JP4821371B2 - インクカートリッジ、インク情報制御システム及び電子機器 - Google Patents
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さらに、従来技術においては、インク情報を検出する検出手段とインク情報を記憶する記憶手段とがそれぞれ独立したシステムで本体機器を介してインク検出情報を記憶手段に記憶させるシステムとなっていることが多く、双方の情報を統合し、例えば本体にセットしない状態で機能させることができないなど簡便で詳細な情報管理は難しいものとなっていた。
さらに、インクカートリッジ側に管理検出機能を持たせたことにより、電子機器本体側の配線数が減り、構造を簡易なものとすることができる。そのため、電子機器本体の設計レイアウトの自由度向上を実現することができるとともに、作業工程の削減によるコストダウンを図ることも可能である。
この構成によれば、検出手段、情報授受手段、制御手段及び記憶手段を統合して一体型の半導体装置としたことにより、インクカートリッジに組み込む際にも手間が掛からず製造が容易となるとともに製造コストが削減できる。
この構成によれば、検出手段が、インクに接触する接液電極で構成されていることから、インクの情報を簡易な構成で正確且つ確実に検出することができる。
この構成によれば、検出手段を収容部内に露出させるようにして設けることで、インクに直接接することになり、収容部内のインクの情報(残量等)を確実に検出することができる。また、検出手段以外の半導体装置の他の部分をインクカートリッジ内に埋設させることにより、他の部分に形成された能動素子に対するインクのダメージを阻止することができる。また、不用意なインク液漏れを防止できれば、ユーザー満足度も向上する。
この構成によれば、情報授受手段としてアンテナを用いることで電子機器本体とインクカートリッジとの間の無線伝送が可能となり、インクカートリッジが電子機器本体にセットされていない状態であっても、記憶手段の内容情報の参照や該記憶手段への書き込み等を非接触で容易に行うことができる。これにより、従来のように電子機器本体とインクカートリッジとの機械的接点が心配される虞がなくなるので、信頼性が向上する。このように、非接触で情報の授受を行うことにより、情報管理コストを削減することが可能となる。また、通信信頼性向上により、ユーザー満足度も向上する。
このシステムによれば、記憶手段及び検出手段が同一のシステムとなっているので、双方の情報を統合した情報管理が実現できる。例えば、インク残量情報、インク有無情報、インク充填の有無、インクの充填日、インクの終了日及びインク充填回数など、インクに関する詳細な情報を一括管理することができる。また、システムが一つになったことにより、システムが簡略化され、管理コストの上昇を抑えることが可能となった。さらに、インク情報をもとにして、インクの誤充填を防止できるとともに電子機器の異常等を検出することも可能となるので、印字品質の向上に繋がる。このように、きめ細かい情報管理が行えるとユーザーに有益な情報をユーザーにきめ細かく伝達するシステムを組むことができる。
この構成によれば、上記したようなインクの情報を確実に検出、管理することができるため、例えば、インクカートリッジの適正な交換時期を決定することができる。そのため、インクを余すことなくインクカートリッジを交換することができるので、カートリッジの交換サイクルが延長され、ユーザーのコストダウンを図ることができる。インクの詳細な情報管理を実現することにより、効率的で無駄のないインクカートリッジのリサイクルが可能となる。このことは、ユーザー側にとってのサービスに欠かすことのできない機能となり得る。また、例えば、インク充填回数の情報から、カートリッジのリサイクル回数を決定することができるなど、ユーザーだけでなく、生産者側にとっても有益な情報となる。よって、高信頼性、高品質の製品を提供することができる。
図1は、本実施形態におけるインク情報システムのブロック図を示すものであり、この図において符号1は、インクカートリッジである。このインクカートリッジ1は、後述する、第1のアンテナ20(情報授受手段)を備えたプリンタ本体21(電子機器本体)に装着される。
なお、記憶手段6として、EEPROMではなく、Flush MEMORY等他の記憶素子を用いてもよい。
制御手段は、検出手段7、記憶手段6及び第2のアンテナ8を一括制御するコントローラ5からなるもので、例えば、検出手段7により検出された検出信号に基づいて記憶手段6のインク情報の書き換えを行い、プリンタ本体21側から第2のアンテナ8に送られてきた信号に基づいて記憶手段6のインク情報の書き換えを行うとともに、記憶手段6に格納されているインク情報を第2のアンテナ8からプリンタ本体21へと伝達できるように構成されている。
