JP4830783B2 - 食器洗い機 - Google Patents

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Description

本発明は、食器の洗浄を行う食器洗い機に関するものである。
従来、この種の食器洗い機の騒音対策は、食器洗い機の構造体による防音対策や、洗浄ポンプを駆動するモータを低回転で駆動する低騒音コースを設けること等で行っていた(例えば、特許文献1参照)。
実開平4−130756号公報
しかし、食器洗い機の騒音の大きな要因のひとつに、噴射された洗浄水が、直接洗浄槽に当たる音があり、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方により、噴射された洗浄水が、直接洗浄槽に当たる割合が増えると騒音が増加する傾向にある。構造体による防音対策でこの課題を対策するとコストがかかり、また、洗浄ポンプを駆動するモータを低回転で駆動する低騒音コースは、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方に関係なく、モータを低回転で駆動するため、洗浄性能との両立のために時間がかかるなどの課題があった。
また、食器洗い機は、食後の団欒の時間帯や、夜間などに使用者が直接機器を操作しない状態で使用されるため、その騒音は睡眠、会話、TVなどの鑑賞の妨げになりやすい。
本発明は、上記の課題を解決するもので、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方に左右されることなく、選択した閾値以下の騒音で最適な洗浄時間で洗浄を行う食器洗い機を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の食器洗い機は、食器等の被洗浄物を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽内の洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプによって加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、前記洗浄ポンプを駆動するモータと、前記モータの駆動を制御する制御手段と、騒音を検知する音量検知手段とを具備し、前
記制御手段は、複数の運転コース毎に騒音の音量に対する複数の閾値を有し、各々の運転コースの運転時に、前記音量検知手段により検知した騒音の音量が、選択した閾値より高いことを検知した時に、前記洗浄水の噴射力を下げて運転時の音量を前記選択した閾値以下になるように洗浄水を噴射するようにしたものである。
これにより、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方に左右されることなく、選択した閾値以下の騒音で最適な洗浄時間で洗浄することが可能となる。
本発明の食器洗い機は、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方に左右されることなく、選択した閾値以下の騒音で最適な洗浄時間で洗浄することができる。
第1の発明は、食器等の被洗浄物を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽内の洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプによって加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、前記洗浄ポンプを駆動するモータと、前記モータの駆動を制御する制御手段と、騒音を検知する音量検知手段とを具備し、前記制御手段は、複数の運転コース毎に騒音の音量に対する複数の閾値を有し、各々の運転コースの運転時に、前記音量検知手段により検知した騒音の音量が、選択した閾値より高いことを検知した時に、前記洗浄水の噴射力を下げて運転時の音量を前記選択した閾値以下になるように洗浄水を噴射するようにしたことにより、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方に左右されることなく、選択した閾値以下の騒音で最適な洗浄時間で洗浄を行うことが可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、制御手段は、洗浄ポンプを駆動するモータの回転数を制御して洗浄水の噴射力を変化させるようにしたことにより、発生する音量の制御を容易に行うことができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、洗浄槽と洗浄ノズルを連通する循環経路に経路損失増加手段を設け、前記経路損失増加手段により経路損失を変化させて洗浄水の噴射力を変動させるようにしたことにより、発生する音量の制御を簡単な構成で行うことができる。
