上述の従来技術にあっては、子機から送信された呼び出し信号を親機が受信できる店内の配置であれば何ら問題はない。しかし、店内の配置によっては、テーブルや座席等に設置された子機から親機までの距離が長すぎ、または死角が存在するなどのより、子機から親機に直接に呼び出し信号が送信できない場合も生ずる。かかる場合に、従来技術にあっては、子機からの信号を親機に転送する中継機が設けられる。この中継機は、適宜な位置に配設されなければならない。そこで、店内のテーブルや座席等の配置を変更した場合には、再び中継機を適正な位置に配設する作業が必要であり、その作業が煩わしいという問題があった。
本発明は、上述のごとき従来技術の問題を改善すべくなされたもので、子機が中継機能も有することで、従来の中継機を必要としないようにした呼び出し表示装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の呼び出し表示装置は、それぞれに異なる標識データを含む呼び出し信号を送信スイッチの操作によって送信する複数台の子機と、前記呼び出し信号を受信して前記標識データに対応する標識を表示手段で表示する親機とを備えた呼び出し表示装置であって、前記親機は、同期信号を送信する手段と前記呼び出し信号を受信する手段とを有し、前記子機は、自己の同期信号と前記呼び出し信号を送信する手段と、前記親機と他の前記子機からの同期信号および他の前記子機からの前記呼び出し信号を受信する手段と、制御手段とを有し、前記親機からの第0階層を示す信号が含まれる前記同期信号を受信できる子機を第1階層に設定し、前記親機からの前記同期信号を受信できないが前記第1階層に設定された前記子機からの第1階層を示す信号が含まれる前記同期信号を受信できる前記子機を1つ下位の第2階層に設定し、上位の階層に設定された前記子機からの階層を示す信号が含まれる前記同期信号を受信できる子機を1つ下位の階層に設定して、複数台の前記子機を複数の階層に設定し、前記子機は、前記制御手段により、前記送信スイッチが操作されると前記親機または1つ上位の階層に設定された他の前記子機からの前記同期信号を受信して自己の前記呼び出し信号を送信し、また1つ下位の階層とされた別の前記子機からの前記呼び出し信号を受信すると前記親機または1つ上位の階層とされた他の前記子機からの前記同期信号を受信して受信した前記呼び出し信号を送信するように構成されている。
また、それぞれに異なる標識データを含む呼び出し信号を送信スイッチの操作によって送信する複数台の子機と、前記呼び出し信号を受信して前記標識データに対応する標識を表示手段で表示する親機とを備えた呼び出し表示装置であって、前記親機は、同期信号を送信する手段と前記呼び出し信号を受信する手段とを有し、前記子機は、自己の同期信号と前記呼び出し信号を送信する手段と、前記親機と他の前記子機からの同期信号および他の前記子機からの前記呼び出し信号を受信する手段と、制御手段とを有し、前記親機からの第0階層を示す信号が含まれる前記同期信号を受信できる子機を第1階層に設定し、前記親機からの前記同期信号を受信できないが前記第1階層に設定された前記子機からの第1階層を示す信号が含まれる前記同期信号を受信できる前記子機を1つ下位の第2階層に設定し、上位の階層に設定された前記子機からの階層を示す信号が含まれる前記同期信号を受信できる子機を1つ下位の階層に設定して、複数台の前記子機を複数の階層に設定し、前記子機は、前記制御手段により、前記送信スイッチが操作されると前記親機または上位の階層に設定された他の前記子機からの前記同期信号を受信して自己の前記呼び出し信号を送信し、また下位の階層とされた別の前記子機からの前記呼び出し信号を受信すると前記親機または上位の階層とされた他の前記子機からの前記同期信号を受信して受信した前記呼び出し信号を送信するように構成しても良い。
そして、前記親機は、前記子機からの前記呼び出し信号を受信するとこの呼び出し信号を受信したことを示す確認信号を送信する手段を有し、前記子機は、下位の階層に設定された他の前記子機からの前記呼び出し信号を受信するとこの呼び出し信号を受信したことを示す確認信号を送信する手段とを有して構成することもできる。
さらに、前記子機に、受信できる同期信号のなかで最上位の階層を検出する手段と、検出された最上位の前記階層が現在設定されている自己の階層の1つ上位でなければ前記自己の階層を最上位の前記階層から1つ下位の階層に補正する手段を設けて構成しても良い。
また、前記同期信号のなかで最上位の階層を検出する手段は、前記送信スイッチの操作毎に階層補正データを最下位の階層に設定するとともに、受信した同期信号に含まれる階層が前記階層補正データよりも上位であればこれに置き換えて、受信できる最上位の階層を検出するように構成しても良い。
また、前記子機は、前記制御手段により、下位の階層の他の前記子機からの前記呼び出し信号を受信してこの呼び出し信号を前記親機または上位の階層に設定されている他の前記子機に送信したときに、前記親機または上位の階層に設定された他の子機からの前記確認信号が受信できない場合に、前記呼び出し信号から送り戻しを示す信号を付加した送り戻し信号を作成して、下位の階層の他の前記子機からの前記同期信号を受信して前記送り戻し信号を下位の階層の前記子機に送信するように構成しても良い。
また、前記子機は、前記送信スイッチの操作により送信する前記呼び出し信号に送信履歴を示す自己の固有番号を付加して送信し、下位の階層の別の前記子機からの前記呼び出し信号を受信して前記親機または上位の階層の他の前記子機に送信する場合はこの呼び出し信号の前記送信履歴にさらに自己の固有番号を付加して送信し、また前記送信に応じた前記親機または上位の階層の他の前記子機からの前記確認信号が受信できないときは、前記子機は、下位の階層から受信した前記呼び出し信号を送り戻し信号に変換して、その送り戻し信号の前記送信履歴の最上位にある前記子機の固有番号を送信先に設定するとともに前記最上位にある前記固有番号を削除して下位の階層の前記子機に前記送り戻し信号を送信するように構成しても良い。
また、前記子機に、上位の階層の前記子機からの前記送り戻し信号を受信してこの送り戻し信号の前記送信履歴に固有番号の記録がない場合に、自己から送信を開始した前記呼び出し信号が送信エラーになったと判別して警告表示する警告表示手段を設けて構成しても良い。
また、前記子機は、前記送信スイッチの操作により送信する前記呼び出し信号に送信履歴を示す自己の固有番号を付加して送信し、下位の階層の別の前記子機からの前記呼び出し信号を受信して前記親機または上位の階層の他の前記子機に送信する場合はこの呼び出し信号の前記送信履歴にさらに自己の固有番号を付加して送信し、また前記送信に応じた前記親機または上位の階層の他の前記子機からの前記確認信号が受信できないときは、前記子機は、親機または上位の階層に送信しようとした前記呼び出し信号を送り戻し信号に変換して、その送り戻し信号の前記送信履歴の最上位にある前記固有番号を削除して、新たに最上位となる固有番号を送信先に設定して下位の階層の前記子機に前記送り戻し信号を送信するように構成しても良い。
また、前記子機に、上位の階層の前記子機からの前記送り戻し信号を受信してこの送り戻し信号の前記送信履歴に、自己の固有番号のみが記録されている場合に、自己から送信を開始した前記呼び出し信号が送信エラーになったと判別して警告表示する警告表示手段を設けて構成しても良い。
