JP4812079B2 - 有機半導体ダイオード - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ダイオードに関し、より詳細には、有機材料を使用する半導体ダイオードに関する。
有機ダイオードは製作されており、それは、低密度ポリエチレン(LDPE)の電気伝導率を利用する[L.Boundou、J.Guastavino、N.Zouzou、Martinez Vega、低密度ポリエチレンの電気伝導率に対するアニール処理の影響,ポリマーインターナショナル、50(9)、1046〜1049(2001)、引用することによってこの明細書に含めることとする]。この論文は、部分的結晶の伝導性に関して報告し、100μmの厚みのディスク形状で、添加物のない(未ドープの)低密度ポリエチレン(LDPE)サンプルを、ホットプレスされたLDPEペレットから準備した。各サンプルの両方の面は、真空蒸着によって金で覆われた。前記サンプルは、様々な温度で、印加電圧(つまり電場中で)の段階的な増加中に、前記構造を介して電流を測定することにより研究された。実験の結果から、サンプル中のアニールで引き起こされた構造変化の形跡、およびトラップ中心の分布の関連する変化が分かった。前記サンプルの構造は、伝導メカニズムを検討するために使用される範囲内の温度差によって修正された。
他のダイオード構造は、アクティブ層材料として半導体ポリマー、ポリ[3−(2’−メトキシ−5’−オクチルフェニル)−チオフェン](PMOPT)を使用して製作され[L.S.Roman、O.Inganas、置換ポリチオフェンベースダイオード中の電荷担体可動性、合成金属、125、419〜422(2002)、引用することによってこの明細書に含めることとする]。ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT−PSS)によってドープされた、酸化された導電性ポリマー、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の層は、陽極として使用される。前記ダイオードは、6〜10mm2のアクティブ領域を有するサンドイッチ幾何学で設計された。銅フィルムは、基板半分上に蒸発によって蒸着された。PEDOT−PSS層は、1μmの微細孔ガラスフィルタを介してろ過された30%水性イソプロピルアルコール溶液からの回転コーティングによって蒸着され、銅上にパターン化された。次いで、前記蒸着物を120℃で5分間アニールし、フィルムから残余の水を取り除いた。前記半導体のポリマーを、100および200mmの層の厚さに、5mg/mlの濃度を有するクロロホルム溶液からの回転コーティングによって蒸着した。前記第2の電極(Al)は、前記アクティブ領域を定義するシャドーマスクを介して真空蒸着された。
Cu/PEDOT−PSS陽極を有するダイオードの電流−電圧特性は、5桁にわたる整流範囲で、逆および順バイアスに関して非対称であった。キャパシタンス対電圧(C−V)特性は、50kHzの周波数で、−3〜3Vの印加電圧の範囲で、暗いところで測定された。これらの装置のC−V特性は、電流密度の挙動に一致し、空乏層(ショットキータイプの特性)の証拠を示さなかった。Cu/PEDOT−PSS陽極を有する逆バイアスされたダイオードについて、キャパシタンスは、1.5Vまでのフォワード電圧で一定であり、次いで、連続的に3Vまで増加された。電界強度Fでキャリア移動度μの依存は、式μ=μ0exp[(F/F01/2]によって表されることが示唆された。μ0はゼロ領域の可動性であり、F0は特有領域である。前記ポリマー・パラメーターμ0およびF0は、この依存に、PMOPTベースダイオードに関する実験データを適合させることによって決定された。2つのPMOPTベースダイオードサンプル(L=100および200nm)については、ゼロ領域の可動性は、F0=22.7kV/cmの特有領域で、μ0=2.4 x 10-6cm2/Vsであると分かった。これらの結果を、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン](PMEH−PV)に関するデータと比較することによって、PMOPTのキャリア移動度が、ポリ(フェニレンビニレン)誘導体のそれより7倍高かったことが分かった。
有機ダイオードも高度にドープされた有機半導体上で形成されたショットキー接触を使用して製作された[E.J.Lous、P.W.M.Blom、L.W.Molenkamp、D.M.de Leeuw、高度にドープされた有機半導体上のショットキー接触、フィジカルレビューB、51(23)、17252〜17254(1995)、引用することによってこの明細書に含めることとする]。これらのダイオードで、チオフェン環2、5、8、11で4つのn−ドデシル側鎖を有するα,α’−結合ドデカチオフェンオリゴマー、T12d4は、半導電材料として使用された。前記T12d4は、THF溶液中の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)でドープされた。前記ドーピングレベルは、チオフェン環につき提供されたホールの割合として定義された。1つのDDQ分子は、2つのホールを提供することができ、その結果、DDQ分子の数は、前記ドーピングレベルの半分である。前記ダイオード構造は、DDQが5%のドーピングレベルまで加えられたT12d4溶液から得られ、それは提供された約4×1020cm-3の提供されたホール密度に一致する。前記ダイオードは、メタル−オリゴマー界面で低いアクセプター密度(p-)を有する薄い層、およびより高いドーパント濃度(p+)を有するバルク半導体層を含む。前記フィルムは、バルク伝導率σbulkを決定するために、4つの蒸着されたAuストライプ接触を予め備えるガラス基板上にスピン蒸着された。金は、ドープされたT12d4とオーム接触を形成する。前記ダイオード構造では、Auはボトム電極として使用され、一方、トップショットキー接触は、約10-6Torrの圧力で,前記有機フィルム上にInを蒸着することにより得られた。高度にドープされたオリゴマーからなる前記ショットキータイプのダイオードは、1V、JF(1V)でかなり向上した電流密度を示し、4桁にわたる整流範囲を有した。
半導体としてポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)を有する金属−絶縁体−半導体(MIS)ダイオード構造は、E.J.Meijer、A.V.G.Mangnus、C.M.Hart,D.M.de Leeuw,T.M.Klapwijkによって記載された[周波数挙動およびポリ(3−ヘキシルチオフェン)金属−絶縁体−半導体ダイオードのモット−ショットキー分析、応用物理レター、78(24)、3902−3904(2001)、引用することによってこの明細書に含めることとする]。P3HTベースMISダイオードは、ゲート電極としてパターン化されたインジウム酸化スズ(ITO)接触を使用して、ガラス基板上に製作された。ノボラックフォトレジストの300nmの厚い絶縁層は、前記ゲート上でスピンコートされた。前記絶縁体上に、200nmの厚いP3HTフィルムは、1重量%クロロホルム溶液からスピンされた。最後に、10nmの厚い金の層は、P3HT層とオーム接触を形成することで、シャドーマスクを介して蒸着された。
他のタイプのショットキーダイオード[M.Narasimhan、M.Hagler、V. Cammarata、M.Thakur、スルホン化されたポリアニリンに基づいた接合装置、応用物理レター、72(9)、1063〜1065(1998)、引用することによってこの明細書に含めることとする]は、アルミニウム/中和されたスルホン化ポリアニリン(SPAN)接合を用いて製作された。SPANベース材料の薄膜は、インジウム酸化スズ(ITO)が被覆されたガラス基板上で用いられた。アルミニウムは、10-6Torrの圧力で、表面に真空蒸着された。ITOとポリアニリンとの間の接触は、抵抗性であり、一方、Al−ポリアニリン接触は、非常に良好なショットキーダイオード特性を示した。
