JP4819231B2 - 行事管理機能付き電子機器及び撮像装置 - Google Patents

行事管理機能付き電子機器及び撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば子供の誕生等の様な人に関連する特定の事象の発生を契機としてその後に催される複数の行事を管理する機能を有する行事管理機能付き電子機器及び撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
子供の誕生に伴い、両親がお七夜、内祝い、お宮参り等の複数の行事を催すのが通常である。しかして、お七夜は誕生日から7日目、お宮参りは30日目あるいは31日目、お食い初めは100日目あるいは120日目というように、各行事を催す日は誕生日から予め定められた日数が経過した日に決められており、これらの日、或いはその近辺の日に各行事を行うようにしている。又、これらの行事の時には、カメラ等の撮像装置を用いて子供を撮影する事が行われている。この場合、現在のカメラは、撮影した日を写真に写し込むことが出来るようになっている。更に、子供が誕生すると、その子供の成長に伴って、子供の身長や体重を母子手帳や育児ノートなどに書き込んだりする事も行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然して、上記各行事の予定日を簡単に知ることができれば便利であるが、そのためには、誕生日からの日数を計算して暦に書き込んだり、自己の電子的なスケジュール帳に記憶させたりしなければならず、非常に手間がかかって面倒である。又、各行事においてカメラ撮影された画像は、たとえ画像に日付が入っていたとしても、撮影がとびとびの日付でなされるため、その撮影内容の確認等は、全画像を読み出して行わなければならず、整理が極めて面倒である。更に、各行事における子供の身長や体重に関しては、画像を見ながら母子手帳や育児ノートなどでその日の身長や体重を確認する様にしており、これも又、煩わしいものであった。
【0004】
本発明は、以上のことを考慮してなされたものであり、本発明の目的は、人に関連する特定の事象の発生を契機として催される複数の行事を管理する機能を有する行事管理機能付き電子機器及び撮像装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る行事管理機能付き電子機器は、人に関する特定の事象が発生した日を基準日として、この基準日からそれぞれあらかじめ定められた日数が経過した日に当該事象に関連して催されるべき複数の行事の各々に関する行事名称情報と経過日数情報とが記憶された行事モデル情報記憶手段と、日付情報が入力される日付入力手段と、この日付入力手段により入力された日付情報を前記基準日として、それぞれの行事に対して前記行事モデル情報記憶手段に記憶された前記経過日数情報に基づいて、それぞれの行事の開催予定日情報を算出する演算手段と、この演算手段により算出されたそれぞれの行事の開催予定日情報が記憶される行事予定日情報記憶手段と、撮像手段により撮影された複数の画像データが個々のメモリアドレスに記憶される画像データ記憶手段と、前記撮像手段で撮影を行った日が、前記行事予定日情報記憶手段に記憶されたいずれかの開催予定日情報が示す日付に一致するとき、前記撮像手段により撮影されて前記画像データ記憶手段に記憶された画像データのメモリアドレスを示す識別情報を、前記行事予定日情報記憶手段に記憶された当該開催予定日情報に関連付けて記憶させる関連付け手段とを具備したことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る撮像装置は、撮像手段と、この撮像手段により得られた複数の画像データが個々のメモリアドレスに記憶される画像データ記憶手段と、複数の行事それぞれの開催予定日が記憶される行事予定日情報記憶手段と、前記撮像手段を用いて画像データを得た日が、前記行事予定日情報記憶手段に記憶された複数の行事の開催予定日のいずれかに一致するときのみ、前記画像データが記憶される前記メモリアドレスを表す識別情報と前記開催予定日とを関連付け記憶する関連付け情報記憶手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子機器の実施の形態を図面を参照して更に詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る行事管理機能を有する電子機器或いは撮像装置の例としての電子スチールカメラ(以下、単に電子カメラと呼ぶ)の一つの実施の形態の概略ブロック図である。図において、光学系1は光学レンズなどを含み図示しない被写体の像を、例えばCCD受光素子からなる撮像素子2上に結像する。尚、光学系1には、通過光量を調整する図示しない絞り機構が含まれている。自動利得制御部3は、撮像素子2より出力される画像信号のレベルを自動的に調整し、A/D変換部4は調整後の画像信号をディジタルデータに変換する。
【0015】
信号処理部5は得られたディジタルデータに対して各種の信号処理を施す。制御部6は、信号処理部5により最終的に出力される画像データを取り込む。前記制御部6は、図示しない中央処理ユニット(CPU)、後述する各種プログラムデータ、各種パラメータデータ及びアルファベット、日本語並びに数値等の文字データを記憶したリードオンリーメモリ(ROM)、前記プログラムの実行時に各種データの記憶部として使用されるランダムアクセスメモリ(RAM)等を内蔵し、ROMに記憶されたプログラムにしたがって本電子カメラの動作を制御する。
【0016】
例えば撮像時には、撮像素子2を駆動する駆動制御部7を制御して撮像素子2により撮影された画像データの出力タイミングを制御する。又、撮影に先立って、図示しない距離検出装置からの出力信号に基づいて自動的に焦点位置を会わせるように、光学系駆動回路8を制御して光学系1を光学軸にそって前後に移動する。更に、光量検出部9の出力にしたがって光学系1の絞りの量とシャッタ時間と、ストロボの使用の要否を決める。更に又、光学系駆動回路8を制御して光学系1内の絞りの量を決定された値に設定する。或いは、ストロボの使用が必要な場合には、撮影時にストロボ駆動制御部10を制御してストロボ11の発光タイミングと発光量を制御する。
【0017】
