JP4831432B2 - 二重壁筒状の合成樹脂製成形品 - Google Patents

二重壁筒状の合成樹脂製成形品 Download PDF

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Description

本発明は、二重壁筒状の合成樹脂製成形品に関するものである。
化粧料向けの製品分野ではパッケージングにおける加飾方法により高級感を付与して他製品との差別化を図ることが多いが、壜体容器の口筒部に使用するキャップ体では加飾の目的で二重壁状に形成し、この二重壁を利用して加飾効果を現出する方法がある。
キャップ体のような有頂筒状の成形品をこのように2重壁状にする手段としては、たとえば特許文献1に記載があるような所謂2色成形により外筒体と内筒体を順番に射出成形する方法、あるいは有頂筒状の外筒体と内筒体を成形し2つの部材を嵌合組付けする方法がある。
特開2000−200522号公報
ここで、上記した2色成形の場合には外筒体と内筒体の形状が制限されるし、間に隙間を形成することが難しい。
また、有頂筒状の外筒体と内筒体を成形して2つの部材を別途嵌合組付けする方法では、外筒体と内筒体を組付き固定するための嵌合係止部を形成する必要があるが、組付き強度を高くするために2つの部材をアンダーカット状に組付き固定することは容易ではないし、その嵌合係止部が外観を損ねてしまうという問題がある。
また、有頂筒状のキャップ体のような成形品では、上記のような嵌合係止部を成形品の下端部に配設して外観上目立ち難くすることは可能であるが、
たとえば、ポンプ付容器で、ポンプを容器本体の口筒部に装着するたに使用する頂部のない装着用のキャップ体では、キャップ体の上端部に嵌合係止部を配設して外筒体と内筒体の上端部を組付け固定する必要があり、この嵌合係止部が外観上目立ち、美観と組付き強度を両立させることが困難となる。
そこで本発明は、外筒体と内筒体の端部を外観上の美観を損ねることなく強固に組付け固定することを課題とし、二重壁により優れた加飾性、あるいは機能を発揮する二重壁筒状の合成樹脂製成形品を提供することを目的とする。
本発明の上記課題を解決するための、二重壁筒状の合成樹脂製成形品に係る主たる構成は、
合成樹脂製の外筒体と、この外筒体に嵌入組付きする内筒体により二重壁筒体が形成され、
外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂製で、二重壁筒体の上端部と下端部のうち少なくとも一方の端部で外筒体と内筒体の端部を組付き固定する嵌合係止部としての機能を発揮するリング体を有し、
リング体は、外筒体と内筒体をインサート材としたインサート成形により外筒体の端部に熱溶着により一体周設される構成とする。
本発明の二重壁筒状の合成樹脂製成形品の基本的な技術思想は、外筒体と内筒体を嵌合して二重壁筒体を構成し、この二重壁筒体をインサート材とした射出成形によりリング体を成形し、このリング体による接着部や、密着部や、アンダーカット状の係止部を利用して外筒体と内筒体の端部を強固に組付き固定するための嵌合係止部を形成すると云う点にある。
ここで、上記構成、また以下に説明する構成では外筒体、内筒体、二重壁筒体の両端面(部)の位置を区別するために、便宜上、外筒体、内筒体、二重壁筒体が起立状態にあるとして、両端面(部)を上下方向で区別するようにしている。
また、本発明の二重壁筒状の合成樹脂製成形品ではその用途に応じて、上下いずれか一方の端部、あるいは両端部に外筒体と内筒体の端部を組付き固定する嵌合係止部としての機能を発揮するリング体を付設することができる。
そして、上記構成によりリング体は外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂製で、外筒体と内容体をインサート材としたインサート成形により形成されるので、このインサート成形時にリング体は、容易に熱溶着により外筒体の端部との間に接着部を形成し、外筒体の端部に一体周設することができ、また内筒体の端部とは密着状に周接させることができ、
この接着部と密着部を利用して外筒体と内筒体の端部を組付け固定して、がたつきのない嵌合係止部としての機能を発揮させることが可能となる。
