JP4812701B2 - ガスタービン燃焼器及びガスタービン燃焼器の燃料供給方法 - Google Patents

ガスタービン燃焼器及びガスタービン燃焼器の燃料供給方法 Download PDF

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本発明はガスタービン燃焼器及びガスタービン燃焼器の燃料供給方法に関する。
液体燃料を用いるガスタービン燃焼器では、燃料の燃焼時に生じる燃焼ガス中に含まれるNOx濃度の低減を目的として、気化させた燃料と燃焼用空気とを予め均一に混合した希薄予混合気体を形成する予混合器をガスタービン燃焼器に設け、この予混合器で形成した予混合気体をガスタービン燃焼器で燃焼させている。
しかしながら、上記した予混合燃焼方式のガスタービン燃焼器では、ガスタービン燃焼器に設けた予混合器の内壁に付着した液体燃料が蒸発せずに残留して炭化し、この炭化したカーボンが予混合器の流路に堆積してコーキングが発生するという課題がある。
そしてコーキングが発生すると予混合器の流路面積が設計値よりも狭くなるので、燃焼安定性やNOx排出特性が悪化してガスタービン燃焼器の性能が低下するという課題がある。
そこでコーキングが発生する問題を解決するために、特許3034859号公報には気化燃料と燃焼用空気とを予蒸発予混合させる予蒸発予混合器をガスタービン燃焼器に設置すると共に加熱コイルを絶縁部材で覆った加熱体をこの予蒸発予混合器に設け、この加熱体によって予蒸発予混合器の壁面をコーキングが堆積する上限温度以上となるように加熱して予蒸発予混合器の壁面に燃料の液滴に含まれるカーボン等の不揮発分が残留、固化して堆積することを防止するようにした予蒸発予混合燃焼方式のガスタービン燃焼器の技術が開示されている。
また、特開2006−46734号公報には、ガスタービン燃焼器に設置した予蒸発予混合器の内壁面に、液体燃料に含まれるカーボン等の不揮発分が付着して堆積したコーキング層を剥離させる剥離用の突起部を設けた技術が開示されている。
この剥離用の突起部は、ガスタービンの停止時にガスタービン燃焼器全体の温度が低下して、予蒸発予混合器の内壁面に設けたコーキング層剥離用の突起部と該突起部上に堆積したコーキング層に熱変形が生じることを利用している。
そして、コーキング層とコーキング層剥離用の突起部との熱変形量の相違によって予蒸発予混合器の内壁面に付着したコーキング層は蒸発予混合器の内壁面から自動的に剥離するので、ガスタービンの停止時に剥離した前記コーキング層を予蒸発予混合器から外部に排出することが可能となる。
また特開2004−138376号公報には、ガスタービン燃焼器に設置され、気化燃料と燃焼用空気とを予め均一に混合した希薄予混合気体を形成する予混合器の出口にラッパ状に傾斜角度を持たせた環状の保炎器を設け、この保炎器の内周面にスリットと冷却孔を形成した構成として、フィルム状の空気を保炎器の面に噴出させて冷却させると共に、冷却孔から予混合気を吐出させて噴流保炎にして予混合火炎の安定性を向上するガスタービン燃焼器の技術が開示されている。
特許3034859号公報 特開2006−46734号公報 特開2004−138376号公報
しかしながら、特許3034859号公報及び特開2004−138376号公報に記載されたガスタービン燃焼器の技術では、予蒸発予混合器の壁面の温度管理が困難であるという課題がある。
即ち、ガスタービン燃焼器では、運転状態の変化にともなってガスタービン燃焼器に供給される燃料流量や燃焼空気流量、ガスタービン燃焼器に備えられた予蒸発予混合器に付着する液体燃料の量が変化する。
そのため、運転状態の変化にともなう予蒸発予混合器に付着する液体燃料量の変化にあわせて予蒸発予混合器に与える熱量を調整して、コーキングが生成しない温度に維持しなければならないからである。
また、特開2006−46734号公報に記載されたガスタービン燃焼器の技術では、ガスタービンの停止時に予蒸発予混合器の内壁面から剥離したコーキング層が、ガスタービン燃焼器やトランジションピースに堆積する。
そのため、次回のガスタービン起動時に、堆積したこれらのコーキング層が燃焼してガスタービン燃焼器やトランジションピースの温度が高温になり過ぎて、ガスタービン燃焼器の信頼性が低下するという可能性が残る。
このように、ガスタービンの広い負荷範囲や運転条件においてガスタービン燃焼器の予蒸発予混合器にコーキングが堆積することを抑制することは困難である。
