JP4833558B2 - レーザトーチ - Google Patents

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Description

本発明は、固体レーザ媒質からのレーザ光を被加工物に照射して溶接や切断といった加工などを行うレーザトーチに関するものである。
このようなレーザトーチで手作業での加工に供するものとしてハンディタイプのトーチ本体を持ったものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のものは、導入したYAGレーザ光を一直線に並んだ照射光学系によって被加工物に向け集光、照射するようになっており、照射光学系の途中で被加工物からの反射光をハーフミラーにより側方へ取り出し、照射光学系に平行な結像光路にてモニタカメラに導き結像させ、加工状態がモニタできるようにしている。一方、レーザトーチをより小型化するのに、コリメート側および収束側の集光レンズe、fを持ったレーザ光の照射光路を図6に示すようにミラーaにより折り曲げるのに併せ、被加工物bからの反射光を前記ミラーaを透過させて結像レンズcを介しモニタカメラdに導き結像させてモニタされるようにしたものも提供されている。
また、ランプ励起のYAGレーザ発振器自体ではランプおよびYAGレーザ双方を冷却水中に水没させて水冷することが一般的であるし、YAGレーザ光を導入して溶接などの加工を行うレーザトーチにおいても、YAGレーザ光がKWレベルになるとこれが通ることによる発熱が著しいことに対応するため水冷方式が採用されている。
特開平09−057484号公報(図1、図2)
しかし、水冷構造はレーザトーチの大型化、重量化につながる上、冷却水の循環路との接続により手捌きやロボットによる自動作業での取り扱いが不自由となるので、加工などの作業に不便であるし、設備費、ランニングコスト共に高くつく。また、特許文献1に記載のものや図6に示す従来例のようにモニタカメラ専用の結像光学系ないしは結像レンズが必要であると、これによってもレーザトーチが大型化、重量化して手作業、自動作業の別なく取り扱い負荷が大きく作業性が低下するし、コスト上昇の原因にもなる。
本発明者等はレーザトーチにおける発熱の原因につき、レーザ光を吸収すると熱に変化して昇温することに着目して種々に実験をし、検討を重ねた。その結果、光学要素の表面に施す特定波長に対する反射特性を持つHRコートやアンチ反射特性を持つARコート、アクロマチック処理を適正な組合せで採用することにより、導入したレーザ光を反射またはおよび透過させる光学要素表面でのエネルギ損をほぼ100%近く満足する反射特性および透過特性が得られるが、従来から集光レンズに用いられている貼り合わせレンズでは、その接着剤層の透過率が低く発熱原因の主要部をなしていることが判明した。接着剤層の透過率についてはダイクロイックミラーの表面に塗布して実験し測定したが、従来用いられているエポキシ樹脂接着剤に対し、波長808nmのLDレーザ光の透過率は図7に示すように最大で0.3%、平均で0.5%と低く、レンズの貼り合せ強度上必要な膜厚ではこれ以上改善できないことを確認した。これに対し、特定の接着剤によれば貼り合せ強度を満足して透過率をさらに高められ、KW級のレーザ光に対し空冷にても十分に対応できることを知見した。
本発明の目的は、このような新たな知見に基づき、YAGなどの固体レーザ媒質によって実現されるKW級のレーザ光を取り扱って溶接や切断といった加工を行い、また、その加工に供するのに、空冷で小型なレーザ照射系にてKW級のレーザ光を照射することができるレーザトーチを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のレーザトーチは、光ファイバからの固体レーザ媒質によるレーザ光を導入する導入部と、導入したレーザ光をこのレーザ光に対するHRコートと可視光カットコートを施したミラーで折り曲げた後、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組のコリメート側の集光レンズと、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