また、外筒体とリング体は別部材ではあるものの、熱溶着による接着が可能な合成樹脂製であり、熱溶着により一体連設することにより、段部や継ぎ目を目立たないようにすることができ、一つの部材としての外観を付与することができると共に、さらにインサート成形により外筒体と内筒体の端部に沿って溶融樹脂を隙間なく流動させることができ、全体としてすっきりした外観を付与することができる。
また、外筒体と内筒体の間に間隙を形成する構成とすることができ、間隙が形成された二重壁筒状の合成樹脂製成形品を容易に提供することができる。
本発明の他の構成は、上記基本的な構成に加えて、内筒体とリング体の間に、内筒体の抜け出しを防止するアンダーカット状の係止部を形成すること、にある。
リング体は、インサート成形により金型内で、外筒体と内筒体の端部に沿って溶融樹脂を流動させることにより、容易にアンダーカット状に内筒体の抜け出しを規制する等の機能を発揮する係止部を形成することができ、前述した接着部や密着部の作用効果にこのような係止部の作用効果を協働させて、外筒体と内筒体の端部を組付け固定する嵌合係止部としての機能をより強固に発揮させることが可能となる。
本発明のさらに他の構成は上述した構成に加えて、
上端面の高さ位置を揃え、内筒体の上端部が外筒体に内周接し、外筒体の上端に内鍔状に内筒体の上端面に当接する内鍔周片を周設し、
リング体は、外筒体の内鍔周片の内周端面と内筒体の上端部内周面に外周接する嵌入筒片と、この嵌入筒片の上端から外鍔状に周設され、内鍔周片の上面に当接する外鍔周片から形成される断面が逆L字状の周壁を有する構成とし、
このリング体が外筒体の内鍔周片の上面から内周端面にかけての部分に熱溶着して接着部を形成し、リング体の嵌入筒片が内筒体の上端部に密着状に外周接して嵌合係止部を形成する構成とすること、にある。
上記構成は、外筒体の下端側から内筒体を嵌入して二重壁筒体を形成し、その上端部を嵌合係止部により組付き固定する成形品を想定したものであり、外筒体の上端部に周設した内鍔周片を利用して、リング体により内筒体上端部との嵌合係止部を強固に形成することができる。
そして、上記構成は、内鍔周片を利用する構成においてリング体の構造をさらに特定するものであり、リング体を断面が逆L字状の周壁を有する構成とすることにより、リング体と外筒体の内鍔周片の間に強固な接着部を形成することができ、内筒体の上端部は外筒体の上端部と内鍔周片とリング体の嵌入筒片により3方から挟持され、嵌合係止部をより強固に形成することができる。
本発明のさらに他の構成は、外筒体と内筒体の間、又は内筒体とリング体の間の少なくとも一方の間に相互の回動を不能にする回動係止部を形成する構成とすること、にある。
上記構成により、外筒体と内筒体の間、又は内筒体とリング体の間の少なくとも一方の間に相互の回動を不能にする回動係止部を形成する構成とすることにより、外筒体と内筒体の空回りがないので、二重壁筒状の成形品の外周面に周方向の力が作用する用途にも安心して使用することができる。
回動係止部はさまざまな構成で実現することができ、たとえば次のような構成がある。
(1)外筒体と内筒体、若しくは内筒体とリング体の組み合わせにおいて、少なくとも所定高さ範囲で、相互に周接する双方の側周面の平断面形状を多角形、楕円形、長円、星型等の非円形状とし回動係止部を形成する。
(2)外筒体と内筒体、若しくは内筒体とリング体の組み合わせにおいて、一方に係止凹部を形成し、他方にこの係止凹部に嵌合する係止凸部を形成し、これら係止凹部と係止凸部で回動係止部を形成する。
(3)リング体のインサート成形を利用して、内筒体の端部とリング体の間にアンダーカット状に回動係止部を形成する。
本発明のさらに他の構成は、外筒体が透明性を有すると云うものであり、この構成により、透明性を有する外筒体を通して内筒体が見え、立体的な加飾効果を現出させることができる。
ここで、所定の高さ範囲で、内筒体と外筒体の間に間隙を形成するようにすることにより、外筒体が透明性を有する場合には、立体的な加飾効果をさらに効果的に現出させることができる。
