JP4818605B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法、とりわけ低温始動性を高めることができる燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法に関するものである。
近年、車両の駆動源として燃料電池を備えた燃料電池車両が提案されている。この種の燃料電池としては、アノード極とカソード極との間に固体高分子電解質膜を介装した単位セルを所定数積層されたスタック構造をとるものが知られている。そして、アノード極に水素(燃料ガス)を、カソード極に空気(酸化剤ガス)をそれぞれ導入することで、水素と酸素との電気化学反応によって発電する。また、この発電に伴って水が生成される(生成水、と称す)。
このような燃料電池を例えば氷点下などの低温環境下で始動する場合に、生成水等の水分が燃料電池内部で凍結していると反応ガス流路が閉塞されてしまい、始動時間が長くなってしまう。また、電極の反応面付近が氷に覆われると、反応ガスが反応面に行き渡らないため、始動時に発電効率が低下してしまう虞がある。このため、燃料電池システムの低温時における始動に関する技術が検討されている。
この種の技術として、特許文献1には、燃料電池での反応に供された水素を排出する流路にパージ弁を設け、燃料電池の温度が所定の温度未満であるときにはパージ弁の開作動を禁止して、燃料電池の温度が所定の温度以上であるときにパージ弁の開作動を許可する技術が提案されている。これによれば、新たな燃料ガスの供給による温度低下を極力防止しながら燃料電池の温度を高めつつ、燃料電池を始動することが可能となるため、始動初期に生成される水分が反応膜に再氷結するのを防止して早期に活性化させることができる。
特開2004−178901号公報
しかしながら、従来の技術においては、反応膜に再氷結するのを防止して早期に活性化させる点では有効であるものの、パージ弁を開作動させることで排出しているのは燃料電池システム内を循環している水素であり、燃料電池内で凍結していた氷による水の排出には燃料電池ガス出入り口の差圧が必ずしも十分とは言えず、排出性能をさらに向上させることが求められている。
従って、本発明は、低温環境下における燃料電池内で凍結していた氷による水の排出性能を向上させて燃料電池の発電効率を高め、燃料電池の低温始動性を高めることができる燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、燃料電池と、該燃料電池のアノード極に燃料ガスを導入するアノードガス導入路(例えば、実施の形態における水素供給流路3)と、該燃料電池のカソード極に酸化剤ガスを導入するカソードガス導入路(例えば、実施の形態におけるエア供給流路6)と、前記燃料電池のアノード極とカソード極の少なくともいずれかに掃気ガスを導入する掃気ガス導入手段とを備え、前記燃料電池内の氷の解凍を判断する解凍判断手段(例えば、実施の形態における温度センサ22、ECU12)と、該解凍判断手段により解凍と判断されるまでは掃気を禁止し、解凍と判断されたら掃気処理を行う掃気禁止手段とを備え、前記解凍判断手段は、前記燃料電池の始動時に前記アノード極に前記燃料ガスが導入され前記カソード極に前記酸化剤ガスが導入された後、前記燃料電池の温度が所定温度以上の場合であって、なおかつ、前記燃料電池の総電圧が第1の所定値を超えている場合または前記燃料電池を構成するセルの電圧における最低セル電圧が第2の所定値を超えている場合に、前記燃料電池内の氷の解凍を判断することを特徴とする。
