JP4828393B2 - 電動機 - Google Patents
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この発明の場合、位相変更手段の作動室に作動液が給排されることによって内周側回転子と外周側回転子の相対的な回転位相が変更される。作動室に高圧の作動液が供給される場合や、出力軸の回転速度が高まって作動液に作用する遠心力が高まった場合には、作動室内の作動液が側壁部材と内周側回転子の間の隙間を通って外部に逃げようとする。このとき、作動室から側壁部材と内周側回転子の間の隙間に流れ出した作動液は液溜め部の径方向内向きの開口を通して液溜め部内に流入する。液溜め部に流入した作動液には、電動機の回転によって遠心力が作用する。このとき、液溜め部内の作動液に作用する遠心力は、開口から液溜め部内へのさらなる流入を低減させ、径方向外側に連続する側壁部材と内周側回転子の間の隙間に流れ出そうとする作動液を留めるように作用する。
これにより、作動室から径方向外側に漏れ出た作動液を環状凹部に流れ込ませ、漏れでた作動液を確実に液溜め部へ流入させることが可能になる。
これにより、ガイド突起が環状凹部に摺動自在に案内され、内周側回転子が側壁部材にフローティング状態で保持されるようになる。また、作動室から漏れ出た作動液は
ガイド突起と環状凹部の間の屈曲した隙間を通過しなければならないため、これにより作動液の漏れ量が抑制される。
これにより、液溜め部を通過した作動液は円環状部材と前記他方の部材の間に形成される排出隙間を通り、さらに側壁部材に形成された排出口を通って電動機の外部に排出される。
これにより、前記一方の部材と、円環状部材の円筒壁と側壁によって環状の凹部が形成され、この環状の凹部が液溜め部とされる。
これにより、外向きフランジが円環状部材の側壁の変形を防止する補強部として機能するようになる。
これにより、前記一方部材と、円環状部材の円筒壁と側壁によって形成される液溜め部の開口が内向きフランジによって狭められるため、液溜め部に作動液をより滞留させ易くなる。
これにより、円環状部材は径方向外側の円筒壁と径方向内側の内側円筒壁によって前記一方の部材に強固に、かつ高い剛性を持たせて取り付けられるとともに、前記一方の部材と円環状部材の間に形成される液溜め部には内側円筒壁に形成された切欠き若しくは孔を通して作動液が流入するようになる。
これにより、液溜め部を通過して環状凹部の径方向外側の周面に流れ込んだ作動液はスムーズに側壁部材の排出口から電動機の外部に排出される。
これにより、液溜め部から排出隙間に流れ込んだ作動液は、遠心力を受け、側壁部材の板状片に案内されて電動機の径方向外側に向かって排出される。
環状凹部内において液溜め部に確実に作動液を流入させるができるとともに、液溜め部を設けることによる電動機の大型化を回避することができる。
この実施形態の電動機1は、円環状の固定子2の内周側に回転子ユニット3が配置されたインナロータ型のブラシレスモータである。固定子2は複数相の固定子巻線2aを有し、回転子ユニット3は軸芯部に出力軸4を有している。また、電動機1の回転力はトランスミッション(図示せず)を介して車輪の駆動軸(図示せず)に伝達されるようになっている。この場合、電動機1は車両の減速時に発電機として機能させれば、回生エネルギーとして蓄電器に回収することもできる。また、ハイブリッド車においては、電動機1の出力軸4をさらに内燃機関のクランクシャフト(図示せず)に連結することにより、内燃機関による発電にも利用することができる。
なお、この電動機1は、進角側作動室24と遅角側作動室25に対する作動液の給排制御によって、強め界磁の状態と弱め界磁の状態を任意に変更し得るものであるが、こうして磁界の強さが変更されると、それに伴って誘起電圧定数が変化し、その結果、電動機1の特性が変更される。即ち、強め界磁によって誘起電圧定数が大きくなると、電動機1として運転可能な許容回転速度は低下するものの、出力可能な最大トルクは増大し、逆に、弱め界磁によって誘起電圧定数が小さくなると、電動機1の出力可能な最大トルクは減少するものの、運転可能な許容回転速度は上昇する。
そして、一方のドライブプレート16の環状凹部51内には、図7,図8にも示す液溜めリング52(円環状部材)が取り付けられている。具体的には、環状凹部51の底面には環状凹部51と同心の環状溝53が形成され、その環状溝53に液溜めリング52が嵌合固定されている。
そして、位相の変更時には、作動室24,25の少なくとも一方に高圧の作動液が供給され、電動機1の回転時には作動室24,25内の作動液に遠心力が作用する。このため、作動室24,25内の作動液はドライブプレート16と内周側回転子6の間の隙間55a,55b,55cを通って径方向外側に少しずつ漏れ出し、図6に示すようにドライブプレート16の環状凹部51内に設けられた液溜め部54に流入する。そして、液溜め部54内に作動液が滞留した状態で電動機1の回転が続けられると、液溜め部54内の作動液に遠心力が働き、この遠心力が、液溜め部54の開口54aからのさらなる作動液の流入を抑制し、排出隙間56を通って径方向外側に流れ出そうとする作動液を留めるように作用する。したがって、電動機1が高回転で運転されたときに作動室24,25から漏れ出す作動液の流量を、液溜め部54の機能によって確実に抑制することができる。
よって、この電動機1においては、加圧した作動液が多量に漏れ出すことによるエネルギーのロスを低減することができ、その結果、オイルポンプ等の油圧機器の小出力化や小型化を図ることができる。
このような構成にした場合には、液溜めリング152の形状がさらに単純化され、さらに低コストでの製造が可能になる。
なお、この実施形態も含め各実施形態の説明においては、第1の実施形態と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略するものとする。
この実施形態の場合、内向きフランジ60によって液溜め部54の開口54aの幅が狭められるため、液溜め部54内に作動液をより安定的に滞留させることが可能になるとともに、内向きフランジ60によって側壁52bの強度も高めることも可能になる。