制御部6には以下の回路又は装置が更に接続されている。表示装置12は、例えば液晶表示装置からなり、撮影された画像の表示、ユーザが入力したデータの表示又は各種警告の表示、さらには、後述する各種行事に関する表示等の目的に使用される。記憶媒体駆動制御部13には不揮発性の半導体メモリからなるメモリカード14を脱着可能に装着でき、記憶媒体駆動制御部13は、制御部6の制御のもとでメモリカード14に対するデータの読み書きを実行する。例えば、本電子カメラにより得られた画像データがメモリカード14に記憶される。入出力端子15は、例えば外部のパーソナルコンピュータ等に接続され、本電子カメラにより得られた画像データを当該パーソナルコンピュータ等に転送するときに使用される。
【0018】
時計回路16は、図示しないクロック信号発生回路と、当該回路により発生されたクロック信号に基づいて日時(現在の年、月日、時刻)を示す時刻データを発生する回路とを内蔵し、制御部6に当該クロック信号と時刻データを供給する。画像メモリ17は、本電子カメラにより撮影された画像データを記憶するためのメモリであり、例えば不揮発性の半導体メモリからなる。
【0019】
行事メモリ18は、本発明に係る行事管理機能を実現するために設けられたメモリであり、行事の名称、開催日等の行事に直接関係するデータ及びその他の行事に間接的に関連するデータを記憶するのに使用される。この行事メモリ18は、例えば不揮発性の半導体メモリからなるもので、行事メモリ18に記憶されるデータの詳細は後に説明する。行事メモリ18と画像メモリ17とを共通のメモリで構成してもよい。更に、メモリカード14を、画像メモリ17及び行事メモリ18に使用してもよい。
【0020】
音声発生部19は、例えば警告をスピーカ20を介してユーザに発するために使用される。操作ボタン群21には、電源ボタン、シャッタボタンその他のいろいろなボタンが含まれる。これらのボタンの種類とそれらの使用方法については後に説明する。
【0021】
電子カメラでは、撮像素子2が電荷を蓄積し始める時刻から蓄積し終わるまでの時刻を撮像素子2に与える信号により制御することができ、その意味で撮像素子2は電子シャッタを内蔵しているあるいは電子シャッタ機能を有すると言われる。電子シャッタの機能はメカニカルなシャッタによるシャッタ機能と同等である。したがって、本明細書では、電子シャッタも単にシャッタと呼ぶことにする。また、電子シャッタは撮像素子2により実現されるものであるが、メカニカルシャッタの場合と同様に、電子シャッタは光学系1内に設けられていると説明する場合がある。なお、市販されている電子カメラの中には、電子シャッタとともに光学系1の内部にメカニカルなシャッタを設けているものもある。
【0022】
図2は、行事メモリ18に設けられたいろいろな記憶領域の例を示す。本実施の形態では、人に関する特定の事象の発生を契機として催される複数の行事の例として、子供の誕生に関連して親が行う行事が本電子カメラにより管理される。行事メモリ18には、複数の行事データ群記憶領域180、190、…が設けられる。各行事データ群記憶領域は、同一の個人に関する複数の行事データを記憶するのに使用される。例えば、行事データ群記憶領域180、190はそれぞれ二人の子供、例えば「太郎」「次郎」に関する行事データ群を記憶するのに用いられる。以下では、各行事データ群記憶領域180、190、…のそれぞれを説明の簡単化のためにページと呼ぶことがある。
【0023】
同図(b)は、一つのページ、例えばページ180に設けられた複数の行事データ記憶領域を示す。ページ180には複数の行事データ記憶領域181Aから181E、…181F、181G、…が設けられる。各行事データ記憶領域には氏名/行事名称記憶領域182と基準日/開催予定日記憶領域183が設けられる。最初の行事データ記憶領域181A内の氏名/行事名称記憶領域182と基準日/開催予定日記憶領域183にはそれぞれ誕生した子供の氏名並びに基準日(今の例では誕生日)及び誕生時刻が記憶される。なお、誕生時刻は記憶しないようにすることもできる。
【0024】
第2の行事データ記憶領域181B以降の内部に設けられた氏名/行事名称記憶領域182と基準日/開催予定日記憶領域183には、誕生を契機として催される行事に関する行事データとして当該行事の名称と開催予定日が記憶される。
【0025】
すべての行事データ記憶領域181A、…には、画像データ識別情報記憶領域184と、体重記憶領域185と身長記憶領域186とが更に設けられている。これらの領域184から186に関しては誕生も他の行事と同様に扱われる。すなわち、画像データ識別情報記憶領域184には、誕生日あるいは行事の日に撮影され、画像メモリ17に記憶された一連の画像データのうちの先頭の画像データの識別情報が記憶される。例えば、当該先頭の画像データが記憶された画像メモリ17のメモリアドレスが画像データ識別情報として記憶される。
【0026】
画像データ識別情報は、行事の日に撮影された画像データと当該行事とを関連付ける情報として記憶され、後にその関連付け情報を用いてユーザが指定した行事に関する画像データを表示するのに使用される。体重記憶領域185と身長記憶領域186には、誕生日を含めて、いずれかの行事の日に測定された子供の体重と身長が、当該行事に関連したデータとして記憶される。
【0027】
第2番目以降の行事データ記憶領域181B、…内の氏名/行事名称記憶領域182と基準日/開催予定日記憶領域183にそれぞれ記憶される行事名称と開催予定日は、電子カメラの制御部6に記憶されたプログラムにより、先頭の行事データ記憶領域181Aに記憶された基準日(ここでは誕生日)に基づいて決定され、記憶される。記憶される行事データには、お七夜のように誕生後すぐに実行される行事から、幼稚園(年少)入園、幼稚園(年長)入園のように、誕生後3年又は5年経過した時点で発生するようなことも行事として含まれている。なお、決定された開催予定日はユーザにより変更可能になっている。また、同図(c)に示すように、ユーザが別に入力設定した行事も行事メモリ18に追加可能である。
【0028】
図3は、画像メモリ17に設けられた複数の画像データ記憶領域を示す。誕生日又は各行事の日に得られた複数の画像データは、連続する画像データ記憶領域に順次記憶されると仮定する。例えば誕生日に得られた複数の画像データは、順次隣接する画像データ記憶領域170、171、…に記憶され、お七夜の日に得られた複数の画像データは、後続の画像データ記憶領域172、173、…に記憶される。
【0029】
同様に、内祝いの日に得られた複数の画像データは、後続の画像データ記憶領域174、…に記憶され、お宮参りの日に得られた複数の画像データは、後続の画像データ記憶領域175、…に記憶される。なお、図において各画像データ記憶領域の前に付された数値は当該記憶領域のメモリアドレスを例示している。例えば誕生日に得られた複数の画像データが記憶される画像データ記憶領域170、171、…のメモリアドレスは、「0001」、「0002」、…である。
【0030】