この発明によれば、燃料電池のアノード極にアノードガス導入路を介して燃料ガスを導入するとともに、燃料電池のカソード極にカソードガス導入路を介して酸化剤ガスを導入して、前記燃料電池の始動が開始される。ついで、前記燃料電池内の氷の解凍を前記解凍判断手段により判断し、解凍と判断されるまでは前記掃気禁止手段による掃気が禁止される。前記掃気禁止手段による掃気が禁止されている間は、燃料電池は発電による発熱(場合によってはヒータ等の加熱手段による加熱)により氷の解凍処理が行われる。この掃気処理が禁止されることにより、カソード極またはアノード極では、発熱した熱が掃気ガスに奪われることがなく、氷の融解熱として利用される。特に、アノード極においては、アノードガスが掃気ガスによって希釈されることがないため、反応性が低下することがなく、安定した発熱が行われる。そして、前記解凍判断手段により氷の解凍が判断されたときには前記掃気禁止手段による掃気禁止を解除する。従って、前記掃気ガス導入手段により掃気ガスを導入するときには、前記燃料電池内に残留していた氷が解凍されて掃気できる状態となっている。そして、掃気処理を行うにあたっては、既に供給された燃料ガスや酸化剤ガスを単に排出するのみならず、新たに掃気ガスを燃料電池に供給する。このように、燃料電池内で凍結していた氷による水の排出に必要な差圧を燃料電池ガス出入り口で発生させることができ、残留している水を燃料電池外部に排出することができる。従って、低温環境下における燃料電池内で凍結していた氷による水の排出性能を向上させることができる。これにより、燃料電池のアノード極やカソード極への反応ガスの接触面積を十分に確保することができるので、発電効率を高めることができ、燃料電池の低温始動性を高めることができる。
ここで、掃気処理とは燃料電池内に残留する水を排出する処理をいい、反応に寄与しない不純ガス(例えば反応に供されて不活性化した水素)を排出するパージ処理とは異なるものとする(以下の記載においても同様)。掃気ガスとは、掃気処理において燃料電池のアノード極、カソード極に導入されるガスのことを指す。
この発明は、前記燃料電池内に氷が残存している場合には、残存する氷により反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)の供給が妨げられ、発電に寄与する電極面積が減少しているので、前記燃料電池の総電圧が通常の発電状態に比べて低下していることを知見としている。従って、前記総電圧が第1の所定値を超えているときには、反応ガスの供給を妨げる氷が存在せず、解凍されていると判断することができる。このように、発電状況に即して解凍判断ができるため、より的確なタイミングで掃気処理を行うことができる。
この発明は、前記燃料電池に氷が残存しているセルが存在している場合には、残存する氷により反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)の供給が妨げられ、前記セルの発電に寄与する電極面積が減少しているので、前記セルの電圧が通常の発電状態にあるセルの電圧に比べて低下することを知見としている。従って、前記最低セル電圧が第2の所定値を超えているときには、各セル内に反応ガスの供給を妨げる氷が存在せず、解凍されていると判断することができる。このように、発電状況に即して解凍判断ができるため、より的確なタイミングで掃気処理を行うことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のものであって、前記掃気ガス導入手段は、前記アノードガス導入路と前記カソードガス導入路とがバイパスされたバイパス路(例えば、実施の形態における合流流路9)と、該バイパス路の開閉を行う手段(例えば、実施の形態における掃気ガス導入弁10)とを備え、前記掃気ガス導入手段は、前記開閉を行う手段によって前記バイパス路を開くことにより、前記酸化剤ガスを前記掃気ガスとして前記アノード極および前記カソード極に導入することを特徴とする。
この発明によれば、前記掃気ガス導入手段は、前記バイパス路と、該バイパス路の開閉を行う手段とからなるため、該手段によりバイパス路を開くことによりアノード極とカソード極の掃気処理を単一の手段で並行して行うことができる。
請求項3に係る発明は、燃料電池アノード極に燃料ガスを導入するとともに、該燃料電池のカソード極に酸化剤ガスを導入して、燃料電池を始動する燃料電池システムの制御方法であって、前記燃料電池の始動を所定温度以下で開始したときに、前記燃料電池内の氷の解凍を判断して、解凍と判断されるまでは前記アノード極と前記カソード極とのうち、少なくともいずれかの掃気を禁止して、解凍が判断されたときには掃気禁止を解除し直ちに掃気処理を行うにあたり、前記燃料電池の始動時に前記アノード極に前記燃料ガスが導入され前記カソード極に前記酸化剤ガスが導入された後、前記燃料電池の温度が所定温度以上の場合であって、なおかつ、前記燃料電池の総電圧が第1の所定値を超えている場合または前記燃料電池を構成するセルの電圧における最低セル電圧が第2の所定値を超えている場合に、前記燃料電池内の氷の解凍を判断することを特徴とする。
