JP4821754B2 - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の吸気制御装置に関するもので、特に内燃機関の燃焼室に連通する吸気通路の通路断面積を絞ることで、内燃機関の燃焼室内において吸気渦流を発生させる吸気渦流発生装置を備えた内燃機関の吸気制御装置に係わる。
[従来の技術]
従来より、内燃機関の吸気制御装置として、内燃機関の燃焼室内に混合気のスワール流やタンブル流等の吸気渦流を発生させて燃焼効率の向上を図るようにした吸気渦流発生装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、市場のニーズとしてエンジン部品の軽量化およびコスト削減がある。これらの市場のニーズを満足するため、図4に示したように、内燃機関の燃焼室に連通する吸気通路を形成するインテークマニホールド101を樹脂材料によって形成している。
インテークマニホールド101には、内燃機関の燃焼室内において吸気渦流を発生させる吸気流制御バルブが内蔵されている。また、吸気流制御バルブを支持固定するシャフト102の作動性を確保するため、シャフト102がその径方向に動かないように保持するアルミハウジング103をインテークマニホールド101の側面に設定した。
ここで、従来の吸気渦流発生装置の場合には、吸気通路を流れる吸入空気の洩れを防止するという目的で、インテークマニホールド101の内部(吸気通路)と外部との間の気密性を確保する必要がある。このため、従来の吸気渦流発生装置においては、アルミハウジング103の先端円筒部104とシャフト102の軸線方向の一端部(ジョイントシャフト105)との間の気密を、ゴム系弾性体よりなる円環状のオイルシール106によって確保している。さらに、インテークマニホールド101の側面(リング溝107)とアルミハウジング103の側面との間の気密を、ゴム系弾性体よりなる円環状のガスケット109で確保している。
[従来の技術の不具合]
ところが、従来の吸気渦流発生装置においては、インテークマニホールド101の側面に固定ボルト120等により締め付け固定されるアルミハウジング103を、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金よりなるダイカスト製品(アルミニウムダイカスト)としている。アルミニウムダイカストは、欠陥穴(鋳造巣、引け巣)が生じ易く、吸気通路側の内部空間と外部との間の気密性の確保がし難いという問題がある。例えばオイルシール106とガスケット109との間のアルミハウジング103の連結部分の途中で、欠陥穴等が生じたりして不健全な状態が発生すると、吸気通路を流れる吸入空気が外部に洩れる等の品質上の問題が生じる。
特開2001−248449号公報
本発明の目的は、ハウジングが不健全な状態であっても、吸気通路の気密性を確保できるようにして、気密洩れ等の品質上の問題を解消することのできる内燃機関の吸気制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、バルブを支持固定する回転軸の少なくとも一端部が、ケーシングの貫通孔を貫通してケーシングの側面より(例えば回転軸を介してバルブを駆動するアクチュエータまたは外部等に向かって)突き出している。そして、ケーシングの側面には、回転軸の径方向変位を規制するハウジングが組み付けられている。
また、回転軸とハウジングとの間(に形成される第1隙間)の気密を確保するための環状の第1シール部材を、回転軸の周囲を周方向に取り囲むように(しかも回転軸の外周面に密着するように)配置している。そして、ケーシングとハウジングとの間(に形成される第2隙間)の気密を確保するための環状の第2シール部材を、第1シール部材の外周側(第1シール部材の径方向の外径側)に配置している。
これによって、第2シール部材よりも第1シール部材側に対して逆側のハウジングに、欠陥穴等が生じたりして不健全な状態が発生した場合であっても、2つの第1、第2シール部材で吸気通路の気密性を容易に確保できるので、吸気通路を流れる吸入空気が外部に洩れる(気密洩れ)等の品質上の問題を解消することができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、内部に吸気通路が形成されたケーシングを、樹脂材料によって形成することにより、エンジン部品の軽量化およびコスト削減を図ることが可能となる。また、ケーシングの側面に組み付けられるハウジングを、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金、あるいはマグネシウムを主成分とするマグネシウム合金よりなるダイカストによって形成することにより、回転軸の径方向変位を規制することが可能となる。
さらに、請求項1に記載の発明によれば、ハウジングは、回転軸との間に介在する軸受け部材を介して、回転軸の径方向変位を規制すると共に、回転軸を回転自在に支持しており、第1シール部材および第2シール部材を、軸受け部材よりも回転軸方向のバルブ側に設置している。このような構成にすることにより、仮に軸受け部材よりもバルブ側に対して回転軸方向の逆側のハウジングに欠陥穴等が生じたりして不健全な状態が発生した場合であっても、2つの第1、第2シール部材によって吸気通路の気密性を容易に確保できるので、吸気通路を流れる吸入空気が外部に洩れる(気密洩れが発生する)ことはない。
請求項2に記載の発明によれば、ハウジングの筒部は、回転軸の周囲を周方向に取り囲むように配置されている。また、回転軸の外周とハウジングの筒部の内周との間に第1シール部材を装着することにより、回転軸の外周とハウジングの筒部の内周との間の気密が確保される。
