JP4811761B2 - 脱穀装置及びコンバイン - Google Patents

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Description

本発明は被脱穀物の流量を調整しながら脱穀を行うことができる脱穀装置に関する。より詳細には、扱室内に被脱穀物の流量を調整する送塵弁を備えている脱穀装置に関する。
稲、麦、大豆などの作物(以下、被脱穀物と称す)は収穫期に刈取りを行った後に、脱穀装置により脱穀することで穀粒(子実)と藁屑などの廃棄部分とに分離される。一般に、脱穀装置は外側のカバー(扱胴(こぎどう)カバーと称す)で覆われており、その内部に扱室が形成されている。この扱室内に扱胴が配置されている。例えば扱胴は横に寝かせた姿勢で配置されており、その胴部外周には扱歯が螺旋状に設けられている。よって、扱胴を回転させると軸方向へ送り出すようにしながら、扱胴表面と扱室内面との間で被脱穀物を脱穀することができる。
上記のような構成を備えた脱穀装置では、扱室内に投入する被脱穀物の種類や投入量などによって扱胴に加わる負荷が変動する。そこで、従来にあって扱室内に送塵弁と称される流量調整弁を配備したものがある。送塵弁は、例えば扱胴カバーの内側に回動可能に配置される翼状の弁体として形成されている。この弁体を被搬送物が流れる方向に傾ける(開度を大とする)ことにより負荷を軽減でき、これとは逆に流れに逆らう方向へ傾ける(開度を小とする)ことにより負荷を増加する。通常、送塵弁には操作レバーが接続されている。よって、作業者は操作レバーで送塵弁の向きを変更し、負荷を適度に設定して脱穀作業を実行する。
しかし、上記操作レバーは一定位置に固定するようになっており、作業者の経験的なによりその位置が設定されていた。すなわち、一度、設定された送塵弁の開度は一定に維持される状態になっていた。そのため設定した送塵弁の位置が不適切であり過負荷であった場合には、扱胴に過度の負担が掛かり、扱胴を駆動する原動機等の負荷が異常に高くなって停止する場合があった。また、脱穀した穀粒が過負荷によって損傷するという問題が発生する場合もあった。その一方で、これとは逆に過度に軽負荷とした場合には十分な脱穀を行えないという場合があった。
そこで、例えば特許文献1は扱室に投入する被脱穀物の長さ(稈長)を検出し、この長さに基づいて送塵弁の開度を自動的に制御するコンバインの制御装置を提案している。このような制御装置であれば、投入される被脱穀物の長さに基づいて流量を推測できるので、送塵弁の開度を適度に調節することができる。また、特許文献2は、負荷検出手段により検出する脱穀負荷に応じて送塵弁の開度を調整する制御手段を備えた送塵弁制御装置を提案する。このような装置によれば、脱穀負荷が急激に増大するような場合でも送塵弁の開度を適切に調整することができる。
特許第3250049号公報 特開平7−322743号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2で提案されている制御装置は、被脱穀物の長さを検出するセンサや、被脱穀物による負荷を検出するための複数センサを配備すると共に、これらセンサからの信号を処理する制御部(マイコンなど)を新たに設けることが必要である。そして、この制御部により送塵弁の開度を調整するため、送塵弁を駆動するモータも新たに配備しなければならない。
よって、特許文献1及び特許文献2で提案されている装置は、被脱穀物の流量に応じて送塵弁の開度を自動調整できるものの、その構造は複雑であり製造コストが嵩むという問題があった。そのために特許文献1或いは特許文献2で開示されている装置は、未だ市場に出回っていないというのが実情である。
そこで、本発明の目的は、前述した従来の課題を解決するもので、簡易な構造で投入した被脱穀物の状態に応じて送塵弁の開度を調整できる脱穀装置を提供することである。
上記目的は、扱胴と扱胴カバーとを一定の空間を設けて配置すると共に、前記空間内を流れる被搬送物に接触させながら当該被脱穀物の流量を調整する送塵弁が配置してある脱穀装置であって、前記送塵弁を回動自在に設けると共に、当該送塵弁に付勢部材を接続して付勢力で初期位置に維持し、前記被脱穀物が流動したときに発生する負荷に応じて、前記送塵弁が回動するように形成してあり、前記付勢部材から前記送塵弁に加わる付勢力を調整する付勢調整機構が設けられ、前記付勢調整機構は、前記送塵弁を前記初期位置に規制する位置決め部材と、前記送塵弁が前記初期位置に規制された状態で、前記付勢部材の前記送塵弁に接続されている側とは反対側の端部の位置を変更可能な機構と、を含む、ことを特徴とする脱穀装置によって達成できる。
