JP5256327B2 - クランク軸の疲労強度改善加工方法とその加工装置 - Google Patents

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Description

この発明は、クランク軸の疲労強度改善のための加工方法とそれに用いる加工装置に係り、具体的には、クランク軸のピン軸貫通孔の軸方向端部の冷間加工方法および加工装置に関する。
図1に、クランク軸の1シリンダ分であるクランクスロー1について示すように、軸の回転中心にあるジャ−ナル軸2aが嵌合するジャーナル軸孔2と、このジャーナル軸孔2と偏心した位置にあるピン軸3と、それらを繋ぐウェブ4とからなる。前記ピン軸3の中心部には、軸回転時の慣性モーメントを低減して軸受け反力を減少させるために、ピン軸3に同軸に貫通孔5が設けられる型式のものがある。この型式のクランクスロー1では、その回転時にピン軸3がねじり変形を受けるため、貫通孔5の内部および軸方向両端の一部に応力集中が生じる場合があり、強度の安全余裕代の低下が懸念される。
従来、クランク軸の強度を向上させる方法として、クランク軸のフィレット部に、曲率の異なる加工周面を有する複数のロールを押し付けてなめらかな硬化層を付与するロール加工方法が開示されている(特許文献1参照)。また、クランク軸の疲労強度を向上させるための装置として、クランク軸をその回転軸芯中心に回転させる旋回装置にロールフレームスタンドを介して揺動可能に支持されたバックアップロールとそれに対向して配置された一対のワークロールとの間で、クランク軸のジャーナル部またはピン部を挟圧し、ロールフレームに装着された油圧シリンダの加圧ヘッドの作動により、クランク軸のジャーナル部およびピン部のフィレット部等を冷間ロールする装置が開示されている(特許文献2参照)。
特開昭63−97325号公報(第2頁〜第3頁) 特開平8−309471号公報([0015]〜[0019])
しかし、前記特許文献1、2に開示されたロール加工方法およびロール加工装置は、いずれも加工対象がクランク軸などの軸のフィレット部であり、軸の外表面側からのロール加工であるため、前記ピン軸貫通孔の内周面や端部を加圧によって強化する塑性加工には適用することができない。図1に示したように、ピン軸3とウェブ4の接合位置の外側面4aは斜めの曲面(バックチャンファーと呼ばれる)に形成されており、前記貫通孔5の横断面は円形であるが、端面は複雑な3次元曲線を呈している。このため、特許文献1、2に開示されたような従来の加工方法や装置では、ピン部貫通孔内周面および軸方向端部に、加圧によって一様に塑性変形を生じさせる冷間加工を施すことは困難である。また、大型船舶用の組立型のクランク軸といえども、ピン軸貫通孔5の内径はφ200〜φ500mm程度とそれほど大きくはなく、前記貫通孔5の内部に強度上昇をもたらす程の加圧力を作用させることも困難であった。
そこで、この発明の課題は、ピン軸貫通孔の端部の強度を、これらの部位に一様に塑性加工を施すことによって向上させることが可能なクランク軸の疲労強度改善加工方法および加工装置を提供することである。
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
請求項1に係るクランク軸の疲労強度改善加工方法は、クランクスローのピン軸貫通孔の軸方向端部を塑性加工により強化するクランク軸の疲労強度改善加工方法であって、一端側が前記ピン軸貫通孔の内径よりも小さく、他端側が前記ピン軸貫通孔の内径よりも大きく、前記一端側から他端側にかけて側面に前記ピン軸貫通孔の半径よりも小さい曲率半径の凹曲面形成され、前記他端側の端面の中央部に、前記ピン軸貫通孔の内径以上の大きさの曲率の凹部が形成された加圧工具を前記ピン軸貫通孔に挿入してその側面を前記端部に当接させ、前記凹部に、先端に凸部が形成された治具を押し付けて加圧し、前記端部を塑性変形させることを特徴とする。
