JP4823415B2 - 管理機 - Google Patents

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JP4823415B2
JP4823415B2 JP2000363443A JP2000363443A JP4823415B2 JP 4823415 B2 JP4823415 B2 JP 4823415B2 JP 2000363443 A JP2000363443 A JP 2000363443A JP 2000363443 A JP2000363443 A JP 2000363443A JP 4823415 B2 JP4823415 B2 JP 4823415B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行型作業車などの管理機の構成に関し、特に、ハンドルを水平方向に回転して前後に振り替え可能な管理機の走行を牽制する手段や、誤操作によるミッション駆動時に駐車ブレーキを強制的に解除する手段を設けた管理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ハンドルを水平方向に回転して前後に振り替え可能とし、ハンドルを後方へ向けて、作業者が前向きで後進しながら作業をしたり、ハンドルを前方へ振り替えて、作業者が後向きで前進しながら、又は後進しながら作業を行えるようにしていた。
【0003】
また、動力伝達系の伝達軸上にブレーキドラムを固設し、該ブレーキドラムにカム機構等を介してブレーキシューを圧接させることで制動できるようにすると共に、該カム機構をワイヤー等を介して駐車ブレーキレバーと連結連動した、駐車ブレーキ機構を構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ハンドルが後方で、作業者が前向きで後進しての作業は、進行方向が曲がり易く、作業がやり難いばかりでなく、作業機に作業者が当たる可能性があった。また、ハンドルが前方で、作業者が後向きで高速前進すると、作業者は転倒しやすく、運転もし辛いものがあった。
【0005】
さらに、作業者の向きと機体の進行方向とが一致する通常の走行(以下「正走行」とする)から、これらのような作業者が後ずさりしながらの走行(以下「逆走行」とする)へ移行する際には、ハンドルを前後に振り替えると同時に正走行から逆走行に急に移行するため、作業者が転倒したりして、作業者にかかる負担が大きかった。
【0006】
また、従来の駐車ブレーキでは、誤操作などによりミッションケース内に動力が伝達された場合、過大な負荷が直接駐車ブレーキ機構にかかり破損することがあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、ハンドルを水平方向に回転して前後に振り替え可能とし、作業者が機体に対し前向き後進時のPTO駆動を牽制する管理機において、前記機体の左右一側に上下方向に垂直な軸周りに回動可能に支持され、前記機体の前進、中立または後進を切り替えるための主変速レバーと、前記機体の左右他側に左右方向の軸周りに回動可能に支持され、前記PTO駆動の入切を切り替えるためのPTO入切アーム、前記主変速レバーと前記PTO入切アームとの間に配置され、前記機体に上下方向に垂直な軸周りに回動可能に支持されるロッド支持体、前記ロッド支持体に軸線方向に摺動可能に支持され、かつバネにより前記軸線方向かつ前記PTO入切アームに接近する方向に付勢される規制ロッド、および、大径のカム面および小径のカム面を有し、前記ハンドルに固定され、前記ハンドルと一体的に水平方向に回転するカムを備える走行牽制機構とを具備し、前記PTO入切アームは、前記機体の他側に回動可能に支持され、切り欠きが形成され、前記PTO駆動の入切に連動して回動するPTO入切板を備え、前記ハンドルが後方に振り替えられているとき、前記カムの大径のカム面が前記ロッド支持体に当接し、前記規制ロッドの軸線方向が左右方向に平行となる向きとなるように前記ロッド支持体が前記カムに支持され、前記ハンドルが前方に振り替えられているとき、前記カムの小径のカム面が前記ロッド支持体に当接し、前記規制ロッドの軸線方向が水平面に平行かつ左右方向に対して傾斜した向きとなるように前記ロッド支持体が前記カムに支持され、前記ハンドルが後方に振り替えられている状態で作業者が前記主変速レバーを「前進」または「中立」から「後進」に切り替えたとき、前記主変速レバーが前記規制ロッドを前記バネの付勢力に抗して押すことにより、前記規制ロッドは軸線方向かつ前記PTO入切アームに接近する方向に摺動し、前記ハンドルが後方に振り替えられている状態で前記主変速レバーを「後進」から「前進」または「中立」に切り替えたとき、前記規制ロッドが前記バネの付勢力により軸線方向、かつ前記PTO入切アームから離間する方向に摺動し、前記ハンドルが後方に振り替えられ、かつ前記主変速レバーが「前進」または「中立」に切り替えられている状態では、前記規制ロッドが前記バネの付勢力により前記PTO入切アームから離間する方向に摺動し、前記規制ロッドの先端部が前記PTO入切板よりも前記主変速レバー寄りとなる位置に配置されることにより、前記PTO入切板の回動が許容され、ひいては前記PTO入切アームが「入」から「切」に切り替えられることおよび前記PTO入切アームが「切」から「入」に切り替えられることが許容され、前記ハンドルが後方に振り替えられ、かつ前記PTO入切アームが「切」に切り替えられている状態では、前記規制ロッドの軸線方向から見て、前記規制ロッドと前記PTO入切板において切り欠きが形成されている部分とが重なる位置に、前記PTO入切板が配置されることにより、前記規制ロッドが前記切り欠きを通過して、軸線方向に摺動することが許容され、ひいては前記主変速レバーが「前進」または「中立」から「後進」に切り替えられること、および前記主変速レバーが「後進」から「前進」または「中立」に切り替えられることが許容され、前記ハンドルが後方に振