JP4831863B2 - 平坦度制御方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、銅、鋼またはアルミニウム等の材料からなる長尺の平坦なシートまたはストリップを製造するための連続または半連続プロセスのための制御方法およびシステムに関するものである。さらに詳細には、この発明は、圧延作業に続いてストリップが処理される、圧延機内で使用される平坦度制御方法およびシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、ストリップまたはシート材料の圧延では、材料を圧延機において所望の寸法に圧延し、その後、製造されたストリップを巻取装置に供給することが行われる。巻取装置では、ストリップはコイル状に巻き取られる。その後、そのようなコイルは、巻取装置から取り外され、いくらかの時間経過後に、焼鈍、スリッティングまたは表面処理プロセス等のような後続プロセスに移動させられる。後続プロセスの開始時に、コイルは巻き戻され、巻き戻されたストリップが後続プロセスに供給される。
【0003】
圧延機と巻取装置との間でストリップに生ずる張力は、注意深く監視され、圧延された材料の平坦度を調節するためにストリップを横切る張力分布を測定することが知られている。米国特許第3481194号明細書では、Sivilotti と Carlssonが、ストリップ平坦度センサを開示している。このセンサは、圧延機と、例えば、ここでは巻取装置との間で、その上方にストリップを通過させる測定ローラを具備している。この測定ローラは、ストリップの幅方向に沿って配される複数の地点で、ストリップに生ずる圧力を検出する。圧力は、ストリップ内の張力の測定値を表している。ストリップ内の張力を測定することにより、該ストリップの幅方向に横切る複数領域の各々において平坦度のマップを得ることができる。米国特許第4400957号明細書は、平坦度を特徴付けるために引張応力分布を測定するストリップまたはシート圧延機を開示している。平坦度の測定値は、目標平坦度と比較され、測定された平坦度と目標平坦度との差が、平坦度誤差として計算される。平坦度誤差は、該平坦度誤差がゼロとなるようにストリップの平坦度を調節または制御するために、圧延機の制御装置にフィードバックされる。
【0004】
同様に、米国特許第5970765号明細書は、ストリップの幅方向にわたって測定されたストリップの平坦度と、目標平坦度との間の差を計算するストリップを圧延するための方法および装置を開示している。ローラ列からなる圧延機内の形状調節部材が、その後、前記平坦度の差を最小化するように作動させられる。したがって、目標平坦度までの差が、同じ列内の他のローラにフィードバックまたはフィードフォワードされ、反転装置の場合には、同じストリップのその後の通過時に、同じ装置内において使用される。この方法は、ランアウトテーブル上およびコイル内の高温ストリップの冷却中の処理とは独立して、表面平坦度を改良することができると言われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、巻き取られたストリップの後段または後続処理において問題が生ずる。巻き取られたストリップが巻き戻されて、その後に処理されるときには、ストリップが巻き取られる前に測定されたときに有していた平坦度の測定値と同じ値を有していないことがしばしば見受けられる。このことは、ストリップは、巻き戻された後には、巻き取られる前と同じ平坦度を有しておらず、圧延機から生産されたストリップに平坦度の誤差が導入されていることを意味している。
【0006】
