JP4829155B2 - Cdma方式の基地局の受信装置及び受信方法 - Google Patents

Cdma方式の基地局の受信装置及び受信方法 Download PDF

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本発明は,CDMA方式を用いた移動体通信システムの基地局の受信装置及び受信方法に関し,特に符号多重された信号を復調するための同期保持用のマッチドフィルタを用いたパスサーチを行うCDMA方式の基地局の受信装置及び受信方法に関する。
近年,携帯電話の加入者数は増加し移動体通信の技術では多くの加入者を収容するためにCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続) 方式が採用されるようになった。CDMAの送信装置は送信すべきデータに拡散コード(Spread Code)を乗じて拡散データを生成し,符号多重された無線信号を送信し,受信装置は無線信号を受信して,その信号に拡散コードと同一のレプリカコードを乗算して逆拡散(Despread) して復調する。
CDMA方式の受信装置として複数のマッチドフィルタを実装せず回路規模を増大させないで複数の呼処理ができることを目的としたCDMA方式の受信装置及び方法が提案されている(特許文献1参照)。図7は上記提案された受信装置の構成である。図中,50−1〜50−8は複数の無線(RF)部,51は逆拡散処理部,52,53はユーザに対応した逆拡散コードを発生するコード発生部,54は遅延量が時間方向にどの程度広がるかを表すパラメータである遅延プロファイルを測定する遅延プロファイル測定部,55は遅延量を出力する遅延量・パス数検出部である。
図8は基地局と移動局との間の無線信号の伝搬経路と信号の相関値レベルを示す。図8のA.に基地局と移動局の配置を示し,BTSは基地局,MSは移動局であり,基地局BTSの受信装置は移動局MSから送信されたRF信号として直接波cとビルや山(自然物)に反射されて届く遅延波(反射波)dとの双方を受信するが,そのような時間方向への広がりが遅延プロファイル測定部54で測定される。
受信装置は移動体通信における基地局に設けられ,図7に示す各RF部50−1〜50−8は,それぞれアンテナ50aで符号多重されたRF信号を受信し,帯域制限部(バンドパスフィルタ)50bで所定の帯域外の信号を制限し,LNA(ローノイズアンプ)50cで増幅されて周波数変換器50dにおいて,局部発振器(図示省略)から出力されるローカル周波数の信号を用いて周波数変換されてベースバンド信号を出力する。更にベースバンド信号はA/D変換器50eにおいてディジタルデータに変換される。ディジタルデータは,逆拡散処理部51と遅延プロファイル測定部54とに入力される。遅延プロファイル測定部54は,マッチドフィルタ54aと平均化処理部54bとを備えている。
逆拡散処理部51はコード発生部52からのレプリカコード(逆拡散コード)の先頭と受信データの先頭とを一致させるパスタイミングを,遅延量・パス数検出部55から入力することにより受信データをレプリカコードに同期させて相関検出する。このパスタイミングは,受信装置で観測される直接波と遅延波の時間遅延間隔に相当する。
図7の1個のRF部50−1により1個の呼が処理され,1個の呼は1チャネルを表し,A/D変換器50eの出力は受信データ♯1という。同様に他のRF部50−2〜50−8からの出力を受信データ♯2〜♯8という。なお,後述する受信データ♯0は,受信データ♯1〜♯8のうちの一つと同一のコピーデータを表す。
図9は上記図7に示す遅延プロファイル測定部(図7の54)と遅延量・パス数検出部66(図7の55)の構成を示す。遅延プロファイル測定部60は分割型マッチドフィルタ61(図7の54aに対応)と平均計算部65(平均化処理部54bに対応)とで構成され,遅延量・パス数検出部66はMF(マッチドフィルタ)結合制御部67と複数のパスレベル判定部68及びパス検出部69とで構成される。
