JP4833100B2 - 電子連動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道の駅構内等において転てつ装置や信号装置等の機器の動作を制御して列車の進路の構成を行う電子連動装置に関するものである。
例えば多数の列車進路が集中、分岐している駅構内で所定の列車の進路を安全に構成するためには、当該列車の進入または進出に合わせて転てつ装置、信号装置、標識装置、表示装置等、列車進路の構成に現場で関わる多くの機器(以下、これらの機器を「現場機器」と総称する。)の動作を所定の連動条件の下に制御することが必要となる。現場機器の動作制御は人手により行うことも可能であるが、人手により行ったのでは輸送効率を高め難く、かつ安全性の確保も難しい。
このため、今日では車輌追跡用の軌道回路装置を線路に沿って設置し、該軌道回路装置から得られる情報と列車進路を構成する際の連動条件に対応した連動データとを用いて列車進路の構成を自動的に行う電子連動装置が多くの駅や停車場等に導入されている。特に、列車進路の数が多い駅や停車場等では電子連動装置が多用されている。
ここで、上記の軌道回路装置は、線路での所定の距離毎に当該線路に設けられた複数の軌道回路を有する装置であり、個々の軌道回路は、該軌道回路が受け持つ区間での一方の端に配置されて線路に列車検出電流を流す送電器と、上記区間での他方の端に配置されて列車検出電流を検出する受電器とを有している。そして、受電器の内部抵抗は列車の車輪、車軸での電気抵抗よりも高く設定されている。このため、列車の在線がある軌道回路では当該軌道回路が列車の車輪、車軸により短絡し、受電器は列車検出電流を受電ができない。一方、列車の在線がない軌道回路では受電器が列車検出電流を受電する。軌道回路装置は、各軌道回路の状態、すなわち各軌道回路での列車検出電流の受電の有無を電子連動装置に伝える。
軌道回路での列車検出電流の受電がある状態、換言すれば軌道回路上に列車の在線がない状態は、一般に「扛上」と称され、軌道回路での列車検出電流の受電がない状態、換言すれば軌道回路上に列車の在線がある状態は、一般に「落下」と称される。各軌道回路が「扛上」および「落下」のいずれの状態であるかが判れば、車輌(列車)を追跡することができる。
ただし、電子連動装置は、軌道回路で列車検出電流の受電があるときでも直ちに列車の在線がないとは判断しない。各軌道回路からの情報の確実性を期すために、例えば非特許文献1に記載されているように、1つの軌道回路で列車検出電流の受電があることの他に当該軌道回路に隣接する軌道回路の状態が所定の状態にあることを確認したときに初めて、当該軌道回路上に列車の在線がないと判断する。列車検出電流の受電はあるものの他の条件が満たされない場合、電子連動装置は「不正扛上」と判断し、上記他の条件を満たしてから2.4秒経過した後、または「不正扛上」から120秒が経過した後に初めて「確定扛上」、すなわち「軌道回路上に列車の在線がない」と判断する。上記他の条件を満たしてから2.4秒経過するまでの間は、「不確定扛上」と称される。
軌道回路で列車検出電流の受電がないときについても同様である。軌道回路での列車検出電流の受電がなく、かつ他の条件を満たさない場合、電子連動装置は「不正落下」と判断し、上記他の条件を満たしたときに初めて「確定落下」、すなわち「軌道回路上に列車の在線がある」と判断する。
電子連動装置によって列車進路の構成を変更する際には、所定の軌道回路が「確定扛上」であると判断されたときに初めて、当該電子連動装置が所定の転てつ装置や信号装置の動作制御を開始する。列車運行の安全性を確保するうえからは、電子連動装置と現場機器との連動性を常に正常に保たなければならず、当該連動性の検査(以下、「連動検査」という。)は欠かすことができない。また、列車運行の安全性の向上や輸送効率の向上を図るために、電子連動装置の改修も行われる。
「連動装置」,社団法人日本鉄道電気技術協会,平成14年5月28日,p.146−147
しかしながら、従来の電子連動装置の下では、連動検査や当該電子連動装置の改修後の確認試験等の保守作業を行う際の作業効率が比較的低い。例えば、特定の軌道回路を「確定扛上」にして連動検査を行おうとする場合、連動検査時には列車が運行していないので、当該軌道回路が電子連動装置によって「確定扛上」と判断されるのは「不正扛上」になってから120秒経過したときだけであり、時間の浪費となる。また、例えば駅構内に列車を留置した状態で電子連動装置を改修し、該当軌道回路が扛上した状態で改修後の電子連動装置の確認試験を行った後に正規接続としたときには、上記駅構内の軌道回路が列車留置状態、すなわち「確定落下」であることを当該電子連動装置に認識させることが必要であり、そのためには上記駅構内の軌道回路の後方(列車の運行方向を「前方」としたときの後方を意味する。)の軌道回路を手作業で短絡(落下)させなければならない。