また、前記子機は、前記親機または上位の階層にある他の子機からの前記確認信号を受信した後に、上位の送信先の階層の1つ下位に自己の階層を補正する手段を設けて構成しても良い。
また、前記上位の送信先の階層を階層補正データとして保存し、前記確認信号を受信した後に、前記階層補正データの1つ下位に自己の階層を補正する手段を設けて構成しても良い。
また、前期同期信号に自己の固有番号を付加して送信し、前記呼び出し信号に送信先の固有番号と送信元である自己の固有番号を付加して送信するように構成しても良い。
また、前期確認信号に送信先の固有番号と送信元である自己の固有番号を付加して送信するように構成しても良い。
請求項1記載の呼び出し表示装置にあっては、親機からの第0階層を示す信号が含まれる同期信号を受信できる子機を第1階層に設定し、親機からの同期信号を受信できないが第1階層に設定された子機からの第1階層を示す信号が含まれる同期信号を受信できる子機を1つ下位の第2階層に設定し、上位の階層に設定された子機からの階層を示す信号が含まれる同期信号を受信できる子機を1つ下位の階層に設定して、複数台の子機を複数の階層に設定し、送信スイッチが操作されると親機または1つ上位の階層に設定された他の子機からの同期信号を受信して自己の呼び出し信号を送信し、また1つ下位の階層とされた別の子機からの呼び出し信号を受信すると親機または1つ上位の階層とされた他の子機からの同期信号を受信して受信した呼び出し信号を送信するようにしたので、上位の階層にある子機が下位の階層にある子機の中継機として機能する。もって、複数の階層のそれぞれの子機を店内の適宜な位置に配設することで、従来のごとき中継機が不要である。
請求項2記載の呼び出し表示装置にあっては、通信状況の改善等により2つ以上上位の階層からの同期信号も受信できる状態となれば、その通信状況に応じて呼び出し信号を2つ以上上位の親機または他の子機にも送信がなされ。そこで、少ない中継回数で親機まで呼び出し信号を送信できる可能性があり、この少ない中継回数で送信できる分だけ、親機まで送信する通信の信頼性が向上する。
請求項3記載の呼び出し表示装置にあっては、親機は子機からの呼び出し信号を受信するとこの呼び出し信号を受信したことを示す確認信号を送信し、子機は下位の階層に設定された他の子機からの呼び出し信号を受信するとこの呼び出し信号を受信したことを示す確認信号を送信するので、呼び出し信号を送信した子機は確認信号を受信することで、確実に信号が伝送されたことを確認し得る。
請求項4記載の呼び出し表示装置にあっては、受信できる同期信号から最上位の階層を検出して自己の階層をその1つ下位の階層に補正することができるので、親機および子機の配設される位置が変更されても、それぞれの子機が適正な階層となって、いずれの位置に配設された子機も、直接または他の子機を介して親機に信号を伝送させることができる。
請求項5記載の呼び出し表示装置にあっては、同期信号から最も上位の階層を検出する手段は、送信スイッチの操作毎に階層補正データを最下位の階層に設定し、受信した同期信号に含まれる階層が上位であればこれに置き換えるので、簡単な構成で受信できる最上位の階層を検出することができる。
請求項6記載の呼び出し表示装置にあっては、子機は、下位の階層の他の子機からの呼び出し信号を受信して、親機または上位の階層の他の子機に転送したときに、親機または上位の階層の他の子機からの確認信号が受信できない場合に、呼び出し信号から送り戻しを示す信号を付加した送り戻し信号を作成して、これを下位の階層の他の子機に送信するので、下位にある子機は自己の信号が親機まで適正に転送されなかったことを判別し得る。
請求項7および9記載の呼び出し表示装置にあっては、子機は送信スイッチの操作により送信する呼び出し信号に送信履歴を示す自己の固有番号を付加して送信し、下位の階層の別の子機からの呼び出し信号を受信して上位の階層の他の子機に送信する場合はこの呼び出し信号の送信履歴にさらに自己の固有番号を付加して送信するので、送信経路が明らかであり、適正に転送できない場合に、逆の経路で呼び出し信号を送り戻しすることができる。
請求項8記載の呼び出し表示装置にあっては、子機は送り戻された送り戻し信号の送信履歴に固有番号の記録が全く無いと、自己から送信を開始した呼び出し信号が送信エラーになったことを判別できて、警告表示をすることができる。
請求項10記載の呼び出し表示装置にあっては、子機は送り戻された送り戻し信号の送信履歴に自己の固有番号のみが記録されていれば、自己から送信を開始した呼び出し信号が送信エラーになったことを判別できて、警告表示をすることができる。
請求項11記載の呼び出し表示装置にあっては、子機は、親機または上位の階層にある他の子機からの確認信号を受信して、呼び出し信号の送信が成功したことが確認された後に、上位の送信先の階層の1つ下位に自己の階層を補正するので、通信状況が一時的に改善されて、2つ以上上位の階層からの同期信号を受信してこれに応じて呼び出し信号を送信したが、その後に通信状況が変化して確認信号が受信できないような場合にも、不具合を生じない。2つ以上上位の階層からの同期信号を受信して、呼び出し信号を送信する前に自己の階層を補正した場合には、確認信号が受信できないと、再び自己の階層を補正しなければならない。
請求項12記載の呼び出し表示装置にあっては、確認信号を受信した後に、保存した階層補正データにより自己の階層を、上位の送信先の階層の1つ下位に補正するので、簡単な構成で自己の階層を適正なものに補正することができる。
請求項13記載の呼び出し表示装置にあっては、同期信号に自己の固有番号を付加して送信するので、この同期信号を受信した子機は親機または他のいずれの子機から送信されたものか識別し得る。また、呼び出し信号に送信先の固有番号と送信元である自己の固有番号を付加して送信するので、この呼び出し信号を受信した親機または他の子機は、いずれの子機から送信されたものか識別できる。
請求項14記載の呼び出し表示装置にあっては、確認信号に送信先の固有番号と送信元である自己の固有番号を付加して送信するので、この確認信号を受信した子機は、親機またはいずれの子機から送信されたものか識別できる。
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図10を参照して説明する。図1は、本発明の呼び出し表示装置の一実施例の親機と各階層に設定された子機の通信関係を示す図である。図2は、本発明の呼び出し表示装置の第1実施例の親機の機能ブロック図である。図3は、図2に示す親機の状態遷移図である。図4は、本発明の呼び出し表示装置の第1実施例の子機の機能ブロック図である。図5は、図4に示す子機の状態遷移図である。図6は、送受信される信号のフォーマットの一例を示す図である。図7は、親機と第1階層の子機または1つ階層の異なる子機間の信号の送受信のタイミングを示すタイミングチャートである。図8は、ある階層に設定された子機が移動されて異なる階層となるエリア内に配設されたときの階層の補正を示す図である。図9は、子機による中継機能で上位への呼び出し信号の転送が失敗すると下記の階層の子機に送り戻し信号を送り戻すことを示す図である。図10は、中継により上位に転送されるときの呼び出し信号の送信履歴の内容と、転送が失敗して送り戻し信号を送り戻すときの送信履歴の内容を示す図である。
