JPH085445A - ロードセル秤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本体ベースに連結した第一のロードセルに可
動フレームを連結し、この可動フレームに連結した第二
のロードセルに支持フレームを連結し、この支持フレー
ムの端部で受皿を支持し、第一の四隅ストッパを本体ベ
ースと可動フレームとの少なくとも一方の四隅に突設
し、第二の四隅ストッパを可動フレームと支持フレーム
との少なくとも一方の四隅に突設したロードセル秤にお
いて、第一・第二の四隅ストッパで上下から押圧される
可動フレームの湾曲を防止する。 【構成】 第一の四隅ストッパ１８と第二の四隅ストッ
パ２０とを上下方向に略同一直線上に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、第一のロードセルと第
二のロードセルとで計量精度を低下させることなく計量
範囲を拡大したロードセル秤に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】現在、物品の重量を電気的なデータとし
て算出するロードセル秤が実用化されている。このロー
ドセル秤は、ブリッジ接続されたストレンゲージが起歪
部に貼付されたロードセルの固定端を本体ベースに連結
すると共に可動端に受皿を連結したもので、この受皿上
に積載した物品の重量によってロードセルに生じる歪量
をストレンゲージで電気的に計測して計量を実行するよ
うになっている。

【０００３】なお、このようなロードセル秤では、大き
い荷重や衝撃が受皿に作用した場合に精密機器であるロ
ードセルの破壊を防止するため、本体ベースの底面など
に突設した四隅ストッパを支持フレームの四隅の下面に
下方から対向させることで、支持フレームと共にロード
セルの可動端が過剰に降下することを防止している。

【０００４】そして、上述のようなロードセル秤におい
て、近年は計量精度を低下させることなく計量範囲を拡
大させることが要望されているので、これに対処するた
めに本出願人が提案したロードセル秤が、特開昭61−24
6631号公報、特開昭61-51524号公報等に開示されてい
る。

【０００５】このロードセル秤は、本体ベースに固定端
を連結した第一のロードセルの可動端に可動フレームを
連結し、この可動フレームに固定端を連結した第二のロ
ードセルの可動端に支持フレームを連結し、この支持フ
レームの端部で受皿を支持した構造となっている。そこ
で、このロードセル秤は、例えば、第二のロードセルで
軽い重量を計測し、第一のロードセルで重い重量を計測
することで、計量精度を低下させることなく計量範囲を
拡大している。

【０００６】そして、このロードセル秤では、上下方向
で対向する第一の四隅ストッパが本体ベースの上面と可
動フレームの下面との少なくとも一方の四隅に突設され
ており、上下方向で対向する第二の四隅ストッパが可動
フレームの上面と支持フレームの下面との少なくとも一
方の四隅に突設されている。

【０００７】可動フレームの四隅の下面に下方から対向
する第一の四隅ストッパを本体ベースに突設すること
で、過大な荷重による第一のロードセルの破壊を第一の
四隅ストッパで防止し、支持フレームの四隅の下面に下
方から対向する第二の四隅ストッパを可動フレームに突
設することで、第二のロードセルにとって過大な荷重に
よる第二のロードセルの破壊を第二の四隅ストッパで防
止するようになっている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述したロードセル秤
では、第一のロードセルと第二のロードセルとで重い重
量と軽い重量とを分担して計測することで、良好な精度
で広範囲の重量を計測するようになっている。

【０００９】ここで、上述のようなロードセル秤では、
過大な重量が受皿に作用すると、第一の四隅ストッパが
本体ベース上に可動フレームを支持することで第一のロ
ードセルが保護され、第二の四隅ストッパが可動フレー
ム上に支持フレームを支持することで第二のロードセル
が保護される。この場合、可動フレームは、第一の四隅
ストッパの位置で下方から押圧されると共に第二の四隅
ストッパの位置では上方から押圧されるため、曲げ応力
が作用することになる。このため、上述のようなロード
セル秤では、過大な重量が受皿に作用すると、可動フレ
ームに湾曲が発生して計量精度が低下する懸念がある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本体ベースに固定端を連
結した第一のロードセルの可動端に可動フレームを連結
し、この可動フレームに固定端を連結した第二のロード
セルの可動端に支持フレームを連結し、この支持フレー
ムの端部で受皿を支持し、上下方向で対向する第一の四
隅ストッパを前記本体ベースの上面と前記可動フレーム
の下面との少なくとも一方の四隅に突設し、上下方向で
対向する第二の四隅ストッパを前記可動フレームの上面
と前記支持フレームの下面との少なくとも一方の四隅に
突設したロードセル秤において、前記第一の四隅ストッ
パと前記第二の四隅ストッパとを上下方向に略同一直線
上に配置した。

