JP4814288B2 - スクリューポイント - Google Patents

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Description

本発明は、スウェーデン式サウンディング試験に用いるスクリューポイントに関するものである。
一般的に、建築物を建築する際には、建築に先って建築用地盤についての強度試験が行われる。この種の強度試験として、日本工業規格(JIS)−A1221に規定されているスウェーデン式サウンディング試験(以下、単に「試験」ともいう)が従来から知られている。この試験では、その先端部にスクリューポイントが取り付けられたロッドを加重しつつ回転させてスクリューポイントを地中に所定の深さだけ押し込み、その際の加重量やロッドの半回転数(ロッドの半回転を1とした数)に基づいて地盤の強度を判定する。この場合、このスクリューポイントは、例えば、特開平9−53224号公報に開示されているように、一端に円錐形状の先端部を備えると共に、他端にロッドに連結固定するためのねじ山を形成した連結部を備え、他端から一端に向けて外周に螺旋状の刃が形成されて構成されている(以下、刃が形成された部分を「本体部」ともいう)。この場合、この種のスクリューポイントを製造する方法としては、例えば、連結部となる円柱状の部分と本体部とで構成される中間体を鍛造加工等によって作製した後に、ねじ切り旋盤等を用いて円柱状の部分を切削加工することによってねじ部を形成する方法が知られている。
特開平9−53224号公報(第4頁、第1図)
ところが、上記のスクリューポイントを含む従来のスクリューポイントには、以下の問題点がある。すなわち、従来のスクリューポイントを製造する際には、上記したように、ねじ切り旋盤等を用いて切削加工することで連結部を形成している。この場合、ねじ切り旋盤等を用いて切削加工を行う際には、図7に示すように、切削バイト400の幅の半分に相当する長さに加えて、切削バイトを切削面から離反させる(逃がす)のに必要な長さの分だけ、連結部303の基端部303a(本体部302と連結部303との境界部分)にはねじ山を形成することができないため、その部分を、ねじ山の谷の部分の直径に合わせて小径に形成する必要がある。一方、上記した試験では、スクリューポイントが取り付けられたロッドを回転させて地中に押し込む際に、スクリューポイントに大きな回転モーメントが加わる。しかしながら、従来のスクリューポイントでは、連結部303の基端部303aが小径に形成されているため、その部分に応力集中が発生し易くなっている。このため、従来のスクリューポイントには、試験の際に加わる回転モーメントによって連結部303の基端部303aに発生する応力集中に起因して、連結部303が破断(破損)するおそれがあるという問題点が存在する。
この場合、本体部の基端部にねじ穴を形成して、本体部とは別体に形成した無頭ねじの基端部側を本体部のねじ穴にねじ込み、本体部から突出するねじの先端部側を連結部として用いるスクリューポイントが知られており、この構成では、連結部の基端部の直径と他の部分の直径とが同径であるため応力集中を回避することができる。しかしながら、この構成では、無頭ねじの脱落(抜け)を防止するために、接着剤を用いて無頭ねじ(連結部)の基端部を本体部(ねじ穴)に固定する必要があり、工程が煩雑となることに加えて、接着剤だけでは固定力が不足して、試験中に大きな回転モーメントが加わったときには、連結部が本体部から脱落するおそれがあるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、連結部の破損や本体部からの連結部の脱落を確実に防止し得るスウェーデン式サウンディング試験用のスクリューポイントを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のスクリューポイントは、基端部側から先端部側に向かう方向に沿って螺旋状をなす複数の稜部がその外周部に形成された本体部と、当該本体部の前記基端部に一体形成されて当該本体部をロッドに固定するための固定部とを備えたスウェーデン式サウンディング試験用のスクリューポイントであって、前記固定部は、転造加工によって形成された転造ねじで構成され、当該転造ねじを構成する谷の部分よりも大径かつ当該転造ねじを構成する山の部分よりも小径でその周面が前記基端部側から先端部側に向かう方向に平行な円柱状部分が当該固定部と前記本体部との境界部分に形成されている。
また、請求項2記載のスクリューポイントは、請求項1記載のスクリューポイントにおいて、前記本体部は、切削加工によって形成されている。