まず、本発明の呼び出し表示装置の第1実施例において、図1に示すごとく、1台の親機10と複数台の子機40a、40b、40c、40dとからなる。そして、親機10自体を第0階層とし、この親機10から送信する同期信号を受信できるエリア内にある子機40aを第1階層とし、親機10からの同期信号は受信できないが第1階層に設定された子機40aから送信される同期信号を受信できるエリア内にある子機40bを第2階層とする。親機10と第1階層の子機40aからの同期信号は受信できないが第2階層の子機40bからの同期信号が受信できるエリア内にある子機40cを第3階層とする。同様にして、第4階層の子機40dまで設定する。なお、この階層の数は、第1実施例の説明では4であるが、2以上の適宜な数に選定できることは勿論であり、各階層に配設される子機40の数は、1台に限られることなしに、1台以上であれば良いことは勿論である。そこで、親機10と第1階層の子機40aとの間で相互に送受信が可能であり、第1と第2階層の子機40a、40bの間の相互通信が可能であり、同様に、第2と第3階層の子機40b、40cの間および第3と第4階層の子機40c、40dの間の相互通信がそれぞれに可能である。
かかる構成とすることで、店内の配置によっては、親機10に直接的には通信ができない子機40であっても、上位の階層に設定された他の子機40を中継機として介して親機10との相互通信が可能となる。しかも、子機40が配置されたエリアにより親機10との間の通信状況が相違するが、その状況に応じて自己が設定される階層が適宜に変更されるようにすることで、従来のこの種の技術のごとき中継機を必要とせず、店内の配置変更を容易にできる。
本発明の呼び出し表示装置の第1実施例の親機10の構造は、図2に示すごとく、信号を無線電波に変換して送受信する無線手段12と、テーブルや座席等の標識を表示する7セグメント等の表示手段14と、要求されたサービス等が終了したときに表示手段14で表示されている標識を消すための取消スイッチ16と、マイコン18とからなる。このマイコン18には、無線手段12の送受信動作を制御する無線制御手段20と、親機10の状態を制御するアプリケーション22を含む。さらに、アプリケーション22から所定周期で出力される同期送信要求が同期送信処理24に与えられ、この同期送信処理24から同期信号が無線制御手段20に与えられ、無線手段12から同期信号が送信される。そして、後述する子機40からの呼び出し信号を無線手段12で受信すると、この呼び出し信号が無線制御手段20を介してデータ識別処理26に与えられ、呼び出し信号であると識別されるとこれがデータ受信処理28に与えられ、標識を含むデータであるデータ受信処理通知がアプリケーション22に与えられて、表示手段14に標識が表示される。また、データ受信処理28からACK送信処理30にACK送信要求がなされ、ACK送信処理30からの確認信号(呼び出し信号を受信したことを送信元に知らせるための信号で、以下ACK信号と称する。)が無線制御手段20に与えられて無線手段12からACK信号が送信される。
かかる親機10の状態遷移は、図3に示すごとく、まず電源がON(ステップ1)されると、アプリケーション22が待機状態(ステップ2)となり、同期信号を周期的に送信する待機時間(例えば、20msに設定)の進行が開始され、その測定を開始し、その時間が経過すると、同期信号の送信がなされる(ステップ3)。そして、同期信号の送信に応答した子機40からの呼び出し信号の受信を待つデータ受信待ち(ステップ4)となる。ここで、子機40からの呼び出し信号が受信されると、ACK信号を送信元の子機40に向けて送信して(ステップ5)、待機状態(ステップ2)へ戻る。ステップ4のデータ受信待ちで、データ受信待ち時間(例えば、3msに設定)が経過するまでの間に呼び出し信号が受信されなければ、待機状態(ステップ2)へと戻る。
また、本発明の呼び出し表示装置の第1実施例の子機40の構造は、図4に示すごとく、信号を無線電波に変換して送受信する無線手段12と、テーブルや座席等の標識の送信を操作するための送信スイッチ42と、信号の送信に失敗したときに送信エラーを表示するためのブザー等の警告表示手段44と、マイコン46とからなる。このマイコン46には、親機10のマイコン18と同様に、無線手段12の送受信動作を制御する無線制御手段20と、同期送信処理24とデータ識別処理26とデータ受信処理28およびACK送信処理30を含み、これに加えて、階層識別処理48と送信プロトルコ管理処理50と子機40の状態遷移を制御するアプリケーション52およびデータ送信処理54とを含む。そして、無線手段12で受信された信号が同期信号であることがデータ識別処理26で識別されると、その同期信号が階層識別処理48に与えられ、送受信するのに適正な階層からの同期信号である場合に、階層識別処理48から送信プロトルコ管理処理50に送信許可がなされ、アプリケーション52からのデータ送信要求に基づき、データ送信処理54から呼び出し信号を無線手段12から送信するように指示がなされる。また、データ識別処理26にて、無線手段12で受信した信号が、ACK信号であると識別されると、その旨が送信プロトルコ管理処理50に指示されて、送信プロトルコ管理処理50からアプリケーション52にデータ送信終了通知がなされる。
かかる子機40の状態遷移は、図5に示すごときものであるが、ステップ1〜4は、図3に示す親機10と同じであり、重複する説明を省略する。ステップ4のデータ受信待ちにおいて、下位の階層の子機40からの呼び出し信号が受信されると、ACK送信(ステップ5)がなされて、受信した下位の階層の子機40からの呼び出し信号を親機10または上位の階層にある他の子機40に中継すべく、親機10または上位の階層にある他の子機40から送信される同期信号の受信を待つ同期受信待ち(ステップ6)となる。そして、親機10または上位の階層にある子機40からの同期信号を受信すると、中継すべき呼び出し信号を送信するデータ送信(ステップ7)となり、さらに親機10または上位の階層の子機40から送信されるACK信号の受信を待つACK受信待ち(ステップ8)となる。このACK受信待ちで、所定のACK信号が受信されると待機状態(ステップ2)となる。しかしながら、ステップ8のACK受信待ちで、所定時間(例えば、15ms)が経過しても所定のACK信号が受信できなければ、再度ステップ6の同期受信待ちとなる。このステップ8からステップ6の同期受信待ちへの移行と、ステップ5またはステップ2からステップ6の同期受信待ちへの移行は、後述するごとく、少しばかり異なる。なお、下位の階層の子機40への送り戻し信号の送信にあっては、ステップ6で下位の階層の子機40からの同期信号が受信されると、データ送信(ステップ7)がなされる。そして、下位の階層の子機40からの同期信号を受信できなければ、ステップ2の待機状態となる。一方、待機状態(ステップ2)において、サービス等の要求のために客等により送信スイッチ42が操作されると、同期受信待ち(ステップ6)となり、親機10または上位の階層の子機40からの同期信号の受信を待ち、同期信号が受信されると、ステップ7のデータ送信がなされる。しかし、同期信号の受信ができなければ、送信に失敗したものと判断して、送信エラー(ステップ9)となり、警告表示手段44で警告表示がなされた後に待機状態(ステップ2)に戻る。なお、ステップ5のACK送信において、ACK信号の送信ができない場合は、送信エラー(ステップ9)となる。