請求項3に記載の発明によれば、ケーシングの嵌合部には、ハウジングの筒部が嵌め込まれている。また、ケーシングの嵌合部の内周とハウジングの筒部の外周との間に第2シール部材を装着することにより、ケーシングの嵌合部の内周とハウジングの筒部の外周との間の気密が確保される。
本発明を実施するための最良の形態は、ハウジングが不健全な状態であっても、吸気通路の気密性を確保できるようにして、気密洩れ等の品質上の問題を解消するという目的を、回転軸とハウジングとの間の気密を確保するための環状の第1シール部材を、回転軸の周囲を周方向に取り囲むように配置し、さらに、ケーシングとハウジングとの間の気密を確保するための環状の第2シール部材を、第1シール部材の外周側に配置することで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図3は本発明の実施例1を示したもので、図1は内燃機関の吸気渦流発生装置を示した図で、図2(a)は吸気流制御バルブの全閉位置を示した図で、図2(b)は吸気流制御バルブの全開位置を示した図で、図3はバルブユニット(カートリッジ)を示した図である。
本実施例の内燃機関の吸気制御装置は、例えば自動車等の車両のエンジンルームに搭載された多気筒内燃機関(例えば4気筒ガソリンエンジン:以下エンジンと言う)の各気筒毎の燃焼室に吸入空気(吸気)を供給するための吸気通路を開閉する吸気通路開閉装置として使用されるものである。
そして、内燃機関の吸気制御装置(吸気通路開閉装置)は、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸い込まれる吸入空気の流量(吸入空気量)を制御するスロットル制御装置(内燃機関のスロットル制御装置)と、エンジンの各気筒毎の燃焼室内において混合気の燃焼を促進させるための吸気渦流を生成する吸気渦流発生装置とを備えている。
この吸気渦流発生装置は、スロットル制御装置と共に、エンジンの吸気系統に組み込まれている。そして、吸気渦流発生装置は、バルブユニットを、インテークマニホールド1の内部(嵌合穴)に、ピンロッド(回転軸、シャフト)5の軸線方向(回転軸方向)に一定の間隔で並列的に複数配置した多連一体型の吸気通路開閉装置(バルブ開閉装置)である。
ここで、エンジンは、エアクリーナで濾過された清浄な吸入空気とインジェクタ(電磁式燃料噴射弁)より噴射された燃料との混合気を燃焼室内で燃焼させて得られる熱エネルギーにより出力を発生する水冷式のガソリンエンジンで、吸気行程、圧縮行程、膨張(燃焼)行程、排気行程の4つの行程(ストローク)を周期(サイクル)として繰り返す4サイクルエンジンが採用されている。このエンジンは、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸入空気を導入するための吸気管と、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出する排気ガスを外部に排出するための排気管とを備えている。
エンジンの吸気管は、エンジンの各気筒毎の燃焼室に吸入空気を供給するための吸気通路が形成されたケーシング(インテークダクト、吸気導入ダクト)である。
また、エンジンの排気管は、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出する排気ガスを排気浄化装置を経由して外部に排出するための排気通路を形成するケーシング(エキゾーストダクト、排気導出ダクト)である。
エンジンは、インテークマニホールド1の下流端に気密的に結合されるシリンダヘッド、およびこのシリンダヘッドとの間に燃焼室を形成するシリンダブロック等によって構成されている。
シリンダヘッドには、エンジンの各気筒毎の吸気ポート内に最適なタイミングで燃料を噴射するインジェクタが取り付けられている。
また、インテークマニホールド1の下流部(またはシリンダヘッド)には、先端部が各気筒毎の燃焼室内に露出するようにスパークプラグが取り付けられている。
そして、シリンダヘッドの一方側に形成される複数のインテークポート(吸気ポート)は、ポペット型のインテークバルブ(吸気バルブ)によって開閉される。
また、シリンダヘッドの他方側に形成される複数のエキゾーストポート(排気ポート)は、ポペット型のエキゾーストバルブ(排気バルブ)によって開閉される。
そして、シリンダブロックの内部に形成されるシリンダボア内には、連接棒を介して、クランクシャフトに連結されたピストンが、それぞれその摺動方向に摺動自在に支持されている。
ここで、本実施例のスロットル制御装置は、スロットルバルブのバルブ開度に相当するスロットル開度に応じて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸い込まれる吸入空気量を可変制御するシステムである。
このスロットル制御装置は、エンジンの吸気管の途中に設置されたスロットルボディ、吸気管の内部(共通吸気通路)を流れる吸入空気量を可変するバタフライ型のスロットルバルブ、およびこのスロットルバルブを閉弁作動方向(または開弁作動方向)に付勢するリターンスプリング(またはデフォルトスプリング)等によって構成されている。
また、スロットルボディは、スロットルバルブを支持固定するシャフトを開弁作動方向(または閉弁作動方向)に駆動する電動モータを有するアクチュエータを備えている。
ここで、スロットルバルブを駆動する電動モータは、エンジン制御ユニット(エンジン制御装置:以下ECUと言う)によって通電制御されるように構成されている。
ここで、本実施例の吸気渦流発生装置は、エンジンと同様に自動車等の車両のエンジンルームに設置されて、エンジンの各気筒毎の燃焼室に連通する複数の吸気通路21、22の通路断面積を絞ることで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内において縦方向の吸気渦流(タンブル流)を発生させるシステムである。
