本発明の実施例1に係るエコ運転支援装置(ECU170)について説明する。なお、本発明において、「エコ」とは、エコノミー(economy)および/またはエコロジー(ecology)の意味を有する。エコノミーとは、燃料の消費を抑えて(省燃費)、燃料を節約することを意味する。エコロジーとは、化石燃料(ガソリン等)の消費の抑制、化石燃料の燃焼等により生じる有害物質やCO2の発生および排出の抑制等、環境にやさしいことを意味する。図1は、本発明の実施例1に係るECU170が組み込まれた車両300の全体構成を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、車両300は、内燃機関10と、変速機20と、燃料タンク30と、ハンドル40と、アクセルペダル50と、ブレーキペダル60と、バッテリ70と、ワイパ80と、外部情報検出手段90と、メータパネル100と、報知切替スイッチ160と、ECU170と、を備える。
内燃機関10としては、特に限定されないが、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンと電気モータとを組み合わせたハイブリッドエンジン等を用いることができる。内燃機関10には、燃料タンク30から燃料が供給される。内燃機関10の点火プラグ(図示せず)にはバッテリ70から電気が供給される。
内燃機関10のクランクシャフト付近には、回転数センサ12が配置されている。回転数センサ12は、内燃機関10の回転数を検出して、検出結果をECU170に伝える。また、内燃機関10の出力軸には、トルクセンサ14が配置されている。トルクセンサ14は、内燃機関10の出力トルクを検出して、検出結果をECU170に伝える。また、内燃機関10がハイブリッドエンジンの場合には、ハイブリッドエンジンの電気モータ(図示せず)にはモータ回転数センサ(図示せず)が配置されている。モータ回転数センサは、モータ回転数を検出して、検出結果をECU170に伝える。
変速機20は、内燃機関10の出力軸(図示せず)に接続されている。変速機20としては、特に限定されないが、例えば自動変速機(AT)等を用いることができる。変速機20はシフトレバー(図示せず)の操作により、内燃機関10の出力軸の回転数を所望の回転数に変更する。変速機20の出力軸(図示せず)付近には、車速センサ22が配置されている。車速センサ22は、出力軸の回転に基づいて車速を検出し、検出結果をECU170に伝える。
燃料タンク30は、内燃機関10と配管(図示せず)によって連通されている。燃料タンク30には、燃料が貯留されている。燃料タンク30は内燃機関10に燃料を供給する。燃料タンク30には燃料残量センサ32が配置されている。燃料残量センサ32は燃料タンク30内の燃料残量を検出し、検出結果をECU170に伝える。
ハンドル40は車両300の運転席(図示せず)に配置されている。ハンドル40は、車両300のフロント操舵軸(図示せず)に接続されている。ハンドル40には、ハンドル角センサ42が配置されている。ハンドル角センサ42はハンドル角を検出し、検出結果をECU170に伝える。
アクセルペダル50は、車両300の運転席に配置されている。アクセルペダル50は、車両300のスロットル(図示せず)に接続されている。アクセルペダル50には、アクセル開度センサ52が配置されている。アクセル開度センサ52はアクセル開度を検出し、検出結果をECU170に伝える。
ブレーキペダル60は、車両300の運転席に配置されている。ブレーキペダル60は、車両300のブレーキ(図示せず)に接続されている。ブレーキペダル60には、ブレーキ操作量センサ62が配置されている。ブレーキ操作量センサ62はブレーキ操作量を検出し、検出結果をECU170に伝える。
バッテリ70は、内燃機関10と、ワイパ80と、メータパネル100と、ECU170と、に電気を供給する。バッテリ70には、バッテリ残量センサ72が配置されている。バッテリ残量センサ72はバッテリ残量を検出して、検出結果をECU170に伝える。
ワイパ80は、運転席(図示せず)のフロントガラス(図示せず)に配置されている。ワイパ80は、運転席に配置されたワイパ速度切替スイッチ(図示せず)により、その揺動速度を切り替える。ワイパ80には、ワイパ速度センサ82が配置されている。ワイパ速度センサ82はワイパ速度切替スイッチにより選択されたワイパ速度を検出し、検出結果をECU170に伝える。
外部情報検出手段90は、車両300の外部情報を検出し、検出結果をECU170に伝える。外部情報検出手段90としては、例えば、車載用通信装置92、温度センサ94、車間距離センサ96等を用いることができる。車載用通信装置92は、GPS人工衛星と通信することによって、車両300の位置情報を検出し、地図情報(図示せず)等に基づいて車両300が走行している道路の道路種別情報等を検出する。また、車載用通信装置92は、路線に配置された通信装置と通信することによって、天気情報、車両300の外部からの路線情報等を検出する。また、車両300の外部からは、エコ度合いの高い運転操作を要求する信号等、エコ運転支援情報の運転者への報知を求める情報が送られてくるように構成してもよい。温度センサ94は、車両300の外部の気温を検出する。車間距離センサ96は、先行車両までの車間距離を検出する。例えば、車間距離センサ96は、レーダ装置を備え、所定周期ごとに車両前方の所定範囲にレーザ光を発信する。そして車間距離センサ96は、先行車両から反射して戻ってくる反射光を受光することにより、先行車両までの車間距離を検出することができる。
メータパネル100は、運転席に配置されている。メータパネル100には、燃料メータ110と、速度メータ120と、タコメータ130と、ディスプレイ140と、スピーカ150と、が配置されている。燃料メータ110は、ECU170からの指示を受けて燃料残量センサ32の検出結果を表示する。速度メータ120は、ECU170からの指示を受けて車速センサ22の検出結果を表示する。タコメータ130は、ECU170からの指示を受けて回転数センサ12の検出結果を表示する。
ディスプレイ140は、ECU170からの指示を受けて、走行距離等の車両情報を表示するとともに、運転者による車両300の運転操作のエコ度合いを表すエコ運転支援情報を表示する。ディスプレイ140としては、例えば液晶ディスプレイ等を用いることができる。ディスプレイ140の動作の詳細については、後述する。
スピーカ150は、ECU170からの指示を受けて音声を発生する。ディスプレイ140およびスピーカ150は、報知手段としての機能を有する。
報知切替スイッチ160は、例えば変速機20のシフトレバー(図示せず)付近に配置されている。報知切替スイッチ160は、運転者からのエコ運転支援情報の報知要求があるか否かを検出し、検出結果をECU170に伝える。例えば、運転者は、報知切替スイッチ160をONにすることにより、ECU170にエコ運転支援情報の報知要求を伝えることができる。また、運転者は、報知切替スイッチ160をOFFにすることにより、ECU170にエコ運転支援情報の報知が不要であるとの要求を伝えることができる。つまり、報知切替スイッチ160は、入力手段としての機能を有する。報知切替スイッチ160としては、ONとOFFとを切り替えることができるスイッチであれば特に限定されないが、例えばロッカースイッチ等を用いることができる。
ECU170は、演算処理を行うCPU172(Central Processing Unit)と、プログラム等を記憶するROM174(Read Only Memory)と、データ等を記憶するRAM176(Random Access Memory)と、を備えるコンピュータである。ECU170は、内燃機関10の点火時期等を制御するとともに、メータパネル100の表示等を総合的に制御する。
また、本実施例においては、ECU170は、エコ運転支援装置としての機能を有する。ECU170は、回転数センサ12、トルクセンサ14、車速センサ22、燃料残量センサ32、ハンドル角センサ42、アクセル開度センサ52、ブレーキ操作量センサ62、バッテリ残量センサ72およびワイパ速度センサ82(以下、これらのセンサを各種センサと総称する)の検出結果と、外部情報検出手段90の検出結果と、報知切替スイッチ160の検出結果と、を読み込む。ECU170は、これらの検出結果をCPU172で処理し、ディスプレイ140の動作およびスピーカ150の動作を総合的に制御する。
なお、図1において、ECU170は、内燃機関10を制御するエンジンECUであってもよく、車両300を統合的に制御する統合ECUであってもよい。また、メータパネル100の表示制御は、ECU170で直接行ってもよく、メータ表示を行うメータECUを設け、このメータECUを介して行うようにしてもよい。エコ運転支援情報を表示する報知手段としては、メータパネル100だけでなく、カーナビゲーション装置等、車両300に設けられる各種表示装置を用いてもよい。また、車両300に設けられている各種センサからの信号を直接ECU170(例えばエンジンECU)に入力する構成にしてもよく、各種センサを主に用いているECUを介して入力するように構成してもよい。例えば、ハンドル角センサ42の信号は、電動パワーステアリングECUを介して入力するように構成してもよい。
