JP4831971B2 - 不織布用短繊維及び短繊維不織布 - Google Patents

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本発明は、乾式不織布や湿式不織布等の不織布に用いられるポリエステル短繊維であって、不織布の製造工程における、空気流、カード機等による短繊維の送り込み、分散、解繊、積層工程等のウェブ形成工程において繊維塊が生成しない適度な捲縮形態を付与した不織布用短繊維及びこの短繊維を含有してなる短繊維不織布に関するものである。
衛生材料分野をはじめとして、様々な分野において、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂からなる短繊維を用い、均一に分散させて、バインダー樹脂による接着や熱風による接着、熱ロールによる圧着、高圧水流や金属針による交絡等により得られる乾式、湿式不織布が使用されている。
このような短繊維を用いて乾式不織布を得る場合、特にエアレイド法では、繊維を解繊して空気の流れにのせて搬送し、金網又は細孔を有するスクリーンを通過させた後、ワイヤーメッシュ上に落下堆積させる方法を採用するが、短繊維の解繊、搬送、分散、積層工程において、繊維−繊維間及び繊維−金属間の摩擦が大きく、静電気が発生しやすく、このため繊維塊が生成されるという問題が生じやすい。
繊維塊が生じると、各工程での通過性が悪化し、操業性が低下することはもちろん、得られる不織布においても堆積した繊維が不均一となり、斑の生じた不織布となり製品品位が著しく低下する。
今日では製品の差別化、高級化及び高機能化等のために、機能性を有する熱可塑性樹脂が多く用いられ、中には低温加工を必要とするもの、高粘着性を有する熱可塑性樹脂等、従来の繊維に比べてさらに繊維−繊維間の摩擦及び繊維−金属間の摩擦が大きくなる繊維が使用されている。また、製造加工効率を向上させるために加工速度の高速化がはかられている。
これらの要因により、エアレイド法による製造工程における静電気の発生量は多くなり、繊維塊の発生も多くなっている。
このような問題を解決するためには、制電性や平滑性を有する繊維処理剤を繊維表面に付与することが有効である。平滑性及び制電性を付与する仕上げ油剤としては、ワックスまたは脂肪酸を中心とする脂肪類、長鎖アルキル基を含有する第4級アンモニウム塩が広く使用されている。しかしながら、これらの脂肪類は制電性をある程度付与できるが、十分な平滑性は付与できなかった。
一方、優れた平滑性を有する繊維仕上げ油剤としてシリコーン系仕上げ油剤が知られており、例えばジメチルシロキサン乳化重合物、アミン変成シリコーン等が付与された繊維及び繊維コードが提案されている(例えば、特許文献1参照。)
しかしながら、上記ジメチルシロキサン乳化重合物、アミン変性シリコーン共に制電性が十分でなく、さらには親水性を阻害すると共に繊維及び得られた製品に黄変が発生するという問題があった。また、これらは短繊維ではなく長繊維(繊維コード)に関するものであり、不織布の製造工程における静電気の発生による問題点を解決できるものではなかった。
また、平滑性と制電性及び親水性の付与された繊維として、アルキルホスフェート塩とアミド基含有ポリオキシアルキレン変性シリコーン組成物の混合物を付与した高平滑性繊維が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
しかしながら、この繊維においても特別な処理剤を付与することにより平滑性や制電性を有するものとするため、操業性やコスト的にも不利になるという問題があった。また、得られる不織布に対するニーズは様々であり、不織布に高機能性を持たせる目的で様々な処理を施すため、繊維に付与された処理剤により、得られた不織布に変色や着色が生じる等の問題もあり、品質面でも不十分であった。
特公昭48−1480号公報 特開平9−67772号公報
本発明は、上記のような問題点を解決し、特別な処理剤を繊維表面に付与することなく、特に乾式不織布の製造工程において、繊維−繊維間や繊維−機械間の摩擦による静電気の発生により繊維塊が発生することを防ぐことができ、均一性に優れ、品質が高く、かつ嵩高性も十分な不織布を得ることができる不織布用短繊維及びこの短繊維を含有してなる短繊維不織布を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、次の(ア)、(イ)を要旨とするものである。
(ア)バインダー繊維として用いられる短繊維であり、該短繊維は、アルキレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルのみからなり、繊維長が1.0〜30mm、単糸繊度が1.0〜40dtex、複屈折率が0.0150以下、伸度が250%以上、かつ機械捲縮のみが付与されている短繊維であって単糸の捲縮形態が捲縮部の最大山部において、山部の頂点と隣接する谷部の底点2点を結んだ三角形の高さ(H)と底辺(L)の比(H/L)が下記(1)式を満足することを特徴とする不織布用短繊維。
(1)式:0.01T+0.1≦H/L≦0.02T+0.25
Tは単糸繊度のデシテックス(dtex)数
(イ)(ア)記載の不織布用短繊維を10質量%以上含有してなることを特徴とする短繊維不織布。
本発明の不織布用短繊維は、特定の捲縮形態を満足しているため、特別な処理剤を繊維表面に付与することなく、繊維−繊維間や繊維−機械間の摩擦による静電気の発生により繊維塊が発生することを防ぐことができ、さらに、繊維間での静電気の保持(ため)、繊維の絡みを防ぐことができるので、均一性に優れ、品質が高く、かつ嵩高性、柔軟性も十分な不織布(乾式不織布及び湿式不織布)を得ることが可能となる。そして、本発明の不織布用短繊維は、特定の複屈折率と伸度を有していることによって、繊維を形成するポリエステルの融点よりも低い熱処理温度で、繊維の少なくとも一部が溶融する性能を有しており、低熱処理温度で溶融するバインダー繊維となるものである。このため、ポリマーの劣化や風合いの硬化が生じることなく、良好な風合いの不織布を得ることが可能となる。
また、本発明の短繊維不織布は、本発明の不織布用短繊維を含有してなるものであるため、乾式不織布及び湿式不織布ともに、均一性に優れ、品質が高く、かつ嵩高性、柔軟性、風合いも十分な不織布であり、様々な用途に使用することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