請求項1記載のスクリューポイントによれば、本体部の基端部に一体形成された固定部を転造加工によって形成された転造ねじで構成し、転造ねじを構成する谷の部分よりも大径でその周面が基端部側から先端部側に向かう方向に平行な円柱状部分を固定部と本体部との境界部分に形成したことにより、転造ねじを構成する谷の部分と同径若しくは小径の部分が固定部の基端部に形成されずかつ転造加工によって固定部の強度が全体として高められているため、スウェーデン式サウンディング試験の際の回転に伴ってスクリューポイントに大きな回転モーメントが加わったとしても、固定部の基端部が小径に形成されている従来のスクリューポイントとは異なり、固定部の基端部における応力集中の発生を防止することができる結果、固定部が破断する事態を確実に防止することができる。また、このスクリューポイントによれば、固定部と本体部とが一体形成されているため、本体部とは別体に形成した無頭ねじを本体部のねじ穴にねじ込んで接着剤等によって固定する構成とは異なり、スクリューポイントに大きな回転モーメントが加わったとしても、固定部が本体部から脱落する事態を確実に防止することができる。
また、請求項2記載のスクリューポイントによれば、本体部を切削加工によって形成したことにより、例えば、鍛造で本体部を形成する構成と比較して、サイズや形状の異なる多種類のスクリューポイントを製造する際の製造コストを十分に低減することができる。
以下、本発明に係るスクリューポイントの最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、図1に示すスウェーデン式サウンディング試験器100(以下、単に「試験器100」ともいう)について説明する。試験器100は、本発明に係るスクリューポイント1を用いて、JIS−A1221に規定されたスウェーデン式サウンディング試験を行うための手動式の試験器であって、同図に示すように、ロッド101、継足用ロッド102、ハンドル固定部103、ハンドル104、クランプ105、複数の錘106,106・・および底板107を備えて構成されている。ロッド101は、例えば、円柱状に形成されると共に、その長さが800mmに規定されている。この場合、ロッド101の一端部(同図では下端部)には、ねじ孔101a(図6参照)が形成され、ロッド101の他端部(図1では上端部)には雄ねじ(図示せず)が形成されて構成されている。さらに、ロッド101には、一端部から250mm毎に目盛りが描かれている。継足用ロッド102は、試験の際にロッド101に継ぎ足すためのロッドであって、その長さが1000mmに規定され、それ以外については、ロッド101と同じ仕様で形成されている。
ハンドル固定部103は、図1に示すように、ロッド101の上端部に連結されて、ハンドル104を固定する。ハンドル104は、ハンドル固定部103を貫通することによってロッド101(または継足用ロッド102)に対して直交するようにしてハンドル固定部103に固定されている。クランプ105は、円板状に形成されると共に、ロッド101(または継足用ロッド102)を貫通させる中心孔がその中心部に形成されて構成されている。また、クランプ105は、中心孔にロッド101を貫通させた状態で、ロッド101の上端部から所定の長さだけ下端部側に離間した位置に固定されて、載置された錘106を保持する。錘106は、例えば円板状にそれぞれ形成されている。また、錘106は、中心部に中心孔が形成されると共に、外周部から中心孔に向かう切り込みが形成されて構成され、その切り込みを用いて中心孔にロッド101を通した状態でクランプ105の上に載置される。この場合、スウェーデン式サウンディング試験では、重量がそれぞれ10kgの2つの錘106,106、および重量がそれぞれ25kgの3つの錘106,106,106が使用される。底板107は、例えば円板状に形成されると共に、スクリューポイント1やロッド101を貫通させるための孔が中心部に形成されて構成されている。この場合、底板107は、同図に示すように、試験に際して試験対象の地盤200の上に載置される。なお、この試験器100は、スクリューポイント1を含めた総重量が、一例として、約5kgとなるように規定されている。
