JP4831345B2 - サスペンション装置 - Google Patents
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Description
第1の実施形態を図1〜図3に基いて説明する。第1の実施形態のサスペンション装置1は、ステアバイワイヤシステムが構築される車両のサスペンション装置1であって、車両の前輪側の左右に設けられる。なお、後輪を操舵する車両(いわゆる4WS)においては、後輪の左右に設けてもよい。また、前輪は通常のステアリング装置とし、後輪側のみ本願発明のサスペンション装置を適用してもよい。
サスペンション装置1は、車体側部材と車輪側部材とからなるシリンダ装置2と、車輪側部材を車体側部材に対して軸線L0回りに回転させて車輪を操向させる操向装置と、によって構成される。車体側部材は、基端部が車体に固定されると共に先端部にピストン5が固定されたロッド4からなる。車輪側部材は、内周面にピストン5が摺接されるシリンダ内筒6と該シリンダ内筒6に対して同軸に設けられるシリンダ外筒7とを備え、該シリンダ外筒7の先端部外周面には、ナックルを介して車輪に接続されるブラケット8が設けられる。操向装置は、車体に固定されるマウント9(モータヨーク)と、該マウント9に収容されてロッド4の基端部に軸線L0回りに回転可能に支持される出力軸10とからなるトルクモータ3(アクチュエータ)を備える。
サスペンション装置1によれば、操向装置のトルクモータ3(アクチュエータ)によってシリンダ装置2の車輪側部材(シリンダ6,7)を車体側部材(ロッド4)に対して軸線L0回りに回転させることにより車輪が操向されるので、車両の各車輪を個別に制御することが可能になり、車両の挙動をより細かくコントロールすることで走行安定性を向上させることができる。
また、サスペンション装置1によれば、シリンダ装置2に対して同軸に設けられたトルクモータ3(アクチュエータ)によって当該シリンダ装置2の車輪側部材(シリンダ6,7)を車体側部材(ロッド4)に対して軸線L0回りに回転させるので、トルクモータ3を含む操向装置をサスペンション装置1に一体で組み込むことができ、操向装置を含むサスペンション装置1を省スペース化することができると共に組付け作業を効率化することができる。
さらに、サスペンション装置1によれば、トルクモータ3(アクチュエータ)をマウント9の内部に設けることで、ばね下重量を軽量化することが可能になり、乗り心地の悪化を防ぐと共に走行性能を高めることができる。
なお、トルクモータ3(アクチュエータ)に減速機を設けてサスペンション装置1を構成してもよい。この場合、トルクモータ3を小型することが可能になり、サスペンション装置1をより省スペース化することができる。
なお、本実施の形態では、車輪側部材をシリンダ6,7とし、車体側部材をロッド4とした例を示したが、これに限らず、いわゆる倒立タイプの油圧緩衝器の場合、本サスペンション装置を上下逆転させ、車輪側部材をロッドとし、車体側部材をシリンダとしてもよい。
また、上記実施の形態では、カバー部材を円筒状の部材としたが、これに限らず、シリンダ7に対し、軸方向に相対移動可能でかつ回転不能に係合するものならば、どのような構成であってもよい。
第2の実施形態を図4〜図6に基いて説明する。なお、第1の実施形態のサスペンション装置1と同一又は相当する構成には、同一の名称及び符号を付与すると共にその詳細な説明を省略する。第2の実施形態のサスペンション装置21は、ロッド4(車体側部材)、ピストン5、シリンダ6,7(車輪側部材)、ブラケット8、トルクモータ3(アクチュエータ)、ナックル22、並びにロアアーム23(アーム部材)によって構成される。ナックル22は、シリンダ外筒7に接合されたブラケット8に固定的に接続される。また、ナックル22は、ジョイント24を介してロアアーム23に、当該ジョイント24に形成された軸部25の回りに回転可能に接続される。なお、ジョイント24は、ピン26を介してロアアーム23に、当該ピン26の回りに回転可能に接続される。
なお、トルクモータ3(アクチュエータ)に減速機を設けてサスペンション装置21を構成してもよい。この場合、トルクモータ3を小型することが可能になり、サスペンション装置21をより省スペース化することができる。
なお、本第2の実施の形態にあっても、第1の実施の形態と同様に倒立式油圧緩衝器に用いることもできる。
また、前記ロアアーム23は、ストラットサスペンションに必須となるロアアーム(リンク)と兼ねることが望ましい。
第3の実施形態を図7に基いて説明する。なお、第1及び第2の実施形態のサスペンション装置1,21と同一又は相当する構成には、同一の名称及び符号を付与すると共にその詳細な説明を省略する。