本発明の目的はガスタービン燃焼器に設置された予蒸発予混合器にコーキングが堆積することを抑制して、かつ予蒸発予混合器内で液体燃料の蒸発と燃焼空気との混合を促進し、燃焼器内で安定な火炎が得られるガスタービン燃焼器を提供することにある。
本発明のガスタービン燃焼器は、液体燃料を噴出する燃料ノズルと、この燃料ノズルから噴出された液体燃料を予蒸発し燃焼用空気と混合させて生成した予混合気を下流側の燃焼室に噴出させて燃焼させる予蒸発予混合器と、前記予蒸発予混合器で形成された予混合気を燃焼させる燃焼室を備えたガスタービン燃焼器において、前記予蒸発予混合器の出口側に該燃焼室に向かって傾斜した保炎器を配設し、この保炎器に複数の溝部を形成し、燃焼室に向かって傾斜させて配設した前記保炎器は、燃焼室に向かって半径方向外方に傾斜、または燃焼室に向かってその軸心方向に傾斜するように配設し、前記保炎器に配設した溝部は、保炎器の端部に配設した溝部の幅が保炎器の中央部に配設した溝部の幅よりも広くなるように形成したことを特徴とする。
また、本発明のガスタービン燃焼器は、燃焼器内筒と該燃焼器内筒の上流側に設置した内筒端板とによって区画される燃焼室と、この燃焼室の内部で液体燃料と燃焼用空気とを混合した混合気を燃焼させて燃焼ガスを生成するガスタービン燃焼器において、前記燃焼室に面した前記内筒端板の中央部に配置されて燃料を前記燃焼室に噴射して拡散燃焼させる第1の燃料ノズルと、前記燃焼室に面した前記内筒端板に該第1の燃料ノズルの外周側に位置するように配置された液体燃料を噴射する第2の燃料ノズル及びこの第2の燃料ノズルから噴射された液体燃料を予蒸発し燃焼用空気と予混合させた予混合気を生成してこの予混合気を前記燃焼室に噴出させて燃焼させる予蒸発予混合器と、前記燃焼室に面した前記予蒸発予混合器の出口側に該燃焼室に向かって傾斜させた保炎器を配設し、この保炎器に複数の溝部を形成し、燃焼室に向かって傾斜させて配設した前記保炎器は、燃焼室に向かって半径方向外方に傾斜、または燃焼室に向かってその軸心方向に傾斜するように配設し、前記保炎器に配設した溝部は、保炎器の端部に配設した溝部の幅が保炎器の中央部に配設した溝部の幅よりも広くなるように形成したことを特徴とする。
本発明によれば、ガスタービン燃焼器に設置された予蒸発予混合器にコーキングが堆積することを抑制して、かつ予蒸発予混合器内で液体燃料の蒸発と燃焼空気との混合を促進し、燃焼器内で安定な火炎が得られるガスタービン燃焼器が実現できる。
次に、本発明の実施例であるガスタービン燃焼器について図面を参照して以下に説明する。
次に本発明の一実施例であるガスタービン燃焼器、並びにガスタービン燃焼器の燃料供給方法について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である予蒸発予混合器を備えたガスタービン燃焼器を設置したガスタービン発電プラントの要部を表す概念図である。
図1に示したガスタービン発電プラントは、燃焼用の空気を圧縮して燃焼用空気9を得る圧縮機1と、複数個の予蒸発予混合器15を備えたガスタービン燃焼器3を有している。
圧縮機1で圧縮されて該圧縮機1から供給された燃焼用空気9は、ガスタービン燃焼器3に導かれ、このガスタービン燃焼器3に設置された内筒5の内部に燃焼用空気として供給されて、燃料供給系12、13を通じて導かれ第1の燃料ノズル10、及び第2の燃料ノズル11から前記内筒5の内部の燃焼室25の内部に噴射される燃料と混合して燃焼する。
そして、ガスタービン燃焼器3の燃焼室25で燃焼して生成された高温の燃焼ガスは、圧縮機1に連結されたタービン2に流入してタービン2を駆動し、このタービン2に連結した発電機60を回転して発電を行う。
ガスタービン燃焼器3は、図1に示したように、内部に燃焼室25を形成する円筒状の燃焼器内筒5と、この燃焼器内筒5の外周側に設けられた円筒状の燃焼器外筒4と、燃焼器外筒4のノズル側の端部に設けられた燃焼器外筒端板6と、燃焼器内筒5の燃焼室25側の端部に設けられた燃焼器内筒端板7とが設けられた構造である。
更にガスタービン燃焼器3には、円筒状の燃焼器外筒4及び燃焼器内筒5を貫通して燃焼室25の内部に噴射された燃料を点火させる点火栓8が設置されている。
前記燃焼器内筒5のノズル側の端部に設けられた燃焼器内筒端板7には、その軸心近傍に第1の燃料供給系12から供給された燃料を噴射する第1の燃料ノズル10が設置されている。
また、前記燃焼器内筒端板7のノズル側には内部で燃料を予蒸発予混合する部屋を形成した複数個(本実施例の場合は6個)の予蒸発予混合器15が相互に離間して環状に配設されており、これらの予蒸発予混合器15には第2の燃料供給系13から供給された燃料を噴射する第2の燃料ノズル11がそれぞれ設置されている。