本発明のさらに他の構成は、成形品をポンプ付き注出容器のポンプを容器本の口筒部に装着するための、上下方向に開口するキャップ体とするものである。
上記構成は、成形品の具体的な用途に係るものであり、本発明の二重壁筒状の合成樹脂製成形品は、内筒体の内部に容器本体の口筒部に組付き固定する螺合部や、ポンプを口筒部の上端面を利用して密に固定するための押え片を配設することにより、ポンプを挿通した状態で容器本体の口筒部に装着するための装着用のキャップ体として使用することができる。
そして、上記構成によるキャップ体は外筒体と内筒体の強固な組付き強度と、二重壁による優れた加飾性あるいは機能を両立したものであり、容器本体やオーバーキャップと組み合わせて、高い商品性を有するポンプ付き注出容器を提供することができる。
二重壁筒状の合成樹脂製成形品係る本発明の主たる構成は上記したようであり、以下に示す効果を奏する。
基本的な構成を有するものにあっては、インサート成形時にリング体は、容易に熱溶着により外筒体の端部との間に接着部を形成し、外筒体の端部に一体周設することができ、また内筒体の端部とは密着状に周接させることができ、この接着部と密着部を利用して外筒体と内筒体の端部を組付け固定して、がたつきのない嵌合係止部としての機能を発揮させることができる。
また、外筒体とリング体は別部材ではあるものの、熱溶着により一体連設することにより一つの部材としての外観を付与することができると共に、さらにインサート成形により外筒体と内筒体の端部に沿って溶融樹脂を隙間なく流動させることができ、全体としてすっきりした外観を付与することができる。
筒体とリング体の間にアンダーカット状の係止部を形成するものにあっては、容易にアンダーカット状に内筒体の抜け出しを規制する等の機能を発揮する係止部を形成することができ、接着部と密着部の作用効果にこのような係止部の作用効果を協働させて、外筒体と内筒体の端部を組付け固定する嵌合係止部としての機能をより強固に発揮させることができる。
外筒体の上端部に内鍔周片を周設し、リング体を断面が逆L字状の周壁を有する構成とするものにあっては、リング体と外筒体の内鍔周片の間に強固な接着部を形成することができ、内筒体の上端部は外筒体の上端部と内鍔周片とリング体の嵌入筒片により3方から挟持され、嵌合係止部をより強固に形成することができる。
回動係止部を形成するものにあっては、外筒体と内筒体の空回りがないので、二重壁筒状の成形品の外周面に周方向の力が作用する用途にも安心して使用することができる。
外筒体が透明性を有するものにあっては、透明性を有する外筒体を通して内筒体が見え、立体的な加飾効果を現出させることができる。
ここで、内筒体と外筒体の間に間隙を形成するようにすることにより、外筒体透明性を有する場合、立体的な加飾効果をさらに効果的に現出させることができる。
成形品をポンプ付き注出容器のポンプを容器本の口筒部に装着するためのキャップ体とするものにあっては、外筒体と内筒体の強固な組付き強度と、二重壁による優れた加飾性、あるいは機能を両立したものであり、容器本体やオーバーキャップと組み合わせて、高い商品性を有するポンプ付き注出容器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を実施例に沿って図面を参照しながら説明する。
図1〜5は本発明の二重壁筒状の合成樹脂製成形品の一実施例であるキャップ体1を示し、図1は縦断側面図、図2は図1中の円で囲った部分を拡大した要部拡大縦断面図、図3は図1中のA−A線に沿って示す平断面図、図4は外筒体12内に内筒体2を嵌入組付きさせた二重壁筒体10を示す縦断側面図、図5は図1中のリング体21を示す(a)縦断側面図と、(b)底面図である。
このキャップ体1はポンプ付き注出容器のポンプを容器本体の口筒部に装着するために使用されるものであり、図1では容器本体31の口筒部32にパッキン37を使用してポンプ33を密に組付け固定し、さらにオーバーキャップ39をした状態を示している。(図1中では容器本体31、ポンプ33、オーバーキャップ39等は2点鎖線で示している。)
また、このキャップ体1は図3に示されるように平断面形状が正12角形筒状の外筒体12と内筒体2、そして図5(b)に示されるように外周端が正12角形であるリング状のリング体21の3つの部材から成る。