この吸気渦流発生装置は、エンジンの吸気管のスロットルボディおよびサージタンクよりも吸気流方向の下流側に結合されたインテークマニホールド1と、このインテークマニホールド1の内部(複数の吸気通路21、22)を流れる吸入空気を制御して燃焼室内においてタンブル流を発生させる複数の吸気流制御弁(タンブル制御弁、バルブユニット:以下TCVと呼ぶ)と、これらのTCVの弁体である吸気流制御バルブ3の内部(バルブ軸)に圧入嵌合されたピンロッド5と、このピンロッド5を介して、複数のTCVのバルブ開度を一括変更することが可能な1つのアクチュエータと、複数の吸気流制御バルブ3のバルブ開度を、スロットル制御装置、点火装置、燃料噴射装置等の各システムと関連して制御するECUとを備えている。
また、吸気渦流発生装置は、ピンロッド5の回転軸方向の一端部の外周に嵌合保持されたジョイントシャフト6と、ベアリング7を介して、ピンロッド5およびジョイントシャフト6を回転自在に支持するアルミハウジング9とを備えている。なお、ジョイントシャフト6は、その外周に、ベアリング7およびオイルシール11を介して、アルミハウジング9に回転自在に支持される円筒面(摺動面)を有している。また、インテークマニホールド1とアルミハウジング9との間には、ガスケットとしてのOリング12が装着されている。
本実施例のインテークマニホールド1は、エンジンの各気筒毎の燃焼室に連通する複数の吸気通路(分岐吸気通路)21を形成するケーシングである。このインテークマニホールド1は、2重管構造のインテークマニホールドの外側の多角筒部を構成し、エンジンのシリンダヘッドの結合面に気密的に結合する結合面を有している。
また、インテークマニホールド1の内部には、断面方形状の吸気通路21および断面方形状のハウジング格納室23が気筒数に対応した個数形成されている。各吸気通路21は、シリンダヘッドの各吸気ポートに互いに独立して接続されている。各ハウジング格納室23の内部には、それぞれ対応したバルブユニット、特にバルブハウジング2が嵌合保持されている。
また、インテークマニホールド1には、全ての吸気通路22およびハウジング格納室23を貫通するシャフト貫通孔24が形成されている。このシャフト貫通孔24の内部には、ピンロッド5が回転自在に挿入されている。
また、インテークマニホールド1には、ピンロッド5の回転軸方向の一端部(摺動面)を回転自在に支持する円筒状のシャフト軸受け部25が形成されている。このシャフト軸受け部25には、軸受け部材としてのベアリング7を保持するアルミハウジング9の2つの第1、第2円筒部が嵌合するハウジング嵌合部26、およびアルミハウジング9の回転軸方向のバルブ側への移動を規制する円環状のハウジング規制部27が設けられている。なお、ハウジング嵌合部26には、ハウジング嵌合孔29が形成されている。また、ハウジング規制部27の内周側には、上記のシャフト貫通孔24が形成されている。
また、複数のTCVは、インテークマニホールド1のハウジング格納室23内に格納されたバルブハウジング2、およびこのバルブハウジング2の内部(吸気通路22)に開閉自在に設置された吸気流制御バルブ3等によって構成されている。なお、本実施例では、バルブハウジング2と吸気流制御バルブ3とによって、インテークマニホールド1のハウジング格納室23内に嵌合保持されるバルブユニット(カートリッジ)を構成する。また、インテークマニホールド1、複数のバルブハウジング2および複数の吸気流制御バルブ3は、それぞれ樹脂材料によって一体的に形成されている。
ここで、複数のバルブユニットは、複数のバルブハウジング2毎に、インテークマニホールド1の各吸気通路21毎に対応して接続され、且つシリンダヘッドの各吸気ポート毎に対応して接続される複数の吸気通路22を有している。すなわち、各バルブハウジング2の内部には、断面方形状の吸気通路22がそれぞれ形成されている。これらの吸気通路22は、インテークマニホールド1の各吸気通路21よりも吸気流方向の下流側に配設されて、複数の吸気ポートを介して、エンジンの各気筒毎の燃焼室に互いに独立して接続されている。
各バルブハウジング2は、各吸気流制御バルブ3を開閉自在に収容している。これらのバルブハウジング2には、ベアリング4を介して、各吸気流制御バルブ3の回転軸方向の両端部(バルブ軸31の2つの摺動部)を回転自在に軸支する2つのバルブ軸受け部が形成されている。
複数の吸気流制御バルブ3は、各バルブハウジング2の軸線方向(吸気流方向)に対して直交する方向に回転中心軸線を有し、1本のピンロッド5に串刺し状態となるように結合された回転型のバルブである。これらの吸気流制御バルブ3は、各吸気通路22内を流れる吸入空気量が最大となる全開位置から、各吸気通路22内を流れる吸入空気量が最小となる全閉位置に至るまでのバルブ作動範囲にて回転角度(バルブ開度)が変更されることで、各バルブハウジング2に対して相対回転して各吸気通路22を開閉する。つまり各吸気通路22の通路断面積を絞る。
ここで、複数の吸気流制御バルブ3は、エンジンが冷えている時、あるいは吸入空気量が少なくて良い時に、図2(a)に示したように、アクチュエータ、特に電動モータの駆動力を利用して全閉される。すなわち、複数のTCVのバルブ開度が、全閉開度の状態(全閉位置)となるように制御される。
なお、吸気流制御バルブ3の全閉位置とは、吸気流制御バルブ3を全閉した全閉開度の状態のことである。そして、全閉位置は、吸気流制御バルブ3の作動可能範囲の他方側の限界位置、つまりジョイントシャフト6の外周に嵌合固定されたストッパレバー32(図4参照)の全閉ストッパ部が全閉ストッパ(図示せず)に突き当たってこれ以上の吸気流制御バルブ3の全閉作動が規制される全閉側規制位置である。