また、前記燃焼器内筒端板7に設けた第1の燃料ノズル10の外周側には燃焼用空気を噴霧するスワラ14が設置されており、また、前記各予蒸発予混合器15の出口の燃焼室25に面した内周側には外周側に向かって傾斜した板状の保炎器20が燃焼器内筒端板7にそれぞれ設置されている。
そして、ガスタービン燃焼器3の燃焼器外筒4と燃焼器内筒5との間には、圧縮機1で加圧された燃焼用空気9をガスタービン燃焼器3の燃焼室25に導く環状の燃焼空気流路が構成される。
ガスタービン燃焼器3の燃焼器内筒5の内側に形成される燃焼室25は燃焼器内筒5の内壁と燃焼器内筒端板7とで区画される。
また、本実施例のガスタービン燃焼器3では燃焼室25の内部を燃焼ガスが流れる方向を燃焼室25の下流方向とし、燃焼器内筒端板7を燃焼室25の上流側としている。
図2は、図1に示した実施例のガスタービン燃焼器3をA−A方向から見た矢視図である。
図1および図2に示されるように、前記燃焼器内筒5のノズル側の端部に設けられた燃焼器内筒端板7に設置され、燃料供給系12から供給された燃料を噴射する拡散燃焼バーナを構成する第1の燃料ノズル10は、その燃料ノズル10の先端部が燃焼器内筒端板7の中心部に位置するように取り付けられている。
スワラ14は燃焼器内筒端板7の中心で拡散燃焼バーナを構成する前記第1の燃料ノズル10の外周側に設けられていて、圧縮機1からガスタービン燃焼器3に供給された燃焼用空気9にこのスワラ14によって旋回を与えて燃焼室25へ流入させる。
前記燃焼器内筒端板7のノズル側に設置され、その内部で噴霧された主燃料噴霧17を燃焼用空気9と混合させて予蒸発予混合した予混合気24を生成する部屋を形成する予蒸発予混合バーナを構成する予蒸発予混合器15は、燃焼器内筒端板7上で第1の燃料ノズル10及びスワラ14の外周側を囲むように環状に相互に離間して複数個配置されている。
これらの予蒸発予混合器15に設置され、第2の燃料供給系13から供給された主燃料噴霧17を前記予蒸発予混合器15の内部に噴射する第2の燃料ノズル11は、その先端部が予蒸発予混合器15の上流部に位置するように取り付けられている。
前記予蒸発予混合バーナを構成する予蒸発予混合器15には、圧縮機1からガスタービン燃焼器3に供給された燃焼用空気9を予蒸発予混合器15の内部に流入させ、噴射された主燃料噴霧17と混合させて予蒸発予混合した予混合気24を生成させるための空気導入口16が設けられている。
第1の燃料ノズル10は第1の燃料供給系12と、第2の燃料ノズル11は第2の燃料供給系13とにそれぞれ接続されており、第1の燃料ノズル10と第2の燃料ノズル11には独立して燃料が供給されるように構成されている。
各予蒸発予混合器15の出口側の燃焼器内筒端版7には、燃焼室25に向かって半径方向外方に傾斜して配置された板状の保炎器20が取り付けられている。
具体的には、予蒸発予混合器15の内部で予蒸発予混合して燃焼室25へと流出する主燃料噴霧17と燃焼用空気9とが予混合した予混合気24、および予蒸発予混合器15内で蒸発しなかった主燃料噴霧17が、予蒸発予混合器15から燃焼室25に直接噴出する流れとなるのを妨げるように、予蒸発予混合器15の出口側に燃焼室25に向かって半径方向外方に傾斜した保炎器20が取り付けられている。
この保炎器20の表面には、予蒸発予混合器15内において蒸発しきらなかった主燃料噴霧17の粒子を捕捉し、加熱させて蒸発させるための溝30が複数設けられている。
保炎器20の温度はガスタービン燃焼器3の燃焼室25の内部に流入した予混合気24が燃焼して生成する主燃焼部23に形成される火炎との熱伝達や、この火炎からのふく射熱により加熱され、保炎器20の溝30で捕捉した主燃料噴霧17を蒸発させるのに十分なほど高温になっている。
図3に保炎器20の表面構造の例を示す。図3(a)は保炎器20の外観図を示しており、図3(b)、図3(c)は図3(a)に示した保炎器20のA−A断面拡大図であり、図3(b)は保炎器20の断面の中心部の拡大図を、図3(c)は保炎器20の断面の端部の拡大図をそれぞれ示している。
図3(a)、図3(b)、図3(c)に示すように、保炎器20に衝突した主燃料噴霧17の粒子は、保炎器20の表面に形成した多数の溝30の奥行き方向に流入し、この溝30によって主燃料噴霧17の粒子が捕捉される。
これによって、保炎器20の表面に多数の溝30を設けることにより、主燃料噴霧17の粒子が保炎器20の表面に衝突した際に、保炎器20の表面に付着せずに飛散して、蒸発が不完全なままで主燃料噴霧17が予蒸発予混合器15から保炎器20の下流の燃焼室25の主燃焼部23に直接流出することを避けることができる。
