JP4816523B2 - 偏光素子及びその製造方法、並びに偏光素子用高分子複合体及びその製造方法 - Google Patents

偏光素子及びその製造方法、並びに偏光素子用高分子複合体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4816523B2
JP4816523B2 JP2007068964A JP2007068964A JP4816523B2 JP 4816523 B2 JP4816523 B2 JP 4816523B2 JP 2007068964 A JP2007068964 A JP 2007068964A JP 2007068964 A JP2007068964 A JP 2007068964A JP 4816523 B2 JP4816523 B2 JP 4816523B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amylose
polyvinyl alcohol
block copolymer
polarizing element
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007068964A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008233215A5 (ja
JP2008233215A (ja
Inventor
正 榎本
啓之 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2007068964A priority Critical patent/JP4816523B2/ja
Publication of JP2008233215A publication Critical patent/JP2008233215A/ja
Publication of JP2008233215A5 publication Critical patent/JP2008233215A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4816523B2 publication Critical patent/JP4816523B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Description

本発明は、高温下での熱安定性を向上させた偏光フィルムなどの偏光素子及びその製造方法、並びにその素材である偏光素子用高分子複合体及びその製造方法に関するものである。
偏光フィルムは、液晶表示装置を構成する材料などとして広く用いられている。現在、一般的に用いられている偏光フィルムは、1938年ごろ、E.H.Landらによって発明されたもので、後述の特許文献1などに製造方法とともに記載されている。
この偏光フィルムの要部は、細長い鎖状高分子からなる樹脂を一軸延伸したフィルムに、ヨウ素や二色性色素などの二色性物質を含有させた偏光層であり、必要に応じて、偏光層の表面に保護層などが設けられる。代表的な偏光フィルムでは、偏光層を構成する鎖状高分子としてポリビニルアルコール(PVA)が用いられ、二色性物質としてヨウ素分子I2、またはヨウ素分子n個とヨウ化物イオン1個との結合体であるポリヨウ化物イオンI2n+1 -が用いられる。
上記偏光層を形成するには、まず、キャスト法などによって、ポリビニルアルコールなどからなる薄い高分子樹脂フィルムを成膜する。次に、この高分子樹脂フィルムを延伸可能な温度に加熱した後、一定方向に引き伸ばす。加熱温度は、樹脂に流動性が生じる温度よりも低い温度とする。このようにすると、高分子樹脂フィルムを構成している各鎖状高分子に、分子骨格を形成している主鎖(以下、「高分子鎖」と略記する。)を上記一定方向に引き伸ばそうとする力が作用する。この結果、高分子鎖は、分子内回転によって上記一定方向に沿った立体配置をとる(以下、高分子鎖が一定方向に沿った立体配置をとる現象を、「高分子鎖が配向する」と略記する。)。
この際、延伸による高分子鎖のズリ剪断力により分子が配向するため、一般に高分子樹脂フィルムを引き伸ばす延伸倍率が大きいほど、高分子鎖の配向はよく揃うことになる。ただし、引き伸ばしすぎると、高分子樹脂フィルムが破断する。このため、特許文献1には、ポリビニルアルコール(PVA)の場合、もとの長さの2.5〜8倍程度に延伸するのがよいと述べられている。
次に、上記高分子樹脂フィルムを室温にもどした後、二色性物質が溶けた溶液に浸積するなどして、高分子樹脂フィルム中に二色性物質を含有させ、偏光層を形成する。二色性物質とは、その分子構造に起因して、形状および光吸収性に異方性をもつ分子またはイオンからなる物質である。例えば、ヨウ素は直線型の有色分子であり、2個のヨウ素原子の原子核を結ぶ直線を回転軸とする軸対称の電子分布をもち、軸方向に振動ベクトルを有する光成分を吸収する効率が、軸方向に直交する方向に振動ベクトルを有する光成分を吸収する効率に比べて著しく高い。
二色性物質の分子またはイオンは、形状異方性を有するため、配向した高分子樹脂フィルム中では、高分子鎖の配向に対応した配向分布をとって保持される。例えば、ヨウ素などの直線型の分子は、分子軸の方向が高分子鎖の配向方向と一致するように保持される。気相や液相のように、二色性物質の分子またはイオンがランダムに配向している場合には、個々の分子またはイオンが有する光吸収異方性は平均化され、二色性物質が全体として光吸収異方性を示すことはない。しかし、配向した高分子樹脂フィルム中のように、二色性物質の分子またはイオンが特定の方向に偏った配向分布をとる場合には、各分子またはイオンのもつ光吸収性異方性は平均化されない。この結果、配向した高分子樹脂フィルム中に二色性物質を含有させた偏光層は光吸収異方性を示すことになる。