り替えられ、前記主変速レバーが「前進」または「中立」に切り替えられ、かつ前記PTO入切アームが「入」に切り替えられている状態では、前記規制ロッドの軸線方向から見て前記規制ロッドと、前記PTO入切板において切り欠きが形成されていない部分とが重なる位置に、前記PTO入切板が配置されることにより、前記規制ロッドが軸線方向かつ前記PTO入切アームに接近する方向に摺動することが規制され、ひいては前記主変速レバーが「前進」または「中立」から「後進」に切り替えられることが規制され、前記ハンドルが後方に振り替えられ、前記主変速レバーが「後進」に切り替えられ、かつ前記PTO入切アームが「切」に切り替えられている状態では、前記規制ロッドの軸線方向から見て前記規制ロッドと、前記PTO入切板において切り欠きが形成されている部分とが重なる位置に前記PTO入切板が配置され、前記規制ロッドの先端部が前記切り欠きを通過して、前記規制ロッドの軸線方向かつ前記PTO入切アームに接近する方向に摺動し、前記規制ロッドの中途部が前記切り欠きに係合することにより、前記PTO入切アームの回動が規制され、ひいては前記PTO入切アームが「切」から「入」に切り替えられることが規制され、前記ハンドルが前方に振り替えられているときは、前記規制ロッドの軸線方向が水平面に平行かつ左右方向に対して傾斜した向きとなるように、前記ロッド支持体が前記カムに支持され、前記主変速レバーを回動して「前進」、「中立」または「後進」に切り替えても前記主変速レバーが前記規制ロッドに当接せず、前記規制ロッドが前記バネの付勢力により、軸線方向かつ前記PTO入切アームから離間する方向に摺動した状態で保持されることにより、PTO入切アームが「入」または「切」のいずれに切り替えられた状態でも前記主変速レバーを「前進」、「中立」および「後進」の間で切り替えられることを許容し、かつ前記主変速レバーが「前進」、「中立」および「後進」のいずれに切り替えられた状態でも前記PTO入切アームを「入」または「切」の間で切り替えることを許容するものである。
【0008】
請求項2においては、前記規制ロッドの先端部には牽制ヘッドを設け、該牽制ヘッドを工具に合わせた形状とし、該工具により着脱可能とするものである。
【0009】
請求項3においては、ミッションケースの伝達軸上にブレーキカムを装着し、制動時に、該ブレーキカムに形成した谷部に係止部材を付勢して当接させ、設定力以上の駆動時に、前記係止部材の係止を解除するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。図1は本発明の管理機の左側面図、図2はミッションケースの上部後面断面図、図3はハンドル後方で低速時の主変速レバー基部の側面図、図4はハンドル後方で高速時の主変速レバー基部の側面図、図5はハンドル前方で低速時の主変速レFバー基部の側面図、図6はハンドル前方で高速時の主変速レバー基部の側面図、図7はハンドル後方でPTO入時の主変速レバー基部の平面図、図8はハンドル後方でPTO切時の主変速レバー基部の平面図、図9はPTO入切アーム入操作時の牽制ヘッドの機能説明図、図10はハンドル前方で低速時の主変速レバー基部の平面図、図11はハンドル前方で高速時の主変速レバー基部の平面図、図12は後向き後進・PTO入でハンドルの後方振り替え時の主変速レバー基部の平面図、図13はPTO入切時のPTO入切アームの側面図であり、図13(a)はPTO入時の側面図、図13(b)はPTO切時の側面図、図14はシフトガイドプレートの平面図、図15はレバー支持体の側面図、図16は同じく平面図、図17は高速後進ストッパの側面図、図18は同じく平面図、図19は牽制ヘッドの側面図、図20は同じく正面図、図21は駐車ブレーキ機構の後面図、図22は同じく斜視図、図23は別形態の駐車ブレーキ機構の側面図である。
【0011】
まず、管理機の全体構成について、図1により説明する。なお、図中の矢印60で示す方向を機体前方とする。管理機1は前部のエンジンフレーム20上にエンジン2が搭載され、該エンジン2の上部に燃料タンク21が載置されている。前記エンジンフレーム20はミッションケース3より前方に突設され、該ミッションケース3の入力軸61、及び、前記エンジン2の出力軸62にはそれぞれプーリー63・64が固設されて、ベルト65を介して動力が伝達されるようにしてある。該出力軸62と入力軸61との間にはベルトテンション式の主クラッチ66が配置され、図示せぬメインクラッチレバーにより操作され、このメインクラッチレバーや前記ベルト65、プーリー63・64等は、伝動ケース22によって覆われている。前記ミッションケース3の下部には車軸24を軸支し、該車軸24に車輪25を固設して走行駆動できるようにしている。
【0012】
また、ミッションケース3より後方下方に向かってはロータリ駆動パイプ23を突設し、該ロータリ駆動パイプ23の下端に耕耘爪軸26を軸支し、該耕耘爪軸26の軸上に複数本の図示せぬ耕耘爪が植設されている。そして、該耕耘爪の先端の回動軌跡30上方及び側方は耕耘カバー38により覆われ、該耕耘カバー38は前記ミッションケース3より後方に突設されたロータリーフレーム27に取り付けられ、該耕耘カバー38により、耕耘した土を側方へガイドするようにしている。前記ロータリーフレーム27の後端部には、取付固定ボス29を固着し、ゲージ輪28を取り付け、ロータリ耕耘装置4を構成している。
【0013】
前記ミッションケース3の上部にはハンドルベース31が設けられ、該ハンドルベース31上には、ハンドル32の基部32aが鉛直方向の軸を中心に水平方向に回転可能に載置され、該基部32aより上後方へハンドル32が上下角度調節可能に突出されている。そして、基部32aには、ハンドル32を前方または後方へ振り替えた位置で固定するためのロックレバー34が配置されている。該ハンドル32の中途部にはPTO入切レバー19が設けられ、該PTO入切レバー19は、ワイヤー17を介して後述するPTO入切アーム55と接続され、該PTO入切アーム55は、ミッションケース3内のPTO入切手段となるPTOクラッチと連結されている。また、ハンドル32の後部には、図示せぬメインクラッチレバーやサイドクラッチレバーやアクセルレバー等が配置されている。