図2は、エコ運転支援装置(ECU170)の機能を説明するための機能ブロック図である。図2において、演算情報入力部210は、演算部220がエコ運転支援情報を演算するために必要な演算情報を検出し、検出結果を演算部220に入力する。具体的には、演算情報入力部210は、図1に示す各種センサに相当する。
演算部220は、演算情報入力部210からの演算情報を得て、エコ運転支援情報を演算し、演算結果すなわちエコ運転支援情報を報知制御部260に伝える。演算部220はエコ運転支援装置の演算手段としての機能を有する。演算部220は、図1に示すECU170に相当する。
報知要求情報入力部230は、運転者からのエコ運転支援情報の報知要求があるか否かを検出し、検出結果を報知判断部250に入力する。報知要求情報入力部230は、図1に示す報知切替スイッチ160に相当する。
自動判断情報入力部240は、報知判断部250が演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する際に必要な情報のうち、報知切替スイッチ160からの情報を除く情報を入力する。具体的には、自動判断情報入力部240は、図1に示す各種センサと外部情報検出手段90とに相当する。
報知判断部250は、報知要求情報入力部230からの情報および自動判断情報入力部240からの情報を得て、運転者に演算部220の演算結果を報知するか否かを判断し、その判断結果を報知制御部260に伝える。
具体的には、報知判断部250は、報知要求情報入力部230からの情報および自動判断情報入力部240からの情報を受け取る。次いで、報知判断部250は、運転者からの報知要求があるか否かを判断する。そして、報知判断部250は、運転者からの報知要求があると判断された場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知すると判断し、その判断結果を報知制御部260に伝える。一方、運転者からの報知要求があると判断されなかった場合には、報知判断部250は、所定のエコ運転支援情報提供条件を満たすか否かを判断する。報知判断部250は、所定のエコ運転支援提供条件を満たすと判断した場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知すると判断する。一方、報知判断部250は、所定のエコ運転支援提供条件を満たさないと判断した場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知しないと判断する。そして、報知判断部250は、判断結果を報知制御部260に伝える。報知判断部250は、図1に示すECU170に相当する。報知判断部250は、エコ運転支援装置の報知制御手段としての機能を有する。
報知制御部260は、報知判断部250の判断結果に基づいて、報知部270の動作を制御する。具体的には、報知制御部260は、報知判断部250により演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断された場合には、演算部220の演算結果が運転者に報知されるように報知部270を制御する。一方、報知判断部250により演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断されなかった場合には、報知制御部260は、演算部220の演算結果が運転者に報知されないように報知部270を制御する。報知制御部260は、図1に示すECU170に相当する。報知制御部260は、エコ運転支援装置の報知制御手段としての機能を有する。
報知部270は、報知制御部260の指示により、運転者に演算部220の演算結果すなわちエコ運転支援情報を報知する。報知部270は、図1に示すディスプレイ140およびスピーカ150に相当する。報知部270は、報知手段としての機能を有する。
なお、図2において、演算部220、報知判断部250および報知制御部260は、それぞれECU170(例えばエンジンECU)によって構成されるが、これに限られない。例えば、演算部220、報知判断部250および報知制御部260は、それぞれ別々のECUによって構成されてもよい。例えば、演算部220および報知判断部250はそれぞれエンジンECUによって構成されてもよく、報知制御部260はメータECUによって構成されてもよい。あるいは、演算部220はエンジンECUによって構成されてもよく、報知判断部250および報知制御部260はそれぞれメータECUによって構成されてもよい。
図3は、実施例1に係るECU170の演算部220の処理を示すフローチャートの一例である。まず、演算部220は演算情報入力部210から演算情報を取得する(ステップS1)。例えば、演算部220は、車速およびアクセル開度をそれぞれ車速センサ22およびアクセル開度センサ52から受け取る。
次いで、演算部220は、エコ運転支援情報の演算を行う(ステップS2)。例えば、演算部220は、あらかじめ、省燃費運転操作に相当する運転操作を示すマップを記憶しておく。そして、演算部220は、演算情報入力部210からの演算情報と省燃費運転操作に相当する運転操作を示すマップとを比較する。それにより、演算部220は、運転者の運転操作が省燃費運転操作であるか否かの演算を行うことができる。なお、運転者の運転操作が省燃費運転操作の場合は、運転者の運転操作がエコ度合いの高い運転操作である場合に相当する。
例えば、演算部220は、省燃費運転操作であるか否かの判断基準となるアクセル開度と車速との関係を示すマップを記憶しておく。そして、演算部220は、演算情報入力部210から得たアクセル開度および車速と、マップに示されたアクセル開度および車速と、をそれぞれ比較する。演算部220は、演算情報入力部210から得たアクセル開度の省燃費運転操作に相当するアクセル開度からの超過量を演算する。アクセル開度の超過量が0%を超えた場合は、運転者の運転操作が省燃費運転操作でない場合である。一方、アクセル開度の超過量が0%の場合は、運転者の運転操作が省燃費運転操作である場合である。なお、アクセル開度の超過量は、エコ運転支援情報に相当する。また、アクセル開度の超過量が0%の場合が、エコ運転支援情報のエコ度合いが高い場合に相当する。
次いで、演算部220は、演算結果を報知制御部260へ出力する(ステップS3)。例えば、演算部220は、アクセル開度の超過量を報知制御部260へ出力する。次いで、演算部220はフローチャートの実行を終了する。なお、演算部220は、所定時間毎にステップS1からステップS3までの処理を繰り返す。
図4は、実施例1に係るECU170の報知判断部250の処理を示すフローチャートの一例である。まず、報知判断部250は、報知要求情報入力部230および自動判断情報入力部240から情報を取得する(ステップS10)。次いで、報知判断部250は、演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する(ステップS20)。次いで、報知判断部250は、ステップS20において判断した判断結果を報知制御部260へ出力する(ステップS40)。次いで、報知判断部250はフローチャートの実行を終了する。なお、報知判断部250は、所定時間毎にステップS10からステップS40までの処理を繰り返す。
図5は、図4における報知判断部250による演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。まず、報知判断部250は、運転者からの演算部220の演算結果の報知要求があるか否かを判断する(ステップS21)。例えば、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がONにされたか否かを判断する。報知切替スイッチ160がONにされたと判断された場合には、報知判断部250は運転者からの演算部220の演算結果の報知要求があると判断する。一方、報知切替スイッチ160がONにされたと判断されなかった場合には、報知判断部250は運転者からの演算部220の演算結果の報知要求がないと判断する。
ステップS21において報知切替スイッチ160がONにされたと判断された場合、すなわち運転者からの演算部220の演算結果の報知要求があると判断された場合には、報知判断部250は、演算結果を運転者に報知すると判断する(ステップS22)。次いで、報知判断部250は、ステップS40を実行する。
一方、ステップS21において報知切替スイッチ160がONにされたと判断されなかった場合、すなわち運転者からの演算部220の演算結果の報知要求がないと判断された場合には、報知判断部250は、所定のエコ運転支援情報提供条件を満たすか否かを判断する(ステップS23)。ここでエコ運転支援情報提供条件は、演算部220の演算結果がエコ運転支援情報のエコ度合いが高いとする演算結果になりやすい状態である場合に、エコ運転支援情報の報知を行わせる条件である。
演算部220の演算結果がエコ運転支援情報のエコ度合いが高いとする演算結果になりやすい状態である場合に、運転者に対してエコ運転支援情報を自動的に報知すると、運転者のエコ度合いの高い運転操作への意欲や運転者のエコ運転支援情報の報知への意欲を高めることができる。その結果、運転者が自発的に報知切替スイッチ160をONにするようになる。逆に、演算部220の演算結果がエコ運転支援情報のエコ度合いが低いとする演算結果になりやすい状態である場合に、運転者に対してエコ運転支援情報を自動的に報知すると、運転者のエコ度合いの高い運転操作への意欲や運転者のエコ運転支援情報の報知への意欲を減退させてしまうおそれがある。その結果、運転者は、報知切替スイッチ160をより一層ONにしなくなるおそれがある。
