JP4832857B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、未定着トナー画像を担持した転写材を定着部材と加圧部材とで形成されるニップ部を通過させることにより、転写材上のトナー画像を定着する定着装置および画像形成装置に関するものである。
定着装置として、例えば、ハロゲンランプなどの熱源を内部に備える定着部材たる定着ローラと、この定着ローラに圧接して定着ニップを形成する加圧部材たる加圧ローラとを備えたものが知られている。この定着装置では、未定着トナー像を担持した転写材を定着ニップに送り込んで、未定着トナーを熱と圧力により転写材上に定着させる。
また、かかる構成の定着装置において、定着ローラの温度が異常昇温した際に熱源への通電を遮断するサーモスタットや温度ヒューズなどの通電遮断手段を備えたものが知られている(例えば、特許文献1、2)。かかる構成においては、定着ローラ及び加圧ローラは、樹脂などの絶縁性の筐体に位置決め支持されており、この筐体内に定着電源と通電遮断手段とを接続する給電手段を配置している。この給電手段として、位置決めの容易性や組付け性の観点から、板金電極を用いている。
樹脂性の筐体は、モールドで成形されている。モールド成形された筐体は、ひけや反り、金型の組付け誤差などにより製造誤差が発生する。このような製造誤差により、定着ローラおよび加圧ローラを正確に位置決めすることができない場合がある。その結果、例えば、定着ローラが加圧ローラに対して斜めになるように筐体に支持されてしまう場合あり、定着ニップ圧が軸方向均一でなくなり、用紙スキューなどを生じてしまうおそれがある。
特許文献3には、定着ローラ及び加圧ローラを板金で構成された板金フレームに位置決め支持するものが記載されている。板金フレームとすることで、モールド品のようにひけや反り、金型の組付け誤差などの製造誤差が生じることがなく、定着ローラ及び加圧ローラを正確に位置決めすることができる。これにより、定着ニップ圧を軸方向均一にすることができ、用紙スキューの発生を抑制することができる。
特開平8−63038号公報 特開平10−207274号公報 特開平4−184380号公報
しかしながら、板金フレームは導電性であるため、板金電極を用いると、板金フレームと板金電極との接触箇所で漏電してしまう。よって、板金フレームに配置する給電手段として板金電極を用いることができない。このため、板金フレームと給電手段との絶縁性を確保するためにハーネスを板金フレーム内に這いまわして、定着電源と通電遮断手段との接続を行ったいた。しかし、ハーネスは、線状であるため、フレーム内で蛇行して、他の部品との間に挟み込まれるおそれがある。このような挟み込みが発生すると、その部分で漏電が起こるおそれがあった。また、ハーネスは、板金フレームの内周面に複数のフックを設け、これらのフックにハーネスをに引掛けるなどして、板金フレームに組付けられる。このように、ハーネスを各フックに引掛けて板金フレーム内に組付けるため、組付け性が悪くなってしまうという問題があった。また、装置を傾けたり、ハーネスに触れたりすると、ハーネスがフックから外れてしまい、再度組付ける必要が生じる問題もあった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、導体の板金フレームで定着部材および加圧部材を位置決め支持しても、通電遮断手段へ定着電源の電力を供給する給電手段として板金電極を用いることのできる定着装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、定着部材と、該定着部材を加熱する熱源と、該定着部材と圧接する加圧部材とを備え、未定着トナー画像を担持した転写材を該定着部材と加圧部材とで形成されるニップ部を通過させることにより、転写材上のトナー画像を定着する定着装置において、該加圧部材及び該定着部材を位置決め支持する板金フレームと、該板金フレームの外側に配置され該板金フレームを支持する絶縁性の筐体と、該定着部材が異常高温となったときに熱源への通電を遮断する通電遮断手段と、定着電源からの電力を該通電遮断手段を介して該熱源へ供給する給電手段とを備え、該定着電源から該通電遮断手段までの給電手段を板金電極とし、該板金電極と該板金フレームとが接触しないように該板金電極と該板金フレームとの間に隙間を有した状態で、該板金電極を該板金フレームと該筐体との間に配置したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の定着装置において、上記通電遮断手段の一部が上記板金フレームの外側に出るように該通電遮断手段を該板金フレームに支持し、上記板金電極を、該通電遮断手段の該板金フレームの外側に出た部分に接続させたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の定着装置において、上記板金電極の通電遮断手段との接続部がバネ性を有することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1の定着装置において、上記通電遮断手段は、上記板金フレーム内部に取り付け、上記板金電極は、該板金フレームの孔部または切欠部を通って該通電遮断手段と接続しており、該孔部または切欠部と上記板金電極との間に筐体から延びる壁部を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの定着装置において、上記筐体と上記板金フレームとの間に配置された上記板金電極に沿うようにして該筐体から該板金フレーム側へ延びる立ち上げ壁を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかの定着装置において、上記定着部材をベルト状としたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかの定着装置において、上記加圧部材を回転体としたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至6いずれかの定着装置において、上記加圧部材を非回転体としたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8いずれかの定着装置を備えたことを特徴とするものである。