組でアクロマチック処理した収束側の集光レンズとに通して照射口から照射対象物に照射する照射光学系とをトーチ本体に備え、このトーチ本体におけるコリメート側および収束側の各集光レンズの外周を保持した鏡筒部の外まわりに冷却フィンを形成した空冷部とし、照射対象物からの反射光を前記コリメート側および収束側の各集光レンズを共用して前記ミラーを通し結像させモニタに供するモニタカメラを設け、トーチ本体の照射口に設けられ、照射光軸上に位置して照射されるレーザ光を通過させるとともに、供給される不活性ガスを充満させながら先端に向け絞った中央噴流束として連続噴出させる先細り形状の中央通路と、この中央通路まわりでのコーン形状をなして供給される不活性ガスを、前記照射され、噴出されるレーザ光および中央噴流束のまわりに不活性ガスの膜流を連続噴出させるコーン形状をなした環状通路とを有した同軸の二重ノズルを備えたことを特徴としている。
このような構成では、コリメート側および収束側の各集光レンズを共にトーチ本体の鏡筒部で保持して必要な集光作用を発揮させながら、鏡筒部が外まわりにフィンを有していることによる高い空冷作用を前記保持している各集光レンズに及ぼし、それを十分に冷却することができる。ミラーのレーザ光に対する反射特性によって前記レーザトーチの1つの特徴によるレーザ光の透過特性を損なわずに光ファイバからのレーザ光を折り曲げて、照射光軸上に前後に並ぶコリメート側および収束側の2組の集光レンズに通す照射光学系をなし、レーザ光を照射対象物上に集光、照射して加工などに供しながら、照射対象物からの反射光を前記2組の集光レンズを共用して前記ミラーを通し、特別な結像光学系ないしはレンズのない簡単かつ小型な照射光学系のままその外部に結像させ、ミラーの可視光カット特性上外乱光の影響のないモニタ画象にて照射状態、加工状態をモニタさせることができる。特に、コリメート側および収束側の2組の集光レンズが前記ミラーの前に集約配置されるので、それを1つの鏡筒により保持して一括に冷却することができる。さらに、レーザ光を照射する中央通路を通じ不活性ガスを先端に向け絞った中央噴流束を形成して連続噴射させるので、レーザ光を照射した照射対象物上の加工位置で万一スパッタ粒子が発生して照射光学系側に及ぼうとしても、それを中央噴流束の流れによって阻止するので光学系側に影響することはない。しかも、中央噴流束はコーン形状をした環状通路から噴出する囲い膜流によってまわりを囲われるので外まわりの空気を巻き込むことなく照射対象物上の照射位置表面に達して照射対象物との間の空気をまわりに排除しながら広がり、しかも、この広がりに伴って生じる前記囲い膜流のまわりへの広がり流によって、中央噴流の広がり域表面をも連続して覆われながら照射対象物側に押し付けられて照射対象物側との間に空気が入り込む余地を無くすので、照射対象物のレーザ光照射による加工部分に酸化や、それによる溶接不良、クラックなどが生じるようなことを確実に防止し、輝き表面も得られる。
冷却フィンを持った鏡筒の周壁は円筒であり、フィンの外径は四角形である、さらなる構成では、
鏡筒の2組の集光レンズを保持する周壁が円筒であると、2組の集光レンズを単純な円形状のまま使用して保持することができるし、この周壁に設けるフィンの外形が四角形であることにより、周壁に対する同心円形状である場合に比しさほどのかさ張りなしに、フィンの周壁からの張り出し面積を大きくして空冷効果を高められる。
央通路および環状通路は不活性ガスの供給を受けるために、それらの外回りに設けられて供給される不活性ガスを導入する環状通路と、この環状通路から中央通路および環状通路内に周方向に並んで開口する小径孔とを有した、さらなる構成とすることができる。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴は、それ単独で、あるいは可能な限りにおいて、種々な組合せで複合して採用することができる。