例えば、報知判断部250は、車両300が走行している道路がエコ度合いの高い道路であるか否かを判断する。具体的には、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適した道路であるか否かを判断する。車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適した道路である場合には、省燃費運転操作を行った方が車社会のエコ化にとって好ましい。つまり、省燃費運転操作に適した道路は、エコ度合いの高い道路であると考えられる。よって、この場合には、演算部220の演算結果が、エコ運転支援情報のエコ度合いが高いとする演算結果になりやすい状態と考えられる。具体的には、報知判断部250は、自動判断情報入力部240から道路種別情報を受け取る。そして、道路種別情報が高速道路であるか否かを判断する。車両300が走行している道路が高速道路である場合には、省燃費運転操作をすることが容易であることから、省燃費運転操作に適している道路であると考えられるからである。
ステップS23において、道路種別情報が高速道路であると判断された場合、報知判断部250は演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断する(ステップS22)。
一方、ステップS23において道路種別情報が高速道路であると判断されなかった場合には、報知判断部250は演算結果を運転者に報知しないと判断する(ステップS24)。次いで、報知判断部250は、ステップS40を実行する。
図6は、実施例1に係るECU170の報知制御部260の処理を示すフローチャートの一例である。まず、報知制御部260は、演算部220から演算結果を取得する(ステップS100)。例えば、報知制御部260は、図3のステップS3において演算部220によって出力された演算結果を取得する。
次いで、報知制御部260は、報知判断部250から判断結果を取得する(ステップS200)。例えば、報知制御部260は、図4のステップS40において報知判断部250によって出力された報知判断部250の判断結果を取得する。
次いで、報知制御部260は、ステップS200で取得した報知判断部250の判断結果に基づいて、報知部270の動作を制御する(ステップS300)。例えば、報知制御部260は、ステップS200において取得した報知判断部250の判断結果が演算部220の演算結果を運転者に報知するという場合には、ステップS100で取得した演算結果が運転者に報知されるように報知部270を制御する。一方、ステップS200において取得した報知判断部250の判断結果が演算部220の演算結果を運転者に報知しないという場合には、ステップS100で取得した演算結果が運転者に報知されないように報知部270を制御する。次いで、報知制御部260はフローチャートの実行を終了する。なお、報知制御部260は、所定時間毎にステップS100からステップS300までの処理を繰り返す。
図7(a)〜図7(c)は、実施例1に係る報知部270による報知の一例を示す模式図である。図7(a)は、演算結果の報知が開始される前の報知部270を示す模式図である。図7(a)に示すように、演算結果の報知が開始される前においては、ディスプレイ140には、例えば車両300の走行距離が表示されている。また、スピーカ150からは、音声は発生されていない。
図7(b)は、演算結果の報知を開始した場合の報知部270を示す模式図である。図7(b)に示すように、演算結果の報知を開始した場合、すなわち報知判断部250により演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断された場合、ディスプレイ140の表示内容は、エコ運転支援情報の表示(以下、エコナビ表示と称する)に変更される。例えば、ディスプレイ140の下段には、演算部220の演算結果が表示される。例えば、演算部220により運転者のアクセル開度の超過量が20%と演算された場合、すなわち運転者のアクセル操作が省燃費運転操作でないと演算された場合には、ディスプレイ140の下段には、「アクセル開度超過量20%」と表示される。一方、演算部220により運転者のアクセル開度超過量が0%と演算された場合、すなわち運転者のアクセル操作が省燃費運転操作であると演算された場合には、ディスプレイ140の下段には、「アクセル開度超過量0%」と表示される。
また、ディスプレイ140の上段には、演算部220の演算結果を報知するように報知判断部250が判断した際の判断理由が表示される。例えば、運転者により報知切替スイッチ160がONにされたことから、報知判断部250により演算部220の演算結果を報知すると判断された場合には、ディスプレイ140の上段には、「スイッチON」と表示される(図示せず)。それとともに、スピーカ150からは「エコナビ表示が開始されました」との音声が発生される。
一方、報知切替スイッチ160がOFFの場合に、道路種別情報が高速道路であることから、報知判断部250により演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断された場合には、ディスプレイ140の上段には、「高速道路進入」と表示される。それにより、運転者は、報知切替スイッチ160をONにしなかったにもかかわらず、ディスプレイ140の表示がエコナビ表示に切り替わった理由を知ることができる。また、報知切替スイッチ160がOFFの場合に、道路種別情報が高速道路であることから、報知判断部250により演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断された場合には、スピーカ150からは、「エコナビ表示が開始されました」という音声が発生される。それにより、運転者は、報知切替スイッチ160をONにしなかったにもかかわらず、ディスプレイ140の表示がエコナビ表示に切り替わったことを知ることができる。
図7(c)は、演算結果の報知が終了された場合の報知部270を示す模式図である。図7(c)に示すように、例えば車両300が高速道路から降りた場合に、報知判断部250により道路種別情報が高速道路でないことから演算部220の演算結果を報知しないと判断された場合には、報知制御部260は演算結果の報知が終了されるように報知部270を制御する。この場合、例えばディスプレイ140の下段には、演算結果の報知を開始する前の表示(走行距離)が表示される。また、スピーカ150からは、「エコナビ表示を終了しました」との音声が発生される。それにより、運転者は、演算結果の報知が終了したことを知ることができる。
図8(a)〜図8(h)は、実施例1に係るECU170の動作の一例を示すタイミングチャートである。図8(a)は、アクセル開度センサ52の検出結果を示す。図8(b)は、回転数センサ12の検出結果を示す。図8(c)は、車速センサ22の検出結果を示す。図8(d)は、演算部220の演算結果(アクセル開度超過量)を示す。図8(e)は、外部情報検出手段90の検出結果(道路種別情報)を示す。図8(f)は、報知切替スイッチ160の検出結果を示す。図8(g)は、報知判断部250の判断結果を示す。図8(h)は、報知制御部260の制御内容を示す。
車両300が一般道から高速道路進入路を通って高速道路に進入し、その後高速道路を一定期間走行した後に一般道に降りた場合を想定する。この場合、図8(e)に示すように、道路種別情報は、一般道、高速道路進入路、高速道路および一般道の順に変動する。それに伴って運転者のアクセル操作も変動する。運転者のアクセル操作の変動に応じて、図8(a)に示すアクセル開度センサ52の検出結果は変動する。図8(a)に示すアクセル開度センサ52の検出結果の変動に伴って、図8(b)に示す回転数センサ12の検出結果および図8(c)に示す車速センサ22の検出結果は変動する。また、図8(d)に示す演算部220の演算結果も、アクセル開度センサ52の検出結果と車速センサ22の検出結果とがそれぞれ変動するのに伴って、変動する。
図8(e)に示す道路種別情報が一般道である場合に、図8(f)に示すように報知切替スイッチ160が運転者によりONにされた場合(※1)、図8(g)に示すように報知判断部250は演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断する(※2)。その結果、図8(h)に示すように、報知制御部260は演算部220の演算結果が運転者に報知されるように報知部270を制御する(※3)。それにより、例えば、報知部270のディスプレイ140には、判断理由(スイッチON)と演算結果(アクセル開度超過量)とが表示される。また、報知部270のスピーカ150からは、「エコナビ表示が開始されました」との音声が発生される。
次いで、図8(e)に示すように道路種別情報が高速道路進入路になった場合(※4)、図8(f)に示すように報知切替スイッチ160が運転者によりOFFにされる(※5)。この場合、図8(g)に示すように報知判断部250は、エコ運転支援情報提供条件を満たさないと判断して、演算結果を運転者に報知しないと判断する(※6)。車両300が高速道路進入路に進入した場合には、車両300を加速させる必要がある。そのため、高速道路進入路は、省燃費運転操作に適していない道路、すなわちエコ度合いの低い道路であると考えるからである。その結果、図8(h)に示すように、報知制御部260は、演算部220の演算結果が運転者に報知されないように報知部270を制御する(※7)。それにより、例えば、報知部270のディスプレイ140には、エコナビ表示前の状態(走行距離)が表示される。それとともに、報知部270のスピーカ150からは、「エコナビ表示を終了しました」との音声が発生される。