即ち、この実施形態の液溜めリング352は、側壁52bの径方向内側端に、ドライブプレート16の環状凹部51の底面に向かって延出する内側円筒壁65が延設され、その内側円筒壁65の先端部に円周方向等間隔に複数の切欠き66が形成されている。内側円筒壁65は外側の円筒壁52aと同じ軸長に形成され、環状凹部51の底面に形成された内側環状溝67に嵌合固定されるようになっている。つまり、この液溜めリング352では外側の円筒壁52aと内側円筒壁65が両持ち状態でドライブプレート16に嵌合固定され、円筒壁52aと内側円筒壁65に挟まれた環状の空間部が液溜め部54を構成している。そして、内側円筒壁65に形成された複数の切欠き66は、径方向内側に開口する液溜め部54の開口を構成するようになっている。なお、内側円筒壁65には、切欠き66に代えて孔を形成するようにしても良い。
即ち、この実施形態のドライブプレート416は、略コ字状の複数の切欠部70が円周方向等間隔に形成され、この各切欠部70によって切り残された矩形状の板状片71が、径方向外側の端部をドライブプレート416の外側に緩やかに傾斜させるようにして切り起こされている。この実施形態の場合、板状片71が切り起こされてできた開口が作動液の排出口457とされている。
4…出力軸
5…外周側回転子
6…内周側回転子
9…永久磁石
11…回動操作機構(位相変更手段)
14…ベーンロータ
15…環状ハウジング
16,416…ドライブプレート(側壁部材)
24…進角側作動室(作動室)
25…遅角側作動室(作動室)
50…ガイド突起
51…環状凹部
52,152,252,352…液溜めリング(円環状部材)
52a…円筒壁
52b…側壁
52c,52d…外向きフランジ
54…液溜め部
54a…開口
56…排出隙間
57,457…排出口
60…内向きフランジ
65…内側円筒壁
66…切欠き(開口)
70…切欠部
71…板状片
Claims (11)
- 円周方向に沿うように複数の永久磁石が配設された内周側回転子と、
この内周側回転子の外周側に同軸にかつ相対回動可能に配設されるとともに、円周方向に沿うように複数の永久磁石が配設された外周側回転子と、
この外周側回転子と一体回転する出力軸と、
前記内周側回転子と外周側回転子を相対回動させる位相変更手段と、
を備えた電動機であって、
前記位相変更手段は、
前記内周側回転子の一部を構成する環状ハウジングと、
前記出力軸に一体回転可能に結合されるとともに前記環状ハウジングの内側に配置され、同環状ハウジングとの間で、作動液の給排によって相対回動力を得る作動室を形成する作動ロータと、
前記環状ハウジングを含む内周側回転子の軸方向両側の端面を摺動可能な状態で跨いで、前記外周側回転子と作動ロータを連結する一対の側壁部材と、
を備え、
前記作動室よりも径方向外側位置には、径方向内向きに開口する凹状の液溜め部が設けられ、
この液溜め部の開口は、前記側壁部材と内周側回転子の間の隙間の径方向外側に向かう経路途中に接続されていることを特徴とする電動機。 - 前記側壁部材と内周側回転子のいずれか一方に、軸方向に窪む環状凹部が設けられ、この環状凹部内に前記液溜め部が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
- 前記側壁部材と内周側回転子のいずれか他方に、軸方向に突出して前記環状凹部に摺動自在が案内される環状のガイド突起が設けられ、
前記液溜め部が、前記環状凹部内のガイド突起よりも径方向外側位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電動機。 - 前記液溜め部は、前記側壁部材と内周側回転子のいずれか一方の部材と、その一方の部材に嵌合固定される円環状部材によって構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動機。
- 前記円環状部材と、前記側壁部材と内周側回転子のいずれか他方の部材の間に、前記液溜め部の開口から径方向外側に延出する排出隙間が形成されるとともに、
前記側壁部材に、この排出隙間に連なる作動液の排出口が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電動機。 - 前記円環状部材は、一端が前記一方の部材に嵌合され、他端が前記他方の部材に向かって軸方向に延出する円筒壁と、この円筒壁の他端から径方向内側に向かって延出する孔あき円板状の側壁を備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の電動機。
- 前記側壁には、前記他方の部材に向かって軸方向に突出する外向きフランジが形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電動機。
- 前記側壁の径方向内側の端部には、前記一方の部材に向かって軸方向に突出する内向きフランジが形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の電動機。
- 前記側壁の径方向内側の端部には、前記一方の部材に向かって軸方向に突出する前記円筒壁とほぼ同じ軸長の内側円筒壁が形成され、この内側円筒壁の先端部が前記一方の部材に嵌合固定されるとともに、この内側円筒壁に液溜め部の開口を成す切欠き若しくは孔が形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の電動機。
- 前記側壁部材の排出口は、前記環状凹部の径方向外側の周面に連続するように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の電動機。
- 前記側壁部材には略コ字状の切欠部が形成され、この切欠部の内側に残された板状片の径方向外側の端部を側壁部材の外側に傾斜させて切り起こすことにより、前記排出口が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の電動機。
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