JP4830413B2 - 紙幣入出金装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、上述した特許文献1の技術は、2つの金種別紙幣収納部を1つの昇降装置により作動させて消費電力を節減することには有効であるが、2つの金種別紙幣収納部が縦配置とされているため、これを装着した自動紙幣レジ釣銭機等はその高さが高くなり、精算所の台上に設置するには不向きである。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、2つの金種別紙幣収納部を並設して紙幣入出金装置の薄型化を図ると共に、1つの駆動機構でそれぞれの金種別紙幣収納部を作動させる手段を提供することを目的とする。
図1において、1は紙幣レジ釣銭機であり、小売店や大型量販店等の精算所に設置されている。
2は紙幣入出金口部であり、入出金口2aを備えて、レジ係員が顧客から受取った紙幣や補充紙幣を投入する入金口としての機能と、釣銭として出金する紙幣を集積するための出金口としての機能を有する。
図2において、4は回収庫であり、紙幣レジ釣銭機1に装着可能に構成され、入金処理時に紙幣鑑別部5で鑑別した異常搬送紙幣(以下、入金リジェクト紙幣という。)や精算処理時に回収する千券収納部8と5千券収納部9に集積された紙幣を回収する。
6は出金リジェクト庫であり、紙幣鑑別部5で出金処理や回収処理時に異常搬送紙幣と鑑別された紙幣を出金リジェクト紙幣として収納する。
本実施例においては第1の金種別紙幣収納部を千円紙幣を収納するための千券収納部8とし、第2の金種別紙幣収納部を5千円紙幣を収納するための5千券収納部9として説明する。
5千券収納部9は、紙幣鑑別部5で5千円紙幣と鑑別した紙幣を集積板9aに集積して収納すると共に、釣銭に用いない1万円紙幣や2千円紙幣の非出金用金種の紙幣を収納する機能を有する他、集積した5千円紙幣を1枚ごとに分離して繰出す機能を有する。
15は搬送モータであり、正逆回転可能に構成されて、モータギア15a、ギアプーリ16、タイミングベルト17を介して駆動ローラ18を正逆回転可能に駆動するモータである。
搬送ベルト12は、搬送ローラ12a、12b、12c、12d、12eによって適度な張力で掛渡されており、搬送ベルト11と対向している部分で搬送ベルト11との摩擦力により駆動される。
フィードローラ25、35、45には、これらを押圧するクランプローラ28、38、48が設けられており、各部から繰出される紙幣を搬送路10へ、または搬送路10から各部へ搬送される紙幣を挟持して安定した搬送が行えるように構成されている。
またフィードローラ25、35、45は、これらと対向配置された分離ローラ29、39、49により押圧され、分離ローラ29、39、49の同軸上には複数の舌片を有する舌片車29a、39a、49aが設けられている。
また、舌片車29a、39a、49aの舌片は、渦巻状の細長いゴム板部材で構成されており、紙幣の繰出時には分離ローラ29、39、49が停止しているため、分離ローラ29、39、49の外径から突出しない状態で収納され、紙幣の集積時には分離ローラ29、39、49の回転に伴って回転し、その遠心力によって図2に示すように放射状に伸長して集積する紙幣の後端を叩いて沈めるように動作する。
51a、51bはトリガセンサであり、発光部と受光部とを対向させた光学式センサであって、発光部からの光を紙幣が遮断したことを受光部が感知し、搬送路10の途中に設置されて紙幣の搬送先を切替える切替ブレード55a、55b、55cの切替のタイミングを検出する。
なお、搬送路10から千券収納部8または5千券収納部9への紙幣の振分けは切替ブレード55cによって行う。
59a、59bは、それぞれ回収庫4、出金リジェクト庫6への紙幣の搬入を確認するための通過確認センサであり、発光部と受光部とを対向させた光学式センサであり、発光部からの光を紙幣が遮断したことを受光部が感知して回収庫4、出金リジェクト庫6へ紙幣が搬入されたことを確認する。
図3は実施例1の紙幣入出金装置を示す斜視図、図4は実施例1の集積アームを示す側面図、図5は実施例1の駆動機構周辺を示す斜視図、図6は実施例1の紙幣ストッパホルダを示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である、図7は実施例1の紙幣入出金装置を示す側面図である。
67はデュアルステージガイドであり、図3の矢印Cで示す紙幣の集積方向の左右両側の集積板8a、9a上に設けられ、集積する紙幣の集積方向の先端を持ち上げる斜面を有して断面形状がくの字型に形成され、紙幣1枚単位で沈み込んで数十枚で完全につぶれる程度のバネ定数で形成された板ばねである。