通常の光は振動ベクトルの方向が異なる成分を含んでいるが、上記偏光層に入射すると、振動ベクトルの方向が二色性物質の光吸収性の高い方向に一致する光成分は効率よく吸収され、遮断されるのに対し、振動ベクトルが上記の方向に直交する光成分は吸収されにくく、通過する。この結果、上記偏光層を透過した光は偏光になる。特許文献1には、ポリビニルアルコール層にポリヨウ化物イオンI2n+1 -を保持させた偏光層では、通常光の透過率が40%以上であり、透過光の偏光度が99.98%であると記載されている。
上記のように、ポリビニルアルコール層にポリヨウ化物イオンI2n+1 -を保持させた偏光層を備えた偏光フィルムは、高い偏光性能を有するため、様々な液晶表示装置に用いられてきた。しかしながら、この偏光層は、高温下ではポリビニルアルコール層からヨウ素が蒸散したり、ポリビニルアルコールの脱水反応により着色したりするなど、高温下での安定性に問題がある。
一方、従来からヨウ素デンプン反応として知られているように、デンプン中に含まれるアミロースは、ヨウ素と安定な錯体を形成することができる。アミロースは、多数のα−グルコースが直鎖状に縮合した高分子であり、隣り合うα−グルコース同士は1位と4位の1,4−グルコシド結合によって連結されている。アミロースの高分子鎖はらせん状の二次構造を形成しており、ヨウ素やポリヨウ化物イオンをらせん構造の内部に取り込み、これらと包接化合物を形成する。
アミロースは、天然ではデンプン中にアミロペクチンとの混合体として存在する。アミロペクチンも、多数のα−グルコースが縮合した高分子であるが、分岐構造をもっている。すなわち、アミロペクチンを構成するα−グルコースの大部分は、1,4−グルコシド結合によって鎖状に連結されているが、この高分子鎖は所々で1位と6位の1,6−グルコシド結合によって枝分かれを形成している。アミロ−スは加工性、フィルム特性、成形性において合成高分子樹脂に匹敵する特性を備えているが、アミロペクチンは強度などが劣っており、アミロペクチンとの混合体のままでアミロ−スを偏光フィルムの材料として用いることはできない。
デンプンからアミロースを取り出す操作は煩雑で、得られるアミロースの収率は低い。さらに、デンプンから取り出された天然アミロースは分子量のばらつきが大きく、また、わずかであるが枝分かれを含んでいる。このため、溶液中において結晶化による老化現象を起こしやすく、フィルムを形成した場合、白濁した、光を散乱しやすいものしか得られない。また、均一性や強度も不十分である。これらの理由から、従来、天然のデンプンが偏光フィルムの原料として用いられることはなかった。
これに対して、酵素反応を用いて人工的にアミロースを合成する方法が、古くから知られている。酵素を作用させる基質としては、グルコース−1−リン酸やショ糖が用いられる(G.T.Cori,C.F.Cori,J.Biol.Chem.,(1969),121,1 参照)。
そこで、後述の特許文献2には、α−1,4−グルカンおよびその修飾物の少なくとも1種と、二色性物質とを含む偏光層を有する偏光フィルムが提案されている。ここで、α−1,4−グルカンとは、D−グルコースがα−1,4−グルコシド結合のみによって連結され、糖単位を少なくとも2糖単位以上有する糖であると説明され、酵素を用いて合成された合成α−1,4−グルカン、特にグルカンホスホリラーゼを用いて酵素合成されたα−1,4−グルカンを用いるのが好ましいと述べられている。
グルカンホスホリラーゼを用いて合成されたα−1,4−グルカンは、特許文献2の発明の主目的の1つである、生物資源由来であり、生分解性に優れ、環境への負荷を低減できる材料であることの他に、次の(1)〜(4)に記す特徴と利点を有すると説明されている。
(1)分散度Mw/Mnが1.1以下で分子量分布が狭く、製造条件を適切に制御することによって任意の重合度(約60〜約37000)を有するものが得られる。このため、物性を容易に制御することができる。ここで、Mwは重量平均分子量であり、Mnは数平均分子量であり、Mw/Mnが小さいほど分子量のばらつきが小さい。
(2)完全に直鎖であり、天然のデンプンから取り出したアミロースに存在するわずかな分岐構造をも含まない均一な構造を有することから、透明性が高く、引っ張り強度(降伏値)および破断強度などの強度特性がポリビニルアルコールよりも優れたフィルムを形成することができる。
(3)水分含有量が変動した場合であっても、強度等の物性が変化しにくい。
(4)必要に応じて、ヒドロキシ基のエーテル化やエステル化や架橋などの化学修飾が可能である。
米国特許第2237567号明細書(第1及び2頁、図1及び2) 特開特開2006−146057号公報(第8−10,12,13,及び18−20頁、表2)
既述したように、特許文献1に基づく、ポリビニルアルコールとポリヨウ化物イオンI2n+1 -とからなる偏光層を備えた偏光フィルムは、高い偏光性能を有するものの、高温下ではポリビニルアルコール層からヨウ素が蒸散したり、ポリビニルアルコールの脱水反応により着色したりするなど、高温下での熱安定性に問題がある。
特許文献2に基づく、酵素合成α−1,4−グルカンを構成材料とするフィルムの問題点は、延伸性(伸び性)が悪いことである。乾燥状態ではもとの長さの1.8倍程度に延伸すると破断し、水で膨潤した状態でも、もとの長さの3倍程度の延伸で破断する。これは、もとの長さの7倍以上の延伸が可能であるポリビニルアルコールに比べて、著しく劣っている。既述したように、延伸倍率が大きいほど高分子鎖の配向はよく揃うことを考えると、また、実際の偏光板では高偏光度をできるだけ高透過率と両立させる必要があることを考えると、酵素合成α−1,4−グルカンを偏光フィルムの構成材料として利用する上で、延伸性(伸び性)の悪さは大きな問題点となり、より大きな延伸倍率を実現することが必要である。