遅延プロファイル測定部60内の分割型マッチドフィルタ61は,8個のセレクタ63a〜63hと32ピンの単位マッチドフィルタ(32tap MFで表示 )62a〜62h及び全加算器64とで構成され,セレクタ63aは受信データ♯0と♯1が入力され,何れかが選択され,セレクタ63b〜63hは前段の単位マッチドフィルタ(以下,マッチドフィルタという)62a〜62gの出力か,受信データ♯2〜♯8かの何れかをMF結合制御部67の制御により選択する。マッチドフィルタ62a〜62gは,それぞれ受信データとユーザの拡散コードとを入力し,複数段のラッチ部とEXOR(排他的論理和回路)及び加算器とからなる公知の構成を備え,相関演算を行う。これにより受信信号の電力分布を検出し,遅延プロファイル測定部60から移動局から送信された信号の遅延量の時間方向の広がりを表すパラメータである遅延プロファイルを検出する。遅延プロファイル測定部60からは時刻に対応した相関値(受信レベル)が出力される。
分割型マッチドフィルタ61のMF結合制御部67からの結合制御信号が1の場合,セレクタ63a〜63hはそれぞれ受信データ♯1〜♯8を選択して,それぞれマッチドフィルタ62a〜62hに入力され,異なる8個の呼について32タップの8個のフィルタとしてパラレルに逆拡散され,分離型として動作する。結合制御信号が0の場合,セレクタ63a〜63hはそれぞれ受信データ♯0,及びマッチドフィルタ62a〜62gの出力を選択する。従って,分割マッチドフィルタは8個のブロックがカスケードに接続され,一つの呼についての256タップ構成となり,結合型として動作する。
全加算器64は各マッチドフィルタ62a〜62hの出力が入力されて全加算を行い,その出力は平均計算部65の中の8個のセレクタ65aへ並列に供給され,各セレクタ65aは対応する各マッチドフィルタ62a〜62gの出力か,全加算器64の出力かを選択して,平均化処理部65bで平均化処理を行う。パスレベル判定部68は分割型マッチドフィルタ61が256タップ構成(結合型)の場合は,マッチドフィルタ62hからの信号について判定し,分割型マッチドフィルタ61が32タップ構成(分離型)の場合は各マッチドフィルタ62a〜62hのそれぞれからの信号について別個に判定し,受信したパスレベルが閾値より低下するとMF結合制御部67は分割型マッチドフィルタ61に対して256タップ(結合型)構成に移行するよう制御して,1個の呼について遅延プロファイルを測定する。受信状況が良好な場合は,32タップ(分離型)構成にして8個の呼のそれぞれについて遅延プロファイルを測定する。また,新規に追加された呼が発生した場合も,256タップ構成により測定する。
上記図8のB.に信号の伝搬時間の関係と,上り信号の相関値レベルを示す。aは下り信号の基地局BTSのアンテナ端から移動局MSへ送信した信号のフレーム(Frame)の構成を示し,bはaの下り信号が移動局MSのアンテナ端に到達する時間位置を示し,一定の遅延時間だけ遅れる。また,cは上り信号(移動局MSから送信)の直接波が基地局BTSのアンテナ端末に到達する時間位置を示し,dは上り信号がビルで反射して基地局BTSのアンテナに到達する時間位置を示す。
図8のeには遅延プロファイル測定部60の分割型マッチドフィルタ61の8つの単位マッチドフィルタを結合(256タップ)した状態での遅延プロファイルの相関値レベル(縦軸)の変化を示し,横軸は基地局から移動局までの距離(セル半径)を表す。このように,上り信号の直接波(図8のc)と間接波である反射波(図8のd)の位置でピークが発生して有効パスが存在することを表している。このように,有効パスが検出されればそのパス用の特定のマッチドフィルタ62を分離し,他のマッチドフィルタ62はそれぞれ他のユーザの信号用に同時並列に使用することができる。
また,従来は,現在捕捉している有効パス(相関値レベルの高いパス)の他にも,レベルの高い有効パスが存在するかどうかを確認するために,数秒に1回の頻度でサーチウィンドウ幅を広げる動作を実行するように制御が行われており,図8のfにウィンドウ幅を拡大した場合の分布を示す。