また、保炎器20の表面に溝30を設けることにより保炎器20の表面積が増大し、保炎器20の表面に付着した主燃料噴霧17の粒子と保炎器20との熱交換が促進されて、保炎器20の表面における主燃料噴霧17の粒子の蒸発が促進される。
保炎器20に設けた溝30の深さHは、飛散した主燃料噴霧17の粒子を捕集することができるよう、主燃料噴霧17が保炎器20の表面に衝突して飛散する高さよりも十分深く形成されている。
また、図3(b)、図3(c)に示すように、保炎器20の溝30の幅Wは、溝30に主燃料噴霧17が衝突する角度βに応じて変化している。
主燃料噴霧17は予蒸発予混合器15に設置された第2の燃料ノズル11から広がるように噴射される。
そのため、噴射された主燃料噴霧17の外側に位置する燃料の粒子は軸中心に対して角度を持って保炎器20の表面に衝突することになる。
このため、主燃料噴霧17が保炎器20に衝突する衝突角度βは、保炎器20の横側面に近いほど大きくなる。この衝突する角度が大きくなると主燃料噴霧17が溝30の奥まで流入しにくくなり、溝30の側面に衝突するようになる。
この結果、溝30の側面に燃料噴霧17が衝突して飛散すると、主燃料噴霧17の一部が溝30の外に出て下流側に流下してしまうので、燃料噴霧17を溝30の内部に十分捕集することができなくなる。
このため、保炎器20の側面に近い端部付近の溝30の幅Wは、主燃料噴霧17が溝30の奥に衝突するように、保炎器20の中央部の溝30の幅Wに比較して広くなるように形成することが望ましい。
また、主燃料噴霧17が保炎器20に衝突する衝突角度βは主燃料噴霧17の噴射角度と保炎器20での衝突位置の他に、燃焼用空気9や燃料噴霧にかかる旋回の強さなどによって変化する。よって溝30の幅Wは主燃料噴霧17が保炎器30に衝突する衝突角度βにあわせて最適な幅に設定することが望ましい。
保炎器20の表面に形成する溝30の幅Wについては、例えば主燃料噴霧17の粒子の衝突角度βに対して溝30の深さHと溝の幅Wがtanβ≦W/Hとする方法がある。
保炎器20の表面に形成する溝30の構造は、図3に示したもの以外にも、図4(a)、図4(b)に示すように、溝30aを燃焼用空気9の流れ方向に対してある角度γを持つように斜めに切った溝30aを配設する構造が考えられる。
そして保炎器20で蒸発した主燃料噴霧17の蒸気は、溝30aの内部および保炎器20の表面において燃焼用空気9および予混合気24と混合される。
保炎器20の溝30aに角度γの配設方向をつけることにより、保炎器20の長さに対して溝30aの長さを長くすることができる。これにより、燃料蒸気が燃焼用空気9および予混合気24と混合される時間が長くなり、混合が促進される。
また、保炎器20の表面に形成する溝30は、図5(a)、図5(b)に示すように、溝30の凸部の頂部形状30bを平面ではなく鋭角に形成することで、保炎板20に衝突した主燃料噴霧17の粒子が飛散することを防ぎ、この溝30の凸部の鋭角な頂部形状30bによって衝突した主燃料噴霧17の粒子を更に効率よく捕集することができる。
このように保炎器20の表面に設ける溝30の形状は保炎器20の加工費や保炎器20上での主燃料噴霧17の粒子の蒸発促進の効果を考えて自由に選択してよい。
次に、ガスタービン燃焼器3における燃焼負荷の変動に対して各予蒸発予混合器15の出口側に設置した保炎器20が燃焼室25内に形成される燃焼領域に与える影響について説明する。
図1に示したように、ガスタービン燃焼器3の点火時は、燃料供給系12を通じて供給され、第1の燃料ノズル10から燃焼室25に噴射された燃料噴霧を点火栓8による火花により着火させて燃焼させ、燃焼室25の内部に副燃焼部21を形成させる。
この副燃焼部21では、スワラ14および空気導入口16から流入する燃焼用空気9と第1の燃料ノズル10から噴射される燃料噴霧によって、燃焼安定性に優れた拡散燃焼が行われる。
ガスタービン燃焼器3の点火時およびガスタービンの低負荷運転領域においては第1の燃料ノズル10からのみガスタービン燃焼器3に燃料が供給される。これは、ガスタービンの起動時や低負荷時では燃焼用空気9の流量や温度など、燃焼条件が激しく変化するためである。
ガスタービンの負荷が上昇し、副燃焼部21が安定な燃焼をして周囲に十分な熱を供給できるようになったとき、ガスタービン燃焼器3に設けた予蒸発予混合器15に設置した第2の燃料ノズル11に燃料供給系13を通じて燃料の供給が開始される。
