JP4825282B2 - クランク軸の疲労強度改善加工方法とその加工装置 - Google Patents

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Description

この発明は、クランク軸の疲労強度改善のための加工方法とそれに用いる加工装置に係り、具体的には、クランク軸のピン軸貫通孔の軸方向端部の冷間加工方法および加工装置に関する。
図1に、クランク軸の1シリンダ分であるクランクスロー1について示すように、軸の回転中心にあるジャ−ナル軸2aが嵌合するジャーナル軸孔2と、このジャーナル軸孔2と偏心した位置にあるピン軸3と、それらを繋ぐウェブ4とからなる。前記ピン軸3の中心部には、軸回転時の慣性モーメントを低減して軸受け反力を減少させるために、ピン軸3に同軸に貫通孔5が設けられる型式のものがある。この型式のクランクスロー1では、その回転時にピン軸3がねじり変形を受けるため、貫通孔5の内部および軸方向両端の一部に応力集中が生じる場合があり、強度の安全余裕代の低下が懸念される。
従来、クランク軸の強度を向上させる方法として、クランク軸のフィレット部に、曲率の異なる加工周面を有する複数のロールを押し付けてなめらかな硬化層を付与するロール加工方法が開示されている(特許文献1参照)。また、クランク軸の疲労強度を向上させるための装置として、クランク軸をその回転軸芯中心に回転させる旋回装置にロールフレームスタンドを介して揺動可能に支持されたバックアップロールとそれに対向して配置された一対のワークロールとの間で、クランク軸のジャーナル部またはピン部を挟圧し、ロールフレームに装着された油圧シリンダの加圧ヘッドの作動により、クランク軸のジャーナル部およびピン部のフィレット部等を冷間ロールする装置が開示されている(特許文献2参照)。
特開昭63−97325号公報(第2頁〜第3頁) 特開平8−309471号公報([0015]〜[0019])
しかし、前記特許文献1、2に開示されたロール加工方法およびロール加工装置は、いずれも加工対象がクランク軸などの軸のフィレット部であり、軸の外表面側からのロール加工であるため、前記ピン軸貫通孔の内周面や端部を加圧によって強化する塑性加工には適用することができない。図1に示したように、ピン軸3とウェブ4の接合位置の外側面4aは斜めの曲面(バックチャンファーと呼ばれる)に形成されており、前記貫通孔5の横断面は円形であるが、端面は複雑な3次元曲線を呈している。このため、特許文献1、2に開示されたような従来の加工方法や装置では、ピン部貫通孔内周面および軸方向端部に、加圧によって一様に塑性変形を生じさせる冷間加工を施すことは困難である。また、大型船舶用の組立型のクランク軸といえども、ピン軸貫通孔5の内径はφ200〜φ500mm程度とそれほど大きくはなく、前記貫通孔5の内部に強度上昇をもたらす程の加圧力を作用させることも困難であった。
そこで、この発明の課題は、ピン軸貫通孔の端部の強度を、これらの部位に一様に塑性加工を施すことによって向上させることが可能なクランク軸の疲労強度改善加工方法および加工装置を提供することである。
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
即ち、請求項1に係るクランク軸の疲労強度改善加工方法は、クランクスローのピン軸貫通孔の軸方向端部を塑性加工により強化するクランク軸の疲労強度改善加工方法であって、前記ピン軸貫通孔の軸方向端部に、凹曲面が表面に形成された加工ロールをその軸心を前記ピン軸の軸方向に斜交する方向に設けて配置し、前記加工ロールがストラット材を介して連結され、この加工ロールのそれぞれと、前記ピン軸外周に回転可能に当接し、ジャッキに接続されたバックアップロールとがストラット材を介して連結され、前記ジャッキによりストラット材に張力を導入して前記加工ロールを前記ピン軸貫通孔の軸方向端部にそれぞれ押し付けて加圧した状態で、この加工ロールを前記クランクスローに対して相対的に回転させて前記端部を塑性変形させることを特徴とする。
このようにすれば、前記貫通孔の軸方向端部、即ち高応力部のみを選択的に、周方向にわたって一様に冷間加工を行なうことができる。とくに、加工ロールの表面に凹曲面を形成しているため、加工ロールと前記貫通孔端部との接触面積が増加し、硬度上昇および残留応力の導入範囲が広くなって端部が有効に強化される。
請求項に係るクランク軸の疲労強度改善加工装置は、クランクスローのピン軸貫通孔の軸方向端部を塑性加工により強化するクランク軸の疲労強度改善加工装置であって、前記加工装置が、凹曲面が表面に形成された一対の加工ロールと、ジャッキに接続され、ピン軸外周に回転可能に当接するバックアップロールと、前記一対の加工ロール間、および前記それぞれの加工ロールとバックアップロール間を連結するストラット材と、前記ピン貫通孔の中心軸周りのクランク軸の回転運動に対する固定手段とからなり、前記ジャッキによりストラット材に導入した張力により、前記加工ロールを前記ピン軸貫通孔の軸方向端部にそれぞれ押し付けて加圧した状態でクランク軸を回転させて前記端部を塑性変形させるようにしたことを特徴とする。
この発明では、クランク軸のピン軸貫通孔の端部を、凹曲面が形成された加工ロールを用い、ジャッキ等の簡便な伸縮手段を用いて加工ロールや加圧工具をピン軸貫通孔の軸方向端部に押し付けて加圧するようにしたので、ピン軸貫通孔の、バックチャンファー部に形成された複雑な形状の端部に短時間で一様な冷間加工を施すことができる。それによって、この冷間加工域に硬度上昇と残留応力の導入がもたらされて、クランク軸の回転に伴うねじり変形により、応力集中が発生しやすいピン軸貫通孔端部周りが強化され、クランク軸の疲労強度を改善することが可能となる。
組立型クランク軸のクランクスローを示す説明図である。 (a)実施形態のピン軸貫通孔の軸方向端部を強化する加工方法の説明図(断面図)、(b)同上(平面図)である。
以下に、この発明の実施形態を添付の図2に基づいて説明する。
図2(a)、(b)に示す実施形態は、ピン軸貫通孔5(以下、貫通孔5と記載する)の軸方向の両端部に、表面に凹曲面が形成され、ロールホルダー7bに保持された加工ロール6aが、その軸心を貫通孔5の軸方向に斜交する方向に設けてそれぞれ配置されている。この加工ロール6aはストラット材13を介してピンにより連結され、この加工ロール6aのそれぞれと、前記ピン軸3の外周に回転可能に当接し、ジャッキ14に接続されたバックアップロール11aとがストラット材13aを介してピン15により連結され、加工ユニットが形成されている。ロールホルダー7cとストラット材13、13aとをそれぞれピン結合で連結することにより、クランクスロー1の回転に伴う、前記貫通孔5の端部の高さ変化(後述の高低差h)に追従できるようになっている。そして、ジャッキ14によりストラット材13、13aに張力を導入して加工ロール6aを貫通孔5の両端部にそれぞれ押し付けることにより、貫通孔5の端部がそれぞれ加圧されるようになっている。クランクスロー1はターンテーブル(図示省略)に回転可能に載置され、加工ロール6aおよびバックアップロール11aを備えた加工ユニットは、クランクスロー1の回転運動からは独立して固定フレーム(図示省略)に固定されている。このように、加工ユニットを固定してクランクスロー1を貫通孔5の軸心を中心として回転させると、バックチャンファー4a部に形成された、複雑な形状の貫通孔5の端部に一様な冷間加工を施すことができる。なお、ピン軸3の軸心が鉛直方向となるようにクランクスロー1をターンテーブル上に載置した場合、貫通孔5がバックチャンファー4a部に形成されているため、その端部は、クランクスロー1の回転とともに上下し、最も高い部位と最も低い部位とには高低差hが存在する。このため、凹曲面が形成された加工ロール6aの幅は、クランクスロー1の回転とともに、前記高低差hを吸収して貫通孔5の端部全周に接触して加圧できる長さに形成しておくことにより、貫通孔5の端部の高さ変化に追従することが可能となる。
この発明は、大型船舶に用いられる鋳鋼製の組立て式クランク軸の疲労強度改善のため、ピン軸貫通孔の冷間加工による強化に利用することができる。
1・・・クランクスロー
2・・・ジャーナル軸孔
2a・・・ジャーナル軸
3・・・ピン軸
4・・・ウェブ
4a・・・バックチャンファー
5・・・貫通孔
6、6a、6b・・・加工ロール
7c・・・ロールホルダー
8a、8b・・・ロール支持軸
11a、11b・・・バックアップロール
13、13a・・・ストラット材
14・・・ジャッキ
15・・・ピン

