JP4787643B2 - カシメ工具 - Google Patents

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Description

この発明は、カシメ工具に関し、特に、たとえば、油圧緩衝器におけるシリンダ体内に収装のピストン部を構成するピストンナットを所定位置に固定状態に定着させる際のカシメ加工に利用されるカシメ工具の改良に関する。
たとえば、特許文献1に開示されているように、油圧緩衝器におけるシリンダ体内に収装のピストン部は、多くの場合に、減衰力発生用などとされるリーフバルブを有してなり、このとき、リーフバルブは、たとえば、環状に形成されていて、上記のピストン部を構成するバルブシート部材たるピストン体に重ねられて内周端固定で外周端自由の態様に定着されるとしている。
そして、このピストン体へのリーフバルブの定着は、ピストン体の軸芯部を貫通するピストンロッドなどのロッド体における先端部へのナットたるピストンナットの螺装で、すなわち、ピストンナットの螺着による締め付けで実践されるとしている。
そしてまた、このピストンナットによる締め付け状態を恒久的に保障するために、ピストンナットの端から突出するロッド体における先端部の先端をカシメポンチと称されることがあるカシメ工具の利用でカシメ加工することが周知されている。
すなわち、ピストンナットの弛み止めのために、特許文献1にも開示されているように、ロッド体の先端部の軸芯部に開穿されている穴の開口端部を拡径させるようにして変形させるカシメ加工することが周知されている。
それゆえ、このロッド体における先端部の先端をカシメ工具の利用でカシメ加工してピストンナットの弛み止めを実践する方策による場合には、たとえば、接着材を利用してピストンナットの弛み止めを実践する場合に比較して、接着材の乾燥を待つなどがなく、短い作業時間で所期の目的を達成できることになる。
特開2003‐314607号公報(図1,図4)
しかしながら、上記した特許文献1に開示されているところからも推測されるように、ピストンナットの端から突出するロッド体における先端部の先端をカシメ工具の利用でカシメ加工する方策にあっては、所定位置に定着されるリーフバルブにおける設定された特性を変更させる危惧があると指摘される可能性がある。
すなわち、リーフバルブについては、所定の定着状態におかれるときに、所定の撓み作動を具現化できるように、その肉厚やピストンナットの締め付けによる定着力などがあらかじめ設定されるとしている。
それゆえ、リーフバルブを所定位置に定着させるについて、ピストンナットの締め付けが設定の力で実践されて、その状態が維持される場合には、何等問題がないことになる。
しかし、ピストンナットによる締め付け状態を恒久的に維持するためにピストンナットの端から突出するロッド体における先端部の先端を、すなわち、ロッド体の先端部に開穿の穴における開口端部をカシメ工具の利用で拡径するようにカシメ加工する場合には、そのカシメ加工に伴う力がピストンナットを介してリーフバルブの内周側固定部に作用することが想定される。
そして、実際にカシメ加工に伴う力がリーフバルブの内周側固定部に作用することになる場合には、リーフバルブにおけるあらかじめ設定の特性が異なることになる危惧がある。
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、ピストンナットの端から突出するロッド体における先端部の先端をカシメ加工することでピストンナットの弛み止めを実践し得るのはもちろんのこと、カシメ加工の際にピストンナットの締め付けによってバルブシート部材に定着されるリーフバルブにおける設定された特性を変更させることなくして、その汎用性の向上を期待するのに最適となるカシメ工具を提供することである。