内筒体2は乳白色のポリプロピレン(PP)樹脂製であり、外筒体12とリング体21はAS樹脂製で透明である。
外筒体12は、下端部から上端部にかけて緩やかに縮径される断面形状が正12角形の周壁14を有し、この周壁14の上端に内鍔周片15が周設されている。また上端部の外周面にはオーバーキャップ39が当接する段部が周設されている。
このオーバーキャップ39も、外筒体12に合わせてAS樹脂製の透明で、平断面形状を正12角形として、外筒体12からオーバーキャップ39にかけての部分で統一性を有する外観となるようにしている。
内筒体2は、外筒体12の周壁14に内接するように下端部から上端部にかけて緩やかに縮径される平断面形状が正12角形の周壁4を有する。そして外筒体12の下端側から嵌入して、この周壁4の上端面が外筒体12の内鍔周片15に当接した状態で嵌合状態となる。
また、この嵌合状態で、外筒体12と内筒体2の上端面の高さ位置が一致し、内鍔周片15の内周端面と、内筒体2の周壁4の上端部内周面が同一周面状に揃った状態となっている。
また、周壁4の内周面、上端部には周段部4aが周設され、この周段部4a部分には後述するリング体21と係合する係止凹部9が形成されている。
また内筒体2の周壁4の内周面上端部から、容器本体31の口筒部32に螺合組付きするための円筒状の螺合筒8が垂下設されている。
また、この螺合筒8の中央高さ位置から内鍔片6を介して、ポンプ33のステム33sのためのガイド筒7を配設している。
そして、螺合筒8を容器本体31の口筒部32に螺合組付けすることにより、内鍔片6がポンプ33のフランジ35をパッキン37を介して口筒部32の上端面に密閉状に押付けて、ポンプ33が口筒部32に組付け固定される。
リング体21は短円筒状の嵌入筒片22aとこの嵌入筒片22aの上端から外鍔状に周設される外鍔周片22bから形成される断面が逆L字状の周壁22を有する。また嵌入筒片22aの外周面には前述した内筒体2の係止凹部9と係止部を形成する係止突片23が4箇所に突設されている。(図5(a)、(b)参照)

次に、この外筒体12と内筒体2とリング体21の3つ部材からなるキャップ体1の成形方法について説明する。
このキャップ体1は外筒体12に内筒体2を嵌入組み付けした二重壁筒体10(図4参照)をインサート材としたインサート射出成形法によりリング体21を形成することにより製造することができる。(勿論、外筒体12と内筒体2の成形工程も含めた生産工程全体の生産性を考慮して予め外筒体12と内筒体2を嵌合した二重壁筒体10金型にセットするのではなく、金型内で外筒体12と内筒体2を嵌合して二重壁筒体10とする方法も選択することができる。)
その成形手順は概略次の(1)〜(3)に記載するようである。
(1)AS樹脂製の外筒体12の中にPP樹脂製の内筒体2を嵌入組付けして二重壁筒体10とする。この際、内筒体2の周壁4の上端面が外筒体12の内鍔周片15に当接しその嵌入限界が決まる。
(2)二重壁筒体10をインサート材として射出成形金型にセットする。
(3)射出成形により金型内で、外筒体12の内鍔周片15の上面から内周端面そして内筒体2の周段部4aにかけての部分に溶融状態のSS樹脂を流動、充填してリング体21を形成する。
上記手順の成形方法において、リング体21の成形では、溶融樹脂が図5(a)に示されるような外鍔周片22bの上面に対応する位置に配設されるピンゲートPGから供給され、リング体21を形成する金型キャビティの全周に流動し、保圧充填されるので、リング体21と外筒体12の内鍔周片15の上面から内周端面にかけての部分に接着部S(図2中、二重破線で示す。)が形成され、またリング体21の嵌入筒片22aの下端部は内筒体2の周段部4aに密着状態となり、内筒体2の上端部は外筒体12の周壁14上端部と内鍔周片15とリング体21の嵌入筒片22aにより3方から強固に挟持される。(図2参照)
ここで、本実施例では上記のようにピンゲートPGを採用してリング体21を射出成形するようにしたが、勿論、リング体21の形状によって成形時における溶融樹脂の流動性、充填性を考慮して他の形状のゲートを選択することができる。