乾式不織布を得る場合、特にエアレイド法で製造する場合には、静電気の発生が多くなる。このエアレイド法に用いられる装置としては、例えば特開平5−9813号公報に開示されているような、複数の回転シリンダーをハウジング内に収納し、これらシリンダーを高速回転させることによってシリンダーの周縁に積極的に空気流を発生させ、この空気流によって繊維成分を所定方向に吹き飛ばし得る装置が挙げられる。そして、このエアレイド法によるウエブ形成(短繊維の解繊、搬送、分散、積層工程の全て)においては、空気流を積極的に発生させているために、繊維同士が摺擦され、また繊維と装置(金属)との摩擦によっても静電気の発生が多くなる。
本発明の短繊維は繊維構造を特定のものとすることで、ウエブ形成の全ての工程(解繊、搬送、分散、積層工程)において、繊維同士、繊維と金属間での摩擦によって静電気を発生しにくく、かつ発生した静電気をためにくいものとなり、短繊維同士が集合して繊維塊を生じることが格段に減少される。
上記のような静電気の問題を考慮する場合、捲縮が多く、大きく付与されているほど電気をためやすいものとなる。つまり、繊維に捲縮が付与されていると、3次元的な立体構造を呈するため、その立体的な空間部分が多くなるほど静電気がたまりやすくなる。一方、捲縮がないフラットな状態となるほど、平面的な構造となり、静電気をためにくくなるが、繊維同士、あるいは繊維と金属との接触点(面)が増え、摩擦による静電気の発生が多くなる。
嵩高性を考慮する場合、捲縮がないフラットな状態とするほど得られる不織布の嵩高性は低下する。一方、捲縮が付与されているほど、得られる不織布の嵩高性は向上するが、繊維の嵩高性も高くなるため、ウエブ形成の工程中において、繊維同士が絡み合い、繊維塊を生じやすくなり、均一性に劣った不織布となりやすい。
また、静電気や繊維の絡み合いの問題、得られる不織布の風合い(嵩高性や柔軟性)は、単糸繊度によっても影響を受けるものである。つまり、静電気の問題においては、繊維同士あるいは繊維と金属との接触により静電気は発生するものなので、接触点や接触面の大きさを左右する単糸繊度の要因は大きいものとなる。また、捲縮により3次元的な立体構造を形成するので、単糸繊度はその空間部分の大きさを左右する要因となり、静電気をためる程度や繊維の絡みあいの程度を左右する要因となる。
そこで、本発明者等は、これらの要因を考えあわせて検討し、単糸繊度を考慮した特定の機械捲縮が付与された立体形状のものとすることにより、特に上記の効果(静電気、繊維絡みの防止と不織布風合いの向上)が向上されることを見出した。
まず、本発明の不織布用短繊維は、図1に示すように、単糸の捲縮形態において、捲縮部の最大山部における山部の頂点Pと、隣接する谷部の底点Q、Rの2点を結んで三角形とし、この三角形の高さ(H)と底辺(L)の比(H/L)が下記(1)式を満足するものである。特に乾式不織布をエアレイド法で得る際には、H/Lを(4)式とすることが好ましい。
ここで、最大山部とは、本発明の短繊維の繊維長において複数の山部がある場合、山部の高さ(H)が最大のものをいう。
(1)式:0.01T+0.1≦H/L≦0.02T+0.25
(4)式:0.01T+0.1≦H/L≦0.02T+0.20
捲縮の度合いを表すためには、一般的に捲縮率が用いられるが、捲縮率の測定方法は、荷重をかけたときと無荷重状態での長さの差から求めるものであり、本発明においては、後述する捲縮率を規定した(3)式を満足していたとしても、繊維中の一部の捲縮部に捲縮が大きくかかった部分があると、立体構造の空間部分が大きくなり、静電気をためやすく、繊維同士の絡み合いが生じやすくなる。そこで(1)式に規定するように、捲縮形態として最大山部における形態を特定のものとすることで、より静電気や繊維の絡みによる繊維塊の発生を防ぐことが可能となる。
H/Lが大きすぎると、立体構造の空間部分が大きくなり、静電気をためやすく、繊維の絡みが生じやすくなる。一方、H/Lが小さすぎると、繊維の形態がフラットに近いものとなり、繊維同士、あるいは繊維と金属との接触点(面)が多くなるため静電気が発生しやすく、繊維塊が生成して好ましくない。また、得られる不織布は嵩高性に乏しいものとなりやすい。
なお、H/Lの測定は、短繊維1gを採取し、ここから任意に20本の単繊維を取り出す。そして、取り出した単繊維について拡大写真(約10倍)を撮り、その写真から上記したように、最大山部における、山部の頂点Pと隣接する谷部の底点Q、Rの2点を結んで三角形とし、三角形の高さ(H)と底辺(L)の長さを測定し、その比(H/L)を算出するものである。このようにして20本分の単繊維の測定を行い、その平均値をとる。
次に、本発明の短繊維は、(2)式:0.1T+3.8≦捲縮数≦0.3T+7.3 〔Tは単糸繊度のデシテックス(dtex)数〕を満足することが好ましい。この捲縮数とは、JIS L1015 8.12.1に基づき測定、算出したものである。なお、捲縮数の測定において繊維長が短くて測定が困難となる場合は、捲縮付与後、カット前の繊維において測定し、繊維長25mmあたりの個数に換算する。
捲縮数が(2)式より高くなると、3次元的な立体構造による空間部分となる捲縮部が多くなり、空気流での短繊維の送り込み、分散、解繊、積層工程において繊維間で発生した静電気をためやすくなり、また、繊維同士が絡みやすくなるため玉状の繊維塊が生成して好ましくない。一方、(2)式より低くなると、捲縮部が少なくなることから繊維の形態がフラットに近くなり、繊維同士あるいは繊維と金属との接触点(面)が多くなるため静電気の発生が生じやすく、糸状の繊維塊が生成して好ましくない。また、得られる不織布は嵩高性に乏しいものとなりやすい。
さらに、本発明の不織布用短繊維は、(3)式:0.8T+0.3≦捲縮率≦1.0T+4.9〔Tは単糸繊度(dtex)〕を満足することが好ましい。この捲縮率とは、JIS L1015 8.12.2に基づき測定、算出したものである。なお、捲縮数の測定において繊維長が短くて測定が困難となる場合は、捲縮付与後、カット前の繊維において測定し、繊維長25mmあたりの個数に換算する。
