JP4818646B2 - シリコーンレジンの精製方法 - Google Patents

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本発明は、シリコーンレジンの精製方法に関し、詳しくは、不純物としてのアルカリ金属イオンの含有量の少ないシリコーンレジンを得るための精製方法に関する。
シリコーンレジンは、成膜性および耐熱性が優れることから、電気絶縁材料、耐熱塗料、保護コーティング材、有機樹脂モノマーとの共重合体用原料、硬化性有機樹脂の物理特性改質剤等に利用されている。このようなシリコーンレジンとしては、T単位と必要に応じて二官能性シロキサン単位(以下、D単位)と一官能性シロキサン単位(以下、M単位)からなるエポキシ基を含有するDT型もしくはMDT型シリコーンレジンが硬化性エポキシ樹脂の物理特性改質剤として有用であり、数多く提案されている(特許文献1〜3参照)。
しかし、これらのシリコーンレジンは、エポキシ基含有トリアルコキシシランとジオルガノジアルコキシシランを共加水分解縮合物を平衡化反応したり、また環状ジオルガノシロキサンとエポキシ基含有トリアルコキシシランをアルカリ金属触媒により平衡化反応した後、該アルカリ金属触媒を中和して除去することにより製造されるが、得られたシリコーンレジン中にはアルカリ金属触媒あるいはその塩が残存し、シリコーンレジンが有する本来の耐熱性や電気特性が低下するという問題があった。通常、この様な場合、水洗によりアルカリ金属触媒あるいはその塩を除去するのが一般的であるが、親水性基を有するこの様なシリコーンレジンでは、水層との分離が困難となる問題があった。
特開昭56−145942号公報 特公昭58−53655号公報 特公昭62−27095号公報
本発明の目的は、不純物としてのアルカリ金属イオンの含有量の少ないシリコーンレジンを効率よく得るための精製方法を提供することにある。
本発明のシリコーンレジンの精製方法は、不純物としてアルカリ金属イオンを含有するシリコーンレジンを固体状塩基吸着剤で処理することを特徴とする。
本発明の精製方法は、不純物としてのアルカリ金属イオンの含有量の少ないシリコーンレジンを効率よく得ることができるという特徴がある。
本発明は、不純物としてのアルカリ金属イオンを含有するシリコーンレジン中の該アルカリ金属イオンの含有量を効率よく低減する方法であり、例えば、アルカリ金属触媒により平衡化反応させて得られたシリコーンレジンの処理方法として特に有用であるが、その他の製造方法で調製されたシリコーンレジンの処理方法としても有用である。特に、シリコーンレジンがフェニル基を有する場合には、該シリコーンレジン中に含まれるアルカリ金属イオンを除去することが困難であり、さらに、親水性の基、例えば、エポキシ基を有するシリコーンレジンにおいては、アルカリ金属イオンを除去するための水洗が困難になるという問題がある。本発明の精製方法は、フェニル基を有するシリコーンレジンの精製方法として有用であり、特に、フェニル基およびエポキシ基を有するシリコーンレジンの精製方法として有用である。
このようなシリコーンレジンとしては、例えば、平均単位式:
(RSiO3/2)a(R2SiO2/2)b(R3SiO1/2)c(SiO4/2)d
で表されるシリコーンレジンが好ましい。上式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基である。この一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基,ノナフルオロブチルエチル基等の置換アルキル基が例示される。また、このエポキシ基含有有機基としては、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリシドキシエチル基,3−グリシドキシプロピル基,4−グリシドキシブチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基が例示される。
このシリコーンレジンを硬化性エポキシ樹脂や硬化性フェノール樹脂等の硬化性有機樹脂の添加剤として用いる場合には、シリコーンレジン中の全Rに対するエポキシ基含有有機基の含有量は0.1〜40モル%の範囲内であることが好ましい。これは、全Rに対するエポキシ基含有有機基の含有量が1モル%未満であると、硬化性有機樹脂との反応性が著しく低下し、硬化有機樹脂の改質が十分でなくなる恐れがあり、一方、40モル%を超えると、硬化性有機樹脂との反応に関与しない未反応のエポキシ基含有有機基により、得られた硬化有機樹脂の耐熱性が低下する恐れがあるからである。また、硬化性有機樹脂との相溶性が良好となることから、このエポキシ基含有シリコーンレジンにおいて、全Rの20〜99モル%がフェニル基であることが好ましく、特に、全Rの20〜95モル%がフェニル基であることが好ましい。