また、リング体21のインサート成形時に溶融状態のAS樹脂が、内筒体2の周段部4aに形成された係止凹部9に流入、充填して係止突片23が形成され、この係止凹部9と係止突片23によりアンダーカット状に、内筒体2の抜け出しを防止する機能を発揮する係止部Bが形成され、これら接着部分Sと密着部と係止部Bにより嵌合係止部F形成され、外筒体12と内筒体2の上端部が強固に、そしてがたつきのない状態で組付き固定される。
また、上記係止部Bは外筒体12と内筒体2の空回りを防ぐ回動係止部Kとしての機能も発揮するが、本実施例のキャップ体1では外筒体12と内筒体2の相互に周接する双方の側周面の平断面形状が正12角形であり(図3参照)、この周接部分でも同様に回動係止部Kとしての機能が発揮される。
ここで、本実施例ではアンダーカット状の係止部Bと回動係止部Kを設けるようにしたが、これら係止部は本発明の二重壁筒状の合成樹脂製成形品の用途によって、使用時の力の作用を考慮して一方、あるいは双方を省略することもできる。すなわち、内筒体2の抜け出しや、外筒体12と内筒体2の空回りに係る心配がない用途では、リング体21と外筒体12上端部との接着部Sと、リング体21と内筒体2上端部との密着部により嵌合係止部F形成することもできる。
次に、本実施例のキャップ体1の外観、さらには加飾性の面について説明する。嵌合係止部Fとしての機能を発揮するリング体21は、インサート成形により形成されるので外筒体12に熱溶着により段差を生じることなく嵌合させて、外観を損なうことなくスムーズに一体状に連設することができる。
また、透明でも接着部Bにおける継ぎ目も見えないようにすることができるので第3の部材であるリング体21は、外から見ると外筒体12と同一部材として認識され、全体としてすっきりとした外観とすることができる。
また、本実施例の場合、透明な外筒体12の中に乳白色の内筒体1が浮かんでいるような視覚効果が発揮され、さらに外筒体12と内筒体2を正12角形筒状としたことにより、光の入射と反射方向によりクリスタル状の光学的な視覚効果を現出させることができる。
さらに、本発明の二重壁筒状の合成樹脂製成形品では、たとえば上端部と下端部では二重壁を周設させ、所定の高さ範囲で外筒体12と内筒体2の間に間隙を形成するような構成を容易に実現でき、このような二重壁間の間隙によりさらに光学的な視覚効果を効果的に現出させることができる。
なお、インモールド成形によれば、第3の部材であるリング体21による嵌合係止部Fは外筒体12および内筒体2の端部の形状を組み合わせて、さまざまな態様で形成することができる。
図6(a)、(b)はそれぞれ嵌合係止部Fの他の例を示す要部拡大縦断図である。
図6(a)の例は、図1の実施例のように外筒体12の上端に内鍔周片15を周設しないで、単に外筒体12の周壁14の上端面と、内筒体2の周壁4の上端面を同一高さに揃えた状態でリング体21をインサート成形したものであり、この場合には外筒体12の周壁14の上端面とリング体21の間に接着部Sが形成される。また、この例では係止部Bを構成する係止凹部9の形状をテーパー状にしており、このようにすることにより内筒体2の射出成形における型開き機構を比較的簡単にすることができる。
図6(b)の例は内筒体2の周壁4の上端面を外筒体12の周壁14の上端面より若干突出した状態でリング体21をインサート成形したものである。
また、この例では係止部Bを構成する係止凹部9を内筒体2の周壁4の外周面側に形成するようにしており、この場合も内筒体2の射出成形における型開き機構を比較的簡単にすることができる。
以上、本発明の二重壁筒状の合成樹脂製成形品についての実施の形態を実施例に沿って説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
たとえば、上記実施例では成形品をポンプ装着用のキャップ体としたが、本発明はこのようなキャップ体の他にも、一般的に二重壁筒状の合成樹脂製成形品に適用することができ、用途によって成形品の上端部、下端部、あるいは双方をインサート成形によるリング体で組付け固定して使用することができる。