それぞれショットキーおよびオーム接触として使用されるアルミニウムおよび金の電極を有するアクティブ半導体として、ポリ(3−アルキルチオフェン)(P3AT)を使用して製作された平面ショットキーバリア・ダイオード[M.Willander, A.Assadi, C. Svensson、ポリマーベース装置、それらの機能および特徴、合成金属、55〜57および4099〜4104(1993)、引用することによってこの明細書に含めることとする]がある。前記ダイオードで使用されるポリ(3−アルキルチオフェン)は、pドープされた半導体であった。P3OT層は、シリコンウェーハ基板上でスピンされ、次いで、シリコン酸化物によって被覆された。両方の金属コンタクトは、10-6Torrより低い圧力で、真空蒸着によってシリコン酸化物上に形成された。電気的な特性は、十分に高電圧で104を超える整流比率を有するダイオードの挙動を確認した。理想的な要因は、1.2と低かった。
ショットキーダイオードは、アクティブ半導体として、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン]を用い、それぞれ前記ショットキーとオーム接触としてのアルミニウムとITOガラス電極を用いて製作された[V.Kazukauskas、H.Tzeng、S.A.Chen、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン]中のトラップレベルおよび酸素の影響、ダイオード、応用物理レター、80(11)、2017〜2019(2002)、引用することによってこの明細書に含めることとする]。
前述された有機ダイオードのすべての例で、前記有機層は、全体的に秩序ある結晶構造を有しない。さらに、前記ダイオードで使用される有機化合物は、電気伝導率の低い値を有する。更に、前記有機ダイオードの有機層は、比較的高価な生産工程で製造された。特に、真空ベースの蒸着プロセスは、有機ダイオードの有機成分を製作するために使用された。これらの真空プロセスは、公知の機能で新しい材料の導入することによる費用の利点を期待できない。前述の有機ダイオードの他の不利な点は、前記有機材料自体の低温安定性である。多くの応用でのダイオード作動用の好ましい温度領域は、−40〜700℃である。現在の有機ダイオードは、十分にこれらの温度必要条件を満足しない。
開示する発明は、p−n接合を有する有機半導体ダイオードを示し、第1の電極、第1の有機半導体層、第2の有機半導体層および第2の電極を含む。前記第1の有機半導体層は、ホール輸送材料からなり、前記第1の電極に結合される。前記第2の有機半導体層は、電子輸送材料からなり、前記接合で前記第1の有機半導体層に接触する。前記ホールまたは電子輸送材料の少なくとも1つは、1つの結晶軸の方向に3.4±0.4Åの分子間隔を有する全体的に秩序ある結晶構造によって特徴づけられる。前記輸送層の1つは、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成される。前記多環式有機化合物は、円盤形状とすることができる。前記第2の電極は、前記第1および第2の電極が前記接合で電場を生成するために位置するように、第2の有機半導体層に結合される。
本発明の第2の態様は、ショットキーバリア・ダイオードであり、有機半導体層および複数の電極を含む。前記有機半導体層は、1つの結晶軸の方向に3.4±0.3Åの分子間隔を有する全体的に秩序ある結晶構造によって特徴づけられる。前記有機半導体層は、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成される。前記複数の電極は、前記有機半導体層に接触する。前記複数の電極の少なくとも1つの接触は、前記有機半導体層とショットキー接触を形成する。前記複数の電極の少なくとも1つの電極は、前記有機半導体層とオーム接触を形成する。
本発明のさらなる態様は、伝導性の電子ホールタイプを有する有機半導体層を得る方法である。前記方法は、数工程を含む。第1の工程は、基板の準備である。第2の工程は、前記基板上への少なくとも1つの共役芳香性結晶層を、カスケード結晶プロセス(以下に詳細に記載)によって蒸着することである。前記共役芳香性結晶層は、1つの結晶軸の方向に3.4±0.3Åの分子間隔を有する全体的に秩序ある結晶構造によって特徴づけられる。前記共役芳香性結晶層は、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成される。前記共役芳香性結晶層は、超分子間のスペース中に、結晶水和物およびイオン構造を有する。第3の工程は、少なくとも1つの蒸着された共役芳香性結晶層のアニールである。前記アニールは、継続期間、特性および温度によって特徴づけられ、それらは、超分子の構造および共役芳香性結晶層の結晶構造を損なわずに保持しながら、前記結晶水和構造からの水分子の全体または少なくとも部分的な除去を保証するように選択される。
本発明の他の目的および利点は、図面を参照して、本発明の詳細な説明および添付の請求の範囲を読むことで明らかとなる。
以下に、本発明を、本発明の好ましい実施例を示す添付の図面を参照してより充分に説明する。しかし、本発明は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載される実施例に限定されるように解釈するものではなく、むしろ、この開示が完全であり、当業者に本発明の範囲を伝達することを支援するように、これらの実施例を提供する。図面では、個別の層および領域の厚さを、明確にするために誇張する。全体を通じて、同じ番号は、同じ要素を示す。
図1は、本発明の1つの実施例による、p−n接合を有する有機半導体ダイオード10の構造を示す。図に示されるように、前記有機半導体ダイオードは、基板11上に位置する。前記基板11は絶縁基板が好ましく、いかなる適切な絶縁基板を使用してもよい。絶縁基板としては、ガラス、石英、二酸化ケイ素、ポリマーおよびプラスチックが挙げられる。他の実施例では、前記基板11は、絶縁基板に関して記載されたいずれの前記絶縁材料を含む絶縁材料で少なくとも部分的に被覆された導電材料を含む。
陽極12としての機能を果たす電極が、前記絶縁基板10に形成される。本技術分野で知られているように、前記陽極は、導電材料から一般的に形成される。さらに以下に記載するように、前記陽極12は、陰極15としての機能を果たす第2の電極より高い仕事関数を有する材料から形成されるのが好ましい。例えば、好ましい材料としては、金、プラチナ、パラジウム、インジウム酸化スズ(ITO)、イリジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、またはこれらの金属の合金が挙げられる。また、酸化スズ、セレン、ヨウ化銅およびニッケルも、一部の実施例において好ましい。さらに、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィドまたはポリアニリンなどの導電性高分子を使用してもよい。例えば、ITOのフィルム上にポリアニリンフィルムを適用することにより、これらの材料は、別々に、または一方を他方の上に適用した多層膜の形態で使用することができる。他の導電材料を、前記陽極12に使用してもよい。前記陽極12は、実質的に任意の形状であってもよいが、一般的に、電気接点20が陽極になすことができるように位置する。図1に示されるが、前記電気接点20は、前記陽極12の一方の側に前記基板11から離れるようになされ、本技術分野で知られているように、前記基板11を介して前記陽極12への電気接点20をなすこともできる。他の陽極材料も使用してもよい。
有機化合物を含むホール輸送層13は、前記ホール輸送層にホールを注入する陽極12と接触する。有機化合物を含む電子輸送層14は、前記電子輸送層に電子を注入する陰極15としての機能を果たす第2の電極と接触する。前記ホール輸送層13および電子輸送層14は、互いに接触している。図1に示される実施例では、前記ホール輸送層13および電子輸送層14を、重ねて例証する。前記ホールと電子輸送層との間の接合と交差して前記陽極12および陰極15が電場を生成することができるように位置する限り、実質的に、前記ホールおよび電子輸送層のいかなる構成が、前記ダイオードの実施例において可能である。