また、上式中、aはT単位の含有量を示す正数であり、bはD単位の含有量を示す0または正数であり、cはM単位の含有量を示す0または正数であり、dはQ単位の含有量を示す0または正数である。
このようなシリコーンレジンを調製する方法は特に限定されないが、例えば、エポキシ基含有トリアルコキシシランとジオルガノジアルコキシシランの共加水分解縮合物をアルカリ金属触媒により平衡化反応したり、また環状ジオルガノシロキサンとエポキシ基含有トリアルコキシシランをアルカリ金属触媒により平衡化反応する方法が挙げられ、より具体的には、(A)(a)一般式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、(b)一般式:R1 2SiO2/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、(c)一般式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位と一般式:R1 2SiO2/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、(d)一般式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位と一般式:R1 3SiO1/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、および(e)一般式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位と一般式:R1 2SiO2/2で表されるシロキサン単位と一般式:R1 3SiO1/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサンからなる群より選択される少なくとも1種のオルガノポリシロキサン(式中、R1は同種または異種の一価炭化水素基である。)と(B)一般式:R21 dSi(OR3)(3-d)(式中、R1は一価炭化水素基であり、R2はエポキシ基含有有機基であり、R3はアルキル基であり、dは0または1である。)で表されるエポキシ基含有アルコキシシランまたはその部分加水分解物を、水およびアルカリ金属触媒の存在下で反応させてシリコーンレジンを合成し、次いで、該アルカリ金属触媒により該シリコーンレジンを平衡化反応する方法が挙げられる。
(a)成分のオルガノポリシロキサンは、一般式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサンである。上式中、R1は一価炭化水素基であり、前記Rと同様の一価炭化水素基が例示される。このような(a)成分のオルガノポリシロキサンは、一般に、オルガノポリシルセスキオキサンと呼ばれるものであり、ラダー状オルガノポリシロキサン、ケージ状オルガノポリシロキサンが例示される。
(b)成分のオルガノポリシロキサンは、一般式:R1 2SiO2/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサンである。上式中、R1は同種または異種の一価炭化水素基であり、前記と同様の基が例示される。このような(b)成分のオルガノポリシロキサンは、一般に、ジオルガノポリシロキサンと呼ばれるものであり、その分子鎖末端は特に限定されず、例えば、その分子鎖末端は水酸基、アルコキシ基、トリオルガノシロキシ基である。
(c)成分のオルガノポリシロキサンは、一般式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位と一般式:R1 2SiO2/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサンである。上式中、R1は同種または異種の一価炭化水素基であり、前記と同様の基が例示される。このような(c)成分のオルガノポリシロキサンは、一般に、DT型シリコーンレジンと呼ばれるものである。
(d)成分のオルガノポリシロキサンは、一般式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位と一般式:R1 3SiO1/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサンである。上式中、R1は同種または異種の一価炭化水素基であり、前記と同様の基が例示される。このような(d)成分のオルガノポリシロキサンは、一般に、MT型シリコーンレジンと呼ばれるものである。