Claims (2)

  1. クランクスローのピン軸貫通孔の軸方向端部を塑性加工により強化するクランク軸の疲労強度改善加工方法であって、前記ピン軸貫通孔の軸方向端部に、凹曲面が表面に形成された加工ロールをその軸心を前記ピン軸の軸方向に斜交する方向に設けて配置し、前記加工ロールがストラット材を介して連結され、この加工ロールのそれぞれと、前記ピン軸外周に回転可能に当接し、ジャッキに接続されたバックアップロールとがストラット材を介して連結され、前記ジャッキによりストラット材に張力を導入して前記加工ロールを前記ピン軸貫通孔の軸方向端部にそれぞれ押し付けて加圧した状態で、この加工ロールを前記クランクスローに対して相対的に回転させて前記端部を塑性変形させることを特徴とするクランク軸の疲労強度改善加工方法。
  2. クランクスローのピン軸貫通孔の軸方向端部を塑性加工により強化するクランク軸の疲労強度改善加工装置であって、前記加工装置が、凹曲面が表面に形成された一対の加工ロールと、ジャッキに接続され、ピン軸外周に回転可能に当接するバックアップロールと、前記一対の加工ロール間、および前記それぞれの加工ロールとバックアップロール間を連結するストラット材と、前記ピン軸貫通孔の中心軸周りのクランク軸の回転運動に対する固定手段とからなり、前記ジャッキによりストラット材に導入した張力により、前記加工ロールを前記ピン軸貫通孔の軸方向端部にそれぞれ押し付けて加圧した状態でクランク軸を回転させて前記端部を塑性変形させるようにしたことを特徴とするクランク軸の疲労強度改善加工装置。
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