溶解した溶液の電気伝導度はある程度満足できるものの、脂肪族アンモニウム塩そのものの電気伝導度は低く、満足できるレベルに至っていない。また、該脂肪族アンモニウム塩は、粘度が高いために流動性に乏しく、それ故、浸透性が要求される多孔性の電極を使用した電気デバイスの電解液には適していない。
WO 02/076924 A1
本発明の課題は、10℃以下の融点を有し、高い電気伝導度を備え、且つ非水系有機溶媒への溶解性に優れた第四級アンモニウム塩を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決できる第四級アンモニウム塩を開発すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、上記特許文献1に具体的な記載も示唆もない下記一般式(1)で表される特定の第四級アンモニウム塩が、10℃以下の低融点を有し、非水系有機溶媒への溶解性に優れ、且つ格段に高い電気伝導度を有し、電解質として好適に使用できることを見い出した。本発明は、斯かる知見に基づき完成されたものである。
本発明は、下記に示す第四級アンモニウム塩、電解質、電解液及び電気化学デバイスを提供する。
1.一般式
[式中、R及びRは、同一又は異なって、C1−4アルキル基を示す。またR及びRは、これらが結合する窒素原子と共に互いに結合して飽和複素環を形成してもよい。R及びRは、同一又は異なって、メチル基又はエチル基を示す。Xは、陰イオンを示す。]
で表される第四級アンモニウム塩。
2.R及びRが結合する窒素原子と共に互いに結合して形成する飽和複素環が、3〜5員の飽和複素環である上記1に記載の第四級アンモニウム塩。
3.R及びRが結合する窒素原子と共に互いに結合して形成する飽和複素環が、ピロリジン環である上記2に記載の第四級アンモニウム塩。
4.R及びRが共にメチル基である上記1に記載の第四級アンモニウム塩。
5.Xが、BF 、AlCl 、AlCl 、PF 、AsF 、N(CFSO 、N(CF3CF2SO 、C(CFSO 、N(CFSO)(CFCO)、CFSO 、CHSO 、CHCO 、CFCOO、NO 、CCOO又、CSO 、CF3BF3、C2F5BF3又はIである上記1〜4のいずれかに記載の第四級アンモニウム塩。
6.Xが、BF 又はN(CFSO である上記5に記載の第四級アンモニウム塩。
7.一般式
[式中、R及びRは、同一又は異なって、C1−4アルキル基を示す。またR及びRは、これらが結合する窒素原子と共に互いに結合して飽和複素環を形成してもよい。R及びRは、同一又は異なって、メチル基又はエチル基を示す。Xは、陰イオンを示す。]
で表される第四級アンモニウム塩からなる電解質。
8.R及びRが結合する窒素原子と共に互いに結合して形成する飽和複素環が、3〜5員の飽和複素環である第四級アンモニウム塩からなる上記7に記載の電解質。
9.R及びRが結合する窒素原子と共に互いに結合して形成する飽和複素環が、ピロリジン環である第四級アンモニウム塩からなる上記8に記載の電解質。
10.R及びRが共にメチル基である第四級アンモニウム塩からなる上記7に記載の電解質。
11.Xが、BF 、AlCl 、AlCl 、PF 、AsF 、N(CFSO 、N(CF3CF2SO 、C(CFSO 、N(CFSO)(CFCO)、CFSO 、CHSO 、CHCO 、CFCOO、NO 、CCOO又、CSO 、CF3BF3、C2F5BF3又はIである第四級アンモニウム塩からなる上記7〜10のいずれかに記載の電解質。
12.Xが、BF 又はN(CFSO である第四級アンモニウム塩からなる上記11に記載の電解質。
13.上記7〜12のいずれかに記載の電解質の1種又は2種以上を含有する電解液。
14.上記7〜12のいずれかに記載の電解質のうち少なくとも1種と、有機溶媒とを含んでなる上記13に記載の電解液。
15.有機溶媒が、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、ニトリル化合物及びスルホン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である上記14に記載の電解液。
16.有機溶媒が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジメチルカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1種である上記15に記載の電解液。
17.上記13に記載の電解液を含む電気化学デバイス。
18.電気化学デバイスが、電気二重層キャパシタ又は二次電池である上記17に記載の電気化学デバイス。
第四級アンモニウム塩
本明細書において、R及びRで示されるC1−4アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル基等が挙げられる。好ましいC1−4アルキル基は、メチル基である。
及びRが結合する窒素原子と共に互いに結合して形成される飽和複素環としては、例えば、3〜5員の飽和複素環を挙げることができる。好ましい飽和複素環は、ピロリジン環である。
具体的な第四級アンモニウムカチオンとしてはビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムカチオン、N,N−(ジメトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムカチオン、N,N−(ジメトキシメチル)−N−プロピル−N−メチルアンモニウムカチオン、N,N−(ジメトキシメチル)−N−ブチル−N−メチルアンモニウムカチオン、ビス(メトキシメチル)ジエチルアンモニウムカチオン、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)−N,N−ジメチルアンモニウムカチオン、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムカチオン、ビス(エトキシメチル)ジメチルアンモニウムカチオン、N,N−(ジエトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムカチオン、ビス(メトキシメチル)ピロリジニウムカチオン、ビス(エトキシメチル)ピロリジニウムカチオン、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムカチオン、ビス(メトキシメチル)アジリジニウムカチオン、ビス(エトキシメチル)アジリジニウムカチオン、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)アジリジニウムカチオン、ビス(メトキシメチル)アゼチジニウムカチオン、ビス(エトキシメチル)アゼチジニウムカチオン、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)アゼチジニウムカチオン等が挙げられる。
で示される陰イオンとしては、例えば、BF 、AlCl 、AlCl 、PF 、AsF 、N(CFSO 、N(CF3CF2SO 、C(CFSO 、N(CFSO)(CFCO)、CFSO 、CHSO 、CHCO 、CFCOO、NO 、CCOO、CSO 、CF3BF3、C2F5BF3、I等が挙げられる。好ましい陰イオンは、BF 及びN(CFSO である。
好ましい第四級アンモニウム塩としては、例えば、ビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、N,N−(ジメトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムテトラフルオロボレート、N,N−(ジメトキシメチル)−N−プロピル−N−メチルアンモニウムテトラフルオロボレート、N,N−(ジメトキシメチル)−N−ブチル−N−メチルアンモニウムテトラフルオロボレート、ビス(メトキシメチル)ジエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)−N,N−ジメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムテトラフルオロボレート、ビス(エトキシメチル)ジメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、N,N−(ジエトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムテトラフルオロボレート、ビス(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレート、ビス(エトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレート、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレート、ビス(メトキシメチル)アジリジニウムテトラフルオロボレート、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)アジリジニウムテトラフルオロボレート、ビス(メトキシメチル)アゼチジニウムテトラフルオロボレート