JP4820999B2 - 標的分子のセンサー素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板上に形成された金属酸化物膜に、標的分子に相補的な結合部位を有するセンサー素子およびその製造方法に関するものである。
標的分子を特異的に認識できる人工レセプター合成法の1つとして、モレキュラーインプリンティング法(MI法)が知られている(非特許文献1参照)。MI法とは、認識対象である分子(標的分子)を鋳型として、その標的分子に選択性のある結合部位を人工的に材料中に構築する方法である。
従来のMI法は、標的分子と機能性モノマー(標的分子に対して特異的に相互作用する部位とビニル基などの重合可能な官能基とを持つ分子)とを架橋剤とともにラジカル重合させ、標的分子をポリマー内から除去することによって、標的分子に対して相補的な結合部位をポリマー内に構築するものである。このようにして合成されたポリマーはモレキュラーインプリントポリマー(MIP)と呼ばれる。
MIPによって認識される標的分子としては、除草剤、薬物、殺虫剤、タンパク質やペプチド、コレステロール、染料、炭水化物などが報告されており、MIPは標的分子認識技術として有用であることが示されている。
近年、有機ポリマーではなく、基板上の無機酸化物薄膜に標的分子の鋳型を形成し、これを標的分子のセンサー素子として利用する試みが行われている。無機構造体は有機ポリマーと比較して安定であるという利点を有しているからである。
例えば、非特許文献2には、水晶振動子表面に液相析出法(Liquid Phase Deposition method, LPD法)を用いてL−グルタミン酸分子の鋳型を有する酸化チタン膜を形成し、L−グルタミン酸分子の分子認識ができたことが報告されている。
蒲池幹治、遠藤剛監修者、『ラジカル重合ハンドブック』(1999)エヌティーエス Liang, F.; Yongjun, L.; Jiming, H. Langmuir 2004, 20, 1786-1790
しかしながら、上記非特許文献2に記載の発明は、水晶振動子基板上に形成されたL−グルタミン酸分子の鋳型を有する膜が酸化チタンのみからなるものである。それゆえ、標的分子との相互作用は酸化チタンの持つ性質のみを利用するものであり、適用できる標的分子の種類が限られる。すなわち、非特許文献2に記載の発明は、LPD法により形成された酸化チタン膜が標的分子のセンサーとして利用できる可能性を示したにすぎず、標的分子センサーとして実用的なものであるとは言えない。
LPD法により形成される金属酸化物膜を標的分子の分子認識に利用し、これを実用的なレベルに高めるには、適用可能な標的分子の種類を大幅に増加させる必要がある。また、標的分子に対する選択性を向上させるための改良も必要である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、MI法とLPD法とを組み合わせて得られる標的分子のセンサー素子において、多種類の分子を標的分子として適用でき、選択性、感度、再現性等に関してより実用的なセンサー素子およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、液相析出法により基板上に金属酸化物膜を形成する際に、液相析出法の反応溶液にポリイオン化合物を含有させることにより、得られる金属酸化物膜の物性が変化し、標的分子に対する選択性が大幅に向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る標的分子のセンサー素子は、基板上に液相析出法により形成された金属酸化物膜を有する標的分子のセンサー素子であって、当該金属酸化物膜は標的分子に相補的な結合部位を有し、さらに、当該金属酸化物膜はポリイオン化合物を含有することを特徴としている。
上記金属酸化物膜は、ナノ粒子のディンプル状空孔を有し、当該空孔内部に標的分子に相補的な結合部位を有することが好ましい。
本発明に係る標的分子のセンサー素子において、表面プラズモン共鳴、局在プラズモン共鳴、水晶振動子センサーおよび電気化学的方法から選択される方法により、標的分子との結合を検出することが好ましい。