上記図7の構成において,逆拡散処理部51には,直接到来波及び遅延到来波のそれぞれに対して逆拡散回路が設けられており,遅延プロファイル測定部から通知されたタイミングで受信データと拡散コードとの相関をとって受信データの復調を行い,逆拡散処理部の受信データ,即ち元のデータが取り出される。
特開2002−204184号公報
上記の提案されたCDMA方式の受信装置の構成によれば,遅延プロファイル測定部を構成する複数の単位マッチドフィルタ(以下,マッチドフィルタという)と前段からの受信データまたは直接各ユーザからの受信データのいずれかを選択して後段のマッチドフィルタへ入力するための複数のセレクタが設けられ,それらの多数のセレクタを切り替える制御を行うことにより,マッチドフィルタを直列に接続(256タップ)する構成で一つの受信データの処理を行うか,各マッチドフィルタに各ユーザの個別の受信データを入力して複数の受信データを並列に処理するかの切り替えが行われるが,このようにマッチドフィルタの分離,結合の制御をするための制御が複雑化しているという問題がある。
また,複数の単位マッチドフィルタとセレクタの間を分離・結合する幅の太いデータバスが必要となりハードウェアの回路規模も増加するという問題がある。
本発明はパスサーチのための複数のマッチドフィルタの分離・結合の制御を簡単化すると共にハードウェアの回路規模を小さくできるCDMA方式の基地局の受信装置及び受信方法を提供することを目的とする。
本発明では,受信信号について相関演算を行う複数のマッチドフィルタと,該複数のマッチドフィルタからの出力をそれぞれ記憶する記憶部と,該記憶部から2以上の異なるマッチドフィルタからの出力を結合して読み出す制御を行う制御部と,前記制御部により読み出された出力に基づいて,前記受信信号についてのパス検出を行うパス検出部と,前記パス検出部におけるパスの検出結果に応じて前記受信信号の復調を行う復調部と,を備えたことを特徴とする受信装置を用いる。
記憶部から2以上の異なるマッチドフィルタからの出力を結合して読み出す制御を行うこととしたので,パス検出を行ための検出幅の制御等を容易に行うことができる。
図1は本発明の原理構成を示す図である。図中,10(10−1〜10−4)は無線(RF)部16から出力された受信データ(図7のA/D変換器50eの出力)が格納される第1のメモリ,11(11−1〜11−4)は各メモリ10の出力が入力されるマッチドフィルタ(MF♯1〜MF♯4),12は複数のマッチドフィルタ(MF♯1〜MF♯4)の各出力を格納する第2のメモリ,13は各パスについて順次検出処理を行うパス検出部(図7の平均化処理部54bと遅延量・パス数検出部55の機能を持つ),14は第1のメモリ10と第2のメモリ12の制御を行うメモリ制御部,15は復調部(図7の逆拡散処理部51の機能),16は無線信号を受信する複数のRF部である。
なお,この原理構成では第1のメモリ10,マッチドフィルタMF♯1〜♯4はそれぞれ4個設けられているが,4個以外の数(例えば8個)を選択できることはいうまでもない。
マッチドフィルタMF♯1〜♯4の前段の第1のメモリ10−1〜10−4には各受信器からの受信データが格納され,マッチドフィルタMF♯1〜♯4はチップレート(拡散コードの最小単位の周波数の周期)のn倍クロックで多重処理をさせるため蓄積された受信データをチップレートのn倍クロックでメモリ制御部14からの制御により読み出しが行われて,読み出されたデータはそれぞれ対応するマッチドフィルタMF♯1〜♯4に入力されて,相関処理されて遅延プロファイルを表す出力は第2のメモリ12に格納される。第2のメモリ12に格納された各マッチドフィルタMF♯1〜♯4から出力されたデータは,メモリ制御部14の制御により種々のパターンで読み出される。すなわち,マッチドフィルタMF♯1〜♯4からの出力データを読み取る時の制御により,4つのマッチドフィルタはそれぞれ独立した回路ブロックとして次のように変形したマッチドフィルタを構成することができる。