本発明のレーザトーチの特徴によれば、コリメート側および収束側の各集光レンズを鏡筒部より保持するだけで、必要な集光作用を発揮させながら、フィンを有した高い空冷作用を及ぼして十分に冷却することができる。また、ミラーのレーザ光に対する反射特性によって前記レーザトーチの1つの特徴によるレーザ光の透過特性を損なわずに、レーザ光を照射対象物上に集光、照射して加工などに供しながら、照射対象物からの反射光を前記2組の集光レンズを共用して特別な結像光学系ないしはレンズのない簡単かつ小型な照射光学系のままその外部に結像させ、ミラーの可視光カット特性上外乱光の影響のないモニタ画像にて照射状態、加工状態をモニタさせられるし、コリメート側および収束側の2組の集光レンズの前記ミラー前への集約配置による1つの鏡筒に保持しての一括冷却ができる。
以下、本発明の実施の形態に係るレーザ光照射方法とそれに用いるレーザトーチにつき、図1〜図5を参照しながら詳細に説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲の記載を限定するものではない。
本実施の形態に係るレーザ照射方法は、図1に示すレーザトーチ1を参照して、光ファイバ2からの固体レーザ媒質3によるレーザ光4を、アクリル系UV接着剤5にて接着した2枚組のコリメート側集光レンズ6と、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組でアクロマチック処理した集光レンズ7とに通して、これらレンズ6、7を空冷しながら照射対象物8に集光、照射し、加工などに供する。これによると、固体レーザ媒質3によって得られる高い出力のレーザ光4であっても、2枚組の集光レンズ6、7の2組を通すだけであるためレーザ光4が通過する接着剤5の層が2ヶ所と少ない上に、接着剤5の層がアクリル系UV接着剤5であることによりレーザ光4に対する透過性が高くなる。この結果、収束側の集光レンズ7が色無しのアクロマチック処理されたものであるのと相まって、レーザ光4をよりエネルギ損なく透過させて加工効率を高められるし、集光レンズ6、7の発熱、昇温を空冷により十分に抑えられる。もっとも、コリメート側の集光レンズ6もアクロマチック処理したものとすることにより透過率をさらに高められる。
このような方法を達成するのに図1に示すレーザトーチ1は、光ファイバ2からの固体レーザ媒質3によるレーザ光4を導入する導入部11と、導入したレーザ光4をアクリル系UV接着剤5にて接着した2枚組のコリメート側の集光レンズ6と、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組でアクロマチック処理した収束側の集光レンズ7とに通して照射口12から照射対象物8に集光、照射する照射光学系13とをトーチ本体1aに備え、このトーチ本体1aにおけるコリメート側の集光レンズ6および収束側の集光レンズ7の外周を保持した鏡筒部1bを、外まわりに図1〜図3に示すようなフィン14aを形成した空冷部14としている。これにより、コリメート側および収束側の各集光レンズ6、7を共にトーチ本体1aの鏡筒部1bで保持して必要な集光作用を発揮させながら、鏡筒部1bが外まわりにフィン14aを有していることによる高い空冷作用を、前記保持している各集光レンズ6、7に及ぼし、それを十分に冷却することができる。鏡筒部1bは熱伝導性のよい材料であるのが好ましく、アルミニウムとするのが好適である。
ここで、フィン14aを持った鏡筒部1bの周壁は図3に示すように円筒であり、フィン14aの外径は四角形である。このように、鏡筒部1bの2組の集光レンズ6、7を保持する周壁が円筒であると、2組の集光レンズ6、7を単純な円形状のまま使用して保持することができるし、この周壁に設けるフィン14aの外形が四角形であると、周壁に対する図3に仮想線で示すような同心円形状である場合に比し、それに外接する四角形としてさほどのかさ張りなしに、フィンの周壁からの張り出し面積が大きくなり、この張り出し面積が大きくなった分だけ空冷効果を高められる。従って、レーザトーチ1まわりの雰囲気との自然な接触による自然な空冷によっても2組の集光レンズ6、7双方の昇温、延いてはレーザトーチ1の全体の昇温を抑えられる。もっとも、加工作業におけるレーザトーチ1の動きは前記レーザトーチ1まわりの雰囲気との間に相対移動を生じさせるので、空冷効果がさらに向上する。