連動検査や電子連動装置改修後の確認試験等の保守作業は、列車通過後次の列車が通過するまでの間(列車間合)、または終列車の運転が終わってから初列車の運転開始までの間に行われるわけであるが、鉄道網が発達した今日では列車間合の短い路線や終列車から初列車までの時間が短い路線が多々ある。このような路線においては、保守作業を行う際の作業効率の向上が望まれる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、連動検査や電子連動装置改修後の確認試験等の保守作業の作業効率を向上させ易い電子連動装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成する本発明の電子連動装置は、複数の軌道回路の状態を表す情報と列車進路を構成する際の連動条件に対応した連動データとを用いて列車進路の構成に係る機器制御データを作成する連動処理部と、列車進路の構成に現場で関わる機器の動作を機器制御データに従って制御する現場機器制御部と、連動処理部に接続されて該連動処理部への信号の入力に用いられる入力手段とを備えた電子連動装置であって、連動処理部は、入力手段から所定の信号が入力されたときに軌道回路の不正落下を確定落下に、また不正扛上および不確定扛上をそれぞれ確定扛上に変更する不正状態解除手段を有することを特徴とするものである。
本発明の電子連動装置は上述の不正状態解除手段を有しているので、例えば連動検査の際に当該不正状態解除手段を動作させれば、通常時には「不正扛上」と判断されるべき軌道回路が「確定扛上」と判断されて連動検査を行うことができるようになる。従来のように「不正扛上」が「確定扛上」に切り替わるまで120秒待つという時間の浪費が解消される。また、例えば駅構内に列車を留置した状態で電子連動装置の確認試験を行った後に不正状態解除手段を動作させれば、列車が在線している駅構内の軌道回路の後方の軌道回路の状態に拘わらず上記駅構内の軌道回路は「確定落下」であると電子連動装置に判断させることができるので、確認試験後に上記後方の軌道回路を手作業で短絡(落下)させるという手間が省ける。
したがって、本発明の電子連動装置によれば、連動検査や電子連動装置の確認試験等の保守作業の作業効率を向上させ易い。この電子連動装置を用いれば、列車間合の短い路線や終列車から初列車までの時間が短い路線においても、時間にゆとりをもって保守作業を行うことが容易になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではなく、下記の形態の他にも種々の変形、修飾、組合せ等が可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の電子連動装置の一例を概略的に示すブロック図である。同図に示す電子連動装置50は、複数の軌道回路(図示せず。)を有する軌道回路装置60に有線または無線により接続されると共に、列車進路の構成に現場で関わる転てつ装置、信号装置、標識装置、表示装置等の現場機器65に有線または無線により接続されて使用される装置であり、当該電子連動装置50は、記憶部10、連動処理部20、現場機器制御部30、および表示制御部40を備えている。
上記の記憶部10には、列車進路を構成する際の連動条件に対応した連動データが格納されており、連動処理部20は、当該連動データと上記複数の軌道回路それぞれの状態を示す情報とを用いて、列車が通常運行される通常時および保守作業が行われる保守時それぞれでの機器制御データ、すなわち現場機器65の動作を制御するデータを作成する。そのために、連動処理部20は、軌道回路情報取得手段12、軌道回路状態判断手段14、不正状態解除手段16、および機器制御データ作成手段18を有している。
上記の軌道回路情報取得手段12は、軌道回路装置60から上記複数の軌道回路それぞれの状態を示す情報、すなわち「落下」であるか「扛上」であるかを示す情報を例えば周期的に得る。また、軌道回路状態判断手段14は、軌道回路情報取得手段12が得た各軌道回路からの情報に基づいて、個々の軌道回路が「不正落下」、「確定落下」、「不正扛上」、「不確定扛上」、および「確定扛上」のいずれの状態であるかを判断する。