そこで、本発明者は、酵素合成アミロースに多価アルコールからなる様々な可塑剤を添加して、延伸性(伸び性)などの加工性を向上させる方法を検討した。しかし、後に実施の形態で説明するように、可塑剤を加えた場合には、ヘイズ(光散乱性;JIS K7136参照。)が増加するという新たな問題が生じた。
また、本発明者は、延伸性のよいポリビニルアルコールなどの樹脂と、ヨウ素を保持する性能の高い酵素合成アミロースとを合わせて用いることによって、両者の特徴を生かし、問題点を解消する方法を検討した。しかし、ポリビニルアルコールとアミロースとは相溶性が悪く、後に実施の形態で説明するように、単に混合した場合にはアミロースがファイバー状に凝集したものが生じ、大幅にフィルムの透明性が低下するという新たな問題が生じた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、透明性や偏光特性を損なうことなく、高温下での熱安定性を向上させた偏光素子及びその製造方法、並びにその素材である偏光素子用高分子複合体及びその製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、配向した高分子鎖を有する高分子樹脂層に二色性物質が保持されて形成された偏光層を有する偏光素子において、
前記高分子樹脂層が、
ポリビニルアルコールと、
ポリビニルアルコール部分とアミロース部分とのブロック共重合体と
を含む高分子複合体からなることを特徴とする、偏光素子に係わり、また、その製造方法であって、
ポリビニルアルコール部分とアミロース部分との前記ブロック共重合体を形成する工 程と、
ポリビニルアルコールと前記ブロック共重合体とを含む高分子複合体からなる高分子 複合体層を形成する工程と、
この高分子複合体層における高分子鎖を一定方向に配向させて前記高分子樹脂層を形 成する工程と、
前記高分子樹脂層に前記二色性物質を保持させて前記偏光層を形成する工程と
を有する、偏光素子の製造方法に係わるものである。
また、本発明は、
ポリビニルアルコールと、
ポリビニルアルコール部分とアミロース部分との前記ブロック共重合体と
からなる、偏光素子用高分子複合体に係わり、また、その製造方法であって、
ポリビニルアルコール部分とアミロース部分との前記ブロック共重合体を形成する工 程と、
ポリビニルアルコールと前記ブロック共重合体とを含む高分子複合体を形成する工程 と
を有する、偏光素子用高分子複合体の製造方法に係わるものである。
本発明の偏光素子は、前記高分子樹脂層が、
ポリビニルアルコールと、
ポリビニルアルコール部分とアミロース部分とのブロック共重合体と
を含む高分子複合体からなることを特徴とする。前記ポリビニルアルコールは成膜性や延伸性に優れているため、前記高分子樹脂層も良好な成膜性および延伸性を有する。また、前記ブロック共重合体の前記アミロース部分は、その高分子鎖がらせん状の二次構造を形成しており、前記二色性物質をらせん構造の内部に取り込み、包接化合物を形成するため、高温下でも前記二色性物質を安定に保持できる。このように前記ポリビニルアルコールと前記アミロース部分とで機能を分担することで、両者の特徴を生かすことができる。しかも、前記アミロース部分は前記二色性物質を包接する機能を有しているだけでよいので、低分子量のアミロースを用いることができる。
しかも、前記ブロック共重合体は、前記ポリビニルアルコール部分で前記ポリビニルアルコールと相溶性よく親和するため、前記高分子樹脂層の透明性が損なわれることがない。また、前記ポリビニルアルコールの高分子鎖が一定方向に配向すると、それと親和している前記ポリビニルアルコール部分の高分子鎖も同一方向に配向する。このため、前記ブロック共重合体において前記ポリビニルアルコール部分と一体化している前記アミロース部分、及びその高分子鎖内部に包接されている前記二色性物質の配向も、同一方向に効果的に制御される。
以上のように、本発明の偏光素子は、透明性や偏光特性を損なうことなく、高温下での熱安定性を向上させることができる。
本発明の偏光素子の製造方法は、本発明の偏光素子を製造するために必要な工程を有しているため、本発明の偏光素子を確実に効率よく製造することができる。
また、本発明の偏光素子用高分子複合体及びその製造方法は、本発明の偏光素子の素材及びその製造方法であって、本発明の偏光素子及びその製造方法の実現に必須の要素として、その実現を可能にする。
本発明の偏光素子及びその製造方法において、前記ブロック共重合体がグラフト共重合体であるのがよい。グラフト共重合体の構造をとることによって、前記ポリビニルアルコール部分と前記アミロース部分とが、それぞれの機能を十分に発揮することができる。
また、前記ブロック共重合体の前記アミロース部分が、酵素によって合成された合成アミロースであるのがよい。本発明で用いる合成アミロースは、特許文献2に説明されている酵素合成α−1,4−グルカンと同一物質とみなしてよく、同様の特徴を有する。すなわち、分子量分布が狭く、製造条件を適切に制御することによって任意の重合度(約60〜約37000)を有するものが得られ、物性を容易に制御することができる。また、完全に直鎖であり、わずかな分岐構造をも含まない均一な構造であることから、透明性が高く、引っ張り強度(降伏値)および破断強度などの強度特性が優れており、水分含有量が変動した場合であっても、強度等の物性が変化しにくい。また、必要に応じて、ヒドロキシ基の化学修飾が可能である。
また、前記高分子複合体にアミロースが含まれているのがよい。このようにすれば、このアミロースにも包接化合物として前記二色性物質を安定に保持させ、透過光の偏光度を向上させることができる利点がある。しかも、このアミロースは、前記ブロック共重合体の前記アミロース部分と相溶性よく親和するため、前記高分子樹脂層の透明性が損なわれることがない。すなわち、この場合には、相溶性の悪い前記ポリビニルアルコールと前記アミロースとの相溶性が、前記ポリビニルアルコール部分と前記アミロース部分とを合わせもち、両者に対して良好な親和性を有する前記ブロック共重合体を介して、改善されることになる。
