JP2006220300A - 破断可能なブラインド・リベット - Google Patents

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Abstract

【課題】破断可能なブラインド・リベットを提供すること。
【解決手段】加工物の中に挿入することができるブラインド・リベットが提供される。ブラインド・リベットは、第1端部及び第2端部を有する本体部分を含むことができる。本体部分は、第1端部に形成された半径方向フランジを含むことができ、該本体部分を貫通する孔を定義することができる。このリベットは、本体部分の第2端部と係合することができるマンドレル・ヘッドをもつマンドレルを含むことができる。マンドレル・ヘッドは、孔より大きいものとすることができ、かつステムに連結することができる。ステムは、孔及びブランジを通過して、本体部分が加工物と係合することを可能にするように構成することができる。半径方向フランジは、さらに、該半径方向フランジにおいて所定のねじれ荷重を受けて、本体部分を破断させるために、少なくとも1つの工具に連結するようにされた複数の支持表面を含むことができる。
【選択図】図1

Description

(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2005年2月11日に出願された米国仮特許出願番号第60/652,027号に基づく優先権を主張するものである。上述の出願の開示は、引用によりここに組み入れられる。
本発明は、締結システムに関し、より具体的には、フランジ成形可能なブラインド・リベットに関する。
以下の段落における説明は、本開示に関する背景情報を提供するのみであり、従来技術を構成するものではない。
一般に、ブラインド・リベットは、マンドレル及び管状シェルを含む。マンドレルは、典型的には、半径方向に拡がったヘッドが一端に取り付けられた引き抜きステムを有する。軸方向孔が、シャンク及びフランジを長さ方向に貫通するように形成される。マンドレルの引き抜きステムの一部は、拡がったヘッドがフランジから遠い側のシャンクの端部に当接した状態で、孔の中に配置することができる。引き抜きステムの残りの部分は、フランジを越えて、管状シェルから遠ざかる方向に延びる。管状シェルは、一般に、加工物の面に係合するための半径方向フランジが一端に形成された円筒形形状のシャンクを有する。シェルの一部を小さい断面にするか、又は、シャンク内におけるステムの一部に破断ネックを形成することができる。
典型的には、ブラインド・リベットを設置するためには、フランジを固定して保持し、引き抜きステムの露出部分を該フランジから軸方向に離れるように引き抜いて、拡がったヘッドが孔を通るように押し付けることができる。拡がったヘッドの直径は、実質的に、孔より大きいため、シャンクを可塑的に変形させて、環状の膨らみ又は折りたたみ部を形成することができ、これは該シャンクから半径方向外向きに突出することになる。したがって、半径方向外向きの膨らみがブラインド・ヘッドを形成し、フランジ側とは反対の加工物の側を固定することができる。ステムに対する引き抜き力が所定の量を超えると、破断ネックが折れ、リベットは設置された状態で残る。次いで、ステムの残りの部分が除去され、廃棄される。
多くの状況において、加工物の修理又は交換のために、リベットを該加工物から除去する必要がある。典型的には、ブラインド・リベットを加工物から除去するためには、破断ネック部分が、好適な装置などを用いて穿孔により外され、次いで、マレットのような装置を用いて、該リベットを該加工物から叩いて外す。しかし、ドリル又はマレットによりリベットに対して容易にアクセスできない状況においては、加工物は、リベットを除去するためにこれにアクセスする際に損傷を受けることがあり、すなわち、この加工物は、廃棄されなければならなくなる。従って、より容易に加工物から除去することができるブラインド・リベットを提供することが望ましい。
本発明は、加工物の中に挿入することができるブラインド・リベットを提供する。ブラインド・リベットは本体部分を含み、これは、第1端部に形成された半径方向フランジと、該本体部分を貫通する孔とを含む。リベットは、本体部分の第2端部に係合することができるマンドレル・ヘッドを含むマンドレルを備える。マンドレル・ヘッドは、孔より大きく、かつステムに連結される。ステムは、孔及びフランジに通して、マンドレル・ヘッドを加工物上に変形させることができる。半径方向フランジは、さらに、リベットを加工物から除去するために、少なくとも1つの工具と係合することができる複数の支持表面を含む。
さらに別の適用可能な領域は、ここに与えられる説明から明らかになるであろう。この説明及び特定の例は、例示目的のために過ぎず、本開示の範囲を制限することを意図するものではないことを理解すべきである。