本発明に係る標的分子のセンサー素子の製造方法は、標的分子およびポリイオン化合物を含有する反応溶液を用いて液相析出法により基板上に金属酸化物膜を形成する工程;および金属酸化物膜から標的分子を除去する工程を包含することを特徴としている。
また、本発明に係る標的分子のセンサー素子の製造方法は、標的分子で修飾されたナノ粒子を製造する工程;得られた標的分子修飾ナノ粒子を基板上に最密充填的に並べる工程;ポリイオン化合物を含有する反応溶液を用いて液相析出法により基板上に金属酸化物膜を形成する工程;および金属酸化物膜から標的分子修飾ナノ粒子を除去する工程を包含することを特徴としている。
本発明に係る標的分子のセンサーアレイは、基板上に複数の分離した区画を有し、各区画には標的分子に相補的な結合部位を有する金属酸化物膜が液相析出法により形成されており、区画ごとに標的分子が異なることを特徴としている。
本発明に係る標的分子のセンサーアレイにおいて、上記金属酸化物膜は、ナノ粒子のディンプル状空孔を有し、当該空孔内部に標的分子に相補的な結合部位を有することが好ましい。
本発明に係る標的分子のセンサー素子は、標的分子に対する高い選択性を有するという効果を奏する。また、種々の検出手段を適用することが可能であるため、多種の物理・化学センシングデバイスと組み合わせることができるという効果を奏する。
本発明に係る標的分子のセンサーアレイは、複数の標的分子を同時に、かつ、網羅的に検出できるという効果を奏する。
〔標的分子のセンサー素子〕
本発明に係る標的分子のセンサー素子は、基板上に液相析出法により形成された金属酸化物膜を有する標的分子のセンサー素子であって、当該金属酸化物膜は標的分子に相補的な結合部位を有し、さらに、当該金属酸化物膜はポリイオン化合物を含有するものであればよい。
本明細書において「標的分子のセンサー素子」とは、標的分子を選択的に認識し、結合する機能とその結合情報を何らかの信号に変換して標的分子の結合の度合いを計測できる機能を併せもつ素子が意図される。
本発明に係る標的分子のセンサー素子は、金属酸化物膜の製膜法の1種である液相析出法(Liquid Phase Deposition method, LPD法)とモレキュラーインプリンティング法(MI法)とを組み合わせることにより得ることができる。MI法は、上述のように、認識対象である分子(標的分子)を鋳型として、その標的分子に選択性のある結合部位を人工的に材料中に構築する方法である。
LPD法は水溶液中における金属フルオロ錯体の加水分解平衡反応を利用した酸化物薄膜を水溶液から基板上に直接合成する方法であり、反応の概要は、以下の化学反応式で表すことができる。
上記の式(1)で示される水溶液中での金属フルオロ錯体の加水分解平行反応(配位子交換反応)が主反応である。この反応系にフッ化イオンと容易に反応し、より安定な化合物を生成するホウ酸や金属アルミニウム(フッ素捕捉剤)を添加することにより、系中の遊離のフッ素イオンとより安定な錯イオンを形成させ(式(2)または式(3))、式(1)の平衡反応系を酸化物析出側ヘシフトさせる。
LPD法は、製膜技術として以下のような多くの利点を有する
1) 大気中での反応であり、高真空・高温等の環境が不要である。
2) 反応主の平均自由行程が非常に低く、基板追従性がよい。大面積化も容易である。
3) 薄膜材料への組成制御が比較的容易である。
4) 製膜後の加熱焼成処理の必要がない。
液相析出法により合成可能な金属酸化物は多岐にわたり、これまでにSiO、TiO、V(VO)、SnOなどのほか、それらの複合薄膜、金属微粒子含有TiOなどが合成されている。また、LPD法により製膜する際に用いる反応溶液や製膜の手順については従来公知の方法を適用すればよい。例えば、「日本学術振興会フッ素化学第155委員会(2004)『フッ素化学入門―先端テクノロジーに果すフッ素化学の役割』三共出版」、「日本化学会(2004)『第5版実験化学講座27「機能性材料」』丸善」などに記載されている。