この際、前記アミロースが、酵素によって合成された合成アミロースであるのがよい。前記アミロース部分について既述したように、この合成アミロースも、特許文献2に説明されている酵素合成α−1,4−グルカンと同一物質とみなしてよく、同様の特徴を有する。すなわち、分子量分布が狭く、製造条件を適切に制御することによって任意の重合度(約60〜約37000)を有するものが得られ、物性を容易に制御することができる。また、完全に直鎖であり、わずかな分岐構造をも含まない均一な構造であることから、透明性が高く、引っ張り強度(降伏値)および破断強度などの強度特性が優れており、水分含有量が変動した場合であっても、強度等の物性が変化しにくい。また、必要に応じて、ヒドロキシ基の化学修飾が可能である。
また、前記二色性物質がポリヨウ化物塩又はヨウ素であるのがよい。ポリヨウ化物イオン又はヨウ素は代表的な二色性物質であり、効率よく偏光を作り出すことができる。
また、前記偏光層に支持体及び/又は保護層が設けられていてもよい。前記偏光層を構成する前記ポリビニルアルコールは、単独で成膜した場合にフィルム強度が弱く、裂けやすいのに比べ、アミロースを用いた場合、破断強度は大きく改善されるが、さらに両側あるいは片側にトリアセチルセルロース(TAC)膜などからなる支持体及び/又は保護層を設け、補強し、保護してもよい。
本発明の偏光素子の製造方法において、前記高分子樹脂層を形成する工程を行った後に、前記高分子樹脂層に前記二色性物質を保持させる工程を行い、前記偏光層を形成するのがよい。このようにすれば、前記高分子樹脂層に前記二色性物質を効率よく保持させることができ、また、保持させた前記二色性物質が後の工程で失われるおそれがない。
また、予め前記アミロース部分に前記二色性物質を保持させる工程を行い、この前記二色性物質を保持したアミロース部分を用いて前記ブロック共重合体を形成し、このブロック共重合体を用いて前記高分子樹脂層を形成してもよい。このようにすれば、前記アミロース部分により効率よく前記二色性物質を保持させることができる。ただし、保持させた前記二色性物質が後の工程で失われることがないように、分子量の小さすぎるアミロースを、前記アミロース部分として用いるのは、避ける方がよい。
また、前記グラフト共重合において、
前記アミロース部分のヒドロキシ基を一電子酸化してアルコキシルラジカルを生成さ せる工程と、
このアルコキシルラジカルを開始点として酢酸ビニルを付加重合させ、前記アミロー ス部分の側鎖としてポリ酢酸ビニルを生成させる工程と、
このポリ酢酸ビニルを加水分解して前記ポリビニルアルコール部分を生成させる工程 と
を行い、前記ブロック共重合体を得るのがよい。
本発明の偏光素子用高分子複合体及びその製造方法において、前記ブロック共重合体がグラフト共重合体であるのがよい。この際、前記ブロック共重合体の前記アミロース部分が、酵素によって合成された合成アミロースであるのがよい。
また、前記高分子複合体にアミロースが含まれているのがよい。この際、前記高分子複合体に含まれる前記アミロースが、酵素によって合成された合成アミロースであるのがよい。
また、前記グラフト共重合において、
前記アミロース部分のヒドロキシ基を一電子酸化してアルコキシルラジカルを生成さ せる工程と、
このアルコキシルラジカルを開始点として酢酸ビニルを付加重合させ、前記アミロー ス部分の側鎖としてポリ酢酸ビニルを生成させる工程と、
このポリ酢酸ビニルを加水分解して前記ポリビニルアルコール部分を生成させる工程 と
を行い、前記ブロック共重合体を得るのがよい。
上記の偏光素子用高分子複合体及びその製造方法についての要点は、偏光素子及びその製造方法について既述した要点と同様であるので、重複を避けるため、ここでの説明は省略する。
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に、より具体的に説明する。ここでは、前記高分子複合体がポリビニルアルコールとアミロースとを含み、両者の相溶性がアミロース−ポリビニルアルコール(AM−PVA)グラフト共重合体によって改善された高分子複合体である例について説明する。アミロースは、酵素合成アミロースであるのがよいが、デンプン由来の天然アミロースであってもよい。
図1は、本発明の実施の形態に基づく偏光フィルムの断面図である。偏光フィルムは、図1(a)に示す偏光フィルム10aのように偏光層1単独であってもよいが、通常は、図1(b)または(c)に示す偏光フィルム10bまたは10cのように、片面または両面にトリアセチルセルロース(TAC)などからなる保護層2が設けられていてもよい。偏光層1は上記高分子複合体からなり、配向した高分子鎖を有し、前記二色性物質としてポリヨウ化物イオンなどがアミロースに保持されている。
図2は、上記高分子複合体の特徴を他の例と比較して示す概念図である。図2(a)に示すように、この高分子複合体は、ポリビニルアルコールが含まれているため成膜性や延伸性に優れ、しかも、ポリビニルアルコールはアミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体のポリビニルアルコール部分と相溶性よく親和し、アミロースはアミロース−ポリビニルアルコール共重合体のアミロース部分と相溶性よく親和するため、ポリビニルアルコールとアミロースとの相溶性が、アミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体を介して改善される。