この発明によれば、前記燃料電池の始動を所定温度以下で開始したときに、前記燃料電池内の氷の解凍を判断して、解凍と判断されるまでは掃気が禁止される。掃気が禁止されている間は、燃料電池は発電による発熱(場合によってはヒータ等の加熱手段による加熱)により氷の解凍処理が行われる。そして、氷の解凍が判断されたときには掃気禁止を解除するので、掃気ガスを導入するときには、前記燃料電池内に残留していた氷が解凍されて掃気できる状態となっている。そして、掃気処理を行うにあたっては、既に供給された燃料ガスや酸化剤ガスを単に排出するのみならず、新たに掃気ガスを燃料電池に供給する。このように、燃料電池内で凍結していた氷による水の排出に必要な差圧を燃料電池ガス出入り口で発生させることができ、残留している水を燃料電池外部に排出することができる。従って、低温環境下における燃料電池内で凍結していた氷による水の排出性能を向上させることができる。これにより、燃料電池のアノード極やカソード極への反応ガスの接触面積を十分に確保することができるので、発電効率を高めることができ、燃料電池の低温始動性を高めることができる。
この発明によれば、前記解凍が判断されて前記燃料電池内に残留していた氷が解凍されて掃気できる状態となったときに、直ちに掃気処理を行うことで、前記燃料電池で発電を良好に行える状態に迅速に移行させることができ、始動時の発電安定性を高めることができる。
請求項1に係る発明によれば、低温環境下における燃料電池内で凍結していた氷の解凍を容易に行うことができ、氷が解凍することによって得られる水の排出性能を向上させることができるので、発電効率を高めることができ、燃料電池の低温始動性を高めることができる。また、発電状況に即して解凍判断ができるため、より的確なタイミングで掃気処理を行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、アノード極とカソード極の掃気処理を単一の手段で並行して行うことができ、簡便に掃気処理を行うことができる。
請求項に係る発明によれば、低温環境下における燃料電池内で凍結していた氷による水の排出性能を向上させることができるので、発電効率を高めることができ、燃料電池の低温始動性を高めることができる。
また、始動時の発電安定性を高めることができる。
(参考の形態)
以下、この発明の参考の形態における燃料電池システムを図面と共に説明する。
図1は本発明の参考の形態における燃料電池システムを示すブロック図である。
燃料電池1は、例えば固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜1aをアノード極1bとカソード極1cとで両側から挟み込んで形成されたセルを複数積層してスタックとして構成されたものである。なお、図1には簡略化のため単セルのみを示す。
このように構成された燃料電池1のアノード極1bに燃料として水素を供給し、カソード極1cに酸化剤として酸素を含む空気を供給する。これにより、アノード極1bで触媒反応により発生した水素イオンが、電解質膜1aを通過してカソード極1cまで移動して、カソード極1cで酸素と電気化学反応を起こして発電し、その際に水が生成される。このとき、カソード極1c側で生じた生成水の一部は電解質膜1aを介してアノード極1b側に逆拡散するため、アノード極1b側にも生成水が存在する。
水素ボンベ2から供給される水素は、遮断弁4を介して水素供給流路3を通って燃料電池1のアノード極1bに供給される。
一方、空気はエアコンプレッサ5によりエア供給流路6に圧送され、燃料電池1のカソード極1cに供給される。
