JP4820777B2 - 還元処理装置及び還元処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、亜鉛含有酸化鉄又は酸化亜鉛又は酸化鉄を還元処理する装置及び還元処理する方法に関する。
従来、還元処理装置として、製鉄ダストと無煙炭(還元材)をロータリーキルン(還元炉)に装入して還元及び塊成化、すなわち固体還元を行い、ロータリーキルンからの還元鉄を含む固体排出物をロータリークーラーに装入し、このロータリークーラーで固体排出物を搬送しながら所望の温度まで冷却する還元処理装置が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
社団法人日本金属学会編者「講座・現代の金属学製錬編第1巻 鉄鋼製錬」社団法人日本金属学会発行所、昭和60年6月25日第3刷発行、p.178−179
ここで、上記非特許文献1のものにあっては、ロータリーキルンの内壁にクリンカやダムリング等が付着物として固着し当該付着物を取り除く必要がある。そして、このような付着物を取り除く場合、一般的には、炉を立ち下げ炉内に作業者が入れる程度まで冷やし、その後、作業者が炉内に入って人手や機械により付着物を除去し、再度、還元温度まで立ち上げるため、5日程度稼動を停止する必要があり、稼働率の向上が望まれている。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、固体還元を行う還元炉の稼働率を向上できる還元処理装置及び還元処理方法を提供することを目的とする。
本発明による還元処理装置は、還元炉で、亜鉛含有酸化鉄又は酸化亜鉛又は酸化鉄、及び還元材を加熱処理して亜鉛且つ/又は酸化鉄を固体還元する還元処理装置において、還元炉から排出された排出物を搬送するための乾式搬送手段及び湿式搬送手段を各々具備し、固体還元時には還元炉から排出される固体排出物が乾式搬送手段に向かう経路を通り、炉内壁に付着する付着物を溶融除去すべく還元炉を固体還元時よりも高温の溶融温度とし還元炉から溶融排出物が排出される場合には当該溶融排出物が湿式搬送手段に向かう経路を通るように、経路を切り替えるための切替手段を備えたことを特徴としている。
また、本発明による還元処理方法は、還元炉で、亜鉛含有酸化鉄又は酸化亜鉛又は酸化鉄、及び還元材を加熱処理して亜鉛且つ/又は酸化鉄を固体還元する還元処理方法において、固体還元時には、還元炉から排出される固体排出物が、乾式搬送手段に向かう経路を通るように切替手段により経路を切り替え、炉内壁に付着する付着物を除去する際には、還元炉を固体還元時よりも高温の溶融温度にして付着物を溶融し、還元炉から排出される溶融排出物が、湿式搬送手段に向かう経路を通るように切替手段により経路を切り替えることを特徴としている。
このような還元処理装置及び還元処理方法によれば、還元炉から排出される排出物の搬送手段に向かう経路は、切替手段により切り替え可能とされ、通常の固体還元時には、還元炉から排出される鉄やカーボン等の固体排出物は切替手段により乾式搬送手段に導入され、濡れること無く乾燥状態のままで搬送され、後段の例えば製鉄プロセス等の原料として好適に利用され、一方、炉内壁に付着する付着物を除去する際には、固体還元運転を一旦止め還元炉が溶融温度にされて付着物が溶融し、還元炉から排出される溶融排出物は切替手段により湿式搬送手段に導入され、溶融排出物が乾式搬送手段に導入され当該乾式搬送手段で冷却・固化し付着物として再付着してしまうことを防止しつつ、従来のような炉の立ち下げ、一連の除去作業、再立ち上げを行うこと無く容易に付着物を還元炉から溶融除去でき稼働率を向上できる。
ここで、搬送手段としては種々のものが採用され得るが、乾式搬送手段を、密閉式搬送手段とし、湿式搬送手段を、水封式搬送手段とすると、排出物の外気との接触が遮断され、再酸化の防止が図られる。
また、密閉式搬送手段を、ロータリークーラーとし、水封式搬送手段を、水封コンベアとすると、固体還元時の固体排出物は、乾式で冷却されるため、例えば製鉄プロセス等の原料としてそのまま用いることができ、付着物除去時の溶融排出物は、湿式で冷却されるため、冷却時間の短縮化が図られる。
また、切替手段を、フラップダンパとすると、切り替えが容易にできるため、好ましい。