【0014】
前記ハンドルベース31の左側より、本発明の走行牽制機構に関わる主変速レバー33が突出され、該主変速レバー33の下方には副変速レバー68が突出されている。また、ハンドルベース31の右側には、前記PTO入切アーム55が配置され、このPTO入切アーム55の下方には、本発明に関わる駐車ブレーキ機構を操作する駐車ブレーキレバー67が突出されている。
【0015】
次に、管理機1における駆動伝達構成の概要、及び本発明に関わる駐車ブレーキ機構について、図1、図2、図21乃至図23により説明する。図1、図2に示すように、ミッションケース3には、入力軸61、主変速軸69、副変速軸70、左右の車軸24、及びフォーク軸71・72が平行に左右水平方向に横架され、該入力軸61と主変速軸69と副変速軸70との軸心は側面視において三角形状に配置されている。
【0016】
入力軸61の一端はミッションケース3より左外側方に突出されて、ミッションケース3外で前記入力プーリ63を固設している。また、ミッションケース3内の入力軸61上には、左側より低速摺動ギア73、高速摺動ギア74がスプライン嵌合され、該低速摺動ギア73、高速摺動ギア74には、それぞれシフトフォーク83、シフトフォーク84が嵌合されて主変速クラッチ87を構成し、さらに、該シフトフォーク83、84はそれぞれフォーク軸71・72に固設され、該フォーク軸71・72は前記主変速レバー33に連結連動している。
【0017】
また、主変速軸69上には、前記低速摺動ギア73と大径ギア75bを介して噛合可能な三連の遊嵌ギア75と、前記高速摺動ギア74と大径ギア86bを介して噛合可能な二連の固定ギア86と、スプライン嵌合した二連の摺動ギア80とが配置され、そのうちの摺動ギア80にはシフトフォーク85が嵌合されて副変速クラッチ88を構成し、該シフトフォーク85は前記副変速レバー68に連結連動している。
【0018】
さらに、副変速軸70上の左右中央には出力スプロケット78が固設され、該出力スプロケット78の左側には、前記遊嵌ギア75の中径ギア75aに小径ギア76bを介して常時噛合する二連の減速遊嵌ギア76と、前記遊嵌ギア75の小径ギア75cに大径ギア77aを介して常時噛合し、更に前記固定ギア86の小径ギア86aとも小径ギア77bを介して常時噛合する二連の減速遊嵌ギア77とが配置され、一方、出力スプロケット78の右側には、前記摺動ギア80に噛合可能な二連の従動固定ギア81が固設されている。
【0019】
ここで、該従動固定ギア81は高速ギア81aと低速ギア81bとから構成されており、副変速レバー68を操作して摺動ギア80を右方に摺動し、摺動ギア80の大径ギア80aを前記高速ギア81aと噛合させることにより高速伝達可能とし、逆に、摺動ギア80を左方に摺動し、摺動ギア80の小径ギア80bを低速ギア81bと噛合させることにより低速伝達可能とし、副変速機構を構成している。
【0020】
前記出力スプロケット78と左右の車軸24との間には図示せぬサイドクラッチ機構が設けられ、ミッションケース3側部に設けたクラッチアーム89L・89Rを回動することにより、出力スプロケット78よりチェーン79を介して伝達された動力の断接を可能とし、該クラッチアーム89L・89Rはワイヤーなどを介して前記ハンドル32の把持部104に設けたサイドクラッチレバー90と連結されている。
【0021】
このような構成において、主変速レバー33を操作し、前進1速(以下「低速前進F1」とする)に変速する場合には、前記低速摺動ギア73を右方に摺動させることによって低速摺動ギア73が遊嵌ギア75と噛合して、入力軸61→低速摺動ギア73→遊嵌ギア75→減速遊嵌ギア77→固定ギア86→主変速軸69→副変速機構→副変速軸70→出力スプロケット78→チェーン79→サイドクラッチ→車軸24と動力が伝達される。
【0022】
後進1速(以下「低速後進R1」とする)の場合、低速摺動ギア73を逆に左方に摺動させると、低速摺動ギア73は減速遊嵌ギア76の大径ギア76aと噛合して、入力軸61→低速摺動ギア73→減速遊嵌ギア76→遊嵌ギア75→減速遊嵌ギア77→固定ギア86→主変速軸69→副変速機構→副変速軸70→出力スプロケット78→チェーン79→サイドクラッチ→車軸24と動力が伝達される。
【0023】
前進2速(以下「高速前進F2」とする)の場合、高速摺動ギア74を右方に摺動させることによって高速摺動ギア74が固定ギア86の大径ギア86bと噛合して、入力軸61→高速摺動ギア74→固定ギア86→主変速軸69→副変速機構→副変速軸70→出力スプロケット78→チェーン79→サイドクラッチ→車軸24と動力が伝達される。
【0024】
後進2速(以下「高速後進R2」とする)の場合、高速摺動ギア74を左方に摺動させると、高速摺動ギア74が減速遊嵌ギア77の大径ギア77aと噛合して、入力軸61→高速摺動ギア74→減速遊嵌ギア77→固定ギア86→主変速軸69→副変速機構→副変速軸70→出力スプロケット78→チェーン79→サイドクラッチ→車軸24と動力が伝達されるのである。
【0025】
そして、以上のような走行駆動伝達系において、ミッションケース3側部で副変速軸70の右端には、駐車ブレーキ機構91を配設している。図21、図22に示すように、ミッションケース3側面にはボルト等によりブレーキ台92を固設し、該ブレーキ台92より支軸92aを突設し、該支軸92aには、側面視く字状のブレーキアーム95を、略中央に設けたボス部95cを介して前後回動可能に外嵌している。
【0026】