【００１１】

【作用】第一の四隅ストッパと第二の四隅ストッパとを
上下方向に略同一直線上に配置したことにより、第一の
四隅ストッパと第二の四隅ストッパとで下方と上方とか
ら押圧される可動フレームの湾曲を防止する。

【００１２】

【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて以下に説
明する。まず、このロードセル秤１では、平板状の本体
ベース２に固定端３が連結された第一のロードセル４の
可動端５にボックス状の可動フレーム６が連結されてお
り、この可動フレーム６に固定端７が連結された第二の
ロードセル８の可動端９にＸ字形状の支持フレーム１０
が連結されている。

【００１３】より詳細には、前記本体ベース２の上面に
固定された前記第一のロードセル４の固定端３は、前記
可動フレーム６の底板１１に形成された開口孔１２を貫
通しており、前記第一のロードセル４の可動端５は、前
記可動フレーム６の天板１３の下面に固定されている。
前記第二のロードセル８の固定端３は、前記可動フレー
ム６の底板１１の上面に固定されており、前記第二のロ
ードセル８の可動端９は、前記可動フレーム６の天板１
３に形成された開口孔１４を貫通している。この可動フ
レーム６の天板１３の開口孔１４を貫通した前記第二の
ロードセル８の可動端９に支持フレーム１０が固定され
ており、この支持フレーム１０で受皿１５が支持されて
いる。

【００１４】そして、このロードセル秤１では、前記本
体ベース２の上面の四隅にはボルトナット等からなる支
持柱１６が突設されており、これらの支持柱１６が、前
記可動フレーム６の四隅に装着されたボルトナット等か
らなる支持部材１７に真下から対向することで、この支
持部材１７と前記支持柱１６とで第一の四隅ストッパ１
８が形成されている。また、前記支持フレーム１０の下
面の四隅には支持ピン１９が突設されており、これら支
持ピン１９が、前記可動フレーム６の支持部材１７に真
上から対向することで、この支持部材１７と前記支持ピ
ン１９とで第二の四隅ストッパ２０が形成されている。

【００１５】このようにすることで、このロードセル秤
１では、前記支持柱１６と前記支持部材１７とからなる
前記第一の四隅ストッパ１８と、前記支持部材１７と前
記支持ピン１９とからなる前記第二の四隅ストッパ２０
とが、上下方向に同一直線上に配置されている。

【００１６】なお、前記第一のロードセル４と前記第二
のロードセル８とは、その起歪部の上面と下面とにスト
レンゲージ（図示せず）が貼付されており、これら第一
・第二のロードセル４，８のストレンゲージはブリッジ
接続されてから一個の処理回路（図示せず）に接続され
ている。

【００１７】このような構成において、このロードセル
秤１では、受皿１５に積載する物品（図示せず）の重量
に対応して第一・第二のロードセル４，８に歪が生じる
と、この起歪部と共に歪を生じるストレンゲージの抵抗
値が変化するので、このストレンゲージのアナログ出力
に基づいて処理回路が物品の重量を算定するようになっ
ている。この時、この処理回路は、最初に第一のロード
セル４の出力値を予め設定された基準値と比較し、この
基準値より第一のロードセル４の出力値が大きい場合に
は、第一のロードセル４の出力値に基づいて重量を算定
し、第一のロードセル４の出力値が基準値より小さい場
合には、第二のロードセル８の出力値に基づいて重量を
算定する。

【００１８】そして、このロードセル秤１では、大きい
荷重や衝撃が受皿１５に作用すると第一・第二のロード
セル４，８に破壊が発生する懸念があるので、これを第
一・第二の四隅ストッパ１８，２０で防止するようにな
っている。つまり、過大な重量が受皿１５に作用する
と、この受皿１５と共に降下する支持フレーム１０を第
二の四隅ストッパ２０が可動フレーム６上に支持するこ
とで第二のロードセル８が保護され、この状態で受皿１
５と共に降下する可動フレーム６を第一の四隅ストッパ
１８が本体ベース２上に支持することで第一のロードセ
ル４が保護される。