また、内筒体2の外表面を塗装や、金属蒸着により加飾することにより、透明性の外筒体12を透してさらに高度な光学的な視覚効果を現出させることができる。また、このような加飾性だけでなく二重壁を利用してさまざまな機能を発揮させることができる。
また、前述したようにインモールド成形方法によれば、第3の部材であるリング体21による嵌合係止部Fの形成態様は大きな自由度を有し、図6に示した例の他にもさらにさまざまな構成とすることができる。
以上説明したように、本発明の二重壁筒状の合成樹脂製成形品は、外観上の美観を損ねることなく外筒体と内筒体の端部を強固に組付け固定できるものであり、二重壁による外観上の美観、機能を生かして化粧料容器等の分野での幅広い展開が期待される。
本発明の成形品の一実施例のキャップ体を示す縦断側面図である。 図1の嵌合係止部近傍を拡大して示す要部拡大縦断面図である。 図1のA−A線に沿って示す平断面図である。 図1中の外筒体内に内筒体を嵌入組付けした二重壁筒体を示す縦断側面図である。 図1の成形品のリング体を示す(a)縦断側面図と、(b)底面図である。 (a)、(b)はそれぞれ嵌合係止部の他の形成態様の例を示す要部拡大縦断面図である。
符号の説明
1 ;キャップ体
2 ;内筒体
4 ;周壁
4a;周段部
6 ;内鍔片
7 ;ガイド筒
8 ;螺合筒
9 ;係止凹部
10;二重壁筒体
12;外筒体
14;周壁
15;内鍔周片
21;リング体
22;周壁
22a;嵌入筒片
22b;外鍔周片
23;係止突片
31;容器本体
32;口筒部
33;ポンプ
33s;ステム
34;ノズルヘッド
35;フランジ
37;パッキン
39;オーバーキャップ
S ;接着部
B ;係止部
F ;嵌合係止部
K ;回動係止部
PG;ピンゲート

Claims (6)

  1. 合成樹脂製の外筒体(12)と、該外筒体(12)に嵌入組付きする内筒体(2)により二重壁筒体(10)が形成され、前記外筒体(12)に熱溶着による接着が可能な合成樹脂製で、前記二重壁筒体(10)の上端部と下端部のうち少なくとも一方の端部で外筒体(12)と内筒体(2)の端部を組付き固定する嵌合係止部(F)としての機能を発揮するリング体(21)を有し、前記リング体(21)は、前記外筒体(12)と内筒体(2)をインサート材としたインサート成形により外筒体(12)の端部に熱溶着により一体周設される構成とした二重壁筒状の合成樹脂製成形品。
  2. 筒体(2)とリング体(21)の間に、前記内筒体(2)の抜け出しを防止するアンダーカット状の係止部(B)を形成する構成とした請求項1記載の二重壁筒状の合成樹脂製成形品。
  3. 上端面の高さ位置を揃え、内筒体(2)の上端部が外筒体(12)に内周接し、該外筒体(12)の上端に内鍔状に内筒体(2)の上端面に当接する内鍔周片(15)を周設し、
    リング体(21)は、外筒体(12)の内鍔周片(15)の内周端面と内筒体(2)の上端部内周面に外周接する嵌入筒片(22a)と、該嵌入筒片(22a)の上端から外鍔状に周設され、前記内鍔周片(15)の上面に当接する外鍔周片(22b)から形成される断面が逆L字状の周壁(22)を有する構成とし、
    前記リング体(21)が外筒体(12)の内鍔周片(15)の上面から内周端面にかけての部分に熱溶着して接着部(S)を形成し、前記リング体(21)の嵌入筒片(22a)が内筒体(2)の上端部に密着状に外周接して嵌合係止部(F)を形成する構成とした請求項1または2記載の二重壁筒状の合成樹脂製成形品。
  4. 外筒体(12)と内筒体(2)の間、又は内筒体(2)とリング体(21)の間の少なくとも一方の間に相互の回動を不能にする回動係止部(K)を形成する構成とした請求項1、2または3記載の二重壁筒状の合成樹脂製成形品。
  5. 外筒体(12)が透明性を有する構成とした請求項1、2、3または4記載の二重壁筒状の合成樹脂製成形品。
  6. ポンプ付き注出容器のポンプを容器本体の口筒部に装着するための、上下両方向に開口したキャップ体として使用される請求項1、2、3、4または5記載の二重壁筒状の合成樹脂製成形品。
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