(e)成分のオルガノポリシロキサンは、一般式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位と一般式:R1 2SiO2/2で表されるシロキサン単位と一般式:R1 3SiO1/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサンである。上式中、R1は同種または異種の一価炭化水素基であり、前記と同様の基が例示される。このような(d)成分のオルガノポリシロキサンは、一般に、MDT型シリコーンレジンと呼ばれるものである。
(B)成分は、シリコーンレジンにエポキシ基含有有機基を導入するための成分であり、一般式:R21 dSi(OR3)(3-d)で表されるエポキシ基含有アルコキシシランもしくはその部分加水分解物である。上式中、R1は一価炭化水素基であり、前記と同様の基が例示される。また、上式中、R2はエポキシ基含有有機基であり、前記Rと同様のエポキシ基含有有機基が例示される。また、上式中、dは0または1である。dが0のとき、(B)成分はエポキシ基含有トリアルコキシシランもしくはその部分加水分解物であり、dが1のとき、(B)成分はエポキシ基含有オルガノジアルコキシシランもしくはその部分加水分解物である。
(B)成分のエポキシ基含有オルガノジアルコキシシランとして具体的には、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシランが例示され、(B)成分のエポキシ基含有トリアルコキシシランとして具体的には、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリエトキシシランが例示される。
上記(A)成分と上記(B)成分を、水およびアルカリ金属触媒の存在下で反応させてシリコーンレジンを調製する際、必要に応じてその他のアルコキシシランもしくはその加水分解物を配合することができる。(B)成分以外のアルコキシシランとして具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジメトキシジエトキシシランが例示される。
(B)成分の配合量は特に限定されなが、(B)成分中のエポキシ基含有有機基が、(A)成分と(B)成分のケイ素原子結合全有機基に対して0.1〜40モル%となるような量であることが好ましい。これは、(B)成分中のエポキシ基含有有機基が、(A)成分と(B)成分のケイ素原子結合全有機基に対して0.1モル%未満となるような量で(B)成分を配合した場合には、得られたエポキシ基含有シリコーンレジン中のケイ素原子結合全有機基に対するエポキシ基含有有機基の含有量が0.1モル%未満となるため、このエポキシ基含有シリコーンレジンと硬化性有機樹脂との反応性が著しく低下して、硬化有機樹脂の物理特性改質効果が十分でなくなるからであり、また(B)成分中のエポキシ基含有有機基が、(A)成分と(B)成分のケイ素原子結合全有機基に対して40モル%をこえるような量で(B)成分を配合した場合には、得られたエポキシ基含有シリコーンレジン中のケイ素原子結合全有機基に対するエポキシ基含有有機基の含有量が40モル%をこえるため、このエポキシ基含有シリコーンレジンと硬化性有機樹脂とを反応させた場合、(B)成分中にこの反応に関与しない未反応のエポキシ基含有有機基が多くなり、得られた硬化有機樹脂の耐熱性が低下するようになるからである。
また、(C)成分の水の配合量は特に限定されないが、ケイ素原子結合アルコキシ基を分解させる量より水が多い場合アルコキシ基は残存しにくく、少ない場合アルコキシ基が残存する。また、アルカリ金属触媒は、(A)成分と(B)成分の反応を行うための触媒であり、このようなアルカリ金属触媒として具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物;ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド、セシウム−t−ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキシド;ナトリウムシラノレート化合物、カリウムシラノレート化合物、セシウムシラノレート化合物等のアルカリ金属のシラノール化合物が例示され、特に好ましくはカリウム系触媒およびセシウム系触媒である。特に、セシウム系触媒を用いた場合、本方法で処理することにより、極めて効率よくセシウムイオンを除去することができる。