この発明は、ストリップにおける平坦度誤差を低減することを目的としている。この発明の他の目的は、ストリップの長さの一部において平坦度誤差を低減することである。さらに、この発明の他の目的は、圧延後に巻き取られるストリップにおける平坦度誤差を低減することである。また、この発明は、巻取後の平坦度の誤差を測定する方法を提供することをも目的としている。さらに、この発明は、後続処理のための平坦度目標値を提供することをも目的としている。また、この発明の他の目的は、圧延機および後続処理の両方における平坦度を改良することができる補償係数を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、所定のストリップの巻戻し後の平坦度を測定し、長さに対する平坦度の第2の目標値、圧延機平坦度目標値2との比較を行い、第2の平坦度誤差を決定し、それを、圧延機を通したストリップのその後の圧延を調節するため、および、同じ所定のストリップに対する後続または後段の処理を制御するための両方に使用する方法、ならびに、その方法を実施するための装置およびシステムとして概略的に説明される。この手段により、圧延によるストリップの長さ方向に沿う異なる位置での平坦度の誤差が検出され、その後、そのような誤差を低減または補正するために使用される。
【0008】
この発明の主な利点は、圧延された材料からなり、圧延後の後続プロセスにおいて処理されるストリップを、少ない誤差の所望の平坦度に製造することができ、その結果、製品の品質低下、廃棄および廃物を低減することができるという点である。
【0009】
他の利点は、巻戻し後の平坦度誤差を、同じストリップの仕様に圧延される各ストリップ製品の平坦度を改良するために、都合よく使用することができるという点である。また、他の利点は、圧延後の平坦度測定値が、その後の後段プロセスにフィードフォワードされ、これらのプロセス中における改良された平坦度制御を提供するために使用することができるという点である。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明は、添付図面を参照して、以下に詳細に説明される。
図1(従来技術)は、公知技術による平坦度測定ローラ、圧延部および巻取装置を含む圧延機の一部を概略的に示している。
図2(従来技術)は、公知技術による圧延機平坦度目標値を有する平坦度制御方法のための簡略化したブロック図を示している。
図3は、この発明の一実施形態に係る圧延材料からなるストリップの平坦度制御方法を示す簡略化したブロック図である。
図4は、この発明の一実施形態に係る圧延材料からなるストリップの平坦度制御のためのブロック図を示している。
図5は、この発明の一実施形態に係る圧延材料からなるストリップの後続プロセスにおける平坦度制御方法のブロック図を示している。
【0011】
この発明を説明するために、まず最初に、従来技術の方法および装置を概略的に説明する。図1(従来技術)は、圧延部を矢印Dにより示された方向に通過する金属ストリップ1を示している。このストリップ1は、巻取装置3に到達する前に測定ローラ2の上を通過する。測定ローラ2は、平坦度制御装置4に接続され、該平坦度制御装置4は圧延部5の制御装置に接続されている。平坦度制御装置4は、ストリップの所定の仕様に対して、予め設定された一組の平坦度値、ここでは、圧延機平坦度目標値と呼ぶ圧延プロセスのための平坦度目標値を具備している。
【0012】
ストリップの平坦度に相当するストリップの測定は、圧延部5の出口において、巻取装置3におけるストリップの巻き取り前に、測定ローラ2によって行われる。
【0013】
図2(従来技術)は、公知の制御方法のための簡略化したブロック図10を示している。ストリップは目標平坦度、すなわち、ストリップの幅の関数であり、f(w)と表される圧延機平坦度目標値まで圧延される。圧延中に、ストリップを幅方向に横切る領域ごとの平坦度は、符号2の位置で測定される。第1の平坦度誤差として説明される、圧延機平坦度目標値と測定値との間の差は、測定値補償器および加算器8において処理され、その後、平坦度制御装置4に送られる。測定されかつ補償された平坦度と、領域ごとの圧延機平坦度目標値との間の差、すなわち、第1の平坦度誤差は、1以上の制御信号を提供するために平坦度制御装置によって使用され、ストリップに対して圧延機平坦度目標値によって定義された該領域において要求される平坦度からの変動を低減するために、圧延測定点2の前に、少なくとも1つの圧延部5にフィードバックされる。圧延機平坦度目標値は、ストリップの幅方向に沿って提供され、目標値はストリップの長さによっては変化しない。この方法は、従来技術の一部を構成している。
【0014】