前記ホール輸送層および/または前記電子輸送層は、いくつかの材料から構成される混合物の共蒸着によって形成されてもよく、それぞれは、輸送能力を有する有機化合物を表わす。さらに、前記ホール輸送層および/または電子輸送層は、1つまたは複数の混合層を含むように構成されてもよい。前記ホールおよび電子輸送層に含まれる前記有機材料を、さらに以下に説明する。
前記ホール輸送層および電子輸送層は、それぞれ有機化合物からなり、それぞれp型の有機半導電材料およびn型有機半導電材料(以下、単に「p型材料」および「n型材料」と称する)と見なすことができる半導体の種類である。
本発明の実施例による電子およびホール輸送層は、有機半導体層を含むことが好ましい。前記有機半導体層は、Optiva社によって開発されたカスケード結晶プロセス[P.LazarevおよびM.Paukshto、第7回国際セミナー「ディスプレイ、材料および構成部品」(2000年11月29日〜12月1日、神戸、日本)の議事録、1159〜1160頁]と呼ばれ、米国特許出願2003/0154909にさらに記載された方法によって形成することができ、引用することによってその開示内容全体をこの明細書に含めることとする。前記有機半導体層および該層を作成する方法をさらに以下に説明する。本発明の実施例を用いる用途に適する有機半導体層に関するさらなる説明も、米国特許出願2003/0154909に見られる。
適切な陰極材料としては、銀、鉛、錫、アルミニウム、カルシウム、インジウム、クロミウム、マグネシウムまたはリチウムなどのアルカリ金属、またはこれらの金属(Ca−Al、Mg−Ag、Li−Alなど)の合金が挙げられる。さらに、アルカリ金属化合物または約4.5eVより低い仕事関数のアルカリ土類金属化合物を使用することができる。
陰極15は、前記陽極12と協同して、前記ホール輸送層13および電子輸送層14によって形成された接合に電場を適用する。
前記有機半導体ダイオードもまた、図1で挙げられた実施例におけるものと比較して、逆の順に、すなわち、次の陰極、電子輸送層、ホール輸送層および陽極の順で、基板上に適用された成分層からなってもよい。前記陰極および陽極電極、前記ホール輸送層および前記電子輸送層は、多層構造を有していてもよい。
p−n接合を有する開示される有機半導体ダイオードは、一般に以下のように作動する。印加されたバイアス電圧がゼロに等しい場合、前記ダイオードは、熱平衡にあり、電流はおよそゼロである。熱平衡での2種類の有機材料は、同じフェルミ準位を有する。前記熱平衡は、接合界面を介して、電荷担体(自由電子とホール)の拡散によって達成される。その結果、内部電場が前記接合内に生成される。前記内部電場は、真空レベルを移動させ、エネルギーバンドの端を曲げる。p型の伝導バンドとn型の有機材料との間で生成された内部電場は、n型材料の電子が、p型材料の領域へ移動するのを防ぐポテンシャル障壁としての機能を果たす。さらに、同じ接合の価電子帯間で生成された内部電場は、p型材料の領域からn型材料の領域へホールが移動するのを防ぐ、他のポテンシャル障壁としての機能を果たす。逆のバイアス電圧を有機的なp−n接合に印加する場合、前記ポテンシャル障壁は増加され、電流は引き続き約ゼロのままである。
フォワード・バイアス電圧を有機的p−n接合に印加する場合、電子が陰極からn型材料に注入され、ホールが陽極からp型材料に注入される。注入された電子およびホールは、接合界面に蓄積される。前記バイアス電圧があるしきい値を超える場合、電子は、ポテンシャル障壁を乗り越えて、同じ接合のp型材料の領域へ、p−n接合のn型材料の領域から移動する。その結果、前記電子は、拡散しホールと再結合して、失われる。したがって、電荷担体の注入によって、電流を陰極および陽極に結合された外部回路に流す。
このように、前記ホール輸送層と電子輸送層との間に電圧を印加する場合、前記有機半導体ダイオードは、非線形の電流−電圧特性を示す。
図2は、他の実施例によるショットキー障壁を有する有機半導体ダイオードを示す。前記ショットキーバリア・ダイオードは、整流機能を行なう半導体装置として知られており、電力スイッチングなどの整流の適用に使用されてもよい。高い変換効率での電力スイッチングを、直流電圧に交流入力電圧を整流するために使用してもよく、ON−OFF回路を介して高周波を有する交流電圧に直流電圧を変換し、変圧器による交流電圧を変圧し、次いで、再度、結果として生じる電圧を整流して、直流に変換する。電力スイッチングレジームでは、高速切換特性を有するショットキーバリア・ダイオードは、高周波整流を行なうための装置として使用される。電力スイッチングの効率を決定するための重要な要因は、前記ON−OFF回路内のロスおよび高周波整流を行なうダイオードでの順電圧降下を含む。
図2は、本発明によるショットキーバリア・ダイオード30の縦断面を示す。図2で分かるように、前記ショットキーバリア・ダイオードは、基板16上に形成される。前記基板16は、絶縁され、または絶縁材料で被覆されていることが好ましく、図1の基板11に関して上述材料から形成されてもよい。有機半導体層18は、電極17、19と電気的に接触する。1つの実施例では、前記電極17は、前記有機半導体層18とオーム接触を形成し、前記電極19は、前記輸送層18とショットキー接触を形成する。別の実施例では、前記電極19は、前記有機半導体層18とオーム接触を形成し、一方、前記電極17は、前記有機半導体層18とショットキー接触を形成する。
有機半導体ダイオードまたはショットキーバリア・ダイオードのオーム接触を受け取る電子のための共通の電極材料(仕事関数が低い)は銀、鉛、錫、アルミニウム、カルシウム、インジウム、クロミウム、マグネシウムまたはリチウムなどのアルカリ土類金属、Ca−Al、Mg−AgおよびLi−Alなどのこれらの金属の合金、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、またはそれらの組み合わせである。同時に、有機半導体ダイオードまたはショットキーバリア・ダイオードのオーム接触を受け取るホールのための電極材料(高機能を有する)は、ニッケル、金、プラチナ、パラジウム、インジウム、ITO、イリジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、セレン、ヨウ化銅、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィドおよびポリアニリン、またはそれらの組み合わせである。
本発明の有機半導体層は、1つの結晶軸の方向に3.4±0.3Åの分子間隔を有する全体的に秩序ある結晶構造によって特徴づけられた材料からなる。前記層は、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成される。
内部電場の領域が、ショットキー障壁を有する接触と有機半導体層との間に位置しているという点を除いて、前記開示されるショットキーバリア・ダイオードは、p−n接合を有する上述された有機半導体ダイオードと同様に作動する。
3.7eVのバンドギャップおよび4.5〜4.9eVの間のフェルミ準位を有する、In2O3(80〜90%)およびSnO2(20〜10%)の混合物を含む、変性半導体であるインジウム酸化スズ(ITO)は、本発明で開示されるp−n接合を有する有機半導体ダイオードおよびショットキーバリア・ダイオードで使用される。酸素の不足によるInが過剰である場合、前記材料は高度に導入することができ、その結果、Inは、ITOのおよそ100nmの厚みの電極層のための非常に低いシート抵抗に至るn型ドーパントとして機能を果たす。非常に厚いITOの層(数百nm〜μ)は、薄い有機フィルム中でショートを引き起こす可能性がある増加した絶対的な表面粗さのために問題である。
前記ITO層は、基板上に、80at−%In2O3/20at−%SnO2ターゲットからのhfスパッタリングによって得ることができる。前記スパッタ雰囲気は、アルゴン(10-2Torr)および酸素(0≦pO2≦2・10-2Torr)から構成されることができる。2・10-2Torrの酸素圧力で、アルゴンは存在しない。酸素分圧pO2、層の厚さd、またはスパッタリング・パワーpは、パラメーターとして変更することができる。前記基板温度は、増加するスパッタリング・パワーにつれて増加する。前記層の成長率は、100Wのスパッタリング・パワーで、約1.4Ås-1とすることができる。