アルカリ金属触媒は、固形物をそのまま加えても良く、また少量の水や原料ポリシロキサンに溶解してから加えてもよい。このようなアルカリ金属触媒の配合量は特に限定されないが、(A)成分と(B)成分の合計量に対して、10ppm〜10000ppmの範囲内であることが好ましく、さらに100ppm〜5000ppmの範囲内にあることがより好ましい。
上記反応において、得られるシリコーンレジンが反応系から析出することを防止するために有機溶剤を使用することが好ましい。使用することのできる有機溶剤としては、得られるシリコーンレジンの種類および特性により適宜選択すべきであるが、このような有機溶剤として具体的には、トルエン,キシレンなどの芳香族系有機溶剤;ヘキサン,ヘプタン,オクタン等の脂肪族系有機溶剤が例示され、好ましくは芳香族系有機溶剤である。また、この有機溶剤を配合すると、得られたシリコーンレジンから過剰の水およびシリコーンレジンの縮合反応による遊離水を共沸により除くことができるので好ましい。
上記反応において、反応の条件は特に限定されないが、反応が円滑に進行することから、反応温度は80℃〜200℃の範囲内であることが好ましく、特に100℃〜150℃の範囲内であることが好ましい。また、有機溶剤を使用する場合には、有機溶剤の沸点が80〜200℃の範囲にあるものを選択することにより、還流温度で容易に反応を行うことができる。
次いで、上記反応により得られたシリコーンレジンを、アルカリ金属触媒により平衡化反応させる。この平衡化反応において、有機溶剤を新たに配合してもよく、また、上記反応において使用したものを引続き使用してもよい。新たに有機溶剤を配合する場合には、配合できる有機溶剤としては上記で例示した有機溶剤が挙げられる。また、この平衡化反応において、使用するアルカリ金属触媒は上記反応において使用したものを引続き使用してもよくまた新たに配合してもよい。新たにアルカリ金属触媒を配合する場合には、配合できるアルカリ金属触媒としては上記で例示したアルカリ金属触媒が挙げられる。
上記平衡反応において、有機溶剤は平衡化反応により得られるエポキシ基含有シリコーンレジンの析出を防止し、かつ反応系の粘度を低く抑えるという好ましい効果を有する。
上記平衡化反応において、その平衡化反応条件は特に限定されない。平衡化反応により、シロキサン結合の切断および再結合がランダムに起こり、その結果、得られたエポキシ基含有シリコーンレジンは平衡状態となる。反応温度は、反応温度が低いと平衡化反応が十分に進行せず、また反応温度が高すぎるとケイ素原子結合有機基が熱分解することから、80℃〜200℃の範囲内であることが好ましく、特に100℃〜150℃の範囲内であることが好ましい。また、80〜200℃の範囲に沸点を有する有機溶剤を選択することにより、還流温度で容易に平衡化反応を行うことができる。
平衡化反応の進行は、反応液を少量抜き取り、これを中和することにより得られるエポキシ基含有シリコーンレジンの特性を測定することによって追跡することが最も好ましい。測定する特性としては、分子量が最も好ましく、常温で液状のエポキシ基含有シリコーンレジンである場合には、その粘度を測定することが好ましく、常温で固体状のエポキシ基含有シリコーンレジンである場合には、そのガラス転移点や軟化点を測定することが好ましい。このようなエポキシ基含有シリコーンレジンの特性値により平衡化反応の終点を決定することができる。
本発明の精製方法で用いることのできる固体状塩基吸着剤は特に限定されないが、この平均粒度が1〜500μmの範囲内であることが好ましく、また、この比表面積が10〜2,000m2/gの範囲内であることか好ましく、さらに、この吸油量が10〜1,000ml/100gの範囲内であることが好ましい。このような固体状塩基吸着剤としては、例えば、表面活性の高いケイ酸アルミニウム粉体(例えば、協和化学工業株式会社製のキョーワード700)、ケイ酸粉体(例えば、和光純薬工業株式会社製のWakosil C−200)、ケイ酸マグネシウム粉体(例えば、協和化学工業株式会社製のキョーワード600)が挙げられる。特に、塩基吸着性能が優れることから、ケイ酸アルミニウム粉体が好ましい。
本方法において、固体状塩基吸着剤の添加量は特に限定されないが、シリコーンレジンまたはその溶液に対して0.01〜20重量%の範囲内であることが好ましく、特に、0.01〜5重量%の範囲内であることが好ましい。これは、固体状塩基吸着剤の添加量が上記範囲の下限未満であると、シリコーンレジン中のアルカリ金属イオンを十分に捕捉できない恐れがあり、一方、上記範囲の上限を超えると、固体状塩基吸着剤のろ別が困難となり、また、シリコーンレジンの収量が低下する恐れがあるからである。