この発明に係る方法では、ストリップ1は、所定のストリップ1に対する巻き取り前の平坦度データおよび平坦度システム情報とともに、図4に示されるデータロガー6に格納されるコイル識別データを使用して、圧延されかつ識別される。巻取後に、所定のストリップ1は、図5に概略的に示されるように、後続プロセス12に移動させられる。
【0015】
図3は、この発明の好ましい実施形態に係るストリップの圧延制御方法を示している。ストリップを圧延するための第2の平坦度目標値、すなわち、長さ方向に依存する圧延機平坦度目標値(MFT2)が構成され、任意の領域における平坦度を、圧延されるストリップの長さ方向にわたって変化させられる。第3の形式の平坦度目標値、すなわち、圧延後平坦度目標値PRFTも構成される。このPRFTは、1つ以上の後続プロセスに対するストリップの平坦度のための目標値である。これらPRFTまたは各PRFTは、データベース30に格納されたデータ、および、ストリップの後続プロセスに関連する仕様に基づいて生成される。PRFTは、ストリップの長さに依存して任意の領域で変化することがあるので、従来技術の圧延機平坦度目標値とは相違している。PRFTでは、平坦度は、幅および長さの関数であり、f(w,l)として表記されてもよい。
ストリップは、図3に概略的に示されるように圧延される。
【0016】
次に、図4を参照する。圧延され、符号3のブロックにおいて冷却された後に、ストリップは、その後、巻き戻され、後続プロセスに供給される。この発明によれば、コイルは、巻戻装置123において巻き戻され、巻戻し後の平坦度が、後続プロセス12に移動する前に、符号122の地点で測定される。巻戻し後は、平坦度はコイルにおけるストリップの位置によって影響されるので、平坦度誤差がストリップに、該ストリップの長さ方向位置に依存して生じる。コイルの中心に近いストリップの温度および熱分布は、コイルの外側に近いストリップよりも大きく変化する。
【0017】
巻戻し後の平坦度の測定は、符号122の位置で行われ、巻戻し後にPRFTと比較され、測定された平坦度とPRFT目標値との間の差、ここでは圧延後平坦度誤差(PRFE)と呼ぶ、が計算される。
【0018】
圧延後平坦度誤差PRFEは、圧延後平坦度目標値を測定された圧延後平坦度PRFから引き算することにより算出される。圧延後平坦度誤差PRFEの一部または全部が、圧延機のための新たな圧延平坦度目標値を計算する適応アルゴリズム99に供給される。新たな目標値は、ここでは最適圧延平坦度目標値(OMFT)として説明される。このOMFTは、ストリップの幅方向に沿う各領域における平坦度の目標値を含んでいる点で、従来技術の圧延平坦度目標値と類似しているが、任意領域における平坦度がストリップの長さ方向に沿って変化する可能性がある点で、従来技術の圧延平坦度目標値とは相違している。このOMFTは、新たな平坦度目標値として圧延機制御装置に供給され、1以上の後続プロセスのための1以上の圧延後平坦度目標値PRFTに対して第2の圧延平坦度目標値MFT2を最適化するために使用される。
【0019】
上述したように、PRFEの一部が、OMFTを生成するために適応アルゴリズム99において使用される。OMFTは、圧延後平坦度誤差PRFE(巻戻し後)が、既知のストリップ1の同じ仕様のストリップのその後の圧延において、ほぼゼロに低減されるように、符号10で示された位置において、圧延平坦度目標値として使用される。
【0020】
圧延平坦度目標値を修正するために使用される第2の平坦度誤差と、上記のようにして生成されるこの発明に係るOMFTとの比率が、別の方法を用いて計算されてもよい。この発明の一実施形態では、予め設定された比率のPRFEの値が、適応アルゴリズム99において使用され、OMFTを形成するための補償係数として適用される。
【0021】
測定した平坦度とOMFTとの差は、平坦度測定ローラ2によって検出された差およびストリップをその後に圧延されるときのOMFTを最小化するように圧延部を調節するために使用される。
【0022】
これに代えて、PRFEにフィルタが適用されてもよい。フィルタは、アルゴリズムとして実行される数式モデルであってもよい。この発明の巻戻しにおいて、OMFTを修正するための補償係数として適用される平坦度誤差の値の比率は、その最適な値の比率を決定するために、ファジー論理システムを使用して選択されてもよい。この発明の他の巻戻しでは、OMFTを修正するための補償係数として適用される平坦度誤差の値の比率は、最適な値の比率を決定するためにニューラルネットワークを使用して選択されてもよい。