本発明に係る金属酸化物膜にはポリイオン化合物が含有されている。本明細書において「ポリイオン化合物」とは、多数のイオン性残基を含むオリゴマーまたはポリマーが意図される。本発明に好適に用いられるポリイオン化合物としては、例えば、ポリリジンなどの塩基性ポリアミノ酸、ポリアミン、塩基性タンパク質などのプラス荷電を持つ生体高分子などの塩基性ポリイオン化合物、ポリカルボン酸、ポリスルホン酸、ポリリン酸、DNAやRNA、酸性タンパク質などのマイナス荷電をもつ生体高分子などの酸性ポリイオン化合物を挙げることができる。
塩基性ポリイオン化合物は標的が酸性分子であるときに用いられ、酸性ポリイオンは標的が塩基性分子のときに用いられる。標的分子は特に限定されず、薬剤等の低分子化合物からタンパク質などの高分子化合物まで広範囲の分子を標的分子として適用し得る。
本発明に係る標的分子のセンサー素子に用いられる基板は、その表面にLPD法により金属酸化物膜を形成できるものであればよい。また、用いる検出手段に応じて適宜基板を選択することが好ましい。例えば、表面プラズモン共鳴(SPR)法に適用する場合はSPR用の金基板を用いることが好ましく、局在プラズモン共鳴(LSPR)法に適用する場合は光導波路を用いることが好ましく、水晶振動子センサーに適用する場合は水晶振動子を基板とすることが好ましく、電気化学的方法による検出に適用する場合は電極となる金属基板(例えば、金基板)を用いることが好ましい。
また、LPD法により基板上に形成される金属酸化物膜の種類としては、本発明に係る標的分子のセンサー素子を電気化学的方法による検出に適用する場合は、導電性を有する金属酸化物膜(例えば、酸化スズ、インジウム含有酸化物など)であることを要するが、それ以外の検出手段に適用する場合は特に限定されない。例えば、酸化チタンや酸化ケイ素を好適に用いることができる。
ここで、表面プラズモン共鳴(SPR)とは、特定の波長の光を特定の角度から当てると、金属の薄膜表面で、光子のエネルギーが金属表面の電子に吸収されて反射されなくなる現象のことで、生体高分子の相互作用の計測に使用されている。例えば、BIACORE社製のSPR測定装置などを用いて測定することができる。
局在プラズモン共鳴(LSPR)とは、試料表面への入射光(電磁波)によって金属薄膜内の自由電子が振動し生じた分極を打ち消すために生じる電場が入射光と起こす共鳴現象であり、入射光は著しく吸収されるため、微小領域のわずかな物質でも検知可能な手法である。
水晶振動子センサーとは、水晶振動子の表面に物質が結合すると振動数が変化することを利用して、分子の結合を測定するものである。
電気化学的方法とは、センサー素子に標的分子が結合したときの電流、電圧、インピーダンス、コンダクタンスなどの変化を測定するものである。
LPD法により基板上に形成される金属酸化物膜に、標的分子に相補的な結合部位を設けるためには、標的分子を添加したLPD法の反応溶液を用いて基板上に金属酸化物膜を形成し、その後金属酸化物膜から標的分子を除去する方法を用いることができる。また、予め標的分子をナノ粒子などの支持体に結合させ、得られた支持体を基板表面に固定化した後、LPD法により金属酸化物膜を形成し、その後金属酸化物膜から標的分子が結合した支持体を除去する方法を用いてもよい。
以下、本発明に係る標的分子のセンサー素子の製造方法について説明する。
標的分子を添加したLPD法の反応溶液を用いてセンサー素子を製造する場合、LPD法の反応溶液としては従来公知の組成の反応溶液を用い、これに標的分子とポリイオン化合物を添加したものを反応溶液として用いればよい。反応溶液中の標的分子およびポリイオン化合物の量比は、標的分子の持つイオンの数に対して少なくとも同程度以上のイオン数となるようなポリイオン化合物量が好ましいが、限定されない。用いる標的分子およびポリイオン化合物に応じて、適宜最適な量比を決定すればよい。例えば、本発明者らは、標的分子としてペプシンを用い、ポリイオン化合物としてポリ−L−リジンを用いた場合、後述の実施例に記載の組成のLPD反応溶液を用いてペプシンと相補的な結合部位を有する酸化チタン膜を形成している。
この反応溶液に基板を浸漬し、基板表面に金属酸化物を析出させ膜を形成する。浸漬時間(反応時間)が長くなるほど膜が厚くなる。膜の厚みは、標的分子1分子の分子径程度が好ましい。したがって、用いた標的分子に応じて適度の膜厚となるよう浸漬時間を適宜調整することが必要である。標的分子の分子径より膜の厚みが厚くなりすぎると、膜から標的分子を除去することが困難となる。膜の厚さと浸漬時間との関係は反応溶液の組成や反応温度等の条件により異なるので、事前に検討しておくことが好ましい。膜厚は、例えば、QCM(Quarts Crystal Microbalance)で測定することができる。
