JPH07333043A - ロードセル秤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロードセルの可動端に連結されて受皿を支持
する支持フレームに四隅ストッパを対向配置したロード
セル秤において、簡易な構造で過大な荷重や衝撃による
ロードセルの破壊を防止する。 【構成】 支持フレーム１２が受皿８を支持する位置と
ロードセル４に連結された位置との中間位置に四隅スト
ッパ１３を対向配置し、受皿８に極度に過大な荷重や衝
撃が作用すると、支持フレーム１２が四隅ストッパ１３
を支点として湾曲することで、受皿８が連結された四隅
が降下すると共にロードセル４が連結された中央が上昇
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、本体ハウジングに固定
部が連結されたロードセルの可動部に受皿を支持する支
持フレームを連結したロードセル秤に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】現在、物品の重量を電気的なデータとし
て算出するロードセル秤が実用化されている。このロー
ドセル秤とは、ブリッジ接続されたストレンゲージが起
歪部に貼付されたロードセルの固定端を本体ハウジング
に連結すると共に可動端に受皿を支持する支持フレーム
を連結したもので、この受皿上に積載した物品の重量に
よってロードセルに生じる歪量をストレンゲージで電気
的に計測して計量を実行するようになっている。

【０００３】なお、このようなロードセル秤では、多大
な荷重や衝撃が受皿に作用した場合に精密機器であるロ
ードセルの破壊を防止するため、本体ハウジングの底面
などに突設した四隅ストッパを、支持フレームの四隅の
下面に下方から対向させ、ロードセルが弾性限界より過
大に変形することを防止している。

【０００４】そこで、このようなロードセル秤の一従来
例を図２に基づいて以下に説明する。まず、このロード
セル秤１では、本体ハウジング２に固定端３が連結され
た一個のロードセル４の可動端５に支持フレーム６が連
結されており、この支持フレーム６の上面の四隅に個々
に装着されたゴムポスト７で受皿８の四隅が支持されて
いる。そして、前記本体ハウジング２の底面の四隅には
四隅ストッパ９が突設されており、これらの四隅ストッ
パ９は、前記ゴムポスト７の真下で前記支持フレーム６
の下面に下方から対向している。さらに、前記本体ハウ
ジング２の底面の中央近傍にはロードセルストッパ１０
も突設されており、このロードセルストッパ１０は、前
記ロードセル４の可動端５の下面に下方から対向してい
る。なお、このロードセル４は、その起歪部の上面と下
面とにストレンゲージ（図示せず）が貼付されており、
このストレンゲージに処理回路（図示せず）が接続され
ている。

【０００５】このような構成において、このロードセル
秤１では、受皿８に積載する物品（図示せず）の重量に
対応してロードセル４に歪が生じるとストレンゲージの
抵抗値が変化するので、このストレンゲージの出力に基
づいて処理回路が物品の重量を算定するようになってい
る。

【０００６】そして、このロードセル秤１では、多大な
荷重や衝撃が受皿８に作用すると支持フレーム６と共に
可動端５が過剰に降下してロードセル４が破壊される懸
念があるので、このロードセル４が破壊される以前に支
持フレーム６を四隅ストッパ９で支持するか、又は、ロ
ードセル４の可動端５をロードセルストッパ１０で支持
するようになっている。すなわち、四隅ストッパ９は受
皿８に作用する偏荷重によるロードセル４の破壊を防止
し、ロードセルストッパ１０は受皿８に作用する総合的
な荷重によるロードセル４の破壊を防止するようになっ
ている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述したロードセル秤
１では、受皿８に多大な荷重や衝撃が作用した場合のロ
ードセル４の破壊をストッパ９，１０で防止するように
なっている。

【０００８】しかし、このように二種類のストッパ９，
１０を設けることは、ロードセル秤１の生産性や小型軽
量化を阻害することになるので好ましくない。

【０００９】例えば、上述のようなロードセル秤１にお
いて、ロードセルストッパ１０を省略することは可能で
あるが、このような状態で過大な荷重や衝撃が受皿８に
作用した場合は、四隅ストッパ９の座屈などのために可
動端５が過剰に降下してロードセル４が破壊されること
になる。

【００１０】また、このようなロードセル４の破壊をロ
ードセルストッパ１０で防止した場合でも、例えば、過
大な衝撃荷重のためにロードセルストッパ１０がロード
セル４の下面に強烈に衝突すると、このロードセル４は
下面の塑性変形のために精度が低下して使用不能となる
ことがある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】ロードセルの固定端を本
体ハウジングに連結すると共に可動端に支持フレームを
連結し、この支持フレームの四隅で受皿の四隅を支持
し、前記支持フレームの四隅の下面に対向する四隅スト
ッパを前記本体ハウジングに突設したロードセル秤にお
いて、前記支持フレームが前記受皿を支持する位置と前
記ロードセルに連結された位置との中間位置に前記四隅
ストッパを対向配置した。

【００１２】

【作用】受皿に過大な荷重や衝撃が作用すると、支持フ
レームは四隅ストッパを支点として湾曲し、受皿が連結
された四隅が降下すると共にロードセルが連結された中
央が上昇するので、支持フレームを変形させてロードセ
ルの変形を防止する。