このように本発明によれば、固体還元を行う還元炉の稼働率を向上できる。
以下、本発明による還元処理装置及び還元処理方法の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る還元処理装置を示す構成図、図2は、図1に示す還元処理装置の右側面構成図であり、ここでは、還元処理装置は、亜鉛含有酸化鉄の還元処理装置とされている。
図1に示すように、還元処理装置100は、電炉(電気炉)の電炉ダストと還元材を導入して加熱処理するロータリーキルン(還元炉)1と、このロータリーキルン1の出口1fに連絡され、出口1fからの排出物を通過させるための経路2a,2b及び燃焼を完結させる二次燃焼室2cを有する二次燃焼塔2と、経路2a,2bからの排出物を後段に搬送するための各搬送手段3,4と、を具備して成る。
ロータリーキルン1の前段の電炉は、例えば1500〜1700°Cの炉内温度で鉄スクラップを原料として溶融し鋼を製造するものであり、この電炉からは飛灰として電炉ダストが発生する。この電炉ダストは、鉄分全体(T−Fe)の含有率が22%程度、金属鉄(M−Fe)の含有率が0.8%程度、酸化鉄の含有率が30%程度、亜鉛の含有率が30%程度であり、多くの亜鉛含有酸化鉄を含有している。
ロータリーキルン1は、円筒形状の回転胴部1aを有し水平若しくは傾斜横置きされ、その胴部1aの前端部が固定部としての前支持部1bにより閉じられていると共に回転自在に支持され、その胴部1aの後端部が固定部としての二次燃焼塔2に挿入されて回転自在に支持されている。
前支持部1bには、電炉からの電炉ダストを炉内に導入する導入ダクト1cが貫設されると共に、例えば重油等の燃料を、炉内に導入される燃焼用空気を用いて燃焼する燃料燃焼装置1dが貫設されている。この燃料燃焼装置1dは、後述の炉内の還元温度となるように、炉の立ち上げ時において炉内を予熱するためのものであり、炉内が還元温度に昇温し処理が開始されると(実運転になると)、その駆動を停止する構成とされている。また、導入ダクト1cには、還元材供給装置1eが設けられている。この還元材供給装置1eは、ロータリーキルン1の運転を停止すること無く炉内に還元材を吹き込み所定位置に供給するものである。
ここで、上記還元材供給装置1eにより供給される還元材は、ここでは、ASR(自動車由来のシュレッダーダスト)であり、自動車リサイクル法から処理が義務づけられているものである。このASRは、水素、炭化水素等の揮発分の含有率が50%程度と多く、固定炭素の含有率が4%程度と少ない。また、このASRには、比較的多くの銅が含まれている。
これらの電炉ダスト、ASRが供給されるロータリーキルン1は、炉内を還元雰囲気とすべく出口1fの排ガス中O濃度が5%−dry以下となると共に、銅の溶融を防止すべく炉の還元温度が800〜1080°Cとなるように、実運転される。この温度による運転によって、ロータリーキルン1内では、固体還元(溶融させない固体状態での還元)が行われる。
ロータリーキルン1の出口1fに連絡される二次燃焼塔2には、出口1fの上部側に二次燃焼室2cが設けられ、出口1fの下部側に、経路2a,2bが設けられている。
経路2aは、ロータリーキルン1の出口1fから排出される固体還元時の固体排出物を斜め下方且つ後方に案内するためのもので、この経路2aの下部に、乾式搬送手段であると共に密閉式搬送手段であるロータリークーラー3が設置されている。
このロータリークーラー3は、図2に示すように、外形形状がロータリーキルン1とほぼ同様とされ、炉側を外気と遮断し気密に封止しながら、出口1fからの固体排出物を回転により下流側に搬送すると同時に、外表面に散水されることで固体排出物を冷却するものである。
図1に示すように、経路2bは、ロータリーキルン1の内壁に付着する付着物(クリンカやダムリング等)を溶融除去する際に選択されるものであって、ロータリーキルン1の出口1fから排出される溶融排出物をそのまま真下に向かわせるためのもので、この経路2bの下部には、湿式搬送手段であると共に水封式搬送手段である水封コンベア4が設置されている。
この水封コンベア4は、図2に示すように、長尺の槽(ケーシング)4a内に水Wが充填されていると共にコンベア4bが浸漬するように配設されているもので、炉側を水封しながら、出口1fからの溶融排出物を急水冷しコンベア4bにより槽4a外に搬送して多数の粒状の水砕スラグとして回収するものである。