次いで、図8(e)に示すように道路種別情報が高速道路になった場合(※8)、図8(f)に示すように報知切替スイッチ160がOFFの場合(※5)であっても、図8(g)に示すように報知判断部250は、エコ運転支援情報提供条件を満たすと判断して、演算結果を運転者に報知すると判断する(※9)。高速道路は省燃費運転操作に適した道路であると考えられることから、高速道路はエコ度合いの高い道路であると考えられるからである。その結果、図8(h)に示すように、報知制御部260は、演算部220の演算結果が運転者に報知されるように報知部270を制御する(※10)。例えば、報知部270のディスプレイ140には、「高速道路進入」および「アクセル開度超過量」の表示がされる。また、報知部270のスピーカ150からは、「エコナビ表示が開始されました」という音声が発生される。
次いで、図8(e)に示すように道路種別情報が高速道路の状態の場合に、図8(f)に示すように報知切替スイッチ160がONにされた場合(※11)、図8(g)に示すように報知判断部250は、演算部220の演算結果を運転者に報知をすると判断する(※9)。この場合、図8(h)に示すように報知制御部260は、演算部220の演算結果の報知が継続されるように報知部270を制御する(※10)。それにより、報知部270のディスプレイ140には、「高速道路進入」および「アクセル開度超過量」の表示が継続して表示される。
次いで、図8(e)に示すように道路種別情報が高速道路の状態の場合に、図8(f)に示すように報知切替スイッチ160がOFFにされた場合(※12)、図8(g)に示すように報知判断部250は、エコ運転支援情報提供条件を満たすと判断し、演算結果を運転者に報知すると判断する(※9)。その結果、図8(h)に示すように、報知制御部260は、演算部220の演算結果の報知が継続されるように報知部270を制御する(※10)。それにより、報知部270のディスプレイ140には、「高速道路進入」および「アクセル開度超過量」の表示が継続して表示される。
次いで、図8(e)に示すように道路種別情報が一般道になった場合(※13)には、図8(g)に示す報知判断部250は、エコ運転支援情報提供条件を満たすか否かを判断して、演算結果を運転者に報知するか否かを判断する。その結果、報知判断部250は、例えば一般道は省燃費運転操作に適している道路でないと判断し、演算結果を運転者に報知をしないと判断する(※14)。この場合、報知制御部260は、演算部220の演算結果が運転者に報知されないように報知部270を制御する(※15)。それにより、報知部270のディスプレイ140には、エコナビ表示前の状態(走行距離)が表示される。それとともに、スピーカ150からは、「エコナビ表示を終了しました」との音声が発生される。
本実施例に係るECU170によれば、図2に示すように報知判断部250を備えている。それにより、報知要求情報入力部230からエコ運転支援情報の報知要求がない場合でも、所定のエコ運転支援情報提供条件を満たす場合には、エコ運転支援情報の報知を報知部270に行わせるように制御することができる。具体的には、報知切替スイッチ160がONにされていない場合であっても、車両300が走行している道路が高速道路である場合には、運転者に対して演算部220の演算結果を報知させるように制御することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
なお、図5のステップS23において、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かの判断基準としては、道路情報が高速道路であるか否かに限られない。例えば、道路情報が、所定の国道ナンバーであるか否か、所定の道路名であるか否か、所定のエリア名であるか否か等を用いてもよい。
あるいは、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かの判断基準としては、車線情報を用いてもよい。例えば、車線情報が走行車線の場合には、車線情報が追い越し車線の場合に比較して、車両300を一定速度で走行させることが容易であると考えられることから、省燃費運転操作に適している道路であると考えられる。
あるいは、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かの判断基準としては、道路の幅を用いてもよい。例えば、道路の幅が大きい道路は、道路の幅が小さい道路に比較して一時停止等の道路標識が少ないと考えられる。そのため、車両300を一定速度で走行させることが容易であると考えられることから、省燃費運転操作に適している道路であると考えられる。
あるいは、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かの判断基準としては、経路案内情報を用いてもよい。例えば、経路案内情報が省燃費運転操作の行われている車両300を優先して走行させる道路である場合には、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であると考えられる。
あるいは、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かの判断基準としては、渋滞情報を用いてもよい。例えば、車両300が走行している道路が渋滞していない道路であれば、省燃費運転操作に適している道路であると考えられる。
あるいは、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かの判断基準としては、日時情報を用いてもよい。省燃費運転操作に適している日時情報としては、例えばノーマイカーデー、通勤時間帯を除く時間、夜中等が考えられる。日時情報がノーマイカーデーの場合には、道路は空いている。そのため、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適していると判断できる。日時情報が通勤時間帯(例えば午前8時〜10時)を除く時間の場合には、道路は空いている。そのため、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であると判断できる。日時情報が夜中の場合には、道路は空いている。そのため、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であると判断できる。
あるいは、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かの判断基準としては、先行車両との車間距離情報を用いてもよい。例えば、先行車両との車間距離が20m以上ある場合には、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であると判断できる。
あるいは、車両300がクルーズコントロール機能を有している場合には、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かの判断基準としては、クルーズコントロールが実施されているか否かの情報を用いてもよい。例えば、クルーズコントロールが実施されている場合には、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適していると判断できる。
また、車両300は、所定のエコ運転支援情報提供条件を、運転者が選択するための選択手段をさらに備えていてもよい。たとえば、車両300は、選択手段としての端末(図示せず)を運転席付近に備える。端末はECU170に接続される。ECU170の報知判断部250は、端末からの情報を受け取る。端末には、所定のエコ運転支援情報提供条件(例えば道路種別情報が高速道路であるか否か、車線情報が走行車線であるか否か等)が表示される。運転者は端末に表示された複数のエコ運転支援情報提供条件の中から、所望のエコ運転支援情報提供条件を選択する。そして、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がONにされていないと判断された場合には、運転者により選択されたエコ運転支援情報提供条件に従って、演算結果を運転者に報知するか否かを判断する。それにより、ECU170は、報知切替スイッチ160がONにされていない場合であっても、運転者によって選択されたエコ運転支援情報提供条件が満たされた場合には、演算部220の演算結果を運転者に報知することができる。
また、車両300は、報知切替スイッチ160がONにされていない場合に演算結果の報知を行った場合に、運転者が演算結果の報知を強制的に終了させるための報知終了手段をさらに備えていてもよい。例えば、車両300は、報知終了手段としてのリセットスイッチ(図示せず)を運転席付近に備える。リセットスイッチはECU170に接続される。ECU170の報知判断部250はリセットスイッチが押されたか否かを判断する。そして、運転者によりリセットスイッチが押されたと報知判断部250により判断された場合には、報知制御部260は、エコナビ表示前の状態(例えば走行距離)を表示するように報知部270を制御する。それにより、運転者への演算結果の報知が終了される。