本発明における親機10と子機40の間の通信、および子機40、40間の通信に用いる信号のフォーマットの一例は、図6に示すごときものであり、型番とコマンドとアドレスとデータと送信履歴をそれぞれに記録する部分が、適宜な順番で適宜なビット数で設定されている。型番には、本発明装置の形式等を示す信号が記録される。そして、同期信号であれば、コマンドに同期信号であることを示す信号が記録され、アドレスには送信元である親機10または子機40の固有番号が記録され、データには自己が現時点で設定されている階層を示す信号が記録され、送信履歴には何も記録されない。また、ACK信号であれば、コマンドに、ACK信号であることを示す信号が記録され、アドレスには送信先と送信元の親機10または子機40の固有番号が記録され、データには必要により適宜な内容を示す信号が記録され、送信履歴には何も記録されない。そして、親機10に標識を表示させるための呼び出し信号であれば、コマンドに呼び出し信号であることを示す信号が記録され、アドレスには送信先と送信元の固有番号が記録され、データには標識を示す信号が記録され、送信履歴には自己からの送信を始めた場合には自己の固有番号を記録し、中継する場合には送信履歴にすでに記録されている信号を下位方向に1つシフトさせて最上位に自己の固有番号を記録する。さらに、上位から下位の階層に送り戻される送り戻し信号は、コマンドに送り戻しを示す信号が記録され、アドレスには送信先と送信元の固有番号が記録され、データにはこの送り戻し信号のもととなる呼び出し信号と同じ内容がそのまま記録され、送信履歴は後述するごとく書き換えられる。
そして、本発明の呼び出し表示装置では、親機10と第1階層にある子機40aとの間、第1階層と第2階層の子機40a、40bとの間、第2階層と第3階層の子機40b、40cとの間、第3階層と第4階層の子機40c、40dとの間で相互に送受信がなされるが、呼び出し信号を自己から送信を開始した子機40と親機10との間の階層にある他の子機40が、中継機として作用する。この動作は、まず送信スイッチ42が操作されて、呼び出し信号を自己から送信する子機40bが例えば第2階層だとすると、送信スイッチ42が操作されると1つ上位の階層にある第1階層の子機40aからの同期信号の受信を待ち、その同期信号が受信されると呼び出し信号を第1階層の当該子機40aに向けて送信する。この第2階層の子機40bからの呼び出し信号を受信した第1階層の子機40aは、第2階層の子機40bに向けてACK信号を送信する。この第1階層の子機40aからのACK信号を受信した第2階層の子機40bは、送信が完了したと判別して待機状態となる。また、第2階層の子機40bからの呼び出し信号を受信した第1階層の子機40aは、さらに1つ上位の階層にある親機10からの同期信号の受信を待ち、その同期信号が受信されると下位の階層から受信した呼び出し信号を親機10に向けて送信する。これを受信した親機10は、第1階層の子機40aにACK信号を送信し、また表示手段14で標識を表示する。なお、親機10からACK信号を受信した第1階層の子機40aは待機状態となって所定の時間が経過すると同期信号を送信する。このようにして、第1階層にある子機40aは親機10に対して直接に、第2階層以下にある子機40b、40c、40dは自己と親機10の間にある上位の階層にある子機40、40…を順次に1階層ずつ上位に向けて呼び出し信号が中継されていくことで、親機10に送信することができる。
ところで、子機40、40…にあっては、店内の配設される位置に応じて予め切換スイッチ等により階層の設定が手動でなされても良い。しかし、配設される位置が変更された子機40、40…に対して適正な階層が設定されなければ、適正な通信がなされない。そこで、例えば図8に示すごとく、第1階層のエリア内にあった子機40fが何らかの理由で第4階層のエリア内に移動配設されたとすると、この子機40fはその階層が、後述するごとく、第1階層から第4階層に補正されるようになっている。また、同様に、第3階層にあった子機40gが移動されて第2階層のエリア内に配設されると、この子機40gは第2階層に補正される。このように子機40、40…に設定される階層が、移動配設されたエリアに応じて補正されることで、店内の配置を換える際に、子機40、40…を自由に配設することが可能である。
そしてまた、下位の階層にある子機40の送信スイッチ42が操作されて、中間の階層にある他の子機40を介して親機10まで呼び出し信号が適正に送信されて、標識が親機10の表示手段14に表示されれば良いが、途中で中継が失敗したとすると、送信スイッチ42が操作された子機40においてブザー等の警告表示がなされる必要がある。例えば、図9に示す事例は、第4階層にある子機40dの送信スイッチ42が操作されて呼び出し信号が送信され、これが第3階層の子機40cを介して第2階層の子機40bまで中継されたが、第2階層の子機40bから第1階層の子機40aへの中継が失敗したものである。すると、1つ上位の階層の子機40aへの転送を失敗した第2階層の子機40bは、第3階層の子機40cから受信した呼び出し信号を送り戻し信号に変換して第3階層の子機40cに送り戻し、さらに第3階層の子機40cは、第4階層の子機40dにこの送り戻し信号を送り戻す。第4階層の子機40dにあっては、送り戻された送り戻し信号が自己から送信を開始した呼び出し信号が書き換えられて作成されたものと判別すれば、送信エラーとして警告表示手段44を動作させる。
この呼び出し信号の送り戻しを行うには、上位の階層に向けて中継された呼び出し信号の送信経路を逆にたどって送り戻しがなされる。図10は、第4階層の子機40dから送信が開始された呼び出し信号が第1階層の子機40aまで中継されたが、親機10への中継に失敗し、第1階層の子機40aから逆に第4階層の子機40dまで送り戻し信号が送り戻される例の送信履歴の変化を示すものである。送信スイッチ42の操作で、呼び出し信号を送信する第4階層の子機40dは、呼び出し信号の送信履歴に自己の固有番号、例えばddを記録する。そして、この呼び出し信号を受信した第3階層の子機40cは、送信履歴を下位方向に1つシフトさせて最上位に自己の固有番号ccを記録して、第2階層の子機40bに送信する。そしてさらに、この呼び出し信号を受信した第2階層の子機40bは、送信履歴をシフトさせて最上位に自己の固有番号bbを記録して、第1階層の子機aaに送信する。そしてさらに、この呼び出し信号を受信した第1階層の子機40aは、送信履歴をシフトさせて最上位に自己の固有番号aaを記録して親機10に送信する。ここで、送信履歴の容量は、固有番号を3つまでしか記録できず、第4階層の子機40dの固有番号ddが削除された状態となる。第1階層の子機40aから親機10への中継が失敗すると、第1階層の子機40aは、第2階層の子機40bから受信した呼び出し信号のコマンドを送り戻し信号を示す信号に書き換えて送り戻し信号に変換し、またアドレスに送信履歴の最上位にある固有番号bbの第2階層の子機40bを送信先として記録し、さらに送信履歴から最上位にある固有番号bbを削除して送り戻す。この送り戻し信号を受信した第2階層の子機40bは、送信履歴の最上位の固有番号ccをアドレスの送信先に記録するとともに送信履歴の最上位にある固有番号ccを削除して送り戻す。さらに、この送り戻し信号を受信した第3階層の子機40cは、同様にして送信履歴の最上位の固有番号ddをアドレスの送信先に記録するとともに送信履歴の最上位にある固有番号ddを削除して送り戻す。ここで、送信履歴には、固有番号の記録が無い状態となる。そこで、この送り戻し信号を受信した第4階層の子機40dは、送信履歴に固有番号が記録されていないことから、自己から送信を開始した呼び出し信号が途中で中継に失敗して送り戻し信号として送り戻されたものと判別できる。第2、第3、第4階層の子機40b、40c、40dのいずれにあっても、上述のごとくして、送り戻された送り戻し信号の送信履歴を参照して、自己から送信を開始した呼び出し信号が途中で中継に失敗して送り戻されたものと判別できる。そして、第1階層の子機40aにあっては、親機10からのACK信号が受信できないことで、中継に失敗したことが判別できる。