図7は、図2(b)に示すアミロース単独の場合の問題点と、図2(c)に示す可塑剤を添加した場合の可塑剤の働きを説明する説明図である。図7(a)に示すように、アミロース単独の場合には、アミロース鎖間の水素結合による結びつきが強すぎるため、延伸性が不十分である。これに対し、可塑剤を添加した場合には、図7(b)に示すように、アミロース鎖間に可塑剤が入り込むため、延伸性は改善される。可塑剤としては、グリセロール、キシリトール、ソルビトールなどの、小型で1分子中に多数のヒドロキシ基を有する物質がよい。しかしながら、可塑剤を添加した場合には、ヘイズが増加し、延伸する際に力学的ストレスが加えられるとヘイズの増加が著しくなるという問題が生じる。
図2(d)に示すように、アミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体を加えず、アミロースとポリビニルアルコールとを可塑剤とともに混合して複合体を形成した場合には、アミロースとポリビニルアルコールとの相溶性が悪く、相分離するという問題がある。図8は、この複合体にヨウ素を含有させ、その表面を光学顕微鏡で観察した観察像である。アミロースがファイバー状に凝集したものが生じ、大幅にフィルムの透明性が低下する。
図3は、アミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体を合成する工程を示すフロー図である。
この合成工程では、まず、アミロース部分となるアミロースを用意する。このアミロースは、酵素合成アミロースであるのがよいが、デンプン由来の天然アミロースであってもよい。このアミロースのヒドロキシ基を一電子酸化剤である硝酸二アンモニウムセリウム(IV)などで酸化して、アルコキシルラジカルを有するアミロース一電子酸化体を生成させる。
次に、アルコキシルラジカルを開始点として酢酸ビニル(VAc)を付加重合させ、アミロース部分の側鎖としてポリ酢酸ビニルを生成させ、アミロース−ポリ酢酸ビニル(AM−PVAc)グラフト共重合体を形成する。
次に、上記アミロース−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体のポリ酢酸ビニル部分を塩基性下で加水分解し、ポリビニルアルコール部分を生成させ、アミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体を完成する。
図4は、高分子複合体からなる偏光層の作製工程を示すフロー図である。
まず、ポリビニルアルコールとアミロースとを溶解させた水溶液にアミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体を溶解させ、混合溶液を形成する。
次に、上記混合溶液からキャスト法などによって、ポリビニルアルコールとアミロースとアミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体とを含む高分子複合体層を形成する。
次に、この高分子複合体層を一軸延伸して、その高分子鎖を一定方向に配向させ、高分子樹脂層を形成する。
次に、この高分子樹脂層を、ポリヨウ化物イオンなどの二色性物質を溶解させた溶液などに接触させ、高分子樹脂層に二色性物質を保持させ、偏光層を形成する。
本実施の形態では、ポリビニルアルコールとアミロースとのブロック共重合体の合成方法として、アルコキシルラジカルの生成とそれを開始点とする酢酸ビニルの重合反応を利用する方法を述べたが、これに限られるものではない。例えば、還元末端の酸化によるアルドン酸ラクトンの生成と、それとポリビニルアルコールとの反応を利用する方法を用いてもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
実施例
本実施例では、実施の形態の図3に示した工程によって、アミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体を合成し、図4に示した工程によって、ポリビニルアルコールとアミロースとアミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体とを含む高分子複合体からなる偏光膜を作製した例について説明する。
(1)ラジカル反応によるアミロース−ポリビニルアルコール(AM−PVA)グラフト共重合体の合成(図3参照。)
まず、アミロース(Mw=800,000)2.0gを脱イオン水200mLに溶解した。アルゴン雰囲気下で、この水溶液に硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(CAN)2.367g、および酢酸ビニル(VAc)モノマー21.4mLを続けて加え、60℃にて3時間撹拌して反応させ、さらに室温で終夜撹拌した。その後、10000回転/minで10分間、遠心分離を行い、濾過、洗浄後、風乾した。さらに減圧下で乾燥させ、白色固体15.61gを得た(重合率68%)。
次に、上記の白色固体をアセトンとともにソクスレー抽出器に入れ、アセトンを溶媒として55.5時間溶媒抽出を行った。残留物を真空乾燥し、2.30gのアミロース−ポリ酢酸ビニル(AM−PVAc)グラフト共重合体を得た(グラフト効率2.2%、質量換算のグラフト比率0.15)。
アミロース−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体の構造は、1H NMRおよびFT−IRにて確認した。図5は、実施例1で得られたアミロース−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体のDMSO−d6中の1H NMRスペクトルである。また、図6(a)は、同じアミロース−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体のFT−IRスペクトルである。