また、水素供給流路3とエア供給流路6とは、合流流路9を介して接続されている。合流流路9には掃気ガス導入弁10が設けられ、掃気ガス導入弁10を開閉制御することにより、互いの流路3、6にそれぞれ流通する反応ガス(水素、エア)の合流を許容または防止することができる。本参考の形態において、掃気ガス導入弁10は、エアを掃気用ガスとして水素供給流路3に流入させる場合の制御に使用される。
そして、燃料電池1の電気化学反応により消費されなかった未反応の水素は、アノード極1b側の生成水等の残留水と共にアノード極1bから循環流路13に排出され、エゼクタ14を介して水素供給流路3に合流する。つまり、燃料電池1から排出された水素は、水素ボンベ2から供給される新鮮な水素と合流して、再び燃料電池1のアノード極1bに供給される。
また、循環流路13から分岐した水素排出流路7にはアノード極掃気弁17が設けられ、アノード極掃気弁17を開弁することにより利用済の水素オフガスを水素排出流路7から排出する。また、アノード極掃気弁17の開度を調整することにより、水素供給流路3を介して燃料電池1のアノード極1bに供給されるガス(水素や後述する掃気ガス)の圧力を調整する。なお、水素排出流路7から排出された水素オフガスは、図示しない希釈ボックスにより所定濃度以下に希釈されるが、詳細については省略する。
一方、エア排出流路8には、カソード極掃気弁18が設けられている。カソード極掃気弁18を開くことにより、反応済のエアオフガスをエア排出流路8から排出する。また、カソード極掃気弁18の開度を調整することにより、燃料電池1のカソード極1cに供給されるエア圧力(カソード極圧力)を調整することができる。また、燃料電池1には、各セルでの電圧(セル電圧)やスタック全体での総発電電圧(総電圧)を測定するための電圧センサ21や、燃料電池1の温度を測定するための温度センサ22が設けられている。なお、温度センサ22は、燃料電池1を構成するセルに内蔵してもよいし、燃料電池1の反応ガスの出口に設けてもよい。また、発電により発熱した燃料電池1を冷却する冷却媒体流路(図示せず)の出口に設けてもよい。
燃料電池システムには、各種機器の制御を行う制御部(ECU)12が設けられている。
制御部12には、イグニッションスイッチ15が接続され、これらからイグニッションON、OFF(IG−ON、IG−OFF)の信号が入力される。
また、制御部12には、電圧センサ21、温度センサ22が接続され、これらのセンサから、セル電圧や総電圧、燃料電池1の温度がそれぞれ入力される。
そして、制御部12は、これらの入力された検出値や信号に基づいて、エアコンプレッサ5、遮断弁4、掃気ガス導入弁10、アノード極掃気弁17、カソード極掃気弁18を駆動させる信号を出力する。
上述のように構成された燃料電池システムの作用について図2を用いて説明する。図2は図1に示す燃料電池システムの掃気制御の処理内容を示すフローチャートである。
まず、イグニッションスイッチ15がOFFからONに切り換わって、運転開始信号が入力され(IG−ON)、温度センサ22で検出した温度が氷点下だった場合に、ステップS10で、氷点下起動処理が開始される。このときに、遮断弁4を開弁して水素ボンベ2から水素供給流路3を介して燃料電池1のアノード極1bへの水素の供給が開始されるとともに、エアコンプレッサ5を駆動させてエア供給流路6にエアを供給することで、燃料電池1のカソード極1cへのエアの供給が開始される。これにより、燃料電池1の発電が開始される。
ステップS12で、温度センサ22により燃料電池1の内部温度を把握する。そして、ステップS14で、内部温度が所定値(例えば0度)より大きいか否かを判定し、判定結果がYESである場合はステップS16に進み、判定結果がNOである場合はステップS12に戻る。従って、燃料電池1の内部温度が所定値を超えるまでは、発電処理が継続されることになる。なお、この処理と並行してヒータ等の加熱手段により燃料電池1の暖機処理を行ってもよい。