該ブレーキアーム95下端より左方には支軸95aが突出し、該支軸95aには円筒状のローラ93が転動可能に外嵌されており、該ローラ93の外側面には、前記副変速軸70右端に固設された放射状のブレーキカム94が当接されている。一方、ブレーキアーム95下端より右方には掛止ピン95bが突出され、該掛止ピン95bと、前記ブレーキ台92に穿孔した掛止孔92cとの間には付勢バネ96が介設されており、該付勢バネ96の弾性力により、ブレーキアーム95が所定のトルクで回動されて、支軸95a上のローラ93を前記ブレーキカム94の谷部94aに押し付けるようにしている。
【0027】
この場合の押し付け力は、管理機1が駐車中は車輪25が勝手に転動しない抵抗とはなりうるが、ミッションケース3の走行駆動伝達系にエンジン2からの動力が伝達され、副変速軸70が回動すると、該副変速軸70右端のブレーキカム94が、付勢バネ96による押し付け力を上回る力(以下「設定力」とする)で前記ローラ93を谷部94aから山部94bに強制的に押し上げ、副変速軸70の制動が解除されるようにしている。
【0028】
すなわち、ミッションケース3の伝達軸である副変速軸70上にブレーキカム94を装着し、制動時に、該ブレーキカム94に形成した谷部94aに係止部材であるローラ93を付勢して当接させ、設定力以上の駆動時に、前記ローラ93の係止を解除するようにしたので、誤操作などによりミッションケース3に動力が伝達されても、駐車ブレーキにかかる負荷を軽減し、駐車ブレーキの破損を確実に防止することができるのである。
【0029】
なお、この時のブレーキ操作は、ブレーキアーム95上部のアーム部95dに固設した駐車ブレーキレバー67を後方に回動し、ブレーキアーム95下端の支軸95a上のローラ93を、前記ブレーキカム94の谷部94a側に押し付けて掛止することにより行う。
【0030】
ここで、ブレーキ操作をミッションケース3近傍以外、例えば、ハンドル32の把持部104近傍に設けた、別形態の駐車ブレーキ機構97について説明する。図23に示すように、該駐車ブレーキ機構97においては、ミッションケース3側面に固定したブレーキ台101より外方に支軸101aを突設し、該支軸101aには、側面視三角状のブレーキアーム98を、略中央に設けたボス部98bを介して前後回動可能に外嵌している。該ボス部98bには、一端をブレーキ台101の掛止孔101bに掛止した付勢バネ99が巻回固定されると共に、該付勢バネ99の他端は、ブレーキアーム98上辺の凹部98dに固定されており、付勢バネ99の弾性力によってブレーキアーム98が常に前方に回動するようにしている。
【0031】
該ブレーキアーム98前端から左方(図23では奥方)には支軸98aが突出し、該支軸98aには円筒状のローラ102が転動可能に外嵌されており、該ローラ102の外側面は、前記付勢バネ99によってブレーキカム94の谷部94aに押し付けるようにしている。
【0032】
一方、ブレーキアーム98後端には掛止ピン98cが突出され、該掛止ピン98cにはワイヤー等の連結部材100の一端を連結し、該連結部材100の他端は、図1に示すような、前記ハンドル32の把持部104近傍に設けた手元駐車ブレーキレバー103に連結し、該手元駐車ブレーキレバー103を操作することで、副変速軸70の制動と解除を行えるようにしている。
【0033】
これにより、ハンドル32を前方に振り替えた場合に(図1中の位置32b)、把持部104から遠くなる前記駐車ブレーキレバー67まで、わざわざ手を伸ばす必要がなく、作業者に無理な姿勢を強いることがないため、操作性が大きく向上する。
【0034】
次に、前述のような走行変速(低速前進F1と高速前進F2、低速後進R1と高速後進R2)における走行牽制機構について、図1、図3乃至図20により説明する。図3、図7、図15、図16に示すように、前記主変速レバー33の基部は、レバー支持体43の上下支持プレート43a・43bに開口した上下取付孔43c・43dを貫通して下方に突出すると共に、該上下取付孔43c・43d間に介設したボス42も貫通して左右回動可能に枢支され、さらに、該ボス42は、前記ハンドルベース31の側面より進行方向に向かって左水平方向に突設した枢支軸41に、前後回動可能に枢支されている。
【0035】
前記レバー支持体43前部の上下には係合体43e・43fが突出され、そのうち、下係合体43fは係合体45に係合され、該係合体45は前記フォーク軸71・72に連結連動されており、ミッションケース3内の前記摺動ギア73・74を摺動させてギアの噛合位置を変更して変速できるようにしている。
【0036】
また、図3、図7、図17、図18に示すように、前記上係合体43eの上方には高速後進ストッパ46が配設され、該高速後進ストッパ46の支軸46aは、前記ハンドルベース31に回動可能に横設されると共に、該支軸46a下側面には平坦な取付面46cが形成され、該取付面46cに穿孔した取付孔46d・46dに、側面視左右逆く字状の当接片105下部がボルト等により締結固定されている。そして、該当接片105の上部と、ハンドルベース31より左方に突設した掛止ピン107との間には付勢バネ106を介設し、該付勢バネ106により、高速後進ストッパ46を支軸46aを中心に回動させ、この当接片105上部を、後述するカム47に押し付け付勢するようにしている。
【0037】
一方、支軸46aの左端には側面視く字状の規制板46bが固設され、該規制板46bは、前記支軸46aに上端を固設した支持部46eと、該支持部46e下面に固設した当接部46fとから構成されており、該当接部46fは、前記当接片105の回動と連動して回動し、前記上係合体43eに係合可能にしている。
【0038】
また、図3、図7、図14乃至図16に示すように、前記レバー支持体43の後端には指示ピン50が上方に突設され、該指示ピン50の先端は、前記ハンドルベース31の左側に固設したシフトガイドプレート51に設けたレバーガイド溝51aに挿入され、該シフトガイドプレート51には、前記主変速レバー33の基部を挿入するための挿入孔51bも開口されている。
【0039】