反応温度は、室温で行うことができる。標的分子が不安定な物質である場合は、低温で行うことが好ましい。
基板上に形成された金属酸化物膜から標的分子を除去する方法としては、例えば、製膜直後に金属酸化物膜の表面を純水で洗浄する方法を用いることができる。また、例えば、SPR法で標的分子の存在を検出する場合、標的分子の残存しているセンサー素子をSPR装置にセットし、10mMホウ酸バッファー(pH8.5、1M NaCl含有)などの洗浄用バッファーでSPRのベースラインが安定するまで洗浄することにより、膜上の標的分子を除去することができる。
標的分子を結合させた支持体を基板表面に並べて固定化した後にLPD法により製膜する方法を用いてセンサー素子を製造する場合は、以下のように行うことができる。なお、この製造方法の概略を図4に示す。
まず、用いる支持体としては、ナノサイズのパーティクル(ナノ粒子)が好ましい。ナノ粒子を用いることにより、基板上に高密度に標的分子と相補的な結合部位を設けることが可能となる。また、後述するセンサーアレイのように狭い領域に多数の結合部位を設ける場合にも適している。また、ナノ粒子は、ほぼ溶液と同様に扱えるので、アレイヤーなどを使って基板にパターニングしやすく、一般的に充填密度を70%〜80%まで上げることが容易であるため、反応面積もしくは空隙率を上げ局所場反応を促進させるために適した材料である。
ナノ粒子としては例えばポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどの有機ナノ粒子、シリカナノ粒子などの無機ナノ粒子などを好適に用いることができる。また、ナノ粒子の粒子径は十数nm〜数μmが好ましく、より好ましくは70nm〜800nmである。ナノ粒子は市販品を好適に用いることができる。
ナノ粒子に標的分子を結合させる方法としては、例えばカルボン酸で修飾されたナノ粒子を用い、標的分子のアミノ基または標的分子に導入したアミノ基と縮合する方法を挙げることができる。これにより、標的分子で修飾されたナノ粒子を製造できる。また、アミノ基で修飾されたナノ粒子に標的分子のカルボン酸または標的分子に導入されたカルボン酸を縮合させてもよい。これらの縮合方法以外にも、従来公知の縮合方法(例えば、チオールとマレイミドとの組合せなど)が好適に用いられる。
例えば、本発明者らは、除草剤のアトラジンを標的分子としてカルボン酸修飾スチレンナノ粒子とアミノ基を修飾したアトラジンを縮合させることで、アトラジンを表面に修飾したナノ粒子を合成している。
具体的には、図5に示したように、まずアトラジンに対しアミノ基の導入を行い、化合物1(6-(2-Aminoethoxy)-N2-ethyl-N4-isopropyl-[1,3,5]triazine-2,4-diamine)の合成を行う。アトラジン 1.08 g (5 mmol)、2−アミノエタノール 1.8 ml (30 mmol)、NaCO3 5.3 g (50 mmol)をアセトニトリル400 mlに溶解させ、95℃にて還流する。TLC(展開層;シリカゲル、展開溶媒;クロロホルム:メタノール=95:5)で反応の進行具合を確認しながら、原料のスポットがほとんど見えなくなるまで還流を続ける。この場合は、約40時間の還流で原料のスポットがほとんど見えなくなる。その後、溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(展開層;シリカゲル、展開溶媒;クロロホルム〜クロロホルム:メタノール=9:1)にて精製を行い、無色半透明な粘性の液体を得ることができる。確認は1H-NMR、ESI-MSにて行うことができる。
カルボン酸修飾スチレンナノ粒子と上記化合物1との縮合は、図6に示すように行えばよい。
