JP4630202B2 - 偏光フィルム用のアミロースフィルム - Google Patents
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Description
アミロースは、PVAのようにヨウ素と反応して着色することが従来から知られていたが、澱粉からアミロペクチンを除去して得られる単離アミロースを用いて製造したフィルムは、分子量の小さい単離アミロースが多く含まれるために、フィルムは非常に固くて脆く、延伸してアミロースを配向させて偏光板を製造することが出来なかった。
PVA系フィルムは延伸性に優れており、4倍以上の一軸延伸を行うことで高い偏光度を有する偏光フィルムの製造が可能であるが、酵素合成アミロース系フィルムについてのこれまでの報告では、その可能な延伸倍率は3.5倍程度に過ぎない(非特許文献1を参照)。
さらに、本発明の目的は、前記したアミロースフィルムを用いて、光の透過率および偏光度が高くて偏光性能に優れ、しかも高い温度および湿度に曝されても偏光性能の低下が少なくて耐久性に優れる偏光フィルムの製造法を提供することである。
また、本発明者らは、前記したアミロース組成物を用いてフィルムを製造するにあたっては、相対湿度が65%以上の雰囲気中で製膜すると、偏光フィルム用としてより好適なアミロースフィルムが得られることを見出した。
(1) 重量平均分子量が250kDa以上であり、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が80%以上であるアミロースおよび多価アルコール系可塑剤を含有し且つ多価アルコール系可塑剤の含有量がアミロースの質量に基づいて6〜20質量%であるアミロース組成物から形成されていることを特徴とする偏光フィルム用のアミロースフィルムである。
そして、本発明は、
(2) 多価アルコール系可塑剤がグリセリンである前記(1)のアミロースフィルム;および、
(3) 厚みが20〜150μmで、波長450nmの光の透過度が75%以上である前記(1)または(2)のアミロースフィルム;
である。
(4) 重量平均分子量が250kDa以上であり、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が80%以上であるアミロースおよび多価アルコール系可塑剤を含有し且つ多価アルコール系可塑剤の含有量がアミロースの質量に基づいて6〜20質量%であるアミロース組成物を用いて、相対湿度が65%以上の雰囲気中で製膜することを特徴とする偏光フィルム用のアミロースフィルムの製造方法である。
(5) 重量平均分子量が250kDa以上であり、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が80%以上であるアミロースおよび多価アルコール系可塑剤を含有し、多価アルコール系可塑剤の含有量がアミロースの質量に基づいて6〜20質量%であるアミロース組成物からなるアミロースフィルムを、アルコールを10〜30質量%の割合で含有する水性処理液を用いて染色および一軸延伸することを特徴とする偏光フィルムの製造方法である。
(6) 水性処理液に含まれるアルコールがエタノールである前記(5)の偏光フィルムの製造方法;
(7) アミロースフィルムの一軸延伸倍率が3.6〜6倍である前記(5)または(6)記載の偏光フィルムの製造方法;
(8) アミロースフィルムの一軸延伸を、アミロースフィルムの延伸方向に対して直交するフィルムの幅方向において延伸時に幅が最も狭くなる個所における変形速度(以下、「アミロースフィルムの幅方向における変形速度」と略称する)が1分間で15〜60%になるようにして行う前記(5)〜(7)のいずれかの偏光フィルムの製造方法;及び、
(9) 水性処理液中のヨウ化カリウム濃度が0.02〜1質量%である前記(5)〜(8)のいずれかの偏光フィルムの製造方法;
である。
そして、本発明は、
(10) 前記(5)〜(9)のいずれかの製造方法により得られる偏光フィルムである。
本発明の製造方法によって、上記した優れた特性を兼ね備える偏光フィルム用のアミロースフィルムを円滑に製造することができる。
更に、本発明の偏光フィルム用のアミロースフィルムを用いて、本発明の方法にしたがって染色および一軸延伸を行うことによって、偏光性能に優れ、しかも高温および高湿度に曝されても偏光性能の低下が少なくて耐久性に優れる高性能の偏光フィルムを円滑に製造することができる。
本発明の方法で得られる偏光フィルムは、上記した優れた特性を活かして、電卓、腕時計、ノートパソコン、液晶モニター、液晶カラープロジェクター、液晶テレビ、車載用ナビゲーションシステムなどの車載用液晶ディスプレー用の偏光板、携帯電話、屋内外で用いられる計測機器などの液晶表示装置の構成部品である偏光板の作製に有効に用いることができ、特にその優れた耐久性により車載用液晶ディスプレー用の偏光板用として有用である。
本発明のアミロースフィルムは、アミロースと多価アルコール系可塑剤を含有するアミロース組成物から形成されており、当該アミロースとして、スクロールホスホリラアーゼやグルカンホスホリラアーゼのようなホスホリラアーゼ(酵素)によって蔗糖などの糖を重合させて得られる酵素合成アミロースのうちから、「重量平均分子量(Mw)が250kDa以上であり、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が80%以上」という要件を満たすアミロースを用いる。そのようなかかる酵素合成アミロースは、従来から知られており、本発明では従来既知の酵素合成アミロースのうちから、本発明における前記の要件を満たすアミロースを選択して使用することができる。
本明細書でいう、アミロースの3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度は、以下の実施例の項に記載した方法で測定したときの光透過度をいう。
フィルムの厚みが増すにつれて、一般に光の透過度は低下する傾向があるが、本発明のアミロースフィルムでは、例えば、厚みが75μmのフィルムではその光透過度が80%以上、更には85%以上、特に90%以上であることが好ましく、厚みが100μmを超えるフィルムでも光透過度が75%以上、更には80%以上、特に85%以上であることが好ましい。
ここで、本明細書におけるアミロースフィルムの光の透過度は、以下の実施例の項に記載した方法で測定した光の透過度をいう。
本発明のアミロースフィルムを工業的に製造する方法としては、例えば、T型スリットダイや、ホッパープレート、I−ダイ、リップコーターダイなどを用い、これらのダイからアミロース組成物からなる溶融状または溶液状の製膜原液を加熱ロールやベルト上に均一に吐出し、揮発分を乾燥させることにより製造することができる。その際に、前記したダイから吐出した製膜原液を、最上流側に位置する第1の回転加熱ロール(乾燥ロール)の周面上に均一な膜状に吐出して、該第1の回転加熱ロール上で吐出膜の一方の面から揮発分を蒸発させて乾燥させた後、続いて吐出膜の他方の面を第2の回転加熱ロール(乾燥ロール)の周面上を通過させて乾燥し、更に必要に応じて後続する1個または複数個の回転加熱ロール(乾燥ロール)上で順次乾燥するかまたは熱風乾燥装置などの乾燥装置内を通過させて乾燥した後に巻き取る方法などが好ましく採用される。ロール乾燥と熱風乾燥は適宜組み合わせて実施することも可能である。フィルムを適切な状態で製造するためには、熱処理装置や調湿装置、さらにはそれぞれのロール駆動用のモータや変速機などの速度調整機構が付設されることが望ましい。また、本発明では、上記のような溶融押出方式による製膜方法以外に、例えばアミロースと多価アルコール系可塑剤を含有するアミロース組成物からなる製膜溶液を使用したキャスト製膜法も採用することができる。
アミロースフィルムの製造に当っては、最終的に得られるアミロースフィルム(偏光フィルム用原反として用いる本発明のアミロースフィルム)における揮発分率(水分の含有率)が10質量%以下、特に5〜10質量%になるようにして、上記した乾燥工程を行うのがアミロースフィルムの取り扱い性の点から好ましい。
本発明のアミロースフィルムから偏光フィルムを製造する方法としては、例えば、
(1)アミロースフィルムを、アルコールを含有する水性処理液で膨潤させ、同水性処理液中で、染色と共に一軸延伸を、染色前、染色時また染色後に行い、それにより得られた延伸フィルム(偏光フィルム)を必要に応じて熱処理する方法;
(2)アミロースフィルムを、アルコールを含有する水性処理液で膨潤させ、同水性処理液中で染色した後に、膨潤状態にあるフィルムを水性処理液から取り出して、気相中、熱風中または熱ロール上で一軸延伸する方法;
などを挙げることができる。
そのうちでも、前記(1)の方法が、アミロースフィルムの染色および一軸延伸を良好に行い得る点から好ましい。
水性処理液の質量に基づいて、アルコールの割合が10質量%未満であると、アミロースフィルムが偏光フィルムの製造中に混合液に溶解するなどの問題が生じ、一方アルコールの割合が30質量%を超えるとアミロースフィルムの延伸性が低下し、得られる偏光フィルムの偏光性能が低下し易くなる。
また、染色液の温度が15℃よりも低いと、染色しにくくなり、一方40℃を超えるとアミロースフィルムが染色液中に溶け易くなるので好ましくない。
一軸延伸は1段で行ってもまたは多段で行ってもよい。
膨潤したアミロースフィルムを、アルコールを含有する水性処理液中で一軸延伸する場合に、アミロースフィルムの幅方向における変形速度が1分間で15%よりも小さいと、アミロース分子が配向しにくくなるために偏光性能が低下する傾向があり、一方当該変形速度が1分間で60%を超えると、フィルムにかかる延伸応力が高くなり延伸倍率が低下する傾向がみられる。
また、アルコールを含有する水性処理液で膨潤させたアミロースフィルムを水性処理液から取り出して気相中で延伸する場合は、アミロースフィルムの幅方向における変形速度が1分間で15%よりも小さいと、5倍延伸するためには2分以上かかるため、アミロースフィルム中の揮発成分が蒸発して延伸応力が増加し、偏光性能を引き出すための充分な延伸ができにくくなる。一方、当該変形速度が1分間で60%を超えると、アミロースフィルムに過度のストレスが発生して延伸困難となって切断し易くなる。
なお、以下の各実施例および比較例では、アミロースフィルムを各実施例または比較例における条件下に一軸延伸したときにフィルムが破断する延伸倍率を予め調べておいて、該破断時の延伸倍率の0.9倍の延伸倍率を採用して、アミロースフィルムの一軸延伸を行なった。
また、以下の実施例および比較例において、アミロースの重量平均分子量(Mw)、および3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度、製膜して得られたアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度、一軸延伸時のアミロースフィルムの幅方向における変形速度および偏光フィルムの最大吸収波長(λmax)、光学性能および耐久性能は、以下の方法により測定または評価した。
アミロースの重量平均分子量(Mw)の測定は、ウォーターズ社製150cALC(カラムは東ソー社製GMPWXL)を使用して行った。測定条件は温度40℃、移動相として0.2モルリン酸バッファー水溶液を使用し、流量1.0ml/分でアミロースの0.1質量%水溶液を注入して行った。
分光光度計(株式会社日立製作所製「U−3000」、液体試料測定フォルダ付き)を用いて、JIS Z 8722(物体色の測定方法)に準拠して、C光源、2度視野の可視光領域の視感度補正を行い、温度50℃、測定長1cmの石英セルを使用して測定した。
分光光度計(株式会社日立製作所製「U−4100」、積分球付属)を用いて、JIS Z 8722(物体色の測定方法)に準拠して、C光源、2度視野の可視光領域の視感度補正を行い測定した。
各実施例および比較例で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を用い、これを一軸延伸したときに幅方向のサイズが4cmから2cmに収縮するのに要した時間A(秒)を測定し、下記式にしたがって幅方向における1分間での変形速度を求めた。
変形速度(%)=[((2(cm)/4(cm))×100)×60(秒)]/A(秒)
分光光度計(株式会社日立製作所製「U−3000」、積分球付属)を用いて、JIS Z 8722(物体色の測定方法)に準拠して、C光源、2度視野の可視光領域の視感度補正を行い、偏光プリズムに対して上記(i)で採取した2枚の試験片をその配向方向が直交するように重ねた場合の吸光度が最大を示す吸収波長を測定した。
(i)偏光フィルムのサンプリング:
以下の実施例または比較例で得られた偏光フィルムの中心部から、1.5cm(幅方向)×長さ2cm(一軸延伸方向)の長方形の試験片を1枚採取した。
(ii)偏光フィルムの偏光性能:
分光光度計(株式会社日立製作所製「U−3000」、積分球付属)を用いて、JIS Z 8722(物体色の測定方法)に準拠して、C光源、2度視野の可視光領域の視感度j補正を行い、偏光プリズムに対して上記(i)で採取した2枚の試験片をその配向方向が平行になるように重ねた場合のY値(Y‖)、および配向方向が直交するように重ねた場合のY値(Y⊥)を測定し、下記の数式(I)から偏光度を求めた。
偏光度(%)={(Y‖―Y⊥)/(Y‖+Y⊥)}×100 (I)
偏光フィルムの四方を枠で固定して、温度70℃および湿度90%RHの環境下に4時間放置して耐久性試験を行い、耐久性試験後の偏光フィルムの偏光度を上記(6)と同様にして測定した。
(1) 重量平均分子量(Mw)が290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が84%であるアミロース100質量部、グリセリン15質量部および水2760質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが75μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率8質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は88%であった。
(2) 0.1Nヨウ素溶液(和光純薬工業社製特級試薬使用:ヨウ素1.27質量%、ヨウ化カリウム4質量%、塩酸0.01質量%を含有する水溶液)を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量30質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量29.7質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に5.5倍に一軸延伸し、次いで水性処理液から取り出し、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行って偏光フィルムを作製した。
(3) 上記(2)で得られた偏光フィルムの光学性能を上記した方法で測定したところ、最大吸収波長(λmax)は570nm、偏光度は99%であった。さらに、得られた偏光フィルムについて上記した方法で耐久性試験を行ったところ、耐久性試験4時間後の偏光度は75%であった。
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じアミロース[重量平均分子量(Mw)290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度84%]100質量部、グリセリン7質量部および水2568質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが74μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率7質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は89%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量30質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量29.7質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に5.3倍に一軸延伸し、次いで水性処理液から取り出し、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行って偏光フィルムを作製した。
(3) 上記(2)で得られた偏光フィルムの光学性能を上記した方法で測定したところ、最大吸収波長(λmax)は569nm、偏光度は99%であった。さらに、得られた偏光フィルムについて上記した方法で耐久性試験を行ったところ、耐久性試験4時間後の偏光度は80%であった。
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じアミロース[重量平均分子量(Mw)290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度84%]100質量部、グリセリン20質量部および水2880質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが78μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率9質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は85%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量30質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量29.7質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に4.7倍に一軸延伸し、次いで水性処理液から取り出し、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行って偏光フィルムを作製した。
(3) 上記(2)で得られた偏光フィルムの光学性能を上記した方法で測定したところ、最大吸収波長(λmax)は565nm、偏光度は99%であった。さらに、得られた偏光フィルムについて上記した方法で耐久性試験を行ったところ、耐久性試験4時間後の偏光度は65%であった。
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じアミロース[重量平均分子量(Mw)290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度84%]100質量部および水2400質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが78μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率6質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は88%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量30質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量29.7質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に3.5倍に一軸延伸し、次いで処理液から取り出し、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行って偏光フィルムを作製した[なお、この比較例1の(1)で得られたアミロースフィルムはこの(2)の延伸条件下では延伸倍率3.9倍で破断]。
(3) 上記(2)で得られた偏光フィルムの光学性能を上記した方法で測定したところ、最大吸収波長(λmax)は559nm、偏光度は97%であった。偏光度が低かったため、耐久性試験は行わなかった。
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じアミロース[重量平均分子量(Mw)290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度84%]100質量部、グリセリン30質量部および水3120質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが75μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率10質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は82%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量30質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量29.7質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に6.7倍に一軸延伸し、次いで水性処理液から取り出し、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行って偏光フィルムを作製した。
(3) 上記(2)で得られた偏光フィルムの光学性能を上記した方法で測定したところ、最大吸収波長(λmax)は571nm、偏光度は99%であった。さらに、得られた偏光フィルムについて上記した方法で耐久性試験を行ったところ、耐久性試験4時間後の偏光度は29%であった。
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じアミロース[重量平均分子量(Mw)290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度84%]100質量部、グリセリン5質量部および水2520質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが75μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率7質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は85%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量30質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量29.7質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に一軸延伸したところ、延伸倍率3.9倍を超えると延伸切れが生じた。よって、延伸倍率を3.9倍とし、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行った。
(3) 上記(2)で得られたフィルムの光学性能を上記した方法で測定したところ、最大吸収波長(λmax)は560nmで、偏光度は97%と低いものであった。このフィルムについては、偏光度が低かったため、耐久性試験を行わなかった。
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じアミロース[重量平均分子量(Mw)290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度84%]100質量部、グリセリン15質量部および水2760質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが75μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率8質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は84%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、蒸留水で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノール含有量0質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に一軸延伸を試みたところ、試験片(アミロースフィルム)が溶け始め、延伸は不可能であった。
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じアミロース[重量平均分子量(Mw)290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度84%]100質量部、グリセリン15質量部および水2760質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが75μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率8質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は84%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量40質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量39.6質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に4.2倍に一軸延伸し、次いで水性処理液から取り出し、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行って偏光フィルムを作製したところ、偏光フィルムの最大吸収波長(λmax)は550nmであり、赤茶色を呈し、偏光度が60%と非常に低かったため、耐久性試験は行わなかった。
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じアミロース[重量平均分子量(Mw)290kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度84%]100質量部、グリセリン15質量部および水2760質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが75μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率8質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は84%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量30質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量29.7質量%)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度7%/分で長さ方向に3.9倍に一軸延伸し、次いで水性処理液から取り出し、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行って偏光フィルムを作製した。
(3) 上記(2)で得られた偏光フィルムの光学性能を上記した方法で測定したところ、最大吸収波長(λmax)は560nmであり、偏光度が96%と低かったため、耐久性試験を行わなかった。
(1) 重量平均分子量(Mw)が200kDa、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が79%のアミロース100質量部、グリセリン15質量部および水2760質量部を80℃で十分に混合して製膜原液[揮発分率(水分含量)96重量%]を調製し、その製膜原液をPETフィルム上に流延し、揮発分率が10質量%以下になるまで温度20℃、湿度65%RHの条件下に調湿しながら乾燥して、厚みが75μmおよび幅が20cmのアミロースフィルム(水分含有率8質量%)を得た。このアミロースフィルムの波長450nmの光の透過度は80%であった。
(2) 実施例1の(2)で使用したのと同じ0.1Nヨウ素溶液を、水とエタノールの混合液(エタノール含有量30質量%)で100質量倍に希釈して水性処理液(水性処理液中のエタノールの含有量29.7質量%、)を調製した。この水性処理液の温度を23℃に調整した後、その液中に、上記(1)で得られたアミロースフィルムを切断して採取した試験片(幅4cmおよび長さ8cm)を浸漬し、1.5分間静置して試験片(アミロースフィルム)の膨潤およびヨウ素染色を行うと共に、そのまま水性処理液中で、変形速度25%/分で長さ方向に3.7倍に一軸延伸し、次いで水性処理液から取り出し、緊張下で30℃で30分間乾燥処理を行って偏光フィルムを作製した。
(3) 上記(2)で得られた偏光フィルムの光学性能を上記した方法で測定したところ、最大吸収波長(λmax)は559nmであり、偏光度は98%と低かった。そのため、耐久性試験を行わなかった。
本発明のアミロースフィルムを用いて本発明の方法によって製造した偏光フィルムは、偏光性能、および偏光性能の耐久性に極めて優れているため、それらの特性を活かして、電卓、腕時計、ノートパソコン、液晶モニター、液晶カラープロジェクター、液晶テレビ、車載用ナビゲーションシステムなどの車載用液晶ディスプレー用の偏光板、携帯電話、屋内外で用いられる計測機器などの液晶表示装置の構成部品である偏光板の作製に有効に用いることができ、特に車載用液晶ディスプレー用の偏光板作製用として有用である。
Claims (10)
- 重量平均分子量が250kDa以上であり、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が80%以上であるアミロースおよび多価アルコール系可塑剤を含有し且つ多価アルコール系可塑剤の含有量がアミロースの質量に基づいて6〜20質量%であるアミロース組成物から形成されていることを特徴とする偏光フィルム用のアミロースフィルム。
- 多価アルコール系可塑剤がグリセリンである請求項1に記載のアミロースフィルム。
- 厚みが20〜150μmで、波長450nmの光の透過度が75%以上である請求項1または2に記載のアミロースフィルム。
- 重量平均分子量が250kDa以上であり、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が80%以上であるアミロースおよび多価アルコール系可塑剤を含有し且つ多価アルコール系可塑剤の含有量がアミロースの質量に基づいて6〜20質量%であるアミロース組成物を用いて、相対湿度が65%以上の雰囲気中で製膜することを特徴とする偏光フィルム用のアミロースフィルムの製造方法。
- 重量平均分子量が250kDa以上であり、3質量%水溶液の波長450nmの光の透過度が80%以上であるアミロースおよび多価アルコール系可塑剤を含有し且つ多価アルコール系可塑剤の含有量がアミロースの質量に基づいて6〜20質量%であるアミロース組成物からなるアミロースフィルムを、アルコールを10〜30質量%の割合で含有する水性処理液を用いて染色および一軸延伸することを特徴とする偏光フィルムの製造方法。
- 水性処理液に含まれるアルコールがエタノールである請求項5に記載の偏光フィルムの製造方法。
- アミロースフィルムの一軸延伸倍率が3.6〜6倍である請求項5または6に記載の偏光フィルムの製造方法。
- アミロースフィルムの一軸延伸を、アミロースフィルムの延伸方向に対して直交するフィルムの幅方向において延伸時に幅が最も狭くなる個所における変形速度が1分間で15〜60%になるようにして行う請求項5〜7のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 水性処理液中のヨウ化カリウム濃度が0.02〜1質量%である請求項5〜8のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 請求項5〜9のいずれか1項の製造方法により得られる偏光フィルム。
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