ここに述べられる図面は、例示目的のために過ぎず、どのような方法によっても本開示の範囲を制限することを意図するものではない。
以下の説明は、本質的に例示的なものに過ぎず、本開示、適用例、又は使用を制限することを意図するものではない。図面全体を通して、対応する参照番号は、同じ又は対応する部品又は特徴を示すことを理解すべきである。以下の説明は、レンチにより加工物から除去することができるリベットの構成を詳述するが、種々の他の器具を採用してリベットを除去することができ、このリベットは、これらの器具と係合するのに適切な特徴を含むことができることが理解されるであろう。
ここで図1から図12までを参照すると、リベット10が示されている。リベット10は、本体12及びマンドレル14を含むものとすることができる。本体12は、ほぼ円筒形にすることができ、張力により可塑的に変形し、剪断により破壊することができる、アルミニウム又は鋼といった、どのような材料で構成することができる。本体12は、ほぼ一様な外面18を有するものとすることができるが、該外面18は、図5、図6、図7に示すように、複数の刻目20を含んで、該本体12が、さらに加工物(特に図示せず)と係合することを可能にすることができる。
本体12は、さらに、第1端部22、第2端部24、及び中央孔26(図13)を含むことができる。ここでより詳細に述べられるように、第1端部22は、マンドレル14と相互作用して可塑的に変形し、加工物を固定することができる。本体12の第2端部24は、該第2端部24上に形成することができる半径方向フランジ28(図1、図5、及び図8)を含むことができるが、該半径方向フランジ28を該本体12の該第2端部24に連結するために、溶接又は接着剤といったあらゆる好適な後工程段階を用いることができる。半径方向フランジ28は、複数の平らな部分30を含んで、一般に六角形のヘッドを形成することができ、代替的には、図8、図9、及び図10に示すように、半径方向フランジ28は、楕円形状であってもよい。半径方向フランジ28の形状は、一般に、第1工具32(図17に示す)が該半径方向フランジ28に係合することができるものとする。第1工具32は、半径方向フランジ28を掴むことができる把持部67を含む、レンチ、チャネル・ロック、ソケット・レンチといったあらゆる好適な工具とすることができる。したがって、半径方向フランジ28は、ここでさらに詳細に述べられるように、第1工具32の把持部67に係合することができるものであれば、どんな形状でもよい。
本体12の第2端部24は、さらに、環状溝34を含むことができる。環状溝34は、一般に、本体12の外面18上、典型的には、半径方向フランジ28に隣接して形成することができるが、該環状溝34は、一般に、本体12の所望の位置のいずれに形成することもできる(例えば、環状溝34は、本体12に沿って、第1端部22から25%から75%までのいずれかの位置に形成することができる)。溝34は、ここでは環状であると述べられているが、この溝34の実際の形状は、本体12の形状に対応するどのような形状であってよいことが理解されるであろう。さらに、環状溝34は、本体12上のあらゆる所望の位置に配置することができ、或いは、該本体12の内面に形成することもできる(図示せず)ことが理解されるであろう。環状溝34は、図12及び図13に示すように長方形断面を有することができるが、尖った形状又は丸い形状といったどのような他の断面形状を採用することもできる。環状溝34は、ここでさらに詳細に述べられるように、ねじれ力の適用中に、半径方向フランジ28を本体12の第2端部24から離すことを可能にするように構成された幅W及び深さX(図12に最も良く示す)を有する。さらに、ここでは1つの環状溝34のみが示されるが、多数の環状溝34を採用することができることが理解されるであろう。中央孔26は、図12に最も良く示すように、本体12の第1端部22から第2端部24まで延びることができ、マンドレル14を受け取るように作動することができる。
マンドレル14は、図12に最も良く示すように、ステム38に連結されたマンドレル・ヘッド36を含むことができる。続けて図12、さらに図1から図14までを参照すると、マンドレル・ヘッド36は、一般に、円筒形ベース42に連結された円錐形部分40を含むことができる。円筒形ベース42は、一般に、中央孔26の直径D2より大きくすることができる直径D1を有し、マンドレル・ヘッド36は、該中央孔26を通過できないようになっている。しかし、マンドレル・ヘッド36の直径D1が中央孔26の直径D2より大きい限り、どのような適切な形状も採用できることが理解されるであろう。マンドレル・ヘッド36は、典型的には、ステム38上に形成することができる。