本発明によると、送塵弁を初期位置に維持する付勢部材が配置され、被脱穀物が流動するときに発生する負荷に応じて付勢部材が変形して送塵弁が回動することになる。よって、簡易な構造で、被脱穀物の種類や投入量などの状態に応じて送塵弁の開度を調整できる脱穀装置を提供することができる。更に、付勢部材から送塵弁に加わる付勢力を調整する付勢調整機構が設けてあることで、脱穀を行う被脱穀物の状態に応じて発生する負荷を調整でき、また、付勢調整機構が、送塵弁を初期位置に規制する位置決め部材及び送塵弁が初期位置に規制された状態で、付勢部材の送塵弁に接続されている側とは反対側の端部の位置を変更可能な機構と、を含むことで、送塵弁を初期位置に維持して付勢部材の付勢力を変更できる。
また、前記送塵弁には付勢力設定用のレバーが固定され、該付勢力設定用のレバーに前記付勢部材が接続してある構造を採用してもよい。このようにすると送塵弁側の構造を変更する必要がないので、従来装置に簡単な変更を加えて本発明を実現できる。また、付勢力設定用のレバーを用いることで、付勢部材を配置する箇所を選定できるので装置設計の自由度を高めることができる。
また、前記負荷が一定値を超えたときに、前記送塵弁の回動を規制するストッパを更に設けた構造を採用するのがより好ましい。このようにストッパを設けておけば回動範囲を規制して送塵弁が過度に回動するのを防止できる。
また、前記送塵弁の回動を一的に規制して、前記初期位置に固定する移動規制部材が更に設けた構造を採用してもよい。このようにすれば、必要に応じて送塵弁の位置を固定できる。
さらに、前記初期位置における、前記送塵弁の角度を変更する角度変更機構を更に具備し、前記角度変更機構は操作レバーを備えている構造を採用するのが好ましい。このようにすれば、操作レバーによって初期位置における、送塵弁の角度を任意に変更できるので、被脱穀物を流したときに発生する負荷を広範囲に変更できる脱穀装置とすることができる。


上記の脱穀装置を脱穀部として備えるコンバインは、低コストであって、操作性に富み、さらに効率の良い脱穀を行える収穫装置として提供できる。
以上説明したように、本発明によると、簡易な構造で投入した被脱穀物の状態に応じて送塵弁の開度を調整できる脱穀装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は実施例1に係る脱穀装置1を示した透過斜視図である。脱穀装置1は、上部を覆う扱胴カバー2と、この扱胴カバーに内に形成される扱室3内に配備した扱胴4、及びこの扱胴4の下部側に配置した揺動選別機5を備えている。
扱胴4は本体が円筒体であり、これを横に寝かせた姿勢にして配置されている。この扱胴4は図示しない駆動源から駆動力を受けて回転軸4aを中心にして矢印D方向へ回転するように設定されている。扱胴4の外周面上には複数の扱爪6が外側に突出するようにして設けられている。これらの扱爪6は矢印Aで示すように螺旋状に配置されている。よって、扱胴4を回転させたときには扱爪6が前方側(図1で左下側)に進行するように螺旋回転するようになっている。なお、実際の扱胴4の外周には扱爪6が全体的に巻き付けたように配置されているが、図1では図示の都合から一部のみを図示してある。
扱胴カバー2は、扱胴4との間に一定の空間SPが存在するようにして設置してある。被脱穀物PLは不図示の供給コンベア等の供給装置により矢印T方向へ送り出され、上記空間SP内に投入されるようになっている。
扱胴カバー2の裏面側には送塵弁10が支軸11を中心にして回動自在に設けられている。ここでは、2個の送塵弁10を配置した場合を例示的に示している。送塵弁10は概略が翼状であり、移動する扱爪6と接触しない形状に形成してある。送塵弁10が、矢印S方向に回動したときには空間SP内を流れる被脱穀物を後方側に逃がすように傾いた状態となる。この状態のときには、空間SP内を流れる被脱穀物によって発生する送塵弁10への負荷が軽減する。この状態を送塵弁10の開いた状態、或いは開度が大きい状態と称する。これに対して、矢印Sとは逆方向へ回動されたときには空間SP内を流れる被脱穀物によって発生する負荷が増加する。よって、この状態を送塵弁10の閉じた状態、或いは開度が小さい状態と称する。