ステップS16では、アノード極掃気弁17やカソード極掃気弁18をそれぞれ開弁して燃料電池1の掃気処理を行う。本フローチャートでは、燃料電池1のカソード極1cに供給するエアを掃気ガスとして用いている。これにより、カソード極1cにエアを供給するエアコンプレッサ5と掃気手段として機能させることができるため、システムに必要な部品点数の増加を防ぐことができ、システム全体としてコンパクトな構成とすることができる。また、このときに、掃気ガス導入弁10を開弁することで合流流路9を介して水素供給流路3にもエアを供給することができる。ゆえに、カソード極1c側のみならずアノード極1b側の掃気処理も併せて行うことができる。従って、水素を消費することなく、掃気処理を行うことができる。
そして、ステップS16の掃気処理が終了したときには、ステップS18で、アノード極掃気弁17、カソード極掃気弁18、掃気ガス導入弁10をそれぞれ閉じて、通常発電処理に移行して、本フローチャートの処理を終了する。
なお、ステップS16の掃気処理の終了は、タイマにより行ってもよいし、燃料電池1のガス(水素またはエア)の出入り口の差圧を検出することにより行ってもよい。すなわち、燃料電池1内に水が残留している状態では出入り口の差圧が大きくなっているが、燃料電池1内から水が排出されている状態では出入り口の差圧が小さくなるので、差圧により掃気処理の完了を判定することができる。
このように、掃気処理を行うときには、前記燃料電池1内に残留していた氷が解凍されて掃気できる状態となっており、掃気処理を行うにあたっては、既に供給された水素やエアを単に排出するのみならず、エアコンプレッサ5を作動させて新たなエアを掃気ガスとして燃料電池1に供給する。その結果、燃料電池1内で凍結していた氷による水の排出に必要な差圧を燃料電池1の反応ガス出入り口で発生させることができ、残留している水を燃料電池1外部に排出することができる。従って、低温環境下における燃料電池1内で凍結していた氷による水の排出性能を向上させることができる。これにより、燃料電池1のアノード極1bやカソード極1cへの反応ガスの接触面積を十分に確保することができるので、発電効率を高めることができ、燃料電池1の低温始動性を高めることができる。
(実施の形態)
以下、本実施の形態における燃料電池システムの制御制御の他の処理方法について、図3を用いて説明する。以下の説明において、図2に示したものと同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その説明を適宜省略する。
まず、図3に示す例については、燃料電池1の内部温度が所定値より大きい場合(ステップS14の判定結果がYESの場合)に、ステップS32で掃気処理が必要かどうかを判断し、この判定結果がYESの場合にはステップS16に進み、判定結果がNOの場合にはステップS32を繰り返している。これらの点が図2に示す内容と異なっている。
ステップS32の掃気処理は、燃料電池1の総電圧が第1の所定値を超えているか否か、燃料電池を構成するセルの電圧における最低セル電圧が第2の所定値を超えているか否か、の少なくともいずれかを判断することにより行われる。このようにすると、発電状況に即して解凍判断ができるため、より的確なタイミングで掃気処理を行うことができる。なお通常の低温始動時においては、氷によって電極の反応面が覆われているセル、すなわち不良セルは始動時は複数のうちのごく一部であるが、全てのセルが不良セルであるときの誤作動を防止するために、燃料電池1の総電圧が第1の所定値を超えているか否かを判断するか、燃料電池1を構成するセルの電圧における最低セル電圧が第2の所定値を超えているか否かを判断することによって、より精密に燃料電池の低温始動の制御を行うことができ好ましい。
(参考の形態)
次に、図4に示す例については、燃料電池1の内部温度が所定値より大きい場合(ステップS14の判定結果がYESの場合)に、ステップS32で掃気処理が必要かどうかを判断し、この判定結果がYESの場合にはステップS16に進み、判定結果がNOの場合にはステップS18に進み通常発電処理に移行する。これらの点が図2に示す内容と異なっている。
このようにすると、上述したように、発電状況に即して解凍判断ができるため、より的確なタイミングで掃気処理を行うことができる。また、掃気を行わなくても十分な発電を行えると判断できる場合には、掃気処理を行わずに通常発電処理に移行することで、掃気に必要なエネルギーを低減することができるとともに、発電を迅速に行うことができる。
