JP4828393B2 - 電動機 - Google Patents

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この発明は、回転子に永久磁石を備えた電動機に関し、特に、回転子の永久磁石の界磁特性を変更できる電動機に関するものである。
電動機として、夫々個別に永久磁石を備える内周側回転子と外周側回転子とが同軸に配設され、この両回転子を周方向に相対的に回動させる(両回転子の相対的な位相を変更する)ことにより、回転子全体としての界磁特性を変更できるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この電動機では、電動機の回転速度に応じて両回転子における相対的な位相を変更する場合には、遠心力の作用により径方向に沿って変位する部材によって、外周側回転子と内周側回転子との何れか一方を他方に対して周方向に回動させる。また、固定子に発生する回転磁界の速度に応じて両回転子における相対的な位相を変更する場合には、各回転子が慣性により回転速度を維持する状態で固定子巻線に制御電流を通電して回転磁界速度を変更することによって、外周側回転子および内周側回転子の周方向の相対位置を変更する。
この電動機においては、外周側回転子と内周側回転子の永久磁石を互いに異極同士で対向させる(同極配置にする)ことで、回転子全体の界磁を強めて誘起電圧を増大させ、逆に、外周側回転子と内周側回転子の永久磁石を互いに同極同士で対向させる(対極配置にする)ことで、回転子全体の界磁を弱めて誘起電圧を減少させる。
特開2002−204541号公報
しかし、この従来の電動機の場合、外周側回転子と内周側回転子の相対位相を変更できる条件が限られており、電動機の運転停止時や任意の回転時に自由に相対位相を変更することができない。特に、ハイブリッド車や電動車両の駆動用として用いる場合には、車両の運転状況に応じて瞬時に所望の電動機特性に変更することが望まれ、この要望に応えるためにも相対位相の変更制御の自由度を高めることが重要となる。そこで、本出願人は、相対位相の変更制御の自由度の高い位相変更手段を組み込むことを検討しているが、この場合、エネルギーロスの低減とコンパクト化の観点から、より小さな動力で位相を変更し得ることが重要となる。
そこでこの発明は、エネルギーロスの増大や装置の大型化を招くことなく、相対位相の変更制御の自由度を高めることのできる電動機を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、円周方向に沿うように複数の永久磁石(例えば、後述の実施形態における永久磁石9)が配設された内周側回転子(例えば、後述の実施形態における内周側回転子6)と、この内周側回転子の外周側に同軸にかつ相対回動可能に配設されるとともに、円周方向に沿うように複数の永久磁石(例えば、後述の実施形態における永久磁石9)が配設された外周側回転子(例えば、後述の実施形態における外周側回転子5)と、この外周側回転子と一体回転する出力軸(例えば、後述の実施形態における出力軸4)と、前記内周側回転子と外周側回転子を相対回動させる位相変更手段(例えば、後述の実施形態における回動操作機構11)と、を備えた電動機(例えば、後述の実施形態における電動機1)であって、前記位相変更手段は、前記内周側回転子の一部を構成する環状ハウジング(例えば、後述の実施形態における環状ハウジング15)と、前記出力軸に一体回転可能に結合されるとともに前記環状ハウジングの内側に配置され、同環状ハウジングとの間で、作動液の給排によって相対回動力を得る作動室(例えば、後述の実施形態における進角側作動室24および遅角側作動室25)を形成する作動ロータ(例えば、後述の実施形態におけるベーンロータ14)と、前記環状ハウジングを含む内周側回転子の軸方向両側の端面を摺動可能な状態で跨いで、前記外周側回転子と作動ロータを連結する一対の側壁部材(例えば、後述の実施形態におけるドライブプレート16)と、を備え、前記作動室よりも径方向外側位置には、径方向内向きに開口する凹状の液溜め部(例えば、後述の実施形態における液溜め部54)が設けられ、この液溜め部の開口(例えば、後述の実施形態における開口54a)は、前記側壁部材と内周側回転子の間の隙間の径方向外側に向かう経路途中に接続されていることを特徴とする。
この発明の場合、位相変更手段の作動室に作動液が給排されることによって内周側回転子と外周側回転子の相対的な回転位相が変更される。作動室に高圧の作動液が供給される場合や、出力軸の回転速度が高まって作動液に作用する遠心力が高まった場合には、作動室内の作動液が側壁部材と内周側回転子の間の隙間を通って外部に逃げようとする。このとき、作動室から側壁部材と内周側回転子の間の隙間に流れ出した作動液は液溜め部の径方向内向きの開口を通して液溜め部内に流入する。液溜め部に流入した作動液には、電動機の回転によって遠心力が作用する。このとき、液溜め部内の作動液に作用する遠心力は、開口から液溜め部内へのさらなる流入を低減させ、径方向外側に連続する側壁部材と内周側回転子の間の隙間に流れ出そうとする作動液を留めるように作用する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動機において、前記側壁部材と内周側回転子のいずれか一方に、軸方向に窪む環状凹部(例えば、後述の実施形態における環状凹部51)が設けられ、この環状凹部内に前記液溜め部が配置されていることを特徴とする。