図4は、本電子カメラに設けられた操作ボタン群21(図1)に含まれる複数のボタンの例を示す。操作ボタン群21には電源ボタン21A、シャッタボタン21B、再生ボタン21C、通信ボタン21D、後方歩進ボタン21E、前方歩進ボタン21F、関連データボタン21G、画像読み出しボタン21H、行事変更ボタン21J、行事追加ボタン21K、ページ設定ボタン21L、ページ選択ボタン21N、文字記号を入力するための複数のボタンからなる文字記号入力ボタン群21P等が含まれる。
【0031】
ボタン21Aから21Nはそれぞれ独立の名称を有するボタンであるが、これらのボタンのいくつかは、文字記号入力ボタン群21P内の複数のボタンを適当に組み合わせて使用することによっても実現することもできる。こうすると操作ボタン群21に含まれるべきボタンの総数を減らすことができる。
【0032】
図5は、制御部6(図1)内のROMに設けられた複数のプログラム記憶領域を示す。プログラム記憶領域61から66にはそれぞれ電源供給処理プログラム610、撮影モード処理プログラム620、再生モード処理プログラム630、通信モード処理プログラム640、行事モード初期処理プログラム650、行事モードボタン別処理プログラム660が記憶されている。
【0033】
図6は、プログラム記憶領域61(図5)に記憶された電源供給処理プログラム610により実行される処理の一例を示す概略フローチャートである。電源ボタン21Aは、例えば最初に押されたときに押されたままのオン状態になり再度押されるまでオン状態を維持し、再度押されたときに元の状態に戻る、即ちオフ状態になる、手動復帰型のスイッチである。電源供給処理プログラム610は、電源ボタン21Aが押されてオン状態になったとき又はオフされたときに起動して一度のみプログラムが実行される。
【0034】
即ち、電源供給処理プログラム610は、ステップS611において電源ボタン21Aが押されてオン状態になったのか又はオフ状態になったのかが判断され、オン状態になったと判断されたときには、ステップS612に進み、本電子カメラの各部へ電源が供給される。この電源の供給は後述するステップS616で電源供給がストップされるまで継続する。然して、次のステップS613においては本電子カメラの各部が初期化される、すなわち、例えば、光学系1(図1)の位置があらかじめ定められた使用時の位置に設定される等、各部の状態が初期状態に設定される。その後、ステップS614において本電子カメラの動作モードが撮影モードに設定され、電源供給処理プログラム610は終了する。
【0035】
もし電源ボタン判定ステップS611により電源ボタン21Aがオフ状態になったと判断されたときには、終了処理S615が実行され、本電子カメラ内の各部の状態が終了状態に設定される。例えば、光学系1の位置が不使用時の位置に移動される。その後ステップS616により本電子カメラ内の各部への電源供給が停止される。
【0036】
このように本電子カメラは電源投入時に撮影モードになる。撮影モードでは、本電子カメラはシャッタボタン21B(図4)が押されると、プログラム記憶領域62(図5)に記憶された撮影モード処理プログラム620が実行され、撮像が実行される。この撮影モードでの装置動作は後に説明する。
【0037】
再生ボタン21C(図4)が押されると、本電子カメラは再生モードになり、プログラム記憶領域63(図5)に記憶された再生モード処理プログラム630が起動される。再生モード処理プログラム630が起動されると、既に行われた撮影により画像メモリ17に記憶された画像データが読み出され、表示装置12に表示される。
【0038】
通信ボタン21D(図4)が押されると、本電子カメラは通信モードになり、プログラム記憶領域64(図5)に記憶された通信モード処理プログラム640が起動される。通信モード処理プログラム640が起動されると、画像メモリ17に記憶された複数の画像データのうちユーザが指定した画像データが入出力端子15を介して外部の装置、例えば図示しないパソコンに転送される。
【0039】
本電子カメラの行事管理機能を使用するには、ユーザは、後に述べるページ設定処理を実行してページを行事メモリ18に設定し、そのページに氏名、誕生日等の初期設定データを記憶する必要がある。ページ設定処理は、本電子カメラが行事モードにあるときに実行可能になっている。本電子カメラを行事モードにセットする処理は、以下に述べるように行事モード初期処理プログラム650により実行される。
【0040】
行事ボタン21E(図4)は、例えば押されたときにオン状態となり、再度押されたときにオフ状態になる、前記電源ボタン21Aと同様の構成の手動復帰型のボタンにより構成することができる。このボタンがオン状態あるいはオフ状態になったとき、プログラム記憶領域65(図5)に記憶された行事モード初期処理プログラム650が起動される。したがって、ユーザが本電子カメラの行事管理機能を初めて使用するユーザは、ページ設定を行うために行事ボタン21Eをまずオン状態にする。
【0041】
図7は、行事モード初期処理プログラム650により実行される処理の一例を示す概略フローチャートである。行事モード初期処理プログラム650においては、まず、行事ボタン21Eがオン状態になったかオフ状態になったかが判別される(ステップS651)。行事ボタン21Eがオン状態に変化したときには、本電子カメラは行事モードに設定される(ステップS652)。なお、本電子カメラは、撮影モード、再生モード、通信モードのいずれのモードであるときにも行事モードに移行可能になっている。
【0042】
その後、行事メモリ18にページが設置済みか否かが判別される(ステップS653)。今の仮定では、行事メモリ18にページはまだ設定されていないとする。この場合には、行事モード初期処理プログラム650は他の処理を実行しないで終了する。行事モード初期処理プログラム650が終了した後も本電子カメラは行事モードのままである。
【0043】
本電子カメラが行事モードにあるときには、後に説明するようにユーザによりページ設定ボタンを含むいろいろなボタンが操作され、操作されたボタンに応じた処理がなされる。その後、行事ボタン21Eが再度押されると、ステップS651により行事ボタン21Eがオフ状態になったことが判別され、ステップS654により本電子カメラの行事モードがリセットされる。そのとき、本電子カメラは、行事モードに移る前のモードに戻る。なお、ページが設定された後に行事ボタン21Eがオン状態にされた際には、ステップS653によりページ設定済みと判断され、図8で詳細を示す、行事モード初期画面表示処理800が実行されるが、この処理800は後に説明する。
【0044】