(1) MF♯1+MF♯2+MF♯3+MF♯4として全てのマッチドフィルタを結合して一つの受信データを処理する(4個直列)。
(2) MF♯1とMF♯2とMF♯3とMF♯4がそれぞれ独立して,各マッチドフィルタが別々の受信データを処理する(4個並列)。
(3)(MF♯1+MF♯2)と(MF♯3とMF♯4)という,2つのマッチドフィルタを直列にした組合せを2組設けた構成(2個直列×2)。
(4) (MF♯1+MF♯2)とMF♯3とMF♯4という,2つのマッチドフィルタを直列にした1組と2つの独立したマッチドフィルタの構成(2個直列+2個並列)。
本発明によれば,有効パスの広範囲検索を行う場合にハードウェアの制御が簡素化することができる。
マッチドフィルタのハードウェア側では複数の動作モードを持つ必要がなく,回路の複雑化を防ぐことができる。
また,データバスの選択・結合のための回路(セレクタとバス)が不要になるため,ハードウェアの回路規模が削減可能となる。
図2は実施例1の構成を示す図である。図中,20(20−1〜20−4)はRF部(図7の50)のA/D変換器(図7の50e)の出力である受信データを蓄積するメモリ(図1の第1のメモリ10に対応し,21(21−1〜21−4)は各メモリ20の出力が入力される64タップ(tap)のマッチドフィルタ(MF♯1〜♯4),22はデュアルポート(Dual Port)メモリ(図1の第2のメモリ12に対応),23はパス検出を行うDSP(Digital Signal Processor:ディジタル信号処理装置),24はメモリ制御部,25は復調部(フィンガ部:Finger) である。
図2のメモリ制御部24は前段の複数のRF部(図7の50)からの受信データが入力され,それらの各受信データはメモリ20−1〜20−4へ分割型で記憶する制御を行うと共に,マッチドフィルタMF♯1〜♯4からデュアルポートメモリ22へ書込みが行われ,デュアルポートメモリ22からの読み出しの制御は,DSP23によるパス検出動作による検出結果によるメモリ制御部24で行われる。
図3は実施例2の構成を示す図である。図中,30(30−1〜30−4)はRF部のA/D変換器の出力である受信データを蓄積するメモリ(図1の第1のメモリに対応),31(31−1〜31−4)は各メモリ30の出力が入力される64タップのマッチドフィルタ(MF♯1〜♯4),32はDSP(ディジタル信号処理装置),320は内部メモリ,321はパス検出部,33はメモリ制御部,34は復調部(フィンガ部:Finger) である。
図3の実施例2の場合は,DSP32内の内部メモリ320にマッチドフィルタ(MF)31−1〜31−4の出力が内部メモリ320にアクセスし,内部メモリ320からメモリ制御部33の制御により読み出されてパス検出部321に供給されて,各マッチドフィルタの出力を結合または並列の処理をする。
図4はメモリ制御部(図2の24または図3の33)のフローチャートである。あらかじめ指定した周期に到達したか判別し(図4のS1),到達すると遅延プロファイルデータの最大値はしきい値以上か判別する(同S2)。ここで,しきい値n以上であると判別されるとメモリ(デュアルポートメモリ22内)を連結せず,複数のユーザからの受信データの並列処理に用い(図3のS3),最大値がしきい値n以上でない場合は,メモリを連結し,一つのユーザからの受信データについて広範囲の遅延プロファイルデータを取得する(同S4)。
図5は複数セクタの並列処理におけるデータの連結方法の説明図である。図5には基地局でセクタ1〜セクタ3(方角)の3つのセクタの移動局(図示省略)からの受信データが取得された例を示し,以下の説明は図2の実施例1の構成について記述するが,図3の実施例2の構成についても同様の処理を行うことができる。