前記レバーガイド溝51aは平面視でH字状に構成され、低速前進F1、高速前進F2、低速後進R1、高速後進R2及びニュートラルN位置が設けられて、主変速レバー33の回動によって、4段の変速を可能とし、それぞれの変速段が指示ピン50の位置によって作業者が容易に分かるようにしている。但し、4段以上の変速段を構成することも可能である。
【0040】
また、前記指示ピン50の中途部内面には押さえ板53が貼設され、該押さえ板53の右方には、規制ロッド52がロッド支持体109に左右摺動可能に貫装され、該ロッド支持体109は、前記ハンドルベース31後部下面より垂設した支軸108に左右回動可能に外嵌されている。
【0041】
そして、ロッド支持体109の左右側板109a・109b間にはバネ110が外嵌され、該バネ110は、右側板109bと規制ロッド52外周に周設した鍔部52cとの間に介装されており、このバネ110の弾性力によって、規制ロッド52基部が前記押さえ板53に常時当接するように付勢されている。なお、前記下支持プレート43b後部には受け部43gが形成され、規制ロッド52基部が押さえ板53よりも下方には外れないようにしている。
【0042】
また、前記ロッド支持体109前部上面からは当接片109cが延出されると共に、規制ロッド52基部近傍と前記掛止ピン107との間にも付勢バネ112が介設されており、支軸108を中心にしてロッド支持体109が回動し、当接片109cがカム47に常時当接するように付勢されている。
【0043】
さらに、規制ロッド52先部はハンドルベース31より右方に突出され、牽制ヘッド113を装着した先端が、前記PTO入切アーム55に当接可能な位置まで延出されている。図7、図9、図13に示すように、PTO入切アーム55は、側面視扇状のPTO入切板55aと、該PTO入切板55aを軸支する支軸55cと、円周の一部を欠切して設けた切り欠き55bとから構成され、該PTO入切板55aの上下途中部にはワイヤー17が連結されている。そして、ワイヤー17は、前記ハンドル32に設けたPTO入切レバー19と連動連結されると共に、前記ミッションケース3内に設けたPTOクラッチなどのPTO入切手段とも連結されている。
【0044】
また、図1、図3、図7、図19、図20に示すように、規制ロッド52の先端には雄ネジが螺刻され、該雄ネジに、内面に雌ネジを螺刻した前記牽制ヘッド113が螺嵌されている。該牽制ヘッド113は、雌ネジを設けた取付部113aと、前記PTO入切アーム55側に突出させる当接部113bとからなる。そして、この牽制ヘッド113の取付部113a断面は六角形状であり、スパナなどの締結工具を使用することで初めて着脱可能としている。
【0045】
なお、前記カム47は前記ハンドル32の基部32aに固定され、ハンドルベース31に回動自在に支持され、ハンドル32と共に回動される。該カム47は、下部に設けた小径のカム面47aと、該カム面47aと同心で円弧状に設けた大径のカム面47bとから成り、該カム面47aとカム面47bとは側面視で階段状に形成されている。
【0046】
【表1】
Figure 0004823415
【0047】
このような構成において、ハンドル32を後方へ突出し、作業者が前向きで、作業をしない(以下「PTO切」とする)で走行する状態では、表1に示すように、低速前進F1、高速前進F2、低速後進R1、高速後進R2に変速可能である。
【0048】
つまり、ハンドル32後方では、図3、図4、図8に示すように、ハンドル32が後方へ突出されると、大径のカム面47bも後方にあるため、前方の当接片105は押し出されることなく、高速後進ストッパ46下部の当接部46fは初期位置のままである。そのため、低速(図3)、高速(図4)にかかわらず、主変速レバー33の上係合体43eは、主変速レバー33が前進Fと後進R間を回動する間、前記当接部46fよる規制を受けない。一方、PTO切では、図8、図13(b)に示すように、PTO入切アーム55が切位置115にあると、規制ロッド52先部の牽制ヘッド113は、切り欠き55bを通過して自由に外に突き出るため、たとえ、主変速レバー33を後進R側(機体側)に回動しても、主変速レバー33の押さえ板53は、規制ロッド52基部による規制を受けない。従って、主変速レバー33は、前方の高速後進ストッパ46と、後方の規制ロッド52のいずれによる規制も受けずに、前進Fから後進Rまで自在に回動することができるのである。
【0049】
また、ハンドル32を後方へ突出し、作業者が前向きで、作業しながら(以下「PTO入」とする)走行する状態では、図3、図4に示すように、前記高速後進ストッパ46による規制は受けないが、図7、図13(a)に示すように、規制ロッド52による規制を受ける。つまり、この時、PTO入切板55aが回動して規制ロッド52先部の牽制ヘッド113を平面で受けるため、規制ロッド52はそれ以上は右方に摺動せず、規制ロッド52基部に、主変速レバー33の押さえ板53は中立位置Nで当接される。従って、主変速レバー33を前進Fから後進Rまで回動しようとしても、規制ロッド52基部による規制を受け、中立Nまでしか変速できない。
【0050】
そして、このハンドル32を後方へ突出した場合は、当接片109cは前記付勢バネ112により大径のカム面47bに当接されるため、規制ロッド52は回動せずにPTO入切アーム55のPTO入力板55aに略垂直姿勢で当接しており、牽制ヘッド113の先部が切り欠き55bから左右に外れ難くすると共に、規制ロッド52の基部が主変速レバー33の基部に確実に当接できるようにしている。
【0051】
すなわち、ハンドル32を水平方向に回転して前後に振り替え可能とし、作業者が機体に対し前向き後進時のPTO駆動を牽制する管理機1において、ハンドル32の回動基部の一側に主変速レバー33の回動基部を、他側にPTO入切アーム55を設け、該主変速レバー33の回動基部とPTO入切アーム55との間に規制ロッド52を設けると共に、PTO入切アーム55には切り欠き55bを設け、前向き後進・PTO入時に、ハンドル32の回動基部に設けたカム47bにより、規制ロッド52先部が前記切り欠き55b以外の部分に当接して保持され、主変速レバー33の変速が規制される走行牽制機構を備えたので、規制ロッド基部を主変速レバーの回動基部に確実に当接させて主変速レバーの回動を規制することができ、作業者が前向きで、その前部に位置する作業機を作動させ、後進しながら作業を行うことを確実に防止できるのである。