68、69は集積アームであり、フィードローラ軸35b、45bを回転支点として取付られ、搬送路10から搬送されて集積板8a、9aに集積した紙幣の繰出方向の後端の中心を確実に押さえるように幅広に形成され、図4に示すようにリミッタ68a、69aを、繰出ローラ37、47の外周の一部を突出させたリミッタガイド70に設けた孔70aから突出させる。ここで孔70aはリミッタ68a、69aの上端を係止するように形成され、これによって集積アーム68、69は持ち上げられていないときには、リミッタ68a、69aがリミッタガイド70によって係止される位置まで垂れ下がった状態となる。
図4において、71、72は遮断部であり、集積板8a、9aに集積した紙幣によって集積アーム68、69が上方に押し上げられて図示しないフォトインタラプタセンサを遮ることによって図示しない制御部が集積した紙幣のフル検知を認識する。
図5において、76は千券収納部8と5千券収納部9に設けた紙幣ストッパホルダであり、図6に示すように上端が自由端となって千券収納部8または5千券収納部9の内部へ傾くように取付けた板バネ77を有し、板バネ77に丸リベット76aによって紙幣ストッパ78を重ね合わせて締結固定しており、ストッパ規制部79によって紙幣ストッパ78の千券収納部8または5千券収納部9の内部への傾きを規制すると共に、後方に設けたストッパ背部規制部80によって紙幣ストッパ78の千券収納部8または5千券収納部9の外側への傾きを規制する。
81aはパルスモータ81のモータ軸に取付けられたモータギアである。
82は第1段ギアシャフトであり、モータギア81aに噛み合ってパルスモータ81の回転を減速してトルクアップするための減速ギア82aおよびウォーム82bが形成されている。
カムプレート84は、図7に示すように回転基準位置を設定するための突出部84aを備え、第2段ギアシャフト83と反対側の面で第2段ギアシャフト83の回転軸よりも突出部84a寄りに偏心した位置にカムローラ軸85を有する。
図7において、91はバネ部材としての押圧スプリングであり、押圧スプリング設置部90と集積板8a、9aとの間に設置された圧縮コイルスプリングであって、集積板8a、9aを繰出ローラ37、47の方に押し上げる。
100はパンタグラフ式昇降機構であり、千券収納部8の繰出方向の左右両側に設けられ、集積板8aとベースフレーム65との間にリンク101、102を交差状に、さらにリンク103、104を交差状にしてそれぞれの交差部同士を回転自在に連結し、リンク101は下端をベースフレーム65のフレームリンク支点部65aに回転自在に、上端をリンク104の他端と回転自在に連結し、リンク102は下端をベースフレーム65のフレームスライド孔65bにスライド移動自在に、上端をリンク103の下端に回転自在に連結し、リンク103は上端を集積板9aの板リンク支点部105に回転自在に連結し、リンク104の上端を集積板8aの板スライド孔106にスライド移動可能に連結しており、フレームスライド孔65b、板スライド孔106に沿うリンク102、104の移動によって伸縮動作を行い、集積板8aを平行姿勢を維持させながら昇降させる。
引張りスプリング130は、一端をスプリングフック用ポスト126に取付け、他端の高さが図8に示すように集積板8aが繰出ローラ37に接触したとき、つまり集積板8aが最上位にあるときのスプリングフック用ポスト126と同じ高さとなるように固定されて設置される。
上述した構成の作用について説明する。
一方、第2のカムリンク122の他端と連結してその高さ位置が規制された集積板9aは、第2のカムリンク122の上昇に合わせて押圧スプリング91とパンタグラフ式昇降機110とによって水平な姿勢を保ったまま滑らかに上昇する。
集積板8a、9aはそこに集積された紙幣が繰出ローラ37、47に当接する位置まで上昇するが、集積板8a、9aにそれぞれ集積した紙幣の枚数は異なっていても、図8に示すように集積板8a上の紙幣が繰出ローラ37に当接し、集積板9a上の紙幣がまだ繰出ローラ47に当接していない場合でも、さらにカムローラ軸85を矢印B方向に回転することで集積板9a上の紙幣を繰出ローラ47に接触させる。
集積板8a、9aが待機位置にあるときに、搬送路10によって千券収納部8、5千券収納部9に搬送された紙幣を集積していく。
他端が下降する第1のカムリンク120、121は、連結した連接部材125を介して押圧スプリング91を圧縮しながら集積板8aを下降させる。