なお、本発明の内容は上述の実施の形態のみに限られるものでないことはもちろんである。例えば、上述の実施の形態では、アノード極とカソード極の双方について掃気処理を行う場合について説明したが、いずれか一方の掃気処理を行うようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、アノード極にカソード極からのエアを分岐・導入していたが、エアコンプレッサ5と別の掃気ガス供給手段を用いてアノード極に掃気ガスを導入してもよい。また掃気ガスはエアに限らず、窒素やアルゴンなどの不活性ガスを適用してもよい。
本発明の参考の形態における燃料電池システムを示すブロック図である。 図1に示す燃料電池システムの掃気制御の処理内容を示すフローチャートである。 図1に示す燃料電池システムの掃気制御の他の処理内容を示すフローチャートである。 図1に示す燃料電池システムの掃気制御の処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1…燃料電池
3…水素供給流路(アノードガス導入路)
5…エアコンプレッサ(掃気手段)
6…エア供給流路(カソードガス導入路)
9…合流流路(バイパス路)
10…掃気ガス導入弁(バイパス路の開閉を行う手段)
12…ECU(解凍判断手段、掃気禁止手段)
22…温度センサ(解凍判断手段)

Claims (3)

  1. 燃料電池と、
    該燃料電池のアノード極に燃料ガスを導入するアノードガス導入路と、
    該燃料電池のカソード極に酸化剤ガスを導入するカソードガス導入路と、
    前記燃料電池のアノード極とカソード極の少なくともいずれかに掃気ガスを導入する掃気ガス導入手段とを備え、
    前記燃料電池内の氷の解凍を判断する解凍判断手段と、
    該解凍判断手段により解凍と判断されるまでは掃気を禁止し、解凍と判断されたら掃気処理を行う掃気禁止手段とを備え、
    前記解凍判断手段は、前記燃料電池の始動時に前記アノード極に前記燃料ガスが導入され前記カソード極に前記酸化剤ガスが導入された後、前記燃料電池の温度が所定温度以上の場合であって、なおかつ、前記燃料電池の総電圧が第1の所定値を超えている場合または前記燃料電池を構成するセルの電圧における最低セル電圧が第2の所定値を超えている場合に、前記燃料電池内の氷の解凍を判断することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記掃気ガス導入手段は、前記アノードガス導入路と前記カソードガス導入路とがバイパスされたバイパス路と、該バイパス路の開閉を行う手段とを備え、
    前記掃気ガス導入手段は、前記開閉を行う手段によって前記バイパス路を開くことにより、前記酸化剤ガスを前記掃気ガスとして前記アノード極および前記カソード極に導入することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 燃料電池アノード極に燃料ガスを導入するとともに、
    該燃料電池のカソード極に酸化剤ガスを導入して、
    燃料電池を始動する燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃料電池の始動を所定温度以下で開始したときに、前記燃料電池内の氷の解凍を判断して、解凍と判断されるまでは前記アノード極と前記カソード極とのうち、少なくともいずれかの掃気を禁止して、解凍が判断されたときには掃気禁止を解除し直ちに掃気処理を行うにあたり、
    前記燃料電池の始動時に前記アノード極に前記燃料ガスが導入され前記カソード極に前記酸化剤ガスが導入された後、前記燃料電池の温度が所定温度以上の場合であって、なおかつ、前記燃料電池の総電圧が第1の所定値を超えている場合または前記燃料電池を構成するセルの電圧における最低セル電圧が第2の所定値を超えている場合に、前記燃料電池内の氷の解凍を判断することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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