JP4830200B2 - 台はかり - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷重検出機構としてロードセル等の荷重センサセルを利用した台はかりに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から多く用いられている台はかりの荷重検出部の一部断面側面図を図4(a)に、その上面図を同図(b)に示す。受け皿10は、ゴム製の支持部材2a、3aを固着したクロスバー2およびクロスバー3によって支持され、この2本の交差したクロスバー2、3は、水平断面が四角形のスペーサ5を挟んで荷重センサセル1に複数本のネジ4で固定されている。
【0003】
前記荷重センサセル1は互いに平行な2本のはり11、12の両端部を、それぞれ薄肉部11a、11b、12a、および12bを介して可動柱14及び固定柱13に接続したロバーバル機構を用いて構成されており、可動柱14に荷重が作用すると各薄肉部11a、11b、12aおよび12bが撓み、可動柱14は固定柱13に対して平行に変位する。
そして、可動柱14の固定柱13に対する変位は、固定柱13にアーム6aを介して一端が固定され、他端がこの可動柱14に固定されたセンサ6によって検出され、このセンサ6の出力は荷重に比例している。
【0004】
なお、このセンサ6として用いられるものには種々のものがあり、例えば歪みゲージを用いたものや、弦の張力変化による弦の固有振動数変化を検出する方式のもの等がある。
また、荷重センサセル1として、図5に示すように各肉薄部にそれぞれ歪みゲージR1〜R4を接着し、これを4辺とするブリッジ回路(図示せず)を構成して、荷重Fを検出するロードセル8も用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の台はかりは上記のように構成されているが、受け皿に置く被測定物の位置を変えて測定すると、被測定物を受け皿の中心に置いた場合と比較してそれぞれ異なった測定値、すなわち偏置誤差が発生する。
いま、被測定物を中心位置に置いたときの測定値をWc、中心位置からずれた位置(偏置位置)に置いたときの測定値をW、偏置誤差をΔWiで表すと、偏置位置での測定値Wは、次式
W=Wc+ΔWi
の関係を有している。
【0006】
表1は、例えば断面が図6に示すような面積(A1)が2200mm2、中心点Oからの距離(L1)が33.3mmのスペーサ5を用い、6kgの重りを図7の中心位置▲5▼において測定した値を基準(ΔWc=ΔW5=0)として▲1▼〜▲4▼の偏置位置での偏置誤差ΔW1〜ΔW4を測定した結果を示したものである。クロスバー2が上にある場合には、偏置誤差の最大値は1.2、同標準偏差は0.72、中心位置での再測誤差△W5は0.0となり、クロスバー3が上にある場合には、偏置誤差の最大値は−1.3、同標準偏差は0.76、△W5(再測)は0.1となる。
【表1】
【0007】
また、本来ΔW1+ΔW2=0、ΔW3+ΔW4=0であるべきが0にならず、クロスバー2とクロスバー3の上下を入れ替えた場合には偏置誤差も変化する。このような偏置誤差の発生は、被測定物がクロスバー2、3を介して荷重センサセル1の取付面に与える面圧の変化や取付けネジによる締結力に起因するものと考えられている。図7には負荷重心Gが上側クロスバー2にある場合(a)と、下側クロスバー3にある場合(b)について局所的に高い面圧が発生するスペーサ5上の位置範囲を斜線部分で示しているが、この面圧分布の不均一化のために荷重センサセル1の可動柱14に対する垂直及びねじれ方向の荷重が変化し、測定精度を著しく低下させるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、測定場所による偏置誤差を少なくして、測定精度を高かめた台はかりを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の台はかりは、受け皿を支持する交差した上下2本のクロスバーと、複数の歪ゲージを接着した荷重を測定するロードセルと、前記下側クロスバーと前記ロードセルとの間に挿入した一つまたは複数個のスペーサとを複数本のネジで固定するようにした台はかりにおいて、前記スペーサが一つの場合は前記スペーサ自体に段差を設け、前記スペーサが複数個の場合は大きさの異なるスペーサを組合せることで段差を設け、(L2/L)3/(A/A2)
< 1の関係を有することを特徴とするものである。
ただし、
L:前記スペーサと前記ロードセルとの接触面における中心点と当該接触面の端までの最長距離
L2:前記スペーサと前記下側クロスバーとの接触面における中心点と当該接触面の端までの最長距離
A:前記スペーサと前記ロードセルとの接触面積
A2:前記スペーサと前記下側クロスバーとの接触面積である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例による台はかりを図面を参照しながら説明する。図1(a)は、本発明において、荷重センサセルとしてロードセル8を使用した場合の台はかりの荷重検出部の第1実施例を示したもので、計測表示部(図示せず)ならびにスペーサ5a、5b部分以外の構成は従来の台はかりと同等のものを使用している。
【0010】
本実施例では、下側のクロスバー3とロードセル8の可動柱14との間に、図1(b)に示すような3個のネジ孔4aが設けられた接触面積A2、中心点Oとスペーサ端までの最長距離L2の断面を有するスペーサ5bを上側に、接触面積A、中心点Oとスペーサ端までの最長距離Lの断面を有するスペーサ5aを下側にして挿入して、クロスバー2、3とロードセル8を3本のネジ4で固定している。そして、ロードセル8の固定柱13は台はかりの筐体のベース7にネジ止めで固定されている。
【0011】
