JP4811819B2 - パラフィンの異性化方法 - Google Patents
パラフィンの異性化方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4811819B2 JP4811819B2 JP2006282677A JP2006282677A JP4811819B2 JP 4811819 B2 JP4811819 B2 JP 4811819B2 JP 2006282677 A JP2006282677 A JP 2006282677A JP 2006282677 A JP2006282677 A JP 2006282677A JP 4811819 B2 JP4811819 B2 JP 4811819B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sba
- catalyst
- aluminum
- hours
- mold
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
しかしながら、メソポーラスシリカをベースとした異性化触媒に関する研究はわずかにあるだけであり、必ずしも十分な触媒性能が得られているとはいえない。
「ケミストリー オブ マテリアルズ(Chemistry of Materials)」,(米国),1999年,第11巻,p.1621−1627
すなわち、本発明は、SBA−15の合成時に使用した型剤(テンプレート)をアルコールで除去して得られるSBA−15にアルミニウムを導入し、その後、周期律表第8族の金属を担持した触媒を用いてパラフィンを異性化する方法に関する。
SBA−15の合成には、通常、型剤として、エチレンオキシド(EO)とプロピレンオキシド(PO)のブロック共重合体(EO−PO−EO)が使用される。この共重合体の分子量については特に制限はないが、一般に3000〜8000のものが使用される。この型剤を水に溶解した後、塩酸水溶液を加え、混合液のpHが0.5〜1.5になるように調整する。次に、この混合溶液にテトラエトキシシランを加え、通常10〜50℃、好ましくは25〜40℃の温度範囲で、通常1〜50時間、好ましくは10〜30時間攪拌混合する。その後、通常50〜100℃、好ましくは70〜90℃で、通常10〜100時間、好ましくは30〜60時間水熱合成を行い、溶液と固形物をろ過分離する。このようにして得られた固形物は型剤を含んだSBA−15である。従来は、その後、400〜550℃で空気焼成して型剤を除去し、SBA−15を得ている(非特許文献2参照)。
「ミクロポーラス アンド メソポーラス マテリアルズ(Microporous and Mesoporous Materials)」,(米国),2001年,第44−45巻,p.147−152
還留抽出時間は特に限定されるものではないが5時間以上が好ましく、より好ましくは10時間以上、更に好ましくは20時間以上である。抽出時間が短いと型剤の除去率が低下するので好ましくない。
型剤の抽出処理後、通常10〜50℃、好ましくは20〜40℃で、通常1〜30時間、好ましくは5〜20時間真空乾燥してSBA−15を得る。
SBA−15にアルミニウムを導入する方法としては、例えば、SBA−15とアルミニウム源をエタノール、乾燥へキサンまたは水などの溶媒に入れ、通常0〜80℃、好ましくは15〜50℃で、1〜50時間、好ましくは5〜20時間攪拌する。その後、溶液のろ過および洗浄を行い、最後に、通常400〜600℃、好ましくは500〜550℃の温度で、空気中、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間焼成を行うことにより、SBA−15にアルミニウムが導入される。かかるアルミニウム導入方法については非特許文献1にも記載されている。
アルミニウム源としては、塩化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシド、アルミニウムアセチルアセテートなどを使用することができ、特にアルミニウムイソプロポキシドが好ましい。
周期律表第8族金属としては、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などを用いることができるが、イソパラフィン収率向上の観点からパラジウムおよび/または白金が好ましい。
アルミニウムが導入されたSBA−15に周期律表第8族金属を担持する方法は特に限定されず公知の方法を用いることができる。例えば、該金属の塩を含む溶液を担体に含浸する方法が好ましく採用される。また平衡吸着法、Pore−filling法、Incipient−wetness法なども好ましく採用される。
SBA−15に対する金属担持量は通常0.01〜2質量%であり、0.1〜1質量%が好ましい。2質量%より多い場合、触媒コストがアップするだけで異性化反応性はそれ以上は特に向上しないため好ましくない。また0.01質量%未満では、触媒として十分な活性を発現しない。
原料のノルマルパラフィンの炭素数については特に制限はなく、通常4〜100、好ましくは4〜20の炭素を有するノルマルパラフィンを使用することができる。
反応圧力については特に制限はないが、通常1〜5MPaの範囲である。1MPa未満では触媒の活性低下が起こりやすく、また5MPaを超えると反応温度が高くなるので好ましくない。
水素油比についても特に制限はないが、通常200〜4000scfbの範囲であり、好ましくは500〜2000scfbの範囲である。200scfb未満では反応温度が著しく高くなる傾向があり、また4000scfbを超えても異性化反応特性に影響しない。
液空間速度についても特に制限はないが、通常0.2〜3.0h−1の範囲であり、好ましくは0.5〜2.0h−1の範囲である。0.2h−1未満ではより多くの触媒が必要となるためコスト高となり、また3.0h−1を超えると反応温度が高くなる傾向にあるので好ましくない。
平均分子量5838のブロック共重合体(EO−PO−EO)20gをイオン交換水406gに攪拌しながら溶解させた。この溶液に6Mの塩酸水溶液200mlを入れて攪拌した。この中にテトラエチルシラン42.6gを2時間かけてゆっくりと滴下した。滴下終了後、35℃の湯浴に24時間浸けた。以上の操作で調製したゾル溶液を80℃の恒温器にて3日間放置した。生成した固形物と溶液とを減圧ろ過分離した。得られた固形物から型剤を除去するため、エタノールを溶剤としてソックスレー抽出を24時間行い、SBA−15を得た。