さらに、図3に示す親機10の状態遷移の各動作につき、図11ないし図14を参照してより詳しく説明する。図11は、図3のステップ1、2の動作を示すフローチャートである。図12は、図3のステップ3の動作を示すフローチャートである。図13は、図3のステップ4の動作を示すフローチャートである。図14は、図3のステップ5の動作を示すフローチャートである。なお、図11ないし図14に示すA、B、C、Dは、図3に示す符号に対応させてある。
図11において、親機10の電源がONされると(ステップ1)、待機状態(ステップ2)に移行し、まず同期信号を送信する予め設定された間隔時間の進行が開始されてその測定が開始される(ステップ2−1)。この間隔時間が経過すると(ステップ2−2)、ステップ3の同期送信へと移行する。図12に示す同期送信は、送信する信号のコマンドに同期信号であることを示す信号を記録し、アドレスに自己の固有番号を送信元として記録し、データに自己が現在設定されている親機10としての第0階層を示す信号を記録する(ステップ3−1)。そして、かかる信号を同期信号として送信し(ステップ3−2)、ステップ4のデータ受信待ちに移行する。図13に示すデータ受信待ちは、データ待ち時間の測定が開始され(ステップ4−1)、この時間内にデータ受信がなされると(ステップ4−2)、ステップ5のACK送信に移行し、データ受信がなければ引き続きデータ受信待ち時間の経過が判別され(ステップ4−3)、データ受信されずに待ち時間が経過すると、ステップ2の待機状態に移行する。図14に示すACK送信は、受信した呼び出し信号のコマンドをACK信号であること示す信号に書き換え、アドレスに自己の固有番号を送信元として受信した呼び出し信号の送信元を新たな送信先として記録する。送信履歴はクリアする(ステップ5−1)。そして、このACK信号を送信して(ステップ5−2)、ステップ2の待機状態に移行する。
かかる親機10の動作にあっては、予め設定された間隔で同期信号を送信し、この同期信号に応じて子機40、40…から送信された呼び出し信号が受信されると、送信元の子機40、40…にACK信号を送信して、待機状態となる。また、同期信号を送信しても、所定時間内に子機40、40…からの呼び出し信号の受信がなければ、待機状態となる。なお、呼び出し信号の受信により、表示手段44でテーブルや座席等の標識を表示することは、従来のこの種の装置と同様である。
さらにまた、図5に示す子機40の状態遷移の各動作につき、図15ないし図23を参照してより詳しく説明する。図15は、図5のステップ1、2の動作を示すフローチャートである。図16は、図5のステップ5の動作を示すフローチャートである。図17は、図5のステップ6の動作の一部を示すフローチャートである。図18は、図5のステップ6の動作の残りの一部を示すフローチャートである。図19は、図18のステップ6−8の階層補正の動作を示すフローチャートである。図20は、図18の下位中継準備の動作を示すフローチャートである。図21は、図18のステップ6−11の階層補正データ更新の動作を示すフローチャートである。図22は、図5のステップ7の動作を示すフローチャートである。図23は、図5のステップ8の動作を示すフローチャートである。なお、図5のステップ3、4は、図3のステップ3、4と同じであり、重複する説明は省略した。また、図15ないし図23に示すA、B、C、D、E、F、G、H、Iは、図5に示す符号に対応させてある。
図15において、子機40の電源がONされると(ステップ1)、待機状態(ステップ2)に移行し、まず同期信号を周期的に送信する予め設定された間隔時間(例えば、1.6〜2.1msの間でランダムに設定される)の進行が開始されて測定が開始され(ステップ2−1)、この間隔時間が経過すると(ステップ2−2)、ステップ3の同期送信へと移行することは、親機10と同じである。しかし、子機40にあっては、同期信号を送信する間隔時間の間に送信スイッチ42が操作されると(ステップ2−3)、ステップ6の同期受信待ちに移行する。そして、子機40におけるステップ5のACK送信は、図16に示すごとく、受信した呼び出し信号のコマンドをACK信号であること示す信号に書き換え、アドレスに自己の固有番号を送信元として受信した呼び出し信号の送信元を新たな送信先として記録し、送信履歴はクリアして(ステップ5−1)、このACK信号を送信して(ステップ5−2)、ステップ2の待機状態に移行することは親機10と同様である。しかるに、子機40にあっては、受信した信号が上位階層からの送り戻し信号であればそ送信履歴に固有番号が記録されているか否かを判別し(ステップ5−3)、記録がなければステップ9の送信エラーと判別して適宜に警告表示を行って、ステップ2の待機状態に戻る。また、送信履歴に固有番号の記録があれば、ステップ6の同期受信待ちとなって、さらに下位の階層からの同期信号の受信を待ち受ける。
ステップ6の同期受信待ちは、図17と図18に示すごとく、親機10または他の子機40からの同期信号の受信待ち時間の進行を開始してこれの測定を始めるとともに、階層補正データaを「4」とする(ステップ6−1)。なお、この「4」は、第1実施例において複数台の子機40、40…が、第1〜第4階層に設定されるようにした階層の数に応じたものであり、その階層の数によって値が異なる。さらに、呼び出し信号を上位の親機10または子機40に送信しようとするか、送り戻し信号を下位の階層の他の子機40に送信しようとするのかが判別される(ステップ6−2)。この判別は、信号のコマンドに記録されている送り戻しを示す信号の記録の有無により判別し得る。これは、自己の送信スイッチ42の操作により上位の階層に呼び出し信号を送信する場合および下位の階層の他の子機40から受信した呼び出し信号を中継機として上位の階層の他の子機40または親機10に送信する場合と、下位の階層の他の子機40からの呼び出し信号が親機10までの途中で中継に失敗して送り戻し信号として上位から下位の階層の子機40に中継する場合および自己から上位への中継の失敗で下位へ送り戻す場合とを、分けるためである。上位への送信と中継であれば、まず同期受信待ち時間の経過が判別され(ステップ6−3)、その待ち時間内に同期信号が受信されると(ステップ6−4)、後述する階層補正データ更新を行い(ステップ6−5)、さらに受信された同期信号が上位の階層からのものか否かが判別され(ステップ6−6)、上位の階層からの同期信号でなければ、ステップ6−3に戻る。上位の階層からの同期信号であれば、2つ以上の上位の階層からのものか否かが判別され(ステップ6−7)、2つ以上の上位の階層からであれば、後述する階層補正(ステップ6−8)を経てステップ7のデータ送信へ移行する。ステップ6−7で、2つ以上の上位の階層からでなければ、これは1つ上位の階層からの同期信号であり、直ちにステップ7のデータ送信に移行する。また、同期受信待ち時間が経過すると(ステップ6−3)、後述する階層補正(ステップ6−9)を経て上位への中継か否かが判別され(ステップ6−10)、上位への中継でなければこれは自己の送信スイッチ42の操作により送信が開始された呼び出し信号が途中での送信失敗したものと判断してステップ9の送信エラーとなって適宜に警告表示がなされて、ステップ2の待機状態に移行する。ステップ6−10で、上位への中継であると判別されると、これは下位から受信した呼び出し信号の上位または親機へ中継する送信が失敗したものであり、後述する下位中継準備(ステップ6−11)を経て、ステップ6の同期受信待ちに移行する。