次に、上記のアミロース−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体2.00gをメタノール40mL中に懸濁液として分散させた。この懸濁液を、水とメタノールとを混合溶媒とする水酸化ナトリウム溶液(NaOH/H2O/CH3OH=4g/4mL/100mL)中に注ぎ入れ、ポリ酢酸ビニル部分の加水分解を、超音波照射しながら室温、塩基性下で行った。6時間後、反応液を濾過し、沈殿を少量のメタノール50mLで洗い、終夜真空乾燥を行い、アミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体1.8973gを得た。
図6(b)は、得られたアミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体のFT−IRスペクトルである。図6(a)のアミロース−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体のFT−IRスペクトルでは、ポリ酢酸ビニルのエステル基による吸収線が存在していたが、図6(b)では消失しており、エステル基の加水分解が進んだことを示している。
ここでは、アミロース−ポリビニルアルコールブロック共重合体の合成方法として、アルコキシルラジカルの生成とそれを開始点とする酢酸ビニルの重合反応を利用する方法を述べたが、ブロック共重合体の合成方法はこれに限られるものではない。例えば、還元末端の酸化によるアルドン酸ラクトンの生成と、それとアミノ変性ポリビニルアルコールとの反応を利用する方法を用いてもよい。またアミロース合成の開始末端である5単糖(マルトペンタオース)をまずラクトン化して上記方法にてポリビニルアルコールを導入してからアミロースの合成を行ってもアミロース−ポリビニルアルコールブロック共重合体を得ることができる。
(2)高分子複合体からなる偏光層の作製(図4参照。)
まず、ポリビニルアルコールとアミロースとを80:20の質量比で溶解させた混合水溶液に、上記の工程で合成したアミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体を、所定量溶解させ、混合溶液を形成した。次に、この混合溶液からキャスト法によってポリビニルアルコールとアミロースとアミロース−ポリビニルアルコール(AM−PVA)グラフト共重合体とを含む高分子複合体層を形成した。このフィルム状の高分子複合体層の外観と延伸性について評価した結果を表1に示す。
表1に示すように、本実施例では、低ヘイズで、かつ延伸性に優れたフィルム状高分子複合体層を得ることに成功した。
次に、この高分子複合体層を一軸延伸して、その高分子鎖を一定方向に配向させ、高分子樹脂層を形成する。次に、ポリヨウ化物イオンなどの二色性物質を溶解させた溶液などにこの高分子樹脂層を接触させ、高分子樹脂層に二色性物質を保持させ、偏光層を形成する。
なお、高分子樹脂層に二色性物質を安定に保持させるには、二色性物質を保持できる必要最低限の重合度よりも十分に大きいことが望ましい。また、アミロースは、50,000〜700,000程度の中間分子量では、結晶化や老化によって白濁を生じやすい。実際、発明者は、50,000以下の分子量では、ヨウ素錯体の安定性が大きく低下することを見出している。従って、用いるアミロースの分子量は800,000以上がよい。
以上、本発明を実施の形態および実施例に基づいて説明したが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
本発明の偏光素子及びその製造方法によれば、透明性や偏光特性を損なうことなく、高温下での熱安定性を向上させた偏光フィルムなどを提供することができ、液晶表示装置など、偏光素子を用いた機器の寿命や信頼性の向上などに寄与できる。
本発明の実施の形態に基づく偏光フィルムの断面図である。 同、高分子複合体の特徴を他の例と比較して示す概念図である。 同、アミロース−ポリビニルアルコールグラフト共重合体の合成工程を示すフロー図である。 同、高分子複合体からなる偏光層の作製工程を示すフロー図である。 本発明の実施例で得られたアミロース−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体の1H NMRスペクトルである。 同、アミロース−ポリ酢酸ビニルおよびアミロース−ポリビニルアルコール各グラフト共重合体のFT−IRスペクトルである。 アミロース単独の場合の問題点と、アミロースに添加された可塑剤の働きを説明する説明図である。 アミロース−ポリビニルアルコール共重合体を加えずにアミロースとポリビニルアルコールとを混合し、ヨウ素を含有させた複合体の表面を光学顕微鏡で観察した観察像である。
符号の説明
1…偏光層、2…保護層(TACなど)、10a〜10c…偏光フィルム

Claims (18)

  1. 配向した高分子鎖を有する高分子樹脂層に二色性物質が保持されて形成された偏光層を有
    前記高分子樹脂層が、
    ポリビニルアルコールと、
    アミロース部分とポリビニルアルコール部分とのブロック共重合体と
    を含む高分子複合体からなる、偏光素子。
  2. 前記ブロック共重合体がグラフト共重合体である、請求項1に記載した偏光素子。
  3. 前記ブロック共重合体の前記アミロース部分が、酵素によって合成された合成アミロースである、請求項1に記載した偏光素子。
  4. 前記二色性物質がポリヨウ化物塩又はヨウ素である、請求項1に記載した偏光素子。
  5. 前記偏光層に支持体及び/又は保護層が設けられている、請求項1に記載した偏光素子。
  6. 配向した高分子鎖を有する高分子樹脂層に二色性物質が保持されて形成された偏光層を有
    前記高分子樹脂層が、
    ポリビニルアルコールと、
    アミロース部分とポリビニルアルコール部分とのブロック共重合体と
    を含む高分子複合体からなる偏光素子製造するに際し
    アミロース部分とポリビニルアルコール部分との前記ブロック共重合体を形成する工 程と、