セクタ1〜セクタ3の受信データの中で,セクタ1の前半のデータ,セクタ2のデータ,セクタ3のデータは図2のメモリ20−1〜20−4に格納され,セクタ1の後半のデータをメモリ20−4に格納される。メモリ20−1〜20−3のデータはマッチドフィルタMF♯1〜♯4において処理されて,各マッチドフィルタMF♯1〜♯4から得られた遅延プロファイルデータはデュアルポートメモリ22の各マッチドフィルタMF♯1〜♯4に対応して割り当てられたアドレスに格納される。この後,DSP23におけるパス検出のためにデュアルポートメモリ22から各セクタのデータを読み出す時,図5のa〜cのように読み出すことができる。すなわち,セクタ1については,最初にマッチドフィルタMF♯1の出力が格納されたアドレス(デュアルポートメモリ22)からセクタ1の前半のデータを読み出し,続いてマッチドフィルタMF♯4の出力が格納されたアドレスからセクタ1の後半のデータを読み出すことにより,複数のマッチドフィルタの処理結果を連結することができる。セクタ2,セクタ3の遅延プロファイルデータはそれぞれマッチドフィルタMF♯2,♯3の出力が格納されたアドレスから,個別に(分離して)読み出すことができる。
このように,マッチドフィルタの後段にメモリ(デュアルポートメモリ22)を設けて,アドレス制御を行うことで複数のマッチドフィルタから出力された遅延プロファイルデータの連結や,分離を行うことができる。
次にパスレベルの大きいセクタに対して,上りデータの2倍のオーバーサンプル精度のデータと1倍精度のサンプルデータを用いて遅延プロファイルデータを取得する方法を説明する。
移動局からの信号を受信する基地局は,上記図7に示すRF部50のA/D変換器50eにおいてA/D変換されるが,最もパスレベルの大きいセクタに対して,上りデータの1倍サンプリング周波数である3.84MHz(送信側である移動局の拡散コードの最小単位(チップレートという)の周波数の例)でサンプリングしたデータにより遅延プロファイルデータを取得する場合と,相関レベルが高い(移動局が基地局に近づいた時)場合に高いレベルが発生する区間だけを2倍精度のオーバーサンプルデータを用いて精度の高い遅延プロファイルデータを取得するように切り替えることができる。また,マッチドフィルタ(MF)は,同じタップ数でも,上りデータの2倍精度のオーバーサンプルデータを間引くことで(1/2にすると1倍精度と同じレートに相当),遅延プロファイルの取得範囲を拡大することができる。サンプリング倍率(精度)とマッチドフィルタの組合せによりカバー(遅延プロファイルの取得範囲)できるセル半径の例を以下の(1) 〜(3) に示す。
(1) 64タップMF×4:1倍精度(3.84MHzのサンプリング周波数)で256 チップ幅相当(4個のマッチドフィルタを結合)の遅延プロファイル:セル半径10Km (キロメートル) をカバー
(2) 64タップMF×4:2倍オーバーサンプル精度(3.84×2=7.68MHzのサンプリング周波数)で128 チップ幅相当(4個のマッチドフィルタを結合)の遅延プロファイル:セル半径5kmをカバー
(3) 64タップ×2:1倍精度で,128 チップ幅相当の遅延プロファイル:セル半径20Kmをカバー
(4) 64タップ×2:2倍精度で,64チップ幅相当の遅延プロファイル:セル半径2.5Km をカバー
図6は2倍精度と1倍精度で遅延プロファイルを取得する例を示す。図6のa.はセクタ1について2倍のオーバーサンプリング精度のデータがマッチドフィルタMF♯1で処理した場合を示し,同じ時間幅のデータでも1倍精度でサンプリングされた場合のデータの2倍のデータ量となる。これに対し,図6のb.はセクタ1についての1倍精度のサンプル精度のデータをマッチドフィルタMF♯2及びMF♯3にて処理した例であり,セクタ1についての周辺(基地局から遠方の距離まで)の有効パスの有無を検索することができる。このように,1倍精度のサンプルデータにて,遅延プロファイル取得範囲が2倍に拡張されたことと等価になる。