また、カルボン酸修飾シリカゲル(図7参照)と化合物1との縮合を行う場合は、例えば以下のように行うことができる。すなわち、COOH-silica gel(82.97mg, カルボキシル基100 μmol)、化合物1(37.32 mg, 155 μmol)、トリエチルアミン(10.119 mg, 100 μmol)をメタノール5mlに溶解し、0℃で攪拌しながらメタノール5mlに溶解したEDC(19.17 mg, 100 μmol)を加え、そのまま1時間、さらに室温で24時間攪拌する。溶液を濾過して白色固体を得、当該白色固体をメタノールにて洗浄し、真空乾燥を行う。目的のアトラジン修飾シリカゲルが得られたか否かは、元素分析を行うことで確認えきる。
なお、同様の方法で、カルボン酸修飾スチレンナノ粒子と化合物1との縮合を行うことができる。
続いて、得られた標的分子修飾ナノ粒子を基板上に最密充填的に並べる。「最密充填的」とは、ナノ粒子を隙間なく最も高密度に配置することを意味するが、厳密に隙間なく配置されていることを要件とするものではない。一見して隙間なく配置されている状態であると認識できる場合には「最密充填的」と解される。また、ナノ粒子は基板表面の全領域に最密充填的に配置されていることを要するものではなく、基板上の一部の領域に配置されていてもよい。
ナノ粒子を基板上に最密充填的に並べる方法としては、例えば、図8に示すように、ナノ粒子を単分散させた懸濁液を調製し、そこに基板を垂直に吊るし、乾燥機中に2〜3日間静置して水分を蒸発させる方法が挙げられる。これにより基板上にナノ粒子が最密充填的に固定化される。
次に、ナノ粒子が固定化された基板に対してLPD法により金属酸化物膜を形成する。この際、LPD反応溶液にはポリイオン化合物が添加されている。ポリイオン化合部の濃度については上述のとおりである。また、膜の厚みはナノ粒子の直径未満であることが好ましい。
本発明者らは、予備的な実験として、ポリイオン化合物を含有しない酸化スズ膜を、上記アトラジン修飾ナノ粒子を最密充填的に固定化した金電極上にLPD法により形成させることを試みている。
まず、酸化スズの母液は次のように調製している。すなわち、フッ化第一スズ(SnF2)28 g(179 mmol)をイオン交換水400 mlに溶解した後、30%過酸化水素水15.05 mlを一滴ずつ加え(熱が発生するため、ドラフト内で調製)、そのまま室温になるまで攪拌し続ける。生じた沈殿を遠心分離(10,000 rpm、5 分間)によって回収する。沈殿中に過酸化水素が残存していると、酸化物薄膜がうまく析出しないため、イオン交換水でよく洗う。この作業を5回繰り返す。ここまでの過程を下式に表す。
この沈殿をフッ化水素酸水溶液(48%)に溶解し、ICP(Inductively Coupled Plasma)分光分析(波誘導結合高周波プラズマ分光分析)によってSn4+ 濃度を定量する。最終的に純水を加え、[F] 1.5 M, [Sn4+] 250 mM水溶液(酸化スズ母液)を400 ml得ることができる(本発明者らの実験では収率60.47 %)。
反応溶液は、以下のように調製すればよい。すなわち、上記により作成した酸化スズ母液と0.5 M ホウ酸水溶液と純水を混ぜることで、[Sn4+] 25 mM+[H3BO3] 150 mM水溶液を調製(例:酸化スズ母液25 mL + ホウ酸母液75 mL + 純水150 mL)し、反応溶液とすることができる。反応溶液としての適否は、例えば、アセトン、純水にて洗浄した後脱脂を行ったガラス基板を、反応溶液に6〜24時間浸漬し、表面に酸化スズ膜が形成することを確認すればよい。
本発明者らは、具体的には、超音波洗浄器を用いて単分散させたアトラジン修飾スチレンナノ粒子(粒径214nm)の0.05 wt%懸濁液(スチレンナノ粒子+純水)に、前処理を行った基板(金電極)を垂直に吊るし、乾燥機(40℃、強制対流方式)中に2〜3日間静置して水分を蒸発させることでスチレンナノ粒子を基板上に並べ、その後、上記のLPD法の反応溶液([Sn4+] 25 mM+[H3BO3] 150 mM水溶液)に4〜12時間浸漬して、酸化スズ膜を形成させている。