これにより、作動室から径方向外側に漏れ出た作動液を環状凹部に流れ込ませ、漏れでた作動液を確実に液溜め部へ流入させることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電動機において、前記側壁部材と内周側回転子のいずれか他方に、軸方向に突出して前記環状凹部に摺動自在が案内される環状のガイド突起(例えば、後述の実施形態におけるガイド突起50)が設けられ、前記液溜め部が、前記環状凹部内のガイド突起よりも径方向外側位置に配置されていることを特徴とする。
これにより、ガイド突起が環状凹部に摺動自在に案内され、内周側回転子が側壁部材にフローティング状態で保持されるようになる。また、作動室から漏れ出た作動液は
ガイド突起と環状凹部の間の屈曲した隙間を通過しなければならないため、これにより作動液の漏れ量が抑制される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動機において、前記液溜め部は、前記側壁部材と内周側回転子のいずれか一方の部材と、その一方の部材に嵌合固定される円環状部材(例えば、後述の実施形態における液溜めリング52)によって構成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電動機において、前記円環状部材と、前記側壁部材と内周側回転子のいずれか他方の部材の間に、前記液溜め部の開口から径方向外側に延出する排出隙間(例えば、後述の実施形態における排出隙間56)が形成されるとともに、前記側壁部材に、この排出隙間に連なる作動液の排出口(例えば、後述の実施形態における排出口57)が形成されていることを特徴とする。
これにより、液溜め部を通過した作動液は円環状部材と前記他方の部材の間に形成される排出隙間を通り、さらに側壁部材に形成された排出口を通って電動機の外部に排出される。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の電動機において、前記円環状部材は、一端が前記一方の部材に嵌合され、他端が前記他方の部材に向かって軸方向に延出する円筒壁(例えば、後述の実施形態における円筒筒52a)と、この円筒壁の他端から径方向内側に向かって延出する孔あき円板状の側壁(例えば、後述の実施形態における側壁52b)を備えていることを特徴とする。
これにより、前記一方の部材と、円環状部材の円筒壁と側壁によって環状の凹部が形成され、この環状の凹部が液溜め部とされる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の電動機において、前記側壁には、前記他方の部材に向かって軸方向に突出する外向きフランジ(例えば、後述の実施形態における外向きフランジ52c,52d)が形成されていることを特徴とする。
これにより、外向きフランジが円環状部材の側壁の変形を防止する補強部として機能するようになる。
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の電動機において、前記側壁の径方向内側の端部には、前記一方の部材に向かって軸方向に突出する内向きフランジ(例えば、後述の実施形態における内向きフランジ60)が形成されていることを特徴とする。
これにより、前記一方部材と、円環状部材の円筒壁と側壁によって形成される液溜め部の開口が内向きフランジによって狭められるため、液溜め部に作動液をより滞留させ易くなる。
請求項9に記載の発明は、請求項6または7に記載の電動機において、前記側壁の径方向内側の端部には、前記一方の部材に向かって軸方向に突出する前記円筒壁とほぼ同じ軸長の内側円筒壁(例えば、後述の実施形態における内側円筒壁65)が形成され、この内側円筒壁の先端部が前記一方の部材に嵌合固定されるとともに、この内側円筒壁に液溜め部の開口を成す切欠き(例えば、後述の実施形態における切欠き66)若しくは孔が形成されていることを特徴とする。
これにより、円環状部材は径方向外側の円筒壁と径方向内側の内側円筒壁によって前記一方の部材に強固に、かつ高い剛性を持たせて取り付けられるとともに、前記一方の部材と円環状部材の間に形成される液溜め部には内側円筒壁に形成された切欠き若しくは孔を通して作動液が流入するようになる。
請求項10に記載の発明は、請求項5に記載の電動機において、前記側壁部材の排出口は、前記環状凹部の径方向外側の周面に連続するように形成されていることを特徴とする。
これにより、液溜め部を通過して環状凹部の径方向外側の周面に流れ込んだ作動液はスムーズに側壁部材の排出口から電動機の外部に排出される。