(付記1) CDMA方式の基地局の受信装置において,複数の無線部からの受信データを記憶する複数の第1のメモリと,前記複数の第1のメモリのそれぞれのデータが入力されて拡散コードとの相関演算を行う複数の分割型のマッチドフィルタと,前記複数の各マッチドフィルタの出力を格納する第2のメモリと,前記第2のメモリの出力から得られた遅延プロファイルの信号から前記無線信号のパス検出の演算を行うパス検出部と,前記パス検出部からの検出信号及び拡散コードにより受信データの逆拡散を行って復調を行う復調部と,前記第1のメモリと第2のメモリの制御を行うメモリ制御部を備え,前記メモリ制御部は,前記第2のメモリに格納された前記複数のマッチドフィルタのデータを結合して単一の連続したデータとして読み出すか,各マッチドフィルタのデータを個別の独立したデータとして読み出すか,前記パス検出部の出力に応じて切り替えることを特徴とするCDMA方式の基地局の受信装置。
(付記2) 付記1において,前記第2のメモリをデュアルポートメモリにより構成し,前記パス検出部をディジタル信号処理装置により構成することを特徴とするCDMA方式の基地局の受信装置。
(付記3) 付記1において,前記第1のメモリと前記パス検出部をディジタル信号処理装置により構成し,前記ディジタル信号処理装置の内蔵メモリを前記第2のメモリとして構成することを特徴とするCDMA方式の基地局の受信装置。
(付記4) 複数の無線部からの受信データに基づいてパス検出を行うCDMA方式の基地局の受信方法において,複数の無線部からのサンプリングした受信データを複数の分割型のマッチドフィルタの前段に設けた第1のメモリに格納し,前記複数の第1のメモリに格納したデータをそれぞれに接続された複数の分割型のマッチドフィルタによる相関の処理により遅延プロファイルの出力を発生して第2のメモリに格納し,前記第2のメモリからの複数のマッチドフィルタのデータを個別に読み出すか,連続して読み出すことにより前記複数のマッチドフィルタを分離または結合を行うことを特徴とするCDMA方式の基地局の受信方法。
(付記5) 付記4において,前記複数の無線部からの受信データを記憶する時,複数のセクタの一部のセクタの前半の受信データセクタ対応の異なるマッチドフィルタの前段の第1のメモリに割り当てて格納し,未使用のマッチドフィルタに対応する第1のメモリに対して,前記割り当て済みのセクタの後半の受信データを割り当てて格納し,前記第2のメモリから同じセクタについて異なるマッチドフィルタにより処理された前半と後半の結果を読み出すことにより結合することを特徴とするCDMA方式の基地局の受信方法。
(付記6) 付記4において,前記無線部のA/D変換において2倍精度のオーバーサンプリングを行った一つの受信データについて第1のメモリの一つに格納して対応するマッチドフィルタにより処理を行い,前記2倍精度のオーバーサンプリングのデータから1/2の周期で抽出した1倍精度のデータを他の第1のメモリの複数個に順次格納して対応するマッチドフィルタによる処理を行い,前記2倍精度のオーバーサンプリングのデータにより高精度の遅延プロファイルを取得し,同時に前記1倍精度のサンプリングデータにより幅広い範囲について有効パスの検出を行うことを特徴とするCDMA方式の基地局の受信方法。
(付記7) 受信信号について相関演算を行う複数のマッチドフィルタと,該複数のマッチドフィルタからの出力をそれぞれ記憶する記憶部と,該記憶部から2以上の異なるマッチドフィルタからの出力を結合して読み出す制御を行う制御部と,前記制御部により読み出された出力に基づいて,前記受信信号についてのパス検出を行うパス検出部と,前記パス検出部におけるパスの検出結果に応じて前記受信信号の復調を行う復調部と,を備えたことを特徴とするCDMA方式の基地局の受信装置。
本発明の原理構成を示す図である。 実施例1の構成を示す図である。 実施例2の構成を示す図である。 メモリ制御部のフローチャートを示す図である。 複数セクタの並列処理におけるデータの連結方法の説明図である。 2倍精度と1倍精度で遅延プロファイルを取得する例を示す図である。 提案された受信装置の構成を示す図である。 基地局と移動局の間の無線信号の伝搬経路と信号の相関値レベルを示す図である。 遅延プロファイル測定部と遅延量・パス数検出部の構成例を示す図である。