上記のような構成を用いた場合、ネジ締結によりスペーサ5bに加えられる面圧は、接触面積(A2)に逆比例する。従来の台はかりのスペーサ(接触面積A1)を用いた場合の面圧をPとすると、本実施例によるスペーサ5bの面圧は(A1/A2)Pとなる。また、クロスバー2、3の変形による面圧変化は、クロスバー2、3のたわみ量とスペーサ5bの中心点Oとスペーサ端までの最長距離(L2)の3乗に比例する。従来の台はかりのスペーサ(最長距離L1)の面圧変化をΔPとすると、本実施例によるスペーサ5bの面圧変化は(L2)3ΔPとなり、面圧変化率(ΔP/P)は、L1>L2、A1>A2とすることにより、(L2/L1)3/(A1/A2)倍に低減されることになる。例えば、図1(b)に示すように面積(A2)が820mm2、中心点Oからの距離(L2)が25mmのスペーサ5bを用い場合、上記面圧変化率は約0.15に低減される。ここで、従来の台はかりのスペーサは、上下の接触面ともに、接触面積A1及び最長距離L1であるため、従来の台はかりに比べて面圧変化率を改善するには、本実施例におけるスペーサ5について、(L2/L) 3 /(A/A2)<1の関係を満たすようにすればよい。
【0012】
表2は上記スペーサ5a、5bを用い、6kgの重りを図7の中心位置▲5▼において測定した値を基準として▲1▼〜▲4▼の測定位置での偏置誤差ΔW1〜ΔW4を測定した実測値を示したものである。クロスバー2が上にある場合には、偏置誤差の最大値は0.8、同標準偏差は0.46、△W5(再測)は−0.1となり、またクロスバー3が上にある場合には、偏置誤差の最大値は0.6、同標準偏差は0.40、△W5(再測)は−0.1となり、スペーサ5だけを用いた場合(表1)に比べて共に大きく改善されていることがわかる。
【表2】
【0013】
図2(a)は本発明の第2実施例の一部断面側面図を示したもので、下側のクロスバー3とロードセル8の可動柱14との間に、図2(b)に示すような平ワッシャー形状のスペーサ5cを各ネジ孔4a毎にスペーサ5aの上部に置いて挿入して、クロスバー2、3とロードセル8を3本のネジ4で固定している。そして、ロードセル8の固定柱13は台はかりの筐体のベース7にネジ止めで固定されている。
【0014】
前記スペーサ5cは、使用されるネジ4の大きさに対応して選択されるものであるが、例えば、ネジ4のサイズがM8ネジであれば、外形15mm、厚さ1.6mm、材質は鋼またはステンレス鋼の平座金(JIS1256、小形−部品等級A)を用いる。
上記構成の台はかりにおいても、スペーサ5aの中心点Oからスペーサ5c端の最長距離(L3)を第1実施例での距離(L2)と等しくすることにより、偏置誤差最大値の実測値および同標準偏差は表1とほぼ同等の結果が得られる。
【0015】
図3は第3実施例に係わる上面図(a)とその縦断断面図(b)を示したものである。このスペーサ5dは、第1実施例に置いて用いられたスペーサ5aとスペーサ5bを一体として加工されたものである。このスペーサ5dの上面を下側クロスバー3に、その下面をロードセル8の可動柱14に接触させて結合することにより図1に示したと同等な面圧変化率をもつ荷重検出部を構成することができる。
【0016】
上記のような構成を用いロードセル8にかかる面圧変化率を小さくすることにより偏置誤差を小さくすることが可能であるが、スペーサ5a、5b、5cおよび5d外周を小さくしすぎると、ネジ4の締結力に安定性を欠き、測定値の再現性を低下させるため外周の大きさには限界値が存在する。本実施例によるスペーサ5a、5b、5cおよび5dを用いることにより、偏置誤差を小さくするとともに、ΔW5の初期値と再測値の差、すなわち再現性も0.1グラム程度に抑えられる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の台はかりは、(L2/L) 3 /(A/A2)<1の関係を満たすことで、ロードセルの可動柱での面圧変化率を低減することにより、対角位置での偏置誤差(ΔW1
+ΔW2 、ΔW3 +ΔW50 4 )を小さくすることができ、総合精度を高めることができる。また、前記スペーサを用いたことにより、クロスバーの上下を入れ換えても偏置誤差のズレが小さくなり、皿受けの変化による偏置誤差のズレを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による台はかりの荷重検出部の概略構成図(a)とスペーサの平面図(b)である。
【図2】第2実施例による台はかりの荷重検出部の概略構成図(a)とスペーサの平面図(b)である。
【図3】第3実施例に係わるスペーサの上面図(a)とその縦断断面図(b)である。
【図4】従来の台はかりの荷重検出部の一部断面側面図(a)とその上面図(b)である。
【図5】ロードセルの側面図である。
【図6】従来のスペーサの上面図である。
【図7】偏差位置と面圧増加位置の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…荷重センサセル
2、3…クロスバー
4…ネジ
4a…ネジ孔
5、5a、5b、5c、5d…スペーサ
6…センサ
7…ベース
8…ロードセル
10…受け皿
Claims (1)
- 受け皿を支持する交差した上下2本のクロスバーと、
複数の歪ゲージを接着した荷重を測定するロードセルと、
前記下側クロスバーと前記ロードセルとの間に挿入した一つまたは複数個のスペーサとを複数本のネジで固定するようにした台はかりにおいて、
前記スペーサが一つの場合は前記スペーサ自体に段差を設け、前記スペーサが複数個の場合は大きさの異なるスペーサを組合せることで段差を設け、(L2/L)3/(A/A2)
< 1の関係を有することを特徴とする台はかり。
ただし、
L:前記スペーサと前記ロードセルとの接触面における中心点と当該接触面の端までの最長距離
L2:前記スペーサと前記下側クロスバーとの接触面における中心点と当該接触面の端までの最長距離
A:前記スペーサと前記ロードセルとの接触面積
A2:前記スペーサと前記下側クロスバーとの接触面積。
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2001
- 2001-01-24 JP JP2001015181A patent/JP4830200B2/ja not_active Expired - Fee Related
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