また、リセットスイッチが押されたと報知判断部250により判断された場合には、報知判断部250は、その後は、報知切替スイッチ160がONにされた場合に限って、演算結果を運転者に報知すると判断するようにしてもよい。例えば、報知切替スイッチ160がONにされなかった場合に、報知判断部250により車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であることから演算結果を運転者に報知すると判断された後に、運転者によりリセットスイッチが押された場合には、報知判断部250は、その後は、報知切替スイッチ160がONにされた場合に限って、演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断してもよい。
また、リセットスイッチが押されたと報知判断部250により判断された場合には、報知判断部250は、その後は、リセットスイッチが押される前の判断基準を適用しないようにしてもよい。例えば、報知切替スイッチ160がONにされなかった場合に、報知判断部250により道路種別情報が高速道路であるとの判断基準に従って演算結果を運転者に報知すると判断された後に、運転者によりリセットスイッチが押された場合には、報知判断部250は、その後は、道路種別情報が高速道路であるか否かの判断基準を適用しないようにしてもよい。
(変形例1)
また、エコ運転支援情報提供条件としては、車両300の運転操作の変化量を用いてもよい。具体的には、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、運転者による車両300の運転操作の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続したか否かを判断してもよい。運転者による車両300の運転操作の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続している場合には、省燃費運転操作をすることができる。また、省燃費運転操作をすることができる場合には、省燃費運転操作をする方が車社会のエコ化にとって好ましいと考えられる。つまり、運転者による車両300の運転操作の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続している場合は、演算部220の演算結果がエコ度合いが高いとする結果になりやすい場合である。
図9は、本実施例の変形例1に係るECU170の報知判断部250による演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートは、ステップS23の代わりにステップS23aを備える点において、図5に示すフローチャートと異なる。その他の構成は、図5に示すフローチャートと同じため、説明を省略する。
図9のステップS23aにおいて、報知判断部250は、運転者による車両300の運転操作の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続したか否かを判断する。
例えば、報知判断部250は、自動判断情報入力部240からアクセル開度を受け取る。そして、アクセル開度の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続したか否かを判断する。ステップS23aにおいて、アクセル開度の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続したと判断された場合には、報知判断部250は、ステップS22を実行する。一方、ステップS23aにおいて、アクセル開度の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続したと判断されなかった場合には、報知判断部250は、ステップS24を実行する。
本変形例1に係るECU170によれば、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、運転者による車両300の運転操作の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続したか否かの判断基準に基づいて、演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、運転者による車両300の運転操作の変化量が所定範囲内である状態が所定期間以上継続した場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
なお、図9のステップS23aにおいて、車両300の運転操作の変化量としては、アクセル開度の変化量の代わりに、車速の変化量、変速機20の変速比の変化量、内燃機関10の回転数の変化量、内燃機関10の出力トルクの変化量、内燃機関10の出力馬力の変化量等を用いてもよい。あるいは、内燃機関10がハイブリッドエンジンの場合には、ハイブリッドエンジンの電気モータのモータ回転数の変化量を用いてもよい。
なお、報知判断部250の判断を行う際の各種条件の閾値(例えば、図9のステップS23aの条件におけるアクセル開度の範囲、アクセル開度の範囲内である期間等)を、報知切替スイッチ160のONおよびOFFの頻度(例えば、車両300のイグニションスイッチ(図示せず)がONである時間に対する報知切替スイッチ160がONである時間の割合)に応じて変更するようにしてもよい。例えば、報知切替スイッチ160のONの頻度が高い場合には、運転者のエコ運転に対する意識が高いと考えられる。よって、この場合には、報知切替スイッチ160がOFFの場合に運転者に対して報知を行う必要性が乏しいと考えられる。よって、報知切替スイッチ160のONの頻度が高い場合には、ステップS23aの判断条件を厳しくしてもよい。一方、報知切替スイッチ160のONの頻度が低い場合には、ステップS23aの判断条件を厳しくしてしまうと、運転者のエコ運転に対する意識が低下してしまうおそれがある。よって、報知切替スイッチ160のONの頻度が低い場合には、ステップS23aの判断条件をより緩くしてもよい。
(変形例2)
また、エコ運転支援情報提供条件としては、車両300のエネルギー残量を用いてもよい。具体的には、エコ運転支援情報提供条件としては、車両300のエネルギー残量が所定値以下である場合に、エコ運転支援情報の報知を行わせる条件であってもよい。この場合、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、車両300のエネルギー残量が所定値以下であるか否かを判断する。また、エネルギー残量としては、例えばバッテリ残量を用いてもよい。車両300のバッテリ残量が所定値以下である場合には、車両300のエンストを防止する観点から、省燃費運転操作をすることが好ましいと考えられる。
図10は、本実施例の変形例2に係るECU170の報知判断部250による演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。図10に示すフローチャートは、ステップS23の代わりにステップS23bを備える点において、図5に示すフローチャートと異なる。その他の構成は、図5に示すフローチャートと同じため、説明を省略する。
図10のステップS23bにおいて、報知判断部250は、バッテリ残量が所定値以下であるか否かを判断する。例えば、報知判断部250は、自動判断情報入力部240からバッテリ残量を受け取る。そして、バッテリ残量が所定値以下であるか否かを判断する。
ステップS23bにおいて、バッテリ残量が所定値以下であると判断された場合には、報知判断部250はステップS22を実行する。一方ステップS23bにおいて、バッテリ残量が所定値以下であると判断されなかった場合には、報知判断部250はステップS24を実行する。
本変形例2に係るECU170によれば、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、車両300のバッテリ残量が所定値以下であるか否かの判断基準に基づいて演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、車両300のバッテリ残量が所定値以下である場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。また、車両300のエンストを防止することができる。
(変形例3)
また、エネルギー残量としては、燃料残量を用いてもよい。図11は、本実施例の変形例3に係るECU170の報知判断部250による演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。図11に示すフローチャートは、ステップS23の代わりにステップS23cを備える点において、図5に示すフローチャートと異なる。その他の構成は、図5に示すフローチャートと同じため、説明を省略する。
図11のステップS23cにおいて、報知判断部250は、燃料残量が所定値以下であるか否かを判断する。例えば、報知判断部250は、自動判断情報入力部240から燃料残量を受け取る。そして、燃料残量が所定値以下であるか否かを判断する。
ステップS23cにおいて、燃料残量が所定値以下であると判断された場合には、報知判断部250はステップS22を実行する。一方ステップS23cにおいて、燃料残量が所定値以下であると判断されなかった場合には、報知判断部250はステップS24を実行する。