請求項1乃至9の発明によれば、板金フレームと筐体との間に配置された板金電極と板金フレームとの間に隙間を形成したので、板金電極と導体の板金フレームとが接触するのが抑制される。これにより、板金フレームと板金電極との絶縁性を確保することができ、板金フレームへ漏電するのを抑制することができる。また、通電遮断手段へ定着電源の電力を供給する給電手段を板金電極とすることで、ハーネスのように蛇行して組みられることがなく、複数フックに引掛けなくても、所定の位置に給電手段を組付けることができる。よって、給電手段をハーネスにしたものに比べて、給電手段の組付けを容易に行うことができる。
以下、本発明を、電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、それぞれ「Y」、「M」、「C」、「K」と記す。)の可視像たるトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kを備えている。これらは、画像形成剤として、互いに異なる色のYトナー、Mトナー、Cトナー、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。各プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kは、それぞれプリンタ100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっており、寿命到達時に交換される。以下、Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例に挙げて説明する。
図2は、Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを示す概略構成図である。
このプロセスカートリッジ6Yは、潜像担持体としての感光体ドラム1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置(不図示)、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。上記帯電装置4Yは、図示しないドラム駆動機構によって図中時計回りに回転せしめられる感光体ドラム1Yの表面を一様帯電せしめる。一様帯電せしめられた感光体ドラム1Yの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このY静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。そして、中間転写ベルト8上に中間転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体ドラム1Y表面に残留したトナーを除去する。また、上記除電装置は、クリーニング後の感光体ドラム1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体ドラム1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他のプロセスカートリッジ6M,6C,6Kにおいても、同様にして各感光体ドラム1M,1C,1K上にそれぞれMトナー像、Cトナー像、Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト8上に中間転写される。
また、図1に示したように、各プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの図中下方には、露光装置7が配設されている。潜像形成手段たる露光装置7は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kにおけるそれぞれの感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに照射して露光する。この露光により、感光体ドラム1Y,1M,1C,1K上にそれぞれY静電潜像、M静電潜像、C静電潜像、K静電潜像が形成される。なお、露光装置7は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体ドラムに照射するものである。
また、図1において、露光装置7の図中下側には、紙収容カセット26、これらに組み込まれた給紙ローラ27、レジストローラ対28など有する給紙手段が配設されている。紙収容カセット26は、記録材としての転写紙Pを複数枚重ねて収納しており、それぞれの一番上の転写紙Pには給紙ローラ27を当接させている。給紙ローラ27が図示しない駆動機構によって図中反時計回りに回転せしめられると、一番上の転写紙Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給紙される。レジストローラ対28は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