図1に示すレーザ光照射方法の例では、特に、光ファイバ2からの固体レーザ媒質3によるレーザ光4を、このレーザ光4に対するHRコートと可視光カットコートを施したミラー21で折り曲げた後、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組のコリメート側集光レンズ6と、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組でアクロマチック処理した収束側集光レンズ7とを通して、これらレンズ6、7を空冷しながら照射対象物8に集光、照射し、加工などに供するのに併せ、レーザ光4の照射対象物8からの反射光4aを前記コリメート側および収束側の各集光レンズ6、7を結像レンズに共用して前記ミラー21を通し結像させモニタに供するようにしている。これにより、ミラー21のレーザ光4に対する反射特性によって先の例でのレーザ光4の透過特性を損なわずに光ファイバ2からのレーザ光4を折り曲げて、照射光軸22上に前後に並ぶコリメート側および収束側の2組の集光レンズ6、7に通す照射光学系13をなし、レーザ光4を照射対象物8上に集光、照射して加工などに供しながら、照射対象物8からの反射光4aを前記2組の集光レンズ6、7を共用して前記ミラー21を通し、特別な結像光学系ないしは結像レンズのない簡単かつ小型な照射光学系13のままその外部に結像させ、ミラー21の可視光カット特性上外乱光の影響のないモニタ画象にて照射状態、加工状態をモニタさせることができる。
このような方法を達成するのに、図1に示すレーザトーチ1は、さらに、光ファイバ2からの固体レーザ媒質によるレーザ光4を導入する導入部11と、導入したレーザ光4をこのレーザ光4に対するHRコートと可視光カットコートを施したミラー21で折り曲げた後、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組のコリメート側の集光レンズ6と、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組でアクロマチック処理した収束側の集光レンズ7とに通して照射口12から照射対象物8に集光、照射する照射光学系13とをトーチ本体1aに備え、このトーチ本体1aにおけるコリメート側および収束側の各集光レンズ6、7の外周を保持した鏡筒部1bを、その外まわりに冷却フィン14aを形成した空冷部14とし、照射対象物8からの反射光4aを前記コリメート側および収束側の各集光レンズ6、7を共用して前記ミラー21を通し結像させモニタに供するモニタカメラ23を設けたものとしている。これにより、ミラー21のレーザ光4に対する反射特性によって先のレーザトーチ1によるレーザ光4の透過特性を損なわずに、光ファイバ2からのレーザ光4を折り曲げて、照射光軸22上に前後に並ぶコリメート側および収束側の2組の集光レンズ6、7に通す照射光学系13をなし、レーザ光4を照射対象物8上に集光、照射して加工などに供しながら、照射対象物8からの反射光4aを前記2組の集光レンズ6、7を共用して前記ミラー21を通し、特別な結像光学系ないしは結像レンズのない簡単かつ小型な照射光学系13のままその外部に結像させ、ミラー21の可視光カット特性上外乱光の影響のないモニタ画象にて照射状態、加工状態をモニタさせることができる。特に、コリメート側および収束側の2組の集光レンズ6、7が図1に示すように前記ミラー21の前に集約配置されるので、それを1つの鏡筒部1bにより保持してレーザトーチ1の限られた1箇所にて一括に冷却することができ、冷却構造が簡略化する。
ここで、コリメート側および収束側の各集光レンズ6、7の、トーチ本体1aの冷却フィン14aを有した周壁に接触保持される保持幅Bはいずれも10mm以上とする。このようにすると、トーチ本体1aの鏡筒部1bがそれら2組の集光レンズ6、7を保持して冷却するのに、この保持により2組のレンズ6、7が鏡筒部1bと接触する保持幅Bが10mm以上であることにより、フィン14aを持った鏡筒部1bにより2組のレンズ6、7を空冷するのに十分な熱伝導面積、つまり熱移動面積が確保でき、高出力な長時間照射によっても集光レンズ6、7部での異常な昇温を防止することができる。
また、導入部11およびモニタカメラ23は、トーチ本体1aの後端側の側部に前後して並べ設けてトーチ本体1aをL型形状とし、前記ミラー21をモニタカメラ23側に通過した反射光4aを補助ミラー41でモニタカメラ23側に折り曲げるようにしてある。このようにすると、図1に示すように補助ミラー41を設けるだけで、レーザ光4の照射側に対して屈曲したレーザ光4の導入部に平行にモニタカメラ23を設けられるので、トーチ本体1aがモニタカメラ23を持ちながらもほぼL型をしたさらに小型なものとなる。
また、図1に示すように、前記反射光4aのモニタカメラ23への結像はアパーチャ31を介して行うようにしている。これにより、照射対象物8からの反射光4aの受光域をアパーチャ31によるアパーチャ径の設定に応じて制限し、外乱光や内乱光がモニタカメラ23側に影響するのをさらに抑えてモニタ画像をより鮮明にすることができる。
ところで、固体レーザ媒質3は図1に示すようにドライバ24を介しコントローラ25によって出力制御するが、前記モニタカメラ23によるモニタ画像をモニタ26により外部視認させ、操作パネル27を通じ出力調整などが行えるようにする。
また、トーチ本体1aには、ミラー21にて照射側に向けるレーザ光4の一部透過光4bを、このレーザ光4に対するHRコートおよび可視光カットコートを施したフィルタ32、33を介しフォトダイオード42aにより検出して、検出結果をモニタに供するレーザ入力検出部42を設けてある。これにより、照射対象物8とモニタカメラ23部との間で生じる内、外乱光がミラー21を通じレーザ入力検出部42に及ぶようなことがあっても、前記コートおよびフィルタの組合せによってそれらの影響なく対象レーザ光4だけを受光し、入力レベルの適正な検出が行え、入力状態や光ファイバ2による伝送状態の過不足や良否が判定できる。しかも、導入するレーザ光4のミラー21に対する1%前後と少しの透過を図るだけの簡単な構成で、従って、問題になるほどの出力損失を招くようなことなく、レベル検出ができ、検出出力Sをコントローラ25に入力して発振器3aの出力のフィードバック制御や、発振の緊急停止を行ったり、操作パネル27やモニタ26などへのメンテ指示などを行うことができる。また、レーザ入力検出部42は、フード55によって外まわりを覆っているので、レーザトーチ1の外まわりからの外乱光や埃などの影響も防止することができる。
なお、レーザ光4は、固体レーザ媒質であるYAG3によるYAGレーザ光としてあり、高出力のレーザ光4を利用しやすく、高出力によっても空冷による昇温防止機能が損なわれない。本出願人は、先に、励起ランプ43によってYAG3を励起するのに、励起ランプ43からの励起光を集光器44の例えば楕円断面などとした集光反射面により、YAG3に対しその外径よりも小さな集光径にて集光させて励起し、レーザ光4を出射させる技術を開発している。これによりYAG3はその外径に対する励起域が前記集光径の範囲に制限されて、励起域から外れる外周部層はそこに励起が及ばない分だけ熱歪みが抑えられるし、片側からのアンバランスな励起に起因した反りも緩和でき、1つの励起ランプ43の片側からの励起によってもYAG3の寿命は高まり、主として長尺化によるボリュームおよび出力の増大が図れる。
この結果、固体レーザ装置の簡略化、小型化、低コスト化が実現し、併せて、0.6mm以下の集光を可能とする7mm以下の外径dYでの実用にも対応できる。しかも、必要な出力が高くなる分だけ励起ランプ43の駆動電流を抑えられるので、ランニングコストが低減するし、スイッチング素子として超高速のIGBTを電流制御に用いて制御周波数を高められる。特に、低電流で大きなパワーが得られるためIGBTにより電流制御するのにその寿命上従来困難であった1KWでの繰り返し周波数の壁500PPSを破り、周波数の上限500PPSを超えて700PPS〜1KPPSを実現することができる。
本実施の形態のレーザトーチ1は、このような高出力なYAG3からのレーザ光4を適用しても、接着剤5の層の厚みは30μm以下とすれば、直径50mm程度、鏡筒部1bへの保持厚が10mm程度の集光レンズ6、7における接着剤層を含めたレーザ光の反射率を0.02パーセント以下に抑えられ、図4に透過実験結果を示しているようにほぼ100%近い透過率が得られ、冷却は十分であった。例えば、99%の透過率としても1KWの出力に対してレーザ光4のロスは1W程度に抑えられ、この分が発熱しても冷却は十分である。しかし、実験レベルでは20μm以下となると集光レンズ6、7の貼り合わせ強度上の問題が生じ始める。また、LDレーザ光に対して透過実験しても図5に示すように100%近い透過率が得られた。従って、本発明はLDレーザ光に対しても対応することができ、各種の固体レーザ媒質によるレーザ光に適用して好適である。なお、前記寸法の集光レンズ6、7は、焦点距離がf=100mmのレンズ6a、7aとf=60mmのレンズ6b、7bのレンズとの貼り合せにて実現している。また、ミラー21、補助ミラー41の照射光軸22に対する傾斜角度は共に90°であった。
なお、前記補助ミラー41は向き調節部51を有して支持している。これにより、照射対象物8からの反射光4aのモニタカメラ23への結像位置を、補助ミラー41の向き調節によって簡単に調節することができ、モニタカメラ23と照射光学系13との間に組み立て上の高い位置精度は要らなくなり、組立てが簡単になる。この向き調節部51は、特に、補助ミラー41をその支持部材であるトーチ本体1aに対する3点の支持高さを個別に調整するねじ52を有し、調節した支持状体を3本のねじ53により固定できるようにしている。これにより、3点の支持高さをねじ調整するだけで照射光軸22に対しあらゆる方向に煽り調節することができ、照射光学系13側とモニタカメラ23側とのどのような位置ずれにも対応することができる。ねじ52は周壁側にねじ合わせて内側へ突出させてあり、ねじ53によるミラーホルダ54のトーチ本体1aの周壁側への引き付けを解除した上で、ねじ52の内側への突出度をナット52aと協働して個々に調節することでミラーホルダ54に対する3点の支持高さを調節し、調節後にねじ53によりミラーホルダ54をねじ52の各突出位置に対して引き付け固定すれば、補助ミラー41の向き調節とその調節位置への固定とができる。
さらに、レーザ光4は図1に示すように、供給されるN2ガスなどの不活性ガス61を充満させながら先端に向け絞った中央噴流束61aとして連続噴出させている先細り形状の中央通路62を通じ、照射対象物8に照射するのに併せ、中央通路62まわりでコーン形状をなした環状通路63にて供給される不活性ガス61を、前記照射され、噴出しているレーザ光4および中央噴流束61aのまわりを囲う囲い膜流61bを連続噴出させて、加工を行うようにしている。このように、レーザ光4を照射する中央通路62を通じ不活性ガス61を先端に向け絞った中央噴流束61aを形成して連続噴射させると、レーザ光4を照射した照射対象物8上の加工位置で万一スパッタ粒子が発生して照射光学系13側に及ぼうとしても、それを中央噴流束61aの流れによって阻止するので照射光学系13側に影響することはない。しかも、中央噴流束61aはコーン形状をした環状通路63から噴出する囲い膜流61bによってまわりを囲われるので外まわりの空気を巻き込むことなく照射対象物8上の照射位置表面に達して照射対象物8との間の空気をまわりに排除しながら広がり、しかも、この広がりに伴って生じる前記囲い膜流61bのまわりへの広がり流によって、中央噴流束61aの広がり域表面をも連続して覆われながら照射対象物8側に押し付けられ、照射対象物8である加工物側との間に空気が入り込む余地を無くすので、照射対象物8のレーザ光4の照射による加工部分に酸化や、それによる溶接不良、クラックなどが生じるようなことを確実に防止し、輝き表面が得られる。
このために、図1に示すレーザトーチ1は、トーチ本体1aの照射口12に設けられ、照射光軸22上に位置して照射されるレーザ光4を通過させるとともに、供給される不活性ガス61を充満させながら先端に向け絞った中央噴流束61aとして連続噴出させる先細り形状の中央通路62と、この中央通路62まわりでのコーン形状をなして供給される不活性ガス61を、前記照射され、噴出されるレーザ光4および中央噴流束61aの外まわりに不活性ガス61の前記囲い膜流61bを連続噴出させるコーン形状をなした環状通路63とを有した同軸の二重ノズル71を備えたものとしている。
特に、中央通路62および環状通路63は不活性ガス61の供給を受けるために、それらの外まわりに設けられて供給される不活性ガス61を導入し周方向に充満させる環状通路72、73と、この環状通路72、73から中央通路62内へ周方向に並んで開口する小径孔72a、73aとを有している。これにより、中央通路62に供給される不活性ガス61は、環状通路72に充満した後、多数の小径孔72aを通じて、中央通路62内にそのまわりから一挙に、むら無く圧入されて充満させながら空気を含まない中央噴流束61aとして噴出させる。また、環状通路63に供給される不活性ガス61は、環状通路73に充満した後、多数の小径孔73aを通じて環状通路63内にそのまわりから一挙に、むら無く圧入されて充満させながら空気を含まない囲い膜流61bとしてコーン形状にしたがって収束作用のもと、噴射される中央噴流束61aの直ぐ外まわりに噴出させる。これにより、前記照射対象物8上の加工部における溶融金属に対するシールド効果がさらに高められる。
本発明は溶接や切断に実用して、空冷で小型なレーザ照射系にてKW級のレーザ光を照射し溶接などの加工ができる。
本発明の実施の形態に係るレーザト−チの1つの例を示す断面図。 図1のトーチの側面図。 図1のトーチの空冷部の横断面図。 図1のトーチの集光レンズのYAGレーザ光に対する透過実験結果を示すグラフ。 図1のトーチの集光レンズのLDレーザ光に対する透過実験結果を示すグラフ。 従来のハンディレーザトーチの例を示す概略図。 従来のレーザトーチの集光レンズに対するYAGレーザ光に対する透過実験結果を示すグラフ。
符号の説明
1 レーザトーチ
1a トーチ本体
2 光ファイバ
3 固体レーザ媒質(YAG)
4 レーザ光
4a 反射光
4b 一部透過光
5 接着剤
6、7 コリメート側および収束側の集光レンズ
8 照射対象物
11 導入部
12 照射口
13 照射光学系
14 空冷部
14a フィン
21 ミラー
22 照射光軸
23 モニタカメラ
31 アパーチャ
32、33 フィルタ
41 補助ミラー
42 レーザ入力検出部
51 向き調節部
52 ねじ
55 フード
61 不活性ガス
61a 中央噴流束
61b 囲い膜流
62 中央通路
63 環状通路
72、73 環状通路
72a、73a 小径孔

Claims (3)

  1. 光ファイバからの固体レーザ媒質によるレーザ光を導入する導入部と、導入したレーザ光をこのレーザ光に対するHRコートと可視光カットコートを施したミラーで折り曲げた後、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組のコリメート側の集光レンズと、アクリル系UV接着剤にて接着した2枚組でアクロマチック処理した収束側の集光レンズとに通して照射口から照射対象物に照射する照射光学系とをトーチ本体に備え、このトーチ本体におけるコリメート側および収束側の各集光レンズの外周を保持した鏡筒部の外まわりに冷却フィンを形成した空冷部とし、照射対象物からの反射光を前記コリメート側および収束側の各集光レンズを共用して前記ミラーを通し結像させモニタに供するモニタカメラを設け、トーチ本体の照射口に設けられ、照射光軸上に位置して照射されるレーザ光を通過させるとともに、供給される不活性ガスを充満させながら先端に向け絞った中央噴流束として連続噴出させる先細り形状の中央通路と、この中央通路まわりでのコーン形状をなして供給される不活性ガスを、前記照射され、噴出されるレーザ光および中央噴流束のまわりに不活性ガスの膜流を連続噴出させるコーン形状をなした環状通路とを有した同軸の二重ノズルを備えたことを特徴とするレーザトーチ。
  2. 冷却フィンを持った鏡筒の周壁は円筒であり、フィンの外径は四角形である請求項1に記載のレーザトーチ。
  3. 中央通路および環状通路は不活性ガスの供給を受けるために、それらの外回りに設けられて供給される不活性ガスを導入する環状通路と、この環状通路から中央通路および環状通路内に周方向に並んで開口する小径孔とを有している請求項1に記載のレーザトーチ。
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