【0023】
PRFEおよびOMFTはベクトルであり、異なる大きさのものとすることができる。制御装置として説明することもできる適応アルゴリズム99は、以下の任意の種類の多入力多出力(MIMO)制御装置でよいが、これらに限定されるものではない。
【0024】
MIMO−PID制御装置。この最も基本的な制御装置は、該制御装置の任意の比例係数を1/2として、OMFT=1/2×PRFEとなるような比例制御でよい。これは、上述したPRFEの所定の比率を計算する方法と同様の方法である。
【0025】
MIMO−ファジー制御装置。一例として、各々が入力として、その値および誤差ベクトルPRFEの一要素の微分のメンバーシップ関数を有する一組のnファジー制御装置がある。使用される一組の一般的なファジールールは、非ファジー化後に出力ベクトルOMFTを与える、タカギ−スゲノFLC−1またはFLC−2として知られている。
【0026】
IMC、ファジー、H、またはスライディングモードのようなMIMOモデルベース制御装置。
【0027】
勾配降下法に基づく最適化を使用した、ニューロ、ニューロファジー制御装置および他の等価な制御装置。
【0028】
適応制御、適応内部モデル制御、ロバスト制御、ロバスト適応制御装置(ロバスト適応部分極配置、ロバスト適応モデル規範形制御、ロバスト適応H最適制御、ロバスト適応H最適制御)。
【0029】
特定の仕様のストリップ1の最初の製造においては、MFT2は、領域ごとにストリップの長さ方向に一定の値とすることもできる、所定の基準値である。しかしながら、巻戻しのようなその後のプロセスを通過する同じ仕様のストリップについての各製造後には、PRFEが測定される。PRFEの一部から抽出されるOMFTは、継続的に洗練され、それぞれの後続プロセスに入るストリップの最初の製造後に製造される連続するコイルのPRFEがゼロに近づくように、圧延機のMFT2に適用される。
【0030】
実際に、PRFTは、圧延機作業後のいくつかのまたは全てのプロセスのために構成されてもよい。このことは、OMFTを修正するために、1以上の後続プロセスの各々に対して異なるPRFEがフィードバックされてもよいことを意味している。この説明において、後続プロセスという語句は、巻き取りまたは巻戻作業のみならず、圧延作業後に続く、焼鈍等の他の任意のプロセスを意味するために使用される。
【0031】
この発明の他の実施形態では、PRFEおよび巻戻し後に測定された平坦度は、フィードフォワード制御にも使用される。ストリップが巻き戻された後に、該ストリップは後続プロセスに供給される。図5は、ストリップ1の巻戻し後の任意のプロセスの一例を表す後続プロセス12を示している。この例は、連続焼鈍プロセス12aとバッチ焼鈍プロセス12bとを示している。所定のストリップのコイルごとに、コイルを巻き戻した後に、符号122の位置で測定される図4に示されるような第2の平坦度誤差が、プロセス12のような後続プロセスにフィードフォワードされる。
【0032】
例えば、後続プロセス12において、平坦度は測定され、例えば、焼鈍プロセス後のストリップの平坦度に対する目標平坦度と比較される。図5は、例として、連続鋳造に対する平坦度目標値PRFT12aおよびバッチ焼鈍に対する他の目標値PRFT12bを示している。入来する巻き戻したストリップの測定値と目標値との間の変動、すなわち、平坦度誤差が、プロセスに入るストリップに対するプロセスパラメータを適応させるために使用されてもよい。この発明の好ましい実施形態によれば、PRFTおよび/またはPRFE、およびOMFTが、巻取/巻戻または圧延後に続く他の任意のプロセスによる予想される平坦度の変化を補償するために、少なくとも1つの後続プロセスの制御に使用されてもよい。PRFTと測定された平坦度との間の差または誤差は、その後のプロセス制御装置(図示略)において決定され、例えば、スキンパスが、ストリップの厚さを、さらに、通常約0.75%だけ微小に低減するために使用されるスキンパスロール(55)のためのライトトリミング圧延部を調節するために使用される。スキンパスロールは、PRFTと測定された平坦度との間の誤差の一部を用いて適応される。ストリップ製品の平坦度制御は、このようにフィードフォワード制御を使用して、より正確に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 公知技術による平坦度測定ローラ、圧延部および巻取装置を含む圧延機の一部を概略的に示している。