請求項11に記載の発明は、請求項5に記載の電動機において、前記側壁部材には略コ字状の切欠部(例えば、後述の実施形態における切欠部70)が形成され、この切欠部の内側に残された板状片(例えば、後述の実施形態における板状片71)の径方向外側の端部を側壁部材の外側に傾斜させて切り起こすことにより、前記排出口が形成されていることを特徴とする。
これにより、液溜め部から排出隙間に流れ込んだ作動液は、遠心力を受け、側壁部材の板状片に案内されて電動機の径方向外側に向かって排出される。
請求項1に記載の発明によれば、作動液の給排によって内周側回転子と外周側回転子を相対回動させるため、両回転子の相対位相を任意のタイミングで自由に変更することが可能になり、さらに、液溜め部内の作動液に作用する遠心力により、作動室から液溜め部内への作動液のさらなる流入を低減させ、側壁部材と内周側回転子の間の隙間から外部に流れ出そうとする作動液を液溜め部側に引き留めることができるため、作動室からの作動液の漏出を抑制することが可能になる。したがって、エネルギーロスの増大や装置の大型化を招くことなく、相対位相の変更制御の自由度を高めることができる。
請求項2に記載の発明によれば、電動機を大型化することなく、作動室から漏れ出た作動液を確実に環状凹部内における液溜め部に流入させることができる。
環状凹部内において液溜め部に確実に作動液を流入させるができるとともに、液溜め部を設けることによる電動機の大型化を回避することができる。
請求項3に記載の発明によれば、ガイド突起と環状凹部の係合によって内周側回転子と外周側回転子の相対回動を確実に案内することができるうえ、ガイド突起と環状凹部の係合部によって作動液の漏れ出る隙間をラビリンス状にして作動液の漏出をさらに抑制することができる。
請求項4に記載の発明によれば、円環状部材を側壁部材と内周側回転子のいずれか一方の部材に嵌合固定して液溜め部を構成するようになっているため、構造の簡素化によって製造コストの削減を図ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、液溜め部を通過した作動液を、円環状部材と、側壁部材と内周側回転子のいずれか他方の部材の間に形成された排出隙間を介して側壁部材の排出口に排出できるため、電動機内の不要な部位への作動液の滞留を防止することができる。
請求項6に記載の発明によれば、円筒壁と側壁を有する円環状部材が、側壁部材と内周側回転子のいずれか一方の部材と協働して液溜めを構成するため、構造の簡素化によって製造コストの低減を図ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、円環状部材の側壁に形成された外向きフランジによって側壁の変形を防止することができため、液溜め部内の作動液の圧力が遠心力によって増加しても液溜め部の形状を安定に保つことができる。
請求項8に記載の発明によれば、円環状部材の側壁に形成された内向きフランジによって液溜め部の開口を狭めることができるため、液溜め部内に作動液を安定的に滞留させ、常に安定した液漏れ防止機能を維持することができる。
請求項9に記載の発明によれば、円環状部材を側壁部材と内周側回転子のいずれか一方の部材に強固に、かつ高い剛性を持たせて取り付けることができるうえ、内側円筒壁に形成された切欠き若しくは孔によって液溜め部の開口を確保できるため、液溜め部による液漏れ抑制効果を長期に亙って安定して得ることができる。
請求項10に記載の発明によれば、液溜め部を通過して環状凹部の径方向外側の周面に流れ込んだ作動液を、側壁部材の排出口を通して電動機の外部にスムーズに排出することができるため、作動液が不要な部位に滞留するのをより有効に防止することができる。
請求項11に記載の発明によれば、板状部材の内側から排出される作動液を板状片によってガイドして電動機の径方向外側方向にスムーズに排出することができる。このため、外周側回転子の径方向外側に固定子巻線を配置する場合には、排出される作動液によって固定子巻線を効率良く冷却することができる。
以下、この発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。最初に、図1〜図8に示す第1の実施形態について説明する。
この実施形態の電動機1は、円環状の固定子2の内周側に回転子ユニット3が配置されたインナロータ型のブラシレスモータである。固定子2は複数相の固定子巻線2aを有し、回転子ユニット3は軸芯部に出力軸4を有している。また、電動機1の回転力はトランスミッション(図示せず)を介して車輪の駆動軸(図示せず)に伝達されるようになっている。この場合、電動機1は車両の減速時に発電機として機能させれば、回生エネルギーとして蓄電器に回収することもできる。また、ハイブリッド車においては、電動機1の出力軸4をさらに内燃機関のクランクシャフト(図示せず)に連結することにより、内燃機関による発電にも利用することができる。