また、図1において、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの図中上方には、被転写材である中間転写体としての中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる中間転写ユニット15が配設されている。この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8のほか、ベルトクリーニング装置10などを備えている。また、4つの1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9K、2次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。中間転写ベルト8は、これら7つのローラに張架されながら、少なくともいずれか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kは、それぞれ、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス極性)の転写バイアスを印加する方式のものである。1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1K上のYトナー像、Mトナー像、Cトナー像、Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、「4色トナー像」という。)が形成される。
また、上記中間転写ユニット15には、中間転写ベルト8が感光体ドラム1Kに接触した状態で、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y,1M,1Cに対して接離するための図示しない接離機構も設けられている。
上記2次転写バックアップローラ12は、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この2次転写ニップで転写紙Pに転写される。そして、転写紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、上記ベルトクリーニング装置10によってクリーニングされる。
2次転写ニップにおいては、転写紙Pが互いに順方向に表面移動する中間転写ベルト8と2次転写ローラ19との間に挟まれて、上記レジストローラ対28側とは反対方向に搬送される。2次転写ニップから送り出された転写紙Pは、プリンタ本体に対して着脱自在なユニットとしての定着ユニット20のローラ間を通過する際に、熱と圧力と影響を受けて、表面のフルカラートナー像が定着される。その後、転写紙Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て機外へと排出される。プリンタ本体の筺体の上面には、スタック部50aが形成されており、上記排紙ローラ対29によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部50aに順次スタックされる。
上記中間転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部50aとの間には、ボトル支持部51が配設されている。このボトル支持部51には、各色トナーをそれぞれ収容する剤収容器としてのトナーボトル52Y,52M,52C,52Kがセットされている。各トナーボトル52Y,52M,52C,52K内の各色トナーは、それぞれ図示しないトナー供給装置により、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの現像装置に適宜補給される。各トナーボトル52Y,52M,52C,52Kは、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kとは独立してプリンタ100の本体に対して脱着可能である。
次に、本実施形態の特徴点である定着装置について説明する。図3は、定着ユニット20の概略構成図である。この定着ユニット20は、板金フレーム24に定着ローラ21と加圧ローラ22を支持している。定着ローラ21および加圧ローラ22を板金フレーム24で支持することで、モールド成形された筐体で支持するよりも、定着ローラ21および加圧ローラ22の位置精度を高めることができる。定着ローラ21の内部には、ハロゲンランプなどの熱源25を有している。板金フレーム24は、筐体62の図中奥側と手前側との側面に支持されている。板金フレーム24の底面と筐体23の底面との間、板金フレーム24の上面と筐体23の上面との間、および、板金フレームの左右の側板と筐体の左右の側板との間には、隙間が形成されている。この筐体23には、装置本体の定着電源と接続するコネクタ32が設けられており、このコネクタ32に板金電極31が接続されている。板金電極31は、板金フレーム24と筐体23との間の隙間に這いまわされており、板金フレーム内部のサーモスタットや温度ヒューズなどの通電遮断手段33に接続されている。板金電極31が這いまわされる板金電極と筐体との隙間は、少なくと板金電極31の厚み以上となっている。これにより、板金電極31が板金フレーム24と接触することがない。
通電遮断手段33は、上記熱源25と図示しないハーネスや板金電極などの公知の給電手段で接続されている。通電遮断手段33は、定着ローラ21と対向して設けられており、定着ローラ21の表面温度が異常昇温したときに、熱源25への通電を遮断するようになっている。図3に示す図では、通電遮断手段33を図中上部に配置しているが、図4に示すように、図中左側に配置しても良い。
図5は、通電遮断手段33の周辺を示す図である。図5に示すように、通電遮断手段33は、板金フレーム24に固定されたホルダ34に保持されている。ホルダ34は、板金電極31を保持する保持部34a、34bを備えている。筐体23と板金フレーム24との間に這いまわされた板金電極31の一端は、板金フレーム24に設けられた孔部24aを通って板金電極31を保持する保持部34aに保持される。もう一方の保持部34bには、通電遮断手段33と加熱源25とを接続する板金電極31の一端が保持される。
