JP4825229B2 - 迂回経路決定装置および迂回経路決定方法 - Google Patents
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B. Fortz, M. Thorup, "Internet Traffic Engineering by Optimizing OSPF Weights",INFOCOM2000, Nineteenth Annual Joint Conference of the IEEE Computer and Communications Societies, Proceedings, IEEE, vol.2, pp. 519-528
図1は、過剰トラフィックの退避が実施される通信システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、通信システム1は、ネットワーク事業者が運用するバックボーンネットワーク2と、一般の利用者(ユーザ)が運用する複数のユーザネットワーク3(3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,3i,3j)とを備えている。本実施形態では、バックボーンネットワーク2と、各ユーザネットワーク3とは、IP(Internet Protocol)による通信装置を有し、IPを利用した通信が可能であることとする。なお、通信システム1は、IPv6(Internet Protocol Version6)等により構成されたネットワークで実現することもできる。
次に、本発明の実施形態に係る迂回経路決定装置200で扱う迂回対象リンクの例について図6および図7を参照して説明する。図6は、迂回対象リンクの一例を示す構成図であり、図7は、迂回経路決定装置による迂回対象のトラフィックを決定する方法の一例を示す説明図である。図6の例では、2つのノード(輻輳始点601、輻輳終点602)を接続するリンクが迂回対象リンクであるものとする。ここでは、具体的には、この2つのノード(輻輳始点601、輻輳終点602)を接続するリンクには、例えば、1Gbpsの帯域がリンクの最大帯域として設定されていることとする。この例では、このリンクに、最大帯域を超える1.2Gbpsのトラフィックが利用されている。また、迂回端点決定手段250が取得する迂回対象とする目標トラフィック量を500〜700Mbpsであるものとする。
図2は、本発明の実施形態に係る迂回経路決定装置の一例を模式的に示すブロック図である。迂回経路決定装置200は、退避要求受付手段210と、端点候補抽出手段220と、トラフィック交流情報取得手段230と、迂回対象トラフィック量決定手段240と、迂回端点決定手段250と、経路計算手段260と、迂回パス設定要求手段270とを備えている。
退避要求受付手段210は、ネットワーク情報収集装置300から、迂回対象リンクを検出したことを示すトラフィック退避要求を受け付けるものである。本実施形態では、退避要求受付手段210は、ネットワーク情報収集装置300からトラフィック退避要求の通知を受信することとする。ここで、迂回対象リンクは、隣り合った2つのネットワークノード間の1つのリンクを示すだけではなく、2つ以上の連続したリンクのことも意味する。なお、退避要求受付手段210から、ネットワーク情報収集装置300に対して、迂回対象リンクを検出したか否かについて定期的または不定期に問い合わせるように構成することも可能である。
端点候補抽出手段220は、ネットワーク情報収集装置300から取得したネットワークのトポロジ情報と迂回対象リンクに関する情報とに基づいて、迂回路の始点候補および終点候補としてネットワークノード101〜108の情報を抽出するものである。端点候補抽出手段220は、退避要求受付手段210から、端点候補情報要求と迂回対象リンクに関する情報とを受けたときに、ネットワーク情報収集装置300に対して、ネットワークトポロジ情報を要求する(ネットワークトポロジ情報要求を出力する)。端点候補抽出手段220は、取得したネットワークトポロジ情報(単にトポロジ情報という)を利用することで、どの対地間のトラフィックが迂回対象リンクを利用しているのかを示す情報として端点候補情報を抽出し、退避要求受付手段210に対して通知する。また、本実施形態では、端点候補抽出手段220は、迂回対象リンクを利用しているトラフィックの途中経路において、迂回対象リンクより上流(一方)に位置するネットワークノードはすべて迂回路の始点の候補、迂回対象リンクより下流(他方)に位置するネットワークノードはすべて迂回路の終点の候補として定義して抽出する。なお、退避要求受付手段210において、迂回対象リンクより上流に位置するネットワークノードはすべて迂回路の始点の候補、迂回対象リンクより下流に位置するネットワークノードはすべて迂回路の終点の候補として定義して端点候補情報要求を出力するように構成することもできる。