本方法では、固体状塩基吸着剤を用いた以下の2つの吸着方法が用いられる。シリコーンレジンまたは溶液に、固体状塩基吸着剤を投入したのち一定時間攪拌吸着させる。攪拌時の温度は特に限定されないが、室温から120℃の範囲が好ましい、温度が120℃以上であるとエポキシ基の開環が生じる恐れがあるからである。更に好ましくは、室温から80℃である。吸着後、固体状塩基吸着剤をシリコーンレジンまたは溶液からろ過分離する。もう一つは、固体状塩基性吸着剤をカラムなどの容器に詰め、その中を通過させることによって、連続的にアルカリ金属触媒を除去したシリコーンレジンまたは溶液を得る。この時の温度は特に限定されないが、室温から80℃であることが好ましい。
なお、本方法を実施する前に、アルカリ金属触媒により反応したシリコーンレジンに、常法に従って、炭酸ガス、カルボン酸等の弱酸を添加して中和し、中和塩をろ別した後、固体状塩基吸着剤で処理し残存塩を除去してもよいが、中和塩を形成した場合、塩の解離度が低くなるためか固体状塩基吸着剤との相互作用が弱くなり、十分にアルカリ金属イオンを除去できない場合がある。そのため、アルカリ金属触媒により反応した後、特別な中和などを行わず、シリコーンレジンに直接固体状塩基吸着剤を添加し処理することがより効果的である。なお、この場合、中和剤として、クロロシラン等の塩素化合物;酢酸等の有機酸化合物等を用いないので、これらに起因する酸性イオン物質の残存がないという効果も期待できる。
本方法により処理されたシリコーンレジン中のアルカリ金属イオンの含有量は特に限定されないが、本方法では、耐熱性や電気特性が要求される硬化性有機樹脂組成物の添加剤、あるいは電気絶縁材料、耐熱材料、保護コーティング材料等で好適とされているアルカリ金属イオンの含有量が、好ましくは10ppm以下、特に好ましくは1ppm以下であるシリコーンレジンを得ることができる。特に、この固体状塩基吸着剤としてケイ酸アルミニウム粉体を用いた場合には、そのイオン補足効果はシリコーンレジンの分子構造によって異なるが、例えば、処理前のアルカリ金属イオンの含有量が1,000ppmを超えた場合でも、本方法により、0.1ppm以下とすることができる。
なお、本方法で処理されたシリコーンレジン中のアルカリ金属イオンの含有量を測定する方法は限定されないが、例えば、シリコーンレジンを全分解して、残渣のアルカリ金属イオンをイオンクロマトグラフィーやICP−MS(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometer)により分析する方法、あるいはシリコーンレジンをフレーム分析する方法が挙げられる。なお、本方法の実施例では、シリコーンレジン1gを精秤し、硫酸で炭化させ、電気炉(510℃)で加熱分解後、フッ化水素酸で分解させた。次に、硝酸2mlを加え、超純水で25gとした。この水溶液をICP−MS(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometer)で測定し、アルカリ金属イオンの濃度を測定し、この測定値から、シリコーンレジン中のアルカリ金属イオンの重量単位における含有量(ppm)を求めたが、本方法は、これに限定されるものではない。
本発明のシリコーンレジンの精製方法を実施例、比較例により詳細に説明する。なお、実施例中、粘度は25℃における値であり、式中、Phはフェニル基を示し、Meはメチル基を示し、Epは3−グリシドキシプロピル基を示す。また、シリコーンレジン中のアルカリ金属イオンの含有量およびシリコーンレジンの軟化点は次のようにして測定した。
[アルカリ金属イオンの含有量]
シリコーンレジン1gを精秤し、硫酸で炭化させ、電気炉(510℃)で加熱分解後、フッ化水素酸で分解させた。次に、硝酸2mlを加え、超純水で25gとした。この水溶液をICP−MS(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometer)で測定し、アルカリ金属イオンの濃度を測定した。この測定値から、シリコーンレジン中のアルカリ金属イオンの重量単位における含有量(ppm)を求めた。
[軟化点]
微量融点測定器を用い、融点測定と同様の手法で測定し、白粉状のシリコーンレジンが融解して透明になる温度を軟化点とした。
[参考例1]
反応容器に100gの水と400gのトルエンと140gのイソプロパノールを投入し、この系を約10℃に冷却し、336.7gのフェニルトリクロロシランと58.1gのジメチルジクロロシランと36.5gのトルエンとの溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、1時間加熱還流し、その後、トルエン溶液を分離した。このトルエン溶液を300gの水で洗浄し、洗液が中性になるまで繰り返すことにより、加水分解生成物の濃度が50重量%のトルエン溶液438gを得た。以下、このトルエン溶液を試料Aとする。