そして、図1に示すように、経路2a,2bの分岐部には、経路2a,2bの切り替えを行う切替手段であるフラップダンパ5が設けられている。このフラップダンパ5は、固体還元時にはロータリーキルン1からの固体排出物がロータリークーラー3に向かう経路2aを通る一方で、ロータリーキルン1の内壁に付着する付着物を除去する場合にはロータリーキルン1からの溶融排出物が水封コンベア4に向かう経路2bを通るように、経路2a,2bを切り替えるためのものである。
なお、フラップダンパ5は、経路2bを選択したときに、出口1fから流下する溶融排出物に接触しないように、経路2bに出っ張らない構成とされている。因みに、フラップダンパ5の切り替えは、手動で行っても、自動で行っても良い。
このような還元処理装置100にあっては、先ず、ロータリーキルン1の立ち上げ時において、燃料燃焼装置1dが駆動され燃料を燃焼して高温の燃焼ガス及び火炎が発生し、これにより炉内を予熱し、炉内温度を800〜1080°Cに昇温させる。そして、炉内温度が800〜1080°Cに昇温したら、その駆動が停止され、実運転が開始される。
この実運転にあっては、胴部1aが所定の速度で回転し、導入ダクト1cを介して炉内に供給された電炉ダストは、入口側から出口1fへ搬送されながら熱が与えられる。また、還元材供給装置1eを介して炉内に供給されたASRは熱が与えられて還元に必要な熱量を発生し、還元材及び加熱材として効果的に機能し、燃焼処理(加熱処理)が行われる。また、このような炉内温度を800〜1080°Cとする固体還元時にあっては、フラップダンパ5により経路2a、ロータリークーラー3が選択されている。
そして、炉内にあっては、ASRの還元作用により、電炉ダスト中の亜鉛含有酸化鉄から亜鉛が還元されて分離すると共に酸化鉄が還元されて金属鉄が得られる。この時、炉の還元温度が1080°C以下とされているため、融点が1083°Cの銅が溶融し鉄に付着するということが防止される。また、炉の還元温度が800°C以上とされているため、金属化率(酸化鉄中の鉄分のうち金属鉄になる割合)及び脱亜鉛率(亜鉛の除去の割合)が共に高められる(還元性能が高められる)。
そして、亜鉛含有酸化鉄から分離した亜鉛は揮発し微粒径のダストとして飛散し排ガスに随伴されて二次燃焼塔2の上部の二次燃焼室2cに向かう。この二次燃焼室2cでは排ガス中の未燃分が完全燃焼し、揮発した亜鉛は酸化亜鉛等となって亜鉛が濃縮された高亜鉛濃度のダストとして後段に向かう。このため、後段に、固気分離を行うサイクロンやダスト捕集を行うバグフィルタを設けることで、サイクロンやバグフィルタにて高亜鉛濃度のダストが回収される。この高亜鉛濃度のダストは、亜鉛濃度が50〜80%であり、亜鉛精錬所の粗亜鉛鉱の原料として極めて有効に利用される。
一方、ロータリーキルン1の出口1fから排出される900°C程度の鉄、カーボン等の固体排出物は、フラップダンパ5による切り替えによって経路2aを通ってロータリークーラー3に導入される。導入された固体排出物は、ロータリークーラー3において、気密封止による再酸化の防止が図られながら搬送され、300°C程度まで冷却される。このように、鉄、カーボン等の固体排出物は、ロータリークーラー3により乾式で冷却されるため、製鉄プロセスの原料としてそのまま用いることができ、本実施形態では、電炉の原料として利用される。
そして、このようにして得られた鉄は、前述したように、銅の溶融が無いため、品位低下が防止された原料として有効利用される。
ここで、実運転を続けていくと、ロータリーキルン1の内壁にクリンカやダムリング等が付着物として固着し当該付着物を取り除く必要が生じる。
この場合には、付着物除去運転として、電炉ダスト及び還元材供給装置1eによるASRの供給を停止した状態とする一方で、燃料燃焼装置1dを駆動し炉内温度を溶融温度である1300°C程度に昇温すると共に胴部1aを所定の速度で回転する。また、この付着物除去運転の場合には、フラップダンパ5により経路2b、水封コンベア4を選択する。