上記した目的を達成するため、本発明の手段は、ロッド体がバルブシート部材の軸芯部を貫通してバルブシート部材に重ねられるリーフバルブを外周に介装させながら先端部に螺装されるナットでリーフバルブをバルブシート部材に着座させてなる一方で、ロッド体の先端部の軸芯部にあってロッド体の軸芯線方向に開穿される穴に挿し込まれてこの穴の開口端部を拡径することでナットをロッド体の先端部に固定状態に定着させるカシメ工具において、外部からの軸方向力によって上記の穴にロッド体の軸芯線方向から回転停止状態下に挿し込まれる本体部を有し、この本体部を穴の底部に当接されるストッパ部と、このストッパ部の背後側に連続されて穴に挿し込まれるときの進度に応じて穴の開口端部を拡径させる拡径部と、この拡径部の背後側に連続されて外部からの軸方向力を受ける基部と、上記基部と拡径部とストッパ部とに面取りして形成した一連の面取り部とで構成し、さらに基部が穴の径より大径に形成されると共に、拡径部が穴の径より大径に形成される部位を有してなることを特徴とするものである。
この場合、基部の径は先端側から後端側にかけて同一に成形され、基部が穴内に差し込まれる際に当該基部の先端がナットの上端より低い位置まで差し込まれるが好ましい。
同じく、ストッパ部および拡径部が縦方向断面視で角度差のある勾配を有しているのが好ましい。
同じく、ストッパ部がおよび拡径部が縦方向断面視で双曲線となる外形線を有していても良い。
同じく、ロッド体における先端部の軸芯部に開穿の穴がロッド体の加工時における調芯用の穴とされていても良い。
それゆえ、この発明によれば、本体部がロッド体における先端部の軸芯部に形成の穴より大径になる部位を有しその進度に応じて穴の開口端部を拡径する拡径部を有してなるとするから、外部からの軸方向力によって本体部が、すなわち、拡径部が穴に挿し込まれることで、穴の開口端部が拡径されるカシメ加工が可能とされることになる。
そして、このとき、ロッド体の先端部に螺装のナットは、ロッド体における先端部の先端たる穴の開口端部の径方向への拡径で回り止めされるから、ロッド体における軸芯線方向には力を受けないことになり、それゆえ、ナットにおけるバルブシート部材との間にリーフバルブを挟持する定着力が変化されなくなり、したがって、ナットの締め付けによってバルブシート部材に定着されているリーフバルブにおけるあらかじめ設定された特性が変更されないことになる。
また、本体部の穴に対する挿し込み量は、本体部におけるストッパ部が穴の底部に当たることで制御されるから、本体部における拡径部が必要以上に穴に挿し込まれることがなく、したがって、穴の開口端部をいたずらに拡径せずして、穴の開口端部に裂けや割れを発現させないことが可能になる。
さらに、本体部における基部は、その径を穴の径より大きくするが、その径を維持するから拡径部以上に穴の開口端部を拡径変更させることがなく、したがって、穴の開口端部をいたずらに拡径せずして、穴の開口端部に裂けや割れを発現させないのはもちろんのこと、穴の内周を拡径させることでロッド体の先端部の外周をナットの内周に圧接させるように機能することになるから、ナットの弛み止めを効果的に具現化し得ることになる。
さらに、基部と拡径部とストッパ部とに一連の面取り部を形成しているので、穴の内周にいわば余計な拡径力を作用しなくて済み、その分、穴の開口端部を拡径させるときに裂けや割れを発現させなくなる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるカシメ工具は、一般に、カシメポンチと称されることがあるもので、たとえば、油圧緩衝器におけるシリンダ体内に収装のピストン部を構成するナットたるピストンナットをその螺装場所たる所定位置に固定状態に定着させる際のカシメ加工に利用されるとしている。
そこで、このカシメ工具について説明する前に油圧緩衝器におけるシリンダ体内に収装のピストン部について少し説明すると、このピストン部は、たとえば、図1に示すところでは、シリンダ体内に摺動可能に収装されるバルブシート部材たるピストン体1を有すると共に、シリンダ体内に出没可能に挿通されるロッド体たるピストンロッド2を有してなるとしている。
そして、このピストン部にあって、ピストンロッド2は、図中で上端部となる先端部2aがピストン体1の軸芯部を貫通してピストン体1に重ねられるリーフバルブたる減衰バルブ3を外周に介装させながらナットたるピストンナット4を螺装させてなるとしており、このピストンナット4の螺装で減衰バルブ3が所定の配在状態におかれるとしている。