不正状態解除手段16は、後述する入力手段32から所定の信号がユーザにより入力されたときに動作して、軌道回路の不正落下を確定落下に、また不正扛上および不確定扛上をそれぞれ確定扛上に変更するものであり、検査や保守等の際に動作する。
この不正状態解除手段16は、具体的には、軌道回路状態判断手段14が本来「不正落下」と判断すべき軌道回路の状態を軌道回路状態判断手段14の動作を制御して「確定落下」と判断させるか、または、軌道回路状態判断手段14が「不正落下」と判断した結果を「確定落下」に変更する。同様に、軌道回路状態判断手段14が本来「不正扛上」または「不確定扛上」と判断すべき軌道回路の状態を軌道回路状態判断手段14の動作を制御して「確定扛上」と判断させるか、または、軌道回路状態判断手段14が「不正扛上」または「不確定扛上」と判断した結果を「確定扛上」に変更する。
機器制御データ作成手段18は、通常時には軌道回路状態判断手段14による判断結果と記憶部10に格納されている連動データとを用いて、また保守時には軌道回路状態判断手段14による判断結果、不正状態解除手段16による上記制御もしくは変更の結果、および記憶部10に格納されている連動データを用いて、所定の列車進路が構成されるように機器制御データを作成する。
電子連動装置50を構成している現場機器制御部30は、各現場機器65に有線または無線により接続されて、連動処理部20が作成した機器制御データに従って現場機器65の各々の動作を制御する。表示制御部40は、連動処理部20に有線または無線により接続されて、該連動処理部20への信号の入力や該連動処理部20の動作条件の設定等に用いられる。そのために、表示制御部40は、キーボードや操作パネル等により構成される入力手段32を有している。また、連動処理部20により作成された機器制御データと現場機器制御部30による制御内容とが反映された運行図表等を表示することができる表示手段34を有している。この表示手段34は、例えばモニタ装置や表示盤等により構成される。
このような構成を有する電子連動装置50は、不正状態解除手段16を動作させないときには従来の電子連動装置と同様に現場機器65の動作を制御する。列車進路の構成を変更する際には、所定の軌道回路が「確定扛上」であると判断されたときに初めて、当該電子連動装置50が所定の転てつ装置や信号装置の動作を制御する。一方、不正状態解除手段16を動作させたときには、軌道回路が「落下」しているときには直ちに「確定落下」と判断し、「扛上」しているときには直ちに「確定扛上」と判断して、現場機器65の動作を制御することができる。
したがって、例えば連動検査の際に不正状態解除手段16を動作させれば、通常時には「不正扛上」と判断されるべき軌道回路が直ちに「確定扛上」と判断されて連動検査を行うことができるようになる。従来のように「不正扛上」が「確定扛上」に切り替わるまで120秒待つという時間の浪費が解消される。また、例えば駅構内に列車を留置した状態で電子連動装置50を改修し、留置列車の在線を検知しない状態で確認試験を行った後に不正状態解除手段16を動作させれば、列車が在線している駅構内の軌道回路の後方の軌道回路の状態に拘わらず上記駅構内の軌道回路は「確定落下」であると電子連動装置50に判断させることができるので、確認試験後に上記後方の軌道回路を手作業で短絡(落下)させるという手間が省ける。
これらの理由から、電子連動装置50では連動検査や確認試験等の保守作業を行う際の作業効率を向上させることが容易である。当該電子連動装置50を用いれば、列車間合の短い路線や終列車から初列車までの時間が短い路線においても、時間にゆとりをもって保守作業を行うことが容易になる。
このような技術的効果を奏する電子連動装置50は上述した不正状態解除手段16を有するものであればよく、当該電子連動装置50内での処理の手順をどのようなものにするかは適宜選定可能である。以下、電子連動装置50による各軌道回路の状態の判断手順の具体例について、図2〜図8を参照して詳述する。
図2は、電子連動装置50が各軌道回路の状態を判断する際の手順の基本形の一例を示すフローチャートである。同図は、周期的に行われる状態判断(各軌道回路の状態の判断)の1周期分の動作に相当する。図2に示すように、電子連動装置50が各軌道回路の状態を判断するにあたっては、まず、現時点の個々の軌道回路の状態を示す情報、すなわち「落下」であるか「扛上」であるかを示す情報を軌道回路情報取得手段12(図1参照)が軌道回路装置60から収集するステップS10が行われる。