上記加圧工具の側面には、ピン軸貫通孔の半径よりも小さい曲率半径の凹曲面が形成されているため、加圧工具の上側から加圧することにより、前記バックチャンファー部に形成され、端面形状が複雑な貫通孔であっても、ピン軸貫通孔端部周りの接触部に冷間加工を施すことができる。
請求項2に係るクランク軸の疲労強度改善加工方法は、前記加圧工具を前記ピン軸貫通孔の両端側にそれぞれ配置し、少なくとも一方の加圧工具を前記治具により押圧して前記ピン軸貫通孔の両端部を塑性変形させることを特徴とする。
このように、前記工具を両端側に配置することにより、前記貫通孔の両端部に均等に冷間加工を施すことができる。
請求項3に係るクランク軸の疲労強度改善加工装置は、クランクスローのピン軸貫通孔の軸方向端部を塑性加工により強化するクランク軸の疲労強度改善加工装置であって、前記加工装置が、一端側が前記ピン軸貫通孔の内径よりも小さく、他端側が前記ピン軸貫通孔の内径よりも大きく、前記一端側から他端側にかけて側面に前記ピン軸貫通孔の半径よりも小さい曲率半径の曲面が形成され、前記他端側の端面の中央部に球座が形成された加圧工具と、前記球座を介して前記加圧工具を押圧する手段とからなり、前記加圧工具を前記ピン軸貫通孔の片端側または両端側に挿入して、側面に形成された前記凹曲面を前記軸方向端部に当接させ、少なくとも一方の加圧工具を、前記球座を介して前記押圧手段により押し付けて加圧し、前記端部を塑性変形させるようにしたことを特徴とする。
この発明では、クランク軸のピン軸貫通孔の端部を、ピン軸貫通孔の半径よりも小さい曲率半径の凹曲面が形成された加圧工具を用い、ジャッキ等の簡便な伸縮手段を用いて加圧工具をピン軸貫通孔の軸方向端部に押し付けて加圧するようにしたので、ピン軸貫通孔の、バックチャンファー部に形成された複雑な形状の端部に短時間で一様な冷間加工を施すことができる。それによって、この冷間加工域に硬度上昇と残留応力の導入がもたらされて、クランク軸の回転に伴うねじり変形により、応力集中が発生しやすいピン軸貫通孔端部周りが強化され、クランク軸の疲労強度を改善することが可能となる。
組立型クランク軸のクランクスローを示す説明図である。 (a)、(b)他の実施形態の、凹側面加圧治具を用いたピン軸貫通孔の軸方向端部を強化する加工方法の説明図である。 凹側面加圧治具を用いた、他の実施形態のピン軸貫通孔の軸方向端部を強化する加工方法の説明図である。
以下に、この発明の実施形態を添付の図2および図3に基づいて説明する。
図2(a)、(b)に示す実施形態は、一端側が貫通孔5の内径よりも小さく、他端側が貫通孔5の内径よりも大きく、前記一端側から他端側にかけて側面22aに前記貫通孔の曲率半径よりも小さい曲率半径の凹曲面が形成され、前記他端側の端面の中央部に球座20aが形成された加圧工具22と、球面座20aを介して加圧工具22を押圧する押付け用ロッド21aとからなるものである。前記加圧工具22を、図2(a)に示したように、台座23、23a上に載置されたクランクスロー1の貫通孔5の片端側に、または図2(b)に示すようにクランクスロー1の貫通孔5の両端側に挿入して、側面22aに形成された凹曲面をその端部に当接させ、球面座20aを介して押圧用ロッド21aにより押し付けて加圧することにより、貫通孔5の軸方向端部に冷間加工を施すことができる。加圧工具22の両側面22aには、貫通孔5の半径よりも小さい曲率半径の凹曲面が形成されているため、貫通孔5の端部に沿うように接触して加圧することが可能となり、端部の冷間加工域を周方向にわたって広くすることができる。また、加圧工具22の凹曲面に最初に接触する貫通孔5の端(軸方向端)から内部にかけて漸減する残留応力を導入することができる。また、図2(b)に示したように、加圧工具22を貫通孔5の両側に設けることにより、貫通孔5の両端部に均等に冷間加工を施すことができる。