操作ボタン群21(図4)には、本電子カメラが行事モードに設定されているときに使用可能な多数のボタンが用意されている。例えば、前方歩進ボタン21F、後方歩進ボタン21G、関連データボタン21H、画像読み出しボタン21J、行事変更ボタン21K、行事追加ボタン21L、ページ設定ボタン21L、ページ選択ボタン21Nである。これらのボタンはいろいろな構造により実現できる。例えば、ユーザが押すとオン状態になった後に押すのをやめると自動的にオフ状態に復帰する自己復帰型のボタンにより構成できる。本電子カメラが行事モードにあるときに、上記のボタンのいずれかがオンされたと、プログラム記憶領域66(図5)に記憶された行事モードボタン別処理プログラム660が起動される。
【0045】
図9は、行事モードボタン別処理プログラム660により実行される処理の例を示す概略フローチャートの一部であり、図10と図11は、それぞれ当該フローチャートの他の部分である。行事モードボタン別処理プログラム660は、どのボタンがオンにされたかを判断して、オンにされたボタンに応じた処理が実行するようになっている。
【0046】
ユーザが本電子カメラの行事管理機能を初めて使用するためには、ページ設定ボタン21Mをオンにする。このボタンがオンにされたか否かは図11のステップS710により判断される。このボタンがオンにされたと判断されたときは、初期設定データの入力がなされる(ステップS711)。具体的には、誕生した子供の氏名データと誕生日データと時刻データとを入力する画面が表示装置12に表示され、ユーザが文字記号入力ボタン群21Pを用いてこれらのデータを入力する。
【0047】
更にステップS712では、当該入力データは初期設定データとして行事メモリ18内の所定のページに記憶される。ページ選択ボタン21Nが操作されていないという仮定では、行事メモリ18の最初のページ180(図2)に記憶される。すなわち、図2(b)に示す、最初の行事データ記憶領域181A内の氏名/行事名称記憶領域182と基準日/開催予定日記憶領域183に、入力された氏名(例えば「○○太郎」)と誕生日と誕生時間(例えば「2001年02月01日 AM8時34分」)が記憶される。
【0048】
図11に戻り、ステップS713では、誕生に関連する複数の行事の開催予定日(以下、単に開催日と呼ぶことがある)が計算される。この計算のために、制御部6(図1)内の図示しないROMにあらかじめ行事モデルデータが記憶されている。
【0049】
図12は、当該ROM内に設けられた行事モデルデータ記憶領域67に予め記憶されている記憶データを示す。行事モデルデータ記憶領域67には、誕生という特定の事象の発生を契機として催される複数の行事の各々について、行事の内容を示す行事名称データを記憶する領域671と当該行事が行われるべき日の基準日(今の例では誕生日)からの経過期間(日数)を記憶する領域672とが設けられている。
【0050】
誕生を契機として催される行事には、誕生に直接関連して行われる行事とその後の幼稚園への入園等の子供の成長に関連して行われる複数の行事が含まれている。誕生に直接関連して行われる行には、例えばお七夜、内祝い、お食い初め等があり、その後の子供の成長に関連する行事として、幼稚園(年少)入園、幼稚園(年長)入園等がある。図示していないが、小学校への入学等の行事も含まれている。幼稚園、小学校等の教育関連期間への入学も子供に関する大きな行事であるので、行事モデルデータに含まれていることが望ましい。
【0051】
なお、行事モデルデータは、図示したような表形式でROMに記憶されていなくてもよい。例えば、ROMに記憶されたプログラム内部に各行事の名称と経過期間が分散して記憶されていてもよい。また、図示したすべての行事が行事モデルデータに記憶されていなくてもよい。例えば、典型的に催されるお宮参り、お食い初めが少なくとも記憶され、他のお七夜、内祝い等の行事予定は、ユーザにより後に説明する方法で追加設定するようにしてもよい。更に、ROMに記憶された行事名称データは、上記のお七夜、内祝い、お食い初めといった簡潔な言葉でなく、例えば、「生まれてから7日を無事経過したことを祝う」といった説明文のような名称データであってもよい。
【0052】
誕生日から各行事を催すべき日までの経過期間は原則的には決まっている。例えばお七夜は誕生後7日目である。しかし、お宮参りのように誕生後30日目又は31日目のように複数の経過期間が定められている場合もある。お食い初めも同様に100日目又は120日目である。一方、内祝いについては経過期間の定めがなく、任意の日に開催してもよいことになっている。また、幼稚園(年少)入園と幼稚園(年長)入園は、満3才あるいは満5才になった後の4月1日と定められている。
【0053】
上記開催日計算ステップS713では、入力された誕生日と各行事について定められた領域672に記憶されている経過期間に基づいて各行事の開催日が演算処理されて決定される。したがって、ユーザは開催日を計算して決める必要がない。この場合、お宮参りあるいはお食い初めのように複数の経過期間が定められているときには、それぞれの経過期間に対応する複数の開催日が開催日候補として決定される。また、内祝いのように開催日が任意である行事については開催日は決定されない。
【0054】
次にステップS714においては、お宮参りあるいはお食い初めのように複数の開催日候補が決定された場合、いずれかの開催日候補の選択をユーザに要求する。すなわち、表示装置12に行事の名称と当該行事に対して決定された複数の開催日候補が表示される。ユーザは、それらの一つを文字記号入力ボタン群21Pを用いて選択する。このような開催日候補の選択は、宮参りとお食い初めに対して実行される。
【0055】
ステップS715においては、内祝いのように開催日が任意である行事に対して、開催日の入力をユーザに要求する。すなわち、表示装置12に行事名を表示する。ユーザは、文字記号入力ボタン群21Pを用いて開催日を入力する。ユーザは、開催日を決められないときには、開催日を入力しないで後で入力することもできる。こうして各行事の開催日が決定される。
【0056】
ステップS716では、各行事に関する行事の名称と開催日とからなる行事データが行事メモリ18に記憶される。具体的には、図2(b)に例示されるように、第2の行事データ記憶領域181B以降の複数の行事データ記憶領域に設けられた氏名/行事名称記憶領域182と開催予定日記憶領域183に、行事名称と決定された開催予定日が記憶される。
【0057】
図の例では、例えば「お七夜」、「内祝い」、「お宮参り」、「お食い初め」という予め行事モデルデータ記憶領域67に記憶されていた行事名称データと、演算処理によって得られた、それぞれの行事の開催日としての「2001.02.08」、「2001.03.01」、「2001.03.04」、「2001.05.12」が記憶されている。一方、幼稚園(年少)入園と幼稚園(年長)入園に対しては、「2004.04.01」、「2006.04.01」がそれぞれ記憶される。