次に、得られたSBA−15を2.5Mのアルミン酸ナトリウム水溶液50mlに入れ、室温で12時間攪拌した後、ろ過、洗浄を行い、その後、550℃で5時間空気焼成して、SBA−15へのアルミニウム導入を行った。
アルミニウムが導入されたSBA−15(3g)に塩化白金酸の水溶液を用いてIncipient Wetness法にて白金量がSBA−15に対して0.5質量%になるように含浸した。含浸後、空気中、500℃で1時間焼成して触媒Aを得た。
アルミニウムの導入操作において、2.5Mのアルミン酸ナトリウム水溶液の代わりにアルミニウムイソプロポキシドのヘキサン溶液を用いたこと以外は、触媒Aと同様の方法で触媒Bを得た。
型剤の除去をエタノール抽出の代わりに空気中400℃で12時間焼成を行ったこと以外は、触媒Aと同様の方法で触媒Cを得た。
型剤の除去をエタノール抽出の代わりに空気中400℃で12時間焼成を行ったこと以外は、触媒Bと同様の方法で触媒Dを得た。
触媒A(2g)を流通式固定床反応装置に充填し、ノルマルテトラデカン(和光純薬社製特級試薬)を原料として異性化反応を行った。反応条件は、反応温度350℃、反応圧力3MPa、液空間速度2.0h−1、水素油比2000scfbである。得られた生成油のガスクロマトグラフィー分析を行い、生成したイソテトラデカンを定量した。その結果を表1に示す。
触媒Aの代わりに触媒B(2g)を用いたこと以外は実施例1と同様の異性化反応および分析を行った。その分析結果を表1に示す。
触媒Aの代わりに触媒C(2g)を用いたこと以外は実施例1と同様の異性化反応および分析を行った。その分析結果を表1に示す。
触媒Aの代わりに触媒D(2g)を用いたこと以外は実施例1と同様の異性化反応および分析を行った。その分析結果を表1に示す。
ノルマルテトラデカンの代わりにFT−70(日本精鑞社製、融点70℃、炭素数20〜60ノルマルパラフィン)を用いたこと以外は実施例2と同様の異性化反応を行った。得られた生成油のガスクロマトグラフィー分析を行い、生成した炭素数20〜60のイソパラフィンを定量した。その結果を表1に示す。
ノルマルテトラデカンの代わりにFT−70(日本精鑞社製、融点70℃、炭素数20〜60ノルマルパラフィン)を用いたこと以外は比較例2と同様の異性化反応を行った。得られた生成油のガスクロマトグラフィー分析を行い、生成した炭素数20〜60のイソパラフィンを定量した。その結果を表1に示す。
Claims (5)
- SBA−15の合成時に使用した型剤(テンプレート)をアルコールで除去して得られるSBA−15にアルミニウムを導入し、その後、周期律表第8族の金属を担持した触媒を用いてパラフィンを異性化する方法。
- アルコールがエタノールおよび/またはプロパノールであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- アルミニウム源としてアルミニウムイソプロポキシドを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
- 周期律表第8族の金属が白金またはパラジウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 反応温度が200〜360℃、圧力が1〜5MPa、水素油比が200〜4000scfb、液空間速度が0.2〜3.0h−1であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006282677A JP4811819B2 (ja) | 2006-10-17 | 2006-10-17 | パラフィンの異性化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006282677A JP4811819B2 (ja) | 2006-10-17 | 2006-10-17 | パラフィンの異性化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008101059A JP2008101059A (ja) | 2008-05-01 |
JP4811819B2 true JP4811819B2 (ja) | 2011-11-09 |
Family
ID=39435641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006282677A Expired - Fee Related JP4811819B2 (ja) | 2006-10-17 | 2006-10-17 | パラフィンの異性化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4811819B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5257151B2 (ja) * | 2009-03-09 | 2013-08-07 | 住友化学株式会社 | シクロアルカノール及び/又はシクロアルカノンの製造方法。 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1993001884A1 (en) * | 1991-07-24 | 1993-02-04 | Mobil Oil Corporation | Hydroprocessing catalyst |
JP3407031B2 (ja) * | 2000-03-09 | 2003-05-19 | 東北大学長 | 一酸化炭素の水素化反応触媒および水素化生成物の製造方法 |
JP2005296698A (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-27 | Idemitsu Kosan Co Ltd | ノルマルパラフィンの異性化触媒 |
CA2499782A1 (en) * | 2005-03-07 | 2006-09-07 | Queen's University At Kingston | Sol gel functionalized silicate catalyst and scavenger |