[実施例1]
反応容器に、150gの試料Aと1.5gの10重量%−水酸化カリウム水溶液を投入した。次いで、水を留出させながら加熱還流を行い、水の留出が止まった後、冷却した。トルエンを加除することにより反応混合物の濃度を50重量%に再度調整し、再び、加熱還流を行った。反応混合物を1時間毎にサンプリングを行ない、このサンプルを中和処理した後、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPC)により分子量を測定した。4時間後、サンプルの分子量が一定になったことを確認し、この系を冷却した。次に、この反応混合物のトルエン溶液に3.0g(反応混合物のトルエン溶液に対して2.0重量%となる量)のケイ酸アルミニウム粉体(協和化学工業株式会社製のキョーワード700)を加え、室温で1時間攪拌した。その後、ケイ酸アルミニウム粉体をろ別し、ろ液を減圧下に加熱することにより、74.5gの無色固体状シリコーンレジンを得た。このシリコーンレジンは、数平均分子量(以下、Mn)=1,950、重量平均分子量(以下、Mw)=3,350、軟化点=110℃、カリウムイオンの含有量=0.05ppmであり、29Si−核磁気共鳴分析(以下、29Si−NMR)により、次の平均単位式で表されることが確認された。
(PhSiO3/2)0.85(Me2SiO2/2)0.15
[実施例2]
実施例1と同様、反応容器に、150gの試料Aと1.5gの10重量%−水酸化カリウム水溶液を投入した。次いで、水を留出させながら加熱還流を行い、水の留出が止まった後、冷却した。トルエンを加除することにより反応混合物の濃度を50重量%に再度調整し、再び、加熱還流を行った。反応混合物を1時間毎にサンプリングを行ない、このサンプルを中和処理した後、GPCにより分子量を測定した。4時間後、サンプルの分子量が一定になったことを確認し、この系を冷却した。次に、この反応混合物のトルエン溶液をカラム{直径4cmのステンレス管の底部に細孔径0.5ミクロンのガラスフィルターを敷き、その上に5gのケイ酸アルミニウム粉体(協和化学工業株式会社製のキョーワード700)を充填した。}に通し処理した。得られたトルエン溶液を減圧下に加熱することにより、74.1gの無色固体状シリコーンレジンを得た。このシリコーンレジンは、Mn=1,950、Mw=3,350、軟化点=110℃、カリウムイオンの含有量=0.2ppmであり、29Si−NMRにより、次の平均単位式で表されることが確認された。
(PhSiO3/2)0.85(Me2SiO2/2)0.15
[実施例3]
反応容器に130.0gの試料Aと12.7gの3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと3.6gのオクタメチルテトラシクロシロキサンと7.0gのトルエンと0.06gの水酸化セシウムを投入した。次いで、この系に6.0gの水を加え、生成するメタノールと水とを留去しながら加熱還流を行ない、水の留出が止まった後、冷却した。水添加/加熱還流/メタノール・水留去/冷却の操作を繰り返して行ない、留出した水をエーテルで抽出してメタノールの有無をガスクロマトグラフィー(以下、GC)により分析したところ、4回目の操作にはメタノールの留出がないことが確認された。次いで、トルエンを加除することにより反応混合物の濃度を50重量%に調製し、再び加熱還流を行なった。1時間毎にサンプリングを行ない、サンプルを中和処理した後、GPCにより分子量を測定した。4時間後、分子量が一定になったことを確認してから冷却した。次に、この反応混合物のトルエン溶液に0.72gのケイ酸アルミニウム粉体(協和化学工業株式会社製のキョーワード700)を投入し、室温で1時間攪拌した。その後、ケイ酸アルミニウム粉体をろ別し、ろ液を減圧下で加熱することにより、77.1gの無色固体状シリコーンレジンを得た。このシリコーンレジンは、Mn=2980、Mw=4880、軟化点=98℃、セシウムイオンの含有量=0.05ppmであり、29Si−NMRにより、次の平均単位式で表されることが確認された。
(PhSiO3/2)0.71(Me2SiO2/2)0.2(EpSiO3/2)0.09
[実施例4]