そして、この付着物除去運転により、炉内壁に付着する付着物が溶融し、ロータリーキルン1の出口1fから溶融排出物として流下しながら排出される。この1300°C程度の溶融排出物は、フラップダンパ5による切り替えによって、当該フラップダンパ5に接触すること無く経路2bを通って真下の水封コンベア4に導入される。導入された溶融排出物は、水封コンベア4において冷却され、冷却後は、水砕スラグとして槽外に搬送される。
そして、付着物の除去が完了したら、前述した実運転に戻り、固体還元処理を再開する。
このように、本実施形態にあっては、ロータリーキルン1から排出される排出物を搬送するためのロータリークーラー3及び水封コンベア4を備え、ロータリーキルン1から排出される排出物のロータリークーラー3、水封コンベア4に向かう経路2a,2bは、フラップダンパ5により切り替え可能とされ、通常の固体還元時には、ロータリーキルン1から排出される鉄やカーボン等の固体排出物がフラップダンパ5によりロータリークーラー3に導入され、濡れること無く乾燥状態のままで搬送され、後段の例えば製鉄プロセス等の原料として好適に利用され、一方、ロータリーキルン1の内壁に付着する付着物を除去する際には、固体還元運転を一旦止めロータリーキルン1が溶融温度にされて付着物が溶融し、ロータリーキルン1から排出される溶融排出物がロータリークーラー3に導入され当該ロータリークーラー3で冷却・固化し付着物として再付着してしまうことを防止しつつ、従来のような炉の立ち下げ、一連の除去作業、再立ち上げを行うこと無く、容易に付着物をロータリーキルン1から溶融除去でき、稼働率を向上できる。
なお、固体還元時の固体排出物も水封コンベア4に導入するようにし搬送手段を水封コンベア4のみとした場合には、鉄を乾かすことが必要になると共に、製鉄プロセスの原料となるカーボンが流れてしまうという問題がある。
因みに、従来のように、炉の立ち下げ、一連の除去作業、再立ち上げを行って、付着物を除去する場合には、5日程度稼動を停止する必要があったが、本実施形態によれば、半日程度の稼動停止で済むことになる。
図3は、他の実施形態に係る還元処理装置を示すもので、図2に対応する図である。この実施形態にあっては、水封コンベア4に代えて、移動水槽14が用いられている。
この移動水槽14は、水槽台車14a及びレール14bを備える。水槽台車14aは、レール14b上を移動可能に構成され、内部に水が充填されて経路2bの直下に位置すると共に、経路2bの直下の位置とそれ以外の位置とをレール14b上で移動できる。従って、水槽台車14aは、流下してくる溶融排出物を急水冷し多数の粒状の水砕スラグとして回収し、レール14b上を移動することで搬送する。このため、移動水槽14は、湿式搬送手段であると共に水封式搬送手段として機能する。
このような構成の移動水槽14であっても、先の水封コンベア4と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、亜鉛含有酸化鉄が多く含まれる電炉ダストを被処理物とし、鉄及び亜鉛の回収率を高め回収した鉄及び亜鉛の効率的な有効利用を図るようにしているが、例えば、電炉付帯設備である廃水処理設備で発生するスラッジや、圧延設備で発生する圧延スケール等であっても良く、要は、亜鉛含有酸化鉄を含むものであれば良い。また、特に好適であるとして、還元対象を亜鉛含有酸化鉄としているが、亜鉛含有酸化鉄に代えて酸化亜鉛又は酸化鉄を還元対象とした場合にも同様に適用可能である。そして、酸化亜鉛の場合には、上記亜鉛含有酸化鉄の場合と同様に、亜鉛が還元されて高亜鉛濃度のダストとしての回収が可能とされ、また、酸化鉄の場合には、上記亜鉛含有酸化鉄の場合と同様に、酸化鉄が還元されて品位低下が防止された金属鉄としての回収が可能とされる。