車輪側部材は、内周面にピストン5が摺接されると共に外周面にブラケット8が接合されるシリンダ32からなる。アクチュエータは、ロッド4(車体側部材)とシリンダ32(車輪側部材)との間に配設されたトルクモータ3(操向用モータ)と減衰用リニアモータ33(減衰用モータ)とによって構成される。減衰用リニアモータ33は、シリンダ32の内周面に設けられて軸方向の磁力を有する減衰用マグネット34と、ロッド4の先端部に設けられる減衰用コイル35(電磁石)とからなる。また、減衰用リニアモータ33は、リング状の減衰用マグネット34が軸方向(図7における上下方向)に所定間隔で積層配置され、減衰用コイル35が減衰用マグネット34に対向配置される。
なお、本第3の実施の形態にあっても、第1の実施の形態と同様に倒立させて用いることもできる。
また、本第3の実施の形態にあっては、ロッド側に磁石を、シリンダ側にコイルを設けた例を示したが、これに限らず、ロッド側にコイル、シリンダ側に磁石を設けてもよい。
第4の実施形態を図8に基いて説明する。なお、第1〜第3の実施形態のサスペンション装置1,21,31と同一又は相当する構成には、同一の名称及び符号を付与すると共にその詳細な説明を省略する。第4の実施形態のサスペンション装置41は、ロッド4(車体側部材)、ピストン5、シリンダ6,7(車輪側部材)、ブラケット8、並びにトルクモータ3(アクチュエータ)によって構成される。トルクモータ3は、円筒状に形成されるカバー42と、シリンダ外筒7の外周面に設けられて周方向の磁力を有するマグネット43と、カバー42の内周面に配設されるコイル44(電磁石)とからなる。また、トルクモータ3は、リング状のマグネット43が軸方向(図7における上下方向)に積層配置され、コイル44がマグネット43に対向配置される。
なお、トルクモータ3(アクチュエータ)に減速機を設けてサスペンション装置41を構成してもよい。この場合、トルクモータ3を小型することが可能になり、サスペンション装置41をより省スペース化することができる。
なお、本第4の実施の形態にあっても、第1の実施の形態と同様に倒立式油圧緩衝器に用いることもできる。
また、本第3の実施の形態にあっては、ロッド側に磁石を、シリンダ側にコイルを設けた例を示したが、これに限らず、ロッド側にコイル、シリンダ側に磁石を設けてもよい。
Claims (8)
- 車体と車輪との間に設けられ、車輪の上下動に応じて軸方向へ相対変位される車体側部材と車輪側部材とから構成されるシリンダ装置と、
前記シリンダ装置に設けられ、前記車輪側部材を前記車体に対して軸線回りに回転させて車輪を操向させるアクチュエータと、
前記車輪側部材の周囲を覆う円筒状の部材で構成され、前記車輪側部材と軸方向に相対移動可能でかつ回転方向に回転不能に係合される回転部材と、
を具備し、
前記アクチュエータは、前記回転部材と前記車体との間に、前記回転部材と前記車体とを相対回転させるように設けられることを特徴とするサスペンション装置。 - 一端が前記車体に回動可能に取り付けられたアーム部材を設け、該アーム部材の他端側と前記車輪側部材との間に前記アーム部材と前記車輪側部材とを相対回転させるように前記アクチュエータを設けたことを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
- 前記アクチュエータをケーシングと該ケーシングに対し回動する出力軸とから構成し、前記車輪側部材の端部に前記出力軸を固定し、前記ケーシングを前記アーム部材の他端側に取り付けたことを特徴とする請求項2に記載のサスペンション装置。
- 前記車体側部材を前記車体に回転不能に取付け、該車体側部材と前記車輪側部材との間に、該車体側部材と前記車輪側部材とを相対回転させるように前記アクチュエータを設けたことを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
- 前記車輪側部材と前記車体側部材とは一方が円筒部材で、他方が該円筒部材内に挿入される円形部を有する部材で構成され、前記車輪側部材または前記車体側部材の一方の部材に操向用コイルを設け、他方に操向用マグネットを設けることにより、前記アクチュエータを構成したことを特徴とする請求項4に記載のサスペンション装置。
- 前記車輪側部材または前記車体側部材の一方の部材に減衰用コイルを設け、他方に減衰用マグネットを設けることにより、前記車輪側部材と前記車体側部材との軸方向の移動に対し減衰力を発生させたことを特徴とする請求項5に記載のサスペンション装置。
- 前記車輪側部材と軸方向に相対移動可能で前記車輪側部材の周囲を覆う円筒状のカバー部材を前記車体側に設け、前記車輪側部材または前記カバー部材の一方の部材に操向用コイルを設け、他方に操向用マグネットを設けることにより、前記アクチュエータを構成したことを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
- 前記車輪側部材と前記車体側部材とが油圧緩衝器のロッドとシリンダとで構成されるように前記シリンダ装置を構成したことを特徴とする請求項1、2、3、4、7のいずれかに記載のサスペンション装置。
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