第2の燃料ノズル11へ供給された燃料は、第2の燃料ノズル11から予蒸発予混合器15内へ噴射され主燃料噴霧17を形成する。
そして前記予蒸発予混合器15の内部ではこの噴射された主燃料噴霧17と空気導入口16から流入した燃焼用空気9とが混合して蒸発して予蒸発予混合した予混合気24を生成し、前記予蒸発予混合器15から燃焼室25に流下する。
このとき、図6に示すように、主燃料噴霧17は液体燃料が予蒸発予混合器15の内壁に付着することがないように、第2の燃料ノズル11から下記の関係式を満たすように主燃料噴霧17が噴射角αで予蒸発予混合器15の内部に噴射される。
tan(α/2)≦D/2L
予蒸発予混合器15の内部では、噴射された主燃料噴霧17は空気導入口16から予蒸発予混合器15に流入する燃焼用空気9と混合され、予蒸発予混合器15内部で蒸発して予混合気24を形成する。
この形成された予混合気24は、予蒸発予混合器15の出口側に保炎器20を設置したことから、燃焼室25の内部にて保炎器20の下流側に循環流領域22を形成し、燃焼室25の内部にて前記第1の燃料ノズル10から噴霧された燃料が燃焼して形成された副燃焼部21から熱を受けることにより燃焼し、主燃焼部23を形成する。
この主燃焼部23は予混合気24が燃焼した火炎で形成されるため、局所的な高温領域がなく、NOxの排出量を低くすることができる。
また、予蒸発予混合器15の出口側に前記溝30を形成した構造の保炎器20を傾斜させて設置したことによって、燃焼室25の内部に保炎器20の下流で循環流領域22を形成させたことにより、この循環流領域22の循環流によって燃焼室25の内部に形成された主燃焼部23で発生した高温の燃焼ガスや活性化学種が該主燃焼部23の上流側に供給されて予混合気24の反応を促進するので、予蒸発予混合火炎を安定燃焼させることが出来る。
ガスタービンが高負荷の運転条件においては、第2の燃料ノズル11に供給される燃料流量が増加する。予蒸発予混合器15の軸方向長さを長くすると、内部に火炎が逆火する可能性が高まるため、燃料流量の増加に対して予蒸発予混合器15のサイズを主燃料噴霧17が十分蒸発させるだけの長さに形成することは難しい。
このため、第2の燃料ノズル11から噴霧される主燃料噴霧17は予蒸発予混合器15内部ですべて蒸発することができなくなる。
そこでこの対策として、未蒸発の主燃料噴霧17を予蒸発予混合器15の噴出部の出口側に設けられた保炎器20の表面に衝突させて、未蒸発の主燃料噴霧17の粒子を保炎器20の表面や保炎器20の表面に生成した溝30で捕集させるように構成した。
前記の保炎器20は燃焼室25の内部に形成された副燃焼部21および主燃焼部23との熱交換や火炎からのふく射熱により高温になっているため、保炎器20表面に付着または保炎器20の表面に生成した溝30で捕集された主燃料噴霧17の粒子は加熱されて直ちに蒸発する。
そして、保炎器20で加熱されて蒸発した主燃料噴霧17の粒子は、予混合気24と混合されながら燃焼室25の内部の主燃焼部23へと運ばれて、予混合火炎を形成する。
このように、予蒸発予混合器15の噴出部に、未蒸発の液体燃料の主燃料噴霧17を蒸発させる構造の保炎器20を設けた構成にした本件実施例に係わるガスタービン燃焼器による第1の効果として、予蒸発予混合器14におけるコーキングの堆積を抑制して予蒸発予混合器内で液体燃料の蒸発と燃焼空気との混合を促進し、燃焼器内で安定な火炎が得られるガスタービン燃焼器が実現できる。
しかも、本実施例のガスタービン燃焼器では、予蒸発予混合器15へ主燃料噴霧17の付着を避けながらも、予蒸発予混合器15の噴出部に設けた保炎器20で燃料噴霧を付着および捕集し、蒸発させることができるので、ガスタービン燃焼器3の燃焼室25に形成する主燃焼部23には予蒸発予混合の予混合気24を効果的に供給でき、主燃焼部23においてNOx排出量の少ない予混合火炎を形成できる。
そして、ガスタービンの運転時においては、本実施例のガスタービン燃焼器3の保炎器20はコーキング堆積温度よりも十分に高温であるため、保炎器20表面において燃料噴霧が付着し、蒸発しても、保炎器20へのコーキングの堆積は十分に抑制可能となる。
また、本実施例に係わるガスタービン燃焼器による第2の効果は、ガスタービン燃焼器3の燃焼室25の内部に、保炎器20の下流で循環流領域22を形成させることにより、この循環流領域22の循環流により、主燃焼部で発生した高温の燃焼ガスや活性化学種が上流側に供給されて予混合気24の反応を促進するので、予蒸発予混合火炎を安定燃焼させることが出来るというものである。