捲縮率が(3)式より高くなると、3次元的な立体構造による空間部分が大きくなり、空気流での短繊維の送り込み、分散、解繊、積層工程において繊維間で発生した静電気をためやすくなり、また、繊維同士が交絡しやすくなるため、玉状の繊維塊が生成して好ましくない。一方、(3)式より低くなると、繊維の形態がフラットに近いものとなり、繊維同士、あるいは繊維と金属との接触点(面)が多くなるため静電気の発生が生じやすく、玉状の繊維塊が生成して好ましくない。また、得られる不織布は嵩高性に乏しいものとなりやすい。
捲縮数と捲縮率においても、特に乾式不織布をエアレイド法で得る際には、捲縮数を(5)式、捲縮率を(6)式を満足するものとすることが好ましい。
(5)式:0.1T+4.8≦捲縮数≦0.2T+6.6
(6)式:0.8T+1.2≦捲縮率≦1.0T+2.8
そして、本発明の短繊維は、繊維長が1.0〜30mm、単糸繊度が1.0〜40dtexであり、さらに好ましい繊維長は、2〜25mm、より好ましくは5〜15mmである。また、単糸繊度は、中でも1.3〜33dtexが好ましく、より好ましくは1.5〜25dtexである。なお、繊維長はJIS L1015 8.4.1A法に基づき測定したものであり、繊度はJIS L1015 8.5.1B法に基づき測定したものである。
本発明の短繊維は、アルキレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルのみからなるものである。繊維を安定して製糸するためには、中でも融点が220℃以上のアルキレンテレフタレート単位主体のポリエステルからなるものが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられ、中でもPETが好ましい。また、これらのポリエステルは、必要に応じて以下に示す共重合成分を1種類または複数種類共重合した共重合ポリエステルとしてもよい。
なお、融点の上限としては、特に限定するものではないが、上記のようなポリエステルとする場合は、220〜280℃とすることが好ましい。
共重合成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ビスフェノールS、ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
さらに、ポリエステル中には、その効果を損なわない範囲で、酸化チタン等の艶消し剤、ヒンダートフェノール系化合物等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、難燃剤、抗菌剤、導電性付与剤、親水剤、吸水剤等が配合されていてもよい。
そして、本発明の短繊維は、複屈折率が0.0150以下、伸度が250%以上である。本発明の短繊維はこのような特性を有することで、インダー繊維として使用されるものである。つまり、複屈折率が0.0150以下、伸度が250%以上であることで、ポリマーの分子配向度が十分でなく、結晶性が低いものとなる。このため、ポリエステルの融点よりも低い温度で熱処理することにより繊維の少なくとも一部が溶融し、バインダー繊維としての役割を果たすものとなる。
中でも、本発明の短繊維は、ポリエステルの融点よりも50℃低い温度で熱処理すると、繊維の少なくとも一部が溶融するものであることが好ましく、さらには、ポリエステルの融点よりも100℃低い温度で熱処理すると、繊維の少なくとも一部が溶融するものであることが好ましい。
つまり、本発明の短繊維は、ポリエステルの融点が220℃の場合、170℃(220−50)の温度で熱処理すると、繊維の少なくとも一部が溶融するものであることが好ましく、さらには、120℃(220−100)の温度で熱処理すると、繊維の少なくとも一部が溶融するものであることが好ましい。
なお、本発明におけるこのときの熱処理は、本発明の短繊維を1g採取し、ステンレス製の金網の上に広げ、箱型の熱風乾燥機にて10分間熱処理することをいい、溶融状態は目視にて確認するものである。
本発明の短繊維の複屈折率は、0.0150以下、中でも0.0120〜0.0050とすることが好ましい。複屈折率は分子配向の度合いを示すものであるが、これが0.0150を超えると、分子配向が進んだものなり、また、伸度も低くなり、ポリエステルの融点より低い温度で熱処理を施しても、繊維の一部が溶融しないので、バインダー繊維として使用できないものとなる。
また、本発明の短繊維の伸度は、伸度が250%以上、中でも300〜530%とすることが好ましい。伸度が250%未満であると、延伸によりポリマーの分子配向が進んだものとなり、また、複屈折率も高くなり、ポリエステルの融点より低い温度で熱処理を施しても、繊維の一部が溶融しないので、バインダー繊維として使用できないものとなる。
なお、本発明における複屈折率は、偏光顕微鏡とコンペンセーターの組合わせによる干渉縞計測法で測定するものである。また、伸度は、JIS L1015 8.7引張強さ及び伸び率の方法に準じて測定するものである。なお、繊維が短くて測定できない場合は、カット前の繊維において20mmもしくは10mmの繊維を得て測定を行うものである。
このように、本発明の短繊維は、融点の低い特殊なポリマーを用いて得られるものではないので、溶融紡糸が容易に行え、操業性よく繊維を得ることができる。
そして、ポリマーの融点よりも低い温度で繊維の一部が溶融するため、バインダー繊維として使用できる。さらには、熱処理温度を適正に選択することにより、本発明の短繊維のみからなる不織布とし、繊維の一部のみを溶融させて、本発明の短繊維を主体繊維とバインダー繊維の両者として使用することもできる。
本発明の短繊維において、上記したような単糸の捲縮形態と複屈折率、伸度を満足するためには、溶融紡糸後、実質的に延伸することなく、未延伸糸に捲縮を付与することにより得られたものであることが好ましい。すなわち、溶融紡糸後、実質的に延伸することなく得られた未延伸糸に、押込み式クリンパー等の捲縮付与装置を用いて捲縮付与条件(ニップ圧力、スタフィング圧力)を適切な値に調整することによって機械捲縮を付与することが好ましい。
本発明の短繊維は、乾式不織布、湿式不織布用の短繊維として好適なものであり、乾式不織布としては、特にエアレイド法により製造する不織布用の短繊維として好適なものである。エアレイド法によると、熱風による接着のみで容易に不織布を得ることが可能で、一般的に行われているバインダー樹脂による接着あるいは熱ロールによる圧着工程の省略が可能でコスト的に優位である。