の発明は、第1〜第のいずれか1つの発明において、食器等の被洗浄物を洗浄する洗浄工程は、洗い工程と複数回のすすぎ工程を有し、制御手段は、最初あるいは途中の工程で運転時の音量を所定の値以下になるように運転した時は、次の工程以降でも継続して運転時の音量を所定の値以下になるように運転を行うようにしたことにより、常に選択した閾値以下の騒音で洗浄を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1〜図4において、1は食器洗い機の本体2内に形成した洗浄槽で、洗浄を行う食器をセットする食器かご3を取り出し可能に設置する。洗浄槽1の底部には水を貯める貯水部4を設けている。洗浄槽1への給水は、水道水の止水あるいは給水を行う給水弁(図示せず)を設けた給水経路(図示せず)を介して行われ、供給される水を所定の水位に保つ水位センサ(図示せず)、および制御手段22により行われる。
5は貯水部4に貯水された水を加圧する洗浄ポンプで、この洗浄ポンプ5内のインペラ6の回転軸7と、洗浄ポンプ5の駆動源であるモータ8の回転軸7を同心として略鉛直方向に構成し、洗浄ポンプ5をモータ8の下方に配設している。9は洗浄ポンプ5内に洗浄水を流入させる吸込み経路で、洗浄ポンプ5とこの洗浄ポンプ5を駆動するモータ8との間に設けてあり、インペラ6の回転軸7を取り囲むように中心付近に形成している。
洗浄ポンプ5は、インペラ6を正逆反転可能な遠心式とし、正転時は第1の吐出口10から洗浄水を吐出して洗浄ノズル11へ供給し、噴射口12から洗浄槽1内に噴射する。洗浄ノズル11は水平方向に回転可能に設けてあり、噴射口12から洗浄水を噴射する際の反力で回転し、洗浄槽1内の広い範囲に噴射できるようにしている。
13は切り替え弁であり、インペラ6の正転時は洗浄ポンプ5内に発生する、第1の吐出口10に向かう洗浄水の流れにより第2の吐出口14を閉鎖し、反転時は、正転時と逆の洗浄水の流れをきっかけとして第2の吐出口14を開放する。この切り替え弁13の動作により、洗浄ポンプ5の逆転時は、第2の吐出口14から機外へ洗浄水を吐出して排水を行う。
なお、排水動作は洗浄ポンプ5と別に設けた排水ポンプ(図示せず)でも可能であり、これらの動作は、モータ8の駆動を制御する制御手段22により行われる。
15は貯水部4に貯水された水を加熱するヒータで、乾燥時は送風手段(図示せず)により洗浄槽1内に供給される送風を加熱する。16は食器に付着していた残菜を補足するフィルタである。21は本体2や本体2の蓋などに設けられた表示操作部21であり、使用者の運転コース選択動作や、選択により設定された状態の表示等を行う。
次に、上記実施の形態における動作について説明する。まず、制御手段22により水道水が洗浄槽1の内部へ給水され、洗浄槽1の底部に設けられた貯水部4に貯まり、所定の水位になったところで給水を停止する。次に、洗浄ポンプ5が正転動作し、貯水部4の洗浄水は洗浄ポンプ5により加圧され、吸込み経路9を通りインペラ6の上部に設けた吸込み口17から洗浄ポンプ5内へ入り、第1の吐出口10から洗浄水を吐出して洗浄ノズル11へ供給し、噴射口12から洗浄槽1内の食器かご3に置かれた食器に向けて噴射され洗浄を行う。
食器の汚れを落とした洗浄水は再び貯水部4へ戻る。洗浄水はヒータ15によって加熱され、予め設定されている適度な高温となって洗浄力が高められるとともに、洗浄を行った洗浄水の汚染物はフィルタ16により捕捉され、再び洗浄ポンプ5へと循環して洗浄を行う際に汚染物の再付着を抑える。所定の洗浄が終了すると洗浄ポンプ5を反転動作し、第2の吐出口14から機外へ洗浄水を吐出して排水を行う。
これらの洗浄工程の中で、音量検知手段18により運転時に発生する騒音の音量を検知する。食器洗い機の運転中に発生する騒音には、洗浄ポンプ5や、吸い込み経路9から洗浄ノズル11までの経路で発生する流体音、モータ8が発生するモータ音、洗浄水が噴射口12から噴射される噴射音、噴射された洗浄水が食器や洗浄槽1に当たる衝突音、食器や洗浄槽1に当たった後の洗浄水が貯水部4の水面や直接洗浄槽1に落下する際に発生する滴下音などがある。
このうち噴射された洗浄水が食器や洗浄槽1に当たる衝突音は、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方により、噴射された洗浄水が、直接洗浄槽1に当たる割合が増えると騒音が増加する傾向にある。また、直接洗浄槽1に当たる洗浄水は、ほとんど洗浄に寄与しない。