以上説明したように、本発明の実施例によればガスタービン燃焼器に設置された予蒸発予混合器にコーキングが堆積することを抑制して、かつ予蒸発予混合器内で液体燃料の蒸発と燃焼空気との混合を促進し、燃焼器内で安定な火炎が得られるガスタービン燃焼器が実現できる。
次に本発明の他の実施例であるガスタービン燃焼器について、図7及び図8を用いて説明する。
図7及び図8に示した本実施例の予蒸発予混合器を備えたガスタービン燃焼器3の構成は、図1乃至図6に示した先の実施例のガスタービン燃焼器3の構成と基本構成が共通しているので、本実施例では両者に共通した構成の説明は省略して相違した構成についてのみ以下に説明する。
図7及び図8に示した本発明の実施例は、ガスタービン燃焼器3の予蒸発予混合器15の出口側に燃焼室25に面して設置された傾斜配置された多数の穴31を形成した板状の保炎器20を設けている。
本実施例では、図7に示すように保炎器20として多数の穴31を配設した構造を採用している。
図8には図7に示した構造の保炎器20を予蒸発予混合器15の出口側に設置したガスタービン燃焼器3を示している。
図8に示した蒸発予混合器15を備えたガスタービン燃焼器3において、ガスタービン燃焼器3の燃焼室25の内部である保炎器20の近傍に形成された循環流領域22、および予混合気24の流れの様子を説明すると、次の通りとなる。
即ち、ガスタービン燃焼器3の蒸発予混合器15の内部で予蒸発予混合して燃焼室25へと流出する主燃料噴霧17と燃焼用空気9とが混合した予混合気24、および予蒸発予混合器15内で蒸発しなかった主燃料噴霧17が、予蒸発予混合器15から燃焼室25に流入する。
このうち、予蒸発予混合器15内において蒸発しきらなかった主燃料噴霧17は予蒸発予混合器15の出口側に設けられた保炎器20の表面に衝突し、主燃料噴霧17の一部が保炎器20の表面に付着する。そして表面に付着しなかった残りの未蒸発の主燃料噴霧17は保炎器20に設けられた穴31を通過して下流側の燃焼室25の主燃焼部23へと流れるか、または穴31の壁面に衝突する。
蒸発予混合器15の内部で主燃料噴霧17と燃焼用空気9とが混合した予混合気24は、その一部が保炎器20の表面に沿って下流へ流れて燃焼室25の内部における保炎器20の下流側に循環流領域22を形成し、残りの予混合気24は保炎器20に設けられた穴31を通過して保炎器20下流の燃焼室25の主燃焼部23に流れていく。
保炎器20の穴31内の温度は保炎器20からの熱伝達により高温になっているため、穴31に衝突した主燃料噴霧17は保炎器20の表面に衝突するよりも短時間で蒸発する。
また、保炎器20に設けられた穴31の内部で蒸発した燃料蒸気は、穴31から噴出する際に流路が急拡大することにより発生する乱れにより、予混合気33となって急速混合される。
そして、この予混合気33も保炎器20下流の燃焼室25の内部に形成される循環流領域22へと運ばれ、燃焼室25の内部の主燃焼部23において予混合火炎を形成する。
このように保炎器20に多数の穴31を設けることにより、予混合気24および予混合気33の濃度が均一にできることから、燃焼室25の主燃焼部23に形成される予混合火炎の温度分布を均一にすることが可能となり、NOx排出量を低減することができる。
以上説明したように、本発明の実施例によればガスタービン燃焼器に設置された予蒸発予混合器にコーキングが堆積することを抑制して、かつ予蒸発予混合器内で液体燃料の蒸発と燃焼空気との混合を促進し、燃焼器内で安定な火炎が得られるガスタービン燃焼器が実現できる。
次に本発明の更に他の実施例であるガスタービン燃焼器について、図9を用いて説明する。
図9に示した本実施例の予蒸発予混合器を備えたガスタービン燃焼器3の構成は、図1乃至図6に示した先の実施例のガスタービン燃焼器3の構成と基本構成が共通しているので、本実施例では両者に共通した構成の説明は省略して相違した構成についてのみ以下に説明する。
図9に示した本発明の実施例は、ガスタービン燃焼器3の予蒸発予混合器15の出口側に燃焼室25に面して設置された保炎器のうち、保炎器45はガスタービン燃焼器3の燃焼室25の軸中心側に向かって傾斜するように配設され、残りの保炎器44はガスタービン燃焼器3の燃焼室25の半径方向外方に向かって傾斜するように配設されている。
本実施例のガスタービン燃焼器3の予蒸発予混合器に設置された保炎器44、45のうち、
保炎器45がガスタービン燃焼器3の燃焼室25の軸中心側に向かって傾斜して配設された中負荷用予蒸発予混合器51には中負荷用燃料ノズル41が取り付けられている。