トラフィック交流情報取得手段230は、トラフィック交流情報作成装置500から、迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報を取得するものである。トラフィック交流情報取得手段230は、退避要求受付手段210から、トラフィック交流情報取得要求と、端点候補情報とを受け取り、トラフィック交流情報作成装置500に対して、端点候補情報を通知すると共に、迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報を要求する(トラフィック交流情報要求を出力する)。トラフィック交流情報取得手段230は、取得したトラフィック交流情報と端点候補情報とをトラフィック交流情報DB280に記録する。
迂回対象トラフィック量決定手段240は、迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報と目標帯域とに基づいて、迂回対象リンクを利用しているトラフィックのうち迂回させるトラフィック量を示す迂回対象トラフィック量を決定するものである。迂回対象トラフィック量決定手段240は、退避要求受付手段210から、迂回対象トラフィック量決定要求と迂回対象リンクに関する情報とを受け取る。本実施形態では、迂回対象トラフィック量決定手段240は、迂回対象リンクに関する情報とトラフィック交流情報DB280に格納されている情報(トラフィック交流情報、端点候補情報)とを利用して、迂回対象リンクに流れているトラフィック量(トラフィック交流情報)を特定する。迂回対象トラフィック量決定手段240は、目標帯域DB290から、迂回対象リンクに設定されている目標帯域を取得し、取得した目標帯域と、特定したトラフィック量とから、迂回対象トラフィック量を決定し、退避要求受付手段210に対して通知する。なお、図2において破線で示すように、迂回対象トラフィック量決定手段240は、トラフィック量(トラフィック交流情報)を独自に特定することなく、ネットワーク情報収集装置300から通知されたものを活用する構成とすることもできる。
迂回端点決定手段250は、迂回対象トラフィック量決定手段240で決定された迂回対象トラフィック量と迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報とに基づいて、迂回路の始点と終点とを決定するものである。迂回端点決定手段250は、退避要求受付手段210から、迂回端点決定要求と迂回対象トラフィック量の情報を受け取り、トラフィック交流情報DB280に格納されたトラフィック交流情報を参照して、迂回対象トラフィック量に一致する始点および終点の対を発見し、迂回路の始点および終点を決定する。迂回端点決定手段250は、トラフィック交流情報DB280において、迂回路の始点候補と終点候補との間の中でそれぞれ1ノードを選択することで、選択ノード間のトラフィック量を特定することができる。迂回端点決定手段250は、経路計算手段260に対して、迂回路の始点および終点の情報と、迂回対象トラフィック量の情報とを通知すると共に、その経路の計算を要求する(経路計算要求を出力する)。
経路計算手段260は、迂回端点決定手段250で決定された迂回路の始点と終点とを連結する経路の計算を行うことで迂回経路を決定するものである。経路計算手段260は、迂回端点決定手段250から、経路計算要求と、迂回路の始点と終点の情報と、迂回対象トラフィック量の情報とを受け取り、ネットワーク情報収集装置300に対して、ネットワークトポロジ情報とトラフィックに関する情報を要求する(トポロジ・トラフィック情報要求を送信する)。
迂回パス設定要求手段270は、経路計算手段260で決定された迂回経路の経路情報を取得し、ネットワーク情報収集装置300からネットワークのトポロジ情報を取得し、取得したネットワークのトポロジ情報から、迂回元の経路よりもメトリックが小さくなるように、経路計算手段260で決定された迂回経路のメトリックを計算し、迂回パス設定装置400に対して迂回パス設定要求と、迂回経路の経路情報と、迂回経路のメトリックの情報とを通知するものである。迂回パス設定要求手段270は、経路計算手段260から、迂回パス設定要求と迂回経路の経路情報とを受け取り、ネットワーク情報収集装置300に対して、ネットワークトポロジ情報を要求する(トポロジ情報要求を送信する)。