さらに、本発明の短繊維は、湿式不織布の製造にも好適に用いることができる。上述したように、本発明の短繊維は特に乾式不織布の製造工程において、繊維−繊維間や繊維−機械間の摩擦による静電気の発生により繊維塊が発生することを防ぐことができるものであるが、湿式不織布においても単繊維のばらけがよく、単繊維同士の接触点(面)が少ないので、繊維の集束が生じ難くなり、均一性に優れ、かつ嵩高性も十分な湿式不織布を得ることができる。
また、本発明の短繊維の断面形状は特に限定されるものではなく、丸型のみならず扁平型、トリローバル型、ヘキサローバル型、W型、H型等の異形断面や四角形や三角形等の多角形状、中空形状のものでもよい。
次に、本発明の短繊維不織布について説明する。本発明の短繊維不織布は、上記のような本発明の不織布用短繊維を10質量%以上含有するものである。そして、本発明の短繊維を上記したようにバインダー繊維として用いる具体的には本発明の短繊維は、ポリエステルの融点よりも低い温度で、繊維の少なくとも一部が溶融するので、バインダー繊維になるとともに、繊維の全部が溶融せずに一部が残った場合は、不織布を構成する主体繊維となる。これにより、均一性、嵩高性および柔軟性に優れた独特の風合いを有する不織布を得ることができる。
つまり、本発明の不織布用短繊維は、上記したような捲縮形状を有することで、不織布の製造工程において、繊維同士の絡みを防ぎ、均一かつ嵩高なウェブとすることができる。そして、バインダー繊維の場合、熱処理により繊維の少なくとも一部が溶融するが、ウェブの段階で主体繊維と本発明の短繊維とにより均一かつ嵩高なものとなっているため、本発明の短繊維の一部が溶融したとしても、不織布は均一性と嵩高性を満足するものとなる。そして、本発明の短繊維が全て溶融する際には、繊維としての残存部分がなく、不織布の均一性、嵩高性を保ったまま、溶融した成分による主体繊維同士の点接着が可能となり、柔軟性も向上することとなる。
本発明の不織布において、本発明の短繊維の割合が10質量%未満であると、短繊維が溶融する成分の量が少なくなりすぎることから、接着成分が少なく、主体繊維の接着点が少なくなり、不織布とすることが困難となりやすい。たとえ得られたとしても機械的特性に乏しい不織布となる。
一方、前述したように、熱処理温度を選択することによって本発明の短繊維の一部のみを溶融させ、本発明の短繊維をバインダー繊維と主体繊維の両者とする際には、本発明の不織布は、本発明の短繊維の割合が100質量%であってもよい。ただし、本発明の短繊維の全てを溶融させて全融バインダー繊維として使用する際には、本発明の短繊維の割合を60質量%以下とすることが好ましい。本発明の短繊維の割合が60質量%を超えると、主体繊維の割合が少なくなり、嵩高性が乏しくなるとともに、本発明の短繊維が溶融する成分の量が多くなりすぎることから柔軟性にも乏しい不織布となりやすい。
なお、本発明の不織布に用いる本発明の短繊維以外の主体繊維としては、得られる不織布の均一性、嵩高性等の風合いを考慮すると、単糸の形状が本発明の短繊維と同様のものであり、本発明における(1)〜(3)式の形状、捲縮数、捲縮率を満足する短繊維とすることが好ましい。
このような主体繊維しては、ポリエステルやポリアミド等からなる熱可塑性樹脂からなる合成繊維等を用いることができるが、中でもアルキレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルであって、ポリエステルの融点が220〜280℃のものが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられ、中でもPETが好ましい。また、これらのポリエステルは、必要に応じて以下に示す共重合成分を1種類又は複数種類共重合した共重合ポリエステルであってもよい。
共重合成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ビスフェノールS、ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
そして、本発明の短繊維不織布は、前記したように乾式不織布、湿式不織布のいずれでもよい。また、本発明の短繊維を10質量%以上含有していれば、目付け等も特に限定するものではない。
本発明の短繊維は、ポリエステルの融点よりも低い温度で繊維の少なくとも一部が溶融するので、本発明の短繊維不織布を得る際には、目的や用途、本発明の短繊維の全部を溶融させるか、一部のみを溶融させるか等に応じて、熱処理温度を適宜選択すればよい。
また、熱処理時間も適宜選択すればよく、熱処理時に圧力を加えることも好ましい。
なお、熱処理温度が高かったり、熱処理時間が長いと得られる不織布の風合いが堅くなりやすく、またポリマーも劣化しやすくなるので、本発明の短繊維がポリエステルの融点よりも100℃低い温度で繊維の少なくとも一部が溶融する場合、ポリエステルの融点よりも100℃以上低い温度で熱処理することが好ましい。
次に、本発明の不織布用短繊維の製造方法について、一例を用いて説明する。ポリエステルを通常用いられる紡糸装置を用いて溶融紡糸し、延伸することなく、一旦巻き取る。得られた未延伸糸を集束して1〜100ktex程度のトウとし、そして、延伸することなくそのまま押し込み式クリンパーで捲縮を付与した後、必要に応じて仕上げ油剤を付与し、所望の繊維長にカットして本発明の短繊維を得る。
このとき、本発明で規定する捲縮形態を満足するものとするため、押込み式クリンパー等の捲縮付与装置での捲縮付与条件(ニップ圧力、スタフィング圧力)を適切に調整して行う。
また、本発明の短繊維は、溶融紡糸後、実質的に延伸することなく、未延伸糸に捲縮を付与することにより得られたものが好ましいが、複屈折率や伸度を適宜調整するには、紡糸速度や紡糸温度を調整することにより可能である。
次に、本発明の短繊維不織布の製造方法について、乾式不織布、湿式不織布のそれぞれについて一例を用いて説明する。なお、乾式不織布、湿式不織布ともに本発明の短繊維(バインダー繊維)と主体繊維として他の繊維を使用した例について説明する。