本変形例3に係るECU170によれば、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、車両300の燃料残量が所定値以下であるか否かの判断基準に基づいて、演算部220の演算結果を運転者に報知する否かを判断する。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、車両300の燃料残量が所定値以下である場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。また、車両300のエンストを防止することができる。
(変形例4)
また、エコ運転支援情報提供条件としては、車両300の外部からの省燃費運転操作の要求を用いてもよい。この場合、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、車両300の外部からの省燃費運転操作の要求があるか否かを判断する。なお、省燃費運転操作の要求は、エコ度合いの高い運転操作の要求に相当する。
図12は、本実施例の変形例4に係るECU170の報知判断部250による演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートは、ステップS23の代わりにステップS23dを備える点において、図5に示すフローチャートと異なる。その他の構成は、図5に示すフローチャートと同じため、説明を省略する。
図12のステップS23dにおいて、報知判断部250は、自動判断情報入力部240からの情報を基に、車両300の外部からの省燃費運転操作の要求があるか否かを判断する。例えば、報知判断部250は、路線に設置された無線送信装置から送信された路車間通信を自動判断情報入力部240から受け取る。そして、省燃費運転操作を要求する路車間通信がある場合には、車両300の外部からの省燃費運転操作の要求があると判断する。
ステップS23dにおいて、省燃費運転操作を要求する路車間通信があると判断された場合には、報知判断部250はステップS22を実行する。一方、ステップS23dにおいて省燃費運転操作を要求する路車間通信があると判断されなかった場合には、報知判断部250はステップS24を実行する。
本変形例4に係るECU170によれば、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、車両外部からの省燃費運転操作の要求があるか否かの判断基準に基づいて、演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、車両外部からの省燃費運転操作の要求がある場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
(変形例5)
また、エコ運転支援情報提供条件としては、入力手段からのエコ運転支援情報の報知要求がなかった期間、すなわち報知切替スイッチ160がOFFの期間が所定期間以上である場合に、エコ運転支援情報の報知を行わせる条件であってもよい。この場合、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、報知切替スイッチ160がOFFの期間が所定期間以上であるか否かの判断基準に基づいて、演算結果を運転者に報知するか否かを判断する。報知切替スイッチ160がOFFの期間が所定期間以上である場合には、エコ運転支援装置が車両300に搭載されていることを運転者が認知していない可能性が高い。よって、このような運転者に対しては、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、演算結果を報知する方が車社会のエコ化を推進するために好ましいと考えられる。あるいは、報知切替スイッチ160がOFFの期間が所定期間以上である場合には、運転者は自らの意思によって、省燃費運転操作を行っていない可能性が高い。よって、このような運転者に対しては、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、演算結果を報知する方が車社会のエコ化を推進するために好ましいと考えられる。
図13は、本実施例の変形例5に係るECU170の報知判断部250による演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、ステップS23の代わりにステップS23eを備える点において、図5に示すフローチャートと異なる。その他の構成は、図5に示すフローチャートと同じため、説明を省略する。
図13のステップS23eにおいて、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの期間が所定期間以上であるか否かを判断する。例えば、報知判断部250は、報知要求情報入力部230から報知切替スイッチ160がONであるかOFFであるかの情報を受け取る。次いで、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFである期間が所定期間以上であるか否かを判断する。なお、所定期間としては、所定時間を用いることができる。
ステップS23eにおいて、報知切替スイッチ160がOFFである期間が所定期間以上であると判断された場合には、報知判断部250はステップS22を実行する。一方、ステップS23eにおいて、報知切替スイッチ160がOFFである期間が所定期間以上であると判断されなかった場合には、報知判断部250はステップS24を実行する。
本変形例5に係るECU170によれば、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、報知切替スイッチ160がOFFの期間が所定期間以上であるか否かの判断基準に基づいて、演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、報知切替スイッチ160がOFFの期間が所定期間以上である場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
なお、本変形例において、報知切替スイッチ160がOFFの期間としては、時間に限られない。例えば、報知切替スイッチ160がOFFの期間としては、走行距離を用いてもよい。具体的には、報知判断部250は、ステップS23eにおいて、報知切替スイッチ160がOFFの状態で車両300が走行した走行距離が所定距離以上であるか否かを判断してもよい。
(変形例6)
また、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、エコ運転支援情報提供条件を満たし、かつ演算部220による演算結果が省燃費運転操作である場合に、演算結果の報知を行うと判断してもよい。図14は、本実施例の変形例6に係るECU170の報知判断部250による演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。図14に示すフローチャートは、ステップS25をさらに備える点において、図5に示すフローチャートと異なる。なお、本変形例6に係るECU170において、報知判断部250は、報知要求情報入力部230と自動判断情報入力部240と演算部220の演算結果とを受け取る。
図14に示すように、まず、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がONにされたか否かを判断する(ステップS21)。ステップS21において報知切替スイッチ160がONにされたと判断された場合には、報知判断部250は、演算結果を運転者に報知すると判断する(ステップS22)。次いで、報知判断部250は、ステップS40を実行する。
一方、ステップS21において報知切替スイッチ160がONにされたと判断されなかった場合には、報知判断部250は、エコ運転支援情報提供条件を満たすか否かを判断する(ステップS23)。例えば、報知判断部250は、自動判断情報入力部240からの情報を基に、道路種別情報が高速道路であるか否かを判断する。
ステップS23において道路種別情報が高速道路であると判断された場合、報知判断部250は、演算部220の演算結果が省燃費運転操作であるか否かを判断する(ステップS25)。ステップS25において、演算部220の演算結果が省燃費運転操作であると判断された場合には、報知判断部250は、演算結果を運転者に報知すると判断する(ステップS22)。次いで、報知判断部250はステップS40を実行する。
一方、ステップS23において道路種別情報が高速道路であると判断されなかった場合、報知判断部250は演算結果を運転者に報知しないと判断する(ステップS24)。次いで、報知判断部250は、ステップS40を実行する。また、ステップS25において、演算部220の演算結果が省燃費運転操作であると判断されなかった場合には、報知判断部250は、演算結果を運転者に報知しないと判断する(ステップS24)。次いで、報知判断部250は、ステップS40を実行する。
本変形例6に係るECU170によれば、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がOFFの場合には、エコ運転支援情報提供条件を満たすか否か、および演算部220による演算結果が省燃費運転操作であるか否かの2つの判断基準によって、演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、エコ運転支援情報提供条件を満たし、かつ演算部220による演算結果が省燃費運転操作である場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