、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)アゼチジニウムテトラフルオロボレート、ビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N,N−(ジメトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N,N−(ジメトキシメチル)−N−プロピル−N−メチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N,N−(ジメトキシメチル)−N−ブチル−N−メチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、ビス(メトキシメチル)ジエチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)−N,N−ジメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、ビス(エトキシメチル)ジメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N,N−(ジエトキシメチル)−N−エチル−N−メチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、ビス(メトキシメチル)ピロリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、ビス(エトキシメチル)ピロリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、ビス(メトキシメチル)アジリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)アジリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、ビス(メトキシメチル)アゼチジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)アゼチジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド等が挙げられる。
本発明の第四級アンモニウム塩は、種々の方法で製造される。その代表的な方法を下記反応式を用いて説明する。
[式中、R、R、R、R及びXは前記に同じ。Xは、ハロゲン原子を示す。Mは水素原子又は金属原子を示す。]
一般式(2)で表される第3級アミンと一般式(3)で表される化合物を反応させることにより、一般式(4)で表される第四級アンモニウム塩が製造され、次に一般式(4)で表される第四級アンモニウム塩と一般式(5)との塩交換反応により、一般式(1)の4級アンモニウム塩が製造できる。
一般式(5)において、Mは、H又はNa、K、Li等のアルカリ金属原子、Ca、Mg、Ba等のアルカリ土類金属原子、Ag等の金属原子を含む。
出発原料として用いられる一般式(2)で表される第3級アミン及び一般式(3)で表される化合物は、いずれも公知物質である。
一般式(2)の第3級アミンは、公知の方法に従い合成される。このような方法は、例えば、C.M.McLeod und G.M.Robinson, J.Chem.Soc., 119, 1470(1921), G.M.Robinson und R.Robinson, J.Chem.Soc., 123, 532(1923), Stewert, T.D;Bradly, W.E.J.Am.Chem.Soc., 1932, 54, 4172-4183 等に開示されている。
一般式(2)で表される第3級アミンは、一般的には、第2級アミン、ホルムアルデヒド、アルコール及び炭酸アルカリを原料に用いて合成される。
これらの原料は、第2級アミン1モルに対し、10〜38重量%ホルムアルデヒド水溶液又はパラホルムアルデヒドを0.5〜3モル、好ましくは0.6〜1.5モル使用し、アルコールを0.5〜7モル、好ましくは2〜5モル使用し、炭酸アルカリを0.2〜3モル、好ましくは0.4〜1モル使用する。
反応温度は、ホルムアルデヒド水溶液を用いた場合には−5〜25℃、パラホルムアルデヒドを用いた場合には60〜100℃が適当である。反応は、一般に数時間〜24時間程度で終了する。
一般式(2)で表される第3級アミンは、慣用の単離手段、例えば、抽出、精留等により、反応混合物から容易に単離される。
一般式(3)で表される化合物には、例えば、クロロメチルメチルエーテル、ブロモメチルメチルエーテル、ヨードメチルメチルエーテル、クロロメチルエチルエーテル、ブロモメチルエチルエーテル、ヨードメチルエチルエーテル等が包含される。
一般式(2)で表される第3級アミンと一般式(3)で表される化合物との反応は、無溶媒又は適当な溶媒中で行われる。
用いられる溶媒としては、一般式(2)で表される第3級アミン及び一般式(3)で表される化合物を溶解し得、反応に悪影響を及ぼさない溶媒である限り、公知のものを広く使用できる。このような溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素等が挙げられる。これらの中でも、トルエン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素及びアセトン等のケトンが好ましい。斯かる溶媒は、1種単独で又は2種以上混合して使用できる。これら溶媒は無水溶媒であるのが好ましい。
一般式(3)で表される化合物は、第3級アミン(2)1モルに対して、通常0.3〜5モル、好ましくは0.6〜1.2モル使用する。該反応は、通常−10〜25℃において行われ、一般に数時間〜24時間程度で完結する。
上記反応で得られる一般式(4)で表される第四級アンモニウム塩と一般式(5)の化合物との反応は、通常の塩交換反応により行われる。
原料として用いられる一般式(5)で表される化合物は公知化合物であり、例えば、CFSOH、CFSOLi、CFSONa、CFSOK、HN(CFSO、LiN(CFSO、NaN(CFSO、KN(CFSO、HN(CFCFSO、LiN(CFCFSO、NaN(CFCFSO、KN(CFCFSO、HC(CFSO、LiC(CFSO、NaC(CFSO、KC(CFSO、HN(CFSO)(CFCO)、LiN(CFSO)(CFCO)、NaN(CFSO)(CFCO)、KN(CFSO)(CFCO)、HBF、LiBF、NaBF、KBF、AgBF、HPF、LiPF、NaPF、KPF、AgPF、CFCOH、CFCOLi、CFCONa、CFCOK、CHSOH、CHSOLi、CHSONa、CHSOK等が挙げられる。
この塩交換反応は適当な溶媒中で行われる。使用される溶媒としては、一般式(4)で表される第四級アンモニウム塩及び一般式(5)で表される化合物を溶解し得、反応に悪影響を及ぼさない溶媒である限り、公知のものを広く使用できる。このような溶媒としては、例えば、水;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。これらの中でも、メタノール等の低級アルコール類;クロロホルム等のハロゲン化炭化水素及び水が好ましい。これらの溶媒は、1種単独で又は2種以上混合して使用できる。
塩交換は、イオン交換樹脂を用いて行うこともできる。イオン交換樹脂としては、通常、アニオン交換樹脂が用いられる。
塩交換は、該樹脂中のアニオンを予め目的とするアニオンへ交換しておき、一般式(4)を溶解した溶液を該樹脂中に通すことで達成できる。ここで使用される溶媒は、一般式(4)を溶解でき、且つ塩交換反応に悪影響を及ぼさない限り、公知のものを広く使用できる。このような溶媒は、通常、水、アルコール類等が一般的である。
一般式(4)で表される第四級アンモニウム塩と一般式(5)で表される化合物との使用割合としては、通常前者1モルに対して後者を通常0.5〜5モル、好ましくは0.9〜1.2モルとするのがよい。該反応は、通常速やかに進行するので、例えば、両者を溶媒に溶解した溶液の温度を室温付近に維持しておけばよい。一般に10分〜2時間程度で塩交換反応は完結する。
上記各反応で得られる目的化合物は、通常の分離手段、例えば、濃縮、洗浄、有機溶媒抽出、クロマトグラフィー、再結晶等の慣用の単離及び精製手段により、反応混合物から容易に単離、精製される。
一般式(4)で表される第四級アンモニウム塩からXがBFを示す一般式(1)で表される第四級アンモニウム塩を製造する場合の反応条件を具体的に示すと、一般式(4)で表される第四級アンモニウム塩を上記低級アルコールに溶解し、この溶液に所定量の硼フッ化水素酸、硼フッ化銀等のフッ化硼素塩を添加し、室温付近で30分程度反応させる。反応により生成するハロゲン化水素を留去し、またハロゲン化銀等のハロゲン塩を濾別し、濾液を減圧濃縮し、乾燥することにより、目的化合物を単離することができる。尚、ハロゲン化水素の留去には、公知の方法、例えば、Nバブリングによる留去、減圧による留去等を適用できる。