すなわち、ピストンナット4は、ピストン部にあって、減衰バルブ3の内周側固定部3aをピストン体1の内周側ボス部1aに定着させた状態下にピストンロッド2における先端部2aに螺装されるとしている。
そして、このピストンナット4は、このピストンナット4の端から突出するピストンロッド2における先端部2aの先端が、図2中に仮想線図で示すように、カシメ工具10の利用で径方向に拡径される、すなわち、カシメ加工されることで回り止めされる、すなわち、弛み止めされるとしている。
このとき、ピストン体1は、多くの場合に環状に形成の内周側ボス部1aを有していて、この内周側ボス部1aにリーフバルブ3における多くの場合に環状に形成された内周側固定部3aを着座させるとしている。
また、このピストン体1は、軸芯部に、すなわち、内周側ボス部1aの内側に開穿された貫通孔1bを有しており、この貫通孔1bにはピストンロッド2における先端部2aをいわゆるガタなく貫通させるとしている。
なお、ピストン体1には、ピストンロッド2の延在方向となる軸芯線方向に沿って伸側流路1cと圧側流路1dとが開穿されていて、伸側流路1cの図中で上端となる下流側端を前記した減衰バルブ3における外周側撓み部3b側が開閉可能に閉塞し、圧側流路1dの図中で下端となる下流側端をリーフバルブからなるチェックバルブ5における外周側撓み部5a側が開閉可能に閉塞するとしている。
ちなみに、減衰バルブ3は、図示するところでは、径の異なる環状に形成された複数枚のリーフバルブが積層されてなるとし、ピストン体1がシリンダ体内をいわゆる伸側に摺動するときに内周側固定部3aがピストン体1における内周側ボス部1aに圧接状態に定着された状態下に外周側撓み部3bが撓むことになって所定の伸側減衰力を発生するとしている。
そして、ピストン体1を挟んでこのリーフバルブ3のいわゆる反対側にチェックバルブ5が配在されているが、この発明における効果は、すなわち、ピストン体1に定着される減衰バルブ3における設定の特性が変更されないとする効果は、このチェックバルブ5にも及ぶことになるのはもちろんである。
なお、ピストンナット4にあっては、その締め付けトルクがあらかじめ設定されていて、その締め付けトルクに基づいて減衰バルブ3における内周側固定部3aをピストン体1の内周側固定部1aに定着させるための締め付け作業が実践されるのはもちろんである。
ピストンロッド2は、前述したように、ピストン体1における軸芯部に開穿の貫通孔1bに先端部2aをいわゆるガタなく貫通させる、すなわち、ピストンロッド2にあって、先端部2aは、その外周に上記したピストン体1を介装させるとしている。
また、このピストンロッド2の先端部2aにあっては、上記のピストン体1を介装させる部位より図中での上端側となる部位の外周に螺条2bを形成していて、この螺条2bに後述するピストンナット4を螺装させるとしている。
ちなみに、ピストンロッド2にあって、先端部2aを形成するについては、シリンダ体の開口端部に配在の軸受に摺接する軸部2cとの間に段差部2dが形成されることになり、この段差部2dにバルブストッパ6およびチェックバルブ5を介してピストン体1の内周側ボス部1aが当接される、すなわち、係止されるとしている。
そして、このピストンロッド2について、上記の段差部2dや螺条2bを形成し、また、その他の加工をする際には、軸芯線を回転中心にするようにいわゆる調芯されることが必須となり、この調芯のために、先端部2aの軸芯部には、ピストンロッド2の軸芯線方向に穴2eが開穿されるとし、この穴2eが空部となって残存されることになる。
そこで、この発明による場合を含めて、凡そピストンロッド2における先端部2aに上記の穴2eを有するピストン部にあっては、この穴2eに対してカシメ工具10を圧入するなどして挿し込むことで、この穴2eの開口端部を拡径するように変形させる、すなわち、カシメ加工することが可能になると言い得ることになる。
そして、図示する実施形態にあっても、ピストンロッド2は、先端部2aの軸芯部に上記した経緯で形成される穴2eを有していて、この穴2eにこの発明によるカシメ工具10を挿し込むことで、所定のカシメ加工が実践されるとしている。