【図2】 公知技術による圧延機平坦度目標値を有する平坦度制御方法を説明する簡略化したブロック図である。
【図3】 この発明の一実施形態に係る圧延材料からなるストリップの平坦度制御方法を示す簡略化したブロック図である。
【図4】 この発明の一実施形態に係る圧延材料からなるストリップの平坦度制御を説明するブロック図である。
【図5】 この発明の一実施形態に係る圧延材料からなるストリップの後続プロセスにおける平坦度制御方法を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 ストリップ
2 測定ローラ
3 巻取装置(後続プロセス)
4 平坦度制御装置
5 圧延部
6 データロガー(データベース)
12 後続プロセス
99 適応アルゴリズム
122 平坦度測定装置
123 巻戻装置
MFT 平坦度目標値
OMFT 圧延平坦度目標値
PRFE 圧延後平坦度誤差
PRFT 圧延後平坦度目標値

Claims (19)

  1. 第1の圧延平坦度目標値MFTに基づいて圧延された後、巻き取られ、後続プロセス(123)で巻き戻されたストリップの平坦度と、後続のストリップの圧延時の平坦度を制御する方法であって、
    当該後続プロセスで、前記ストリップの幅方向あるいは長さ方向の、少なくとも1つの領域において測定された圧延後平坦度PRFと、所定の最適圧延平坦度目標値OMFTとの比較により、第2の圧延平坦度目標値MFT2を決定して、当該圧延平坦度目標値MFT2に基づいて、後続のストリップの圧延が行われることを特徴とする平坦度制御方法。
  2. 前記圧延後平坦度PRF、前記最適圧延平坦度目標値OMFT、当該圧延後平坦度PRFと当該最適圧延平坦度目標値OMFTとの差である圧延後平坦度誤差PRFE、及び前記第2の圧延平坦度目標値MFT2は、いずれもストリップの幅方向及び長さ方向に依存する値であり、前記圧延後平坦度誤差PRFEの少なくとも一部は、前記最適圧延平坦度目標値OMFTを計算する適応アルゴリズム(99)で使用され、当該長さ方向の圧延後平坦度誤差PRFEが、その後の圧延においてほぼゼロに低減されることを特徴とする請求項1記載の平坦度制御方法
  3. 前記圧延後平坦度誤差PRFEが、前記最適圧延平坦度目標値OMFTを決定する適応アルゴリズム(99)に供給され、前記圧延後平坦度誤差PRFEが、前記最適圧延平坦度目標値OMFTを修正するための補償係数として使用されることにより、前記第2の圧延平坦度目標値MFT2が決定されることを特徴とする請求項2記載の平坦度制御方法。
  4. 前記適応アルゴリズムが、1/2を制御装置の任意の比例係数として、OMFT=1/2×PRFEとなるような、MIMO−PID制御装置であることを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 前記適応アルゴリズムが、一組のn個のファジー制御装置からなるMIMOファジー制御装置であり、その各々が、前記誤差ベクトルPRFEの一要素の値およびその微分値からなる入力メンバーシップ関数を有することを特徴とする請求項3記載の方法。
  6. 前記適応アルゴリズムが、IMC、ファジー、H、スライディングモード形のMIMOモデルベース制御装置であることを特徴とする請求項3記載の方法。
  7. 前記適応アルゴリズムが、ニューロまたはニューロファジー制御装置または勾配降下法に基づく最適化を使用する等価なアルゴリズムであることを特徴とする請求項3記載の方法。
  8. 前記適応アルゴリズムが、適応制御装置または適応内部モデル制御装置またはロバストまたはロバスト適応制御装置であることを特徴とする請求項3記載の方法。
  9. 測定した圧延後平坦度PRFを、少なくとも1つの後続および後段プロセス(12)のフィードフォワード制御ループに供給するステップを具備することを特徴とする請求項2記載の方法。