また、ステップ6−2において、下位への送信と中継であれば、同期受信待ち時間が経過したか否を判別して(ステップ6−12)、経過後にステップ2の待機状態に移行する。そして、時間内に同期信号が受信されると(ステップ6−13)、送信先からの同期信号であるか否かが判別され(ステップ6−14)、送信先からの同期信号であればステップ7のデータ送信に移行する。そして、ステップ6−14で送信先からの同期信号でなければ同期受信待ち時間の経過を引き続き計測し続ける。後述するステップ8のACK受信待ちで、ACK受信がなされないと、図17の同期受信待ちのフローチャートで、ステップ1の後段のステップ6−2の下位への送信と中継に移行する。そこで、下位への送り戻し信号を送信した場合に送信先の下位の階層の子機40からのACK信号が受信されない場合は、同期受信待ち時間の経過(ステップ6−12)によってステップ2の待機状態へと移行する。なお、ステップ6−8と6−9の階層補正は、同じ動作であり、図19に示すごとく、まず子機40に設定されている階層補正データaが現在「4」か否か判別され(ステップ6−8−1)、階層補正データaが「4」であればその子機40は第4階層に設定される(ステップ6−8−2)。また、階層補正データaが「4」以外であれば、階層が「a+1」とされる(ステップ6−8−3)。すなわち、階層補正データaが、「0」、「1」、「2」、「3」であれば、階層は、それぞれに第1、第2、第3、第4階層となる。また、この階層補正データaの更新は、図21に示すごとく、現在設定されている階層補正データaと受信された同期信号の階層を比較し(ステップ6−5−1)、階層補正データaが受信した同期信号の階層よりも大きければ、階層補正データaを受信した同期信号の階層に更新し(ステップ6−5−2)、ステップ6−5−1で階層補正データaが受信した同期信号の階層よりも大きくなければ、階層補正データaはそのままとする。かかる階層補正と階層補正データaの更新により、子機40が適正な階層に自動的に設定されて、1つ上位の階層の他の子機40または親機10に呼び出し信号を送信することができる。そして、ステップ6−11の下位中継準備は、図20に示すごとく、下位の階層から受信した呼び出し信号を上位に中継するのを失敗した場合であり、受信した呼び出し信号のコマンドを送り戻しを示す信号に書き換えて送り戻し信号に変換する。ステップ7のデータ送信は、図22に示すごとく、信号のコマンドから上位へ送信する呼び出し信号か下位へ送信する送り戻し信号かを判別する(ステップ7−1)。上位への送信であれば、上位からの同期信号を受信して、この同期信号に記録されている送信元を送信先として自己の固有番号を送信元としてアドレスに記録する(ステップ7−2)。さらに、送信履歴を下位方向に1つシフトさせてその最上位に自己の固有番号を付加し(ステップ7−3)、呼び出し信号を送信(ステップ7−4)してステップ8のACK受信待ちに移行する。また、ステップ7−1で、下位へ送信する送り戻し信号と判別すると、送り戻し信号の送信履歴の最上位の固有番号をアドレスの送信先に設定する(ステップ7−5)。さらに、送信先に設定した送信履歴の最上位の固有番号を削除して上位方向に1つシフトさせ(ステップ7−6)、その送り戻し信号を送信する(ステップ7−4)。
かかる動作を図10を参照して、詳しく説明する。第4階層の子機40dから、呼び出し信号の送信が開始されて上位へ中継されて第1階層の子機40aまで転送されると、送信履歴には第4、第3、第2、第2階層の子機40d、40c、40bのそれぞれの固有番号が下位方向から順次に記録されており、第1階層の子機40aはこれらの送信履歴を下位方向に1つシフトさせてさらに自己の固有番号aaを最上位に付加して、親機10に向けて送信する。ここで、送信履歴の容量が限られていて、送信履歴から第4階層の固有番号ddが削除されている。そして、親機10への送信が失敗すると、第1階層の子機40aは、第2階層から受信した呼び出し信号のコマンドに送り戻しを示す信号を記録するとともに、送信履歴の最上位の第2階層の固有番号bbを送信先としてアドレスに記録し、さらにその送信履歴の最上位にある固有番号bbを削除して上位方向にシフトして第3階層の固有番号ccが最上位となるようにして、この送り戻し信号を第2階層の子機40bに送信する。ここで、送信履歴の最下位には固有番号の記録はない。かかる送り戻し信号を受信した第2階層の子機40bは、同様にして、送信履歴の最上位にある固有信号ccを送信先としてアドレスに記録するとともに最上位にある固有番号ccを削除して、第3階層の子機40cに転送する。さらに、同様にして、第3階層の子機40cから第4階層の子機40dに転送される。第4階層の子機40dに転送された送り戻し信号の送信履歴には、固有番号の記録が全くない状態となっている。そこで、図16のステップ5−3に示すごとく、送り戻し信号を受信してその送信履歴に固有番号の記録がなければ、自己から送信を開始した呼び出し信号が途中の中継で失敗して送り戻されたものと判断して、ステップ9の送信エラーとする。また、送信履歴に固有番号の記録があれば、さらに下位へ転送がなされる。送信履歴の容量を子機40、40…が設定される階層の数より1つ少なくて足りる。
そして、ステップ7のデータ送信が終了してステップ8のACK受信待ちに移行すると、図23に示すごとく、ACK待ち時間の進行が開始され、その測定が開始される(ステップ8−1)。そして、受信待ち時間内(ステップ8−2)にACK信号が受信されると(ステップ8−3)、信号の送信が成功したものとしてステップ2の待機状態へと移行する。しかし、受信待ち時間内にACK信号を受信できずに時間が経過すると、信号の送信は失敗であり、再度の送信のためにステップ6の同期受信待ちの受信待ち時間測定開始のステップ6−1の後段に移行する。