トラフィック交流情報DB280は、トラフィック交流情報取得手段230により更新され、迂回端点決定手段250によって利用するトラフィック交流情報を記憶するデータベースである。
目標帯域DB290は、ネットワーク全体、またはグループ単位、またはリンク単位に予め決定された、迂回対象トラフィック量を取り除いた後のトラフィック量またはリンク利用率を目標帯域として記憶するデータベースである。本実施形態では、目標帯域DB290に格納された目標帯域は、退避要求受付手段210によって、ネットワークのトポロジ情報およびトラフィック情報に応じて自動的に算出されるものとしている。トラフィック交流情報DB280および目標帯域DB290は、例えば、一般的なハードディスク等に蓄積されている。
図3は、図1に示したネットワーク情報収集装置の一例を模式的に示すブロック図である。ネットワーク情報収集装置300は、図3に示すように、ネットワーク情報収集手段310と、ネットワーク情報通知手段320と、トポロジ情報DB330と、トラフィック情報DB340とを備えている。
ネットワーク情報収集手段310は、例えば、OSPF、BGP、SNMP(Simple Network Management Protocol)、CLI(Command Line Interface)等を利用してバックボーンネットワーク2中のネットワークノード101〜108と接続を行ってトポロジ情報やトラフィック情報を取得し、取得したトポロジ情報をトポロジ情報DB330に格納し、取得したトラフィック情報をトラフィック情報DB340に格納するものである。
ネットワーク情報通知手段320は、迂回経路決定装置200やトラフィック交流情報作成装置500から、トポロジ情報要求、トラフィック情報要求、トポロジ・トラフィック情報要求を受け取り、要求された情報をトポロジ情報DB330やトラフィック情報DB340から読み出して通知するものである。なお、場合によっては、ネットワーク情報通知手段320は、トポロジ情報要求、トラフィック情報要求、トポロジ・トラフィック情報要求の情報の条件を受け取り、受け取った条件に応じた情報だけをトポロジ情報DB330やトラフィック情報DB340から読み出し通知することもある。
トポロジ情報DB330は、ネットワーク情報収集手段310によって更新が行われ、ネットワークのトポロジに関する情報(ネットワークトポロジ情報)を記憶するデータベースである。
トラフィック情報DB340は、ネットワーク情報収集手段310によって更新が行われ、ネットワークのトラフィックに関する情報(トラフィック交流情報等)を記憶するデータベースである。トポロジ情報DB330およびトラフィック情報DB340は、例えば、一般的なハードディスク等に蓄積されている。
図4は、図1に示した迂回パス設定装置の一例を模式的に示すブロック図である。迂回パス設定装置400は、パス設定手段410を備えている。パス設定手段410は、迂回経路決定装置200から、迂回パス設定要求と、迂回パスの経路情報と、迂回パスのメトリックの情報とを受け取り、RSVP(Resource reSerVation Protocol)やCLI等を利用して、指定した対地間(ネットワークノード間)に、MPLSまたはGMPLSのパスを設定し、設定したパスに対して、指定されたメトリックを付与するものである。なお、迂回パス設定装置400は、迂回パス設定要求と共に、迂回トラフィックに関する情報(トラフィック量)も取得するように構成することができる。また、迂回パスの情報は、1つまたは複数の迂回パスに対応させることができる。
図5は、図1に示したトラフィック交流情報作成装置の一例を模式的に示すブロック図である。トラフィック交流情報作成装置500は、トラフィック交流情報作成手段510を備えている。トラフィック交流情報作成手段510は、迂回経路決定装置200から、トラフィック交流情報要求と、端点候補情報とを受け取る。トラフィック交流情報作成手段510は、ネットワーク情報収集装置300から、ネットワークトポロジ情報やトラフィックに関する情報を要求するか、または通知を受けることにより取得する。トラフィック交流情報作成手段510は、端点候補情報と、ネットワークトポロジ情報やトラフィックに関する情報とを利用してトラフィック交流情報を作成し、迂回経路決定装置200に対して通知する。なお、トラフィック交流情報作成手段510は、迂回経路決定装置200から、トラフィック交流情報要求と、迂回対象リンクに関する情報とを受け取って、迂回対象リンクに関する情報と、ネットワークトポロジ情報やトラフィックに関する情報とを利用してトラフィック交流情報を作成するようにしてもよい。