プリンタ本体21は、上記インクカートリッジ1を着脱可能に複数備えるもので、上述したように、インクカートリッジ1に設けられている第2のアンテナ8と通信を行う第1のアンテナ20を有して構成されている。このプリンタ本体21は、各インクカートリッジ1からのインクの供給を受ける記録ヘッドと、記録用紙16を記録ヘッドに対して相対的に移送させる紙送り手段と、を備えており、印刷データに基づいて記録ヘッドを移動させながら記録用紙16にインクを吐出させることで記録を行うものである。そして、インクカートリッジ1から吐出されるインク滴をカウントして、インクの消費量からインクの残量を算出する吐出液滴カウンタ部(不図示)をさらに備えて構成されているものとする。
本実施例では、第2のアンテナ8と接液電極10,10が半導体装置4上に一体に形成されたシステムについて説明してきたが、例えば、さらにアンテナ単体の性能を向上させたい場合は、本半導体装置4を高性能な別体のアンテナ上に実装した一体型モジュール構造のシステムであっても良く、また中継用のアンテナと一体型モジュール構造のシステムであっても良い。
次に、インク情報制御システムについて説明する。
本実施形態のインク情報制御システムは、複数のインクカートリッジ1と、これら複数のインクカートリッジ1を備えるとともに、各インクカートリッジ1の記憶手段6に格納されているインク情報を取得するための第1のアンテナ20を有するインクジェット方式のプリンタ本体21と、を備えている。
このように、接液電極10,10間の通電状態を検知することでインクタンク2内のインクの有無を確認し、インクカートリッジ1の使用可否を判定する。
次に、本発明に係るインクジェット式プリンタ30(電子機器)の主要構成について、図3に示す実施の形態に基づいて説明する。このインクジェット式プリンタ30は、プリンタ本体21に複数のインクカートリッジ1を着脱可能に備えたプリンタであって、上述したインク情報制御システムを有するものである。
図3において符号31はキャリッジであり、このキャリッジ31は、キャリッジモータ32により駆動されるタイミングベルト33を介し、ガイドロッド34に案内されてプラテン35の軸方向に往復移動されるように構成されている。
そして、インクカートリッジ1内のインクが消費されると、プリンタ本体21に設けられた表示部やコンピュータにインクカートリッジ1の交換の表示がなされる。
また、以上の本実施例によれば、通信手段を無線とした例を説明してきたが、本発明の本質はインクの残量検出手段と記憶手段、制御手段が一体のシステムで組まれている所にあるので、通信手段が無線でない、接続ピン等を用いた有線であってもまったく構わない。
Claims (4)
- 第1のアンテナを備えた電子機器本体に用いられるインクカートリッジであって、
インクを収容する収容部を有するインクカートリッジ筐体と、
前記収容部内に露出するようにして前記インクカートリッジ筐体に設けられた前記インクの残量を検出する検出手段と、
前記電子機器本体側の前記第1のアンテナとの間で情報の授受を行う第2のアンテナと、
前記インクの情報を記憶する記憶手段と、
前記検出手段、前記第2のアンテナ及び前記記憶手段を制御する制御手段と、を有し、
前記検出手段は、前記インクを通じて通電する一対の接液電極によって構成されているとともに、前記一対の接液電極が前記収容部の底面に沿って設けられ、
前記記憶手段には、前記電子機器本体側から前記第1のアンテナを介して取得するインク情報と、前記検出手段から得られるインク情報とが統合して記憶され、
前記制御手段は、前記検出手段から得られるインク情報を前記第1のアンテナを介して取得するインク情報より優先して制御し、
前記検出手段、前記第2のアンテナ、前記制御手段及び前記記憶手段が同一の半導体装置に設けられ、
前記インクカートリッジ筐体内に前記半導体装置が射出成形により一体に組み込まれており、前記検出手段以外の前記半導体装置の他の部分が前記インクカートリッジ筐体に埋設されていることを特徴とするインクカートリッジ。 - 前記収容部の壁部に、深さ方向に沿って所定の間隔をおいて前記一対の接液電極が並ぶように連設されていることを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
- 上記請求項1又は2に記載のインクカートリッジと、
前記第1のアンテナを備えた電子機器本体と、を備えることを特徴とするインク情報制御システム。 - 上記請求項3記載のインク情報制御システムを備えたことを特徴とする電子機器。
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