また、上記実施形態においては、自動車リサイクル法から処理が義務づけられていると共に銅が多く含まれているASRを還元材及び加熱材とし、自動車リサイクル法を満足すると共に特に金属鉄に対する銅の溶融付着を防止する上記実施形態の作用・効果を一層発揮させるようにしているが、還元材として効果的であると共に還元に必要な熱量を発生し加熱材として機能する廃棄物であるASR、家電シュレッダーダスト、廃プラスチック、廃棄物から得られるRDF(Refuse Derived Fuel)、RPF(Refuse Paper and Plastic Fuel)のうちの少なくとも一つを用いても良い。なお、これらは、RPFのように成形、均質化したものでなくても良く、また、ASRであれば、シュレッダーダスト業者から排出された状態のもので良い。そして、シュレッダーダスト業者から排出された状態のASRであっても、還元炉をロータリーキルン1とした場合には、当該ロータリーキルン1に容易に投入できる。また、これらの還元材は、還元に必要な熱量を発生し加熱材として機能するため、これを熱源として燃料燃焼装置1dを用いない、すなわち助燃料を用いない状態で、固体還元処理を行うようにしているが、助燃料を用いて固体還元処理を行っても良い。また、上記以外の還元材を用いても良く、例えば、汚泥、油泥、木くず、繊維くず、ゴムくず、動植物性残渣等を用いても、還元材及び加熱材として機能する。
また、シュレッダーダスト業者から排出された状態のASRであっても容易に投入できると共に炉内に好適な還元雰囲気を形成できる炉としてロータリーキルン1を用いているが、還元炉として機能する炉であれば、例えば、シャフト炉や、高温ガス化炉等であっても良い。
また、上記実施形態においては、切り替えを容易にできるとして、フラップダンパ5を用いているが、勿論、他のダンパや切替手段を用いることができる。
また、上記実施形態においては、特に好適であるとして、固体還元時の固体排出物に対してロータリークーラー3を用い、付着物除去時の溶融排出物に対して水封コンベア4を用いるようにしているが、例えば、固体還元時の固体排出物に対してロータリークーラー以外の密閉式搬送手段を用い、付着物除去時の溶融排出物に対して水封コンベア以外の水封式搬送手段を用いても良く、要は、固体還元時の固体排出物に対して乾式搬送手段を用い、付着物除去時の溶融排出物に対して湿式搬送手段を用いていれば良い。
本発明の実施形態に係る還元処理装置を示す構成図である。 図1に示す還元処理装置の右側面構成図である。 他の実施形態に係る還元処理装置を示すもので、図2に対応する図である。
符号の説明
1…ロータリーキルン(還元炉)、2a,2b…経路、3…ロータリークーラー(乾式搬送手段;密閉式搬送手段)、4…水封コンベア(湿式搬送手段;水封式搬送手段)、5…フラップダンパ(切替手段)、14…移動水槽(湿式搬送手段;水封式搬送手段)、100…還元処理装置。

Claims (5)

  1. 還元炉で、亜鉛含有酸化鉄又は酸化亜鉛又は酸化鉄、及び還元材を加熱処理して亜鉛且つ/又は酸化鉄を固体還元する還元処理装置において、
    前記還元炉から排出された排出物を搬送するための乾式搬送手段及び湿式搬送手段を各々具備し、
    固体還元時には前記還元炉から排出される固体排出物が前記乾式搬送手段に向かう経路を通り、炉内壁に付着する付着物を溶融除去すべく前記還元炉を固体還元時よりも高温の溶融温度とし前記還元炉から溶融排出物が排出される場合には当該溶融排出物が前記湿式搬送手段に向かう経路を通るように、前記経路を切り替えるための切替手段を備えたことを特徴とする還元処理装置。
  2. 前記乾式搬送手段は、密閉式搬送手段であり、
    前記湿式搬送手段は、水封式搬送手段であることを特徴とする請求項1記載の還元処理装置。
  3. 前記密閉式搬送手段は、ロータリークーラーであり、
    前記水封式搬送手段は、水封コンベアであることを特徴とする請求項2記載の還元処理装置。
  4. 前記切替手段は、フラップダンパであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の還元処理装置。
  5. 還元炉で、亜鉛含有酸化鉄又は酸化亜鉛又は酸化鉄、及び還元材を加熱処理して亜鉛且つ/又は酸化鉄を固体還元する還元処理方法において、
    固体還元時には、前記還元炉から排出される固体排出物が、乾式搬送手段に向かう経路を通るように切替手段により経路を切り替え、
    炉内壁に付着する付着物を除去する際には、前記還元炉を固体還元時よりも高温の溶融温度にして前記付着物を溶融し、前記還元炉から排出される溶融排出物が、湿式搬送手段に向かう経路を通るように前記切替手段により経路を切り替えることを特徴とする還元処理方法。
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