一般式(4)で表される第四級アンモニウム塩からXがN(SOCFを示す一般式(1)で表される第四級アンモニウム塩を製造する場合の反応条件を具体的に示すと、一般式(4)で表される第四級アンモニウムを水に溶解し、この溶液に所定量のビストリフルオロメタンスルホンイミドのアルカリ金属塩(ビストリフルオロメタンスルホンイミドのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)を添加し、0〜25℃で30分反応する。生成する目的物を適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル等)で抽出し、抽出液を水で洗浄した後、減圧濃縮し、乾燥することにより、目的化合物を単離することができる。
電解質及び電解液
本発明の第四級アンモニウム塩は、常温で液状を示す常温溶融塩であり、非水系有機溶媒への溶解性に優れ、高い電気伝導度を有している。そのため、本発明の第四級アンモニウム塩は電解質として好適に使用され得る。
本発明においては、本発明第四級アンモニウム塩からなる電解質そのものを電解液として用いることができる。また、本発明第四級アンモニウム塩からなる電解質を、適当な溶媒と混合して使用することができる。
ここで溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、リン酸エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、ラクトン化合物、鎖状エステル、ニトリル化合物、アミド化合物、スルホン化合物等を挙げることができる。これらの溶媒は、1種又は2種以上混合して使用される。
環状炭酸エステルとしては、具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられる。
鎖状炭酸エステルとしては、具体的には、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等が挙げられる。
リン酸エステルとしては、具体的には、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル等が挙げられる。
環状エーテルとしては、具体的には、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
鎖状エーテルとしては、具体的には、ジメトキシエタン等が挙げられる。
ラクトン化合物としては、具体的には、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
鎖状エステルとしては、具体的には、メチルプロピオネート、メチルアセテート、エチルアセテート、メチルホルメート等が挙げられる。
ニトリル化合物としては、具体的には、アセトニトリル等が挙げられる。
アミド化合物としては、具体的には、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
スルホン化合物としては、具体的には、スルホラン、メチルスルホラン等が挙げられる。
本発明第四級アンモニウム塩からなる電解質を上記溶媒と混合して使用する場合、電解質濃度は、好ましくは0.1M以上、より好ましくは0.5M以上、更に好ましくは1M以上とするのがよい。
更に、本発明の電解質は、公知の電解質と混合して使用することもできる。
本発明の電解質と混合して使用される公知の電解質としては、例えば、アルカリ金属塩、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩等が挙げられる。
アルカリ金属塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。リチウム塩としては、より具体的には、6フッ化リン酸リチウム、硼フッ化リチウム、過塩素酸リチウム、トリフロロメタンスルホン酸リチウム、スルホニルイミドリチウム、スルホニルメチドリチウム等が挙げられる。ナトリウム塩としては、より具体的には、6フッ化リン酸ナトリウム、硼フッ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、スルホニルイミドナトリウム、スルホニルメチドナトリウム等が挙げられる。カリウム塩としては、より具体的には、6フッ化リン酸カリウム、硼フッ化カリウム、過塩素酸カリウム、トリフルオロスルホン酸カリウム、スルホニルイミドカリウム、スルホニルメチドカリウム等が挙げられる。
第四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、イミダゾリウム塩、ピラゾリウム塩、ピリジニウム塩、トリアゾリウム塩、ピリダジニウム塩等が挙げられる。テトラアルキルアンモニウム塩としては、より具体的には、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラプロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリメチルエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、ジメチルジエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリメチルプロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリメチルブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、ジメチルエチルプロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、メチルエチルプロピルブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、N,N−ジメチルピロリジニウムテトラフルオロボレート、N−エチル−N−メチルピロリジニウムテトラフルオロボレート、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムテトラフルオロボレート、N−エチル−N−プロピルピロリジニウムテトラフルオロボレート、N,N−ジメチルピペリジニウムテトラフルオロボレート、N−メチル−N−エチルピペリジニウムテトラフルオロボレート、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムテトラフルオロボレート、N−エチル−N−プロピルピペリジニウムテトラフルオロボレート、N,N−ジメチルモルホリニウムテトラフルオロボレート、N−メチル−N−エチルモルホリニウムテトラフルオロボレート、N−メチル−N−プロピルモルホリニウムテトラフルオロボレート、N−エチル−N−プロピルモルホリニウムテトラフルオロボレート等が挙げられる。イミダゾリウム塩としては、より具体的には、1,3−ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1,3−ジエチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムテトラフルオロボレート等が挙げられる。ピラゾリウム塩としては、より具体的には、1,2−ジメチルピラゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−2−エチルピラゾリウムテトラフルオロボレート、1−プロピル−2−メチルピラゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−2−ブチルピラゾリウムテトラフルオロボレート等が挙げられる。ピリジニウム塩としては、より具体的には、N−メチルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−エチルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−プロピルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート等が挙げらる。トリアゾリウム塩としては、より具体的には、1−メチルトリアゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチルトリアゾリウムテトラフルオロボレート、1−プロピルトリアゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチルトリアゾリウムテトラフルオロボレート等が挙げられる。ピリダジニウム塩としては、より具体的には、1−メチルピリダジニウムテトラフルオロボレート、1−エチルピリダジニウムテトラフルオロボレート、1−プロピルピリダジニウムテトラフルオロボレート、1−ブチルピリダジニウムテトラフルオロボレート等が挙げられる。
第四級ホスホニウム塩としては、例えば、テトラエチルホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラメチルホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラプロピルホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルホスホニウムテトラフルオロボレート、トリエチルメチルホスホニウムテトラフルオロボレート、トリメチルエチルホスホニウムテトラフルオロボレート、ジメチルジエチルホスホニウムテトラフルオロボレート、トリメチルプロピルホスホニウムテトラフルオロボレート、トリメチルブチルホスホニウムテトラフルオロボレート、ジメチルエチルプロピルホスホニウムテトラフルオロボレート、メチルエチルプロピルブチルホスホニウムテトラフルオロボレート等が挙げられる。
本発明において、これら公知の電解質は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
電気化学デバイス
電気化学デバイスとしては、例えば、電気二重層キャパシタ、二次電池等が挙げられる。本発明の電解質又は電解液は、公知の電気二重層キャパシタ及び二次電池に使用されている電解質又は電解液と同じように使用できる。
本発明の第四級アンモニウム塩や該塩を有機溶媒に溶解した溶液は、電気化学デバイス用電解液として使用することができる。
第四級アンモニウム塩を有機溶媒に溶解した溶液を電気化学デバイス用電解液として使用する場合、電解質濃度は、好ましくは0.1M以上、より好ましくは0.5M以上、特に好ましくは1M以上である。電解質濃度が0.1Mに満たない場合には電気伝導性が低くなり、電気化学デバイスの性能を低下させてしまう。電解質濃度の上限は、常温で液体の第四級アンモニウム塩については、有機溶媒と分離する濃度であり、有機溶媒と分離しない場合は100%である。また、常温で固体の第四級アンモニウム塩については、該塩が有機溶媒に飽和する濃度が上限である。
本発明の第四級アンモニウム塩を用いて電気化学デバイス用電解液を調製することができる。本発明で得られる電解液は電気エネルギーを物理的な作用又は化学的な作用により蓄積できる電気化学デバイスに使用でき、例えば、電気二重層キャパシタ及びリチウム電池に好適に使用できる。
本発明の第四級アンモニウム塩を用いた電気二重層キャパシタ用電解液の調製方法を以下に説明する。本発明の第四級アンモニウム塩が液体の場合にはそれ自身を電解液として使用でき、また該塩を適当な有機溶媒と混合して使用することができる。電気二重層キャパシタ用電解液を調製するに当たっては、水分が電気二重層キャパシタの性能に悪影響を与えるため、大気が混入しない環境、例えば、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性雰囲気のグローブボックス内において調製作業することが好ましい。作業環境の水分は露点計で管理することができる。露点が−60℃以下になるように、作業環境を設定するのが好ましい。露点が−60℃以上では、作業時間が長くなると、電解液が雰囲気中の水分を吸収するため電解液中の水分が上昇するので好ましくない。電解液中の水分はカールフィッシャー計で測定することができる。
本発明の第四級アンモニウム塩を有機溶媒に溶解した溶液を電気化学デバイス用電解液として使用する場合、上述した通り電解質濃度は、電解液の電気伝導性の観点から、好ましくは0.1M以上、より好ましくは0.5M以上、特に好ましくは1M以上である。電解質濃度の上限は、電解質の析出及び分離を生じない限り限定されない。
ここで有機溶媒としては、上述した種々の溶媒を使用することができるが、溶媒の種類によって誘電率、粘性、融点等の物性が異なるため、使用する有機溶媒の種類と本発明第四級アンモニウム塩の種類に応じて、これらの混合割合を決定するのが好ましい。例えば、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートとプロピレンカーボネートからなる電解液の場合、電解液中のN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートの割合は、好ましくは10〜80重量%、より好ましくは15〜70重量%、更に好ましくは20〜60重量%である。N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートとジメチルカーボネートからなる電解液の場合、電解液中のN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートの割合は、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%である。N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートとエチルメチルカーボネートからなる電解液の場合、電解液中のN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートの割合は、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは40〜80重量%である。また2種以上の有機溶媒を混合して使用することもでき、ジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合溶媒(混合比が1:1)を使用する場合、電解液中のN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートの割合は、好ましくは30〜80重量%である。
本発明の第四級アンモニウム塩はリチウム電池用電解液に使用することもできる。電気二重層キャパシタ用電解液の調製時と同様に、水分がリチウム電池特性に悪影響を与えるため、調製作業をおこなう作業環境としては、露点が管理されたグローブボックス内が好ましい。
本発明の第四級アンモニウム塩は、それ自身が液体の場合は第四級アンモニウム塩にリチウム塩を溶解させることにより電解液が得られる。また、本発明の第四級アンモニウム塩を適当な有機溶媒と混合し、この混合物にリチウム塩を溶解させることにより電解液が得られる。
リチウム塩は、上述の通り種々の塩を使用できる。リチウム塩の析出が生じない限り、その種類は特に限定されない。
リチウム塩濃度は、通常0.1M以上、2.0M以下、好ましくは0.15M以上、1.5M以下、好ましくは0.2M以上、1.2M以下、特に好ましくは0.3M以上、1.0M以下である。リチウム塩濃度が0.1Mに満たない場合には、充放電レートが大きい場合に電極近傍においてリチウムイオンの枯渇が生じ、充放電特性が低下する傾向が生ずる。またリチウムイオン濃度が2.0Mを超えると電解液の粘度が高くなり、電気伝導性が低くなる傾向が生ずる。
本発明においては、本発明第四級アンモニウム塩及びリチウム塩を形成するアニオンのうちいずれか一方にはBF4 が含まれていることが好ましい。その理由は定かではないが、テトラフルオロボレートを含む場合には正極集電体として使用されるアルミニウムの表面に不働態皮膜が形成され、アルミニウムの溶出を抑制できるためではないかと考えられている。BF4 の含有量イオン数は、電解液中の全アニオン数の0.5%以上になるように調製するのが好ましく、0.8%以上になるように調製するのがより好ましい。上限濃度は、BF4 の含有イオン数が電解液中の全アニオン数の100%である。
また電解液は、有機溶媒に希釈して使用することもできる。使用できる有機溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、ニトリル化合物、スルホン化合物等が挙げられる。
環状炭酸エステルの具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。鎖状炭酸エステルの具体例としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等が挙げられる。環状エーテルの具体例としては、テトラヒドロフラン、ヘキサヒドロピラン等が挙げられる。鎖状エーテルの具体例としては、1,2−ジメトキシエタン等が挙げられる。ニトリル化合物の具体例としては、アセトニトリル等が挙げられる。スルホン化合物の具体例としては、スルホラン等が挙げられる。
これらの有機溶媒は混合して用いることができる。組み合わせ例としては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネート、エチレンカーボネートとテトラヒドロフラン等が挙げられる。
本発明で使用される電解液は、特定の有機添加剤を含有するのが好ましい。
特定の有機添加剤としては、例えば、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート、エチレントリチオカーボネート、ビニレントリチオカーボネート、エチレンサルファイド等が挙げられる。これらの中で、エチレンカーボネート及びビニレンカーボネートが好ましい。これらの有機添加剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
上記特定の有機添加剤を含むことにより、リチウム電池負極表面にSEI(Solid Electrolyte Interface)として知られるリチウムイオン選択的透過膜が形成され、常温溶融塩を形成するアンモニウムカチオンの分解及び負極材料への挿入を抑制でき、その結果、リチウム電池安定した充放電特性を与えることができる。
上記有機添加剤の中には、希釈剤としての機能も併せ持つ物質が含まれている。
これら有機添加剤の含有量は、全電解液重量に対する有機添加剤の割合が、好ましくは1重量%以上、40重量%以下、より好ましくは1重量%以上、30重量%以下、更に好ましくは1重量%以上、20重量%以下、最も好ましくは1重量%以上、10重量%以下である。有機添加剤の含有量が1重量%以下の場合には、負極表面に十分な皮膜が形成されず、常温溶融塩を形成するアンモニウムカチオンの分解及び負極材料への挿入を抑制できなくなる傾向が生ずる。
上記で得られる本発明の電解液を用いて電気二重層キャパシタを好適に作製できる。この電気二重層キャパシタの一例としては、例えば、図1に示すようなものを挙げることができる。電気二重層キャパシタの形状は、図1のようなコイン型に限定されるものではなく、缶体中に電極を積層して収納されてなる積層型、捲回して収納されてなる捲回型、又はアルミラミネート中にパッキングされてなるラミネート型と称されるものであってもよい。以下、一例としてコイン型電気二重層キャパシタの構造について説明する。
図1は、コイン型電気二重層キャパシタの断面を示す図面である。電極1、2がセパレータ3を介して対向配置され、容器体4、5に収納されている。電極は、活性炭等の炭素材料からなる分極性電極部分と集電体部分とからなる。容器体4、5は、電解液によって腐食されなければよく、例えばステンレス鋼、アルミニウム等からなる。容器体4、5は、絶縁性のガスケット6により電気的に絶縁されており、同時に金属製缶体内部を密封し、缶体外部からの水分や空気が浸入しないようになっている。電極1の集電体及び容器体4、並びに電極2の集電体及び金属製のスペーサー7は、それぞれ金属製のスプリング8の存在により適度な圧力で接触しており、電気的接触を保っている。電気伝導性を高めるために、集電体をカーボンペースト等の導電性ペーストを用いて接着してもよい。
分極性電極材料は、比表面積が大きく、電気伝導性が高い材料であることが好ましく、また使用する印加電圧の範囲内で電解液に対して電気化学的に安定であることが必要である。このような材料としては、例えば、炭素材料、金属酸化物材料、導電性高分子材料等が挙げられる。コストを考慮すると、分極性電極材料は、炭素材料であるのが好ましい。
炭素材料としては、活性炭材料が好ましく、具体的には、おがくず活性炭、やしがら活性炭、ピッチ・コークス系活性炭、フェノール樹脂系活性炭、ポリアクリロニトリル系活性炭、セルロース系活性炭等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
金属酸化物系材料としては、例えば、酸化ルテニウム、酸化マンガン、酸化コバルト等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
導電性高分子材料としては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール膜、ポリチオフェン膜、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)膜等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電極は、上記分極性電極材料を結着剤と共に加圧成型するか、又は上記分極性電極材料を結着剤と共にピロリドン等の有機溶剤に混合し、ペースト状にしたものをアルミニウム箔等の集電体に塗工後、乾燥することにより得ることができる。
セパレータとしては、電子絶縁性が高く、電解液の濡れ性に優れイオン透過性が高いものが好ましく、また、印加電圧範囲内において電気化学的に安定である必要がある。セパレータの材質は、特に限定はないが、レーヨン、マニラ麻等からなる抄紙;ポリオレフィン系多孔質フィルム;ポリエチレン不織布;ポリプロピレン不織布等が好適に用いられる。
上記で得られる本発明の電解液を用いてリチウム二次電池を好適に作成できる。本発明のリチウム二次電池の形状は、コイン型、円筒型、角型、ラミネート等が挙げられるが、これらの形状に限定されるものではない。本発明のリチウム二次電池の一例としては、例えば、図2に示すコイン型セルを挙げることができる。
以下、図2に基づいてリチウム二次電池を説明する。
正極缶14と負極缶15とで形成される内部空間に、正極缶14側から正極11、セパレータ13、負極12、スペーサー17の順に積層された積層体が収納されている。負極缶15とスペーサー17との間にスプリング18を介在させることによって、正極11と負極12を適度に圧着固定している。電解液は、正極11、セパレータ13及び負極12の間に含浸されている。正極缶14及び負極缶15の間にガスケット16を介在させた状態で、正極缶14及び負極缶15をかしめる(crimp)ことによって両者を結合し、上記積層体を密閉状態にしている。
正極活物質としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiNi1−xCo、LiNi1−y−zCoMn、LiNi0.5Mn0.5、LiMnO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等のリチウムと遷移金属との複合酸化物;TiO、V等の酸化物;TiS、FeS等の硫化物等が挙げられるが、電池容量及びエネルギー密度の観点からリチウムと遷移金属との複合酸化物が好ましい。
上記において、1>x>0、1>y>0、1>z>0、y+z<1である。
正極は、これらの正極活物質を、公知の導電助剤及び結着剤と共に加圧成型することにより、又は正極活物質を公知の導電助剤及び結着剤と共にピロリドン等の有機溶剤に混合し、ペースト状にしたものをアルミニウム箔等の集電体に塗工後、乾燥することにより得ることができる。
負極活物質には、リチウム金属、リチウム金属と他金属との合金、リチウムイオンが挿入脱離する材料が使用される。リチウム金属と他金属との合金としては、Li−Al、Li−Sn、Li−Zn、Li−Si等が挙げられる。リチウムイオンが挿入脱離する材料としては、樹脂及びピッチ等を焼成したカーボン材料、これらのカーボン材料にホウ素化合物を添加したカーボン材料、天然黒鉛等が挙げられる。これらの負極活物質は、1種単独で、又は2種以上を混合して使用される。
負極は、これらの負極活物質を、公知の導電助剤及び結着剤と共に加圧成型することにより、又は負極活物質を公知の導電助剤及び結着剤と共にピロリドン等の有機溶剤に混合し、ペースト状にしたものを銅箔等の集電体に塗工後、乾燥することにより得ることができる。
セパレータとしては、電解液が通過しやすく、絶縁体で、化学的に安定な材質である限り、特に限定はない。
本発明第四級アンモニウム塩及びこれを含有する電解液は、電気伝導性が高く、有機溶媒に対する溶解性が高く、電気化学デバイスの電解液として好適である。
電気化学デバイスとしては、例えば、電気二重層キャパシタ、二次電池、色素増感型太陽電池、エレクトロクロミック素子、コンデンサ等が例示されるが、これらに限定されない。特に好適な電気化学デバイスは、電気二重層キャパシタ及び二次電池である。
本発明の第四級アンモニウム塩は、融点が10℃以下であるために、室温(25℃)ではそれ自身液状形態を維持できる。また、本発明の第四級アンモニウム塩は、有機溶媒に対する溶解性に格段に優れており、高い電気伝導性を有している。
室温(25℃)においてそれ自身液状を示す本発明の第四級アンモニウム塩は、そのまま電解液として使用できる。この電解液は、低温での使用でも、電解質の析出がなく、安定した電気伝導性を発現できる。また、この第四級アンモニウム塩は、そのまま電解液として使用できることから、電解液のイオン濃度を高くすることが可能となり、高い電気伝導度を発現できる。
有機溶媒に対する溶解性に優れている本発明の第四級アンモニウム塩は、これを有機溶媒に溶解して電解液とした場合、低温時で使用しても電解液から本発明の第四級アンモニウム塩が析出することはなく、電解液の電気伝導性が低下する虞れはない。
本発明の第四級アンモニウム塩は、低粘度であるため流動性に優れており、それ故、浸透性が要求される多孔性の電極を使用した電気デバイスの電解液にも好適に使用できる。
本発明の実施例10で作成した電気二重層キャパシタの部分断面図である。 本発明の実施例12で作成したリチウム二次電池の部分断面図である。 本発明の実施例6、実施例7及び比較例3で得られた各種濃度の混合溶液の電気伝導度を示すグラフである。
符号の説明
1 電極
2 電極
3 セパレータ
4 容器体
5 容器体
6 ガスケット
7 スペーサー
8 スプリング
11 正極
12 負極
13 多孔質セパレータ
14 正極缶
15 負極缶
16 ガスケット
17 スペーサー
18 スプリング
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
ビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムテトラフルオロボレートの合成
ジメチルメトキシメチルアミン30.0gを120gのトルエンに溶解し、窒素置換した。この溶液に、5℃下、クロロメチルメチルエーテル(試薬:東京化成製)16.3gを1時間かけて滴下した。該溶液を5℃にて10時間攪拌し、反応を終了した。2層分離した下層を分取し、150gのトルエンを用いて3回洗浄を繰り返し、更に150gのメチルエチルケトンを用いて3回洗浄を繰り返した後、減圧乾燥し、25.0gのジメチルジメトキシメチルアンモニウムクロライド(無色液体)を得た。
次に得られたジメチルジメトキシメチルアンモニウムクロライドをメタノール50gに溶解し、30%HBFのメタノール溶液45.3gを添加した。減圧下、塩化水素及び過剰のHBFを除き、標記目的物(無色液体)31.9gを得た。
H−NMR(d−CHOH)δppm:
2.98(s,6H),3.65(s,6H),4.59(s,4H)。
上記で得られた第四級アンモニウム塩(ビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムテトラフルオロボレート)の融点を、リガク社製示差熱分析計(RIGAKU、DSC8230B)を使用して行った。具体的には、サンプル重量を20mgとし、液体アルゴンによって−150℃まで急冷した後、5℃/分の割合で昇温した。融点はベースライン接線とピーク勾配の接線の交点から求めた。実施例1で得られた第四級アンモニウム塩の融点は、4℃であった。
実施例2
ビス(メトキシメチル)ピロリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドの合成
メトキシメチルピロリジン30.0g及びビストリフルオロメタンスルホニルイミドリチウム89.9gを300gのジクロロメタン溶解し、窒素置換した。この溶液に、5℃下、クロロメチルメチルエーテル(試薬:東京化成製)21.0gを1時間要して滴下した。該溶液の温度を徐々に昇温し、室温にて4時間攪拌し反応を終了した。反応液に水200mlを添加し、下層を分取した。得られた有機層を50mlの水を用いて10回洗浄を繰り返した。有機層を濃縮し、減圧乾燥し、標記目的物(無色液体)97.6gを得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
2.17(m,4H),3.47(m,4H),3.60(s,6H),4.53(s,4H)。
上記で得られた第四級アンモニウム塩(ビス(メトキシメチル)ピロリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド)の融点を、実施例1と同様にして測定した。実施例2で得られた第四級アンモニウム塩の融点を明確に求めることができなかった。ガラス転移温度(Tg)は−90℃であった。
比較例1
N−(メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムテトラフルオロボレートをWO 02/076924 A1に従い合成した。
即ち、オートクレイブ中にピロリジン68.77g及び2−メトキシエチルクロライド88.02gを入れ、90℃で24時間反応を行った。反応終了後、水酸化カリウム56gを溶解した水溶液200mlを加え、有機層を分離抽出した。水層をジクロロメタン100にて抽出し(繰り返し2回行う:合計200ml)、飽和食塩水にて洗浄した。有機層は無水炭酸カリウム上で乾燥した。有機層を濾過し、ジクロロメタンを減圧留去した後、残渣を蒸留処理し、N−(メトキシエチル)ピロリジン24.02g単離した。
得られたN−(メトキシエチル)ピロリジン10.00gをテトラヒドロフラン12mlに溶解し、0℃下ヨウ化メチルを11.22g加えた。これを徐々に昇温し、室温にて24時間反応を行った。反応終了後、テトラヒドロフランを減圧留去し、残渣をテトラヒドロフラン/エタノール系の混合溶媒で再結晶して、N−(メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムアイオダイド17.22gを得た。
N−(メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムアイオダイド10.00を超純水67mlに溶解し、酸化銀4.27gを加えて3時間攪拌した。反応液を濾過し完全に沈殿物を除いた後、42%テトラフルオロホウ酸をpHが5〜6になるまで、少量ずつ加えた。反応溶液を凍結乾燥し、更に減圧乾燥し目的物であるN−(メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムテトラフルオロボレート8.26gを得た。
上記で得られたN−(メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムテトラフルオロボレートの融点を、実施例1と同様にして測定した。融点は15℃であった。
比較例2
N−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニムテトラフルオロボレートをWO 02/076924 A1(特許文献1)に従い合成した。
オートクレイブ中にジエチルアミン35.35g及び2−メトキシエチルクロライド43.99gを入れ、100℃で24時間反応を行った。反応終了後、水酸化カリウム56gを溶解した水溶液100mlを加え、有機層を分離抽出した。水層をジクロロメタン50mlにて抽出し(繰り返し2回行う:合計100ml)、飽和食塩水にて洗浄した。有機層は無水炭酸カリウム上で乾燥した。有機層を濾過し、ジクロロメタンを減圧留去した後、残渣を蒸留処理し、2−メトキシエチルジエチルアミン9.20gを得た。
N−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニム9.20gをテトラヒドロフラン11mlに溶解し、0℃下ヨウ化メチル10.18gを加えた。これを徐々に昇温し、室温にて24時間反応を行った。反応終了後、テトラヒドロフランを減圧留去し、残渣をテトラヒドロフラン/エタノール系の混合溶媒で再結晶し、N−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニムアイオダイド17.52gを得た。
N−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニムアイオダイド10.00gを超純水67mlに溶解し、酸化銀4.25gを加え3時間攪拌した。反応液を濾過し完全に沈殿物を除いた後、42%テトラフルオロホウ酸をpHが5〜6になるまで、少量ずつ加えた。反応溶液を凍結乾燥し、更に減圧乾燥し目的物であるN−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニムテトラフルオロボレート8.20gを得た。
上記で得られたN−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニムテトラフルオロボレートの融点を、実施例1と同様にして測定した。融点は8℃であった。
実施例3
ビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの合成
N−(メトキシメチル)−N,N−ジメチルアミン108.7gにリチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド(試薬:ALDRICH製)31.4gを添加し、5℃にまで冷却した。この溶液にクロロメチルメチルエーテル(試薬:東京化成製)7.8gを1時間かけて滴下した。反応温度は10℃以下とした。滴下終了後徐々に昇温し、室温にて16時間反応した。反応終了後、濃縮し、真空ポンプにて乾燥した。ジクロロメタン500g/水500gにて抽出した。有機層を300gの水にて4回洗浄し、濃縮し、減圧乾燥して、目的物30.2gを得た。
H−NMR(d−CHOH)δppm:
2.98(s,6H),3.65(s,6H),4.59(s,4H)。
上記で得られたビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの融点を、実施例1と同様にして測定した。
合成例1
N−エトキシメチルピロリジンの合成
パラホルムアルデヒド(試薬:MERK社製)101.2g、炭酸カリウム(試薬:和光純薬製)234.0g及びエチルアルコール(試薬:和光純薬製)971.3gを仕込み、ピロリジン(試薬:東京化成工業製)300.0gを10℃以下にて滴下した。滴下には2時間要した。滴下終了後、混合物を還流下に7時間反応した。エチルアルコールを留去し、残渣は減圧蒸留(70mmHg)し、148.4gのエトキシメチルピロリジンを得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.17(t 3H),1.75(m 4H),2.73(m 4H),3.49(q 2H),4.16(s 2H)。
合成例2
N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムパークロレートの合成
合成例1で製造したN−エトキシメチルピロリジン147.9gに過塩素ナトリウム(試薬;和光純薬製)59.18gを添加し、5℃にまで冷却した。この溶液にクロロメチルメチルエーテル(試薬:東京化成製)36.93gを1時間かけて滴下した。反応温度は10℃以下とした。滴下終了後、反応混合物を徐々に昇温し、室温にて12時間反応した。反応終了後、濾過し、エチルアルコール100mlにて洗浄した。濃縮後、ジクロロメタン/水にて抽出した。有機層は少量の水にて3回洗浄し、濃縮した。濃縮物をエチルアルコールに溶解し、−50℃下で再結晶した。再結晶は5回繰り返した。得られる結晶を減圧乾燥し、目的物83.0gを得た。
H−NMR(d−CHOH)δppm:
1.28(t 3H),2.16(m 4H),3.49(m 4H),3.62(s 3H),3.84(q 2H),4.61(s 2H),4.66(s 2H)。
実施例4
N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートの合成
合成例2で製造したN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムパークロレート30.0gをメチルアルコール250mlに溶解し、イオン交換樹脂(三菱化学製DIAION WA30のアニオンをテトラフルオロボレートに交換)500mlに通した。アニオン交換の確認は、イオンクロマト(TOSOH CM−8020)にて行った。アニオン交換の確認後、メチルアルコール溶液を濃縮し、減圧乾燥し、目的物26.1gを得た。
H−NMR(d−CHOH)δppm:
1.28(t 3H),2.15(m 4H),3.48(m 4H),3.62(s 3H),3.84(q 2H),4.60(s 2H),4.65(s 2H)。
上記で得られたN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートの融点を、実施例1と同様にして測定した。
実施例5
N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの合成
合成例1で製造したN−エトキシメチルピロリジン50.0gにリチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド(試薬:ALDRICH製)48.9gを添加し、5℃にまで冷却した。この溶液にクロロメチルメチルエーテル(試薬:東京化成製)12.5gを1時間かけて滴下した。反応温度は10℃以下とした。滴下終了後、反応混合物を徐々に昇温し、室温にて5時間反応した。反応終了後、反応混合物を濃縮し、真空ポンプにて乾燥し、ジクロロメタン1300g/水1000gにて抽出した。有機層を1000gの水にて4回洗浄し、濃縮し、減圧乾燥して、目的物65.9gを得た。
H−NMR(d−CHOH)δppm:
1.28(t 3H),2.15(m 4H),3.46(m 4H),3.62(s 3H),3.83(q 2H),4.59(s 2H),4.64(s 2H)。
上記で得られたN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの融点を、実施例1と同様にして測定した。
試験例1
実施例1〜5、比較例1及び比較例2で得られた第四級アンモニウム塩について、電気伝導度を測定した。
電気伝導度の測定には、Radiometer社製の電気伝導度メーターを使用した。測定セルにはRadiometer社製のCDC641Tを使用し、25℃下にて行った。
また、実施例1〜5、比較例1及び比較例2で得られた第四級アンモニウム塩の粘度を測定した。粘度測定は、振動式製粘度計(VM−1G CBCマテリアルズ株式会社製)を使用し、25℃下にて行った。
これらの結果を表1に示す。
実施例6
実施例4で製造したN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートとプロピレンカーボネート(PC)(試薬:キシダ化学株式会社製、リチウムバッテリーグレード)とを、種々の濃度になるように、露点が−60℃以下の窒素雰囲気ドライボックス内で混合した。混合後の溶液の水分をカールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製、平沼微量水分測定装置AQ−7)で測定し、30ppm以下であることを確認した。混合溶液中のN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートの濃度は、表2に示す通りとした。
各種濃度の混合溶液を、ドライボックス内で4mlずつ、スクリュー栓が付いたガラス容器に移し、ドライボックスの外に取り出した。各種溶液が入ったガラス容器を恒温槽に浸漬し、25℃でそれぞれ5時間保持した。
実施例7
実施例1で製造したビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムテトラフルオロボレートとプロピレンカーボネート(PC)(試薬:キシダ化学株式会社製、リチウムバッテリーグレード)とを、種々の濃度になるように、露点が−60℃以下の窒素雰囲気ドライボックス内で混合した。混合後の溶液の水分をカールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製、平沼微量水分測定装置AQ−7)で測定し、30ppm以下であることを確認した。混合溶液中のビス(メトキシメチル)ジメチルアンモニウムテトラフルオロボレートの濃度は表3に示す通りとした。
各種濃度の混合溶液を、ドライボックス内で4mlずつ、スクリュー栓が付いたガラス容器に移し、ドライボックスの外に取り出した。各種溶液が入ったガラス容器を恒温槽に浸漬し、25℃でそれぞれ5時間保持した。
比較例3
比較例2で製造したN−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムテトラフルオロボレートとプロピレンカーボネート(PC)(キシダ化学株式会社製、リチウムバッテリーグレード)とを、種々の濃度になるように、露点が−60℃以下の窒素雰囲気ドライボックス内で混合した。混合後の溶液の水分をカールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製、平沼微量水分測定装置AQ−7)で測定し、30ppm以下であることを確認した。混合溶液中のN−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムテトラフルオロボレートの濃度は、表4に示す通りとした。
各種濃度の混合溶液を、ドライボックス内で4mlずつ、スクリュー栓が付いたガラス容器に移し、ドライボックスの外に取り出した。各種溶液が入ったガラス容器を恒温槽に浸漬し、25℃、でそれぞれ5時間保持した。
<電気伝導度の測定>
各種溶液の混合状態を観察した後、再度ドライボックス内から各種溶液を取り出し、電気伝導度を測定した。電気伝導度の測定には、導電率計(CDM210 Radiometer社製)を使用した。測定セルにはXE−100(Radiometer社製)を使用した。 結果を表2、表3、表4及び図3に示す。
実施例8
実施例4で製造したN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレートとエチルメチルカーボネート(EMC)(試薬:キシダ化学株式会社製、リチウムバッテリーグレード)とを、種々の濃度になるように、露点が−60℃以下の窒素雰囲気ドライボックス内で混合した。混合後の溶液の水分をカールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製、平沼微量水分測定装置AQ−7)で測定し、30ppm以下であることを確認した。混合溶液中のN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレート濃度は、表5に示す通りとした。
各種混合溶液を、ドライボックス内で4mlずつ、スクリュー栓が付いたガラス容器に移し、ドライボックスの外に取り出した。各種溶液が入ったガラス容器を恒温槽に浸漬し、25℃、でそれぞれ5時間保持した。
比較例4
比較例2で製造したN−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニムテトラフルオロボレートとエチルメチルカーボネート(EMC)(試薬:キシダ化学株式会社製、リチウムバッテリーグレード)とを、種々の濃度になるように、露点が−60℃以下の窒素雰囲気ドライボックス内で混合した。混合後の溶液の水分をカールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製、平沼微量水分測定装置AQ−7)で測定し、30ppm以下であることを確認した。混合溶液中のN−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニムテトラフルオロボレート濃度は、表6に示す通りとした。
比較例5
比較例1で製造したN−(メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムテトラフルオロボレートとエチルメチルカーボネート(EMC)(試薬:キシダ化学株式会社製、リチウムバッテリーグレード)とを、種々の濃度になるように、露点が−60℃以下の窒素雰囲気ドライボックス内で混合した。混合後の溶液の水分をカールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製、平沼微量水分測定装置AQ−7)で測定し、30ppm以下であることを確認した。混合溶液中のN−(メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムテトラフルオロボレート濃度は、表7に掲げる通りとした。
各種混合溶液を、ドライボックス内で4mlずつ、スクリュー栓が付いたガラス容器に移し、ドライボックスの外に取り出した。各種溶液が入ったガラス容器を恒温槽に浸漬し、25℃、でそれぞれ5時間保持した。
<電気伝導度の測定>
各種溶液の混合状態を観察し、分離していない溶液状態の混合物について、上記と同様にして電気伝導度を測定した。結果を表5〜7に示す。
実施例9
実施例5で得られたN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドに、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)を0.5M又は1.0Mの濃度になるように混合した。露点が−60℃以下の窒素雰囲気ドライボックス内で混合した。混合後の溶液の水分をカールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製、平沼微量水分測定装置AQ−7)で測定し、30ppm以下であることを確認した。
比較例6
N−(メトキシエチル)−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(試薬:関東化学社製 素材研究用)を減圧乾燥した後(水分量20ppm以下)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)を0.5M又は1.0Mの濃度になるように添加し、露点が−60℃以下の窒素雰囲気ドライボックス内で混合した。混合後の溶液の水分をカールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製、平沼微量水分測定装置AQ−7)で測定し、30ppm以下であることを確認した。
<電気伝導度の測定>
各種溶液の混合状態の観察後、再度ドライボックス内から溶液を取り出し、上記と同様にして電気伝導度を測定した。結果を表8に示す。
実施例10(電気二重層キャパシタの作成)
実施例6で製造した混合溶液(電解液)のうち、N−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムテトラフルオロボレート濃度2Mの混合溶液を用い、下記の電気二重層キャパシタを作成した。
電極1及び電極2は、活性炭を主成分とする電導性物質、バインダー、N−メチルピロリドンと共に混練して得られたペーストをアルミニウム箔に150μmの厚さで塗工後、乾燥して得られたシート状電極を円板状に切り出したものである。
容器体4、容器体5、スペーサー7、スプリング8は共にステンレス鋼製であり、セパレータ7は、ポリプロピレン不織布である。
電気二重層キャパシタの組み立ては、アルゴンガスを満たしたグローブボックス内で行った。電極1、電極2、容器体4、容器体5、スプリング8及びスペーサー7を120℃の加熱下、24時間真空乾燥した後、グローブボックス内に持ち込んだ。実施例6で得られた混合溶液(電気二重層キャパシタ用電解液)を電極1、電極2及びセパレータ3に含浸させた。図1に示す構成となるように、容器体4の上に、電極1、セパレータ3、電極2、スペーサー7及びスプリング8を順々に載置し、ガスケット6を挿入し、これらの上に容器体5を載せた。容器体4の開口部分を内方へ折曲することにより封口し、電気二重層キャパシタを作成した。
上記で作成したコイン型電気二重層キャパシタを、専用のホルダにセットした後、電気ニ重層キャパシタの充放電を開始した。電流密度が2.0mAの定電流充電を行い、電圧が2.5Vに達した時点で定電圧充電に切り替えた。2.5Vで120分保持した後、2.0mAの定電流放電を行い、電圧が0Vに達した時点で低電圧放電に切り替え0Vで120分間保持することで、充放電特性を調べた。その結果、実施例10で作成された本発明の電気二重層キャパシタは良好な充放電特性を示した。
実施例11(リチウム二次電池電解液の調製)
実施例5で製造したN−(エトキシメチル)−N−(メトキシメチル)ピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド5wt%、リチウム塩としてリチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド(LiTFSI)0.5Mを用い、非水溶媒としてビニレンカーボネート(VC)5wt%、残りをエチレンカーボネート(EC)/エチルメチルカーボネート(EMC)=1/3(V/V)を用いて非水電解液を調製した。
実施例12(リチウム二次電池の作成)
図2に示すようなコイン型非水電解液リチウム二次電池を作成した。図2において、11は正極、12は負極、13は多孔質セパレータ、14は正極缶、15は負極缶、16はガスケット、17はスペーサー、18はスプリングである。
図2に示す非水電解液リチウム二次電池を以下に示す手順で作成した。
負極12の作成:
天然黒鉛と結着剤のポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを9:1の重量比で混合し、これにN−メチルピロリドンを加え、ペーストを得た。このペーストを厚さ22μmの銅箔上に電極塗工用アプリケーターを用いて均一に塗工した。これを120℃で8時間、真空乾燥し、電極打ち抜き機で直径16mmの負極12を得た。
正極11の作成:
LiCoO粉末と導電助剤のアセチレンブラックと結着剤のPVdFを90:5:5の重量比で混合し、この混合物にN−メチルピロリドンを加え、ペーストを得た。このペーストを120℃で8時間、真空乾燥し、電極打ち抜き機で直径16mmの正極11を得た。
正極11を正極缶14の底面に載せ、その上に多孔質セパレータ13を載置した後、実施例11で調製した非水電解液を注入し、ガスケット16を挿入した。その後、セパレータ13の上に負極12、スペーサー17、スプリング18及び負極缶15を順々に載置し、コイン形電池かしめ機(coin crimper machine)を使用して、正極缶14の開口部分を内方へ折曲することにより封口し、非水電解液リチウム二次電池を作成した。
上記の通り作成した電池を下記のように評価した。充電は0.4mAの一定電流で行い、電圧が4.1Vに到達した時点で4.1Vで1時間定電圧充電した。放電は1.0mAの定電流で行い、電圧が3Vになるまで放電した。電圧が3Vに到達したら3Vで1時間保持し、充放電特性を調べた。その結果、実施例11で作成された本発明二次電池は良好なサイクル特性を示した。

Claims (14)

  1. 一般式
    [式中、R1及びR2は、同一又は異なって、C1-4アルキル基を示す。またR1及びR2は、これらが結合する窒素原子と共に互いに結合して飽和複素環を形成してもよい。R3及びR4は、同一又は異なって、メチル基又はエチル基を示す。X-は、BF 4 - 又はN(CF 3 SO 2 2 - を示す。]
    で表される第四級アンモニウム塩。
  2. 1及びR2が結合する窒素原子と共に互いに結合して、3〜5員の飽和複素環を形成する請求項1に記載の第四級アンモニウム塩。
  3. 1及びR2が結合する窒素原子と共に互いに結合して、ピロリジン環を形成する請求項2に記載の第四級アンモニウム塩。
  4. 1及びR2が共にメチル基である請求項1に記載の第四級アンモニウム塩。
  5. 一般式
    [式中、R1及びR2は、同一又は異なって、C1-4アルキル基を示す。またR1及びR2は、これらが結合する窒素原子と共に互いに結合して飽和複素環を形成してもよい。R3及びR4は、同一又は異なって、メチル基又はエチル基を示す。X-は、BF 4 - 又はN(CF 3 SO 2 2 - を示す。]
    で表される第四級アンモニウム塩からなる電解質。
  6. 1及びR2が結合する窒素原子と共に互いに結合して、3〜5員の飽和複素環を形成する請求項に記載の電解質。
  7. 1及びR2が結合する窒素原子と共に互いに結合して、ピロリジン環を形成する請求項6に記載の電解質。
  8. 1及びR2が共にメチル基である第四級アンモニウム塩からなる請求項に記載の電解質。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の電解質の1種又は2種以上を含有する電解液。
  10. 請求項5〜8のいずれかに記載の電解質のうち少なくとも1種と、有機溶媒とを含んでなる請求項に記載の電解液。
  11. 有機溶媒が、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、ニトリル化合物及びスルホン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項10に記載の電解液。
  12. 有機溶媒が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジメチルカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項11に記載の電解液。
  13. 請求項に記載の電解液を含む電気化学デバイス。
  14. 電気化学デバイスが、電気二重層キャパシタ又は二次電池である請求項13に記載の電気化学デバイス。
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