  10. 圧延後平坦度誤差PRFEを、少なくとも1つの後続および後段プロセス(12)のフィードフォワード制御ループに供給するステップを具備することを特徴とする請求項2記載の方法。
  11. 各ストリップ(1)の平坦度測定データを、各ストリップ(1)を識別するデータとともに格納するステップをさらに具備することを特徴とする請求項2記載の方法。
  12. 第1の圧延平坦度目標値MFTに基づいて圧延された後、巻き取られ、後続プロセス(123)で巻き戻されたストリップの平坦度と、後続のストリップの圧延時の平坦度を制御するシステムであって、
    圧延機(5)と、前記第1の平坦度目標値を有する平坦度制御装置(4)と、巻取装置(3)とを少なくとも具備し、
    前記後続プロセスには、巻戻し装置(123)及び少なくとも1つの平坦度測定装置(122)をさらに具備し、
    当該後続プロセスで、前記ストリップの幅方向あるいは長さ方向の少なくとも1つの領域において、前記平坦度測定装置により測定された圧延後平坦度PRFと、所定の最適圧延平坦度目標値OMFTとの比較により、前記平坦度制御装置により第2の圧延平坦度目標値MFT2が決定され、当該圧延平坦度目標値MFT2に基づいて、後続のストリップの圧延が行われることを特徴とする平坦度制御システム。
  13. 前記圧延後平坦度PRF、前記最適圧延平坦度目標値OMFT、当該圧延後平坦度PRFと当該最適圧延平坦度目標値OMFTとの差である圧延後平坦度誤差PRFE、及び前記第2の圧延平坦度目標値MFT2は、いずれもストリップの幅方向及び長さ方向に依存する値であり、前記圧延後平坦度誤差PRFEの少なくとも一部は、前記最適圧延平坦度目標値OMFTを計算する適応アルゴリズム(99)で使用され、当該長さ方向の圧延後平坦度誤差PRFEが、その後の圧延においてほぼゼロに低減されることを特徴とする請求項12記載の平坦度制御システム
  14. 前記圧延後平坦度誤差PRFEが、前記最適圧延平坦度目標値OMFTを計算する適応アルゴリズム(99)に供給され、前記圧延後平坦度誤差PRFEが、前記最適圧延平坦度目標値OMFTを修正するための補償係数として使用されることにより、前記第2の圧延平坦度目標値MFT2が決定されることを特徴とする請求項13記載の平坦度制御システム
  15. 前記測定された圧延後平坦度PRF、及び/又は、圧延後平坦度誤差PRFEを、少なくとも1つの後続あるいは後段プロセス(12)のフィードフォワード制御ループに、供給することを特徴とする請求項12記載の平坦度制御システム。
  16. 圧延後平坦度目標値PRFTと前記後続プロセスで測定された圧延後平坦度PRFとの差に基づいて、後続のスキンパスロールプロセスにおいて、ライトトリミング圧延が行われることを特徴とする請求項2に記載の平坦度制御方法
  17. 圧延された材料のストリップ(1)の平坦度を制御するためのシステムのデータベース(6)のデータフォーマット
    圧延されたストリップの平坦度の測定値から抽出されて格納された情報を具備し、
    前記測定された平坦度の情報を含むデータ部分であって、前記圧延されたストリップの全長に沿う各領域における平坦度の測定値が記録されたデータ部分と、
    個々の圧延されたストリップを識別するためのコイル識別データを含む識別部分とからなることを特徴とする請求項12記載のシステム
  18. アルゴリズム、数学的モデル、ファジー論理システムまたはニューラルネットワークシステムのいずれかの手段であって、コンピュータまたはプロセッサ上で作動させられたときに、コンピュータまたはプロセッサに、請求項1から請求項11のいずれかに記載の方法のステップを実行させることになる手段を含む1以上の一連の指示を、コンピュータまたはプロセッサに実行させることができることを特徴とするコンピュータプログラム
  19. 請求項18記載の前記コンピュータプログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
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