次いで、上記のステップS10で得た情報に基づいて軌道回路状態判断手段14(図1参照)が個々の軌道回路の状態を判断するステップS20が行われる。このとき、軌道回路状態判断手段14は、前回の判断結果を参照して、また不正状態解除手段16が動作しているか否かに応じて、各軌道回路の状態が「不正落下」、「確定落下」、「不正扛上」、「不確定扛上」、および「確定扛上」のいずれであるかを判断する。なお、前回の判断結果は、例えば記憶部10(図1参照)に格納されている。
図3は、今回の動作周期時に状態を判断しようとする軌道回路(以下、「自軌道回路」という。)の前回の状態が「確定扛上」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、自軌道回路の前回の状態が「確定扛上」であったときには、まず、軌道回路情報取得手段12が当該自軌道回路から得た情報(状態を示す情報)が「落下」であるか「扛上」であるかを判断するステップS11が行われる。
軌道回路状態判断手段14は、上記のステップS11での判断結果が「扛上」であったときにはステップS17aに進んで自軌道回路の状態を「確定扛上」と判断し、上記のステップS11での判断結果が「落下」であったときにはステップS12に進んで隣接軌道回路の今回の状態が「落下」であるか「扛上」であるかを判断する。また、上記のステップS12で隣接軌道回路の状態が「落下」であればステップS18aに進んで自軌道回路の状態を「確定落下」と判断し、隣接軌道回路の状態が「扛上」であればステップS15に進む。
ステップS15では、不正状態解除手段16が動作しているか否かが軌道回路状態判断手段14により判断される。このステップS15で不正状態解除手段16が動作している(以下、「不正解除設定有り」という。)と判断されると、ステップS18aに進んで当該不正状態解除手段16による制御の下に軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「確定落下」と判断し、不正状態解除手段16が動作していない(以下、「不正解除設定なし」という。)と判断されると、ステップS18bに進んで、軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「不正落下」と判断する。
なお、図3に示す「隣接軌道回路」とは、信号機により列車進路が設定されているときには自軌道回路の1つ前方(列車の進行方向)の軌道回路を意味し、信号機による列車進路の設定がなされていないとき、および入換標識進路が設定されているときには自軌道回路の1つ前方の軌道回路と1つ後方の軌道回路とを意味する。後掲の図4に示す「隣接軌道回路」も、図3に示す「隣接軌道回路」と同じ意味である。
図4は、自軌道回路の前回の状態が「確定落下」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、自軌道回路の前回の状態が「確定落下」であったときにも、図3に示した判断手順におけるのと同様に自軌道回路の現時点の状態が「落下」であるか「扛上」であるかを判断するステップS11、隣接軌道回路の今回の状態が「落下」であるか「扛上」であるかを判断するステップS12、および不正解除設定が有るか否かを判断するステップS15が行われる。
軌道回路状態判断手段14は、上記のステップS11での判断結果が「落下」であったときにはステップS18aに進んで自軌道回路の状態を「確定落下」と判断し、上記のステップS11での判断結果が「扛上」であったときにはステップS12に進んで隣接軌道回路の今回の状態が「落下」であるか「扛上」であるかを判断する。また、上記のステップS12で隣接軌道回路の状態が「落下」であればステップS17bに進んで自軌道回路の状態を「不確定扛上」と判断し、隣接軌道回路の状態が「扛上」であればステップS15に進む。
ステップS15では、不正状態設定が有るか否かが軌道回路状態判断手段14により判断される。このステップS15で不正解除設定有りと判断されると、ステップS17aに進んで不正状態解除手段16による制御の下に軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「確定扛上」と判断し、不正解除設定なしと判断されると、ステップS17cに進んで軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「不正扛上」と判断する。
図5は、自軌道回路の前回の状態が「不確定扛上」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、自軌道回路の前回の状態が「不確定扛上」であったときにも、図3に示した判断手順におけるのと同様に自軌道回路の現時点の状態が「落下」であるか「扛上」であるかを判断するステップS11が行われる。