金属酸化物膜から標的分子修飾ナノ粒子を除去する方法としては、焼成する方法、クロロホルムなどの有機溶媒に浸漬しで有機ナノ粒子を溶解する方法、フッ化水素酸水溶液などにより無機ナノ粒子を溶解する方法(Takeoka, Y.; Watanabe, M. Langmuir 2003, 19, 9554-9557)などを挙げることができる。具体的には、アルゴン雰囲気下または空気雰囲気下において400℃にて1時間焼成、または、ジクロロメタン、クロロホルム等に浸漬し48時間攪拌することで標的分子修飾ナノ粒子を金属酸化物膜から除去することができる。これにより、ナノ粒子のディンプル状空孔を有し、当該空孔内部に標的分子に相補的な結合部位を有する金属酸化物膜を備える標的分子のセンサー素子を製造することができる。
上述の、本発明者らによる予備的な実験においては、アルゴン雰囲気下400℃にて1時間焼成するか、または、クロロホルムに浸漬して48時間攪拌することで、スチレンナノ粒子を除去している。図9に焼成またはクロロホルムを用いてスチレンナノ粒子を除去した様子のSEM観察画像を示した。(1a)、(1b)、(1c)は、それぞれLPD反応溶液に4、8、12時間浸漬後、焼成した膜表面を示し、(2a)、(2b)、(2c)は、それぞれLPD反応溶液に4、8、12時間浸漬後、クロロホルムに浸漬した膜表面を示している。クロロホルムでスチレンナノ粒子を除去した方が、酸化スズ膜の結晶構造がそのまま保たれるため、焼成により除去した場合に比べて鋳型が壊れることなく形成されていることがわかる。
本発明者らは、上記により予備的に作製したポリイオン化合物を含まない酸化スズ膜を有する電気化学的センサー素子を用いて、アトラジン水溶液のCV測定を行っている。参考までにその結果を記載する。
CV測定条件は、開始電位:500 mV、終了電位:−800 mV、掃引速度:100 mV/sec、100 mM KCl中にて測定、としている。ポテンシオスタットは263Aを使用している。測定溶液は1 mMのエタノール溶液を電解質溶液に加えることで調製している。電解質溶液は10分間窒素置換を行い、濃度を変化させる度に5分間攪拌し、5分間静置した後に測定を行っている。
結果を図10に示した。(a)、(b)、(c)はそれぞれLPD反応溶液に4、8、12時間浸漬して酸化スズを成長させた電極を用いた結果である。(d)は各電極の各濃度において−800mVにおける電流値を示したグラフである。
図10に示した結果から、LPD溶液へ4、8時間浸漬し形成させたディンプル構造を持つ酸化スズ薄膜を修飾した金電極では、アトラジン濃度の増加に対する電流値の直線的な増加が観測された。しかし酸化物膜がさらに厚くなると、アトラジンの濃度増加に依存する電流値の変化が見られないことも明らかとなった。
ディンプル構造を持つ酸化スズ薄膜をK3[Fe(CN)6]水溶液のCV測定を行ったところ、酸化チタン薄膜を修飾した金電極では得られなかった可逆的な酸化還元反応のピークを検出することが出来た(図11参照)。アトラジンのCV測定の結果と合わせて考察すると、酸化スズ薄膜は不導体の酸化チタン薄膜に比べ高い導電性を持つため、一定の厚さ未満であれば電極反応を行うことができる。また酸化スズ薄膜に含まれる無機イオンは、アトラジンの検出に必要な−500mV付近にピークを持つ反応を行わない。アトラジンのCV測定を行う際は、8時間程度の浸漬時間でよいと考えられた。
〔標的分子のセンサーアレイ〕
本発明に係る標的分子のセンサーアレイは、基板上に複数の分離した区画を有し、各区画には標的分子に相補的な結合部位を有する金属酸化物膜が液相析出法により形成されており、区画ごとに標的分子が異なるものであればよい。これにより、複数の標的分子を同時に、かつ、網羅的に検出できる。
基板上の区画の数は特に限定されず、2個以上であればよい。また、区画の大きさも特に限定されず、基板の大きさと区画の数に応じて適宜選択すればよい。
本発明に係る標的分子のセンサーアレイは、製造の簡便性の観点から、各区画の金属酸化物膜はナノ粒子のディンプル状空孔を有し、当該空孔内部に標的分子に相補的な結合部位を有するものであることが好ましい。すなわち、上述の標的分子修飾ナノ粒子を用いてセンサーアレイを製造することが好ましい。