回転子ユニット3は、円環状の外周側回転子5と、この外周側回転子5の内側に同軸に配置される円環状の内周側回転子6を備え、外周側回転子5と内周側回転子6が設定角度の範囲で回動可能とされている。
外周側回転子5と内周側回転子6は、回転子本体である円環状のロータ鉄心7,8が例えば焼結金属によって形成され、その各ロータ鉄心7,8の外周側に偏寄した位置に、複数の磁石装着スロット7a,8aが円周方向等間隔に形成されている。各磁石装着スロット7a,8aには、厚み方向に磁化された2つの平板状の永久磁石9,9が並列に並んで装着されている。同じ磁石装着スロット7a,8a内に装着される2つの永久磁石9,9は同方向に磁化され、各隣接する磁石装着スロット7a,7a、及び、8a,8aに装着される永久磁石9の対同士は磁極の向きが逆向きになるように設定されている。即ち、各回転子5,6においては、外周側がN極とされた永久磁石9の対と、S極とされた永久磁石9の対が円周方向に交互に並んで配置されている。なお、各回転子5,6の外周面の隣接する磁石装着スロット7a,7a、及び、8a,8aの各間には、永久磁石9の磁束の流れを制御するための切欠き部10が回転子5,6の軸方向に沿って形成されている。
外周側回転子5と内周側回転子6の磁石装着スロット7a,8aは夫々同数設けられ、両回転子5,6の永久磁石9…が夫々1対1で対応するようになっている。したがって、外周側回転子5と内周側回転子6の各磁石装着スロット7a,8a内の永久磁石9の対を互いに同極同士で対向させる(異極配置にする)ことにより、回転子ユニット3全体の界磁が最も弱められる弱め界磁の状態(図5(b)参照)を得ることができるとともに、外周側回転子5と内周側回転子6の各磁石装着スロット7a,8a内の永久磁石9の対を互いに異極同士で対向させる(同極配置にする)ことにより、回転子ユニット3全体の界磁が最も強められる強め界磁の状態(図5(a)参照)を得ることができる。
また、回転子ユニット3は、外周側回転子5と内周側回転子6が回動操作機構11によって相対的に回動操作されるようになっている。回動操作機構11は、この発明における位相変更手段を構成し、図示しない給排制御装置による作動液の給排によって操作されるようになっている。
回動操作機構11は、図1〜図4に示すように出力軸4の外周に一体回転可能にスプライン嵌合されるベーンロータ14(作動ロータ)と、ベーンロータ14の外周側に相対回動可能に配置される環状ハウジング15とを備え、この環状ハウジング15が内周側回転子6のロータ鉄心8の内周面に一体に嵌合固定されて内周側回転子6の一部とされるとともに、ベーンロータ14が、環状ハウジング15とロータ鉄心8の軸方向両側の端部を跨ぐ円板状の一対のドライブプレート16,16(側壁部材)を介して外周側回転子5に一体に結合されている。したがって、ベーンロータ14は出力軸4と外周側回転子5に一体化されている。
ベーンロータ14は、出力軸4にスプライン嵌合される円筒状のボス部17の外周に、径方向外側に突出する複数のベーン18が円周方向等間隔に設けられている。一方、環状ハウジング15は、内周面に円周方向等間隔に複数の凹部19が設けられ、この各凹部19にベーンロータ14の対応するベーン18が収容配置されるようになっている。各凹部19は、ベーン18の先端部の回転軌道にほぼ合致する円弧面を有する底壁20と、隣接する凹部19,19同士を隔成する略三角形状の仕切壁21によって構成され、ベーンロータ14と環状ハウジング15の相対回動時に、ベーン18が一方の仕切壁21と他方の仕切壁21の間を変位し得るようになっている。この実施形態の場合、仕切壁21はベーン18と当接することにより、ベーンロータ14と環状ハウジング15の相対回動を規制するストッパとしても機能する。なお、各ベーン18の先端部と仕切壁21の先端部には、軸方向に沿うようにシール部材22が設けられ、これらのシール部材22によってベーン18と凹部19の底壁20、仕切壁21とボス部17の外周面の各間が液密にシールされている。
また、環状ハウジング15の軸方向の両端部には円環状のガイド突起50が軸方向に延設され、この両ガイド突起50が両側のドライブプレート16の内側面に軸方向に窪んで設けられた環状凹部51に摺動自在に係合されている。環状ハウジング15は、このガイド突起50と環状凹部51による係合により、外周側回転子5や出力軸4に対してフローティング状態で保持されるようになっている。
外周側回転子5とベーンロータ14を連結する両側のドライブプレート16,16は、環状ハウジング15の軸方向の両側に摺動隙間を持って配置され、環状ハウジング15の各凹部19の側方を夫々閉塞するようになっている。したがって、各凹部19は、ベーンロータ14のボス部17と両側のドライブプレート16,16によって夫々独立した空間部を形成し、この空間部は、オイルが導入される導入空間23となっている。各導入空間23内は、ベーンロータ14の対応する各ベーン18によって夫々2室に隔成され、一方の部屋が進角側作動室24、他方の部屋が遅角側作動室25とされている。進角側作動室24は、内部に導入されたオイルの圧力によって内周側回転子6を外周側回転子5に対して進角方向に相対回動させ、遅角側作動室25は、内部に導入されたオイルの圧力によって内周側回転子6を外周側回転子5に対して遅角方向に相対回動させる。この場合、「進角」とは、内周側回転子6を外周側回転子5に対して、図2中の矢印Rで示す電動機1の回転方向に進めることを言い、「遅角」とは、内周側回転子6を外周側回転子5に対して、電動機1の回転方向Rと逆側に進めることを言うものとする。