金属電極の物理気相蒸着(PVD)の最も一般的な方法は、蒸発、e−ビーム蒸発、プラズマ・スプレー蒸着およびスパッタリングである。上述された金属と金属化合物は、PVDによって蒸着することができる。原料物質が、真空とされたチャンバーで、その融点を超えて加熱される場合、蒸発が生じる。その後、蒸発した原子は、一直線の軌跡を高速度で移動する。前記原料は、抵抗加熱、rf加熱、または集束電子線で溶解することができる。
ITOおよび金属電極層の抵抗は、4点プローブ法によって測定することができる。前記プローブは、等しい間隔で置かれる。定電流源からの小電流(I)は、外部の2つのプローブを介して通され、電圧(V)は、内部の2つのプローブ間で測定される。サンプル直径(D)よりはるかに小さい厚さ(d)を有する層の薄いサンプルについては、抵抗率(ρ)は下記式から付与される。
ρ=V・d・CF/I,Ω・cm
ここで、CFは、補正因子として知られている。前記補正因子は、D/sの比率に依存し、ここで、sは、プローブ間隔である。D/s>20の場合、前記補正因子は4.54に接近する。前記シート抵抗(Rs)は、式Rs=ρ・dによって表される。
本発明によれば、伝導性のホールおよび電子タイプを有する有機半導体層を表わすホール輸送層および電子輸送層は、それぞれ、芳香性多環式化合物に基づく。分子の共役芳香環と、分子平面にあり結合の芳香性システムに含まれる群(アミン、フェノール、ケトンなど)の存在との間のπ−共役結合の高度に発展した系が提供される。前記分子および/またはそれらの分子の断片は、平面構造を有し、溶液中で超分子を形成することができる。超分子のスタック中のπ軌道の最大のオーバーラップが提供される。
前記有機半導体層は、本発明による有機半導体ダイオードで使用され、Optiva技術によって開発されたカスケード結晶プロセスと称せられ、米国特許出願2003/0154909に詳細に記載された方法によって形成することができ、引用することによって含めることとする[P.LazarevおよびM.Paukshto、第7回国際セミナー「ディスプレイ、材料および構成部品」(2000年11月29日〜12月1日、神戸、日本)の議事録、1159〜1160頁、引用することによって本明細書に含める]。この方法によれば、適切な溶媒に溶解された有機化合物は、分子が系の動態ユニットを構成する超分子に凝集されるコロイド系(リオトロピック液晶溶液)を形成する。前記有機化合物は、超分子間のスペースで、結晶水和物およびイオン構造を含む。この液晶相は、実質的に系の規律正しい状態の前駆体であり、それから、超分子の後の配向および溶媒の除去の間に、固体の異方性結晶フィルム(薄い結晶フィルム、TCFと呼ばれる)が形成される。
超分子を有するコロイド系から有機半導体層(異方性半導体の薄い結晶フィルム)の合成のために要求される方法は、以下の工程または段階を含む。
(i)基板上に(または多層構造中の装置または層上に)前述のコロイド系の適用;前記コロイド系は、チキソトロピック性を有し、設定温度および分散相のある濃度の維持により提供される。
(ii)溶液の粘性を減少させる任意の外部作用(加熱、剪断歪み作用等)による高いフロー(低減された粘度)状態の中への塗布されたコロイド系の変換;この作用は、全体の後の配列段階中に適用することができ、または最小必要時間続き、その結果、前記系は、配列段階中に増加した粘性を有する状態へ緩和しない。
(iii)前記系への外部配列作用、それは機械的な要因を使用して、または任意の他の手段によって生成することができる;外部作用の程度は、必要な適応を得て、そして異方性の薄い結晶フィルムの結晶格子の基礎としての機能を果たす構造を形成するため、コロイド系の運動のユニットに十分でなくてはならない。
(iv)外部作用により達成された還元粘度の状態から、最初またはより高い粘性の状態への層の配列領域の転換;この転移は、異方性の薄い結晶フィルムの非配向を引き起こさず、かつ表面の欠陥を生成しないように行なわれる。
(v)半導体層の最終の異方性の薄い結晶構造が形成される間の、溶媒除去(乾燥)の最終段階;この段階は、さらに継続期間、特性および温度によって特徴づけられた付加的な熱処理(アニール)をも含むことができ、超分子の構造および共役芳香性結晶層の結晶構造を損なわずに保持しながら、前記結晶水和物構造からの水分子の全体、または少なくとも部分的な除去を保証するように選択される。
結果として生じる異方性有機半導体層では、分子平面は互いに平行であり、前記分子は少なくとも前記層の一部で、3次元結晶構造を形成する。前記生産技術の最適化によって、単結晶半導体層を形成してもよい。
前記有機半導体層の厚さは、通常1μmを超えない。前記層の厚さは、塗布液中の固体物質の含有量を変化させ、塗布された層の厚さを変化することにより制御することができる。所望の光学特性を有する有機半導体層を得るために、混合コロイド系(そのような混合物は共有の超分子を形成することができる)を使用することが可能である。
溶液中の前記有機化合物の混合によって、可変組成の混合凝集体の形成がもたらされる。染料混合物に対するX線回折パターンの分析は、出願人が3.1〜3.7Åの相互平面の間隔に対応する特有の回析ピークの存在によって、超分子中で充填する分子に関して判断することを可能にする。一般的な場合、この値は、結晶と凝集体の形態で芳香族化合物には一般的である。ピーク強度と鋭さは、乾燥の間に増加するが、ピーク位置の変化は観察されない。この回析ピークは、凝集体(スタック)内の分子間隔に相当し、様々な材料のX線回折パターンで観察された。前記混合は、分子(またはそれらの断片)の平面構造、および検討中の前記有機化合物中の1つの分子の次元の一致によって支持される。塗布された水性の層では、前記有機分子は、1つの方向に長距離秩序を有し、基板表面上の超分子の配向と関係がある。前記溶媒が蒸発し、分子が3次元結晶構造を形成することはエネルギー的に都合がよい。
この方法によって生成された有機半導体層は、全体的な秩序を有し、または、言いかえれば、そのようなフィルムは全体的に秩序ある結晶構造を有する。全体的な秩序は、蒸着プロセスが層表面全体または基板表面にわたって有機半導体層の結晶軸の方向を制御することを意味する。このように、前記有機半導体層は、多結晶層と異なり、一定の結晶構造が個別の粒子内部に形成される。そのような粒子の領域は、前記有機半導体層の表面の領域または基板表面よりはるかに小さい。また、検討中の前記有機半導体層では、前記結晶構造での基板表面の制限のある影響が起こる。前記有機半導体層は、特別の装置の必要条件にしたがって、前記基板表面の一部または全表面上に形成することができる。両方の場合、前記有機半導体層は、全体的な秩序で特徴づけられる。
前記方法によって形成された有機半導体層は、特別のタイプの全体的に秩序ある構造を有する。この層は、通常の意味で結晶または多結晶ではない。コーティングの方法は、蒸着、乾燥、結晶化の間、前記基板上に形成された有機半導体層の結晶配向の制御を提供する。前記有機半導体層は、単斜晶系の対称を有する。前記有機材料、例えば、芳香性有機色素の平面分子は、基板の表面およびコーティング方向に垂直に置かれた平面を有する階層状の結晶構造で充填される。
本発明の第2の態様は、プリント可能な高温材料、半導電材料または導電材料としての有機半導体層の適用である。
前記有機半導体層が、従来の材料と比較してより高い熱的安定性を有するので、周囲の温度の変更に対して、開示される有機半導体ダイオードの低い感度が達成される。有機半導体層の熱処理は、空気、および電気的特性の顕著な変化のないアルゴン大気中で、700℃までの温度で行なうことができる。開示される有機半導体ダイオードの、高い周囲温度で作業性を保持する能力は、製鋼工業(例えば、鋳造金属レベルメーターで)、航空宇宙産業(例えば、スラスターのノズル中で作動する電子装置で)、および他の高温適用での作動を意図する電子装置で、これらのダイオードを使用することを可能にする。
開示される有機半導体ダイオードで、有機半導体層を使用する他の利点は、これらの半導体結晶層が、これらのダイオードの半導体層の形成のためにプリント技術を使用することを可能にすることである。