反応容器に130.0gの試料Aと10.3gの3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランと7.0gのトルエンと0.06gの水酸化セシウムを投入した。次いで、この系に6.0gの水を加え、生成するメタノールと水とを留去しながら加熱還流を行ない、水の留出が止まった後、冷却した。水添加/加熱還流/メタノール・水留去/冷却の操作を繰り返して行なった。留出した水をエーテルで抽出してメタノールの有無をGCにより分析したところ、4回目の操作にはメタノールの留出がないことが確認された。次いで、トルエンの量を増減することにより反応混合物の濃度を50重量%に調製し、再び加熱還流を行なった。1時間毎にサンプリングを行ない、サンプルを中和処理した後、GPCにより分子量を測定した。4時間後、分子量が一定になったことを確認してから冷却した。次に、この反応混合物のトルエン溶液に0.72gのケイ酸アルミニウム粉体(協和化学工業株式会社製のキョーワード700)を投入し、室温で1時間攪拌した。その後、ケイ酸アルミニウム粉体をろ別し、ろ液を減圧下で加熱することにより、72.8gの無色固体状シリコーンレジンを得た。このシリコーンレジンは、Mn=1930、Mw=2900、軟化点=72℃、セシウムイオンの含有量=0.04ppmであり、29Si−NMRにより、次の平均単位式で表されることが確認された。
(PhSiO3/2)0.78(Me2SiO2/2)0.14(EpMeSiO2/2)0.08
[実施例5]
反応容器に130.0gの試料Aと12.7gの3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと3.6gのオクタメチルテトラシクロシロキサンと7.0gのトルエンと0.06gの水酸化セシウムを投入した。次いで、この系に6.0gの水を加え、生成するメタノールと水とを留去しながら加熱還流を行ない、水の留出が止まった後、冷却した。水添加/加熱還流/メタノール・水留去/冷却の操作を繰り返して行なった。留出した水をエーテルで抽出してメタノールの有無をGCにより分析したところ、4回目の操作にはメタノールの留出がないことが確認された。次いで、トルエンを加除することにより反応混合物の濃度を50重量%に調製し、再び加熱還流を行なった。1時間毎にサンプリングを行ない、サンプルを中和処理した後、GPCにより分子量を測定した。4時間後、分子量が一定になったことを確認してから冷却した。次に、この反応混合物のトルエン溶液に0.03gの酢酸を投入し、30分攪拌した後、中和塩をろ別した。ろ液に0.3gのケイ酸アルミニウム粉体(協和化学工業株式会社製のキョーワード700)を投入し、さらに室温で1時間攪拌した。その後、ケイ酸アルミニウム粉体をろ別し、ろ液を減圧下で加熱することにより、77.1gの無色固体状シリコーンレジンを得た。このシリコーンレジンは、セシウムイオン含有量=0.8ppm、Mn=2980、Mw=4880、および軟化点=98℃であり、29Si−NMRにより、次の平均単位式で表されることが確認された。
(PhSiO3/2)0.71(Me2SiO2/2)0.2(EpSiO3/2)0.09
[比較例1]
反応容器に、150gの試料Aと1.5gの10重量%−水酸化カリウム水溶液を投入した。次いで、水を留出させながら加熱還流を行い、水の留出が止まった後冷却した。生成物の濃度を50重量%に再度調整し、再び、加熱還流を行った。反応混合物を1時間毎にサンプリングを行ない、このサンプルを中和処理後、GPCにより分子量を測定した。4時間後、サンプルの分子量が一定になったことを確認し、この系を冷却した。冷却後、この系に0.24gの酢酸を投入し1時間攪拌した。その後、酢酸塩をろ別し、ろ液を減圧下に加熱することにより、74.5gの無色固体状シリコーンレジンを得た。このシリコーンレジンは、Mn=2050、Mw=3400、軟化点=115℃、カリウムイオン含有量=10.5ppmであり、29Si−NMRにより、次の平均単位式で表されることが確認された。
(PhSiO3/2)0.85(Me2SiO2/2)0.15
[比較例2]