(変形例7)
また、報知判断部250は、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後に、報知切替スイッチ160がONの場合には、さらにエコ運転支援情報提供条件を満たすか否かの観点から演算結果を報知するか否かを判断してもよい。図15は、本実施例の変形例7に係るECU170の報知判断部250による、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後における演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。
つまり、本変形例7に係るECU170の報知判断部250は、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知される前においては、図5に示すフローチャートを実行する。一方、報知判断部250は、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後には、図5に示すフローチャートの代わりに、図15に示すフローチャートを実行する。
図15に示すように、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後には、報知判断部250は、報知切替スイッチ160がONであるか否かを判断する(ステップS31)。
ステップS31において報知切替スイッチ160がONであると判断された場合には、報知判断部250は、エコ運転支援情報提供条件を満たすか否かを判断する(ステップS32)。例えば、報知判断部250は、車両300が走行している道路が省燃費運転操作に適している道路であるか否かを判断する。具体的には、報知判断部250は、道路種別情報が高速道路であるか否かを判断する。
ステップS32において道路種別情報が高速道路であると判断された場合には、報知判断部250は、演算結果を運転者に報知すると判断する(ステップS33)。次いで、報知判断部250はステップS40を実行する。
一方、ステップS31において、報知切替スイッチ160がONであると判断されなかった場合には、報知判断部250は、演算結果を運転者に報知しないと判断する(ステップS34)。次いで、報知判断部250は、ステップS40を実行する。またステップ32において道路種別情報が高速道路であると判断されなかった場合には、報知判断部250は、ステップS34を実行する。
本変形例7に係るECU170においても、報知判断部250を備えている。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、エコ運転支援情報提供条件を満たす場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
また、本変形例7に係るECU170によれば、報知部270により演算結果が運転者に報知された後に、報知切替スイッチ160がONの場合であっても、エコ運転支援情報提供条件(ステップS32)を満たさない場合には、エコ運転支援情報の報知を終了させることができる。それにより、例えばエコ度合いの低い道路(例えば省燃費運転操作に適さないような道路)を走行している場合等に運転者の運転をエコ度合いの高い運転操作(例えば省燃費運転操作)に導くことを防止できる。
なお、報知判断部250は、図15に示すステップS32の代わりに、図9に示すステップS23a、図10に示すステップS23b、図11に示すステップS23c、図12に示すステップS23d、図13に示すステップS23eまたは図14に示すステップS23およびステップS25のいずれかを備えていてもよい。
また、報知切替スイッチ160がONである場合に報知判断部250により演算結果を運転者に報知しないと判断された場合には、報知制御部260は、演算結果の報知が終了されたことが運転者にさらに報知されるように報知部270を制御してもよい。また、報知切替スイッチ160がONである場合に報知判断部250により演算結果を運転者に報知しないと判断された場合には、報知制御部260は、演算結果の報知が終了された理由が運転者にさらに報知されるように報知部270を制御してもよい。
図16は、実施例1の変形例7に係る報知部270の報知の一例を示す模式図である。詳しくは、図16は、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後に、報知切替スイッチ160がONである場合に演算結果の報知が終了された場合における報知部270の報知の一例を示す模式図である。図16に示すように、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後に、報知切替スイッチ160がONであるに演算結果の報知が終了された場合には、報知部270のディスプレイ140の下段にはエコナビ表示前の状態(走行距離)が表示されるとともに、上段には「高速道路退出」との表示がされる。それにより、運転者は、報知切替スイッチ160をONにしたにもかかわらず、演算結果の報知が終了された理由を知ることができる。また報知部270のスピーカ150からは、「エコナビ表示を終了しました」との音声が発生される。それにより、運転者は、報知切替スイッチ160をONにしたにもかかわらず、演算結果の報知が終了されたことを知ることができる。
(変形例8)
また、報知判断部250は、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後に、報知切替スイッチ160がONである場合には、さらに演算部220の演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があるかの観点から演算結果を報知するか否かを判断してもよい。図17は、本実施例の変形例8に係るECU170の報知判断部250による、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後における演算部220の演算結果を運転者に報知するか否かを判断する処理(ステップS20)の詳細を示すフローチャートである。
つまり、本変形例8に係るECU170の報知判断部250は、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知される前においては、図5に示すフローチャートを実行する。一方、報知判断部250は、報知部270により演算部220の演算結果が運転者に報知された後には、図5に示すフローチャートの代わりに、図17に示すフローチャートを実行する。なお、図17に示すフローチャートは、図15に示すフローチャートのステップS32の代わりにステップS32aを備える。その他の構成は、図15に示すフローチャートと同じため、説明を省略する。
図17のステップS32aにおいて、報知判断部250は、演算部220の演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があるか否かを判断する。例えば、報知判断部250は、天気情報を自動判断情報入力部240から得る。そして、報知判断部250は、天気情報が雪であるか否かを判断する。報知判断部250は、天気情報が雪であると判断した場合には、演算部220の演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があると判断する。天気情報が雪である場合には、運転者は運転操作に集中しなければならない。よって、天気情報が雪である場合にエコナビ表示を行うと、運転者の運転操作に対する集中力が妨げられるおそれがあり、安全上の観点から問題があると考えられるからである。一方、報知判断部250は、天気情報が雪であると判断しなかった場合には、演算部220の演算結果を運転者に報知しても安全上の観点から問題がないと判断する。
ステップS32aにおいて、演算部220の演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があると判断されなかった場合には、報知判断部250は、ステップS33を実行する。一方、ステップ32aにおいて、天気情報が雪であると判断された場合、すなわち、演算部220の演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があると判断された場合には、報知判断部250はステップS34を実行する。
本変形例8に係るECU170においても、報知判断部250を備えている。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、エコ運転支援情報提供条件を満たす場合には、運転者に演算部220の演算結果を報知することができる。その結果、車両300にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
また、本変形例8に係るECU170によれば、報知部270により運転者に対して演算結果が報知された後に、報知切替スイッチ160がONの場合であっても、演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題がある場合には、演算結果の報知を終了させることができる。それにより、安全運転を担保することができる。