図1に示した通信システムにおいて過剰トラフィックの退避の実施について図8を参照(適宜図1および図2参照)して説明する。図8は、本発明の実施形態に係る迂回経路決定方法による過剰トラフィックの退避を示すシーケンス図である。予め、ネットワーク情報収集装置300は、バックボーンネットワーク2のネットワークノード101〜108から、ネットワークの情報(トポロジ情報、トラフィック情報)を収集しているものとする(ステップS1)。また、迂回経路決定装置200は、現状のネットワークの情報を用いて、目標帯域を算出して目標帯域DB290に格納しているものとする(ステップS2:目標帯域算出ステップ)。
バリエーション1の迂回パス設定装置は、図4に示した迂回パス設定装置400と同様な構成なので同じ符号を付して異なる部分のみ説明する。バリエーション1の迂回パス設定装置400では、パス設定手段410は、迂回経路決定装置200から、迂回パス設定要求と、迂回パスの経路情報とを受け取り、CLI等を利用して、トラフィックの終点となるIPアドレス・ネットワークアドレスに関してスタティックルーティング(static routing)の設定を行い、MPLSまたはGMPLSのパスを利用するようにパス設定を行う。これにより、スタティックルーティングで指定した宛先が設定されたパケットのみが迂回路を選択することとなる。この場合、迂回経路決定装置200の迂回パス設定要求手段270は、迂回経路のメトリックを計算する必要がないので、処理負荷を低減すると共に迂回パス設定要求を迂回パス設定装置400に対して早く通知することができる。
バリエーション2の迂回パス設定装置は、図4に示した迂回パス設定装置400と同様な構成なので同じ符号を付して異なる部分のみ説明する。バリエーション2の迂回パス設定装置400では、パス設定手段410は、迂回経路決定装置200から、迂回パス設定要求と、迂回パスの経路情報とを受け取り、CLI等を利用して、指定した対地間(ネットワークノード間)で通信パケットのマーキング等の設定を行い、迂回対象のトラフィックが、指定した経路を利用するようにパス設定を行う。これにより、例えばネットワークオペレータによるマーキング等で指定した宛先が設定されたパケットのみが迂回路を選択することとなる。この場合、迂回経路決定装置200の迂回パス設定要求手段270は、迂回経路のメトリックを計算する必要がないので、処理負荷を低減すると共に迂回パス設定要求を迂回パス設定装置400に対して早く通知することができる。
2 バックボーンネットワーク
3(3a〜3i) ユーザネットワーク
101〜108 ネットワークノード
111〜118 エッジルータ
200 迂回経路決定装置
210 退避要求受付手段
220 端点候補抽出手段
230 トラフィック交流情報取得手段
240 迂回対象トラフィック量決定手段
250 迂回端点決定手段
260 経路計算手段
270 迂回パス設定要求手段
280 トラフィック交流情報DB
290 目標帯域DB
300 ネットワーク情報収集装置
310 ネットワーク情報収集手段
320 ネットワーク情報通知手段
330 トポロジ情報DB
340 トラフィック情報DB
400 迂回パス設定装置
410 パス設定手段
500 トラフィック交流情報作成装置
510 トラフィック交流情報作成手段
Claims (10)
- ネットワークを構成する各ネットワークノードからネットワークのトラフィック情報とトポロジ情報とを取得してリンク利用率が上昇したかまたは輻輳が発生した1以上の連続したリンクを迂回対象リンクとして検出するネットワーク情報収集装置と、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報を作成するトラフィック交流情報作成装置と、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックの一部を迂回させる迂回経路を決定する迂回経路決定装置と、前記迂回経路にパスを新たに設定する迂回パス設定装置とを備える通信システムの前記迂回経路決定装置であって、