本発明に係る標的分子のセンサーアレイの製造方法としては、基本的には上述の標的分子修飾ナノ粒子を用いるセンサー素子の製造方法と同様であるが、異なる標的分子で修飾したナノ粒子を必要な種類だけ作製することを要する。また、各区画にナノ粒子を最密充填的に並べて固定化する方法としては、例えば、ナノ粒子が必要な箇所以外の基板部位にマスキングを施し、その後、Iizuka et al., Electrochimca Acta, 51, 5, 802-808 (2005)に記載の方法によって自己集積させ、最後にマスキング剤を除去する方法を用いることができる。マスキング剤としてはフォトレジスト剤やアクリル系塗料が好適であり、これらを微量分注器やインクジェットプリンタを用いて基板上に塗布してマスキングを行うことができる。なお、マスキング剤はLPD反応を行い、ポリイオン含有金属酸化物を析出させた後、除去することによって、区画毎に切り分けられた任意の形状を有するセンサーアレイが作製できる。
センサーアレイの各区画における標的分子との結合は、例えば、偏光レーザを試料に照射し、センサーアレイを配置した配列方向に基づく異方性を確認することによって検出することができる。
なお本発明は上述した各実施形態および以下の実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
〔無機酸化物薄膜を用いたSPRセンサー素子〕
(1)SPRチップの作製
SPR用金基板(BIACORE社製、Sensor Chip Au)をアルカリ脱脂した。具体的には、80℃に加熱したオルトケイ酸ナトリウム45gと水酸化ナトリウム15gとを水に溶かし1500mlに調製した水溶液に基板を10分間浸漬し、15分間水洗いした後10分間アルカリスキャット中で超音波洗浄し、再び15分間水洗いを行い、最後に蒸留水で洗浄した。
続いて、下記表1に記載の組成のLPD溶液に金基板を浸漬し、反応温度30℃で1.5時間または2.5時間反応させた後、金基板を溶液から取り出した。なお、LPD溶液は4種類を準備した。すなわち、ペプシンおよびポリ−L−リジンのいずれも添加していないもの(BA1.5)、ペプシンのみを添加したもの(IA1.5(PEP))、ポリ−L−リジンのみを添加したもの(IA2.5(PL1))、ペプシンおよびポリ−L−リジンの両方を添加したもの(IA2.5(PEPL))、である。
(2)SPRチップの再結合実験
ペプシンと膜の相互作用を評価するために、表面プラズモン共鳴(SPR)法を用いて上記(1)で作製した4種類のSPRチップの再結合実験を行った。基板をSPR装置(BIACORE社製、Biacore Q)にセットし、LPD法で形成した酸化チタン膜上に残存していると考えられているペプシンを10mMホウ酸バッファー(pH8.5, 1M NaCl)で洗浄し、SPRのベースラインが安定するまで当該ホウ酸バッファーを10μlずつ流した。このとき、ランニングバッファーには10mMクエン酸バッファーを用いた。そこに標的分子のペプシン(pepsin)、リファレンス分子としてトリプシン(trypsin)、アルブミン(Albumine)、キモトリプシン(chymotrypsin)の各種タンパク質溶液(10mM in 5mMクエン酸バッファー)をそれぞれ30μlインジェクションして、相互作用による膜の質量変化を測定した。
そして、再結合後酸化チタン膜表面上に結合したタンパク質を再生溶液で洗浄した。酸化チタン膜に対する結合量のpH依存性を検討するため、ランニングバッファーのpHを3、3.5および4の各条件で実験を行った。測定条件は、流量10μl/min、タンパク質溶液添加量30μl、温度25℃とした。
各pH条件で使用した再生溶液をそれぞれ表2(pH3)、表3(pH3.5)および表4(pH4)に示した。なお、表2〜4において、再生溶液1のみが記載されているものは、再生溶液1のみの洗浄でシグナルがベースラインに戻ったことを表し、再生溶液1および2が記載されているものは、再生溶液1で洗浄後に再生溶液2で洗浄することでシグナルがベースラインに戻ったことを表している。
また、pH3の結合量を図1に、pH3.5の結合量を図2に、pH4の結合量を図3にそれぞれ示した。なお、結合量は、タンパク質溶液を流し終わって解離後60秒の結合量を表している。
図1〜3に示された結果から、以下の事項が明らかとなった。
(a) pHが高くなるにつれて全体的に結合量が増加する。すなわち、pH依存性がある。
(b) BA1.5、IA1.5(PEP)に関してはペプシンの選択性はあまりない。