また、報知切替スイッチ160がONの場合に報知判断部250により演算結果を運転者に報知しないと判断された場合には、報知制御部260は、演算結果の報知が終了されたことが運転者にさらに報知されるように報知部270を制御してもよい。また、報知切替スイッチ160がONの場合に報知判断部250により演算結果を運転者に報知しないと判断された場合には、報知制御部260は、演算結果の報知が終了された理由が運転者にさらに報知されるように報知部270を制御してもよい。
例えば、報知切替スイッチ160がONの場合に報知判断部250により天気情報が雪であることから演算結果を運転者に報知しないと判断された場合には、報知部270のディスプレイ140の下段には、エコナビ表示前の状態(走行距離)が表示される。それとともに、ディスプレイ140の上段には、「雪」の表示がされる。それにより、運転者は、報知切替スイッチ160をONにしたにもかかわらず、演算結果の報知が終了された理由を知ることができる。また、報知部270のスピーカ150からは、「エコナビ表示を終了しました」との音声が発生される。それにより、運転者は、報知切替スイッチ160をONにしたにもかかわらず、演算結果の報知が終了されたことを知ることができる。
なお、図17のステップS32aに示した演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があるか否かの判断基準としては、天気情報に限られるものではない。例えば、演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があるか否かの判断基準としては、ワイパ速度を用いてもよい。この場合、報知判断部250は、自動判断情報入力部240からワイパ速度を受け取る。そして、報知判断部250は、例えば、ワイパ速度が最高速度の場合には、演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があると判断する。
また、車両300がABS(Antilock Braking System)、VDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)等の安全制御装置を備えている場合には、演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があるか否かの判断基準としては、安全制御装置の実施の有無を用いてもよい。この場合、報知判断部250は、安全制御装置が実施されたか否かの情報をECU170から受け取る。そして、報知判断部250は、安全制御装置が実施された場合には、演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があると判断する。
また、演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があるか否かの判断基準としては、車両300の外部の気温を用いてもよい。この場合、報知判断部250は、自動判断情報入力部240から車両300の外部の気温を受け取る。そして、報知判断部250は、例えば、車両300の外部の気温がマイナス1℃以下の場合には、演算結果を運転者に報知すると安全上の観点から問題があると判断する。
(変形例9)
また、車両300の報知部270としては、エコ運転支援情報を運転者に報知できるものであれば、ディスプレイ140およびスピーカ150に限られない。例えば、報知部270は、ディスプレイ140の代わりに報知ランプ142および省燃費運転実施報知ランプ144を備えていてもよい。図18は、実施例1の変形例9に係るECU170が組み込まれた車両300iの全体構成を模式的に示すブロック図である。図18に示す車両300iはメータパネル100の代わりにメータパネル100iを備える点で、図1に示す車両300と異なる。図18に示すメータパネル100iは、ディスプレイ140の代わりに報知ランプ142と省燃費運転実施報知ランプ144とを備える点で、図1に示すメータパネル100と異なる。その他の構成は、図1に示す車両300と同様のため、説明を省略する。
報知ランプ142および省燃費運転実施報知ランプ144は、それぞれECU170の報知制御部260により動作が制御される。例えば、報知ランプ142は、報知判断部250によって演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断された場合には、点滅するように制御される。省燃費運転実施報知ランプ144は、運転者の運転操作が省燃費運転操作である場合には、点灯するように制御される。
図19(a)〜図19(c)は、変形例9に係る報知部270の報知の一例を示す模式図である。図19(a)は、演算結果の報知を開始する前の報知部270を示す模式図である。図19(a)に示すように、演算結果の報知を開始する前においては、報知ランプ142は点灯されていない。また、省燃費運転実施報知ランプ144は点灯されていない。スピーカ150からは、音声は発生されていない。
図19(b)は、演算結果の報知を開始した場合の報知部270を示す模式図である。図19(b)に示すように、演算結果の報知を開始した場合、報知ランプ142は点滅するように制御される。また、運転者の運転操作が省燃費運転操作である場合には、省燃費運転実施報知ランプ144は点灯するように制御される。それとともに、スピーカ150からは、「エコナビ表示を開始しました」との音声が発生される。
なお、報知ランプ142は、演算部220の演算結果を報知するように報知判断部250が判断した判断理由によって、点滅回数が変更されるように制御されてもよい。例えば、報知判断部250により、運転者によって報知切替スイッチ160がONにされたことから演算部220の演算結果を報知すると判断された場合には、報知ランプ142は1秒おきに点滅するように制御される。一方、報知切替スイッチ160がOFFの場合に、報知判断部250により、例えば道路種別情報が高速道路であることから演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断された場合には、報知ランプ142は2秒おきに点滅するように制御される。それにより、運転者は、報知切替スイッチ160をONにしなかったにもかかわらず、報知ランプ142が点滅した理由を知ることができる。
また、報知切替スイッチ160がOFFの場合に、報知判断部250により演算部220の演算結果を運転者に報知すると判断された場合には、スピーカ150からは、「エコナビ表示が開始されました」という音声が発生される。それにより、運転者は、報知切替スイッチ160をONにしなかったにもかかわらず、報知ランプ142が点滅したことを知ることができる。
図19(c)は、演算結果の報知を終了した場合の報知部270を示す模式図である。図19(c)に示すように、演算結果の報知を終了する場合、報知ランプ142は消灯されるように制御される。また省燃費運転実施報知ランプ144は消灯されるように制御される。スピーカ150からは、「エコナビ表示を終了しました」との音声が発生される。それにより、運転者は、報知が終了したことを知ることができる。
本変形例9に係るECU170においても、報知判断部250を備えている。それにより、報知切替スイッチ160がOFFの場合であっても、運転者にエコ運転支援情報を報知することができる。その結果、車両300iにエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
なお、車両300iがスピーカ150を備えていない場合には、報知ランプ142の点滅が開始された場合に、運転者が報知ランプ142の点滅が開始されたことに気付かないおそれがある。そのため、ECU170は、報知ランプ142の消灯および点滅の条件を適宜入れ替えるようにしてもよい。また、ECU170は、運転者の運転操作がエコ度合いの高い運転操作であること、あるいは運転者へエコ運転支援情報の報知を開始したことを、報知ランプ142あるいはスピーカ150以外の方法で報知してもよい。
なお、本発明に係るエコ運転支援方法は、運転者による車両300,300iの運転操作のエコ度合いを表すエコ運転支援情報を演算し、入力手段からエコ運転支援情報の報知要求がある場合には、エコ運転支援情報を運転者に報知し、入力手段からエコ運転支援情報の報知要求がない場合でも、所定のエコ運転支援情報提供条件を満たす場合には、エコ運転支援情報を運転者に報知する、ことを特徴とするものである。本発明に係るエコ運転支援方法は、実施例1および実施例1の変形例1〜変形例9に係るエコ運転支援装置(ECU170)のいずれかによって実現することができるため、説明を省略する。
本発明に係るエコ運転支援方法によれば、入力手段からエコ運転支援情報の報知要求がない場合、すなわち報知切替スイッチ160がOFFの場合でも、所定のエコ運転支援情報提供条件を満たす場合には、エコ運転支援情報を運転者に報知することができる。それにより、車両にエコ運転支援装置が搭載されていることを知らない運転者あるいは車社会のエコ化に対する関心が薄い運転者に対してもエコ運転支援情報を報知することができることから、車社会のエコ化を推進することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。