ここで、本実施例の脱穀装置1は上記送塵弁10の開度が被脱穀物の流量に応じて自動的に制御される構造を備えている。ただし、従来装置のようにセンサやマイコン等の新たな構造を設けて複雑化するのではなく、簡素な構造で同様の効果を得るように構成してある。以下、更にこの点ついて説明する。
図1で示すように、2個の送塵弁10の基端部は回動自在にしてリンク部材12に接続されている。また、一方の送塵弁10には付勢力設定用レバー13が固定されている。よって、両送塵弁10が図示のように矢印S方向へ回動するとリンク部材12を介して付勢力設定用レバー13が矢印R方向へ回動することになる。
そして、上記付勢力設定用レバー13の一端は付勢部材としてのコイルバネ14に接続されている。このコイルバネ14の他端は、扱胴カバー2に固定されているアングル部材15に係止されている。よって、コイルバネ14の付勢力を受ける付勢力設定用レバー13は所定位置に規制されることになる。この所定位置に対応する位置が、被搬送物からの負荷を受けていないときの送塵弁10の初期位置となる。なお、図1では、付勢力設定用レバー13、コイルバネ14及びアングル部材15を扱胴カバー2の外側に設けたように図示してあるが、このような形態に限るものではない。扱胴カバー2の内側、すなわち扱室3側に同様の構造を配置してもよい。
ここで、扱胴4を回転させて被脱穀物PLを空間SP内に流すと、可動自在に設定してある送塵弁10は被搬送物PLから負荷力Fを受けるので矢印S方向に回動しようとする。この動作に基づいて、付勢力設定用レバー13が矢印R方向へ回動する。よって、コイルバネ14はこの動作に反する付勢力を発生させることになる。ここで、被搬送物PLによって発生する負荷力Fは流量に応じて増減し、これに応じてコイルバネ14の付勢力(反力)が変化する。よって、コイルバネ14の強さ(バネ係数)を予め適正に設定しておけば、被脱穀物PLの流量に応じて送塵弁10の開度を適切に変更できることになる。
以上の構成を備える本実施例の脱穀装置1は、簡単な構造で被脱穀物PLを効率良く脱穀できる。特に、この脱穀装置1は被脱穀物の種類や流量に応じて送塵弁10の角度が適度に変更されるので、送塵弁10自体及び扱胴4に過度の負荷が掛かることを防止できる。よって、被脱穀物の状態に応じて扱胴4を適切に駆動できるので動力を抑制しつつ効率の良い脱穀を行える。また、この脱穀装置1は付勢力設定用レバー13の初期位置を予め設定しておけばよいので、経験者でなくても脱穀操作を行うことができる。
さらに、本実施例の脱穀装置1はコイルバネ14を付勢力設定用レバー13にセットして、送塵弁10の開度を制御する構造としてある。よって、送塵弁10周部の構造を改造することなく、付勢力設定用レバー13と付勢力を発生させる簡単な構造を追加するだけでよい。このように脱穀装置1は従来の装置に簡易な変更を加えるだけでよいので、低コストにて製造できる。
さらに、図2を参照して、より好ましい送塵弁の開度制御構造を備えた実施例2の脱穀装置について説明する。図2は実施例2に係る脱穀装置の送塵弁の開度制御に係る構造部分を取出して示した図である。図1と同一の部分には同じ符号を付している。実施例2の装置は、付勢力設定用レバー13に接続されているコイルバネ14の付勢力を調整できる付勢調整機構が付加されている。
先に図1で示した構造では、コイルバネ14が付勢力設定用レバー13とアングル部材15との間に設定されている。このような構造でも、被搬送物の流量に応じて送塵弁10が回動するように構成してあるので、被搬送物の流量を調整しながら効率の良い脱穀を行える。しかし、被脱穀物にも色々な種類があって脱穀し易いものと、脱穀し難いものとがある。脱穀し難いものの場合に相対的に強い負荷が掛かるように送塵弁10をセットするのが好ましい。また、同じ被脱穀物であっても早朝において朝露が付着した湿った状態で脱穀する場合と、日中乾燥したものを脱穀する場合とでは送塵弁10に係る負荷が異なることになる。このような点を考慮した場合、コイルバネ14に基づく付勢力を必要に応じて調整できるように構成しておくことが望ましい。この点を満足するように改良したのが、図2で例示している付勢調整機構を備えた実施例2の構造である。