板金フレーム24は、導体であるので、板金電極31と接触してしまうと、板金フレーム24に漏電してしまう。このため、図6(a)、図6(b)に示すように、板金フレーム24と板金電極31とが接触しないように、絶縁性の筐体23に壁部23aを設ける。なお、図6(b)は、図6(a)のX方向から見た図である。
この壁部23aは、図6(a)の図中左部分に示すように、筐体23と板金フレーム24との間に這いまわされた板金電極31に沿うようにして、筐体23から板金フレーム24側へ立ち上がっている。また、図6(a)の図中右部分および図6(b)に示すように、板金電極31が、板金フレーム24の孔部24aを通る部分には、筐体23から延びる壁部23aが板金電極31を囲っている。これにより、板金フレーム24と板金電極31との接触が防止され、板金フレーム24へ漏電することを防止することができる。
上述においては、通電遮断手段33を板金フレーム24の内部に設けているが、図7に示すように、通電遮断手段33の一部が板金フレーム24の外部に出るように通電遮断手段33を配置しても良い。この場合は、板金電極31を板金フレーム24の孔部に通す必要がないので、板金フレーム24と板金電極31との接触を抑制することができる。また、板金電極31を板金フレーム24の孔部に通す必要がないので、板金電極31の取り付けや、板金フレーム24の取り付けを容易に行うことができる。また、図7に示すように、板金電極31の板金電極31と通電遮断手段33とが接触する面と反対側の面と、筐体23との間に隙間aを形成している。これにより、図8に示すように、板金電極31が、バネ性を有して撓むことができる。その結果、板金電極を図中点線に示すように撓ませて、板金フレーム24の側面に取り付けられたホルダ34に通電遮断手段33を挿入させることができる。また、板金フレーム24や板金電極31に取り付け誤差があっても、板金電極31が撓むことで、板金電極31が通電遮断手段33に強く当接してしまうことがない。その結果、通電遮断手段の破損を抑制することができる。
次に、定着ユニットの変形例について説明する。図9は、第1変形例の定着ユニット120を示す図である。この第1の変形例の定着ユニット120は、定着部材を無端状の定着ベルト121bとしたものである。定着ベルト121bは、内部にハロゲンランプなどの熱源125を備えた加熱ローラ121aと、加圧ローラ122と対向する位置に配置されたローラ121cとに張架されている。この場合は、ベルトに熱を供給してベルトを所定の温度に維持することで、用紙の未定着画像を軟化または溶融させて用紙にトナー像を定着させることができる。ベルトは、ローラに比べて非常に熱容量が小さいので、トナーを軟化または溶融させる温度に素早く達することができる。その結果、定着部材がローラ状のものに比べてウォームアップ時間を短縮することができる。また、加圧ローラ122、加熱ローラ121aおよび定着ローラ121cは、板金フレーム124に支持されている。このように、加圧ローラ122、加熱ローラ121aおよび定着ローラ121cを板金フレーム124で支持することで、これらの位置精度を高めることができる。これにより、定着ニップ圧を軸方向で均一にすることができ、用紙スキューや用紙のシワなどを抑制することができる。
また、加熱ローラ121aと定着ローラ121bとが精度良く位置決めされるため、定着ベルト121cに撓みなどが発生することがなく、定着ベルト121cを一定速度で回転させることができる。また、定着ベルト121cを幅方向均一に張架することができるので、定着ベルト121cの寄りを抑制することができる。
この第1変形例の定着ユニット120においても、コネクタ132と通電遮断手段133とを電気的に接続する接続部材を板金電極131として、ハーネスによる接続に比べて、ユニットの組み立て性を向上させている。
図10は、第2変形例の定着ユニット220を示す図である。この第2変形例の定着ユニット220は、加圧部材を非回転部材222としたものである。このように、加圧部材を非回転部材222とすることで、非回転部材222は、所定のニップ分の長さを有していればよいので、加圧部材をローラ状の回転部材とするものに比べて装置をコンパクトにすることができる。
非回転部材222および定着ローラ225は、板金フレーム224に支持されており、定着ローラ225と回転部材との位置精度が高められている。これにより、ニップ圧を軸方向で均一にでき、用紙スキューや用紙シワなどを抑制することができる。また、この第2変形例においても、コネクタ232と通電遮断手段233とを電気的に接続する接続部材を板金電極231とし、ハーネスによる接続に比べて、ユニットの組み立て性を向上させている。
(1)
以上、本実施形態の定着装置によれば、板金フレームと絶縁性の筐体との間の隙間に板金電極を配置したので、板金電極が板金フレームと接触して板金フレームへ漏電するのを抑制することができる。また、通電遮断手段と定着電源とを接続する給電手段を板金電極としたので、給電手段をハーネスにしたものに比べて、給電手段の組付け性を向上させることができる。
(2)
また、上記通電遮断手段の一部が上記板金フレームの外側に出るように通電遮断手段を板金フレームに支持し、上記板金電極を、通電遮断手段の板金フレームの外側に出た部分に接続させている。これにより、板金電極を板金フレームの孔部や切り欠き部に通すことなく、通電遮断手段に接続することができる。よって、板金電極と板金フレームとが接触するのを抑制することができ、板金フレームへ漏電するのを抑制することができる。
(3)
また、板金電極の通電遮断手段との接続部がバネ性を有するように板金電極を構成したので、板金フレームや板金電極に取り付け誤差があっても、板金電極が撓むことで、板金電極の接続部が通電遮断手段に強く当接してしまうことがない。その結果、通電遮断手段の破損を抑制することができる。また板金電極を撓ませて、ホルダに通電遮断手段を挿入することができるので、通電遮断手段の取り付けを容易に行うことができる。