また、複数の吸気流制御バルブ3は、エンジンの中・高速回転領域または中・高負荷領域の時に、図2(b)に示したように、電動モータの駆動力を利用して全開される。すなわち、複数のTCVのバルブ開度が、全開開度の状態(全開位置)となるように制御される。
なお、吸気流制御バルブ3の全開位置とは、吸気流制御バルブ3を全開した全開開度の状態のことである。そして、全開位置は、吸気流制御バルブ3の作動可能範囲の一方側の限界位置、つまりストッパレバー32の全開ストッパ部が全開ストッパ(図示せず)に突き当たってこれ以上の吸気流制御バルブ3の全開作動が規制される全開側規制位置である。
また、複数の吸気流制御バルブ3は、エンジン停止時に電動モータへの電力の供給が停止されると、例えばスプリング等の付勢力によって全開位置(または全開位置より僅かに閉じた中間開度の状態(中間位置))に戻される。
ここで、複数のバルブユニットは、複数の吸気流制御バルブ3毎に、ピンロッド5の回転軸方向に貫通する多角穴(四角穴)33を有している。また、複数の吸気流制御バルブ3は、多角穴33の周囲を取り囲むように配設された円筒状のバルブ軸31を有している。また、本実施例では、吸気流制御バルブ3のバルブ上端面の一部(中央部)、つまりバルブ軸側に対して反対側のバルブ上端面を切り欠くことで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に供給する吸入空気に吸気渦流(タンブル流)を生じさせるための長方形状の開口部(切欠き部、スリット)34が形成されている。なお、この開口部34は設けなくても良い。また、吸気流制御バルブ3のバルブ左右側面の一部を切り欠くことで、開口部(主開口部)34よりも開口面積の小さい副開口部を形成しても良い。
なお、ピンロッド5、ジョイントシャフト6、ベアリング7、アルミハウジング9、オイルシール11およびOリング12の詳細は、後述する。
本実施例のアクチュエータは、電力の供給を受けて駆動力を発生する電動モータ(図示せず)、およびこの電動モータの駆動力をピンロッド5に伝達する動力伝達機構等を有している。
動力伝達機構は、電動モータの回転速度を所定の減速比となるように減速すると共に、電動モータの駆動力(モータトルク)を増大させる歯車減速機構によって構成されている。この歯車減速機構は、電動モータのモータシャフトに固定されたモータギヤ、このモータギヤに噛み合う中間減速ギヤ、およびこの中間減速ギヤに噛み合う最終減速ギヤ35を有している。ここで、ピンロッド5または最終減速ギヤ35(図4参照)に、全ての吸気流制御バルブ3を開弁作動方向または閉弁作動方向に付勢するスプリングを組み付けても良い。
最終減速ギヤ35は、樹脂材料によって円弧状に一体的に形成されている。この最終減速ギヤ35の内部には、インテークマニホールド1に支持固定された全開ストッパ(全開ストッパスクリュー)または全閉ストッパ(全閉ストッパスクリュー)に選択的に係止されるストッパレバー32がインサート成形されている。
ストッパレバー32の折り曲げ部36(図4参照)の回転方向の一方側(開弁作動方向)には、全開ストッパに係止される全開ストッパ部が設けられている。これにより、ストッパレバー32の全開ストッパ部が全開ストッパに突き当たると、TCVのバルブ開度が全開開度の状態(全開位置)となるように規制される。
また、ストッパレバー32の折り曲げ部36の回転方向の他方側(閉弁作動方向)には、全閉ストッパに係止される全閉ストッパ部が設けられている。これにより、ストッパレバー32の全閉ストッパ部が全閉ストッパに突き当たると、TCVのバルブ開度が全閉開度の状態(全閉位置)となるように規制される。
ここで、ピンロッド5を介して、複数の吸気流制御バルブ3を駆動する電動モータは、ECUによって通電制御(駆動)されるように構成されている。このECUには、制御処理や演算処理を行うCPU、制御プログラムまたは制御ロジックや各種データを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)、電源回路、タイマー等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。
また、ECUは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づいて、スロットル制御装置の電動モータおよび吸気渦流発生装置の電動モータを通電制御すると共に、燃料噴射装置(電動フューエルポンプ、インジェクタ等)および点火装置(イグニッションコイル、スパークプラグ等)を駆動するように構成されている。これにより、エンジンの運転中に、吸入空気量、TCVのバルブ開度、燃料噴射量等が制御指令値(制御目標値)となるように制御される。
また、ECUは、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づく上記の燃料噴射制御や点火制御等を含むエンジン制御が強制的に終了されるように構成されている。
また、ECUは、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、スロットル開度センサ、バルブ開度センサ、冷却水温センサ、エアフローメータおよび排気ガスセンサ等の各種センサからのセンサ信号が、A/D変換器によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
バルブ開度センサは、ピンロッド5の回転軸方向の一端部、例えばセンサ固定レバー(図示せず)に固定されたマグネット37(図4参照)、およびこのマグネット37と共に磁気回路を形成するホール素子(センサ本体)等を有し、マグネット37の回転角度に対するホール素子の出力変化特性を利用して複数の吸気流制御バルブ3の回転角度(バルブ開度)を検出する非接触式の回転角度検出装置である。すなわち、バルブ開度センサは、一対の分割ヨーク(磁性体)の対向部間に形成される磁束検出ギャップ、つまりホール素子を通過する磁束密度の変化に基づいてTCVのバルブ開度を検出する。