また、各進角側作動室24と遅角側作動室25に対するオイルの給排は出力軸4を通して行われるようになっている。具体的には、進角側作動室24は、給排制御装置の進角側給排通路26に接続され、遅角側作動室25は同給排制御装置の遅角側給排通路27に接続されているが、進角側給排通路26と遅角側給排通路27の一部は、図1に示すように、夫々出力軸4に軸方向に沿って形成させた通路孔26a,27aによって構成されている。そして、各通路孔26a,27aの端部は、出力軸4の外周面の軸方向にオフセットした位置に形成された環状溝26b,27bに接続され、その各環状溝26b,27bは、ベーンロータ14のボス部17に略半径方向に沿って形成された複数の導通孔26c…,27c…に接続されている。進角側給排通路26の各導通孔26cは環状溝26bと各進角側作動室24とを接続し、遅角側給排通路27の各導通孔27cは環状溝27bと各遅角側作動室25とを接続している。
ここで、この実施形態の電動機1の場合、内周側回転子6が外周側回転子5に対して最遅角位置にあるときに、外周側回転子5と内周側回転子6の永久磁石9が異極同士で対向して強め界磁の状態(図5(a)参照)になり、内周側回転子6が外周側回転子5に対して最進角位置にあるときに、外周側回転子5と内周側回転子6の永久磁石9が同極同士で対向して弱め界磁の状態(図5(b)参照)になるように設定されている。
なお、この電動機1は、進角側作動室24と遅角側作動室25に対する作動液の給排制御によって、強め界磁の状態と弱め界磁の状態を任意に変更し得るものであるが、こうして磁界の強さが変更されると、それに伴って誘起電圧定数が変化し、その結果、電動機1の特性が変更される。即ち、強め界磁によって誘起電圧定数が大きくなると、電動機1として運転可能な許容回転速度は低下するものの、出力可能な最大トルクは増大し、逆に、弱め界磁によって誘起電圧定数が小さくなると、電動機1の出力可能な最大トルクは減少するものの、運転可能な許容回転速度は上昇する。
ところで、両側のドライブプレート16の内側面に形成される環状凹部51はガイド突起50の肉厚に対して充分に広い径方向幅に形成され、両者が組み付けられた状態において、図6に示すようにガイド突起50の径方向外側に環状の空間部が確保されるようになっている。
そして、一方のドライブプレート16の環状凹部51内には、図7,図8にも示す液溜めリング52(円環状部材)が取り付けられている。具体的には、環状凹部51の底面には環状凹部51と同心の環状溝53が形成され、その環状溝53に液溜めリング52が嵌合固定されている。
液溜めリング52は、図6〜図8に示すように、一端が環状溝53に嵌合固定され、他端が内周側回転子6(ロータ鉄心8)側に向かって軸方向に延出する円筒壁52aと、この円筒壁52aの他端から径方向内側に延出する孔あき円板状の側壁52bと、この側壁52bの内周側回転子6側の面に突設された一対の外向きフランジ52c,52dと、を備えている。この各外向きフランジ52c,52dは、液溜めリング52の側壁52bの径方向内側端と外側端に夫々設けられ、側壁52bの曲げ剛性を高める補強部材として機能するようになっている。
液溜めリング52は、図6に示すように、環状溝53に嵌合固定された状態において、環状凹部51の底面との間で液溜め部54を形成するようになっている。この液溜め部54は、径方向内側に開口54aが配置された凹状の空間部であり、ドライブプレート16と内周側回転子6の間の隙間55a,55b,55cを通って作動室24,25から径方向外側に漏れ出た作動液が流入するようになっている。なお、作動室24,25から液溜め部54に連なる隙間55a,55b,55cのうちの、隙間55bと55cは内周側回転子側のガイド突起50とドライブプレート16側の環状凹部51の嵌合隙間によって構成され、作動室24,25から漏れ出た作動液が隙間55aからクランク状に屈曲して流れるようになっている。
また、液溜めリング52の側壁52bと、それに対峙する内周側回転子5(ロータ鉄心8)の端面の間には、液溜め部54の開口54aから径方向外側に延出する排出通路56が形成されている。この排出隙間56は、側壁52bの外側面に2つの外向きフランジ52c,52dが突設されているため、これらの外向きフランジ52c,52dの先端部分が最小隙間領域となっている。排出隙間56は、径方向外側端において環状凹部51内の外側の環状空間51aに連通しており、この環状空間51aにはドライブプレート16に形成された略円弧状の排出口57が連通している。この実施形態の場合、排出口57は、図3に示すようにドライブプレート16の同一円周上に円周方向等間隔に4つ形成されており、各排出口57は、図6に示すように環状凹部51の径方向外側の周面に連続するように形成されている。