一方、他端が下降する第2のカムリンク122は、連結する集積板9aを押圧スプリング91を圧縮させながら下降させる。
そして、待機位置に下がった集積板8a、9aに紙幣を集積するときは、紙幣は搬送路10によって千券収納部8、5千券収納部9内に搬送され、集積アーム68、69の下面をなぞりながら進入して紙幣ストッパ78に衝突し、紙幣ストッパ78に沿うように整列して集積板8a、9aに集積し、集積アーム68、69に押圧されて集積する。
なお、集積板8a、9aの上昇方向にカムプレート84を回転したときに集積板8a、9aに紙幣が引っ掛かる等で集積板8a、9aが上昇しなくなって所定の時間経過しても遮断部71、72が図示しないフォトインタラプタセンサを遮らない等の集積板8a、9aの上昇が止まる異常が発生したときは、カムプレート84を逆に下降方向に一回転させることによって集積板8a、9aを強制的にボトム位置まで下降させて引っ掛かった紙幣を集積板8a、9a上に落とし、急速に集積板8a、9aを再度上昇させる。
図11に示すように集積した紙幣が横ずれして片側のサイドガイド66にもたれかかっていたときは、紙幣を繰出すために集積板8a、9aを上昇させることによってサイドガイド66にもたれかかった紙幣の側端200をサイドガイド66の庇ガイド66aで押し付け、紙幣を集積板8a、9aの中央に寄るようにスライドさせて横ずれを解消する。
また、平行に並べた2つの第1のカムリンクと連接部材とを連結し、さらにこの連接部材を千券収納部の集積板に連結するようにし、第1のカムリンクにかかる負荷を分散して集積板の昇降を行うようにしたので、集積板の傾くことを防止して紙幣を集積する時のジャムの発生を防止し、紙幣入出金装置の休止率を低減することができる。
また、千券収納部の集積板を昇降させるためのカムリンクを2つ設け、2つのカムリンクを1つの連接部材に連結し、この連接部材を集積板に連結したことによって集積板を昇降させたときのパワーを分散できるので、集積板を昇降させるときに集積板が傾くのを防止し、紙幣の集積ジャムの発生を防止でき、紙幣入出金装置の休止率を低減することができる。
また、デュアルステージガイドを設けて集積した紙幣の枚数が少ないときに、紙幣が紙幣ストッパに衝突する位置を高くようにしたので、紙幣が紙幣ストッパに衝突してから落ちるまでの間隔を短くでき、次に搬送された紙幣が前に搬送された紙幣に追突して紙幣ジャムが発生するのを防止でき、紙幣入出金装置の休止率を低減することができる。
また、除電バーをフィードローラの近傍で下方に垂直に伸長するように取付けたことにより、紙幣を集積および繰出すときに除電バーで紙幣に触れて紙幣に帯電した静電気を除去して紙幣同士が静電気によってくっついてしまうことで発生する紙幣の搬送ジャム等を防止でき、紙幣入出金装置の休止率を低下することができる。
また、カムプレートを集積板の上昇方向、下降方向に回転させて集積板を待機位置から繰出ローラに接触する位置の間で昇降するように構成し、紙幣や異物が引っ掛かる等で上昇あるいは下降している集積板が途中で動かなくなる異常が発生したときにカムプレートを集積板の動作方向の逆方向に回転させるので、モータロック等の障害の発生を防止できて、さらに集積板が上昇しない異常では集積板は強制的にボトム位置まで下降するので、引っ掛かっていた紙幣や異物が集積板上に落ちることがあり、集積板が下降しない異常では集積板が上昇するので、引っ掛かっていた紙幣や異物が外れることがあるため、紙幣や異物が引っ掛かることで駆動機構が停止するのを防止するので、紙幣入出金機の休止率を低減できる。
なお、上記実施例1においては、紙幣入出金装置を小売店や大型量販店等の精算所に設置された紙幣レジ釣銭機に装着した場合を例に説明したが、銀行等の金融機関の店舗の窓口に設置されて窓口係員が使用する窓口紙幣取扱端末や一般家庭で使用する家庭内現金管理端末、金融機関の店舗および金融機関の無人店舗、コンビニエンスストア等に設置された自動取引装置、空港搭乗口やフェリー乗船等の窓口で使用する小口紙幣処置端末に装着するようにしてもよい。
2 紙幣入出金口部
2a 入出金口
3 スイッチキー
4 回収庫
5 紙幣鑑別部
5a 鑑別センサ
6 出金リジェクト庫
7 紙幣入出金装置
8 千券収納部
8a、9a 集積板
9 5千券収納部
10 搬送路
11、12 搬送ベルト
11a、11b、11c、11d、11e、11f 搬送ローラ
12a、12b、12c、12d、12e 搬送ローラ
15 搬送モータ
15a モータギア
16 ギアプーリ
17 タイミングベルト
18 駆動ローラ
20、30、40 紙幣繰出機構