【0058】
なお、行事メモリ18の氏名/行事名称記憶領域182に行事名称を記憶しないで、行事モデルデータ記憶領域67(図12)内の行事名称記憶領域671に記憶された行事名称を代わりに使用することもできる。例えば、あらかじめ各行事に行事番号を定めておき、行事メモリ18の氏名/行事名称記憶領域182には、この行事番号を記憶し、各行事の行事名称を表示するときには、この行事番号に対応する行事名称を行事モデルデータ記憶領域67から読み出して使用してもよい。
【0059】
ステップS716の処理が終わると、図9のステップS664に進み、このステップS664で行事モードがリセットされたか否かが判断され、行事モードがリセットされていないときには行事モードボタン別処理プログラムの最初のステップに戻り、以下、この行事モードがリセットされるまでプログラムが動作状態に維持される。
【0060】
このようにしてページ設定処理が実行されると、ユーザは本電子カメラの行事管理機能を用いて、いずれかの行事の日に撮影した画像のデータを当該行事に関連付けて記憶させることができる。
【0061】
図13は、プログラム記憶領域62(図5)に記憶された撮影モード処理プログラム620により実行される処理の一例の概略フローチャートである。シャッタボタン21B(図4)は、半押しの状態と全押しの状態を取りうる2段スイッチである。撮影モード処理プログラム620はシャッタボタン21Bが半押しの状態に押されたときに起動され、まず、撮影・記憶処理S621が実行される。
【0062】
この撮影・記憶処理S621は以下の処理を実行する。即ち、シャッタボタン21Bが半押し状態のときに、音声発生部19(図1)を制御してメロディーをスピーカ20より出力させて被写体にシャッタが押されていること、即ち、撮像途中であることを知らせる。更に自動焦点合わせが実行される。この自動焦点合わせでは、図示しない距離検出装置から送られてくる距離情報の信号に基づいて行わせてもよいが、図1の撮像素子2を距離測定センサとして利用し、信号処理部5の出力に応じて光学系1の焦点が被写体に自動的に合わせられる様にしてもよい。更に、光量検出部9の出力に基づいて、光学系1の絞り量とシャッタ時間が決定され、ストロボ11を使用するか否かが決定される。光学系駆動回路8を制御して光学系1内の絞りの量が決定された値に設定される。
【0063】
その後、シャッタボタン21Bが更に押されて全押しの状態になると、ストロボの使用が必要な場合には、撮像時にストロボ駆動制御部10を制御してストロボ11の発光タイミングと発光量が制御される。駆動制御部7を制御して撮像素子2から指定されたシャッタ時間に対応する画像データを出力させ、当該画像データは画像メモリ17に記憶される。画像データをメモリカード14に記憶させることもできる。
【0064】
撮影・記憶処理S621で1枚の画像データの写し込みが終了すると、ステップS622に進み撮影日が行事メモリ18に記憶された開催日か否かが判断される。なお、ここでは、仮定により行事メモリ18には最初のページ180のみが設定されており、上記ステップS622により判断される開催日はこの最初のページ180に記憶された開催日である。しかし、行事メモリ18には図2(a)に示したように複数のページが記憶されている場合もある。その場合には後に説明するページ選択操作により、撮影の前にユーザによりあらかじめいずれかのページが選択される。この場合には、上記ステップS622により判断される開催日は、このようにしてあらかじめ選択されたページに記憶された開催日である。
【0065】
ここでは最初のページ180には図2(b)に示す行事データが記憶されていると仮定する。この場合には、ステップS622により撮影日が複数の基準日/開催予定日記憶領域183に記憶された複数の開催日のいずれかと一致するか否かが判断される。このステップS622を実行するときには、誕生日も開催日として扱われる。撮影日がいずれかの開催日と一致するときには、ステップS623に進みその撮影が当日の最初の撮影であるか否かが判断される。
【0066】
最初の撮影であると判断されたときにはステップS624に進み、先に撮影・記憶処理S621で画像メモリ17に記憶された画像データの識別情報が図2(b)の画像データ識別情報記憶領域184に記憶される。識別情報には、当該画像データが記憶された画像メモリ17のメモリアドレスが例えば使用される。
【0067】
したがって、誕生日に最初に撮影を行ったときには、行事データ記憶領域181A内の画像データ識別情報記憶領域184に、画像メモリ17のその撮影された画像データが記憶されているメモリアドレス「0001」が記憶され、お七夜の日に最初に撮影を行ったときには、行事データ記憶領域181B内の画像データ識別情報記憶領域184にお七夜の画像データが記憶されているメモリアドレス「0013」が記憶される。同様にして、内祝いとお食い初めに対してメモリアドレス「0039」と「0053」が記憶される。
【0068】
ステップS623による判定の結果、撮影が開催日の最初の撮影でないと判断されたときには、ステップS624による、画像データの識別情報の記憶は実行されない。こうして、撮影モード処理プログラム620は終了する。
【0069】
なお、ステップS623による、撮影が行事当日の最初の撮影か否かはいろいろな方法により判断することができる。例えば、当日と一致した開催日に対応する画像データ識別情報記憶領域184にいずれかの識別情報が既に記憶されているか否かにより判断してもよい。また、ステップS624で記憶される画像データの識別情報としては、当該画像データが記憶された画像メモリ17のメモリアドレスに代えて、例えば当該画像データのファイル名を使用することもできる。更に、撮影により得られた画像データをメモリカード14に記憶する場合には、当該メモリカードを識別する情報と当該メモリカードに記憶された画像データを識別する情報を画像データ識別情報記憶領域184に記憶すればよい。
【0070】
上記撮影の後、ユーザは本電子カメラの行事管理機能を用いて行事に関連するデータを入力することもできる。本実施の形態では、ユーザは行事に関連するデータとして子供の体重と身長を入力することができる。例えば行事ボタン21Eがオンにされ、本電子モードが行事モードに設定された状態で、ユーザが関連データボタン21Hを押すと、ステップS660(図9)により関連データボタン21Hがオンにされたことが検出される。その場合、ステップS661により当日が開催日か否かが判定され、当日が開催日であるときには、ステップS662により体重・身長入力画面が表示装置12に表示される。