なお、この実施形態の場合、他方のドライブプレート16(図1中右側のドライブプレート16)側の環状凹部51には、液溜め部54は設けられておらず、作動室24,25からこの環状凹部51内に流入した作動液は、図6に示すように外周側回転子5と内周側回転子6の間の隙間55dを通って一方のドライブプレート16の排出口57から電動機1の外部の排出されるようになっている。ただし、他方のドライブプレート16側に一方のドライブプレート16側と同様に液溜め部54や排出口57を設けるようにしても良い。
以上のように構成されたこの電動機1は、回動操作機構11の進角側作動室24と遅角側作動室25に適宜作動液を給排することにより、内周側回転子6と外周側回転子5の相対的な位相を任意のタイミングで、しかも迅速に変更することができる。
そして、位相の変更時には、作動室24,25の少なくとも一方に高圧の作動液が供給され、電動機1の回転時には作動室24,25内の作動液に遠心力が作用する。このため、作動室24,25内の作動液はドライブプレート16と内周側回転子6の間の隙間55a,55b,55cを通って径方向外側に少しずつ漏れ出し、図6に示すようにドライブプレート16の環状凹部51内に設けられた液溜め部54に流入する。そして、液溜め部54内に作動液が滞留した状態で電動機1の回転が続けられると、液溜め部54内の作動液に遠心力が働き、この遠心力が、液溜め部54の開口54aからのさらなる作動液の流入を抑制し、排出隙間56を通って径方向外側に流れ出そうとする作動液を留めるように作用する。したがって、電動機1が高回転で運転されたときに作動室24,25から漏れ出す作動液の流量を、液溜め部54の機能によって確実に抑制することができる。
よって、この電動機1においては、加圧した作動液が多量に漏れ出すことによるエネルギーのロスを低減することができ、その結果、オイルポンプ等の油圧機器の小出力化や小型化を図ることができる。
さらに、この電動機1においては、ドライブプレート16に環状凹部51を設け、その環状凹部51内に液溜め部54を配置したため、液溜め部54を設けるために電動機1が大型化する不具合を避けることができるうえ、作動室24,25から径方向外側方向に漏れ出る作動液を確実に液溜め部54に流入させることができる。そして、特にこの実施形態においては、ドライブプレート16の環状凹部51に環状ハウジング15のガイド突起50を摺動自在に保持させるとともに、ガイド突起50の径方向外側に液溜め部54を配置するようにしているため、ガイド突起50と環状凹部51の間のクランク状の摺動隙間55b,55cによって作動液の漏れを抑制することができるとともに、ガイド突起50と環状凹部51の摺動部に作動液を潤滑液として供給することができる。
また、液溜め部54は、単一部材で形成することも可能であるが、この実施形態においては、構造の簡単な液溜めリング52をドライブプレート16に嵌合固定して、ドライブプレート16との間で液溜め部54を形成するようになっているため、部品構造の簡素化による製造コストの低減と、電動機1全体の軽量化を図ることができる。なお、この実施形態においては、円環状部材である液溜めリング52をドライブプレート16側に嵌合固定したが、液溜めリング52を内周側回転子6側に嵌合固定するようにしても良い。
また、この実施形態では、液溜め部54を通過した作動液を、液溜めリング52と内周側回転子6の端面の間の排出隙間56を介してドライブプレート16の排出口57に排出する構造を採用しているため、作動液が電動機1内の不要な部位に長期に亙って滞留するのを防止することができる。特に、この実施形態においては、ドライブプレート16の環状凹部51内の径方向外側の周面と排出口57が連続するように形成されているため、環状凹部51の径方向外側に流れ出た作動液をスムーズに排出口57から外部に排出することができる。
また、この実施形態においては、液溜めリング52の側壁52bに一対の外向きフランジ52c,52dが一体に形成されているため、液溜めリング52全体を肉薄に形成しても、側壁52bの変形、特に、液溜め部54内の作動液に大きな遠心力が作用することによる側壁52bの変形を外向きフランジ52c,52dによって有効に防止することができる。したがって、側壁52bと内周側回転子6の間の排出隙間56を常にほぼ一定に維持することができる。
ここで、以上で説明した第1の実施形態においては、液溜めリング52の側壁52bに外向きフランジ52c,52dが延設されているが、肉厚の設定や材質等によって側壁52bの強度を充分確保できる場合には、図9,図10に示す第2の実施形態のように、液溜めリング152は外向きフランジのない構造としても良い。
このような構成にした場合には、液溜めリング152の形状がさらに単純化され、さらに低コストでの製造が可能になる。