かかる構成と動作による本発明の呼び出し表示装置の第1実施例にあっては、親機10を第0階層とし、複数台の子機40、40…を第1階層から複数階層に設定し、子機40の送信スイッチ42が操作されると、親機10または1つ上位の階層の他の子機40の同期信号を受信して自己の呼び出し信号を送信し、子機40が1つ下位の階層の他の子機40からの呼び出し信号を受信すると、これを親機10または1つ上位の階層の他の子機40に中継するので、親機10からの同期信号を直接的には受信できないエリア内に配設された子機40であっても、他の子機40の中継により、自己の呼び出し信号を親機に送信することができる。もって、従来のこの種の技術のごとき中継機を必要としない。また、下位の子機40からの呼び出し信号を受信した親機10または他の子機40は、呼び出し信号を送信した他の子機40に対してACK信号を送信するので、呼び出し信号を送信した子機40は、通信が成功したことを確認することができる。しかも、子機40は、自己が受信できる親機10または上位の階層にある他の子機40からの同期信号に応じて、自己の階層を受信できる同期信号の最上位の階層の1つ下位の階層に修正設定するので、子機40の配設位置を変更しても、適正な階層に補正される。そこで、店内の配置換えにより子機40の位置を任意に変更しても、何ら不具合を生ずることがない。さらに、自己の呼び出し信号を親機10または1つ上位の他の子機40への送信が失敗すると、警告表示がなされる。また、自己から送信を開始した呼び出し信号が、他の子機40による中継で親機10まで送信されずに途中で失敗すると、送り戻し信号として送信履歴を逆にたどって、自己のところまで送り戻され、しかも自己が送信を開始した呼び出し信号の送り戻し信号であることを判別できて警告表示がなされる。もって、送信経路のいずれで送信に失敗しても、送信を開始した子機40で警告表示がなされるので、通信の信頼性が確保できる。
次に、本発明の第2実施例を図24ないし図27を参照して説明する。図24は、本発明の呼び出し表示装置の第2実施例で、第1実施例の図20の下位中継準備に代えて、第1実施例の図18のステップ6−11に代えて組み込まれる下位中継準備のフローチャートである。図25は、第2実施例で、第1実施例の図22のデータ送信に代えて、図5のステップ7として組み込まれるデータ送信のフローチャートである。図26は、第2実施例で、第1実施例の図16のACK送信に代えて、図5のステップ5として組み込まれるACK送信のフローチャートである。図27は、第2実施例における中継により上位に転送されるときの呼び出し信号の送信履歴の内容と、中継に失敗したときに送り戻される送り戻し信号の送信履歴の内容の変更を示す例である。第2実施例において、第1実施例と同じまたは均等な構造および動作の部分については、重複する説明を省略した。
まず、第2実施例の下位中継準備にあっては、図24に示すごとく、下位から受信した呼び出し信号を1つ上位の階層に中継する際に、上位の階層からの同期信号またはACK信号が受信できずに、送信に失敗したとするとと、1つ上位の階層に送信しようとした呼び出し信号のコマンドを送り戻しを示す信号に書き換えて送り戻し信号に変換する(ステップ6−15)。ここで、第1実施例では下位の階層から受信した呼び出し信号を用いて送り戻し信号を作成するので、上位の階層への送信が成功したことが確認できるまで、下位の階層から受信した呼び出し信号を保存する必要がある。しかし、第2実施例では上位の階層に送信しようとした呼び出し信号を用いて送り戻し信号を作成するので、下位の階層から受信した呼び出し信号の保存を必要としない。
そして、第2実施例のデータ受信にあっては、図25に示すごとく、下位の階層へ送り戻し信号を送信する場合は、ステップ6−15で作成された送り戻し信号の上位の階層への送信先であった送信履歴の最上位の固有番号を削除(ステップ7−7)して上位方向に1つシフトする。さらに、この削除とシフトにより送信履歴の最上位となった固有番号をアドレスの送信先に設定する(ステップ7−8)。そして、データ送信(ステップ7−4)がなされる。なお、ステップ7−1から7−4に至る動作は、第1実施例と同じである。
そしてさらに、第2実施例のACK送信にあっては、送り戻し信号を受信してACK信号を送信(ステップ5−2)すると、送り戻し信号の送信履歴に自己の固有番号のみが記録されているか否かが判別される(ステップ5−4)。送信履歴に自己の固有番号のみが記録されていれば、受信した送り戻し信号は自己から送信を開始した呼び出し信号が途中で中継に失敗して送り戻されたものと判別でき、ステップ9の送信エラーを経てステップ2の待機状態に移行する。ステップ5−4で、送信履歴に自己の固有番号のみでなく他の子機40の固有番号も存在すれば、さらに下位の階層への中継がなされる。
かかる構成の第2実施例における呼び出し信号と送り戻し信号の中継における送信履歴の内容の変化を図27を参照して詳しく説明する。第4階層の子機40dから呼び出し信号の送信が開始されて上位へ中継されて第1階層の子機40aまで転送されると、送信履歴には第4、第3、第2階層の子機40d、40c、40bのそれぞれの固有番号が下位方向から順次に記録されており、第1階層の子機40aはさらに自己の固有番号aaを最上位に付加して、親機10に向けて送信する。ここで、送信履歴の容量は、第4から第1階層の固有番号がそれぞれに記憶される階層の数の「4」つほど必要である。そして、親機10への送信が失敗すると、第1階層の子機40aは、親機10に送信しようとした呼び出し信号のコマンドに送り戻しを示す信号を記録して送り戻し信号に変換し、送信履歴の最上位の自己の固有番号aaを削除して上位方向へ1つシフトし、送信履歴の新たに最上位となった第2階層の固有番号bbをアドレスの送信先に設定して、これを第2階層の子機40bに送信する。かかる送り戻し信号を受信した第2階層の子機40bは、同様にして、送信履歴の最上位にある固有信号bbを削除してシフトし、新たに最上位となった第3階層の子機40cの固有番号ccを送信先としてアドレスに記録して、これを第3階層の子機40cに転送する。さらに、同様にして、第3階層の子機40cから第4階層の子機40dに転送される。第4階層の子機40dに転送された送り戻し信号の送信履歴には、自己の固有番号ddのみが記録されている状態となっている。そこで、図26のステップ5−4に示すごとく、送り戻し信号を受信してその送信履歴に自己の固有番号のみが記録されていると、自己から送信を開始した呼び出し信号が途中の中継が失敗して送り戻されたものと判断して、ステップ9の送信エラーとする。また、送信履歴に自己の固有番号のみでなく他の子機の固有番号も記録されていれば、さらに下位へ転送がなされる。かかる第2実施例にあては、送り戻し信号を、上位の階層に送信しようとした呼び出し信号を用いて作成するので、第1実施例のごとく、送信が成功したか否かを確認できるまで下位から受信した呼び出し信号を保存する必要がない。
さらに、本発明の第3実施例を図28ないし図34を参照して説明する。図28は、本発明の呼び出し表示装置の第3実施例の親機と各階層に設定された子機との間の通信関係を示す図であるで、図29は、本発明の第3実施例で、第1実施例の図18に代えて、図5のステップ6の残りの部分として組み込む同期受信待ちの残りの部分のフローチャートである。図30は、第3実施例で、第1実施例の図23に代えて、図5のステップ8として組み込まれるACK受信待ちのフローチャートである。図31は、図29のステップ6−13の階層補正データ更新1のフローチャートである。図32は、図29のステップ6−14の階層補正データ更新2のフローチャートである。図33は、図30のステップ8−5の階層補正1のフローチャートである。図34は、図29のステップ6−12の階層補正2のフローチャートである。第3実施例で、第1実施例と同じまたは均等な構造および動作の部分については、重複する説明を省略した。