【0071】
ユーザが文字記号入力ボタン群21Pを用いて体重と身長を入力すると、これらの入力データは、ステップS663により、行事メモリ18内の当日の行事に対応する体重記憶領域185と身長記憶領域186にそれぞれ記憶される。例えば、誕生日に体重と身長が入力されたときには、最初の行事データ記憶領域181A内に設けられた体重記憶領域185と身長記憶領域186にそれぞれ体重(例えば「3140(g)」)と身長(例えば「55.5(cm)」)とが記憶される。他の開催日についても同様である。
【0072】
なお、ステップS661により、当日が開催日でないと判断されたときには、行事モードボタン別処理プログラム660は何もしない。したがってユーザは体重・身長を入力できない。開催日以外の日に体重と身長を入力するには、後に述べるように当日を開催日として追加した後に関連データボタン21Hをオンにして体重と身長を入力すればよい。
【0073】
ページ設定がなされた後は、ユーザは本電子カメラの行事管理機能を日々使用して次の行事の予定を知ることもできる。すなわち、ユーザが行事ボタン21Eをオンすると、既に説明したように、行事モード初期処理プログラム650(図7)が起動されると、ステップS651において行事ボタン21Eがオンであると判断され、ステップS652により本電子カメラは行事モードに設定される。ステップS653においては、今の仮定では、ページ設定済みと判断される。この結果、行事モード初期画面表示処理800が実行される。
【0074】
図8は、行事モード初期画面表示処理800の処理の一例を示す概略フローチャートである。ステップS801では、あらかじめ指定されたページの初期設定データ、すなわち氏名と誕生日が読み出される。今の場合、仮定により行事メモリ18内の最初のページ180(図2(a))があらかじめ指定されている。したがって、図2(b)に示した最初の行事データ記憶領域181A内の氏名/行事名称記憶領域182と基準日/開催予定日記憶領域183に記憶された氏名「○○太郎」と誕生日「2001.02.01AM8:34」が読み出される。
【0075】
ステップS802により、誕生日に最初に撮影された画像データが画像メモリ17より読み出される。この読み出しには、最初の行事データ記憶領域181A内に設けられた画像データ識別情報記憶領域184に記憶されたメモリアドレスが用いられる。ステップS803により、行事ボタン21Eが押された当日の行事又は次の行事のデータが読み出される。
【0076】
すなわち、当日がいずれかの行事の日に一致するときには、その行事が読み出され、当日がいずれの行事の日にも一致しないときには、当日以降に最初に実行されるべき次の行事が読み出される。例えば、行事ボタン21Eが押された日が誕生日の2日後と仮定すると、次の行事としてお七夜が読み出される。あるいは行事ボタン21Eが押された日が誕生日の7日後と仮定すると、当日の行事としてお七夜が読み出される。
【0077】
その後、ステップS804により、誕生日より行事ボタン21Eが押された時点までの経過日数・時間が計算される。その後、ステップS805により以上のステップS801からS804により得られたデータを用いて行事モード初期画面が表示される。
【0078】
図14は、当日が誕生日より2日経過した日に行事ボタン21Eが押された場合に表示される行事モード初期画面の例を示す。この画面には氏名を示す文字列651と、経過日数・時間を示す文字列652と、次の行事が「お七夜」であることを示す文字列653と、当日の日付を示す文字列654と、誕生日と誕生時間を示す文字列655とが表示される。更に、誕生日に最初に撮影された画像656が表示される。なお、当日がいずれかの行事の日に一致するときには、文字列653として例えば「本日は○○の日です」という当日の行事の名称を示す文字列が表示される。こうして行事モード初期処理プログラム650が終了する。
【0079】
当日の行事又は次の行事を示す文字列653により、ユーザは次の行事の予告を得るので、次の行事に備えることができる。更に、経過日数・時間を示す文字列により、ユーザは誕生後の経過日数・時間を知ることができる。なお、経過日数・時間に代えて単に経過日数のみを計算するようにしてもよい。しかし、特に誕生後それほど長い期間が経過していない場合には、経過日数とともに経過時間を算出し、表示することが有効である。また、この経過日数・時間として直前の行事の日からの経過日数・時間を表示するようにしてもよい。
【0080】
ユーザは、本電子カメラによる行事管理機能を用いて、先に決定された複数の行事のリストを見ることもできる。すなわち、ユーザが行事ボタン21Eをオンにして、本電子カメラを行事モードにした状態で、前方歩進ボタン21F又は後方歩進ボタン21G(図4)をユーザがオンにすると、行事モードボタン別処理プログラム660が起動される。以下では、前方歩進ボタン21Fと後方歩進ボタン21Gを区別しないで単に歩進ボタンと呼ぶことがある。
【0081】
具体的には、図10に示されるステップS670において歩進ボタンがオンにされたことが検出され、ステップS671において、撮影済みの画像データが表示中であるか否かが判断される。撮影により得られた画像データは後に説明する操作により表示される。ここではその操作がまだ行われていないと仮定すると、画像データは表示されていない。その場合には、ステップS672により行事リストが表示中であるか否かが判断される。ここでは行事リストは表示中でないと仮定する。その場合には行事メモリ18内の第2の行事データ記憶領域181B以降に記憶された複数の行事が行事リストして表示装置12に表示される。
【0082】
図15(a)は、行事リスト68の例を示す図である。行事リスト68は、開催日681と、行事名称682と、更に関連データとして当該開催日に対する関連データとしてユーザにより入力された体重683、身長684をそれぞれ含む複数の行事データのリストである。表示される行事リストに含まれるこれらのデータは、行事メモリ18から読み出される。なお同時に表示される行事データの数は、表示装置12の高さに依存する。
【0083】
ステップS673により行事リスト68が最初に表示されるときには、図に示すように誕生を示す行事データとそれ以降の行事データが表示される。行事リスト68が最初に表示されるときにはカーソル680は、誕生を示す行事データの位置にある。
【0084】
