JP4826494B2 - ブレーキアシスト装置 - Google Patents
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このようなブレーキアシスト装置に関する技術として、例えば特許文献1には、ブレーキペダルのストローク量とストローク速度とを検出し、これらの値がともに所定の閾値以上であるとドライバが緊急操作を行ったと判定し、制動力を増大させるべくブレーキアシストを開始するようにした技術が知られている。
1.操舵操作及び制動操作のいずれの操作によっても接触を回避することができる場合
2.上記いずれの操作によっても回避できない場合
3.制動操作のみによって回避できる場合
4.操舵操作のみによって回避できる場合
のいずれであるかを判定し、上記の判定結果に応じて閾値を変更するようにしている。
このような課題に対し、特許文献2に開示された技術では、ブレーキアシストの開始を判定する閾値を変更することはできるものの、複数のドライバ個々のブレーキ操作特性を反映した閾値を設定することはできない。また、車間距離や相対速度を測定するためセンサ類を設ける必要があり、コストが大幅に上昇するという課題がある。
また、特許文献4に開示された技術では、変速機としてCVTを含む自動変速機のシフトロック機構を利用しているので、手動変速機を搭載したMT車に適用することができないという課題がある。
本装置は、ドライバの緊急ブレーキ操作時に制動力を増大させて、ドライバによる制動をアシストするものであって、図1中において符号1は車両に設けられたブレーキペダルを示している。
また、これらのセンサ2,3はコントローラ4に接続されており、上記のセンサ2,3で検出されたブレーキペダル踏力及び踏み込み速度は、コントローラ4に入力されるようになっている。
ここで、図4では、体重とシートスライド位置とから得られる判定結果と、シートバック角度とから得られる判定結果とを組み合わせるとともに、さらに重量センサ9で得られる体重を加味して、閾値を3通りに設定するようになっている。具体的には、体重を3つの領域に分け、シートスライド位置に基づく判定結果が「判定1」であって、且つシートバック角度に基づく判定結果が「判定1」である場合には、体重の軽い順に閾値C,B,Aがそれぞれ設定されるようになっている。なお、閾値A,B,Cの特性については後述する。
次に、各閾値の特性について図5を用いて説明すると、図5はブレーキアシストを開始するか否かを判定する閾値(即ち、緊急制動か否かを判定する閾値)の特性を示す図であって、横軸がブレーキペダル踏み込み速度、縦軸がブレーキペダル踏力を示している。また、図中の線Aが閾値Aに相当し、同様に線Bが閾値Bに、線Cが閾値Cに相当している。
また、ドライバの姿勢が(判定1,判定2)及び(判定2,判定1)の場合には、シートスライド位置又はシートバック角度のいずれかがブレーキ操作にとって理想的な姿勢とはいえないため、ブレーキ操作時のブレーキ踏力が低下する。このため、緊急制動か否かを判定するための閾値を下げているのである。
そして、閾値設定手段7では、このようにして閾値を設定するとともに、コントローラ4の判定手段5では、実際にセンサ2,3から得られるブレーキ踏力と踏み込み速度とを設定された閾値と比較して、ブレーキアシストを実行するか否かを判定するようになっている。なお、本実施形態では、新車時にはデフォルト値として閾値は中間のBに設定されている。
本発明の一実施形態に係るブレーキアシスト装置は上述のように構成されているので、ドライバが運転席に座り、シートスライド位置とシートバック角度とを調整すると、重量センサ9によりドライバの体重が検出されるとともに、シートバック角度センサ10及びシートスライド位置センサ11により、シートバック角度及びシートスライド位置が検出される。そして、コントローラ4の閾値設定手段7では、これらのセンサ9〜11からの情報に基づいて、ブレーキアシストを実行するか否かを判定するための閾値が変更される。
また、運転姿勢が正しくないドライバにとっては、本来必要としないブレーキアシストが作動することが考えられるが、この場合には不要なブレーキアシストが作動することの煩わしさを解消するために正しい運転姿勢をとるようになるという副次的な効果も期待できる。
2 ブレーキペダル踏力センサ(ブレーキ操作状態検出手段)
3 ブレーキペダル踏み込み速度センサ(ブレーキ操作状態検出手段)
4 コントローラ
5 判定手段
6 アクチュエータ(制動力増大手段)
7 閾値設定手段
9 重量センサ(重量検出手段)
10 シートバック角度センサ(シートバック角度検出手段)
11 シートスライド位置センサ(シートスライド位置検出手段)
Claims (3)
- ドライバのブレーキ操作状態を検出するブレーキ操作状態検出手段と、
該ブレーキ操作状態検出手段から得られるパラメータが所望の作動閾値を超えたか否かを判定する判定手段と、
該判定手段により該パラメータが該作動閾値を超えたと判定されると制動力を増大させる制動力増大手段とを有するブレーキアシスト装置であって、
少なくとも該ドライバの姿勢に基づいて該作動閾値を設定又は変更する閾値設定手段と、
該ドライバの姿勢に相関するパラメータの1つである運転席のシートバックの角度を検出するシートバック角度検出手段とを備え、
該閾値設定手段は、該シートバック角度検出手段で得られる該シートバック角度が、予め設定された理想的なシートバック角度を含む所定範囲内である場合は、該シートバック角度が該所定範囲外である場合に比べて該作動閾値を高い値に設定又は変更する
ことを特徴とする、ブレーキアシスト装置。 - 該ドライバの体重を検出する重量検出手段を備え、該閾値設定手段は、該重量検出手段で検出された該ドライバの体重が軽いほど該作動閾値を低い値に設定又は変更する
ことを特徴とする、請求項1記載のブレーキアシスト装置。 - 該運転席のシートスライド位置を検出するシートスライド位置検出手段を備え、該閾値設定手段は、該シートスライド位置検出手段で得られる該シートスライド位置が、該ドライバの体重に応じて予め設定された理想的なシートスライド位置を含む所定の領域内である場合は、該シートスライド位置が該所定の領域外である場合に比べて該作動閾値を高い値に設定又は変更する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載のブレーキアシスト装置。
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