まず、乾式不織布(エアレイド法)の場合、図3に示す簡易エアレイド試験機を用い、試料投入ブロア13より、本発明の短繊維(バインダー繊維)と主体繊維として他の短繊維を投入し、解繊翼回転モータ15により解繊翼回転用スプロケット16を介して回転する、それぞれ5枚1組の第1解繊翼11と第2解繊翼12で解繊し、飛散落下させる。落下する短繊維を、下部にあるサクションボックス14で吸引しつつ、矢印方向に移動する集綿コンベア17の上に堆積させウェブを作成し、下流にある熱処理機18にて熱処理を施し(本発明の短繊維の少なくとも一部を溶融させて)、乾式不織布を得る。不織布の目付調整は、集綿コンベア17の移動速度を変化させることで行う。
また、湿式不織布の場合、本発明の短繊維(バインダー繊維)と主体繊維として他の短繊維をパルプ離解機に投入し攪拌する。その後、得られた試料を抄紙機に移し、アルキルホスフェート金属塩を主成分とする分散油剤を添加した後、付帯の撹拌羽根にて撹拌を行い抄紙し、湿式不織布ウェブとする。この抄紙した湿式不織布ウェブに熱風乾燥機で熱処理を行い(本発明の短繊維の少なくとも一部を溶融させて)、湿式不織布を得る。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、実施例における各特性値の測定方法は以下の通りである。
(1)融点
示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製DSC7)を用い、昇温速度20℃/分で測定した融解吸収曲線の極値を与える温度を融点とした。
(2)極限粘度
フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒として、温度20℃で測定した。
(3)繊度、繊維長、捲縮部のH/L、捲縮数、捲縮率
前記の方法で測定、算出した。
(4)複屈折率、伸度
前記の方法で測定した。
(5)繊維塊の生成
得られた短繊維を図2の簡易空気流撹拌試験機を用い繊維塊の生成を評価した。100gの短繊維を解綿機で予備解繊した後、サンプル送り込み用ブロア3から空気流にて撹拌タンク1に投入し、撹拌用ブロア2から20m/秒の空気流を吹き込み、攪拌タンク1内で1分間撹拌する。攪拌後の繊維をサンプリング口4より0.1g採取し、黒色紙の上に広げ、独立した繊維塊の有無を目視にて評価した。
○:繊維塊が発生していない
△:繊維塊が少量発生している
×:繊維塊が大量発生している
(6)繊維の溶融状態
得られた繊維1gを採取し、以下の1)〜2)の温度で〔0035〕項と同様の熱処理を行い、熱処理後の繊維の状態を目視にて判断し、次の3段階評価とした。
◎ 繊維のほぼ全てが溶融している。
○ 繊維の一部が溶融している。
× ほぼ全ての繊維が溶融していない。
1)ポリマーの融点−50℃
2)ポリマーの融点−100℃
(7)不織布の均一性、嵩高性
〈乾式不織布〉
−均一性−
得られた乾式不織布の均一性の状態を目視にて観察し、以下のように3段階評価とした。
○:十分に解繊されて均一である
△:部分的に未解繊な部分がある
×:解繊が不十分で不均一である
−嵩高性−
得られた乾式不織布を20cm×20cmに切り出してサンプルとし、そのサンプル10枚を重ねた上に25cm×25cm×5mmのアクリル板(370g)を載せ、その上に1Kgの錘を載せてアクリル板の下面の4辺のそれぞれの辺の中央の高さを測定し、4点の平均値により以下のように3段階評価とした。
○:高さが9.0mm以上である
△:高さが8.0mm以上、9.0mm未満である
×:高さが8.0mm未満である
−柔軟性−
得られた乾式不織布を20cm×20cmに切り出してサンプルとし、パネラーによる触感で柔軟性を以下のように3段階評価とした。
○:柔軟性良好
△:柔軟性やや不良
×:柔軟性不良
〈湿式不織布〉
−均一性−
得られた湿式不織布の均一性の状態を目視にて観察し以下のように3段階評価とした。
○:十分に分散しており均一である
△:部分的に分散の悪い部分がある
×:分散が不十分で不均一である
−嵩高性−
得られた湿式不織布を20cm×20cmに切り出してサンプルとし、そのサンプルを10枚重ねた上に25cm×25cm×5mmのアクリル板(370g)を載せ、その上に1kgの錘を載せてアクリル板の下面の4辺のそれぞれの辺の中央の高さを測定し、4点の平均値により以下のように3段階評価とした。
○:高さが8.0mm以上である
△:高さが7.0mm以上、8.0mm未満である
×:高さが7.0mm未満である
−柔軟性−
得られた湿式不織布を20cm×20cmに切り出してサンプルとし、パネラーによる触感で柔軟性を以下のように3段階評価とした。
○:柔軟性良好
△:柔軟性やや不良
×:柔軟性不良
実施例1
ポリエステルとして、融点が256℃、極限粘度0.61のPETを、通常の紡糸装置を用い、紡糸温度285℃、吐出量190g/min、紡糸速度1200m/minの条件で、ホール数720の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を13.3ktexのトウに集束した後、延伸を行わずそのまま押し込み式クリンパーで捲縮付与条件をニップ圧0.40MPa、スタフィング圧0.08MPaとして捲縮を付与した。その後、仕上げ油剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを主成分とする通常用いられる紡績用油剤を0.2質量%の付着量となるように付与した後、トウをカットして単糸繊度2.2dtex、繊維長5mmの短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表1に示すものであった。
次に、図3に示す簡易エアレイド試験機を用い、以下のようにして目付50g/m2の乾式不織布を得た。バインダー繊維として得られた短繊維を用い、主体繊維としては参考例1に示すものを用い、バインダー繊維と主体繊維の質量比(バインダー繊維/主体繊維)40/60とした。
まず、試料投入ブロア13より投入された短繊維は、解繊翼回転モータ15より解繊翼回転用スプロケット16を介して回転する、それぞれ5枚1組の第1解繊翼11と第2解繊翼12で解繊され飛散落下させた。落下する短繊維を、下部にあるサクションボックス14で吸引しつつ、矢印方向に移動する集綿コンベア17の上に堆積させウェブを作成し、下流にある熱処理機18にて熱処理を施し(熱処理温度:160℃)、乾式不織布を得た。このとき、不織布の目付調整は、集綿コンベア17の移動速度を変化させることで行った。