-
2006
- 2006-10-17 JP JP2006282677A patent/JP4811819B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008101059A (ja) | 2008-05-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Subramanian et al. | Nanoreactors: an efficient tool to control the chain-length distribution in Fischer–Tropsch synthesis | |
AU2014316650B2 (en) | A catalyst composition and a catalytic process for conversion of biomass to crude bio oil | |
RU2429278C2 (ru) | Способ гидроочистки основы для топлива | |
US8841229B2 (en) | Process for the preparation of fischer-tropsche catalysts and their use | |
AU2011222197B2 (en) | Fischer-Tropsch synthesis catalyst, manufacturing method therefor, and hydrocarbon manufacturing method | |
EP2783750A1 (en) | Fischer-tropsch synthesis cobalt nano-catalyst based on porous material confinement, and preparation method therefor | |
CN102365347A (zh) | 使用合成气转化催化剂和贵金属助催化的酸性沸石加氢裂化-加氢异构化催化剂将合成气转化成液体燃料的方法 | |
WO2011090554A2 (en) | Process of synthesis gas conversion to liquid hydrocarbon mixtures using synthesis gas conversion catalyst and hydroisomerization catalyst | |
KR101922614B1 (ko) | 위계다공성 베타 제올라이트 기반 수첨분해반응 촉매 및 이의 제조방법 및 상기 수첨분해반응 촉매를 활용한 트리글리세라이드를 포함하는 바이오매스로부터 바이오항공유 생산방법 | |
JP4889307B2 (ja) | カプセル触媒を用いた液体燃料の製造方法 | |
JP4811819B2 (ja) | パラフィンの異性化方法 | |
CN109876853A (zh) | 由包含特定前体的溶液制备基于izm-2催化剂的方法和其用于链烷烃原料异构化的用途 | |
CN101410182A (zh) | 加氢裂化催化剂和制备燃料基础材料的方法 | |
AU2012233963B2 (en) | Method for starting up bubble-column-type slurry-bed reactor, start-up solvent, and method for producing hydrocarbon oil | |
CN102441391B (zh) | 一种钴基费托合成催化剂的制备方法 | |
JP2012240941A (ja) | 1,3−プロパンジオールの製造方法、及びグリセリンの水素化反応用触媒 | |
US6391929B1 (en) | Process for synthesizing hydrocarbons from synthesis gas in the presence of a raney metal alloy disperded in a liquid phase | |
JP5072391B2 (ja) | フィッシャー・トロプシュ合成法による液体燃料の製造方法 | |
JP3481672B2 (ja) | 高オクタン価ガソリン材源用ベンゼン含有炭化水素油の水素化異性化方法 | |
CN101568623A (zh) | 液体燃料的制造方法 | |
JP7372815B2 (ja) | C5+化合物の製造方法及びこれに用いられる触媒 | |
JP4838104B2 (ja) | 高オクタン価ガソリン基材の製造方法 | |
KR101551399B1 (ko) | 함산소탄소화합물 제조용 촉매의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 촉매를 이용한 함산소탄소화합물의 제조방법 | |
CA2991098C (en) | A reforming catalyst and a process for preparation thereof | |
JP2005320379A (ja) | 液状炭化水素の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061130 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061102 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061130 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090414 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110727 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110809 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110816 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |