JP4836397B2 - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコーン化合物等の有機珪素化合物の存在を嫌う用途において好適に使用することのできるポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルフィルム、特に二軸配向ポリエステルフィルムは各種シート状製品の基材フィルムとして幅広く使用されている。特に、清浄さが求められる電子部材であるシート状製品の基材フィルムとしては、ポリエステルフィルムが最も一般的に使用されている。これは、電子部材用途の場合、各種不純物を嫌い、高度な清浄さが求められており、熱劣化防止材等々の含有を必要とする汎用樹脂では清浄さが不十分となるためである。清浄さへの要求は、電子部材の小型化・高密度化に伴い、さらに厳しくなっており、その対応として、イオン性不純物を極力低減すべく、最低限の重合触媒以外の金属を含有しないポリエステルフィルムを用いることが開示されている(特許文献1)。
【0003】
ところが、近年イオン性不純物だけでなく、シロキサンガスの発生源となりうるシリコーン化合物を嫌う用途、例えば半導体ウェハやハードディスク等々の部材として使用される用途において、シリコーン化合物を実質的にゼロとすることが求められてきている。これらの用途において、粘着剤・離型剤等についてはシリコーンフリーとしたものがある一定水準に到達したものが得られるようになってきているが、基材となるポリエステルフィルムの表面に付着するシリコーン化合物の低減は必ずしも十分ではない。これは、製膜設備内で使用されているシリコーンオイル類のミストや、いわゆるインラインコーティングで使用されるシリコーン化合物系コート剤の揮発成分などによって、通常用途では全く差し支えない程度ではあるものの、シリコーンフリーを必要とする用途に対しては必ずしも看過できない相当量のシリコーン汚染が恒常的に生じ得るのに対し、かかる用途だけのために別途製膜ラインを建造することは実質的に困難であったからである。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−67454号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、シリコーン等の有機珪素化合物の付着がまったくなく、有機珪素化合物の混入がないことが厳しく求められるような用途(例えば、半導体ウェハやハードディスクなどの製造工程内で使用されるもの)において好適に使用することのできるポリエステルフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明者は、かかる課題に鑑み、鋭意検討の結果、シリコーンフリーを必要とする用途に好適なポリエステルフィルムを容易に提供することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は、異なる極性を有する複数の溶媒を順次使用し、多数回洗浄することを特徴とする、X線光電子分光法測定において有機珪素化合物に由来するピークが検出されないポリエステルフィルムの製造方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいう、X線光電子分光法測定における有機珪素化合物に由来するピークとは、102.3eV近傍にピークトップを有するピークである。無機珪素化合物に由来する103eV近傍のピークの裾が重複している場合は、ピーク分離を行い、有機珪素化合物に由来するピークの有無を確認する。
本発明でいうポリエステルとは、エステル結合で重合単位が結合されているポリマーであって、例えばテレフタル酸などのジカルボン酸とエチレングリコールなどのジオールとを重縮合したものが挙げられる。本発明のフィルム用途としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびそれらの誘導体や、それら同士の混合ポリエステル、あるいはこれらに他種ポリエステルやポリプロピレンなど他種ポリマーを混合したものなどが好適に使用される。
【0009】
特に、本発明のフィルムに使用されるポリエステルは、ゲルマニウム化合物および/またはチタン化合物を重合触媒として得られたものであることが好ましく、滑剤粒子に起因する珪素と、重合触媒に含まれるゲルマニウムおよび/またはチタン以外の金属元素とが含まれないものであることが推奨される。
【0010】
ポリエステルの触媒使用量は、ポリエステル中に残存するゲルマニウム元素および/またはチタンの元素量として、通常1〜200ppmであり、好ましくは1〜150ppm、さらに好ましくは1〜90ppmである。また、ゲルマニウム化合物のみを使用する場合は、上記下限値は、通常10ppm、好ましくは20ppm、さらに好ましくは25ppmである。また、チタン化合物のみを使用する場合は、上記上限値は、通常30ppm、好ましくは20ppm、さらに好ましくは10ppmである。触媒の使用量が下限値未満の場合は重合反応が円滑に進行しない場合があり、また上限値を超えるとイオン性不純物の原因となる場合がある。
【0011】
フィルム中に滑剤粒子を含有させてもよく、平均粒径0.001〜5μmの粒子を0.01〜2重量%の範囲で用いることが好ましい。用いる粒子としては、二酸化珪素等の無機粒子、ポリスチレン等から構成される有機粒子等から適宜選択することができる。
【0012】
本発明でいうポリエステルフィルムとは、ポリエステルの押出成形によって得られたフィルム、あるいはこれに延伸・熱固定・弛緩などの処理を施したフィルムを指すが、各種基材用途としては厚み100μm以下の薄番手であって実用にたる強度を具備させる観点より、少なくとも一軸方向に延伸されたフィルムであることが好ましく、逐次二軸延伸によって二軸配向を付与した上で、熱固定を施したフィルムが特に好適である。
【0013】
本発明のポリエステルフィルムは、シリコーン化合物の付着がないものである。従来のA−PETフィルム(シート)あるいは二軸配向ポリエステルフィルムの製造設備では、必ずしもシリコーン化合物の付着が実質的にゼロであるポリエステルフィルム得ることは容易ではないので、例えば以下の方法などによってシリコーン化合物の付着がないポリエステルフィルムを得ることができる。
【0014】
まず、キスロールにより塗液を塗設し、その後メイヤーバーにて余剰塗液を掻き落すバーコーターによる各種溶媒によるポリエステルフィルム表面の洗浄を行う。付着する可能性のあるシリコーン化合物の大半は疎水性化合物であるが、中には帯電防止構造を有するもののように極性化合物であるものもあるので、洗浄に際しては、n−ヘプタン、トルエン、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、水などの各種極性を有する溶媒を使用し多数回行う。洗浄に使用する各種溶媒は、吸収スペクトル測定や半導体ウェハ洗浄などの用途で使用される高純度のものを使用することが好ましい。
【0015】
キスロールによる溶媒の塗設に際しては、ポリエステルフィルムの走行方向に対して、キスロールが反対回転となるようにし、さらにフィルムに対してキスロールの押圧を高めとすることが好ましい。またバーコーター炉内で溶媒乾燥するに際してポリエステルフィルムの熱ダメージを極力抑制する観点から、メイヤーバーは1〜3番としてウェット厚みをできるだけ薄くし、低温乾燥とすることが好ましい。
適用するバーコーターは、シリコーン系コート剤を塗工した履歴のないものが好ましい。
【0016】
溶媒種によっては、ポリエステルフィルムに内在するオリゴマーのブリードアウトを促進するものもあり、表面に析出したオリゴマーがシリコーン化合物とは別種の異物として、汚染要因となる場合があるので、低オリゴマー処方によって得られたポリエステルからなるポリエステルフィルムを使用することがより望ましい。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中「部」とあるのは「重量部」のことである。
【0018】
実施例1
ダイアホイルN100−25(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製)の表面にメイヤーバー#3にて純水を塗設した。その際、走行速度の3倍以上の周速で逆回転しているキスロールにて純水をフィルム上へ塗設した。純水を塗設後、炉内にて160℃で乾燥を行った。背面側も同様にして純水洗浄を施した。引き続き、イソプロピルアルコールで、乾燥温度を120℃としたほかは同様にして両面の洗浄を行った。以下、同じ要領にて、メチルエチルケトン、トルエン、ヘプタンの順に各溶媒で両面の洗浄を行った。
【0019】
得られたフィルムについて、島津製作所「ESCA−1000」を使用してX線光電子分光法でシリコーン化合物の定量を行った。すなわち、8kV、30mAの出力にてMgKα線を線源とし、測定モード“スモール”にて直径約1mmの領域をワイドスキャンにて100箇所測定したが、シリコーンに起因する102.3eV近傍のSi(2p)ピークは検出されなかった。
また、フィルムの蛍光X線分析の結果、ゲルマニウム42ppm、珪素460ppmのほかに金属元素は検出されなかった。
【0020】
【発明の効果】
本発明のポリエステルフィルムは、半導体ウェハやハードディスクなどシリコーン化合物の混入を嫌う用途に使用される粘着シート、離型シートの基材として好適であり、その工業的価値は非常に高い。
Claims (1)
- 異なる極性を有する複数の溶媒を順次使用し、多数回洗浄することを特徴とする、X線光電子分光法測定において有機珪素化合物に由来するピークが検出されないポリエステルフィルムの製造方法。
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