【００１３】

【実施例】本発明の一実施例を図１に基づいて以下に説
明する。なお、本実施例で例示するロードセル秤１１に
関し、一従来例として前述したロードセル秤１と同一の
部分は、同一の名称と符号とを利用して詳細な説明は省
略する。

【００１４】まず、このロードセル秤１１では、ロード
セル４の可動端５に連結された支持フレーム１２で受皿
８が支持されており、前記本体ハウジング２の底面の四
隅近傍には突設された四隅ストッパ１３が、ここではゴ
ムポスト７の真下よりも前記ロードセル４の可動端５に
近接した位置で前記支持フレーム１２に下方から対向し
ている。なお、このロードセル秤１では、前記ロードセ
ル４の可動端５の下面に下方から対向するロードセルス
トッパ１０は省略されている。

【００１５】このような構成において、このロードセル
秤１１では、図１（ａ）に例示するように、通常の計量
時には四隅ストッパ１３が支持フレーム１２に下方から
対向しているので、この状態で従来と同様に受皿８に載
置される物品１４の重量をロードセル４の変形により計
測するようになっている。

【００１６】そして、このロードセル秤１１では、計量
できる重力より大きな荷重が受皿８に作用すると、同図
（ｂ）に例示するように、降下する支持フレーム１２を
四隅ストッパ１３で支持することで、可動端５が過剰に
降下してロードセル４が破壊されることを防止するよう
になっている。

【００１７】さらに、このロードセル秤１１では、物品
１４などにより計量可能な重量の数倍から数十倍の極度
に過大な荷重や衝撃が受皿８に作用すると、同図（ｃ）
に例示するように、支持フレーム１２は四隅ストッパ１
３を支点として湾曲し、受皿８が連結された四隅が降下
すると共にロードセル４が連結された中央は上昇するよ
うになっている。このようにすることで、極度に過大な
荷重や衝撃が受皿８に作用してもロードセル４の可動端
５が過剰に降下せず、このロードセル４が弾性限界より
過剰に変形することがないので、ロードセルストッパ
（図示せず）などを要することなくロードセル４の破壊
を防止することができ、簡易な構造で耐久性と生産性と
が共に良好なロードセル秤１１を実現することができ
る。

【００１８】この時、このロードセル秤１１では、極度
に過大な荷重や衝撃からロードセル４を保護するために
支持フレーム１２が変形することは想定できるが、この
支持フレーム１２は交換が容易であり、構造が複雑で素
子自体及び取付けの精度が要求されるロードセル４を交
換することに比較して安価である。

【００１９】また、このロードセル秤１１において、実
際にはロードセル４を保護するために可動端５の下面に
対向するロードセルストッパを設けることが想定できる
が、この場合でも過大な衝撃荷重のためにロードセルス
トッパがロードセル４の下面に強烈に衝突することが支
持フレーム１２により防止される。

【００２０】なお、このロードセル秤１１では、上述の
ように支持フレーム１２の湾曲を利用してロードセル４
の破壊を防止するので、このことを実現する形状に湾曲
する構造で支持フレーム１２を製作することが望まし
い。

【００２１】

【発明の効果】本発明は上述のように、ロードセルの固
定端を本体ハウジングに連結すると共に可動端に支持フ
レームを連結し、この支持フレームの四隅で受皿の四隅
を支持し、前記支持フレームの四隅の下面に対向する四
隅ストッパを前記本体ハウジングに突設したロードセル
秤において、前記支持フレームが前記受皿を支持する位
置と前記ロードセルに連結された位置との中間位置に前
記四隅ストッパを対向配置したことにより、受皿に極度
に過大な荷重や衝撃が作用すると、支持フレームは四隅
ストッパを支点として湾曲し、受皿が連結された四隅が
降下すると共にロードセルが連結された中央が上昇する
ので、支持フレームを変形させてロードセルの変形を防
止することができ、簡易な構造で耐久性と生産性とが共
に良好なロードセル秤を実現することができると云う効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のロードセル秤を例示し、
（ａ）は常態を例示する縦断側面図、（ｂ）は多大な荷
重が受皿に作用した状態を例示する縦断側面図、（ｃ）
は極度に過大な荷重が受皿に作用した状態を例示する縦
断側面図である。

【図２】従来例のロードセル秤を例示する縦断側面図で
ある。

【符号の説明】

２ 本体ハウジング ３ 固定端 ４ ロードセル ５ 可動端 ８ 受皿 １１ ロードセル秤 １２ 支持フレーム １３ 四隅ストッパ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロードセルの固定端を本体ハウジングに
   連結すると共に可動端に支持フレームを連結し、この支
   持フレームの四隅で受皿の四隅を支持し、前記支持フレ
   ームの四隅の下面に対向する四隅ストッパを前記本体ハ
   ウジングに突設したロードセル秤において、前記支持フ
   レームが前記受皿を支持する位置と前記ロードセルに連
   結された位置との中間位置に前記四隅ストッパを対向配
   置したことを特徴とするロードセル秤。