なお、この実施形態も含め各実施形態の説明においては、第1の実施形態と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略するものとする。
また、液溜めリングは、図11,図12に示す第3の実施形態のように(液溜めリングは符号252で示す。)、側壁52bの径方向内側端に、ドライブプレート16の環状凹部51の底面側に延出する内向きフランジ60を形成するようにしても良い。
この実施形態の場合、内向きフランジ60によって液溜め部54の開口54aの幅が狭められるため、液溜め部54内に作動液をより安定的に滞留させることが可能になるとともに、内向きフランジ60によって側壁52bの強度も高めることも可能になる。
図13,図14は、この発明の第4の実施形態を示すものであり、液溜めリング352の構造がさらに異なっている。
即ち、この実施形態の液溜めリング352は、側壁52bの径方向内側端に、ドライブプレート16の環状凹部51の底面に向かって延出する内側円筒壁65が延設され、その内側円筒壁65の先端部に円周方向等間隔に複数の切欠き66が形成されている。内側円筒壁65は外側の円筒壁52aと同じ軸長に形成され、環状凹部51の底面に形成された内側環状溝67に嵌合固定されるようになっている。つまり、この液溜めリング352では外側の円筒壁52aと内側円筒壁65が両持ち状態でドライブプレート16に嵌合固定され、円筒壁52aと内側円筒壁65に挟まれた環状の空間部が液溜め部54を構成している。そして、内側円筒壁65に形成された複数の切欠き66は、径方向内側に開口する液溜め部54の開口を構成するようになっている。なお、内側円筒壁65には、切欠き66に代えて孔を形成するようにしても良い。
この実施形態の液溜めリング352においては、円筒壁52aと内側円筒壁65の2箇所でドライブプレート16に嵌合固定されるため、取付け強度が高まるとともに、液溜めリング352自体の強度も高まり、液溜め部352による液漏れの抑制効果を長期に亙って安定的に維持することが可能になる。
図15,図16は、この発明の第5の実施形態を示すものである。この実施形態は、ドライブプレート416の構造が第1の実施形態のものと異なっている。
即ち、この実施形態のドライブプレート416は、略コ字状の複数の切欠部70が円周方向等間隔に形成され、この各切欠部70によって切り残された矩形状の板状片71が、径方向外側の端部をドライブプレート416の外側に緩やかに傾斜させるようにして切り起こされている。この実施形態の場合、板状片71が切り起こされてできた開口が作動液の排出口457とされている。
この実施形態の場合、ドライブプレート416の板状片71の径方向外側端がドライブプレート416の外側に緩やかに切り起こされることで排出口457が形成されているため、液溜め部を通過した作動液を板状片71で案内して電動機の外部にスムーズに排出することができる。したがって、液溜め部を通過した作動液が不要な部位に滞ることを無くすことができる。また、排出口457を通って外部に排出される作動液は、電動機の回転によって外周側の固定子巻線にスムーズに散布されることになるため、固定子巻線を効率良く冷却できるという利点もある。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の各実施形態では、別体の円環状部材である液溜めリングをドライブプレートに嵌合固定するようにしているが、径方向内側に開口が向くように液溜め部をドライブプレートや内周側回転子に一体に形成するようにしても良い。また、ドライブプレートに形成する排出口の数は任意であり、図17に示すようにドライブプレート16に形成する排出口57の数を増やして、作動液の不要な滞りを無くすようにしても良い。
この発明の第1の実施形態の電動機の要部断面図。 同実施形態の回転子ユニットの一部部品を省略した側面図。 同実施形態の電動機の回転子ユニットの分解斜視図。 同実施形態の回転子ユニットの一部部品を省略した側面図。 内周側回転子の永久磁石と外周側回転子の永久磁石とが同極配置された強め界磁状態を模式的に示す図(a)と、内周側回転子の永久磁石と外周側回転子の永久磁石とが異極配置された弱め界磁状態を模式的に示す図(b)を併せて記載した図。 同実施形態を示す図1のA部の拡大断面図。 同実施形態の液溜めリングの正面図。 同実施形態の回転子ユニットの一部を断面にした分解斜視図。 この発明の第2の実施形態を示す液溜めリングの正面図。 同実施形態を示す図1のA部に対応する断面図。 この発明の第3の実施形態を示す液溜めリングの正面図。 同実施形態を示す図1のA部に対応する断面図。 この発明の第4の実施形態を示す液溜めリングの正面図。 同実施形態を示す図1のA部に対応する断面図。 この発明の第5の実施形態を示すドライブプレートの正面図。 同実施形態を示す図15のB−B部分に対応する断面図。 この発明の第1の実施形態の変形例を示すドライブプレートの正面図。
符号の説明
1…電動機
4…出力軸