【0052】
しかも、この時、ハンドル32を後方へ突出し、作業者が前向きで、後進しながら作業をしようとし、前記PTO入切レバー19を「切」から「入」に回動しても、図9に示すように、PTO入切アーム55は、切位置115から入位置114まで回動される途中に牽制ヘッド113に当たるため、変速することができない。
【0053】
すなわち、規制ロッド52先部は、PTO切時には、PTO入切アーム55が回動して前記切り欠き55bを通過可能とし、主変速レバー33が後進位置では、PTO切からPTO入に移行時に、PTO入切アーム55の移動が前記規制ロッド52先部により抑止される走行牽制機構を備えたので、作業者が前向きで後進中に誤ってPTO入にしても、急に作業機が作動されることなく、安全に走行することができるのである。
【0054】
また、ハンドル32前方では、図5、図6に示すように、ハンドル32が前方へ突出され、大径のカム面47bは前方にあるため、該カム面47bが前方の当接片105を押し出して高速後進ストッパ46が回動される。回動された高速後進ストッパ46下部の当接部46fは、低速(図5)では前記レバー支持体43の上係合体43eから離間し、また、高速(図6)では上係合体43eと係合可能な位置にある。一方、図10、図11に示すように、前記当接片109cは小径のカム面47aに当接するため、ロッド支持体109は回動してPTO入切アーム55のPTO入力板55aに傾斜して当接しており、それに伴い、規制ロッド52基部の主変速レバー33基部との当接位置は機体側に移行し、主変速レバー33の回動範囲も拡大するのである。従って、ハンドル32前方で、作業者が後向きで後進する状態、つまり、作業者にとって通常の前進歩行をする状態では、表1に示すように、PTO入切にかかわらず、低速後進R1、高速後進R2が可能である。
【0055】
つまり、低速後進R1では、図5、図10に示すように、回動された高速後進ストッパ46下部の当接部46fは前記レバー支持体43の上係合体43eから下方に離間しており、さらに、規制ロッド52基部による規制についても、前述のように主変速レバー33の回動範囲が拡大するため、たとえ、主変速レバー33を後進R側(機体側)に回動しても、回動途中に規制ロッド52基部に押さえ板53が当接されることはない。従って、低速後進R1では、前方の高速後進ストッパ46と、後方の規制ロッド52のいずれによる規制も受けずに、前進Fから後進Rまで自在に回動することができるのである。
【0056】
高速後進R2では、図6、図11に示すように、回動された高速後進ストッパ46下部の当接部46fは、前記レバー支持体43の上係合体43eとは、主変速レバー33が後進Rから中立Nまでの範囲では係合しない。さらに、規制ロッド52基部による規制についても、主変速レバー33は、中立Nから後進Rまでの回動途中に規制ロッド52基部によって押さえ板53が押止されることはない。従って、高速後進R2でも、前方の高速後進ストッパ46と、後方の規制ロッド52のいずれによる規制も受けずに、主変速レバー33を中立Nから後進Rまで自在に回動できるのである。
【0057】
また、ハンドル32前方で、作業者が後向きで、後進しながら作業する状態で、ハンドル32を後方に振り替えた場合には、主変速レバー33が自動的に中立Nに戻るようにしている。
【0058】
つまり、図12に示すように、ハンドル32を前方から後方に振り替えると、カム面47bも後方まで回動して、当接片109cは小径のカム面47aから大径のカム面47bに乗り上げることとなり、再び、規制ロッド52は、傾斜位置116から、PTO入切アーム55のPTO入力板55aに略垂直な垂直位置117まで回動する。すると、規制ロッド52基部により、押さえ板53が押し戻されて、主変速レバー33が中立Nまで回動されるのである。
【0059】
すなわち、ハンドル32を水平方向に回転して前後に振り替え可能とし、作業者が機体に対し前向き後進時のPTO駆動を牽制する管理機1において、ハンドル32の回動基部の一側に主変速レバー33の回動基部を、他側にPTO入切アーム55を設け、該主変速レバー33の回動基部とPTO入切アーム55との間に規制ロッド52を設けると共に、PTO入切アーム55には切り欠き55bを設け、後向き後進・PTO入でハンドル32を前方から後方に振り替えると、前記切り欠き55b以外の部分に当接して保持された規制ロッド52を介して主変速レバー33を、後進から中立へ押し戻す走行牽制機構を備えたので、後向き後進中にハンドルを前方から後方に振り替えた時には管理機を一旦停止させ、作業者が急に高速で後ずさりすることのないようにしている。さらに、規制ロッドは、主変速レバーの回動基部に、連結されずに当接されているため、変速操作時に主変速レバーの回動基部にかかる衝撃力を分散させ、該回動基部の破損を防止でき、また、規制ロッドが簡単に着脱でき、定期点検にかかる時間短縮やコスト低減にも寄与することができるのである。
【0060】
また、畦立てやマルチフィルムの敷設作業等においては、ハンドル32を前方へ振り替えた状態で作業を行うのであるが、このとき、作業者は後向きで前進するため、低速前進F1・高速前進F2の時は後ずさりしながら作業することとなる。しかし、このうち高速前進F2のときは、高速で後ずさりするため、作業はやり難く安全上問題が生じる。そこで、ハンドル32を前方へ振り替えた状態では、高速前進F2に変速できないようにしている。
【0061】
つまり、ハンドル32を前方へ振り替えて高速前進F2にすると、図6、図11に示すように、回動された高速後進ストッパ46下部の当接部46fは、主変速レバー33が前進Fで、レバー支持体43の上係合体43eと係合し、主変速レバー33を高速前進F2に変速できないようにしている。