前記ネットワーク情報収集装置から、前記迂回対象リンクに関する情報をトラフィック退避要求と共に取得するトラフィック退避要求受付手段と、
前記ネットワーク情報収集装置からネットワークのトポロジ情報を取得し、この取得したトポロジ情報と前記迂回対象リンクに関する情報とを利用することで、前記迂回対象リンクを利用するトラフィックの始点および終点を示すエッジノードの情報と、迂回路となる始点候補および終点候補として当該トラフィックの経路において前記迂回対象リンクの上流側の輻輳始点を頂点とするツリー構造に含まれるノードと、当該リンクの下流側の輻輳終点を頂点とするツリー構造に含まれるノードとの情報とを示す端点候補情報を抽出する端点候補抽出手段と、
前記端点候補情報を前記トラフィック交流情報作成装置に通知することで、前記トラフィック交流情報作成装置から、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報を取得するトラフィック交流情報取得手段と、
前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報と前記端点候補情報とを記憶するトラフィック交流情報データベースと、
ネットワーク全体に共通に、またはグループ単位に個別に、またはリンク単位に個別に予め設定された、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックのうち迂回させるトラフィック量を示す迂回対象トラフィック量を取り除いた後のトラフィック量の所定範囲またはリンクの最大帯域に対するリンク利用率の所定範囲を、前記迂回対象リンクに設定されている目標帯域として記憶する目標帯域データベースと、
前記迂回対象リンクに関する情報と前記トラフィック交流情報データベースに記憶されたトラフィック交流情報および前記端点候補情報とを利用して、前記迂回対象リンクに流れているトラフィック量を特定し、前記目標帯域データベースから前記迂回対象リンクに設定されている目標帯域を取得し、取得した目標帯域と前記迂回対象リンクに流れているトラフィック量との差分を示す所定範囲を前記迂回対象トラフィック量として決定する迂回対象トラフィック量決定手段と、
前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報に基づいて、トラフィックマトリクスの分割を行い、前記端点候補情報における1つの始点候補と組になる対向側の終点候補すべての組についてマトリクス要素で示される帯域の合計値が、前記決定された迂回対象トラフィック量の範囲に含まれるか否かについて、前記迂回対象リンクの上流側および下流側の前記ツリー構造のそれぞれの頂点から下の階層へ向かって前記トラフィック交流情報の大きい順に探索し、前記帯域の合計値が前記迂回対象トラフィック量の範囲に含まれるような組み合わせの始点候補および終点候補を前記迂回路の始点および終点として決定する迂回端点決定手段と、
前記決定された迂回路の始点と終点とを連結する経路の計算を行うことで前記迂回経路を決定する経路計算手段とを備えることを特徴とする迂回経路決定装置。 - 前記経路計算手段は、
前記ネットワーク情報収集装置から、前記ネットワークのトポロジ情報およびトラフィック情報を取得し、前記取得したネットワークのトポロジ情報から、前記迂回対象トラフィック量が収容できないリンク利用状態のリンクを取り除いた経路計算用のトポロジ情報を作成し、前記作成した経路計算用のトポロジ情報を用いて、前記迂回路の始点から終点までの最短経路を前記迂回経路として計算し、前記迂回路の始点から終点までの経路が得られなかった場合には、新たな迂回路の始点と終点を決定するように前記迂回端点決定手段に対して要求することを特徴とする請求項1に記載の迂回経路決定装置。 - 前記退避要求受付手段は、前記トラフィック退避要求を取得する前に予め、前記ネットワーク情報収集装置から、前記ネットワークのトポロジ情報およびトラフィック情報を取得し、前記取得したネットワークのトポロジ情報およびトラフィック情報に基づいて前記ネットワーク全体に共通に設定する、リンクの最大帯域に対するリンク利用率の所定範囲を前記目標帯域として算出し、前記目標帯域データベースに格納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の迂回経路決定装置。