行事リスト68が表示されている状態で、更に前方歩進ボタン21Fがオンにされたときには、ステップS672により、行事リストが表示中であると判断され、ステップS674により、同図(b)に示すように行事リスト68は一つの行事データ分だけ上方にスクロールされる。すなわち、行事メモリ18から誕生日の次の行事以降の行事のデータが読み出され、表示装置に表示される。このときカーソル680の位置は、誕生日の次の行事であるお七夜の行事データの位置にある。こうして、表示装置12に表示される行事データが更新される。なお、カーソル680の位置は、表示される行事が更新されてもいつも画面の最上部にあることになる。
【0085】
同図(b)に示す行事データが表示された状態で後方歩進ボタン21Gが更にオンにされると、ステップS674により行事リスト68は逆に下方にスクロールされ、再度同図(a)の画面が表示されることになる。このようにして、ユーザは、任意の行事の日付と行事名称とともに関連データが既に入力されているときには当該関連データも見ることができる。このようにスクロールを利用することにより表示装置12が同時に表示する行事データの数が少なくても任意の行事データを表示できる。表示装置12としては最小限一つの行事データを表示できればよいことになる。
【0086】
一方、行事リスト68が表示されている状態でユーザが画像読み出しボタン21Jをオンにすることにより、カーソル680が位置する行事に対して撮影された画像データを表示装置12に表示させることができる。すなわち、画像読み出しボタン21Jがオンにされると、ステップS680によりこのことが検出される。その場合には、ステップS681によりカーソル位置の行事の日の最初の画像データが表示装置12に表示される。この表示される画像データは、行事メモリ18内の当該行事に対応して画像データ識別情報記憶領域184に記憶された画像データ識別情報に基づいて画像メモリ17から読み出される。
【0087】
先頭の画像データが表示されている状態で、前方歩進ボタン21Fがオンにされると、ステップS671により画像データが表示中であることが検出される。この場合には、ステップS675により次の画像データが表示される。先頭の画像データ以外の画像データが表示されている状態で、後方歩進ボタン21Gがオンにされると、ステップS671により画像データが表示中であることが検出され、ステップS675により一つ前の画像データが表示される。こうして、ユーザは、同じ行事に関して撮影された任意の画像データを表示装置12に表示させることができる。
【0088】
ユーザは、本電子カメラの行事管理機能により決定された開催日を変更することもできる。すなわち、行事ボタン21Eをオンにして、本電子カメラを行事モードに設定し更に歩進ボタン21F又は21Gをオンにして行事リストを表示している状態でユーザが行事変更ボタン21Kをオンにすると、行事変更ボタン21KがオンされたことがステップS690(図10)により検出される。そのときには、ステップS691によりカーソル680が位置する行事に対する修正後の日付を入力するための図示しない画面が表示され、ユーザが修正日付データを入力する。ステップS692により、修正後の開催日が行事メモリ18内の該当する元の開催日を入力された修正後の開催日により書き替えられる。
【0089】
ユーザは、本電子カメラの行事管理機能により決定された行事以外の行事を追加することもできる。すなわち、行事ボタン21Eをオンにして、本電子カメラを行事モードに設定し、行事追加ボタン21Lをオンにすると、行事追加ボタン21LがオンされたことがステップS720(図11)により検出される。そのときには、ステップS721により、追加すべき行事の名称と日付を入力するための図示しない画面が表示され、ユーザが行事名称と日付を入力する。
【0090】
ステップS722により、入力された行事の名称と日付を含む行事データが行事メモリ18に記憶される。追加された行事データが記憶されるときには、当該追加された行事の日付より新しい日付の行事のデータが後方にシフトされ、当該追加された行事のデータは、当該追加された行事の日付より古い日付の行事と当該追加された行事の日付より新しい日付の行事の間に挿入されるように記憶される。図2(c)は、追加された行事の例を示す。
【0091】
ユーザは、既に説明したようにページ設定ボタン21Mを操作して新たなページを行事メモリ18に追加することもできる。例えば第2子が生まれたときに、当該第2子に関する初期設定データを図2(a)の行事データ群記憶領域190に入力すればよい。こうして行事メモリ18に複数のページが記憶されるようになったとき、ユーザは任意のページを選択することができる。すなわち、行事ボタン21Eをオンにして、本電子カメラを行事モードに設定し、ページ選択ボタン21Nをオンにすると、ページ選択ボタン21NがオンされたことがステップS700(図11)により検出される。そのときには、ステップS701により、次のページが選択される。
【0092】
ページが新たに選択されると、行事モード初期画面表示処理800が実行される。この行事モード初期画面表示処理800は、既に図8に関して説明したとおりである。今の場合、新たに選択されたページに記録された第2子に関するデータに基づいて図14に例示された行事モード初期画面と類似の行事モード初期画面が表示される。
【0093】
本発明は、以上に示した実施の形態に限定されず、発明の要旨を変更しない範囲で、上記実施の形態を変更あるいは修正してもよいことは言うまでもない。例えば、以上では、本発明に係る撮像装置の一つの実施の形態として電子スチールカメラの実施の形態の例を示したが、本発明は、他の撮像装置、例えばVTR(Video Tape Recorder)用のカメラ、あるいは写真フイルム等の感光部材に画像を記録するための通常のカメラにも適用できる。この通常のカメラは本発明では撮像装置の例でもあり電子機器の例でもあると考える。
【0094】
更に、本発明は撮像装置以外の電子機器にも適用できる。例えば、据え置き型のディジタル時計に適用することもできる。とりわけ、携帯情報通信端末(PDA−Personal Digital Assistant)、電子手帳、携帯電話機、ディジタル腕時計等の携帯用又は通常携帯して使用される電子機器に適用すると有効である。
【0095】
上記実施の形態では撮影当日がいずれかの行事の開催日と一致するときには、当日に撮影された画像データの識別情報が行事メモリ18に設けられた画像データ識別情報記憶領域184に記憶された。この画像データ識別情報を用いて、特定の行事に関係する画像データを読み出し表示することができた。この画像データ識別情報は、行事の当日に撮影された画像データを当該行事に関連付ける情報として記憶され、後にその関連付け情報を用いて、ユーザが指定した行事に関する画像データを表示するのに使用されている。