ホールまたは電子輸送能力および/または光学的性質を有する有機半導体層を得ることは可能である。多くの点で、有機半導体層の前記能力は、使用される多環式有機化合物の特性によって決定される。電子輸送能力を有する有機半導体層の製造のために、フタロシアニンのスルホ誘導体は、多環式有機化合物のうちの1つとして使用することができる。他方、ホール輸送能力を有する有機半導体層の製造のために、ペリノン系染料のスルホ誘導体は、多環式有機化合物のうちの1つとして使用することができる。
本発明は、少なくとも1つのドープ剤−ドーピング元素(外部からの分子)および/または有機化合物を含む多環式有機化合物を最初に使用する。
無機半導体では、前記ドーピングは、例えば、エピタキシャル成長の間、またはイオン注入技術による不純物原子の導入にある。その結果、半導体中の可動性電荷担体(電子およびホール)の数が増加する。さらなる可動性電荷担体は、順に、材料の電気伝導率を増加する。
有機半導体では、ドーピングは、原子よりはむしろ、外部からの分子を導入することにより通常行なわれる。共役結合を有する有機化合物で同じターゲットに達する他の可能性は、電気化学的酸化または還元の使用にある。ドーピングの効果、すなわち、可動性電荷担体の濃度の変化は、担体(例えば、半導体の伝導バンド中の電子)をトラップ上でトラップすることにより高い頻度で達成される。その結果、伝導バンド中の可動性電子の数への価電子帯の可動性ホールの数の比率は、価電子帯トップの方へフェルミ準位の移動を増加させ、前記半導体は、p型の伝導性を得る。このように、有機半導体のドーピングは、例えば、電子からホールタイプまで、伝導性の特性を変えることができる。ドープしたp型半導体を得ることに適したドーピング不純物のリストは、Cl2、NO2、I2、Br2、O−クロルアニル、2,4,7−トリニトロフルオレノン、H2OおよびO2を含む多くの無機および有機分子の数を含む。P型の伝導性をもたらす他のドーパントは、テトラ−シアノ−キノ−ジ−メタン(TCNQ)およびフラーレンC60、シアン基置換ポリ(パラ−フェニレンビニレン)(CN−PPV)およびペリレンジイミドなどの電子仕事関数の高い値を有する他のいくつかの物質である。大部分の他の材料に関して、材料を電子受容体とするある機能がある。前記電子受容体特性に好適なそのような機能の例は、CN、CF3、F、ケト基およびジイミドである。これらの添加物は、不飽和の(共役)系に付けられた時、電子吸引を生成すると知られている。ほとんどの有機半導体は、むしろ電子供与体のように作用する。例えば、ポリ(パラフェニレンビニレン)(PPV)、ポリ(チオフェン)(PT)、ポリ(パラフェニレン)(PPP)およびフタロシアニンである。分子半導体をドープする結果は、高い頻度で可動性電荷担体の密度を増加させ、伝導性の著しい増加をもたらす。そのような効果は、例えば、外部からの分子での錯化によって達成することができる。そのような分子は、隣接する材料へ拡散しないために十分に大きいことが望ましい。p−n接合に基づく装置では、不純物分子の拡散は、前記接合の低下に結びつく場合がある。カンファースルホン酸でのポリ(アニリン)(PANI)のドーピングまたはポリスチレンスルホン酸でのポリ(エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)のドーピングによって例が提示される。
したがって、前記ドーパントは、電子伝導性を有する有機半導体層の形成に好都合なドナー不純物、またはホール伝導性を有する有機半導体層の形成に好都合なアクセプター不純物のいずれかになり得る。さらに、前記有機物質へ導入されたドーピング添加物は、可動性電荷担体(電子および/またはホール)の動的性質を変更することができる。特に、適切に選択されたドーパントは、著しく外部電場で電子およびホールの両方のドリフト移動度を増加させることができる。
有機半導体層の抵抗率(ρ)およびシート抵抗(Rs)は、上述された4点プローブ技術によって測定することができる。有機半導体層(電子輸送材料またはホール輸送材料)の伝導タイプは、ホール効果または熱プローブの使用によって、本技術分野で公知の方法によって定義される。
本発明の好ましい1つの実施例は、p−n接合を有する有機半導体ダイオードであり、第1の電極、第1の有機半導体層、第2の有機半導体層および第2の電極を含む。前記第1の有機半導体層は、ホール輸送材料からなり、第1の電極に結合されている。前記第2の有機半導体層は、電子輸送材料からなり、前記結合で前記第1の有機半導体層に接触している。ホールまたは電子輸送材料の少なくとも1つは、1つの結晶軸の方向に、3.4±0.3Åの分子間隔を有する全体的に秩序ある結晶構造によって特徴づけられる。前記輸送層の少なくとも1つは、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成される。前記多環式有機化合物は、円盤形状とすることができる。前記第2の電極は、前記第1および第2の電極が前記接合で電場を生成するために位置するように、前記第2の有機半導体層に結合されている。
開示される有機半導体ダイオードの1つの実施例では、前記多環式有機化合物は、一般構造式{R}{F}nの少なくとも1つの成分を含、ここで、Rは、共役π系を有する多環式有機化合物、Fは修飾官能基、nは官能基の数である。
特に、これらの多環式有機化合物は、下記を含む。構造I〜XVIIを含む群から選ばれる一般構造式を有するペリノン系染料のスルホ誘導体。
ここで、nは1〜4の整数、pは0〜6の整数、Yは、H、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群から個々に選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。

一般構造式XVIIIa〜XVIIIdを有する複素芳香族ポリシクロキノンのスルホ誘導体。
ここで、A1およびA2は、一般構造式の断片であり、
X1、X3、X4、X5、X6、X7、X8は、H、OH、SO3Hを含む群から選ばれる置換基であり、これらの置換基の少なくとも1つがHと異なり、YはH、CI、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2、NH2系から選ばれる置換基であり、pは0、1、2、3、4の整数であり、断片A1またはA2の少なくとも1つが少なくとも1つのスルホ基を含むように、nは0,1,2を含む群から1つ選ばれ、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数であり、対イオンがいくつかの分子に属する場合は断片的になり得、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
群XIX〜XXIIIから選ばれる一般構造式の溶融アントラキノン断片を有する染料のスルホ誘導体。
ここで、nは1〜4の整数、pは0〜8の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは、分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。

開示される有機半導体ダイオードの他の可能な変形では、前記多環式有機化合物は、構造式XXIVを有するフタロシアニンのスルホ誘導体である。
ここで、nは1〜4の整数、pは0〜8の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは、分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができ、Meは任意の金属である。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
開示される有機半導体ダイオードの可能な実施例では、陰極としての機能を果たす前記第2の電極は、電子仕事関数が低い材料からなる。この場合、前記陰極は、銀、鉛、錫、アルミニウム、カルシウム、インジウム、クロミウム、マグネシウムまたはリチウムなどのアルカリ金属およびこれらの金属(Ca−Al、Mg−Ag、Li−Alなど)の合金からなるリストの任意の材料からなる。さらに、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物またはそれらの組み合わせを使用することが可能である。