5…外周側回転子
6…内周側回転子
9…永久磁石
11…回動操作機構(位相変更手段)
14…ベーンロータ
15…環状ハウジング
16,416…ドライブプレート(側壁部材)
24…進角側作動室(作動室)
25…遅角側作動室(作動室)
50…ガイド突起
51…環状凹部
52,152,252,352…液溜めリング(円環状部材)
52a…円筒壁
52b…側壁
52c,52d…外向きフランジ
54…液溜め部
54a…開口
56…排出隙間
57,457…排出口
60…内向きフランジ
65…内側円筒壁
66…切欠き(開口)
70…切欠部
71…板状片

Claims (11)

  1. 円周方向に沿うように複数の永久磁石が配設された内周側回転子と、
    この内周側回転子の外周側に同軸にかつ相対回動可能に配設されるとともに、円周方向に沿うように複数の永久磁石が配設された外周側回転子と、
    この外周側回転子と一体回転する出力軸と、
    前記内周側回転子と外周側回転子を相対回動させる位相変更手段と、
    を備えた電動機であって、
    前記位相変更手段は、
    前記内周側回転子の一部を構成する環状ハウジングと、
    前記出力軸に一体回転可能に結合されるとともに前記環状ハウジングの内側に配置され、同環状ハウジングとの間で、作動液の給排によって相対回動力を得る作動室を形成する作動ロータと、
    前記環状ハウジングを含む内周側回転子の軸方向両側の端面を摺動可能な状態で跨いで、前記外周側回転子と作動ロータを連結する一対の側壁部材と、
    を備え、
    前記作動室よりも径方向外側位置には、径方向内向きに開口する凹状の液溜め部が設けられ、
    この液溜め部の開口は、前記側壁部材と内周側回転子の間の隙間の径方向外側に向かう経路途中に接続されていることを特徴とする電動機。
  2. 前記側壁部材と内周側回転子のいずれか一方に、軸方向に窪む環状凹部が設けられ、この環状凹部内に前記液溜め部が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記側壁部材と内周側回転子のいずれか他方に、軸方向に突出して前記環状凹部に摺動自在が案内される環状のガイド突起が設けられ、
    前記液溜め部が、前記環状凹部内のガイド突起よりも径方向外側位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電動機。
  4. 前記液溜め部は、前記側壁部材と内周側回転子のいずれか一方の部材と、その一方の部材に嵌合固定される円環状部材によって構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動機。
  5. 前記円環状部材と、前記側壁部材と内周側回転子のいずれか他方の部材の間に、前記液溜め部の開口から径方向外側に延出する排出隙間が形成されるとともに、
    前記側壁部材に、この排出隙間に連なる作動液の排出口が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電動機。
  6. 前記円環状部材は、一端が前記一方の部材に嵌合され、他端が前記他方の部材に向かって軸方向に延出する円筒壁と、この円筒壁の他端から径方向内側に向かって延出する孔あき円板状の側壁を備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の電動機。
  7. 前記側壁には、前記他方の部材に向かって軸方向に突出する外向きフランジが形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電動機。
  8. 前記側壁の径方向内側の端部には、前記一方の部材に向かって軸方向に突出する内向きフランジが形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の電動機。
  9. 前記側壁の径方向内側の端部には、前記一方の部材に向かって軸方向に突出する前記円筒壁とほぼ同じ軸長の内側円筒壁が形成され、この内側円筒壁の先端部が前記一方の部材に嵌合固定されるとともに、この内側円筒壁に液溜め部の開口を成す切欠き若しくは孔が形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の電動機。
  10. 前記側壁部材の排出口は、前記環状凹部の径方向外側の周面に連続するように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の電動機。
  11. 前記側壁部材には略コ字状の切欠部が形成され、この切欠部の内側に残された板状片の径方向外側の端部を側壁部材の外側に傾斜させて切り起こすことにより、前記排出口が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の電動機。
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