一方、スクリューポイント1は、本発明に係るスクリューポイントの一例であって、JIS−A1221の規定に準拠して作製されている。具体的には、スクリューポイント1は、図2に示すように、本体部2および固定部3を備えて構成されている。本体部2は、基端部2a(同図では上端部)から先端部2b(同図では下端部)に向かう方向に沿って螺旋状をなす4本(本発明における複数の一例)の稜部11,11・・がその外周部に形成されている。この場合、螺旋の回転の向きは、基端部2a側から見て右回りとなるように規定されている。また、本体部2は、例えば、基端部2aから先端部2bまでの長さT1が200mmに規定されると共に、外径が最大の最大径部2cから先端部2bまでの長さT2が150mmに規定されている。また、本体部2は、例えば、最大径部2cの外径W1が33mmに規定されると共に先端部2bの外径W2が5mmに規定されて、最大径部2cから先端部2bに向かうに従ってその外径が徐々に小径となるように形成されている。この場合、本体部2は、例えば、JIS−G4051に規定されたS50Cまたはこれと同等以上の硬度を有する棒状(円柱状および円錐状等の形状)の鋼製素材を切削加工することにより、上記した形状に形成されている。
固定部3は、ロッド101にスクリューポイント1を固定するための部分であって、図2に示すように、本体部2に一体形成されている。また、固定部3は、同図に示すように、一例として、本体部2の基端面(上端面)から突出する長さT3が20mm以上となるように規定されると共に、その外径W3が14mmに規定されている。この場合、固定部3は、後述するように、転造加工によって外周面にねじ山31が形成されている。つまり、固定部3は、転造加工によって形成された転造ねじ(この例では、呼びがM14の転造ねじ)で構成されている。
次に、スクリューポイント1の製造方法の一例について説明する。
まず、切削可能によって図3に示す中間体21を作製する。具体的には、切削加工機を用いて、例えば、同図に破線で示す円柱状の鋼製素材20を切削加工することにより、後に本体部2となる領域(同図に示す第1領域20a)に、螺旋状をなす4本の稜部11を形成すると共に(以下、稜部11が形成された部分を「中間体本体部22」ともいう)、後に固定部3となる領域(同図に示す第2領域20b)に、直径が12.7mm程度の円柱状の部分を形成する(以下、円柱状に形成された部分を「突起部23」ともいう)。この場合、中間体本体部22(つまり、本体部2)を切削加工によって形成することで、例えば、鍛造で本体部2を形成するのと比較して、サイズや形状の異なる多種類のスクリューポイント1を製造する際の製造コストが十分に低減される。
次いで、上記のようにして作製した中間体21の突起部23に転造装置を用いてねじ山31を形成する転造加工を行う。ここで、この転造装置では、一例として、図4,5に示すように、ねじ山31と同様の形状のねじ山61がその外周面に形成された1つまたは複数(この例では2つ)の転造ダイス51を、突起部23の表面(加工面)に押し付けて回転させることで、加工面を塑性変形させてねじ山31を形成する。この場合、転造ダイス51には、その基端部51a(両図における右端部)から先端部51b(両図における左端部)に至るまでねじ山61が形成されている。このため、図5に示すように、突起部23の基端部23a(中間体本体部22と突起部23との境界部分)まで転造ダイス51の先端部51bを移動させることで、転造ダイス51のねじ山61を突起部23の基端部23aまで確実に押し付けることができる。この結果、この転造装置を用いた転造加工では、切削加工によってねじ山を形成するのとは異なり、突起部23の基端部23aに小径の部分を形成することなく突起部23の先端部23bから基端部23aまでのほぼ全域に亘ってねじ山31を形成することができる。なお、突起部23を常温に維持した状態で転造加工を行うのが好ましいが、中間体21の作製に用いる鋼製素材の種類(硬度等)によっては、突起部23を加熱した状態で転造加工を行う方法を採用することもできる。
この場合、切削加工によって作製した切削ねじは、鋼製素材中のファイバーフロー(繊維状金属組織)が切削加工の際に切断されるため強度が低下することがある。これに対して転造加工によって作製した転造ねじは、加工面を塑性変形させるため、ファイバーフローの切断が少なく、また、塑性変形に伴って加工硬化が生じることが知られている。このため、上記のように転造加工によってねじ山31を形成することで、突起部23(つまり固定部3)の強度を高めて、耐久性を十分に向上させることが可能となる。また、転造加工では、上記したように加工面を塑性変形させてねじ山31を形成するため、切削加工のように切削屑が発生しない結果、加工後の中間体21を洗浄する工程等を省略または簡略化することができる。また、転造加工は、切削加工と比較して、加工時間を短縮することができる。したがって、転造加工によってねじ山31を形成することで、固定部3を作成する際の加工効率、ひいてはスクリューポイント1の製造効率を向上させることが可能となる。