実施例2〜7、比較例1〜4
押し込み式クリンパーで捲縮を付与する条件(ニップ圧、スタフィング圧)を表1、2に示すように種々変更し、表1、2に示す捲縮形態、捲縮数、捲縮率のものとした以外は、実施例1と同様に行って短繊維を得た。
得られた短繊維を用いて、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
実施例8
ポリエステルとして、融点が256℃、極限粘度0.61のPETを、通常の紡糸装置を用い、紡糸温度285℃、吐出量400g/min、紡糸速度700m/minの条件で、ホール数518の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を13.7ktexのトウに集束した後、延伸を行わずそのまま押し込み式クリンパーで捲縮付与条件をニップ圧0.32MPa、スタフィング圧0.36MPaとして捲縮を付与した。その後、仕上げ油剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを主成分とする通常用いられる紡績用油剤を0.2質量%の付着量となるように付与した後、切断して単糸繊度11dtex、繊維長5mmの短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表1に示すものであった。
バインダー繊維として得られた短繊維を用い、主体繊維としては参考例2に示すものを用いた以外は実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
実施例9〜13、比較例5〜8
押し込み式クリンパーで捲縮を付与する条件(ニップ圧、スタフィング圧)を表1、2に示すように種々変更し、表1、2に示す捲縮形態、捲縮数、捲縮率のものとした以外は、実施例8と同様に行って短繊維を得た。
得られた短繊維を用いて、実施例8と同様にして乾式不織布を得た。
実施例14
ポリエステルとして、融点が256℃、極限粘度0.61のPETを、通常の紡糸装置を用い、紡糸温度285℃、吐出量211g/min、紡糸速度800m/minの条件で、ホール数120の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を12.7ktexのトウに集束した後、延伸を行わずそのまま押し込み式クリンパーで捲縮付与条件をニップ圧0.44MPa、スタフィング圧0.43MPaとして捲縮を付与した。その後、仕上げ油剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを主成分とする通常用いられる紡績用油剤を0.2質量%の付着量となるように付与した後、切断して単糸繊度22dtex、繊維長5mmの短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表1に示すものであった。
バインダー繊維として得られた短繊維を用い、主体繊維としては参考例3に示すものを用いた以外は実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
実施例15〜19、比較例9〜12
押し込み式クリンパーで捲縮を付与する条件(ニップ圧、スタフィング圧)を表1、2に示すように種々変更し、表1、2に示す捲縮形態、捲縮数、捲縮率のものとした以外は、実施例14と同様に行って短繊維を得た。
得られた短繊維を用いて、実施例14と同様にして乾式不織布を得た。
実施例20〜21、比較例13〜14
トウをカットする際の繊維長を変更し、表1、2に示す繊維長とした以外は、実施例1と同様に行い、短繊維を得た。
得られた短繊維を用いて、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
比較例15
吐出量272g/min、紡糸速度1200m/minの条件で、ホール数720の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を13.6ktexのトウに集束した後、延伸倍率、延伸温度を表2に示す値として延伸を行った以外は、実施例1と同様に行い、短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表2に示すものであった。
さらに、得られた短繊維を用いて、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
比較例16
吐出量345g/min、紡糸速度1200m/minの条件で、ホール数720の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を14.3ktexのトウに集束した後、延伸倍率、延伸温度を表2に示す値として延伸を行った以外は、実施例1と同様に行い、短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表2に示すものであった。
さらに、得られた短繊維を用いて、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
比較例17
吐出量840g/min、紡糸速度700m/minの条件で、ホール数518の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を14.4ktexのトウに集束した後、延伸倍率、延伸温度を表2に示す値として延伸を行った以外は、実施例8と同様に行い、短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表2に示すものであった。
さらに、得られた短繊維を用いて、実施例8と同様にして乾式不織布を得た。
比較例18
吐出量1056g/min、紡糸速度700m/minの条件で、ホール数518の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を13.6ktexのトウに集束した後、延伸倍率、延伸温度を表2に示す値として延伸を行った以外は、実施例8と同様に行い、短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表2に示すものであった。
さらに、得られた短繊維を用いて、実施例8と同様にして乾式不織布を得た。
比較例19
吐出量458g/min、紡糸速度800m/minの条件で、ホール数120の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を13.7ktexのトウに集束した後、延伸倍率、延伸温度を表2に示す値として延伸を行った以外は、実施例14と同様に行い、短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表2に示すものであった。
さらに、得られた短繊維を用いて、実施例14と同様にして乾式不織布を得た。
比較例20
吐出量574g/min、紡糸速度800m/minの条件で、ホール数120の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を14.4ktexのトウに集束した後、延伸倍率、延伸温度を表2に示す値として延伸を行った以外は、実施例14と同様に行い、短繊維を得た。
得られた短繊維の捲縮形態、捲縮数、捲縮率、複屈折率、伸度は表2に示すものであった。
さらに、得られた短繊維を用いて、実施例14と同様にして乾式不織布を得た。
参考例1
ポリエステルとして、融点が256℃、極限粘度0.61のPETを、通常の溶融紡糸装置を用い、紡糸温度285℃、吐出量344g/min、紡糸速度950m/minの条件で、ホール数518の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を12.3ktexのトウに集束した後、延伸倍率3.18倍、延伸温度70℃で延伸を行い、押し込み式クリンパーで捲縮付与条件をニップ圧0.32MPa、スタフィング圧0.09MPaとして捲縮を付与した。その後、仕上げ油剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを主成分とする紡績用油剤を0.2質量%の付着量となるように付与した後、切断して単糸繊度2.2dtex、繊維長5mmの短繊維を得た。
参考例2
ポリエステルとして、融点が256℃、極限粘度0.61のPETを、通常の溶融紡糸装置を用い、紡糸温度285℃、吐出量328g/min、紡糸速度600m/minの条件で、ホール数120の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を14.2ktexのトウに集束した後、延伸倍率4.14倍、延伸温度75℃で延伸を行い、押し込み式クリンパーで捲縮付与条件をニップ圧0.35MPa、スタフィング圧0.30MPaとして捲縮を付与した。その後、仕上げ油剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを主成分とする紡績用油剤を0.2質量%の付着量となるように付与した後、切断して単糸繊度11dtex、繊維長5mmの短繊維を得た。
参考例3
ポリエステルとして、融点が256℃、極限粘度0.61のPETを、通常の溶融紡糸装置を用い、紡糸温度285℃、吐出量283g/min、紡糸速度900m/minの条件で、ホール数40の丸型断面のノズルで紡出し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を14.0ktexのトウに集束した後、延伸倍率3.57倍、延伸温度80℃で延伸を行い、押し込み式クリンパーで捲縮付与条件をニップ圧0.45MPa、スタフィング圧0.35MPaとして捲縮を付与した。その後、仕上げ油剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを主成分とする紡績用油剤を0.2質量%の付着量となるように付与した後、切断して単糸繊度22dtex、繊維長5mmの短繊維を得た。
実施例1〜21、比較例1〜23、参考例1〜3で得られた短繊維の測定値及び評価結果を表1、2に示す。また、これらの短繊維を用いて乾式不織布を作成した際の均一性、嵩高性、柔軟性の評価結果を表1、2に示す。
表1、2から明らかなように、実施例1〜21の短繊維は、(1)式を満足するものであったため、特に、実施例1〜5、8〜11、14〜17、20〜21の短繊維は、(1)〜(3)式を満足するものであったため、静電気の発生や静電気をためることがなく、繊維塊の発生がないものであった。また、複屈折率、伸度も本発明の範囲を満足するものであったので、ポリエステルの融点よりも低い熱処理温度により溶融する性能を有しており、得られた乾式不織布は、本発明の短繊維が熱処理によりほぼ全てが溶融し(全融バインダー繊維となり)、主体繊維が良好に接着されていた。さらに、得られた乾式不織布は均一性、嵩高性、柔軟性に優れたものであった。
一方、比較例1、3、5、7、9、11の短繊維は、H/L比が(1)式の範囲より大きいため、いずれも静電気をためやすく、また、繊維の絡みも生じ、玉状の繊維塊が生じた。したがって、得られた乾式不織布は不均一で品位の劣るものであり、柔軟性も乏しいものとなった。
また、比較例2、4、6、8、10、12の短繊維は、H/L比が(1)式の範囲より小さいため、いずれも繊維同士の及び繊維と機械間の接触点(面)が多くなり、静電気の発生が多くなり玉状の繊維塊が生成した。このため、得られた乾式不織布は不均一で品位にも劣るものであり、柔軟性も乏しいものとなった。また、比較例13の短繊維は、繊維長が短すぎたため、繊維切断時の摩擦熱で繊維の密着が発生し、不織布を得ることができなかった。比較例14の短繊維は、繊維長が長すぎたため静電気をためやすく、また、繊維の絡みも生じ、玉状の繊維塊が生じたため、得られた乾式不織布は不均一で品位の劣るものであり、柔軟性も乏しいものであった。
比較例15〜20の短繊維は、未延伸糸に延伸を施して得たものであり、複屈折率、伸度が本発明の範囲を満足しないものであったため、ポリエステルの融点より低い熱処理温度で溶融する性能を有しておらず、乾式不織布を得る際の熱処理により繊維が溶融せず、バインダー繊維とならなかったため、主体繊維が接着されず、不織布を得ることができなかった。
実施例22〜26、比較例21〜25
それぞれ実施例1〜5、比較例1〜4、比較例15の短繊維をバインダー繊維とし、主体繊維として参考例1に示すものを用い、以下のようにして湿式不織布を作成した。