21、31、41 モータ
21a、31a、41a モータギア
22、32、42 2段ギア
23、33、43 ギアプーリ
24、34、44 タイミングベルト
25、35、45 フィードローラ
25a、35a、45a フィードローラギア
26、36、46 中間ギア
27、37、47 繰出ローラ
28、38、48 クランプローラ
29、39、49 分離ローラ
29a、39a、49a、58 舌片車
50a、50b、50c 紙幣検出センサ
51a、51b トリガセンサ
54 分岐搬送路
55a、55b、55c 切替ブレード
57 回収口ゲート
57a フィードローラ
57b 従動ローラ
59a、59b 通過確認センサ
65 ベースフレーム
65a フレームリンク支点部
65b フレームスライド孔
66 サイドガイド
67 デュアルステージガイド
68、69 集積アーム
68a、69a リミッタ
70 リミッタガイド
71、72 遮断部
74 除電バー
76 紙幣ストッパホルダ
77 板バネ
78 紙幣ストッパ
79 ストッパ規制部
80 ストッパ背部規制部
81 パルスモータ
81a モータギア
82 第1段ギアシャフト
82a 減速ギア
82b ウォーム
83 第2段ギアシャフト
83a ウォームホイール
84 カムプレート
84 突出部
85 カムローラ軸
85a、85b 第1のカムローラ
85c 第2のカムローラ
90 押圧スプリング設置部
91 押圧スプリング
100、110 パンタグラフ式昇降機構
101、102、103、104、111、112 リンク
104、114 板スライド孔
105、115 板リンク支点
106、116 ステージ駆動用ポスト
120、121 第1のカムリンク
120a、121a、122a リンク孔
120b、121b、122b 支点軸孔
122 第2のカムリンク
125 連接部材
126 スプリングフック用ポスト
127 長孔
130 引張りスプリング
Claims (7)
- 金種別に紙幣を収納する第1の金種別紙幣収納部と、
該第1の金種別紙幣収納部に並設された第2の金種別紙幣収納部と、
前記第1および第2の金種別紙幣収納部に収納される紙幣をそれぞれ集積する集積板と、
該集積板を押し上げるバネ部材と、
前記第1および第2の金種別収納部の間に配置されたカムプレートと、
該カムプレートの回転軸の中心から偏心した位置に同軸に取付けられた第1のカムローラおよび第2のカムローラと、
該第1のカムローラに一端が当接し、前記第1の金種別紙幣収納部の集積板に他端が連結すると共に、中間部を回転可能に支持された第1のカムリンクと、
前記第2のカムローラに一端が当接し、前記第2の金種別紙幣収納部の集積板に他端が連結すると共に、中間部を回転可能に支持された第2のカムリンクとを備え、
前記カムプレートの回転動作により、前記第1および第2のカムリンクを介して前記第1および第2の金種別紙幣収納部の集積板を同期させて昇降することを特徴とする紙幣入出金装置。 - 請求項1において、
前記第1のカムリンクを、連接部材を介して前記集積板に連結したことを特徴とする紙幣入出金装置。 - 請求項2において、
前記連接部材に一端を取付け、前記集積板が最上位にあるときに、前記一端と水平となるように他端を固定した引張りスプリングを設けたことを特徴とする紙幣入出金装置。 - 請求項1、請求項2または請求項3において、
前記集積板に、紙幣の集積方向の先端を持ち上げる斜面を有するデュアルステージガイドを設けたことを特徴とする紙幣入出金装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
前記集積板の両側に、集積する紙幣の両側端の整列をガイドするサイドガイドを配置し、 該サイドガイドの上端に、前記集積板側に延在する庇ガイドを設けたことを特徴とする紙幣入出金装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一項において、
前記第1および第2の金種別紙幣収納部に、それぞれの集積板に集積した紙幣の集積方向の先端の中央部を押圧する集積アームを設けたことを特徴とする紙幣入出金装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか一項において、
前記集積板が1方向に動かない異常が発生したときに、前記カムプレートを前記集積板の動作方向と逆方向に回転させるようにしたことを特徴とする紙幣入出金装置。
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