【００１９】なお、第二の四隅ストッパ２０は、第二の
ロードセル８が通常の使用範囲を超過すると機能するよ
うになっている。つまり、第二のロードセル８が 3.0(K
g)まで計量できるものならば、第二の四隅ストッパ２０
は、 3.0(Kg)よりも少し重い重量で機能する。

【００２０】この時、このロードセル秤１では、可動フ
レーム６は第一の四隅ストッパ１８の位置で下方から押
圧されると共に第二の四隅ストッパ２０の位置では上方
から押圧されるが、これら第一・第二の四隅ストッパ２
０が上下方向に略同一直線上に配置されているので、可
動フレーム６に曲げ応力が作用することがない。このた
め、このロードセル秤１では、過大な重量が受皿１５に
作用しても、可動フレーム６が湾曲することがないの
で、計量精度が常時良好に維持されるようになってい
る。

【００２１】なお、本実施例のロードセル秤１では、可
動フレーム６の四隅に装着した支持部材１７を第一・第
二の四隅ストッパ１８，２０で共用しているので、その
部品数が削減されて生産性が向上しており、第一・第二
の四隅ストッパ１８，２０の水平位置も同一なので特性
が極めて良好である。

【００２２】また、本実施例のロードセル秤１では、本
体ベース２の上面の四隅に突設された支持柱１６と、可
動フレーム６の四隅に装着された支持部材１７とで、第
一の四隅ストッパ１８を形成することを例示したが、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、上述のよ
うな支持柱１６と支持部材１７との一方のみで第一の四
隅ストッパを形成すること（図示せず）も可能である。
同様に、本実施例のロードセル秤１では、支持フレーム
１０の下面の四隅に突設された支持ピン１９と、可動フ
レーム６の四隅に装着された支持部材１７とで、第二の
四隅ストッパ２０を形成することを例示したが、本発明
は上記実施例に限定されるものではなく、上述のような
支持ピン１９と支持部材１７との一方のみで第二の四隅
ストッパを形成すること（図示せず）も可能である。

【００２３】さらに、本実施例のロードセル秤１では、
第一・第二のロードセル４，８で計量精度を低下させる
ことなく計量範囲を拡大することを例示したが、これに
第三のロードセルや第四のロードセル（共に図示せず）
などを付加して、さらに計量範囲を拡大することも可能
である。

【００２４】

【発明の効果】本発明は上述のように、本体ベースに固
定端を連結した第一のロードセルの可動端に可動フレー
ムを連結し、この可動フレームに固定端を連結した第二
のロードセルの可動端に支持フレームを連結し、この支
持フレームの端部で受皿を支持し、上下方向で対向する
第一の四隅ストッパを前記本体ベースの上面と前記可動
フレームの下面との少なくとも一方の四隅に突設し、上
下方向で対向する第二の四隅ストッパを前記可動フレー
ムの上面と前記支持フレームの下面との少なくとも一方
の四隅に突設したロードセル秤において、前記第一の四
隅ストッパと前記第二の四隅ストッパとを上下方向に略
同一直線上に配置したことにより、第一の四隅ストッパ
と第二の四隅ストッパとで下方と上方とから押圧される
可動フレームが湾曲することを防止できるので、ロード
セル秤の計量精度を常時良好に維持することができる等
の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のロードセル秤の内部構造を
例示する縦断側面図である。

【図２】ロードセル秤の内部構造を例示する縦断正面図
である。

【図３】ロードセル秤の内部構造を例示する平面図であ
る。

【符号の説明】

１ ロードセル秤 ２ 本体ベース ３，７ 固定端 ４ 第一のロードセル ５，９ 可動端 ６ 可動フレーム ８ 第二のロードセル １０ 支持フレーム １５ 受皿 １８ 第一の四隅ストッパ ２０ 第二の四隅ストッパ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ベースに固定端を連結した第一のロ
   ードセルの可動端に可動フレームを連結し、この可動フ
   レームに固定端を連結した第二のロードセルの可動端に
   支持フレームを連結し、この支持フレームの端部で受皿
   を支持し、上下方向で対向する第一の四隅ストッパを前
   記本体ベースの上面と前記可動フレームの下面との少な
   くとも一方の四隅に突設し、上下方向で対向する第二の
   四隅ストッパを前記可動フレームの上面と前記支持フレ
   ームの下面との少なくとも一方の四隅に突設したロード
   セル秤において、前記第一の四隅ストッパと前記第二の
   四隅ストッパとを上下方向に略同一直線上に配置したこ
   とを特徴とするロードセル秤。