(4)
また、板金電極が、板金フレームの孔部や切り欠き部を通って板金フレームの内部の通電遮断手段と接続しており、孔部や切り欠き部と板金電極との間に筐体から延びた壁部を設けている。これにより、板金電極が板金フレームの孔部と接触するのを防止することができ、板金フレームへ漏電するのを抑制することができる。
(5)
また、筐体と板金フレームとの間に配置された板金電極に沿うようにして筐体から板金フレーム側へ延びる壁部を設けたので、筐体と板金フレームとの間に配置された板金電極と板金フレームとの接触を防止することができ、板金フレームへ漏電するのを抑制することができる。
(6)
また、上記定着部材をベルト状とすることで、図3に示すように定着部材をローラ状としたものに比べて、熱容量が少なくて済むので、定着部材をトナーが軟化または溶融させる温度に素早く昇温させることができる。その結果、定着部材がローラ状のものに比べてウォームアップ時間を短縮することができる。
(7)
また、上記加圧部材を回転部材とすることで、定着部材の回転負荷を低減することができる。
(8)
また、上記加圧部材を非回転部材とすれば、スペースを取らずに、所定の定着ニップ幅を形成することができ、装置の小型化を図ることができる。
(9)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記(1)〜(7)のいずれかの特徴点を有する定着装置を備えるので、用紙スキュが生じることなく、良好な定着画像を得ることができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタに設けられるYトナー像を生成するためのプロセスカートリッジを示す概略構成図。 同プリンタの定着ユニットを示す概略構成図。 同定着ユニットの通電遮断手段の別の配置例を示す図。 同定着ユニットの通電遮断手段の周辺構造を示す図。 (a)は、筐体に設けた壁部を示す図。(b)は、X方向から見た図。 通電遮断手段の一部が板金フレームの外部に出るように通電遮断手段を配置した例を示す図。 板金電極がバネ性を有するように構成した例を示す図。 定着部材をベルト状にした例を示す図。 加圧部材を非回転部材とした例を示す図。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム
6Y,6M,6C,6K プロセスカートリッジ
20、120、220 定着ユニット
21、221 定着ローラ
22、122 加圧ローラ
23、123、223 筐体
24、124、224 板金フレーム
25、125、225 熱源
31、131、231 板金電極
32、132、232 コネクタ
33、133、233 通電遮断手段

Claims (9)

  1. 定着部材と、該定着部材を加熱する熱源と、該定着部材と圧接する加圧部材とを備え、未定着トナー画像を担持した転写材を該定着部材と加圧部材とで形成されるニップ部を通過させることにより、転写材上のトナー画像を定着する定着装置において、
    該加圧部材及び該定着部材を位置決め支持する板金フレームと、該板金フレームの外側に配置され該板金フレームを支持する絶縁性の筐体と、該定着部材が異常高温となったときに熱源への通電を遮断する通電遮断手段と、定着電源からの電力を該通電遮断手段を介して該熱源へ供給する給電手段とを備え、該定着電源から該通電遮断手段までの給電手段を板金電極とし、
    該板金電極と該板金フレームとが接触しないように該板金電極と該板金フレームとの間に隙間を有した状態で、該板金電極を該板金フレームと該筐体との間に配置したことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、
    上記通電遮断手段の一部が上記板金フレームの外側に出るように該通電遮断手段を該板金フレームに支持し、上記板金電極を、該通電遮断手段の該板金フレームの外側に出た部分に接続させたことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2の定着装置において、
    上記板金電極の通電遮断手段との接続部がバネ性を有することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1の定着装置において、
    上記通電遮断手段は、上記板金フレーム内部に取り付け、上記板金電極は、該板金フレームの孔部または切欠部を通って該通電遮断手段と接続しており、該孔部または切欠部と上記板金電極との間に筐体から延びる壁部を設けたことを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかの定着装置において、
    上記筐体と上記板金フレームとの間に配置された上記板金電極に沿うようにして該筐体から該板金フレーム側へ延びる立ち上げ壁を設けたことを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかの定着装置において、
    上記定着部材をベルト状としたことを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかの定着装置において、
    上記加圧部材を回転体としたことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1乃至6いずれかの定着装置において、
    上記加圧部材を非回転体としたことを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかの定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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