第2実施例にあっては、図28に示すごとく、1台の親機10と複数台の子機40、40…とからなり、第1実施例と同様に、親機10の同期信号が受信できるエリア内にある子機40aを第1階層とし、親機10からの同期信号は受信できないが第1階層の子機40aからの同期信号を受信できるエリア内の子機40bを第2階層とし、順次に子機40、40…の階層が設定される。しかるに、第3実施例にあっては、何らかの通信状況の変化で、例えば第3階層にある子機40eが親機10または第1階層にある子機40aからの同期信号も受信できると、これに応じて、第2階層の子機40bを介することなく、2つ以上上位の階層の親機10または第1階層の子機40aにも呼び出し信号を送信できるようにしたものである。同様に、第4階層にある子機40fが何らかの理由で2つ以上上位の階層にある親機10または第1と第2の階層にある子機40a、40bの同期信号も受信できるならば、直接これらの親機10または第1と第2の階層にある子機40a、40bに呼び出し信号を送信できるようにしたものである。第2階層にある子機40bが、親機10からの同期信号を受信できれば、親機10に直接に呼び出し信号を送信できることは勿論である。
かかる動作をさせるために、第3実施例にあっては、図5のステップ6の同期信号受信待ちの図18に示される残りの部分で、図29に示すごとく、同期信号受信待ち時間が経過すると(ステップ6−3)、まず後述する階層補正2(ステップ6−12)を経て上位への中継か否かが判別され(ステップ6−10)、上位への中継であれば上位階層への呼び出し信号の中継に失敗したためであり、下位中継準備(ステップ6−11)を経て再びステップ6の同期信号受信待ちに移行する。また、ステップ6−10で上位への中継でないと判別されると、それは送信スイッチ42が操作されて自己から送信を開始した呼び出し信号の送信に失敗ものであり、ステップ9の送信エラーを経てステップ2の待機状態に移行する。そして、ステップ6−3の同期信号受信待ち時間が未だ経過していない状態で同期信号が受信されると、後述する階層補正データ更新1(ステップ6−13)を経て受信した同期信号が上位階層からか否かが判別される(ステップ6−6)。受信した同期信号が上位階層からのものであれば、後述する階層補正データ更新2(ステップ6−14)を経てステップ7のデータ送信に移行する。
また、図5のステップ8のACK受信待ちで、図30に示すごとく、ステップ8−3でACK信号が受信されると、受信したACK信号が下位からのものか上位からのものか判別して(ステップ8−4)、下位からのものであると判別すると、下位への中継が終了したと判別されて、ステップ2の待機状態に移行する。受信したACK信号が下位からのものでなければ、後述する階層補正1(ステップ8−5)を経て、ステップ2の待機状態へ移行する。
図29のステップ6−13の階層補正データ更新1にあっては、図31に示すごとく、まず受信した同期信号の階層が、現在の自己の階層より上位か否かが判別され(ステップ6−13−1)、上位であれば受信した同期信号の階層が現在保存している階層補正データbより下位か否かが判別され(ステップ6−13−2)、下位であれば受信した同期信号の階層を階層補正データbとして保存し(ステップ6−13−3)、動作を終了する。ステップ6−13−2で、下位でなければ、階層補正データbを変更せずに動作を終了する。また、ステップ6−13−1で、上位でなければ、受信した同期信号の階層が現在保存する別の階層補正データcより上位か否かが判別され(ステップ6−13−4)、上位であれば、受信した同期信号の階層を階層補正データcとして保存して(ステップ6−13−5)、動作を終了する。ステップ6−13−4で上位でなければ、階層補正データcを変更することなしに動作を終了する。図29のステップ6−14の階層補正データ更新2にあっては、図32に示すごとく、受信した同期信号の階層を階層補正データdとして保存して、動作を終了する。図31にあっては、受信した同期信号の階層が自己の現在の階層より上位であると、受信した同期信号の階層の中で最も下位の階層を階層補正データbとして保存する。例えば、現在の自己の階層が第3階層であり、第0、1、2階層からの同期信号を受信できたとすれば階層補正データbは「2」となる。また、第0階層からのみ同期信号が受信できたとすれば、階層補正データbは「0」となる。そして、受信した同期信号の階層が自己の現在の階層と同位または下位であると、受信した同期信号の中で最も上位の階層を階層補正データcとして保存する。例えば、現在の自己の階層が第2階層であり、第2、3、4階層からの同期信号を受信できるとすれば、階層補正データcは、「2」となる。また、第3、4からの同期信号が受信されるとすれば、階層補正データcは「3」となる。
さらに、図30のステップ8−5の階層補正1は、図33に示すごとく、現在の自己の階層を、階層補正データd+1とする。また、図29のステップ6−12の階層補正2は、図34に示すごとく、上位階層からの同期信号を受信したか否かが判別され(ステップ6−12−1)、上位からの同期信号が受信できれば、自己の階層を階層補正データb+1として動作を終了する。また、ステップ6−12−1で、上位の同期信号の受信でないことが判別され、さらに同位または下位からの同期信号が受信されるのが判別すると(ステップ6−12−3)、自己の階層を階層補正データc+1として動作を終了する。さらに、ステップ6−12−3で同位または下位からの同期信号も受信できないことが判別すれば、同期信号が全く受信されない場合であり、自己の階層を最も下位の階層である4として動作を終了する。
図33にの階層補正1あっては、ACK信号が受信された後で、上位への呼び出し信号の送信が正常に終了した場合に、送信先の階層を示す階層補正データdの1つ下位の階層である「d+1」に自己の階層を補正する。例えば、第3階層にある子機40cが第1階層にある子機40aに呼び出し信号を正常に送信できれば、自己を第2階層に補正する。また、図34にあっては、同期信号受信待ち時間が経過した場合(ステップ6−3)の階層補正であって、呼び出し信号の送信に失敗した場合である。そして、自己より上位の階層からの同期信号を受信していれば、その中の最も下位の階層を示す階層補正データbの1つ下位の階層「b+1」に自己の階層を補正する。また、自己より上位の階層からの同期信号が受信できず、同位または下位の階層からの同期信号が受信できれば、その中の最も上位の階層を示す階層補正データcの1つ下位の階層である「c+1」に自己の階層を補正する。さらに、同期信号が全く受信できない場合は、最下位の階層である第4階層に自己の階層を補正する。
かかる第3実施例にあては、1つ上位の階層に限られず、2つ以上上位の階層からの同期信号が受信できれば、これに応じて呼び出し信号を送信する。そして、ACK信号の受信がなされて、正常に送信が終了したことが確認できると、その後に自己の階層を送信先の階層より1つ下位の階層に補正する。そこで、2つ以上上位の階層からの同期信号を受信して呼び出し信号を送信したが、ACK信号が正常に受信できない場合には、自己の階層を送信先の階層の1つ下位に補正するようなことがない。なお、下位の階層から送信された呼び出し信号を受信した親機10または子機40は、呼び出し信号のアドレスに記録されている送信元を送信先としてACK信号を送信しており、いずれの階層の子機40からの呼び出し信号を受信してもその子機40に対してACK信号を送信する。