軌道回路状態判断手段14は、上記のステップS11での判断結果が「落下」であったときにはステップS18aに進んで自軌道回路の状態を「確定落下」と判断する。また、上記ステップS11での判断結果が「扛上」であったときにはステップS13に進んで自軌道回路の状態は「不確定扛上」であると一旦判断し、さらに自軌道回路が「落下」してから2.4秒経過しているか否かを判断する。そして、自軌道回路が「落下」してから2.4秒経過しているときにはステップS17aに進んで自軌道回路の状態を「確定扛上」と最終的に判断し、自軌道回路が「落下」してから2.4秒経過していないときにはステップS15に進む。
ステップS15では、不正状態設定が有るか否かが軌道回路状態判断手段14により判断される。このステップS15で不正解除設定有りと判断されると、ステップS17aに進んで不正状態解除手段16による制御の下に軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「確定扛上」と判断し、不正解除設定なしと判断されると、ステップS17bに進んで軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「不確定扛上」と判断する。
図6は、自軌道回路の前回の状態が「不正扛上」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、自軌道回路の前回の状態が「不正扛上」であったときにも、図3に示した判断手順におけるのと同様に自軌道回路の現時点の状態が「落下」であるか「扛上」であるかを判断するステップS11が行われる。
軌道回路状態判断手段14は、上記のステップS11での判断結果が「落下」であったときにはステップS18aに進んで自軌道回路の状態を「確定落下」と判断する。また、上記のステップS11での判断結果が「扛上」であったときにはステップS14に進み、自軌道回路が「扛上」してから120秒経過しているか否かを判断する。そして、自軌道回路が「扛上」してから120秒経過しているときにはステップS17aに進んで自軌道回路の状態を「確定扛上」と最終的に判断し、自軌道回路が「扛上」してから120秒経過していないときにはステップS15に進む。
ステップS15では、不正状態設定が有るか否かが軌道回路状態判断手段14により判断される。このステップS15で不正解除設定有りと判断されると、ステップS17aに進んで不正状態解除手段16による制御の下に軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「確定扛上」と判断し、不正解除設定なしと判断されると、ステップS17cに進んで軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「不正扛上」と判断する。
図7は、自軌道回路の前回の状態が「不正落下」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、自軌道回路の前回の状態が「不正落下」であったときにも、図3に示した判断手順におけるのと同様に自軌道回路の現時点の状態が「落下」であるか「扛上」であるかを判断するステップS11が行われる。
軌道回路状態判断手段14は、上記のステップS11での判断結果が「扛上」であったときにはステップS17bに進んで自軌道回路の状態を「不確定扛上」と判断し、上記のステップS11での判断結果が「扛上」であったときにはステップS15に進む。ステップS15では、不正状態設定が有るか否かが軌道回路状態判断手段14により判断される。このステップS15で不正解除設定有りと判断されると、ステップS18aに進んで不正状態解除手段16による制御の下に軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「確定落下」と判断し、不正解除設定なしと判断されると、ステップS18bに進んで軌道回路状態判断手段14が自軌道回路の状態を「不正落下」と判断する。
図3〜図7に示した各判断手順を一図にまとめると、図8に示すようになる。図8は、電子連動装置50によって判断される各軌道回路の状態の遷移の一例を示す状態遷移図である。同図に示す各ステップは、いずれも図3〜図7を参照して既に説明したものであるので、当該各ステップには図3〜図7で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2.