- 前記経路計算手段で決定された迂回経路の経路情報を取得し、前記ネットワーク情報収集装置から前記ネットワークのトポロジ情報を取得し、前記取得したネットワークのトポロジ情報から、前記迂回経路のメトリックを計算し、このメトリックとして迂回元の経路よりも小さい値を算出し、迂回パスとしてMPLS(Multi-Protocol Label Switching)またはGMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)のパスを設定する迂回パス設定装置に対して、迂回パス設定要求と、前記迂回経路の経路情報と、前記迂回経路のメトリックの情報とを通知する迂回パス設定要求手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の迂回経路決定装置。
- 前記経路計算手段で決定された迂回経路の経路情報を取得し、トラフィックの終点となるIPアドレス・ネットワークアドレスに関してスタティックルーティングの設定を行い、MPLSまたはGMPLSのパスを利用するようにパス設定を行う迂回パス設定装置、または、指定されたネットワークノード間で通信パケットのマーキングの設定を行い前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックが前記指定された経路を利用するようにパス設定を行う迂回パス設定装置のいずれかに対して、迂回パス設定要求と、前記決定された迂回経路の経路情報とを通知する迂回パス設定要求手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の迂回経路決定装置。
- ネットワークを構成する各ネットワークノードからネットワークのトラフィック情報とトポロジ情報とを取得してリンク利用率が上昇したかまたは輻輳が発生した1以上の連続したリンクを迂回対象リンクとして検出するネットワーク情報収集装置と、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報を作成するトラフィック交流情報作成装置と、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックの一部を迂回させる迂回経路を決定する迂回経路決定装置と、前記迂回経路にパスを新たに設定する迂回パス設定装置とを備える通信システムの前記迂回経路決定装置による迂回経路決定方法であって、
前記迂回経路決定装置は、トラフィック退避要求受付手段と、端点候補抽出手段と、トラフィック交流情報取得手段と、迂回対象トラフィック量決定手段と、迂回端点決定手段と、経路計算手段と、迂回パス設定要求手段と、
ネットワーク全体に共通に、またはグループ単位に個別に、またはリンク単位に個別に予め設定された、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックのうち迂回させるトラフィック量を示す迂回対象トラフィック量を取り除いた後のトラフィック量の所定範囲またはリンクの最大帯域に対するリンク利用率の所定範囲を、前記迂回対象リンクに設定されている目標帯域として記憶する目標帯域データベースとを備え、
前記トラフィック退避要求受付手段によって、前記ネットワーク情報収集装置から前記迂回対象リンクに関する情報をトラフィック退避要求と共に取得するステップと、
前記端点候補抽出手段によって、前記ネットワーク情報収集装置からネットワークのトポロジ情報を取得するステップと、
前記迂回対象リンクに関する情報と前記ネットワークのトポロジ情報とを利用することで、前記迂回対象リンクを利用するトラフィックの始点および終点を示すエッジノードの情報と、迂回路となる始点候補および終点候補として当該トラフィックの経路において前記迂回対象リンクの上流側の輻輳始点を頂点とするツリー構造に含まれるノードと、当該リンクの下流側の輻輳終点を頂点とするツリー構造に含まれるノードとの情報とを示す端点候補情報を抽出する端点候補抽出ステップと、
前記トラフィック交流情報取得手段によって、前記端点候補情報を前記トラフィック交流情報作成装置に通知することで、前記トラフィック交流情報作成装置から、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報を取得するトラフィック交流情報取得ステップと、
前記取得したトラフィック交流情報と前記端点候補情報とをトラフィック交流情報データベースに記録するステップと、