    ポリビニルアルコールと前記ブロック共重合体とを含む高分子複合体からなる高分子 複合体層を形成する工程と、
    前記高分子複合体層における高分子鎖を一定方向に配向させて前記高分子樹脂層を形 成する工程と、
    前記高分子樹脂層に前記二色性物質を保持させて前記偏光層を形成する工程と
    行う、偏光素子の製造方法。
  7. 予め前記アミロース部分に前記二色性物質を保持させる工程を行い、この二色性物質を保持した前記アミロース部分を用いて前記ブロック共重合体を形成し、このブロック共重合体を用いて前記高分子樹脂層を形成する、請求項に記載した偏光素子の製造方法。
  8. 前記ブロック共重合体をグラフト共重合によって形成する、請求項に記載した偏光素子の製造方法。
  9. 前記グラフト共重合において、
    前記アミロース部分のヒドロキシ基を一電子酸化してアルコキシルラジカルを生成さ せる工程と、
    前記アルコキシルラジカルを開始点として酢酸ビニルを付加重合させ、前記アミロー ス部分の側鎖としてポリ酢酸ビニルを生成させる工程と、
    前記ポリ酢酸ビニルを加水分解して前記ポリビニルアルコール部分を生成させる工程 と
    を行い、前記ブロック共重合体を形成する、請求項に記載した偏光素子の製造方法。
  10. 前記ブロック共重合体の前記アミロース部分として、酵素によって合成された合成アミロースを用いる、請求項に記載した偏光素子の製造方法。
  11. 前記二色性物質としてポリヨウ化物塩又はヨウ素を用いる、請求項に記載した偏光素子の製造方法。
  12. ポリビニルアルコールと、
    アミロース部分とポリビニルアルコール部分とのブロック共重合体と
    からなる、偏光素子用高分子複合体。
  13. 前記ブロック共重合体がグラフト共重合体である、請求項12に記載した偏光素子用高分子複合体。
  14. 前記ブロック共重合体の前記アミロース部分が、酵素によって合成された合成アミロースである、請求項12に記載した偏光素子用高分子複合体。
  15. ポリビニルアルコールと、
    アミロース部分とポリビニルアルコール部分とのブロック共重合体と
    を含む偏光素子用高分子複合体製造するに際し
    アミロース部分とポリビニルアルコール部分との前記ブロック共重合体を形成する工 程と、
    ポリビニルアルコールと前記ブロック共重合体とを含む高分子複合体を形成する工 程と
    を有する、偏光素子用高分子複合体の製造方法。
  16. 前記ブロック共重合体をグラフト共重合によって形成する、請求項15に記載した偏光素子用高分子複合体の製造方法。
  17. 前記グラフト共重合体において、
    前記アミロース部分のヒドロキシ基を一電子酸化してアルコキシルラジカルを生成さ せる工程と、
    前記アルコキシルラジカルを開始点として酢酸ビニルを付加重合させ、前記アミロー ス部分の側鎖としてポリ酢酸ビニルを生成させる工程と、
    前記ポリ酢酸ビニルを加水分解して前記ポリビニルアルコール部分を生成させる工程 と
    を行い、前記ブロック共重合体を得る、請求項16に記載した偏光素子用高分子複合体の製造方法。
  18. 前記ブロック共重合体の前記アミロース部分として、酵素によって合成された合成アミロースを用いる、請求項15に記載した偏光素子用高分子複合体の製造方法。
JP2007068964A 2007-03-16 2007-03-16 偏光素子及びその製造方法、並びに偏光素子用高分子複合体及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4816523B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007068964A JP4816523B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 偏光素子及びその製造方法、並びに偏光素子用高分子複合体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007068964A JP4816523B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 偏光素子及びその製造方法、並びに偏光素子用高分子複合体及びその製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008233215A JP2008233215A (ja) 2008-10-02
JP2008233215A5 JP2008233215A5 (ja) 2010-04-15
JP4816523B2 true JP4816523B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=39906121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007068964A Expired - Fee Related JP4816523B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 偏光素子及びその製造方法、並びに偏光素子用高分子複合体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4816523B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5659660B2 (ja) * 2010-09-24 2015-01-28 大日本印刷株式会社 立体画像表示用光学部材、及びそれを用いた液晶表示装置
JP2013242342A (ja) * 2012-05-17 2013-12-05 Sekisui Chem Co Ltd ポリビニルアルコール樹脂フィルム材料、偏光フィルム及び偏光フィルムの製造方法