【0062】
すなわち、ハンドル32を水平方向に回転して前後に振り替え可能とし、作業者が機体に対し後向き前進時の走行を牽制する管理機1において、ハンドル32の回動基部にカム47bを設け、該回動基部近傍には規制部材である高速後進ストッパ46を別体として回動可能に配設し、ハンドル32を前方に振り替えた時は、前記カム47bにより回動された高速後進ストッパ46が主変速レバー33に当接し、高速前進位置に変速できないようにする走行牽制機構を備えたので、作業者が機体に対して後向きで高速前進することがなくなり、作業者が転倒したりすることがなく、安心して作業や走行を行うことができる。
【0063】
また、ハンドル32後方で、作業者が前向きで高速前進F2中に、ハンドルを前方に振り替えた場合にも、主変速レバー33が自動的に中立Nに戻るようにしている。つまり、図11に示すように、ハンドル32を後方から前方に振り替えると、カム面47bも前方まで回動し、当接片105を介して高速後進ストッパ46下部の当接部46fを回動させる。すると、該当接部46fに係合した上係合体43eが押し戻されて、主変速レバー33が高速前進F2から中立Nまで回動されるのである。
【0064】
すなわち、ハンドル32を水平方向に回転して前後に振り替え可能とし、作業者が機体に対し後向き前進時の走行を牽制する管理機1において、ハンドル32の回動基部にカム47bを設け、該回動基部近傍には規制部材である高速後進ストッパ46を別体として回動可能に配設し、該高速後進ストッパ46はハンドル前方・高速前進では主変速レバー33の回動基部に当接し、前向き高速前進でハンドル32を後方から前方に振り替えると、カム47bが高速後進ストッパ46を介して主変速レバー33を、高速前進F2から中立Nへ押し戻す走行牽制機構を備えたので、前向き高速前進中にハンドルを後方から前方に振り替えた時には、管理機を一旦停止させ、作業者が急に高速で後ずさりすることのないようにしている。また、規制部材が別体として配設されているため、ハンドルを前方に振り替えた時に主変速レバーの回動基部にかかる衝撃力を分散させ、該回動基部の破損を防止でき、規制部材の着脱も簡単なため、定期点検時の時間短縮やコスト低減にも寄与することができる。
【0065】
また、以上のような構成の走行牽制機構において、規制ロッド52先部には、前述のような牽制ヘッド113を装着し、該牽制ヘッド113はスパナなどの締結工具に合わせた形状として着脱可能としており、該牽制ヘッド113を外すだけで、規制ロッド52がPTO入切アーム55に当接しなくなり、規制ロッド52の牽制機能を解除できるようにすることも可能である。従って、作業効率化の観点から、各種牽制機構を解除したい場合には、牽制ヘッド113の着脱だけで迅速かつ容易に対応することができ、しかも、手動では簡単に取り外せないようにすることで、作業中に外れて、知らぬ内に走行牽制機構が解除されないように安全性を確保している。
【0066】
すなわち、規制ロッド52の先部には牽制ヘッド113を設け、該牽制ヘッド113を工具に合わせた形状とし、該工具により着脱可能とするので、走行牽制機構をカスタマイズすることができ、作業者のニーズに応じた走行性を確保できるため、作業効率の大幅な向上を図ることができるのである。
【0067】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、以下の効果を奏するものである。
すなわち、請求項1のように構成することにより、作業者が前向きで後進中に誤ってPTO入に切り替えようとしても、急に作業機が作動することがなく、ひいては作業者が前向きで、その前部に位置する作業機を作動させ、後進しながら作業を行うことを確実に防止できるのである。
【0068】
請求項2のように構成することにより、走行牽制機構をカスタマイズすることができ、作業者のニーズに応じた走行性を確保できるため、作業効率の大幅な向上を図ることができるのである。
【0069】
請求項3のように構成することにより、駐車ブレーキにかかる負荷を軽減し、駐車ブレーキの破損を確実に防止することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の管理機の左側面図である。
【図2】 ミッションケースの上部後面断面図である。
【図3】 ハンドル後方で低速時の主変速レバー基部の側面図である。
【図4】 ハンドル後方で高速時の主変速レバー基部の側面図である。
【図5】 ハンドル前方で低速時の主変速レバー基部の側面図である。
【図6】 ハンドル前方で高速時の主変速レバー基部の側面図である。
【図7】 ハンドル後方でPTO入時の主変速レバー基部の平面図である。
【図8】 ハンドル後方でPTO切時の主変速レバー基部の平面図である。
【図9】 PTO入切アーム入操作時の牽制ヘッドの機能説明図である。
【図10】 ハンドル前方で低速時の主変速レバー基部の平面図である。
【図11】 ハンドル前方で高速時の主変速レバー基部の平面図である。
【図12】 後向き後進・PTO入でハンドルの後方振り替え時の主変速レバー基部の平面図である。
【図13】 PTO入切時のPTO入切アームの側面図であり、図13(a)はPTO入時の側面図、図13(b)はPTO切時の側面図である。
【図14】 シフトガイドプレートの平面図である。
【図15】 レバー支持体の側面図である。
【図16】 同じく平面図である。
【図17】 高速後進ストッパの側面図である。
【図18】 同じく平面図である。
【図19】 牽制ヘッドの側面図である。
【図20】 同じく正面図である。
【図21】 駐車ブレーキ機構の後面図である。
【図22】 同じく斜視図である。
【図23】 別形態の駐車ブレーキ機構の側面図である。
【符号の説明】
1 管理機
3 ミッションケース
32 ハンドル
33 主変速レバー
46 規制部材
47 カム
52 規制ロッド
55 PTO入切アーム
55b 切り欠き
70 最終伝達軸
91・97 駐車ブレーキ機構