続いて、転造加工によるねじ山31の形成が終了した中間体21を熱処理する。この場合、中間体本体部22が所定の高硬度となり、突起部23が中間体本体部22よりも低い硬度となるように部分熱処理を行うのが好ましい。続いて、熱処理の終了した中間体21における中間体本体部22の表面に、メッキ処理によって被膜を形成する。以上により、熱処理およびメッキ処理が表面に施された本体部2と、本体部2に一体形成されて転造加工によって形成されたねじ山31を有する固定部3(つまり転造ねじで構成された固定部3)とを備えたスクリューポイント1が完成する。
次に、スクリューポイント1および試験器100を用いてスウェーデン式サウンディング試験を行う方法について、図面を参照して説明する。
試験に先立ち、試験器100を組み立てる。具体的には、クランプ105の中心孔にロッド101を貫通させて、ロッド101の上端部から所定の長さだけ下端部側に離間した位置でクランプ105をロッド101に固定する。次に、ロッド101の上端部にハンドル固定部103を固定する。次いで、ハンドル固定部103にハンドル104を貫通させて、ロッド101に対して直交するようにしてハンドル104を固定する。
続いて、ロッド101の下端部にスクリューポイント1を取り付ける。具体的には、図6に示すように、スクリューポイント1の固定部3をロッド101のねじ孔101aにねじ込む。この場合、ねじ孔101aに対して固定部3が傾斜した状態で無理にねじ込みを行ったときには、固定部3およびねじ孔101aが正しく噛み合わずに両者が変形するおそれがある。したがって、ねじ込みの開始時においては、工具を用いることなく、スクリューポイント1の本体部2を直接手で掴んで(手作業で)ねじ込みを行うのが好ましい。次いで、手作業によるねじ込みが可能な範囲で固定部3をねじ孔101aにねじ込んだ後に、工具(図示せず)を用いて固定部3をさらにねじ込む。
ここで、このスクリューポイント1では、転造加工によってねじ山31を形成した(転造ねじで固定部3を構成した)ことで、固定部3の先端部3bから基端部3aまでのほぼ全域に亘ってねじ山31が形成されている。このため、固定部3をねじ孔101aに完全にねじ込むことが可能となっている。次いで、本体部2の基端部2aとロッド101の先端面が当接するまで固定部3をねじ孔101aにねじ込んだ後に、工具に十分な力を加えてスクリューポイント1をロッド101に締め付けることにより、スクリューポイント1とロッド101とを確実に固定する。
次に、図1に示すように、試験対象の地盤200における所定の試験箇所に底板107を載置する。次いで、組み立てた試験器100のスクリューポイント1を底板107の中心孔に貫通させる。この際に、試験器100の自重(この場合約5kg)によってスクリューポイント1が地盤200に挿入されたときには、スクリューポイント1およびロッド101の挿入(下方への移動)が停止した時点でスクリューポイント1の挿入量を測定する。続いて、試験器100のクランプ105の上に10kgの錘106を載置して試験器100の自重を約15kgに増加させる。この際に、自重の増加によってスクリューポイント1がさらに挿入されたときには、挿入が停止した時点でスクリューポイント1の挿入量を測定する。次いで、クランプ105に載置する錘106を交換または追加することによって試験器100の自重を約25kg、約50kg、約75kgおよび約100kgに順次変更し、上記と同様にしてスクリューポイント1の挿入量を測定する。この場合、スクリューポイント1の挿入によってクランプ105が底板107に突き当たったときには、ハンドル固定部103およびハンドル104をロッド101から取り外して、同図に示す継足用ロッド102をロッド101の上端部に連結した後に、取り外したハンドル固定部103およびハンドル104を継足用ロッド102の上端部に固定すると共に、クランプ105を上方に引き上げて固定する。
次に、試験器100の自重が約100kgの状態でスクリューポイント1の挿入が停止した後に、ハンドル104を用いて、下方への力が加わらないようにして試験器100全体を右回り(稜部11の螺旋の向きと同じ向き)に回転させる。この際に、約100kgの自重によって停止した位置から250mmの長さ分だけスクリューポイント1がさらに挿入されるまでに要した半回転数(ロッドの半回転を1として計数した数)を記録する。以後、挿入量が250mm増加する毎に、それに要した半回転数を記録する。この場合、例えば、スクリューポイント1が硬い地層に突き当たって挿入量が50mm増加するまでの半回転数が50回以上となったときには、測定を停止する。次いで、試験器100全体を左回り(挿入時とは逆回り)に回転させつつ、ロッド101(継足用ロッド102)およびスクリューポイント1を地盤200から引き抜き、続いて、各自重毎の挿入量の測定値や、挿入量が250mm増加する毎に要した半回転数に基づいて地盤200の強度についての評価を行う。