マグネット37は、長期間磁力を安定して発生し続ける永久磁石であって、ホール素子に対して相対回転するマグネットロータ39に接着剤等の固定手段を用いて保持固定されている。また、マグネット37を保持したマグネットロータ39は、樹脂材料によって一体的に形成されている。そして、マグネット37およびマグネットロータ39は、検出対象物としての複数の吸気流制御バルブ3、ピンロッド5(ジョイントシャフト6)の回転に伴って回転するように、ピンロッド5の回転軸方向の一端部に嵌合保持されたセンサ固定レバーに保持固定されている。なお、マグネット37の代わりに、電力の供給を受けると磁力を発生する電磁石を用いても良い。
また、図4では、マグネット37およびマグネットロータ39がストッパレバー32に組み付けられているが、本実施例ではマグネット37およびマグネットロータ39がセンサ固定レバーに組み付けられている。
ホール素子は、磁気回路の途中、つまり一対の分割ヨーク(磁性体)の対向部間に形成される磁束検出ギャップを通過する磁束密度(ホール素子を鎖交する磁束密度)に応じて出力が変化する非接触式の磁気検出素子を構成している。このホール素子は、アクチュエータを収容するケースのセンサ搭載部に保持固定されている。なお、ホール素子の代わりに、ホールICまたは磁気抵抗素子を用いても良い。
本実施例のピンロッド5は、その回転軸方向に垂直な断面が多角形状(例えば四角形状)に形成された多角断面シャフト(角形鋼製シャフト)であって、金属材料によって一体的に形成されている。このピンロッド5は、圧入嵌合によって複数の吸気流制御バルブ3毎に形成される各多角穴33の内部に挿入されている。このピンロッド5は、複数の吸気流制御バルブ3の各バルブ軸31を串刺し状態になるように結合することで、全ての吸気流制御バルブ3を連動可能に連結する1本の駆動軸である。このピンロッド5は、複数の吸気流制御バルブ3のバルブ開度を変更する回転軸であって、複数の吸気流制御バルブ3毎に設けられる各多角穴33の内周に圧入固定されている。これにより、ピンロッド5は、複数の吸気流制御バルブ3を支持固定することが可能となる。
また、本実施例のピンロッド5は、少なくとも一端部が、インテークマニホールド1のシャフト貫通孔24を貫通してインテークマニホールド1のハウジング規制部27の側面(規制面)よりアルミハウジング9の内部に突き出している。このピンロッド5の回転軸方向の一端部(インテークマニホールド1の側面よりアルミハウジング9の内部に突出した突出部分41)の外周には、円筒形状のジョイントシャフト6が嵌合保持されている。 また、ピンロッド5の突出部分41には、図1に示したように、その回転軸方向に垂直な断面が多角形状(例えば四角形状)に形成された多角形状部、その回転軸方向に垂直な断面が円形状に形成された円形状部、および2面幅部を有する小判型部(係合部)が形成されている。そして、ピンロッド5の突出部分41は、多角形状部、円形状部、小判型部の順に段階的に断面積が小さくなっている。
多角形状部の一部には、ジョイントシャフト6の第1圧入部に圧入固定される多角形状(例えば四角形状)の第1嵌合部が設けられている。
また、円形状部の一部には、ジョイントシャフト6の第2圧入部に圧入固定される円形状の第2嵌合部が設けられている。
また、小判型部には、第2ナット部材(図示せず)が螺合する外周ねじ部が形成されている。この小判型部のジョイントシャフト側には、センサ固定レバーが嵌め合わされている。これにより、センサ固定レバーは、第2ナット部材を小判型部に締め付けることで、ピンロッド5の突出部分41の外周に固定される。
本実施例のジョイントシャフト6は、その回転軸方向に垂直な断面が円筒形状に形成された円筒断面シャフトであって、金属材料によって一体的に形成されている。このジョイントシャフト6は、ピンロッド5の回転軸方向の一端部の外周に嵌合保持されて、アクチュエータの最終減速ギヤ35およびこの最終減速ギヤ35を保持固定するストッパレバー32をピンロッド5に連結する部品である。このジョイントシャフト6には、その回転軸方向に垂直な断面が円筒形状に形成された2つの第1、第2円筒部、および2面幅部を有する小判型部(係合部)が形成されている。
第1円筒部は、ジョイントシャフト6における最大外径部である第2円筒部よりもバルブ側(吸気通路側)に配設されている。この第1円筒部(摺動部)は、その外周に、ベアリング7およびオイルシール11を介して、インテークマニホールド1のシャフト軸受け部25およびアルミハウジング9のシャフト軸受け部42に回転自在に支持される円筒面(摺動面)を有している。
第2円筒部は、ピンロッド5の多角形状の第1嵌合部の外周面に圧入嵌合によって嵌合保持される円筒形状の第1圧入部を有している。これにより、ピンロッド5は、ジョイントシャフト6の第1圧入部に圧入嵌合によって保持固定される。
小判型部は、ピンロッド5の円形状の第2嵌合部の外周面に圧入嵌合によって嵌合保持される円筒形状の第2圧入部を有している。これにより、ピンロッド5は、ジョイントシャフト6の第2圧入部に圧入嵌合によって保持固定される。
そして、小判型部には、第1ナット部材が螺合する外周ねじ部が形成されている。
この小判型部の第2円筒部側には、最終減速ギヤ35を保持するストッパレバー32が嵌め合わされている。これにより、ストッパレバー32は、第1ナット部材を小判型部に締め付けることで、ジョイントシャフト6の小判型部の外周に固定される。