前記迂回対象トラフィック量決定手段によって、前記迂回対象リンクに関する情報と前記トラフィック交流情報データベースに記憶されたトラフィック交流情報および前記端点候補情報とを利用して、前記迂回対象リンクに流れているトラフィック量を特定し、前記目標帯域データベースから前記迂回対象リンクに設定されている目標帯域を取得し、取得した目標帯域と前記迂回対象リンクに流れているトラフィック量との差分を示す所定範囲を前記迂回対象トラフィック量として決定する迂回対象トラフィック量決定ステップと、
前記迂回端点決定手段によって、前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックに関するトラフィック交流情報に基づいて、トラフィックマトリクスの分割を行い、前記端点候補情報における1つの始点候補と組になる対向側の終点候補すべての組についてマトリクス要素で示される帯域の合計値が、前記決定された迂回対象トラフィック量の範囲に含まれるか否かについて、前記迂回対象リンクの上流側および下流側の前記ツリー構造のそれぞれの頂点から下の階層へ向かって前記トラフィック交流情報の大きい順に探索し、前記帯域の合計値が前記迂回対象トラフィック量の範囲に含まれるような組み合わせの始点候補および終点候補を前記迂回路の始点および終点として決定する迂回端点決定ステップと、
前記経路計算手段によって、前記決定された迂回路の始点と終点とを連結する経路の計算を行うことで前記迂回経路を決定する経路計算ステップとを含んで実行することを特徴とする迂回経路決定方法。 - 前記迂回経路決定装置は、
前記経路計算ステップの前に、前記経路計算手段によって、前記ネットワーク情報収集装置から、前記ネットワークのトポロジ情報およびトラフィック情報を取得する情報取得ステップと、
前記取得したネットワークのトポロジ情報から、前記迂回対象トラフィック量が収容できないリンク利用状態のリンクを取り除いた経路計算用のトポロジ情報を作成する計算用トポロジ情報作成ステップとをさらに実行し、
前記経路計算ステップにて、前記作成した経路計算用のトポロジ情報を用いて、前記迂回路の始点から終点までの最短経路を前記迂回経路として計算し、
前記迂回路の始点から終点までの経路が得られなかった場合には、前記迂回端点決定手段によって、前記迂回端点決定ステップにて、新たな迂回路の始点と終点を決定することを特徴とする請求項6に記載の迂回経路決定方法。 - 前記迂回経路決定装置は、
前記トラフィック退避要求受付手段によって、前記トラフィック退避要求を取得する前に予め、前記ネットワーク情報収集装置から取得した前記ネットワークのトポロジ情報およびトラフィック情報に基づいて前記ネットワーク全体に共通に設定する、リンクの最大帯域に対するリンク利用率の所定範囲を前記目標帯域として算出し、前記目標帯域データベースに格納する目標帯域算出ステップをさらに実行することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の迂回経路決定方法。 - 前記迂回経路決定装置は、
前記迂回パス設定要求手段によって、前記ネットワーク情報収集装置から取得したネットワークのトポロジ情報から、前記経路計算ステップで決定された迂回経路のメトリックを計算し、このメトリックとして迂回元の経路よりも小さい値を算出し、迂回パスとしてMPLSまたはGMPLSのパスを設定する迂回パス設定装置に対して、迂回パス設定要求と、前記経路計算ステップで決定された迂回経路の経路情報と、前記迂回経路のメトリックの情報とを通知する迂回パス設定要求ステップをさらに実行することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の迂回経路決定方法。 - 前記迂回経路決定装置は、
前記迂回パス設定要求手段によって、トラフィックの終点となるIPアドレス・ネットワークアドレスに関してスタティックルーティングの設定を行い、MPLSまたはGMPLSのパスを利用するようにパス設定を行う迂回パス設定装置、または、指定されたネットワークノード間で通信パケットのマーキングの設定を行い前記迂回対象リンクを利用しているトラフィックが前記指定された経路を利用するようにパス設定を行う迂回パス設定装置のいずれかに対して、迂回パス設定要求と、前記経路計算ステップで決定された迂回経路の経路情報とを通知する迂回パス設定要求ステップをさらに実行することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の迂回経路決定方法。
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