この場合、このスクリューポイント1では、転造加工で形成されることによって基端部3aに小径の部分が形成されておらずかつ強度が高められた転造ねじで固定部3が構成されている。このため、このスクリューポイント1では、試験の際の回転に伴ってスクリューポイント1に大きな回転モーメントが加わったとしても、基端部が小径に形成されている従来のスクリューポイントとは異なり、固定部3の基端部3aにおける応力集中の発生が防止される結果、固定部3が破断(破損)する事態を確実に防止することが可能となっている。また、固定部3と本体部2とが一体形成されているため、本体部とは別体に形成した無頭ねじを本体部のねじ穴にねじ込んで接着剤等によって固定する構成とは異なり、スクリューポイント1に大きな回転モーメントが加わったとしても、固定部3が本体部2から脱落する事態を確実に防止することが可能となっている。
このように、このスクリューポイント1によれば、本体部2の基端部2aに一体形成された固定部3を転造加工によって形成された転造ねじで構成したことにより、固定部3の基端部3aに小径の部分が形成されずかつ転造加工によって固定部3の強度が全体として高められているため、試験の際の回転に伴ってスクリューポイント1に大きな回転モーメントが加わったとしても、基端部が小径に形成されている従来のスクリューポイントとは異なり、固定部3の基端部3aにおける応力集中の発生を防止することができる結果、固定部3が破断する事態を確実に防止することができる。また、このスクリューポイント1によれば、固定部3と本体部2とが一体形成されているため、本体部とは別体に形成した無頭ねじを本体部のねじ穴にねじ込んで接着剤等によって固定する構成とは異なり、スクリューポイント1に大きな回転モーメントが加わったとしても、固定部3が本体部2から脱落する事態を確実に防止することができる。
また、このスクリューポイント1によれば、本体部2を切削加工によって形成したことにより、例えば、鍛造で本体部2を形成する構成と比較して、サイズや形状の異なる多種類のスクリューポイント1を製造する際の製造コストを十分に低減することができる。
なお、本発明は上記の構成に限定されない。例えば、熱処理によって本体部2を所定の高硬度となるように形成すると共に、固定部3が本体部2よりも低硬度となるように形成する例について上記したが、熱処理によって両者を同じ硬度となるように形成する構成を採用することもできる。また、本体部2および固定部3に対する熱処理を行わない構成や、本体部2の表面に被膜を形成しない構成を採用することもできる。また、上記した本体部2や固定部3の寸法は一例であって適宜変更することができる。
また、手動式の試験器100にスクリューポイント1を用いる例について上記したが、自動式の試験器にスクリューポイント1を用いることができるのは勿論である。また、スウェーデン式サウンディング試験に準拠した他の試験においてスクリューポイント1を用いることもできる。
試験器100の構成を示す構成図である。 スクリューポイント1の平面図である。 中間体21の平面図である。 中間体21の突起部23にねじ山31を形成する方法説明するための第1の説明図である。 中間体21の突起部23にねじ山31を形成する方法説明するための第2の説明図である。 ロッド101に対するスクリューポイント1の取り付け方法を説明するための説明図である。 従来のスクリューポイントを製造する方法を説明するための説明図である。
符号の説明
1 スクリューポイント
2 本体部
2a 基端部
2b 先端部
3 固定部
3a 基端部
3b 先端部
11 稜部
31 ねじ山
100 試験器
101 ロッド

Claims (2)

  1. 基端部側から先端部側に向かう方向に沿って螺旋状をなす複数の稜部がその外周部に形成された本体部と、当該本体部の前記基端部に一体形成されて当該本体部をロッドに固定するための固定部とを備えたスウェーデン式サウンディング試験用のスクリューポイントであって、
    前記固定部は、転造加工によって形成された転造ねじで構成され、当該転造ねじを構成する谷の部分よりも大径かつ当該転造ねじを構成する山の部分よりも小径でその周面が前記基端部側から先端部側に向かう方向に平行な円柱状部分が当該固定部と前記本体部との境界部分に形成されているスクリューポイント。
  2. 前記本体部は、切削加工によって形成されている請求項1記載のスクリューポイント。
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