ステム38は、マンドレル・ヘッド36に連結された第1端部44と第2端部46とを含むことができる。ステム38は、直径D3をもつほぼ円筒形とすることができ、この直径は、中央孔26の直径D2より少なくともわずかに小さいものとすることができるが、あらゆる好適な形状及び直径を採用することができる。ステム38の第1端部44は、該ステム38がマンドレル・ヘッド36から離れることを可能にするように作動することができる、破断ネック部分48を含むことができる。破断ネック部分48は、一般に、点54において、第2テーパ部分52と接触する第1テーパ部分50を含むことができる。点54の厚さT2は、ここでより詳細に述べられるように、所定の引っ張り力の適用により、ステム38の第1端部44を、該ステム38の第2端部46から切断することができるようなものである。
ステム38の第2端部46は、ほぼ正方形の部分58において終端することができるテーパ部分を含むことができる。部分58は、ほぼ正方形の断面を有するように示されているが、該部分58は、引き抜き工具(図示せず)と界面を形成するあらゆる適切な形状に寸法決めすることができる。引き抜き工具は、部分58により、引っ張り力Tをマンドレル14のステム38に適用して、リベット10を設置することができる。
さらに図12、図13、図14、及び図15を参照すると、リベットを設置するために、本体12を最初にマンドレル14上に嵌合させ、マンドレル・ヘッド36を該本体12の第1端部22に当接させる。次いで、組み立てられたリベット10を、加工物62に形成された穴60の中に配置する(図12)。次いで、引き抜き工具(図示せず)をマンドレル14のステム38の部分58に連結させて、引っ張り力Tを該マンドレル14に適用し始める。引っ張り力Tの適用により、マンドレル・ヘッド36は、圧縮力を本体12の第1端部に適用できるようになる。本体12の第1端部22に対する圧縮荷重により、該本体12の第1端部は外向きに拡がる。具体的には、マンドレル・ヘッド36の直径D1は、中央孔26の直径D2より大きいため、引っ張り力Tと連結された該マンドレル・ヘッド36の大きさは、本体12の第1端部22を可塑的に変形させて、図13に示すような環状の膨らみ64にする。
本体12の第1端部22が所定の量だけ可塑的に変形されると、引っ張り力Tの継続的な適用は、破断ネック部分48を破断させて、ステム38の第2端部46を該ステム38の第1端部44から切断させる。ステム38の第2端部46が破断ネック部分48から分離された後、リベット10をしっかりと加工物62に固定することができる。
さらに図14を参照すると、リベット10を加工物62から除去するためには、第2工具66を本体12の第1端部22における環状の膨らみ64の周りに連結することができる。第2工具66は、環状の膨らみを掴むことができる把持部67を含む、レンチ、チャネル・ロック、ソケット・レンチといった好適な工具のいずれとすることもできる。次いで、第1工具32を本体12の第2端部24における半径方向フランジ28の周りに連結することができる。次いで、第1工具32を素早く回転させ、第2工具66は保持して、半径方向フランジ28に沿って伝達されるねじれ荷重を生成することができる。しかし、管状本体が、図5に示すように複数の鋸歯状の溝20を含む場合には、該鋸歯状の溝20が本体12をしっかりと加工物62内に保持することができるため、第2工具66を用いる必要がなくなることに注目されたい。
ねじれ荷重が所定の量に達すると、リベット10の本体12は、図15に示すように、環状溝34において破壊する。具体的には、第1工具32からのねじれ力は、リベット10の本体12を剪断により破壊させる。半径方向フランジ28がリベット10から離された後、次いで、該リベット10の残りの本体12を、第1工具32により加工物62の外に引き抜くか、又は、例えば、マレット及びたがね(図示せず)を用いて、該加工物62から叩いて外すことができる。
本発明の原理によるブラインド・リベットの斜視側面図である。 図1のブラインド・リベットの第2の斜視側面図である。 図1のリベットの平面図である。 図1のリベットの側面図である。 本発明の第2の実施形態によるブラインド・リベットの斜視側面図である。 図5のリベットの平面図である。 図5のリベットの側面図である。 本発明の第3の実施形態によるブラインド・リベットの斜視側面図である。 図8のリベットの平面図である。 図8のリベットの側面図である。 加工物の中に挿入する前のリベットの図1のリベットの周囲図である。 変形前の第1の位置における図1のリベットの周囲図である。 リベットが変形してロック位置になった後の第2の位置における図1のリベットの周囲図である。 加工物から除去される準備にある図1のリベットの周囲図である。 加工物からリベットを除去したときの図1のリベットの周辺図である。
符号の説明