(c) IA2.5(PL1)に関してはpH3.0ではペプシンの選択性が得られたが、pH3.5、pH4.0では顕著な選択性は得られていない。
(d) IA2.5(PEPL)に関しては各pHでペプシンの選択性を示し、低pHほど顕著である。
(e) 酸化チタン薄膜と酸化チタン/ポリ−L−リジン複合膜と比較すると、物性が明らかに変化した。
本発明は、医療機器、分析機器等の製造産業に広く利用可能である。
実施例で作製されたSPRセンサー素子を用いて、pH3.0のランニングバッファーにおけるタンパク質との再結合実験結果を示すグラフである。 実施例で作製されたSPRセンサー素子を用いて、pH3.5のランニングバッファーにおけるタンパク質との再結合実験結果を示すグラフである。 実施例で作製されたSPRセンサー素子を用いて、pH4.0のランニングバッファーにおけるタンパク質との再結合実験結果を示すグラフである。 基板表面にナノサイズの空孔を有し、空孔内部に標的分子に相補的な結合部位を有する標的分子のセンサー素子の構築手順を示した図である。 アトラジンにアミノ基を導入する式を示した図である。 カルボキシル基と化合物1の縮合反応の式を示した図である。 カルボキシル基修飾シリカゲルを示した図である。 ナノ粒子を基板上に並べる様子を示した図である。 焼成またはクロロホルムにより膜表面からナノ粒子を除去した様子を示すSEM画像であり、(1a)、(1b)、(1c)は、それぞれLPD反応溶液に4、8、12時間浸漬後、焼成した膜表面を示し、(2a)、(2b)、(2c)は、それぞれLPD反応溶液に4、8、12時間浸漬後、クロロホルムに浸漬した膜表面を示す。 参考例で作製された標的分子のセンサー素子を用いてアトラジン水溶液のCV測定を行った結果を示す図であり、(a)、(b)、(c)はそれぞれLPD反応溶液に4、8、12時間浸漬して酸化スズを成長させた電極を用いた結果であり、(d)は各電極の各濃度において−800mVにおける電流値を示したグラフである。 ディンプル構造を持つ酸化スズ薄膜をK3[Fe(CN)6]水溶液のCV測定を行った結果を示すグラフであり、(a)は酸化スズ成長時間が2時間の場合、(b)は酸化スズ成長時間が4時間の場合の結果をそれぞれ示したものである。

Claims (5)

  1. 基板上に、ポリイオン化合物を含有する金属酸化物膜が、液相析出法により形成されており、当該金属酸化物膜は、モレキュラーインプリンティング法により標的分子を鋳型として構築された標的分子に相補的な結合部位を有することを特徴とする標的分子のセンサー素子。
  2. 基板上に液相析出法により形成された金属酸化物膜を有する標的分子のセンサー素子であって、
    当該金属酸化物膜は、ナノ粒子のディンプル状空孔を有し、当該空孔内部に標的分子に相補的な結合部位を有し、
    さらに、当該金属酸化物膜はポリイオン化合物を含有することを特徴とする標的分子のセンサー素子。
  3. 表面プラズモン共鳴、局在プラズモン共鳴、水晶振動子センサーおよび電気化学的方法から選択される方法により、標的分子との結合を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の標的分子のセンサー素子。
  4. 請求項1に記載の標的分子のセンサー素子の製造方法であって、
    標的分子およびポリイオン化合物を含有する反応溶液を用いて液相析出法により基板上に金属酸化物膜を形成する工程;および
    金属酸化物膜から標的分子を除去することにより金属酸化物膜に標的分子に相補的な結合部位を構築する工程
    を包含することを特徴とする標的分子のセンサー素子の製造方法。
  5. 請求項2に記載の標的分子のセンサー素子の製造方法であって、
    標的分子で修飾されたナノ粒子を製造する工程;
    得られた標的分子修飾ナノ粒子を基板上に最密充填的に並べる工程;
    ポリイオン化合物を含有する反応溶液を用いて液相析出法により基板上に金属酸化物膜を形成する工程;および
    金属酸化物膜から標的分子修飾ナノ粒子を除去する工程
    を包含することを特徴とする標的分子のセンサー素子の製造方法。
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