それゆえ、以下には、このカシメ工具10について少し説明するが、まず、このカシメ工具10は、前述したところでもあるが、図2中に仮想線図で示すように、ピストンロッド2の先端部2aに開穿の穴2eに強制的に挿し込まれてこの穴2eの開口端部を拡径するカシメ加工をしてピストンナット4をピストンロッド2の先端部2aに固定状態に定着させるものである。
そして、図1に示すところでは、図中で上方となる外部からの同じく図中で縦方向となる軸方向力によって上記の穴2eにピストンロッド2の軸芯線方向から回転停止状態下に挿し込まれる本体部11と、この本体部11を一体に有する軸部12と、この軸部12と本体部11とを区切る鍔部13と有してなり、本体部11がストッパ部11aと、拡径部11bと、基部11cとを有し、さらには、面取り部11d(図3参照)を有してなるとしている。
それゆえ、軸部12が本体部11を一体に有するから、この軸部12を把持した状態で本体部11を形成するとしたり、カシメ加工の際に利用する加圧用機器類に保持させたりすることが可能になり、また、いわゆるホルダ類に軸部12を挿し込むなどして収装することを可能にし得ることになる。
また、鍔部13を有することで、本体部11を明確にし得るのはもちろんのこと、本体部11が周辺に干渉するような事態が招来されるとしても、この鍔部13が本体部11を庇護することになる。
一方、本体部11において、ストッパ部11aは、図2に示すように、本体部11が穴2eに挿し込まれたときに穴2eの底部に当接されて、本体部11が一定のストローク以上穴2e内に挿し込まれないように機能するとしている。
それゆえ、このストッパ部11aは、本体部11が必要以上に穴2e内に挿し込まれないように機能する限りには、任意に形成されて良いことになるが、図示するところでは、穴2eにおける底部の勾配に一致する勾配を有するように形成されてなるとしている。
このように、ストッパ部11aが穴2eの底部の勾配に一致する勾配を有するように形成される場合には、ストッパ部11aの底部に対する接触面積が大きくなり、したがって、ストッパ部11aに容易に磨耗現象が発現されなくなり、いわゆる工具の耐久性を期待できることになる。
つぎに、本体部11において、拡径部11bは、ストッパ部11aの背後側に連続されていて、本体部11が穴2eに挿し込まれるときの進度に応じて穴2eの開口端部を拡径させるもので、このカシメ工具10において、実質的に穴2eの開口端部を変形させる、すなわち、カシメ加工する部位である。
ただ、この拡径部11bが穴2eの開口端部を拡径させてカシメ加工を具現化するとしても、必要以上に穴2eの開口端部を拡径しないように配慮されていると共に、穴2eの開口端部の拡径が徐々に実現されるようにして、少なくとも穴2eの開口端部が急激に、すなわち、言うなれば、一気に拡径されることで穴2eの開口端部が裂けたり割れたりする事態を回避し得るとしている。
そのため、この拡径部11bにあっては、図4に示すように、後述する基部11cに対して角度θとなる勾配を有してなるとしており、この角度θについては、本体部11における基部11cの径および穴2eの深さに基づいて設定されるとしている。
たとえば、基部11cの径が4.8m/mで穴2eの深さが3.5m/mのときにはほぼ15度とされ、基部11cの径が5.5m/mで穴2eの深さが4.5m/mのときにはほぼ11度とされ、基部11cの径が7.5m/mで穴2eの深さが5.5m/mのときにはほぼ9度とされるとしている。
そして、上記の角度θが、たとえば、ほぼ9度と小さくされるのは、ピストンロッド2の径が言わば太く形成されている場合であって、この場合のピストンロッド2は、ストラット型の油圧緩衝器に利用されるピストンロッド2であって、いわゆる硬度が高く、したがって、カシメ加工による穴2eの開口端部の拡径が容易でない場合に適用される数値となる。
一方、上記したところと逆に、角度θが、たとえば、ほぼ15度と大きくされるのは、ピストンロッド2の径が言わば細く形成されている場合であって、この場合のピストンロッド2は、軸部材とされない油圧緩衝器に利用されるピストンロッド2であって、いわゆる硬度が低く、したがって、カシメ加工による穴2eの開口端部の拡径が容易となる場合に適用される数値となる。
以上からすれば、この発明によるカシメ工具10にあっては、極端な言い方をすれば、角度θが、また、本体部11の径および長さがいわゆる大中小の領域に異なる三種類が用意されるだけで足りると言い得ることになり、工具管理の上からは有利となる。
ところで、拡径部11bの径について看ると、この拡径部11bは、基部11cに対して角度θを有して傾斜する状態に連続するから、基部11cに連続する部位では基部11cと同径になる、すなわち、穴2eの径よりも大きくなるが、ストッパ部11aに連続する部位ではストッパ部11aの最大径部と同じ径になる、すなわち、穴2eの径よりも小さくなるとして、全体として看れば、拡径部11bが穴2eの径より大径に形成される部位を有してなるとしている。
拡径部11bがこのように形成されることで、この拡径部11bの図中で下端側となる先端側は、いわゆる収斂されている様相を呈することになり、したがって、この拡径部11bが穴2eに挿し込まれるときには、穴2eの開口端部が徐々に拡径されることになり、穴2eの開後端部に裂けや割れを発現させずして拡径させる、すなわち、カシメ加工することが可能になる。
また、図4に示すように、穴2eの深さ方向と同方向となるこの拡径部11bの長さL2は、後述する基部11cの同じ方向となる長さL1に比較して、L1>L2となる関係にある。
すなわち、本体部11において、拡径部11bが基部11cより長く形成されると、上記した穴2eの裂けや割れが発現され易くなるが、この発明では、穴2eの開口端部をいわゆる必要なだけ拡径させた後は、その拡径された状態が維持されるように、基部11cは、穴2eの開口端部の拡径に関与しないとするものである。
ちなみに、図4に示すように、本体部11が穴2eに挿し込まれた際の拡径部11bの図中で上端となる終端位置aは、ピストンナット4の図中で上端となる端bより低い位置になるように設定されている。
言いかえれば、基部11cの径は先端側から後端側にかけて同一に成形され、基部11cが穴2a内に差し込まれる際に当該基部11cの先端がナット4の上端より低い位置まで差し込まれるようになっている。
ところで、本体部11における基部11cは、拡径部11bの背後側に連続されて外部からの軸方向力を受け、これを拡径部11bに伝達するもので、それゆえ、この基部11cは、進度に応じて径を大きくするようには形成されておらず、先端側から後端側にかけて径を同一にするとし、特に、拡径部11bで拡径された穴2eの開口端部をそれ以上拡径することはしないとしている。
のみならず、この基部11cは、穴2eの径より大きい径を有するように形成されているから、この基部11cが穴2eに挿し込まれることになると、この穴2eが拡径されることになり、その分ピストンナット4の内周に対する螺条2bのいわゆる噛み付きが向上されることになり、このことからしてピストンナット4のその螺装位置からの弛みが未然に阻止されることになる。
以上のように、この発明にあっては、穴2eの開口端部を拡径する変形は、すなわち、カシメ加工は、拡径部11bが主導となってこれを実現するとしているが、これは、前述したように、穴2eの開口端部に、いたずらに裂けや割れを発現させないためであり、このことの充実を図る方策として、図示する実施形態では、本体部11にあって、基部11c,拡径部11bおよびストッパ部11aに一連に形成される面取り部11dを有してなるとしている。
すなわち、図示する実施形態の本体部11にあっては、図3に示すように、横断面の形状を円形にするのではなく、背中合わせの二面を切り落として肉厚を薄くする二面構造とされてなるとしているもので、このことによって、穴2eの内周にいわば余計な拡径力を作用しなくて済み、その分、穴2eの開口端部を拡径させるときに裂けや割れを発現させ難くすることになる。
そして、この面取り部11dを形成することによる効果からすれば、図示する二面構造とされることに代えて、いわゆる一面の面取り部11dを有するのみで、いわば一面構造に形成されてなるとしても良いことはもちろんである。
この発明のカシメ工具10が以上のように形成されてなるから、このカシメ工具10を利用してのカシメ加工作業については、これを従前のカシメ加工作業に比較して、カシメ工具10を回転させながら旋回させるような手間を要しないことになり、いわゆる作業性が向上されることになる利点がある。
前記したところでは、この発明のカシメ工具10が本体部11においてストッパ部11aおよび拡径部11bが縦方向断面視で角度差のある勾配を有してなるとしているが、要は、本体部11において、ストッパ部11a,拡径部11bおよび基部11cが所定の機能を発揮する限りには、図5に示すように、本体部11において、ストッパ部11aがおよび拡径部11bが縦方向断面視で双曲線となる外形線を有してなるとしても良いことはもちろんである。
そして、図5に示すように、本体部11においてストッパ部11aがおよび拡径部11bが縦方向断面視で双曲線となる外形線を有してなるように形成される場合には、前記した実施形態の場合のように、本体部11においてストッパ部11aおよび拡径部11bが縦方向断面視で角度差のある勾配を有してなるように形成されることに比較して、カシメ工具10の形成が容易になる利点があるとも言い得ることになる。
また、前記したところは、この発明によるカシメ工具10がシリンダ体内に収装のピストン部におけるピストンロッド2の先端部の先端をカシメ加工する際に利用されるとて説明してきたが、この発明が意図するところからすれば、図示しないが、このカシメ工具10が同じくシリンダ体内に収装されるベースバルブ部におけるセンターロッドの先端部の先端をカシメ加工する際に利用されるとしても良く、その場合における作用効果についても同様となるのはもちろんである。
この発明によるカシメ工具を油圧緩衝器におけるピストン部を構成するピストンロッドの先端部に開穿の穴に対向させている状態を示す縦断面図である。 図1の状態からカシメ工具をピストンロッドの穴に挿し込んだ状態を示す部分縦断面図である。 図1中のX−X線位置から看たカシメ工具のハッチングを省略した横断面線図である。 カシメ工具の要部と穴の関係を原理的に示す拡大図である。 他の実施形態によるカシメ工具を示す図である。
符号の説明
1 バルブシート部材たるピストン体
2 ロッド体たるピストンロッド
2a 先端部
2e 穴
3 リーフバルブたる減衰バルブ
4 ナットたるピストンナット
10 カシメ工具
11 本体部
11a ストッパ部
11b 拡径部
11c 基部
11d 面取り部

Claims (5)

  1. ロッド体がバルブシート部材の軸芯部を貫通してバルブシート部材に重ねられるリーフバルブを外周に介装させながら先端部に螺装されるナットでリーフバルブをバルブシート部材に着座させてなる一方で、ロッド体の先端部の軸芯部にあってロッド体の軸芯線方向に開穿される穴に挿し込まれてこの穴の開口端部を拡径することでナットをロッド体の先端部に固定状態に定着させるカシメ工具において、外部からの軸方向力によって上記の穴にロッド体の軸芯線方向から回転停止状態下に挿し込まれる本体部を有し、この本体部を穴の底部に当接されるストッパ部と、このストッパ部の背後側に連続されて穴に挿し込まれるときの進度に応じて穴の開口端部を拡径させる拡径部と、この拡径部の背後側に連続されて外部からの軸方向力を受ける基部と、上記基部と拡径部とストッパ部とに面取りして形成した一連の面取り部とで構成し、さらに基部が穴の径より大径に形成されると共に、拡径部が穴の径より大径に形成される部位を有してなることを特徴とするカシメ工具。
  2. 基部の径は先端側から後端側にかけて同一に成形され、基部が穴内に差し込まれる際に当該基部の先端がナットの上端より低い位置まで差し込まれる請求項1に記載のカシメ工具。
  3. ストッパ部および拡径部が縦方向断面視で角度差のある勾配を有してなる請求項1又は2に記載のカシメ工具。
  4. ストッパ部がおよび拡径部が縦方向断面視で双曲線となる外形線を有してなる請求項1又は2に記載のカシメ工具。
  5. ロッド体における先端部の軸芯部に開穿の穴がロッド体の加工時における調芯用の穴とされてなる請求項1、2、3、又は4に記載のカシメ工具。
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