10:リベット
12:本体
14:マンドレル
18:外面
22:第1端部
24:第2端部
26:中央孔
28:半径方向フランジ
34:環状溝
36:マンドレル・ヘッド
38:ステム
48:破断ネック部分
67:把持部

Claims (18)

  1. 加工物に挿入して使用するブラインド・リベットであって、
    第1端部及び第2端部を有し、前記第1端部にフランジが形成され、かつ、貫通孔を有する本体部分と、
    前記本体部分の前記第2端部と係合することができるマンドレル・ヘッドを含み、前記マンドレル・ヘッドが、前記孔より大きく、かつステムに連結されており、前記ステムが前記孔及び前記フランジに通されたマンドレルと、
    を備え、
    前記本体部分が加工物と係合できるように構成されており、
    前記半径方向フランジが、少なくとも1つの工具に連結されて、前記本体部分を破壊させるための所定のねじれ荷重を該半径方向フランジにおいて受けるようにされた複数の支持表面を含むことを特徴とするブラインド・リベット。
  2. 前記ステムが、前記マンドレル・ヘッドに隣接して配設され、所定の荷重を受けたときに破断することができる破断ネック部分をさらに含む請求項1に記載のブラインド・リベット。
  3. 前記本体部分の外面に、前記工具からのねじれ力に応答して、前記半径方向フランジを該本体部分から分離することを可能にする環状溝が形成された請求項1に記載のブラインド・リベット。
  4. 前記半径方向フランジが、前記工具の把持部に係合するようになった請求項1に記載のブラインド・リベット。
  5. 前記本体部分が、前記加工物の内面に係合するようにされた複数の鋸状の縁を定義するようになった請求項1に記載のブラインド・リベット。
  6. 前記半径方向フランジ上の前記支持表面が、六角形ヘッドを形成する請求項1に記載のブラインド・リベット。
  7. 前記本体部分が、前記半径方向フランジが該本体部分から分離された後で、前記加工物から打ち抜かれるようになった請求項3に記載のブラインド・リベット。
  8. 前記マンドレル・ヘッドが、第2の工具からねじれ力を受け取るようになった請求項3に記載のブラインド・リベット。
  9. 加工物に挿入するためのブラインド・リベットであって、
    第1端部及び第2端部を有し、貫通孔及び環状溝が形成され、前記第1端部に半径方向フランジが形成された円筒形本体と、
    前記本体の前記第2端部に係合することができるマンドレル・ヘッドを含み、前記マンドレル・ヘッドが、前記孔より大きく、かつステムに連結されたマンドレルと、
    を備え、前記ステムが、該孔及び前記フランジに通されて、前記本体部分を加工物に係合させるように構成されており、
    前記半径方向フランジが、ねじれ力を受けて前記環状溝がねじれ剪断により破壊するように構成された支持表面を有することを特徴とするブラインド・リベット。
  10. 前記ステムが、さらに、前記マンドレル・ヘッドに隣接して配設され、所定の荷重を受けたときに破断する破断ネック部分を含む請求項9に記載のブラインド・リベット。
  11. 前記環状溝が、所定の剪断力に応じて、前記半径方向フランジを前記本体から分離することを可能にするようになった請求項9に記載のブラインド・リベット。
  12. 前記半径方向フランジが、楕円形状である請求項9に記載のブラインド・リベット。
  13. 前記半径方向フランジが、複数の平らな部分を含む請求項9に記載のブラインド・リベット。
  14. 前記複数の平らな部分が六角形形状を含む請求項13に記載のブラインド・リベット。
  15. 前記本体部分が、前記加工物の内面に係合するようにされた複数の鋸歯状の縁を含む請求項9に記載のブラインド・リベット。
  16. 前記本体が、前記半径方向フランジが該本体から分離された後で、前記加工物から打ち抜かれるように構成された請求項3に記載のブラインド・リベット。
  17. ブラインド・リベットを加工物から除去する方法であって、
    第1端部にマンドレル・ヘッドを有し、第2端部に半径方向フランジを有する本体を備え、該本体を第1部分と第2部分とに分ける溝が形成されたブラインド・リベットを加工物に取り付け、
    前記本体の前記第1部分を該本体の前記第2部分に対して回転させて、該本体を前記溝に沿って破断させ、
    力を前記ブラインド・リベットの前記第2端部に適用して、該ブラインド・リベットの残りの部分を前記加工物から叩いて外す、
    ことからなる方法。
  18. 前記相対的な回転が、前記本体の前記第1部分を固定した状態を保持しながら、該本体の前記第2部分を回転させることを含む請求項17に記載の方法。
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