前記有機半導体ダイオードの他の実施例では、陽極としての機能を果たす第1の電極は、電子仕事関数が高い材料からなる。この場合、前記陽極は、ニッケル、金、プラチナ、パラジウム、インジウム、ITO、イリジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、セレン、ヨウ化銅、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレン・スルフィドおよびポリアニリン、またはそれらの組み合わせを含むリストの任意の材料からなる。
本発明の他の好ましい実施例は、有機半導体層および複数の電極を含むショットキーバリア・ダイオードである。前記有機半導体層は、1つの結晶軸の方向に、3.4±0.3Åの分子間隔を有する全体的に秩序ある結晶構造によって特徴づけられた材料からなる。前記有機半導体層は、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成される。前記複数の電極は、有機半導体層に接触する。複数の電極の少なくとも1つの接触は、前記有機半導体層とショットキー接触を形成する。前記複数の電極の少なくとも1つの接触は、前記有機半導体層とオーム接触を形成する。前記多環式有機化合物は、円盤形状とすることができる。
開示されるショットキーバリア・ダイオードの1つの可能な変形では、前記多環式有機化合物は、一般構造式{R}{F}nの少なくとも1つの成分を含み、ここで、Rは共役π系を有する多環式有機化合物、Fは修飾官能基、nは官能基の数である。
前記ショットキーバリア・ダイオードの可能な変形では、前記多環式有機化合物は、構造I−XVIIからなる群から選ばれる一般構造式を有するペリノン系染料のスルホ誘導体である。
ここで、nは1〜4の整数、pは0〜6の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
ショットキーバリア・ダイオードの他の変形では、前記多環式有機化合物は、群XVIIIa〜XVIIIdの一般構造式を有する複素芳香族または芳香性ポリシクロキノンのスルホ誘導体である。
ここで、A1およびA2は、一般構造式の断片であり、
X1、X3、X4、X5、X6、X7、X8は、H、OH、SO3Hを含む群から選ばれる置換基であり、これらの置換基の少なくとも1つがHと異なり、YはH、CI、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2、NH2系から選ばれる置換基であり、pは0、1、2、3、4の整数であり、断片A1またはA2の少なくとも1つが少なくとも1つのスルホ基を含むように、nは0,1,2を含む群から1つ選ばれ、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数であり、対イオンがいくつかの分子に属する場合は断片的になり得、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
前記ショットキーバリア・ダイオードの他の実施例では、前記多環式有機化合物は、群XIX〜XXIIIから選ばれる一般構造式の溶融アントラキノン断片を有する染料のスルホ誘導体である。
ここで、nは1〜4の整数、pは0〜8の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。

前記ショットキーバリア・ダイオードの1つの可能な変形では、前記多環式有機化合物は、構造式XXIVを有するフタロシアニンのスルホ誘導体である。
ここで、nは1〜4の整数、pは0〜8の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができ、Meは任意の金属である。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
本発明によるショットキーバリア・ダイオードのさらなる他の例では、前記有機半導体層は、電子輸送能力を有する有機化合物からなり、前記ショットキー接触を有する少なくとも1つの電極は、電子仕事関数の高い材料からなり、オーム接触を有する少なくとも1つの電極は、電子仕事関数の低い材料からなる。ショットキー接触を有する電極は、ニッケル、金、プラチナ、パラジウム、インジウム、ITO、イリジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、セレン、ヨウ化銅、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィドおよびポリアニリン、またはそれらの組み合わせを含む群から、特に選択された電子仕事関数の高い材料からなる。オーム接触を有する電極は、銀、鉛、錫、アルミニウム、カルシウム、インジウム、クロミウム、マグネシウムまたはリチウムなどのアルカリ金属およびこれらの金属(Ca−Al、Mg−AgおよびLi−Alなど)の合金を含む群から、特に選択された電子仕事関数が低い材料からなる。さらに、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物、またはそれらの組み合わせを使用することが可能である。
本発明による開示されるショットキーバリア・ダイオードの1つの実施例では、前記有機半導体層は、ホール輸送能力を有する有機化合物からなり、オーム接触を有する少なくとも1つの電極は、電子仕事関数が高い材料からなり、ショットキー接触を有する少なくとも1つの電極は、電子仕事関数が低い材料からなる。オーム接触を有する電極は、ニッケル、金、プラチナ、パラジウム、インジウム、ITO、イリジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、セレン、ヨウ化銅、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレン・スルフィドおよびポリアニリンを含む群、またはそれらの組み合わせから、特に選択された材料からなる。ショットキー接触を有する電極は、銀、鉛、錫、アルミニウム、カルシウム、インジウム、クロミウム、マグネシウムまたはリチウムなどのアルカリ土類金属およびこれらの金属(Ca−Al、Mg−AgおよびLi−Alなど)の合金を含む群から、特に選択された電子仕事関数が低い材料からなる。さらに、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物またはそれらの組み合わせを使用することが可能である。
一旦形成された、本発明によるダイオードの実施例は、例えば、電力スイッチング、整流変数信号および周波数混合(多重化)を含む様々な適用で使用されてもよい。
好ましい実施例では、開示される発明は、有機半導体層を得る方法を提供する。前記方法は、数工程を含む。第1の工程は、基板の準備である。第2の工程は、前記基板上への少なくとも1つの共役芳香性結晶層のカスケード結晶プロセスによる蒸着である。前記共役芳香性結晶層は、1つの結晶軸の方向に、3.4±0.3Åの分子間隔を有する全体的に規律正しい結晶構造によって特徴づけられる。前記共役芳香性結晶層は、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成される。前記共役芳香性結晶層は、超分子間のスペース中に、結晶水和物およびイオン構造を有する。第3の工程は、少なくとも1つの蒸着された共役芳香性結晶層のアニールである。前記アニールは、継続期間、特性および温度によって特徴づけられ、それらは、共役芳香性結晶層の超分子および結晶構造を損なわずに保持しながら、前記結晶水和構造からの水分子の全体または少なくとも部分的な除去を保証するように選択される。前記方法の1つの実施例では、350〜700℃の温度に、共役芳香性結晶層を部分的または全体加熱することにより、共役芳香性結晶層のアニールを行う。