【0096】
このような技術は、上記実施の形態におけるようにあらかじめ準備された行事モデルデータに基づいて行事データを決める方法とは別の方法で行事データを決める場合にも適用できる。例えば、ユーザが自分の好みの行事と開催予定日を複数組行事メモリ18に登録できるように撮像装置を構成している場合にも適用できる。
【0097】
同様に、実施の形態で用いられた体重と身長を行事に関連付けて記憶し、後に表示する技術も、上記実施の形態に限定されない。例えば、他の方法で行事メモリに登録された任意の行事データに関連して適用することもできる。
【0098】
更に、以上の実施の形態では、本発明は子供の誕生という人に関する特定の事象の発生を契機として催される複数のお祝い行事に適用された。しかし、本発明は人に関する他の特定の事象にも適用してもよい。例えば人が死亡したときに遺族が行う複数の行事にも適用することができる。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、人に関する特定の事象の発生を契機として催される複数の行事の開催予定日を自動的に決定する機能を有する電子機器が得られる。
【0100】
更に、本発明に係る電子機器又は撮像装置では、あらかじめ記憶された複数の行事のいずれかの開催予定日に撮影された画像データを当該行事に関連付けて記憶することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る行事管理機能を有する電子スチールカメラの概略ブロック図である。
【図2】行事メモリ内に設けられた複数の行事データ群記憶領域の例を示す図である。
【図3】画像メモリ内に設けられた複数の画像データ記憶領域を示す図である。
【図4】操作ボタン群に含まれる複数のボタンの例を示す図である。
【図5】制御部内のROMに設けられた複数のプログラム記憶領域を示す図である。
【図6】電源供給処理プログラムにより実行される処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図7】行事モード初期処理プログラムにより実行される処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図8】行事モード初期画面表示処理の処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図9】行事モードボタン別処理プログラムにより実行される処理の例を示す概略フローチャートの一部である。
【図10】行事モードボタン別処理プログラムにより実行される処理の例を示す概略フローチャートの他の部分である。
【図11】行事モードボタン別処理プログラムにより実行される処理の例を示す概略フローチャートの更に他の部分である。
【図12】ROM内に設けられた行事モデルデータ記憶領域の例を示す図である。
【図13】撮影モード処理プログラムにより実行される処理の一例の概略フローチャートである。
【図14】行事モード初期画面の例を示す図である。
【図15】行事リストの例を示す図である。
【符号の説明】
680…カーソル、681…行事開催予定日、682…行事名称、683…体重、684…身長。

Claims (4)

  1. 人に関する特定の事象が発生した日を基準日として、この基準日からそれぞれあらかじめ定められた日数が経過した日に当該事象に関連して催されるべき複数の行事の各々に関する行事名称情報と経過日数情報とが記憶された行事モデル情報記憶手段と、
    日付情報が入力される日付入力手段と、
    この日付入力手段により入力された日付情報を前記基準日として、それぞれの行事に対して前記行事モデル情報記憶手段に記憶された前記経過日数情報に基づいて、それぞれの行事の開催予定日情報を算出する演算手段と、
    この演算手段により算出されたそれぞれの行事の開催予定日情報が記憶される行事予定日情報記憶手段と、
    撮像手段により撮影された複数の画像データが個々のメモリアドレスに記憶される画像データ記憶手段と、
    前記撮像手段で撮影を行った日が、前記行事予定日情報記憶手段に記憶されたいずれかの開催予定日情報が示す日付に一致するとき、前記撮像手段により撮影されて前記画像データ記憶手段に記憶された画像データのメモリアドレスを示す識別情報を、前記行事予定日情報記憶手段に記憶された当該開催予定日情報に関連付けて記憶させる関連付け手段と、
    を具備したことを特徴とする行事管理機能付き電子機器。
  2. 更に、前記行事モデル情報記憶手段に記憶されているそれぞれの行事の行事名称情報と、前記行事予定日情報記憶手段に記憶されたそれぞれの行事の開催予定日情報とが表示される表示手段と、
    この表示手段に表示された行事に関する行事名称情報のうちの一つを選択する選択手段と、
    この選択手段により選択された行事の開催予定日情報に関連付けられている識別情報に対応する画像データを、前記画像データ記憶手段から読み出して前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を具備し、
    前記関連付け手段は、前記開催予定日情報の示す日付に最初に撮影された画像データの識別情報を記憶させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の行事管理機能付き電子機器。
  3. 撮像手段と、
    この撮像手段により得られた複数の画像データが個々のメモリアドレスに記憶される画像データ記憶手段と、
    複数の行事それぞれの開催予定日が記憶される行事予定日情報記憶手段と、
    前記撮像手段を用いて画像データを得た日が、前記行事予定日情報記憶手段に記憶された複数の行事の開催予定日のいずれかに一致するときのみ、前記画像データが記憶される前記メモリアドレスを表す識別情報と前記開催予定日とを関連付け記憶する関連付け情報記憶手段と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  4. 前記複数の行事のいずれかを選択する選択手段と、
    前記関連付け情報記憶手段に記憶された前記関連付け情報に基づいて、当該選択された行事に関連付けられた識別情報に対応する画像データを、前記画像データ記憶手段から読み出して表示する表示手段と、
    を更に具備し、
    前記関連付け情報記憶手段は、前記開催予定日に最初に得た画像データの識別情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
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