JP2013242341A (ja) * 2012-05-17 2013-12-05 Sekisui Chem Co Ltd ポリビニルアルコール樹脂フィルム材料、偏光フィルム及び偏光フィルムの製造方法
JP6257977B2 (ja) * 2012-09-24 2018-01-10 三洋化成工業株式会社 偏光板用樹脂組成物及びこれからなる偏光板

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1304384B1 (en) * 2000-07-17 2010-02-17 Ezaki Glico Co., Ltd. Biodegradable articles obtained from enzymatically synthesized amylose
JP4599576B2 (ja) * 2004-11-24 2010-12-15 三和澱粉工業株式会社 偏光フィルムおよびその製造方法
JP2007034022A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Fujifilm Corp 偏光板、その製造方法及びそれを用いた液晶表示装置
JP4630202B2 (ja) * 2006-02-15 2011-02-09 株式会社クラレ 偏光フィルム用のアミロースフィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008233215A (ja) 2008-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Egal et al. The dissolution of microcrystalline cellulose in sodium hydroxide-urea aqueous solutions
Novo et al. Subcritical water: a method for green production of cellulose nanocrystals
CN107722368B (zh) 一种表面氧化纤维素纳米纤维/层状双金属氢氧化物复合膜及其制备方法
JP5446871B2 (ja) 光学補償フィルム、及びそれを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP5728921B2 (ja) 光学フィルム、及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置
CN104788575B (zh) 一种含dopo结构的纤维素衍生物及其制备方法
Kumar et al. Synthesis and characterization of cellulose nanocrystals/PVA based bionanocomposite
Heinze et al. Cellulose derivatives
JP4816523B2 (ja) 偏光素子及びその製造方法、並びに偏光素子用高分子複合体及びその製造方法
Meng et al. Bottom-up construction of xylan nanocrystals in dimethyl sulfoxide
Boonmahitthisud et al. Composite effect of silica nanoparticle on the mechanical properties of cellulose‐based hydrogels derived from cottonseed hulls
CA3005140C (en) Production of carboxylated nanocelluloses
JP5569437B2 (ja) 光学フィルム及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置
JP5754445B2 (ja) 光学フィルム、及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置
JP2016211116A (ja) セルロースナノファイバーシート
KR20090033913A (ko) 셀룰로오스 에스테르 고분자의 제조 방법 및 셀룰로오스 에스테르 고분자 제조용 셀룰로오스의 전처리 방법
CN112225927A (zh) 一种具有可调节手性向列结构的紫外线屏蔽纤维素薄膜及其制备方法
CN106519308B (zh) 一种羟丙基甲基纤维素交联膜的制备方法
JP2014037657A (ja) β−1,3−グルカンナノファイバー及びその製造方法
JP5317151B2 (ja) セルロース混合脂肪酸エステル、その製造方法及びそれを用いた光学フィルム
Liu et al. A high-performance, sustainable nacre-mimetic film with montmorillonite nanosheets crosslinked natural wood powders
JP4599576B2 (ja) 偏光フィルムおよびその製造方法
JP2007219072A (ja) 偏光フィルム用のアミロースフィルム
KR20110114472A (ko) 셀룰로오스아실레이트 필름, 편광판 및 액정 표시 장치
JP2017101177A (ja) 保護膜前駆体液、保護膜形成方法、および複合体

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100303

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110815

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees