JP4816095B2 - タイヤ空気圧センサ取付構造およびタイヤホイール - Google Patents
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Description
前記タイヤホイールのリム位置に、タイヤ脱着時、タイヤ内周縁との接触干渉から前記タイヤ空気圧センサを保護する保護部材を設け、
前記タイヤホイールのリムは、リム周方向かつ車軸方向に延在する第一平面部と、リム周方向かつ車軸方向に延在して、前記第一平面部とリム外周部との間に配置される第二平面部と、前記第一平面部と前記第二平面部とを車軸に対して垂直方向に滑らかに接続する接続面部と、を有し、
前記保護部材として、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを結び、車軸方向に延在する第一保護部材と、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを結び、車軸方向に延在し、前記第一保護部材に対してリム周方向に離れた位置に配置された第二保護部材と、を備え、
前記タイヤ空気圧センサは、前記第一平面部と前記接続面部とに接して取り付けると共に、リム周方向において前記第一保護部材と前記第二保護部材との間の位置に配置し、
前記第一保護部材および前記第二保護部材の延在方向は、車軸方向から見て、2つの平行な径方向軸線上の方向に設定したことを特徴とする。
すなわち、タイヤ脱着時にセンサ脱落やセンサ破損を回避しようとする場合、タイヤ空気圧センサのリムに対する取付け剛性を高めたり、タイヤ空気圧センサ自体を耐圧構造とすることが考えられる。しかし、タイヤ空気圧センサ自体に着目した手法を採用した場合、タイヤ空気圧センサ自体の形状や構造の変更を要し、センサ取付手間が増大したり、センサ自体が大型化することになり、現状のセンサ取付け性を維持することができない。
これに対し、本発明では、タイヤ空気圧センサが取り付けられるタイヤホイールのリムに着目した構成を採用したことで、タイヤ空気圧センサ自体の形状や構造の変更を要さず、センサ取付け性をそのまま維持しながら、タイヤ脱着時に、タイヤ内周縁との接触干渉からタイヤ空気圧センサを保護することができる。
この結果、センサ取付け性を維持しつつ、タイヤ脱着時にセンサ脱落やセンサ破損を回避することができる。
図1は実施例1のタイヤ空気圧センサ取付構造が適用されたタイヤホイールを示す全体断面図、図2は実施例1のタイヤ空気圧センサ取付構造を示すタイヤホイール斜視図、図3は実施例1のタイヤ空気圧センサ取付構造が適用されたタイヤホイールのタイヤ空気圧センサ取付け部を示す車軸方向要部断面図およびA部拡大図、図4は実施例1のタイヤ空気圧センサ取付構造が適用されたタイヤホイールを示す車軸方向正面図である。
このタイヤ空気圧センサ2は、例えば、タイヤ空気圧を検出する空気圧センサと、電源としてのバッテリと、データ送信のトリガ信号を出す遠心スイッチと、コイルアンテナを備えた送信機と、タイヤ温度を検出する温度センサと、各情報を処理するASICと、を有する。
なお、バッテリは、寿命が有限であることで、受信機をレシーバからトランシーバに換えて測定結果の送受信ができるようにし、空気圧・温度センサ側の結果を送信するトランスミッタをトランスポンダとすることにより、トランシーバから送信されてきた信号のエネルギーそのものにより返信することができるバッテリレスによるタイヤ空気圧センサ2を用いても良い。
なお、前記第一保護部材4-1および第二保護部材4-2は、図3(b)に示すように、外周側延在方向に向かってその幅が徐々に狭くなる形状としている。例えば、径方向軸線AL,BLに対し、鋳型を抜きやすいようにテーパ角度θ(例えば、8度程度)を設定している。
[保護部材によるタイヤ空気圧センサ保護作用]
従来のタイヤ空気圧センサ取付構造は、タイヤ空気圧センサの外形を、タイヤホイールのリムに沿う形状に成形し、接着手段を介してリムの一部に固定するものであるが、タイヤをタイヤホイールに組み付けるとき、あるいは、タイヤをタイヤホイールから外すとき、タイヤの内周縁がタイヤホイールのリムの内周側に落ち込む。
その際、タイヤホイールのリムに取り付けたタイヤ空気圧センサに、タイヤ内周縁が接触して、タイヤ空気圧センサがリムから外れる、あるいは、タイヤ空気圧センサ自体が破損する。
例えば、タイヤ空気圧センサの全体を保護部材で覆う構成を採用すると、タイヤ空気圧センサの保護機能は高くなるものの、タイヤ空気圧センサを取付け時、リムの内側よりエアバルブの設定位置に差し込むだけで取り付けることができず、センサ取付け性が損なわれることになる。
また、例えば、第一保護部材と第二保護部材との一方の部材のみをタイヤ空気圧センサの側部に設定した場合、タイヤ脱着時に、タイヤ内周縁が1つの保護部材に当たると、当接部分から山なりに変形し、変形したタイヤ内周縁とタイヤ空気圧センサとが接触干渉する可能性が残ってしまう。
例えば、保護部材のリム周方向から見た形状を、角部を持つ方形状に設定した場合、タイヤ脱着時に、タイヤの内周縁がリムの内周側に落ち込み難くなる、あるいは、落ち込んだ後、リム外周部側に移動させることが難しくなる。
例えば、タイヤホイールのリムの一部に、保護部材のみを設けた場合、保護部材により付加された質量分、タイヤホイールのバランスが崩れることになる。
例えば、第一保護部材および第二保護部材の延在方向を、車軸を中心とする径方向に設定した場合、2つに分割した鋳型を用いてタイヤホイールを鋳造する場合、第一保護部材および第二保護部材の延在方向と鋳型の抜き方向が異なり、鋳型の抜くことができない。つまり、第一保護部材および第二保護部材は、タイヤホイールのみを鋳造した後、後付けで設ける必要がある。
実施例1のタイヤ空気圧センサ取付構造およびタイヤホイールにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
図5は実施例2のタイヤ空気圧センサ取付構造を示すタイヤホイール斜視図である。
なお、他の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用については、実施例1で記載した[保護部材によるタイヤ空気圧センサ保護作用]、[一対の保護部材によるタイヤ空気圧センサ保護作用]と同様の作用を発揮する。
例えば、保護部材のリム周方向から見た形状を、角部を持つ方形状に設定した場合、タイヤ脱着時に、タイヤの内周縁がリムの内周側に落ち込み難くなる、あるいは、落ち込んだ後、リム外周部側に移動させることが難しくなる。
また、例えば、保護部材として、実施例1のように、リム周方向から見た形状を略三角形状に設定した場合、偏在する質量増によりホイールバランスをとる必要がある。
加えて、第三保護部材4-3および第四保護部材4-4は、リム周方向から見た形状がアーム形状であり、偏在する質量増が小さく抑えられるため、ホイールバランスをとる必要性を低下させることができる。
実施例2のタイヤ空気圧センサ取付構造およびタイヤホイールにあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
図6は実施例3のタイヤ空気圧センサ取付構造を示すタイヤホイール斜視図である。
なお、他の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用については、実施例1で記載した[保護部材によるタイヤ空気圧センサ保護作用]と同様の作用を発揮する。
例えば、タイヤ空気圧センサの全体を保護部材で覆う構成を採用すると、タイヤ空気圧センサの保護機能は高くなるものの、タイヤ空気圧センサを取付け時、リムの内側よりエアバルブの設定位置に差し込むだけで取り付けることができず、センサ取付け性が損なわれることになる。
また、第2実施例において、第三保護部材と第四保護部材との一方の部材のみをタイヤ空気圧センサの側部に設定した場合、タイヤ脱着時に、タイヤ内周縁が1つの保護部材に当たると、当接部分から山なりに変形し、変形したタイヤ内周縁とタイヤ空気圧センサとが接触干渉する可能性が残ってしまう。
例えば、保護部材のリム周方向から見た形状を、角部を持つ方形状に設定した場合、タイヤ脱着時に、タイヤの内周縁がリムの内周側に落ち込み難くなる、あるいは、落ち込んだ後、リム外周部側に移動させることが難しくなる。
また、例えば、保護部材として、実施例1のように、リム周方向から見た形状を略三角形状に設定した場合、偏在する質量増によりホイールバランスをとる必要がある。
加えて、第五保護部材4-5は、リム周方向から見た形状がアーム形状であり、実施例2の第三保護部材4-3および第四保護部材4-4の場合に比べても、偏在する質量増が小さく抑えられるため、ホイールバランスをとる必要性がほとんど無くなる。
実施例3のタイヤ空気圧センサ取付構造およびタイヤホイールにあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
しかしながら、リム周方向から見た形状は、略三角形状やアーム形状に限られることなく、例えば、リムの内面形状に応じて様々に変形しても良いし、鋳造で一体的に形成しても、別体で製造した保護部材を溶接等により固定しても良い。
要するに、タイヤホイールのリム位置に設けられ、タイヤ脱着時、タイヤ内周縁との接触干渉からタイヤ空気圧センサを保護する保護部材であれば本発明に含まれる。
また、実施例1〜3では、エアバルブに一体で設けられたタイヤ空気圧センサの例を示したが、エアバルブとは別体であるタイヤ空気圧センサの取付構造およびタイヤホイールとしても適用することができる。
1 リム
1a 第一平面部
1b リム外周部
1c 第二平面部
1d 接続面部
2 タイヤ空気圧センサ
3 タイヤ
3a タイヤ内周縁
4 保護部材
4-1 第一保護部材
4-2 第二保護部材
4-3 第三保護部材
4-4 第四保護部材
4-5 第五保護部材
5 ディスク
6 エアバルブ
7 ダミー部材
7-1 第一ダミー部材(ダミー部材)
7-2 第二ダミー部材(ダミー部材)
L 車軸
Claims (8)
- タイヤホイールのリムの一部にタイヤ空気圧センサを取り付けたタイヤ空気圧センサ取付構造において、