開示される方法の可能な実施例では、前記基板は、分解温度が前記アニールの間に基板が加熱される温度より高い材料からなる。前記方法の1つの実施例では、前記基板は、プラスチック、ガラス、セラミックス、金属セラミックス複合材料および金属を含む群の1つまたはいくつかの材料からなる。他の実施例では、前記基板は可撓性材料からなる。開示される方法のさらに他の変形では、前記基板は剛体材料からなり、開示される方法の可能な実施例は、様々な場合を含み、それによって、前記基板の表面が平面、凸面、凹面、またはこれらの形状を組み合わせる複雑な幾何学的形状を有する。開示される方法のさらなる他の実施例では、前記基板表面の少なくとも一部が異方性特性を有し、それらは、化学結合または基板材料またはいくつかの他の材料を使用して、基板表面上に形成されるレリーフまたはテクスチャーによって引き起こされる。開示される方法の可能な実施例で、共役芳香性結晶層の蒸着の工程に先立って、前記方法は、前記基板上への少なくとも1つの配向層の形成の工程をさらに含む。1つの実施例では、前記配向層は、ガス(蒸気)相からの特殊材料の斜め蒸着の方法によって、前記基板上に蒸着される。本方法の特有の実施例では、前記特殊材料は、二酸化ケイ素である。本発明の他の実施例では、少なくとも1つの配向層は、所定方向にラビングすることにより配向される高分子材料からなる。他の実施例では、少なくとも1つの配向層は、偏光への露出によって配向された感光性高分子材料からなる。開示される方法の可能な1つの実施例は、バッファガス雰囲気で行なわれるアニールを含む。前記バッファガスは、He、Ar、Xeまたは他の不活性ガスN2、CO2および他の非反応性ガスを含むリストから選択された任意のガスである。開示される方法の可能な実施例では、前記有機化合物は、一般構造式{K}(M)nの少なくとも1つの芳香族成分を含む。ここで、Kは共役π系を有する多環式有機化合物、Mは修飾官能基、nは官能基の数である。開示される本発明の可能な実施例では、前記共役芳香性結晶層の蒸着の工程に先立って、前記方法は、さらに、前記基板上への少なくとも1つの電極の形成工程を含む。
本発明によって多くの実験を行なった。これらの実験は、実例目的だけのために意図し、決して本発明の範囲を制限することを意図しない。
実施例1
p−n接合を有する有機半導体ダイオードを、以下のようにして準備した。以下に特定された材料の薄膜を、ガラス基板上に連続して塗布した。まず、1100Åの厚さのITOフィルムを、陽極としての機能を果たすように、5.0×10-6Torrの圧力で真空蒸着によって形成した。次いで、構造式XXIVを有する銅フタロシアニンのスルホ誘導体の薄膜を、ホール輸送層としての機能を果たすように、カスケード結晶プロセスの方法によってITO層上に形成した。この層の厚さは0.3μmであった。次に、式(Ia)を有するペリレン誘導体の薄膜を、カスケード結晶プロセスの方法によって、電子輸送層としての機能を果たすように、ホール輸送層一面に形成した。前記電子輸送層の厚さも、0.3μmであった。さらに、酸化リチウム(LiO2)の薄膜を、陰極としての機能を果たすように、1Å/秒の割合で前記電子輸送層上に蒸着した。前記LiO2層の厚さは、0.5nmであった。最後に、前記LiO2層を、補助電極としての機能を果たすアルミニウム(Al)の薄膜によって被覆した。総厚100nmになるように、10Å/秒の割合でアルミニウムを蒸着した。これで、p−n接合を有する有機半導体ダイオードの準備を完了した。
実施例2
実施例1において、式(Va):
によって表わされるペリレン誘導体を前記電子輸送層の材料として使用した以外は、実施例1と同様にして、p−n接合を有する有機半導体ダイオードを同様に準備した。
実施例3
実施例1において、式(Vb):
によって表わされるペリレン誘導体を前記電子輸送層の材料として使用した以外は、実施例1と同様にして、p−n接合を有する有機半導体ダイオードを同様に準備した。
実施例4
実施例1において、式(VIa):
によって表わされるペリレン誘導体を前記電子輸送層の材料として使用した以外は、実施例1と同様にして、p−n接合を有する有機半導体ダイオードを同様に準備した。
実施例5
実施例1において、式(VIb):
によって表わされるペリレン誘導体を前記電子輸送層の材料として使用した以外は、実施例1と同様にして、p−n接合を有する有機半導体ダイオードを同様に準備した。
実施例6
前記ショットキー接触を有する有機半導体ダイオードを、以下のようにして準備した。以下に特定された材料の薄膜を、ガラス基板上に連続して塗布した。まず、1100Åの厚さのITOフィルムを、陽極としての機能を果たすように、5.0×10-6Torrの圧力で真空蒸着によって形成した。次いで、構造式(XIXa)を有するペリレンスルホ誘導体の薄膜を、電子輸送層としての機能を果たすように、カスケード結晶プロセスの方法によって形成した。この層は、ITO電極とショットキー接触を形成した。化合物(XIXa)の電子輸送層の厚さは0.3μmであった。最後に、インジウムの薄膜を、総厚0.5nmになるように1Å/秒の蒸着速度で電子輸送層上に蒸着し、オーム接触を形成した。これにより、ショットキー接触を有する有機半導体ダイオードの準備を完了した。
図3は、式(XIXa)を有するペリレンスルホ誘導体に基づいて、ショットキーバリア・ダイオードの電流−電圧特性を示す。フォワード・バイアス方向は、ITO上でプラスに相当し、インジウム(In)接触上でマイナスに相当する。図3から分かるように、前記ショットキーバリア・ダイオードは、非線形の電流−電圧特性を有する。
前述の記載は、限定ではなく実例である。他の実施例および変形は、当業者とって容易に明らかである。そのような実施例および変形は、すべて本発明の熟慮された部分であるべきであり、添付の請求項およびそれらの均等物の範囲内にあるべきである。
本発明の実施例によるP−n接合を有する有機半導体ダイオードの断面を示す概略図の一例である。 本発明の他の実施例による、ショットキー接触を有する有機半導体ダイオードの断面を示す概略図の一例である。 ショットキー接触を有する有機半導体ダイオードの典型的な電流−電圧特性を示す。
符号の説明
10:有機半導体ダイオード
11:基板
12:陽極
13:ホール輸送層
14:電子輸送層
15:陰極
16:基板
17:電極
18:有機半導体層
19:電極
30:ショットキーバリア・ダイオード

Claims (20)

  1. p−n接合を有する有機半導体ダイオードであって、
    第1の電極、第1の有機半導体層、第2の有機半導体層、および第2の電極を含み、
    前記第1の有機半導体層は、ホール輸送材料からなり、前記第1の電極に結合され
    前記第2の有機半導体層は電子輸送性材料からなるとともに、前記接合で前記第1の有機半導体層に接触し、
    前記ホールまたは電子輸送材料の少なくとも1つが、1つの結晶軸の方向に3.4±0.3Åの分子間隔を有する全体的に秩序ある結晶構造によって特徴づけられ、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成され
    前記第2の電極は、前記第1および第2の電極が前記接合で電場を生成するように位置して、前記第2の有機半導体層に結合されている、有機半導体ダイオード。
  2. 前記多環式有機化合物は、構造I〜XVIIを含む群から選ばれる一般構造式を有するペリノン系染料のスルホ誘導体である、請求項に記載の有機半導体ダイオード。
    ここで、nは1〜4の整数、pは0〜6の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
  3. 前記多環式有機化合物は、群XVIIIa〜XVIIIdから選ばれる一般構造式の複素芳香族ポリシクロキノンのスルホ誘導体である、請求項に記載の有機半導体ダイオード。
    ここで、A1およびA2は、一般構造式の断片であり、
    X1、X3、X4、X5、X6、X7、X8は、H、OH、SO3Hを含む群から選ばれる置換基であり、これらの置換基の少なくとも1つはHと異なり、YはH、CI、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2、NH2系から選ばれる置換基であり、pは0、1、2、3、4の整数であり、断片A1またはA2の少なくとも1つが少なくとも1つのスルホ基を含むように、nは0,1,2を含む群から1つ選ばれ、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数であり、対イオンがいくつかの分子に属する場合は断片的になり得、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