使用者は、電源投入後、表示操作部21を操作し、コースボタンで複数ある運転コースの中から所望の運転コースを選択し、必要に応じて乾燥時間の設定を行い、時間帯や周囲の環境あるいは運転時間などに合わせて所望の音量を選択する。各選択手順は順不同でもよい。また、音量の選択肢は3つ以上でもよい。
制御手段22は、表示操作部21の各音量に対する複数の閾値を有し、図5に示すように、制御手段22は、音量検知手段18により、運転時に食器洗い機が発生する騒音の音量を検知し、選択された閾値よりも音量が高い場合は、洗浄ノズル11の噴射口12から噴射する洗浄水の噴射量を下げる。噴射量の低減手段は、洗浄ポンプ5を駆動するモータ8の回転数を制御手段により下げることにより行う。
また、図6に示すように、制御手段22は、音量検知手段18により、運転時の食器洗い機が発生する騒音の音量を常に把握し、閾値よりも音量が高い場合は段階的に洗浄ノズル11の噴射口12から噴射する洗浄水の噴射量を下げてもよい。
また、噴射量の低減手段として、図7(a)、(b)に示すように、洗浄槽1と洗浄ノズル11を連通する循環経路19にボール弁などによる経路損失増加手段20を設け、前記経路損失増加手段20により経路損失を変化させて洗浄水の噴射力を変動させる構成でもよい。
さらに、複数の洗浄ノズル11を有する場合、洗浄ポンプ5から同時に洗浄水が搬送される洗浄ノズル11の数を切り替え弁などにより切り替える構成でもよい。
また、音量検知手段18による音量検知は、瞬時の値よりも変動を考慮した時間平均が望ましい。
また、噴射量の低減に応じて洗浄性能を確保するために、運転時間を延長してもよい。
また、音量検知手段18はマイクによる音を検知する手段や、振動センサ等による振動を検知するものでもよい。
以上のように本実施の形態によれば、洗浄ポンプ5を駆動するモータ8と、モータ8の駆動を制御する制御手段22と、騒音を検知する音量検知手段18と、複数の運転コース毎に騒音の音量に対する複数の閾値を具備し、前記制御手段22は、洗浄ポンプ5の駆動時に音量検知手段18により検知した運転音の音量が所定の値以下になるように洗浄水を噴射するようにしたことにより、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方に左右されることなく、選択した閾値以下の騒音で最適な洗浄時間で洗浄することが可能となる。
以上のように、本発明にかかる食器洗い機は、被洗浄物となる食器の量や種類、配置の仕方に左右されることなく、選択した閾値以下の騒音で最適な洗浄時間で洗浄することが可能となる食器洗い機として有用である。
本発明の実施の形態1の食器洗い機の断面図 同食器洗い機の洗浄ポンプおよびモータの拡大断面図 同食器洗い機の洗浄ポンプの内部平面図 同食器洗い機の表示操作部の配置図 同食器洗い機の動作説明図 同食器洗い機の他の例の動作説明図 (a)同食器洗い機の経路損失増加手段の低圧損時の断面図(b)同高圧損時の断面図
符号の説明
1 洗浄槽
5 洗浄ポンプ
8 モータ
11 洗浄ノズル
18 音量検知手段
22 制御手段

Claims (4)

  1. 食器等の被洗浄物を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽内の洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプによって加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、前記洗浄ポンプを駆動するモータと、前記モータの駆動を制御する制御手段と、騒音を検知する音量検知手段とを具備し、前記制御手段は、複数の運転コース毎に騒音の音量に対する複数の閾値を有し、各々の運転コースの運転時に、前記音量検知手段により検知した騒音の音量が、選択した閾値より高いことを検知した時に、前記洗浄水の噴射力を下げて運転時の音量を前記選択した閾値以下になるように洗浄水を噴射するようにした食器洗い機。
  2. 制御手段は、洗浄ポンプを駆動するモータの回転数を制御して洗浄水の噴射力を変化させるようにした請求項1記載の食器洗い機。
  3. 洗浄槽と洗浄ノズルを連通する循環経路に経路損失増加手段を設け、前記経路損失増加手段により経路損失を変化させて洗浄水の噴射力を変動させるようにした請求項1または2記載の食器洗い機。
  4. 食器等の被洗浄物を洗浄する洗浄工程は、洗い工程と複数回のすすぎ工程を有し、制御手段は、最初あるいは途中の工程で運転時の音量を所定の値以下になるように運転した時は、次の工程以降でも継続して運転時の音量を所定の値以下になるように運転を行うようにした請求項1〜のいずれか1項に記載の食器洗い機。
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