前記タイヤホイールのリム位置に、タイヤ脱着時、タイヤ内周縁との接触干渉から前記タイヤ空気圧センサを保護する保護部材を設け、
前記タイヤホイールのリムは、リム周方向かつ車軸方向に延在する第一平面部と、リム周方向かつ車軸方向に延在して、前記第一平面部とリム外周部との間に配置される第二平面部と、前記第一平面部と前記第二平面部とを車軸に対して垂直方向に滑らかに接続する接続面部と、を有し、
前記保護部材として、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを結び、車軸方向に延在する第一保護部材と、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを結び、車軸方向に延在し、前記第一保護部材に対してリム周方向に離れた位置に配置された第二保護部材と、を備え、
前記タイヤ空気圧センサは、前記第一平面部と前記接続面部とに接して取り付けると共に、リム周方向において前記第一保護部材と前記第二保護部材との間の位置に配置し、
前記第一保護部材および前記第二保護部材の延在方向は、車軸方向から見て、2つの平行な径方向軸線上の方向に設定したことを特徴とするタイヤ空気圧センサ取付構造。 - 請求項1に記載されたタイヤ空気圧センサ取付構造において、
前記第一保護部材および第二保護部材は、リム周方向から見た形状を、前記第二平面部と前記接続面部との接線から前記第二平面部を延長して前記第一平面部まで滑らかに延長させて接続し、車軸方向に延在する略三角形状に設定したことを特徴とするタイヤ空気圧センサ取付構造。 - 請求項1に記載されたタイヤ空気圧センサ取付構造において、
前記タイヤホイールのリムには、前記保護部材とリム径方向の位置を同じ位置とし、かつ、リム周方向に180度離れた位置に、前記保護部材と同じ形状を持つダミー部材を設けたことを特徴とするタイヤ空気圧センサ取付構造。 - 請求項1に記載されたタイヤ空気圧センサ取付構造において、
前記第一保護部材は、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを滑らかに結び、車軸方向に延在するアーム形状を成し、
前記第二保護部材は、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを滑らかに結び、車軸方向に延在し、前記第一保護部材に対してリム周方向に離れた位置に配置されたアーム形状を成すことを特徴とするタイヤ空気圧センサ取付構造。 - タイヤホイールのリムの一部にタイヤ空気圧センサを取り付けるタイヤホイールにおいて、
前記タイヤホイールのリム位置に、タイヤ脱着時、タイヤ内周縁との接触干渉から前記タイヤ空気圧センサを保護する保護部材を設け、
前記タイヤホイールのリムは、リム周方向かつ車軸方向に延在する第一平面部と、リム周方向かつ車軸方向に延在して、前記第一平面部とリム外周部との間に配置される第二平面部と、前記第一平面部と前記第二平面部とを車軸に対して垂直方向に滑らかに接続する接続面部と、を有し、
前記保護部材として、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを結び、車軸方向に延在する第一保護部材と、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを結び、車軸方向に延在し、前記第一保護部材に対してリム周方向に離れた位置に配置された第二保護部材と、を備え、
前記タイヤ空気圧センサは、前記第一平面部と前記接続面部とに接して取り付けると共に、リム周方向において前記第一保護部材と前記第二保護部材との間の位置に配置し、
前記第一保護部材および前記第二保護部材の延在方向は、車軸方向から見て、2つの平行な径方向軸線上の方向に設定したことを特徴とするタイヤホイール。 - 請求項5に記載されたタイヤホイールにおいて、
前記第一保護部材および第二保護部材は、リム周方向から見た形状を、前記第二平面部と前記接続面部との接線から前記第二平面部を延長して前記第一平面部まで滑らかに延長させて接続し、車軸方向に延在する略三角形状に設定したことを特徴とするタイヤホイール。 - 請求項5に記載されたタイヤホイールにおいて、
前記タイヤホイールのリムには、前記保護部材とリム径方向の位置を同じ位置とし、かつ、リム周方向に180度離れた位置に、前記保護部材と同じ形状を持つダミー部材を設けたことを特徴とするタイヤホイール。 - 請求項5に記載されたタイヤホイールにおいて、
前記第一保護部材は、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを滑らかに結び、車軸方向に延在するアーム形状を成し、
前記第二保護部材は、前記第二平面部と前記接続面部との接線と前記第一平面部とを滑らかに結び、車軸方向に延在し、前記第一保護部材に対してリム周方向に離れた位置に配置されたアーム形状を成すことを特徴とするタイヤホイール。
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