本発明の電子連動装置においては、不正状態解除手段の動作の開始、終了を指示する信号を入力する専用のスイッチを表示制御部40(入力手段32;図1参照))に設けることもできるし、既存の所定のスイッチがオンになったときに不正状態解除手段の動作の開始を指示する信号が自動的に入力され、上記既存の所定のスイッチがオフになったときに不正状態解除手段の動作の終了を指示する信号が自動的に入力されるように構成することもできる。
また、不正状態解除手段によって不正落下を確定落下に、また不正扛上および不確定扛上をそれぞれ確定扛上に変更する対象となる軌道回路を特定の範囲内の軌道回路、例えば線路閉鎖が設定される区間の入り口にある信号機の防護範囲内の軌道回路や、保守用車進路が設定される区間の入り口にある信号機の防護範囲内の軌道回路に制限することができる。
線路閉鎖や保守用車進路は、例えば図1に示した表示制御部40からユーザが所定の信号を入力することで設定することができ、このような機能自体は従来の電子連動装置にも備わっているので、ここではその説明を省略する。
線路閉鎖や保守用車進路を設定するためのスイッチがオンになったときに不正状態解除手段の動作の開始を指示する信号が自動的に入力され、当該スイッチがオフになったときに不正状態解除手段の動作の終了を指示する信号が自動的に入力されるように電子連動装置を構成すると、不正状態解除手段の動作の開始、終了の指示が簡便になる。また、誤った時期に不正状態解除手段を動作させてしまうのを防止することが容易になる。このように構成された電子連動装置の構成は図1に示した電子連動装置50の構成と同様であるので、ここではその図示を省略する。不正状態解除手段に上述の制限が加えられた電子連動装置での処理の手順をどのようなものにするかは適宜選定可能である。
本発明の電子連動装置の一例を概略的に示すブロック図である。 図1に示した電子連動装置が各軌道回路の状態を判断する際の手順の基本形の一例を示すフローチャートである。 図1に示した電子連動装置の今回の動作周期時に状態を判断しようとする自軌道回路の前回の状態が「確定扛上」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示した電子連動装置の今回の動作周期時に状態を判断しようとする自軌道回路の前回の状態が「確定落下」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示した電子連動装置の今回の動作周期時に状態を判断しようとする自軌道回路の前回の状態が「不確定扛上」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示した電子連動装置の今回の動作周期時に状態を判断しようとする自軌道回路の前回の状態が「不正扛上」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示した電子連動装置の今回の動作周期時に状態を判断しようとする自軌道回路の前回の状態が「不正落下」であったときにおける当該自軌道回路の状態の判断手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示した電子連動装置によって判断される各軌道回路の状態の遷移の一例を示す状態遷移図である。
符号の説明
10 記憶部
16 不正状態解除手段
20 連動処理部
30 現場機器制御部
40 表示制御部
50 電子連動装置
60 軌道回路装置
65 現場機器

Claims (2)

  1. 複数の軌道回路の状態を表す情報と列車進路を構成する際の連動条件に対応した連動データとを用いて列車進路の構成に係る機器制御データを作成する連動処理部と、前記列車進路の構成に現場で関わる機器の動作を前記機器制御データに従って制御する現場機器制御部と、前記連動処理部に接続されて該連動処理部への信号の入力に用いられる入力手段とを備えた電子連動装置であって、
    前記連動処理部は、
    前記複数の軌道回路の状態を表す情報に基づいて、前記複数の軌道回路のうちの注目する軌道回路の状態が不正落下、確定落下、不正打上、不確定打上、及び確定打上のいずれの状態であるかを判断する軌道回路状態判断手段と、
    前記入力手段から動作の開始を指示する信号が入力されたときにおいて、前記軌道回路状態判断手段が不正落下と判断した場合に、前記注目する軌道回路の状態を不正落下から確定落下に変更し前記軌道回路状態判断手段が不正打上と判断した場合に、前記注目する軌道回路の状態を不正扛上から確定打上に変更し、前記軌道回路状態判断手段が不確定打上と判断した場合に、前記注目する軌道回路の状態を不確定扛上から確定扛上に変更する不正状態解除手段と、
    を有する
    ことを特徴とする電子連動装置。
  2. 前記不正状態解除手段は、線路閉鎖または保守用車進路が設定されたときに動作を開始して、前記線路閉鎖または前記保守用車進路が設定された区間の入り口にある信号機の防護範囲内の軌道回路についてのみ、不正落下を確定落下に、また不正扛上および不確定扛上をそれぞれ確定扛上に変更し、前記線路閉鎖または前記保守用車進路の設定が解除されたときは動作を終了する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子連動装置。
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