バインダー繊維と主体繊維を質量比(バインダー繊維/主体繊維)30/70とし、パルプ離解機(熊谷理機工業製)に投入し、3000rpmにて1分間攪拌した。その後、得られた試料を抄紙機(熊谷理機工業製角型シートマシン)に移し、アルキルホスフェート金属塩を主成分とする分散油剤を添加した後、付帯の撹拌羽根にて撹拌を行い抄紙をし、湿式不織布ウェブとした。抄紙した25×25cmの湿式不織布ウェブを、温度150℃、時間10分の熱処理を箱型熱風乾燥機で行い、目付50g/m2の湿式不織布を得た。
得られた湿式不織布の均一性、嵩高性、柔軟性の評価結果を表3に示す。
表3から明らかなように、実施例22〜26の短繊維は、(1)〜(3)式を満足するものであったため、水中分散性がよく繊維の集束がないものであった。このため、得られた湿式不織布は均一性に優れ、かつ嵩高性、柔軟性も十分なものであった。
一方、比較例21の短繊維はH/L比が(1)式の範囲より大きかったため、さらに捲縮数、捲縮率が(2)、(3)式の範囲より大きいため、比較例23の短繊維はH/L比が(1)式の範囲より大きいため、さらに捲縮率が(3)式の範囲より大きいため、いずれも水中分散性が悪く大きな繊維の集束が発生した。したがって、得られた湿式不織布は不均一で品位にも劣るものであり、柔軟性も乏しかった。また、比較例22の短繊維はH/L比が(1)式の範囲より小さいため、さらに捲縮数、捲縮率が(2)、(3)式の範囲より小さいため、比較例24の短繊維はH/L比が(1)式の範囲より小さいため、さらに捲縮率が(3)式の範囲より小さいため、いずれも水中分散性が良好でなく、得られた湿式不織布ウェブは均一性、嵩高性が不十分であったため、得られた不織布も均一性、嵩高性に劣るものであり、柔軟性にも乏しかった。また、比較例25の短繊維は、複屈折率、伸度が本発明の範囲を満足しないものであったため、湿式不織布を得る際の熱処理により繊維が溶融せず、バインダー繊維とならなかったため、主体繊維が接着されず、不織布を得ることができなかった。
実施例27〜31、比較例26
バインダー繊維として実施例1の短繊維を用い、主体繊維(他の繊維)として参考例1の短繊維を用い、主体繊維とバインダー繊維の質量比(主体繊維/バインダー繊維)を表4に示すように種々変更した以外は実施例1と同様にして乾式不織布を得た。なお、このとき、本発明の短繊維は、熱処理によりほぼ全てが溶融し、全融バインダー繊維となった。
得られた乾式不織布の均一性、嵩高性、柔軟性の評価結果を表4に示す。
表4から明らかなように、実施例27〜31の乾式不織布は、本発明の短繊維を10質量%以上含有しているため、均一性、嵩高性、柔軟性ともに優れたものであった。実施例31の乾式不織布は、本発明の短繊維が全融バインダー繊維となり、本発明の短繊維を80質量%含有していたため、均一性には優れていたが、嵩高性、柔軟性は不十分であった。
一方、比較例26の乾式不織布は、本発明の短繊維を10質量%以上含有していないため、主体繊維同士が接着せず、不織布とすることができなかった。
実施例32〜36、比較例27
バインダー繊維として実施例1の短繊維を用い、主体繊維(他の繊維)として参考例1の短繊維を用い、主体繊維とバインダー繊維の質量比(主体繊維/バインダー繊維)を表4に示すように種々変更した以外は実施例22と同様にして湿式不織布を得た。
得られた湿式不織布の均一性、嵩高性、柔軟性の評価結果を表5に示す。
表5から明らかなように、実施例32〜36の乾式不織布は、本発明の短繊維を10質量%以上含有しているため、均一性、嵩高性、柔軟性ともに優れたものであった。実施例36の乾式不織布は、本発明の短繊維が全融バインダー繊維となり、本発明の短繊維を80質量%含有していたため、均一性には優れていたが、嵩高性、柔軟性は不十分であった。
一方、比較例27の乾式不織布は、本発明の短繊維を10質量%以上含有していないため、主体繊維同士が接着せず、不織布とすることができなかった。
本発明の不織布用短繊維の捲縮形態を示す拡大説明図である。 実施例における繊維塊の生成を評価するための簡易空気流撹拌試験機を示す説明図である。 実施例において乾式不織布を製造した簡易エアレイド試験機を示す説明図である。

Claims (6)

  1. バインダー繊維として用いられる短繊維であり、該短繊維は、アルキレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルのみからなり、繊維長が1.0〜30mm、単糸繊度が1.0〜40dtex、複屈折率が0.0150以下、伸度が250%以上、かつ機械捲縮のみが付与されている短繊維であって単糸の捲縮形態が捲縮部の最大山部において、山部の頂点と隣接する谷部の底点2点を結んだ三角形の高さ(H)と底辺(L)の比(H/L)が下記(1)式を満足することを特徴とする不織布用短繊維。
    (1)式:0.01T+0.1≦H/L≦0.02T+0.25
    Tは単糸繊度のデシテックス(dtex)数
  2. 捲縮数と捲縮率が下記(2)及び(3)式を同時に満足する請求項1記載の不織布用短繊維。
    (2)式:0.1T+3.8≦捲縮数≦0.3T+7.3
    (3)式:0.8T+0.3≦捲縮率≦1.0T+4.9
    ただし、捲縮数は繊維長25mm当たりの数 Tは単糸繊度のデシテックス(dtex)数
  3. アルキレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルの融点が220℃以上である請求項1又は2記載の不織布用短繊維。
  4. アルキレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルの融点より50℃低い温度で熱処理すると、繊維の少なくとも一部が溶融する請求項1〜3いずれかに記載の不織布用短繊維。
  5. 溶融紡糸後、実質的に延伸することなく、未延伸糸に捲縮を付与することにより得られた請求項1〜4のいずれかに記載の不織布用短繊維。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の不織布用短繊維を10質量%以上含有してなることを特徴とする短繊維不織布。
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