符号の説明
10−1〜10−4 第1のメモリ
11−1〜11−4 マッチドフィルタMF♯1〜MF♯4
12 第2のメモリ
13 パス検出部
14 メモリ制御部
15 復調部
16 無線(RF)部

Claims (5)

  1. CDMA方式の基地局の受信装置において,
    複数の無線部からの受信データを記憶する複数の第1のメモリと,
    前記複数の第1のメモリのそれぞれのデータが入力されて拡散コードとの相関演算を行う複数の分割型のマッチドフィルタと,
    前記複数の各マッチドフィルタの出力を格納する第2のメモリと,
    前記第2のメモリの出力から得られた遅延プロファイルの信号から前記受信データのパス検出の演算を行うパス検出部と,
    前記パス検出部からの検出信号及び拡散コードにより受信データの逆拡散を行って復調を行う復調部と,
    前記第1のメモリと第2のメモリの制御を行うメモリ制御部とを備え,
    前記メモリ制御部は,前記第2のメモリに格納された前記複数のマッチドフィルタのデータを結合して単一の連続したデータとして読み出すか,各マッチドフィルタのデータを個別の独立したデータとして読み出すか,前記パス検出部の出力に応じて切り替えることを特徴とするCDMA方式の基地局の受信装置。
  2. 複数の無線部からの受信データに基づいてパス検出を行うCDMA方式の基地局の受信方法において,
    複数の無線部からのサンプリングした受信データを複数の分割型のマッチドフィルタの前段に設けた第1のメモリに格納し,
    前記複数の第1のメモリに格納したデータをそれぞれに接続された複数の分割型のマッチドフィルタによる相関の処理により遅延プロファイルの出力を発生して第2のメモリに格納し,
    前記第2のメモリからの複数のマッチドフィルタのデータを個別に読み出すか,連続して読み出すことにより前記複数のマッチドフィルタを分離または結合を行うことを特徴とするCDMA方式の基地局の受信方法。
  3. 請求項2において,
    前記複数の無線部からの受信データを記憶する時,複数のセクタの一部のセクタの前半の受信データセクタ対応の異なるマッチドフィルタの前段の第1のメモリに割り当てて格納し,
    未使用のマッチドフィルタに対応する第1のメモリに対して,前記割り当て済みのセクタの後半の受信データを割り当てて格納し,
    前記第2のメモリから同じセクタについて異なるマッチドフィルタにより処理された前半と後半の結果を読み出すことにより結合することを特徴とするCDMA方式の基地局の受信方法。
  4. 請求項2において,
    前記無線部のA/D変換において2倍精度のオーバーサンプリングを行った一つの受信データについて第1のメモリの一つに格納して対応するマッチドフィルタにより処理を行い,
    前記2倍精度のオーバーサンプリングのデータから1/2の周期で抽出した1倍精度のデータを他の第1のメモリの複数個に順次格納して対応するマッチドフィルタによる処理を行い,
    前記2倍精度のオーバーサンプリングのデータにより高精度の遅延プロファイルを取得し,同時に前記1倍精度のサンプリングデータにより幅広い範囲について有効パスの検出を行うことを特徴とするCDMA方式の基地局の受信方法。
  5. 受信信号について相関演算を行う複数のマッチドフィルタと,
    該複数のマッチドフィルタからの出力をそれぞれ記憶する記憶部と,
    該記憶部から2以上の異なるマッチドフィルタからの出力を結合して読み出す制御を行う制御部と,
    前記制御部により読み出された出力に基づいて,前記受信信号についてのパス検出を行うパス検出部と,
    前記パス検出部におけるパスの検出結果に応じて前記受信信号の復調を行う復調部と,を備えたことを特徴とするCDMA方式の基地局の受信装置。
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