93 係止部材
94 ブレーキカム
94a 谷部
113 牽制ヘッド

Claims (3)

  1. ハンドルを水平方向に回転して前後に振り替え可能とし、作業者が機体に対し前向き後進時のPTO駆動を牽制する管理機において、前記機体の左右一側に上下方向に垂直な軸周りに回動可能に支持され、前記機体の前進、中立または後進を切り替えるための主変速レバーと、前記機体の左右他側に左右方向の軸周りに回動可能に支持され、前記PTO駆動の入切を切り替えるためのPTO入切アーム、前記主変速レバーと前記PTO入切アームとの間に配置され、前記機体に上下方向に垂直な軸周りに回動可能に支持されるロッド支持体、前記ロッド支持体に軸線方向に摺動可能に支持され、かつバネにより前記軸線方向かつ前記PTO入切アームに接近する方向に付勢される規制ロッド、および、大径のカム面および小径のカム面を有し、前記ハンドルに固定され、前記ハンドルと一体的に水平方向に回転するカムを備える走行牽制機構とを具備し、前記PTO入切アームは、前記機体の他側に回動可能に支持され、切り欠きが形成され、前記PTO駆動の入切に連動して回動するPTO入切板を備え、前記ハンドルが後方に振り替えられているとき、前記カムの大径のカム面が前記ロッド支持体に当接し、前記規制ロッドの軸線方向が左右方向に平行となる向きとなるように前記ロッド支持体が前記カムに支持され、前記ハンドルが前方に振り替えられているとき、前記カムの小径のカム面が前記ロッド支持体に当接し、前記規制ロッドの軸線方向が水平面に平行かつ左右方向に対して傾斜した向きとなるように前記ロッド支持体が前記カムに支持され、前記ハンドルが後方に振り替えられている状態で作業者が前記主変速レバーを「前進」または「中立」から「後進」に切り替えたとき、前記主変速レバーが前記規制ロッドを前記バネの付勢力に抗して押すことにより、前記規制ロッドは軸線方向かつ前記PTO入切アームに接近する方向に摺動し、前記ハンドルが後方に振り替えられている状態で前記主変速レバーを「後進」から「前進」または「中立」に切り替えたとき、前記規制ロッドが前記バネの付勢力により軸線方向、かつ前記PTO入切アームから離間する方向に摺動し、前記ハンドルが後方に振り替えられ、かつ前記主変速レバーが「前進」または「中立」に切り替えられている状態では、前記規制ロッドが前記バネの付勢力により前記PTO入切アームから離間する方向に摺動し、前記規制ロッドの先端部が前記PTO入切板よりも前記主変速レバー寄りとなる位置に配置されることにより、前記PTO入切板の回動が許容され、ひいては前記PTO入切アームが「入」から「切」に切り替えられることおよび前記PTO入切アームが「切」から「入」に切り替えられることが許容され、前記ハンドルが後方に振り替えられ、かつ前記PTO入切アームが「切」に切り替えられている状態では、前記規制ロッドの軸線方向から見て、前記規制ロッドと前記PTO入切板において切り欠きが形成されている部分とが重なる位置に、前記PTO入切板が配置されることにより、前記規制ロッドが前記切り欠きを通過して、軸線方向に摺動することが許容され、ひいては前記主変速レバーが「前進」または「中立」から「後進」に切り替えられること、および前記主変速レバーが「後進」から「前進」または「中立」に切り替えられることが許容され、前記ハンドルが後方に振り替えられ、前記主変速レバーが「前進」または「中立」に切り替えられ、かつ前記PTO入切アームが「入」に切り替えられている状態では、前記規制ロッドの軸線方向から見て前記規制ロッドと、前記PTO入切板において切り欠きが形成されていない部分とが重なる位置に、前記PTO入切板が配置されることにより、前記規制ロッドが軸線方向かつ前記PTO入切アームに接近する方向に摺動することが規制され、ひいては前記主変速レバーが「前進」または「中立」から「後進」に切り替えられることが規制され、前記ハンドルが後方に振り替えられ、前記主変速レバーが「後進」に切り替えられ、かつ前記PTO入切アームが「切」に切り替えられている状態では、前記規制ロッドの軸線方向から見て前記規制ロッドと、前記PTO入切板において切り欠きが形成されている部分とが重なる位置に前記PTO入切板が配置され、前記規制ロッドの先端部が前記切り欠きを通過して、前記規制ロッドの軸線方向かつ前記PTO入切アームに接近する方向に摺動し、前記規制ロッドの中途部が前記切り欠きに係合することにより、前記PTO入切アームの回動が規制され、ひいては前記PTO入切アームが「切」から「入」に切り替えられることが規制され、前記ハンドルが前方に振り替えられているときは、前記規制ロッドの軸線方向が水平面に平行かつ左右方向に対して傾斜した向きとなるように、前記ロッド支持体が前記カムに支持され、前記主変速レバーを回動して「前進」、「中立」または「後進」に切り替えても前記主変速レバーが前記規制ロッドに当接せず、前記規制ロッドが前記バネの付勢力により、軸線方向かつ前記PTO入切アームから離間する方向に摺動した状態で保持されることにより、PTO入切アームが「入」または「切」のいずれに切り替えられた状態でも前記主変速レバーを「前進」、「中立」および「後進」の間で切り替えられることを許容し、かつ前記主変速レバーが「前進」、「中立」および「後進」のいずれに切り替えられた状態でも前記PTO入切アームを「入」または「切」の間で切り替えることを許容することを特徴とする管理機。
  2. 前記規制ロッドの先端部には牽制ヘッドを設け、該牽制ヘッドを工具に合わせた形状とし、該工具により着脱可能とすることを特徴とする請求項1に記載の管理機。
  3. ミッションケースの伝達軸上にブレーキカムを装着し、制動時に、該ブレーキカムに形成した谷部に係止部材を付勢して当接させ、設定力以上の駆動時に、前記係止部材の係止を解除するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の管理機。
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