図3は他の実施形態を示したものである。図5(b)に示した、貫通孔5の両側に配置した加圧工具22、およびこの加圧工具22をその背面側に設けた球面座20aを介して押し付ける、押圧用治具24の中央部にそれぞれ挿通孔25、25aが設けられ、この挿通孔25、25aに連結用ロッド26を挿通し、一方の加圧工具22側で押圧用治具24の端面にセンターホールジャッキ27を装着して前記ロッド26で両端側のそれぞれの加圧工具22、22が連結されている。センターホールジャッキ27の伸縮ジャッキ部を伸ばすことにより、押圧用治具24を貫通孔5の内部方向に押し付け、その両端部を加圧して冷間加工を施すようにしたものである。このように、センターホールジャッキ27を用いることにより、加圧および除荷を簡便に行うことができる。
なお、図2および図3に示した冷間加工は、加圧工具22をクランクスロー1に対して僅かに、例えば、周方向に数度程度回転させながら、繰り返し加圧を施すことによって、より一様で十分な強化が実現できる。
この発明は、大型船舶に用いられる鋳鋼製の組立て式クランク軸の疲労強度改善のため、ピン軸貫通孔の冷間加工による強化に利用することができる。
1・・・クランクスロー
2・・・ジャーナル軸孔
2a・・・ジャーナル軸
3・・・ピン軸
4・・・ウェブ
4a・・・バックチャンファー
5・・・貫通孔
20、20a・・・球面座
21、21a・・・押圧用ロッド
22・・・加圧工具
22a・・・側面
23、23a、23b・・・台座
24、24a・・・押圧用治具
25、25a・・・挿通孔
26・・・連結用ロッド
27・・・センターホールジャッキ

Claims (3)

  1. クランクスローのピン軸貫通孔の軸方向端部を塑性加工により強化するクランク軸の疲労強度改善加工方法であって、一端側が前記ピン軸貫通孔の内径よりも小さく、他端側が前記ピン軸貫通孔の内径よりも大きく、前記一端側から他端側にかけて側面に前記ピン軸貫通孔の半径よりも小さい曲率半径の凹曲面形成され、前記他端側の端面の中央部に、前記ピン軸貫通孔の内径以上の大きさの曲率の凹部が形成された加圧工具を前記ピン軸貫通孔に挿入してその側面を前記端部に当接させ、前記凹部に、先端に凸部が形成された治具を押し付けて加圧し、前記端部を塑性変形させることを特徴とするクランク軸の疲労強度改善加工方法。
  2. 前記加圧工具を前記ピン軸貫通孔の両端側にそれぞれ配置し、少なくとも一方の加圧工具を前記治具により押圧して前記ピン軸貫通孔の両端部を塑性変形させることを特徴とする請求項1に記載のクランク軸の疲労強度改善加工方法。
  3. クランクスローのピン軸貫通孔の軸方向端部を塑性加工により強化するクランク軸の疲労強度改善加工装置であって、前記加工装置が、一端側が前記ピン軸貫通孔の内径よりも小さく、他端側が前記ピン軸貫通孔の内径よりも大きく、前記一端側から他端側にかけて側面に前記ピン軸貫通孔の半径よりも小さい曲率半径の曲面が形成され、前記他端側の端面の中央部に球座が形成された加圧工具と、前記球座を介して前記加圧工具を押圧する手段とからなり、前記加圧工具を前記ピン軸貫通孔の片端側または両端側に挿入して、側面に形成された前記凹曲面を前記軸方向端部に当接させ、少なくとも一方の加圧工具を、前記球座を介して前記押圧手段により押し付けて加圧し、前記端部を塑性変形させるようにしたことを特徴とするクランク軸の疲労強度改善加工装置。
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