  4. 前記多環式有機化合物は、群XIX〜XXIIIから選ばれる一般構造式の溶成(fused)アントラキノン断片を有する染料のスルホ誘導体である、請求項に記載の有機半導体ダイオード。
    ここで、nは1〜4の整数、pは0〜8の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
  5. 前記多環式有機化合物は、一般構造式XXIVのフタロシアニンのスルホ誘導体である、請求項に記載の有機半導体ダイオード。
    ここで、nは1〜4の整数、pは0〜8の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができ、Meは任意の金属である。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
  6. 陽極としての機能を果たす前記第1の電極は、陰極としての機能を果たす前記第2の電極よりも電子仕事関数が高い材料からなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機半導体ダイオード。
  7. 前記陰極としての機能を果たす第2の電極の材料は、銀、鉛、錫、アルミニウム、カルシウム、インジウム、クロミウム、マグネシウムまたはリチウムなどのアルカリ金属、あるいはこれらの金属の合金、およびアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、またはそれらの組み合わせを含むから選択される、請求項に記載の有機半導体ダイオード。
  8. 前記陽極としての機能を果たす第1の電極の材料は、ニッケル、金、プラチナ、パラジウム、インジウム、ITO、イリジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、セレン、ヨウ化銅、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィドおよびポリアニリン、またはそれらの組み合わせを含む群から選択される、請求項6または7に記載の有機半導体ダイオード。
  9. 1つの結晶軸の方向に3.4±0.3Åの分子間隔を有する全体的に秩序ある結晶構造によって特徴づけられ、共役π系を有する少なくとも1つの多環式有機化合物を含む棒状超分子によって形成される材料からなる有機半導体層と、
    前記有機半導体層と接触する複数の電極とを含み、
    前記複数の電極の少なくとも1つは、前記有機半導体層とショットキー接触を形成する、ショットキーバリア・ダイオード。
  10. 前記複数の電極の少なくとも1つは、前記有機半導体層とオーム接触を形成する、請求項に記載のショットキーバリア・ダイオード。
  11. 前記多環式有機化合物は、構造I〜XVIIを含む群から選ばれる一般構造式を有するペリノン系染料のスルホ誘導体である、請求項9または10に記載のショットキーバリア・ダイオード。
    ここで、nは1〜4の整数、pは0〜6の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
  12. 前記多環式有機化合物は、群XVIIIa〜XVIIIdから選ばれる一般構造式の複素芳香族ポリシクロキノンのスルホ誘導体である、請求項9または10に記載のショットキーバリア・ダイオード。
    ここで、A1およびA2は、一般構造式の断片であり、
    X1、X3、X4、X5、X6、X7、X8は、H、OH、SO3Hを含む群から選ばれる置換基であり、これらの置換基の少なくとも1つはHと異なり、YはH、CI、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2、NH2系から選ばれる置換基であり、pは0、1、2、3、4の整数であり、断片A1またはA2の少なくとも1つが少なくとも1つのスルホ基を含むように、nは0,1,2を含む群から1つ選ばれ、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数であり、対イオンがいくつかの分子に属する場合は断片的になり得、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
  13. 前記多環式有機化合物は、群XIX〜XXIIIから選ばれる一般構造式の溶成(fused)アントラキノン断片を有する染料のスルホ誘導体である、請求項9または10に記載のショットキーバリア・ダイオード。
    ここで、nは1〜4の整数、pは0〜8の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができる。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
  14. 前記多環式有機化合物は、一般構造式XXIVのフタロシアニンのスルホ誘導体である、請求項9または10に記載のショットキーバリア・ダイオード。
    ここで、nは1〜4の整数、pは0〜8の整数、YはH、Cl、F、Br、Alk、OH、OAlk、NO2およびNH2からなる群からそれぞれ選択され、Mは対イオン、jは分子中の対イオンの数、j>1で、異なる対イオンMを含むことができ、Meは任意の金属である。Alk、OAlkはそれぞれアルキル基、オキシアルキル基を表す。
  15. 前記有機半導体層は、電子輸送能力を有する有機化合物からなり、前記ショットキー接触を有する少なくとも1つの電極は、前記オーム接触を有する前記電極よりも電子仕事関数が高い材料からなる、請求項10〜14のいずれか1項に記載のショットキーバリア・ダイオード。
  16. ショットキー接触を有する前記電極は、ニッケル、金、プラチナ、パラジウム、ITO、イリジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、セレン、ヨウ化銅、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィドおよびポリアニリン、またはそれらの組み合わせを含む群から選択された材料からなる、請求項15に記載のショットキーバリア・ダイオード。
  17. オーム接触を有する前記電極は、銀、鉛、錫、アルミニウム、カルシウム、インジウム、クロミウム、マグネシウムまたはリチウムなどのアルカリ土類金属、あるいはこれらの金属の合金、およびアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、またはそれらの組み合わせを含む群から選択された材料からなる、請求項15または16に記載のショットキーバリア・ダイオード。
  18. 前記有機半導体層は、ホール輸送能力を有する有機化合物からなり、前記オーム接触を有する少なくとも1つの電極は、前記ショットキー接触を有する少なくとも1つの電極よりも電子仕事関数が高い材料からなる、請求項10〜14のいずれか1項に記載のショットキーバリア・ダイオード。
  19. オーム接触を有する前記電極は、ニッケル、金、プラチナ、パラジウム、インジウム、ITO、イリジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、セレン、ヨウ化銅、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィドおよびポリアニリン、またはそれらの組み合わせを含む群から選択された材料からなる、請求項18に記載のショットキーバリア・ダイオード。
  20. ショットキー接触を有する前記電極は、銀、鉛、錫、アルミニウム、カルシウム、インジウム、クロミウム、マグネシウムまたはリチウムなどのアルカリ土類金属、あるいはこれらの金属の合金、およびアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、またはそれらの組み合わせを含む群から選択された材料からなる、請求項18または19に記載のショットキーバリア・ダイオード。
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