ベアリング7は、内輪と外輪との2つの軌道輪の間に滑動自在に収容されて、内輪の軌道面と外輪の軌道面との間を転動する複数の鋼球(スチールボール、転動体)と、内輪と外輪との2つの軌道輪の間で、且つ鋼球よりも回転軸方向の両端側にそれぞれ装着された2つのリップシールとを備え、鋼球のころがり摩擦によりジョイントシャフト6の第1円筒部を回転自在に支持するボールベアリングである。なお、2つのリップシールは、内輪と外輪との2つの軌道輪の間に形成される環状隙間に装着され、金属材料の補強材(取付リング)により補強されたゴム系弾性体(ニトリルゴム:NBRまたは高密度ニトリルゴム:H−NBR等)によって円環板形状に形成されている。
また、ベアリング7は、アルミハウジング9のシャフト軸受け部42の内周面とジョイントシャフト6の第1円筒部の円筒面との間に介在する軸受け部材である。
そして、ベアリング7の内輪は、アルミニウム合金や銅亜鉛合金鋳物等の金属材料によって円環状に形成され、ジョイントシャフト6の第1円筒部の外周に気密的に圧入固定(締まり嵌め)されて、ピンロッド5と一体的に回転するインナーレースである。
また、ベアリング7の外輪は、内輪と同一の金属材料によって円環状に形成され、アルミハウジング9のシャフト軸受け部42の内周に気密的に圧入固定(締まり嵌め)されたアウターレースである。
アルミハウジング9は、アルミニウムを主体とするアルミニウム合金よりなるダイカスト製品(アルミニウムダイカスト製品)またはアルミニウム鋳物(アルミニウム鋳造成形品)であって、ベアリング7およびオイルシール11を介して、ピンロッド5およびジョイントシャフト6を回転自在に支持するシャフト軸受け部42を有している。このシャフト軸受け部42は、インテークマニホールド1のハウジング規制部27の規制面に当接した状態で、インテークマニホールド1のハウジング嵌合孔29の内部に嵌め込まれている。このシャフト軸受け部42は、ピンロッド5の突出部分41およびジョイントシャフト6の第1円筒部の周囲を円周方向に取り囲むように配置された2つの第1、第2円筒部(アルミハウジング9の筒部)を有している。
第1円筒部は、ベアリング7の外輪を圧入固定するベアリング保持部(ベアリングホルダ)43である。また、第2円筒部は、オイルシール11の外周部を圧入固定するオイルシール保持部(アルミハウジング9の筒部)44である。そのベアリング保持部43の内径は、オイルシール保持部44の内径よりも大きくなっている。すなわち、ベアリング保持部43とオイルシール保持部44との間には、段差が設けられている。また、オイルシール保持部44の外周には、Oリング12を装着する円環状のリング溝45が形成されている。
そして、アルミハウジング9は、インテークマニホールド1のハウジング規制部27の規制面に対向する円環板状の対向部46、およびインテークマニホールド1のシャフト軸受け部25の側面(外壁面)に対向する円環板状の対向部47等を有している。
オイルシール11は、例えば金属補強環によって補強されたゴム系弾性体であって、ピンロッド5の突出部分41およびジョイントシャフト6の第1円筒部の周囲を円周方向に取り囲むように配置された円筒部を有している。このオイルシール11は、ベアリング7よりも回転軸方向のバルブ側(吸気通路側)に設置されている。
また、オイルシール11は、ジョイントシャフト6の第1円筒部とアルミハウジング9のオイルシール保持部44との間に装着されて、ジョイントシャフト6の第1円筒部の円筒面とアルミハウジング9のオイルシール保持部44の内周面との間に形成される環状隙間の気密を確保するための円環状の第1シール部材である。また、オイルシール11は、耐油性、耐久性および潤滑性に優れ、柔軟に弾性変形する特性を有するゴム系弾性体(例えばフッ素ゴム:FKMまたはシリコーンゴム:VMQ等)によって形成されている。なお、オイルシール11を、潤滑性粉末材を混入したゴムによって形成しても良い。
Oリング12は、円環状のゴム系弾性体(例えばクロロピレンゴム:CRまたはニトリルゴム:NBR)であって、ベアリング7よりも回転軸方向のバルブ側(吸気通路側)に設置され、且つオイルシール11の外周側(オイルシール11の径方向の外径側)に配置されている。このOリング12は、オイルシール11のバルブ側(吸気通路側)の端面を通り、ピンロッド5の回転軸方向に平行な軸線に対して垂直な第1仮想線上に配置されている。なお、Oリング12を、オイルシール11のバルブ側に対して逆側(ベアリング側、アクチュエータ側)の端面を通り、ピンロッド5の回転軸方向に平行な軸線に対して垂直な第2仮想線上に配置しても良い。また、第1仮想線と第2仮想線とで囲まれた範囲内に、Oリング12を配置しても良い。
Oリング12は、インテークマニホールド1のハウジング嵌合部26とアルミハウジング9のオイルシール保持部44のリング溝45との間に装着されて、インテークマニホールド1のハウジング嵌合部26の内周面とアルミハウジング9のオイルシール保持部44の外周面(リング溝45の溝底面)との間に形成される環状隙間の気密を確保するための円環状の第2シール部材(ガスケット)である。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関の吸気制御装置の作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
ECUは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、スロットルバルブを駆動する電動モータを通電制御すると共に、燃料噴射装置(電動フューエルポンプ、インジェクタ等)および点火装置(イグニッションコイル、スパークプラグ等)を駆動する。これにより、エンジンが運転される。