付勢調整機構は次のように構成されている。ボルト20の先端部には空回りする係止部22が設けられている。この係止部22にコイルバネ14の一端が係止されている。ボルト20はアングル部材15に固定されているナット21に螺合している。よって、ボルト20を図示するように右又は左に回転させると、矢印V方向へ移動させることができる。なお、説明の都合上、図2で実線により示している状態が送塵弁10の初期位置とする。破線で示している送塵弁10は、被脱穀物が流れたときの負荷力Fを受けて回動したときの位置である。
ここで、ボルト20を右回り方向SRに回転させると、図2で上方へ移動することになる。これに応じて付勢力設定用レバー13は上方へ移動し、リンク部材12が矢印Bで示すように右向きに移動しようとする。しかし、付勢力設定用レバー13の初期位置を規制する位置決め部材30を配置しておくと、コイルバネ14が伸びる(変形する)ことによってボルト20の位置変化が吸収される。そして、付勢力設定用レバー13は位置決め部材30に押し付けられている状態となり、送塵弁10は初期位置に一定力で維持されている状態となる。よって、初期位置にある送塵弁10に外力が加わった状態となるので開き難くなり、流れる被搬送物により強い負荷を与えて脱穀を行えることになる。
以上のように、実施例2の脱穀装置はボルト20の位置を変更することによってコイルバネ14に基づく付勢力を変更できるので、脱穀作業を行う被搬送物の状態に応じて送塵弁10の開度を適切に調整できる。なお、送塵弁10を初期位置に規制する位置決め部材としては、上記のように付勢力設定用レバー13の位置を規制する位置決め部材30とすることで構造を簡素化できる。しかし、送塵弁10を初期位置に直接に規制する位置決め部材31を採用してもよい。
前述の脱穀装置は、被脱穀物を流したときに発生する負荷に応じて送塵弁10が回動するように構成してあるので効率の良い脱穀を行うことができる。しかしながら、送塵弁10を初期位置に固定して脱穀作業を行いたいという要求があることも予想される。このような要求に対しては、図2で示すように移動規制部材35を更に配置して対処することができる。通常の使用状態にあっては、移動規制部材35は図示のように退避位置にある。そして、送塵弁10の位置を一時的に固定したときに、移動規制部材35を矢印M方向に移動してリンク部材12の動きを規制する。
なお、リンク部材12の一端側に送塵弁10の初期位置を規制するため前述したように位置決め部材31が予め配置されている場合には、図示のように他端側にだけ移動規制部材35を配備すればよい。位置決め部材31を配置していない場合には、リンク部材12の両側に移動規制部材35を一対配備すればよい。ここでの図示は省略するが、扱胴カバー2を閉じた状態で作業者が外側から移動規制部材35の位置を簡単に変更できるように構成しておくのが望ましい。
また、被脱穀物を流したときに発生する負荷力Fによって送塵弁10は図示のように回動するが、この負荷力Fが一定値を超えた場合には送塵弁10が一定範囲に留まるようにストッパにより規制する構造を採用するのが好ましい。このストッパについても付勢力設定用レバー13の移動を規制するストッパ25を採用すると構造を簡素化できるが、送塵弁10の動きを直接に規制するストッパ26を採用してもよい。
また、図2でより好ましい付勢調整機構として位置決め部材30或いは位置決め部材31を配置し、送塵弁10を初期位置に維持した状態でコイルバネ14の付勢力を変更する例を示した。しかし、位置決め部材30、31を設けない変形構造を採用してもよい。この場合には、ボルト20を右回り方向SRに回転させるとリンク部材12が矢印Bへ移動することになる。すなわち、送塵弁10の初期位置が点線で示す送塵弁とは逆向きに傾く。この姿勢は被搬送物の流れに逆らう姿勢であり、送塵弁10が被脱穀物からの負荷力によって当初の初期位置(実線)に回動したときには反力を発生させた状態となる。よって、この変形構造の場合にも、図1で示す構造より被脱穀物に強い負荷を与えることができ、またコイルバネ14の付勢力を変更して送塵弁10の開度を調整できる。
さらに、本発明に係る実施例3について説明する。図3は、実施例3に係る脱穀装置の送塵弁10の開度制御に係る構造部分を取出して示した図である。この図3は図2と同様に示しており、図2と同一の部分には同じ符号を付している。前述した実施例2では、送塵弁10の初期位置が一定とされていた。これに対して、初期位置の角度を任意に設定できれば、被搬送物を流したときに発生する負荷を広範囲に変更できる。これにより、被脱穀物に応じて脱穀条件をより詳細に設定できるので、より好ましい脱穀装置となる。このような観点から改良を加え、送塵弁10の初期位置の角度を変更できる機構を付加したのが本実施例3に係る脱穀装置である。