また、保炎器44がガスタービン燃焼器3の燃焼室25の半径方向に向かって傾斜して配設された高負荷用予蒸発予混合器50には高負荷用燃料ノズル40が取り付けられている。
そして中負荷用燃料ノズル41には燃料を供給する中負荷用燃料供給系43が、高負荷用燃料ノズル40には燃料を供給する高負荷用燃料供給系42が取り付けられ、それぞれ別々に燃料を供給することができる。
ガスタービン燃焼器3の負荷を上げていき、予混合燃焼を開始する時に、はじめにガスタービン燃焼器3に設けた予蒸発予混合器51に設置した中負荷用燃焼ノズル41に中負荷用燃料供給系43を通じて燃料を供給し、この中負荷用燃焼ノズル41から燃料を噴射させる。
この中負荷用燃料ノズル41から噴射された主燃料噴霧53は中負荷用予蒸発予混合器51の内部で空気導入口16から流入した燃焼用空気9と混合し、蒸発して予混合気49を形成する。
中負荷用予蒸発予混合器51の内部で形成された予混合気49は中負荷用予蒸発予混合器51の出口側に燃焼室25の軸中心側に向かって傾斜して配設された保炎器45によってその流れの方向をガスタービン燃焼器3の燃焼室25の軸中心へと変化させ、中負荷主燃焼部47を形成させる。
ガスタービン燃焼器3の燃焼室25の内部の軸中心においては、第1の燃料ノズル10から噴霧された燃料を燃焼安定性に優れた拡散燃焼によって形成した副燃焼部21が存在する。
前記予混合気49はこの副燃焼部21と接触し、副燃焼部21から熱および活性化学種を受けて着火してガスタービン燃焼器3の燃焼室25の内部に中負荷主燃焼部47を形成する。
上記したように燃焼室25の軸中心側に向かって傾斜した保炎器45を中負荷用予蒸発予混合器51の出口側に設置することにより、予混合燃焼を開始する際に副燃焼部21から中負荷主燃焼部47への火炎伝播を安定して行うことができる。
また、予混合火炎である中負荷主燃焼部47の燃焼を拡散火炎である副燃焼部21でサポートすることにより、燃焼室25の内部に形成される中負荷主燃焼部47の燃焼安定性が増し、COなどの未燃分が発生しにくくなる。
また、燃焼現象の不安定性に起因する燃焼振動の発生を防ぐことができるため、ガスタービン燃焼器の信頼性が向上する。
さらに負荷を上げていき、ガスタービン燃焼器3の燃焼室25の内部に形成される中負荷主燃焼部47の安定性が確保された時に、ガスタービン燃焼器3に設けた予蒸発予混合器50に設置した高負荷用燃料ノズル40に高負荷用燃料供給系42を通じて燃料を供給し、この高負荷用燃料ノズル40から燃料を噴射させる。
この高負荷用燃料ノズル40から噴射された主燃料噴霧52は高負荷用予蒸発予混合器50の内部で空気導入口16から流入した燃焼用空気9と混合し、蒸発して予混合気48を形成する。
高負荷用予蒸発予混合器50の内部で形成された予混合気48は高負荷用予蒸発予混合器50の出口側に燃焼室25の半径方向外方に向かって傾斜して配設された保炎器44によってその流れの方向をガスタービン燃焼器3の燃焼室25の軸中心へと変化させ、高負荷主燃焼部46を形成させる。
前記予混合気48は前記副燃焼部21と接触し、副燃焼部21から熱および活性化学種を受けて着火してガスタービン燃焼器3の燃焼室25の内部に高負荷主燃焼部46を形成する。
上記したように燃焼室25の半径方向外方に向かって傾斜した保炎器44を高負荷用予蒸発予混合器50の出口側に設置することにより、予混合燃焼を開始する際に副燃焼部21から高負荷主燃焼部46への火炎伝播を安定して行うことができる。
また、予混合火炎である高負荷主燃焼部46の燃焼を拡散火炎である副燃焼部21でサポートすることにより、燃焼室25の内部に形成される高負荷主燃焼部46の燃焼安定性が増し、COなどの未燃分が発生しにくくなる。
また、燃焼現象の不安定性に起因する燃焼振動の発生を防ぐことができるため、ガスタービン燃焼器の信頼性が向上する。
高負荷主燃焼部46は先の実施例1で述べたように燃料と燃焼空気との混合性に優れているため、高負荷用燃料ノズル40への燃料流量を増加させることでNOxの排出量を低減することができる。
このようにガスタービン燃焼器を構成することで幅広い負荷運転範囲において火炎の安定性と低NOx燃焼を実現することが可能となる。
また、複数の保炎器のうち、どの保炎器を軸中心側に向かって傾斜、又は半径方向外方に向かって傾斜して配置させるのか、燃料流量の切り替え条件等は、燃焼安定性とNOx排出量のバランスから当業者が自由に選択してよい。
以上説明したように、本発明の実施例によればガスタービン燃焼器に設置された予蒸発予混合器にコーキングが堆積することを抑制して、かつ予蒸発予混合器内で液体燃料の蒸発と燃焼空気との混合を促進し、燃焼器内で安定な火炎が得られるガスタービン燃焼器が実現できる。
本発明は液体燃料を用いた予蒸発予混合器を備えたガスタービン燃焼器、及び予蒸発予混合器を備えたガスタービン燃焼器の燃料供給方法に適用可能である。
本発明の一実施例であるガスタービン燃焼器の構造を示す全体構成図。 図1に示した本発明の一実施例であるガスタービン燃焼器をA−A方向から見た断面図。 図1に示した本発明の一実施例のガスタービン燃焼器に設置された保炎器の構造を表す部分図。 図1に示した本発明の一実施例のガスタービン燃焼器に設置された保炎器の他の構造を表す部分図。 図1に示した本発明の一実施例のガスタービン燃焼器に設置された保炎器の別の構造を表す部分図。 図1に示した本発明の一実施例のガスタービン燃焼器に設置された予蒸発予混合器保炎器の部分拡大図。 本発明の他の実施例であるガスタービン燃焼器に設置された保炎器の構造を示す部分図。 図7に示した保炎器を備えた本発明の他の実施例であるガスタービン燃焼器の構造を示す部分断面図。 本発明の更に他の実施例であるガスタービン燃焼器の構造を示す全体構成図。
符号の説明
1:圧縮機、2:タービン、3:ガスタービン燃焼器、4:燃焼器外筒、5:燃焼器内筒、6:燃焼器外筒端版、7:燃焼器内筒端版、8:点火栓、9:燃焼空気、10:第1の燃料ノズル、11:第2の燃料ノズル、12:第1の燃料供給系、13:第2の燃料供給系、14:スワラ、15:予蒸発予混合器、16:空気導入口、17:主燃料噴霧、20:保炎器、21:副燃焼部、22:循環流領域、23:主燃焼部、24:予混合気、30:溝、31:穴、32:予混合気、33:予混合気、40:高負荷用燃料ノズル、41:中負荷用燃料ノズル、42:高負荷用燃料供給系、43:中負荷用燃料供給系、44、45:保炎器、46:高負荷主燃焼部、47:中負荷主燃焼部、48、49:予混合気、50:高負荷用予蒸発予混合器、51:中負荷用予蒸発予混合器、52、53:主燃料噴霧。

Claims (3)

  1. 液体燃料を噴出する燃料ノズルと、この燃料ノズルから噴出された液体燃料を予蒸発し燃焼用空気と混合させて生成した予混合気を下流側の燃焼室に噴出させて燃焼させる予蒸発予混合器と、前記予蒸発予混合器で形成された予混合気を燃焼させる燃焼室を備えたガスタービン燃焼器において、前記予蒸発予混合器の出口側に該燃焼室に向かって傾斜した保炎器を配設し、この保炎器に複数の溝部を形成し、
    燃焼室に向かって傾斜させて配設した前記保炎器は、燃焼室に向かって半径方向外方に傾斜、または燃焼室に向かってその軸心方向に傾斜するように配設し、
    前記保炎器に配設した溝部は、保炎器の端部に配設した溝部の幅が保炎器の中央部に配設した溝部の幅よりも広くなるように形成したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 燃焼器内筒と該燃焼器内筒の上流側に設置した内筒端板とによって区画される燃焼室と、この燃焼室の内部で液体燃料と燃焼用空気とを混合した混合気を燃焼させて燃焼ガスを生成するガスタービン燃焼器において、前記燃焼室に面した前記内筒端板の中央部に配置されて燃料を前記燃焼室に噴射して拡散燃焼させる第1の燃料ノズルと、前記燃焼室に面した前記内筒端板に該第1の燃料ノズルの外周側に位置するように配置された液体燃料を噴射する第2の燃料ノズル及びこの第2の燃料ノズルから噴射された液体燃料を予蒸発し燃焼用空気と予混合させた予混合気を生成してこの予混合気を前記燃焼室に噴出させて燃焼させる予蒸発予混合器と、前記燃焼室に面した前記予蒸発予混合器の出口側に該燃焼室に向かって傾斜させた保炎器を配設し、この保炎器に複数の溝部を形成し、
    燃焼室に向かって傾斜させて配設した前記保炎器は、燃焼室に向かって半径方向外方に傾斜、または燃焼室に向かってその軸心方向に傾斜するように配設し、
    前記保炎器に配設した溝部は、保炎器の端部に配設した溝部の幅が保炎器の中央部に配設した溝部の幅よりも広くなるように形成したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 請求項2に記載のガスタービン燃焼器において、前記予蒸発予混合器の長さLおよび内径Dは、前記第2の燃料ノズルから該予蒸発予混合器の内部に液体燃料を噴出する噴射角度αに対して、tan(α/2)≦D/2Lとなるように構成したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
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