反応容器に130.0gの試料Aと12.7gの3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと3.6gのオクタメチルテトラシクロシロキサンと7.0gのトルエンと0.06gの水酸化セシウムを投入した。次いで、この系に6.0gの水を加え、生成するメタノールと水とを留去しながら加熱還流を行ない、水の留出が止まった後冷却した。水添加/加熱還流/メタノール・水留去/冷却の操作を繰り返して行なった。留出した水をエーテルで抽出してメタノールの有無をGCにより分析したところ、4回目の操作にはメタノールの留出がないことが確認された。次いで、トルエンを加除することにより反応混合物の濃度を50重量%に調製し、再び加熱還流を行なった。1時間毎にサンプリングを行ない、サンプルを中和処理後、GPCにより分子量を測定した。4時間後、分子量が一定になったことを確認してから冷却した。冷却後、この系に0.03gの酢酸を投入し1時間攪拌した。その後、酢酸塩をろ別し、ろ液を減圧下で加熱することにより、77.1gの無色固体状シリコーンレジンを得た。このシリコーンレジンは、Mn=4500、Mw=6500、セシウムイオンの含有量=48ppmであり、29Si−NMRにより、次の平均単位式で表されることが確認された。なお、このシリコーンレジンの軟化点は明確ではなかった。
(PhSiO3/2)0.71(Me2SiO2/2)0.2(EpSiO3/2)0.09
[比較例3]
反応容器に130.0gの試料Aと10.3gの3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランと7.0gのトルエンと0.06gの水酸化セシウムを投入した。次いで、この系に6.0gの水を加え、生成するメタノールと水とを留去しながら加熱還流を行ない、水の留出が止まった後冷却した。水添加/加熱還流/メタノール・水留去/冷却の操作を繰り返して行なった。留出した水をエーテルで抽出してメタノールの有無をGCにより分析したところ、4回目の操作にはメタノールの留出がないことが確認された。次いで、トルエンを加除することにより反応混合物の濃度を50重量%に調製し、再び加熱還流を行なった。1時間毎にサンプリングを行ない、サンプルを中和処理した後、GPCにより分子量を測定した。4時間後、分子量が一定になったことを確認してから冷却した。次に、この反応混合物のトルエン溶液に0.03gの酢酸を投入し1時間攪拌した。その後、酢酸塩をろ別し、ろ液を減圧下で加熱することにより、72.8gの無色固体状シリコーンレジンを得た。このシリコーンレジンは、Mn=2400、Mw=3800、セシウムイオンの含有量=65ppmであり、29Si−NMRにより、次の平均単位式で表されることが確認された。なお、このシリコーンレジンの軟化点は明確ではなかった。
(PhSiO3/2)0.78(Me2SiO2/2)0.14(EpMeSiO2/2)0.08
本発明の精製方法は、アルカリ金属触媒により平衡化反応したシリコーンレジン等の不純物としてアルカリ金属イオンを含有するシリコーンレジンから該アルカリ金属イオンを効率良く除去することができるので、得られたシリコーンレジンは、耐熱性や電気特性が要求される硬化性有機樹脂組成物の添加剤、あるいは電気絶縁材料、耐熱材料、保護コーティング材料等に利用可能である。特に、本発明の精製方法は、エポキシ基含有フェニルシリコーンレジンに含まれるアルカリ金属イオンの含有量を極めて少なくすることができる。このようなエポキシ基含有フェニルレジンは、エポキシ官能基とフェニル基が同時に含まれているので、有機エポキシ樹脂との相溶性が高く、有機エポキシ樹脂に容易に分散するので、その燃焼性や成形性などの特性を改善することができる。

Claims (6)

  1. アルカリ金属触媒により平衡化反応して調製され、不純物としてアルカリ金属イオンを含有するシリコーンレジンを固体状塩基吸着剤としてのケイ酸アルミニウム粉体で処理することを特徴とするシリコーンレジンの精製方法。
  2. アルカリ金属イオンが、ナトリウムイオン、カリウムイオン、またはセシウムイオンである、請求項1記載の精製方法。
  3. アルカリ金属触媒が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化セシウムである、請求項1記載の精製方法。
  4. シリコーンレジンが、一般式:
    (RSiO3/2)a(R2SiO2/2)b(R3SiO1/2)c(SiO4/2)d
    (式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基であり、aは正数であり、bは0または正数であり、cは0または正数であり、dは0または正数である。)
    で表されることを特徴とする、請求項1記載の精製方法。
  5. 全Rの内、フェニル基の含有量が20〜99モル%、エポキシ基含有有機基の含有量が0.1〜40モル%である、請求項4記載の精製方法。
  6. 固体状塩基吸着剤としてのケイ酸アルミニウム粉体の添加量が、シリコーンレジンまたはその溶液に対して0.01〜20重量%である、請求項1記載の精製方法。
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