このとき、エンジンの特定気筒が排気行程から、吸気バルブが開弁し、ピストンが下降する吸気行程に移行すると、ピストンの下降にしたがって当該気筒の燃焼室内の負圧(大気圧よりも低い圧力)が大きくなり、開弁している吸気ポートから燃焼室に混合気が吸い込まれる。
また、ECUは、エンジンが温まっており、吸入空気量が多く必要な時、つまりエンジンの中・高速回転領域または中・高負荷領域の時に、複数の吸気流制御バルブ3を駆動する電動モータへの供給電力を制御(例えば電動モータを通電)する。
そして、電動モータの駆動力が、歯車減速機構のピニオンギヤ、中間減速ギヤ、最終減速ギヤ35に伝わり、更に、最終減速ギヤ35の内周部にインサート成形されたストッパレバー32からジョイントシャフト6を経てピンロッド5に伝わる。
これにより、ピンロッド5によって串刺し状態に結合された複数の吸気流制御バルブ3は、電動モータの駆動力によって開弁作動方向に駆動されるため、開かれる。
ここで、本実施例では、ストッパレバー32の折り曲げ部36の回転方向の一方側に全開ストッパ部が設けられている。このため、電動モータの駆動力を利用して最終減速ギヤ35を開弁作動方向に回転させると、ストッパレバー32も開弁作動方向に回転する。そして、ストッパレバー32の全開ストッパ部が全開ストッパに突き当たると、TCVのバルブ開度が、全開位置にて開弁した全開開度の状態(全開位置)となるように規制される。
この場合、エンジンのインテークマニホールド1の複数の吸気通路21から、TCVの各バルブハウジング2の入口部を経て複数のバルブハウジング2毎に形成される各吸気通路22に流入した吸気流は、複数の吸気通路22をストレートに通過して、複数のバルブハウジング2の出口部からエンジンのシリンダヘッドに設けられる吸気ポート内に導入される。そして、吸気ポートを通過した吸気流は、吸気ポートの吸気弁口から燃焼室内に供給される。このとき、エンジンの各気筒毎の燃焼室内において縦方向の吸気渦流(タンブル流)は発生しない。
一方、ECUは、エンジンが冷えており、吸気量が少なくても良い時、つまりエンジン始動時またはアイドル運転時に、複数の吸気流制御バルブ3を駆動する電動モータへの供給電力を制御(例えば電動モータを通電)する。
これにより、吸気流制御バルブ3は、電動モータの駆動力によって閉弁作動方向に駆動されるため、閉じられる。
ここで、本実施例では、ストッパレバー32の折り曲げ部36の回転方向の他方側に全閉ストッパ部が設けられている。このため、電動モータの駆動力を利用して最終減速ギヤ35を閉弁作動方向に回転させると、ストッパレバー32も閉弁作動方向に回転する。そして、ストッパレバー32の全閉ストッパ部が全閉ストッパに突き当たると、TCVのバルブ開度が、全閉位置にて閉弁した全閉開度の状態(全閉位置)となるように規制される。
この場合、エンジンのインテークマニホールド1の複数の吸気通路21から、複数のバルブハウジング2の入口部を経て各吸気通路22に流入した吸気流は、殆どバルブハウジング2のハウジング上壁部の通路壁面と吸気流制御バルブ3のバルブ上端面との間の隙間(開口部34)を通過して、複数のバルブハウジング2の出口部から吸気ポートの上層部内に導入され、吸気ポートの上層部の天壁面に沿って流れる。そして、吸気ポートの上層部の天壁面に沿って流れる吸気流は、吸気ポートの吸気弁口から燃焼室内に供給される。このとき、エンジンの各気筒毎の燃焼室内においてタンブル流が発生するため、エンジン始動時またはアイドル運転時における燃焼室内での燃焼効率が向上し、燃費やエミッション(例えばHC低減効果)等が改善される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)においては、アルミハウジング9のオイルシール保持部44およびオイルシール11の径方向の外径側(外周側)に、インテークマニホールド1のハウジング嵌合部26とアルミハウジング9のオイルシール保持部44との間の気密を確保するための円環状のOリング12を配置している。また、オイルシール11およびOリング12を、ベアリング7よりも回転軸方向のバルブ側(吸気通路側)に設置することにより、仮にベアリング7よりもバルブ側に対して回転軸方向の逆側のアルミハウジング9に欠陥穴(鋳造巣、引け巣)等が生じたりして不健全な状態が発生した場合であっても、オイルシール11およびOリング12によって吸気通路21、22の気密性を容易に確保することが可能となるので、吸気通路21、22を流れる吸入空気が外部に洩れる(気密洩れが発生する)ことはない。
したがって、アルミハウジング9が不健全な状態となり、インテークマニホールド1の内部に形成される吸気通路21、22の気密性を損ねるのを防ぐことができるので、ロバスト性(アルミハウジング9のでき具合に対する気密性の確保のし易さ)を向上することができる。
[変形例]
本実施例では、吸気渦流発生装置を、エンジンの各気筒毎の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための縦方向の吸気渦流(タンブル流)の生成が可能となるように構成したが、吸気渦流発生装置を、エンジンの各気筒毎の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための横方向の吸気渦流(スワール流)の生成が可能となるように構成しても良い。また、吸気渦流発生装置を、エンジンの燃焼を促進させるためのスキッシュ渦の生成が可能となるように構成しても良い。
本実施例では、本発明を、内燃機関の吸気渦流発生装置に適用しているが、本発明を、スロットル制御装置や、内燃機関の吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変装置に適用しても良い。
本実施例では、吸気流制御バルブ3のバルブ軸31を駆動するアクチュエータを、電動モータおよび動力伝達機構(例えば歯車減速機構等)によって構成したが、バルブの軸を駆動するアクチュエータを、モータのみによって構成しても良い。なお、バルブを開弁作動方向または閉弁作動方向に付勢するスプリング等のバルブ付勢手段を設置しても設置しなくても構わない。
また、吸気管またはインテークマニホールド1等のケーシング内部に形成される吸気通路に設置されたバルブを有し、内燃機関の燃焼室に吸い込まれる吸入空気(吸気)を制御する吸気制御弁として、本実施例のTCV(タンブル流制御弁)の代わりに、スロットルボディ内部に形成される吸気通路に設置されたスロットルバルブを有し、内燃機関の燃焼室に吸い込まれる吸入空気(吸気)の流量を制御する吸気流量制御弁、ハウジング内部に形成される吸気通路に設置されたアイドル回転速度制御バルブを有し、スロットルバルブを迂回する吸入空気(吸気)の流量を制御する吸気流量制御弁等を用いても良い。
また、ケーシングと吸気制御バルブとによって構成される吸気制御弁として、吸気流制御弁または吸気流量制御弁の代わりに、吸気通路開閉弁、吸気通路切替弁、吸気圧力制御弁を用いても良い。また、吸気制御弁を、タンブル流制御弁(実施例1)やスワール流制御弁等の吸気流制御弁、内燃機関の吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変弁等に適用しても良い。また、内燃機関として、ディーゼルエンジンを用いても良い。また、内燃機関として、多気筒エンジンだけでなく、単気筒エンジンを用いても良い。
本実施例では、1個のバルブハウジング2の内部に1個の吸気流制御バルブ3を開閉自在に組み込んだバルブユニット(カートリッジ)を、ケーシングとしてのインテークマニホールド1の内部にピンロッド5の回転軸方向に一定の間隔で複数配置した多連一体型のバルブ開閉装置(吸気通路開閉装置)を採用しているが、ケーシング(その他の吸気管またはエンジンヘッドカバーまたはシリンダヘッド)の内部にシャフトの回転軸方向に一定の間隔で複数のバルブを直接配置した多連一体型のバルブ開閉装置(吸気通路開閉装置)を採用しても良い。この場合には、バルブハウジング2を廃止できる。
本実施例では、オイルシール(第1シール部材)11およびOリング(第2シール部材)12を、ベアリング(軸受け部材)7よりも回転軸方向のバルブ側(吸気通路側)に設置しているが、2つの第1、第2シール部材を、軸受け部材よりも回転軸方向のバルブ側(吸気通路側)に対して逆側(アクチュエータ側)に設置しても良い。
吸気渦流発生装置を示した断面図である(実施例1)。 (a)は吸気流制御バルブの全閉位置を示した断面図で、(b)は吸気流制御バルブの全開位置を示した断面図である(実施例1)。 バルブユニット(カートリッジ)を示した断面図である(実施例1)。 インテークマニホールドのシャフト支持構造を示した断面図である(従来の技術)。
符号の説明
1 インテークマニホールド(ケーシング)
2 バルブハウジング
3 吸気流制御バルブ
4 ベアリング
5 ピンロッド(回転軸)
6 ジョイントシャフト(回転軸、シャフト)
7 ベアリング(軸受け部材、ボールベアリング)
9 アルミハウジング(ハウジング)
11 オイルシール(第1シール部材)
12 Oリング(第2シール部材、ガスケット)
24 インテークマニホールドのシャフト貫通孔(貫通孔)
26 インテークマニホールドのハウジング嵌合部(嵌合部)
44 アルミハウジングのオイルシール保持部(筒部)

Claims (3)

  1. (a)内燃機関の燃焼室に吸入空気を供給するための吸気通路、およびこの吸気通路の側方に形成された貫通孔を有するケーシングと、
    (b)このケーシングの内部に収容されて、前記吸気通路を開閉するバルブと、
    (c)このバルブを支持固定すると共に、少なくとも一端部が前記貫通孔を貫通して前記ケーシングの側面より突き出した回転軸と、
    (d)前記ケーシングの側面に組み付けられて、前記回転軸の径方向変位を規制するハウジングと、
    (e)前記回転軸の周囲を周方向に取り囲むように配置されて、前記回転軸と前記ハウジングとの間の気密を確保するための環状の第1シール部材と、
    (f)この第1シール部材の外周側に配置されて、前記ケーシングと前記ハウジングとの間の気密を確保するための環状の第2シール部材と、
    (g)前記回転軸と前記ハウジングとの間に介在して前記回転軸を回転自在に軸支する軸受け部材と
    を備え、
    前記ケーシングは、樹脂材料によって形成されており、
    前記ハウジングは、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金、あるいはマグネシウムを主成分とするマグネシウム合金よりなるダイカストによって形成されており、
    前記第1シール部材および前記第2シール部材は、前記軸受け部材よりも回転軸方向のバルブ側に設置されていることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記ハウジングは、前記回転軸の周囲を周方向に取り囲むように配置された筒部を有し、
    前記第1シール部材は、前記回転軸の外周と前記ハウジングの筒部の内周との間に装着されていることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の吸気制御装置において、
    前記ケーシングは、前記ハウジングの筒部が嵌め込まれる嵌合部を有し、
    前記第2シール部材は、前記ケーシングの嵌合部の内周と前記ハウジングの筒部の外周との間に装着されていることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
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