図3を参照して角度変更機構を説明する。前述した実施例で説明した各部構成、すなわち送塵弁10、リンク部材12、付勢力設定用レバー13及びコイルバネ14等は板状の保持部材40にセットされている。そして、この保持部材40は送塵弁10の片側の支軸11Aを同軸にして扱胴カバー2の内面に対して回動可能に設定されている。さらに保持部材40には操作レバー41が設けられている。この操作レバー41は、作業者によって角度設定の操作が行えるように設けたもので、例えば扱胴カバー2を閉じた状態で外側から操作できるように配設される。
図3で示す構造では、送塵弁10周部の構造が保持部材40上にセットされ、操作レバー41によって支軸11A回りに任意角度に回動される。よって、初期位置を任意の角度に設定できるので、発生させる負荷をより広い範囲で変更できる。図3では操作レバー41を時計方向CWに回動させたときの保持部材40を40CW、反時計方向CCに回動したときの保持部材40を40CCで示している。
作業者が操作レバー41を時計方向CWに回動させたときに、送塵弁10を閉じる状態となり、これとは逆に送塵弁10を反時計方向CCに回動させたときには送塵弁10を開く状態となる。扱胴カバー2上に位置決め用の穴42を複数設け、この穴42に操作レバー41を貫通したピン43を差込むことで任意に設定した角度を維持できるように形成しておけばよい。更に、扱胴カバー2上に図示のように送塵弁10の開閉方向が確認できるような表示を施しておくことがより好ましい。
上述した実施例装置の効果を確認するため扱胴4を駆動する中間軸における回転数及びトルクを検出した。その結果をまとめて示したのが図4である。図4で、(A)は付勢力設定用レバー13にコイルバネを接続して被脱穀物の流量に応じて送塵弁の開度を自動制御した実施例の脱穀装置について示している図である。また、(B)は比較のため、付勢力設定用レバー13を固定した場合の脱穀装置について示している図である。
図4から、収穫作業(脱穀作業)を行ったときに実施例の脱穀装置では扱胴を駆動する中間軸について回転数の変動が抑制されていることを確認できる。また、トルクについても変動幅が小さく、安定駆動されていることが確認できる。よって、実施例の脱穀装置は効率の良い脱穀を行ってエネルギ消費を低減できることが分かる。
前述した脱穀装置1は定位置に設置して使用してもよいし、図5で示すように刈取り装置51及び走行装置52を備えるコンバイン50の脱穀部として採用してもよい。このようなコンバイン50は送塵弁の開度を自動調整できる脱穀部を備えるものであるが低コストにて製造することができる。そして、コンバイン50は操作性に富み、効率の良い脱穀を行える収穫装置として提供できる。
また、前述した実施例では付勢力設定用レバー13に付勢部材を接続した脱穀装置について説明した。このように付勢力設定用レバー13を用いると、コイルバネ等の付勢部材を配置する箇所を選定でき、また前述した付勢調整機構を送塵弁10から離した位置に設定できるので装置設計の自由度が高くなるという点で好ましい。ただし、付勢力設定用レバー13を省略して、送塵弁10にコイルバネ等の付勢部材を直接に接続して開度調整するようにしてもよい。この場合には周辺構造を簡素化することができる。
さらに、付勢調整機構についても図2で示したボルト20を回転させてコイルバネ14の付勢力を変更する形態に限るものではない。例えば図6で示すようにアングル部材15にコイルバネ14を直接に接続して矢印V方向に移動する構造としてもよい。また、コイルバネ14を交換可能とし、選択したコイルバネのバネ係数により送塵弁10の付勢力を変更する構造としてもよい。
また、付勢部材としてコイルバネ14を採用し、引き伸ばしたときの変形に基づいて付勢力を発生させる場合を一例として示しているが、本発明で採用できる付勢部材はこれに限るものではない。コイルバネを捩ったときの変形に基づく付勢力を利用してもよいし、コイルバネに限らず板バネを採用してもよい。
以上、本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
実施例1に係る脱穀装置を示した透過斜視図である。 実施例2に係る脱穀装置の送塵弁の開度制御に係る構造部分を取出して示した図である。 実施例3に係る脱穀装置の送塵弁の開度制御に係る構造部分を取出して示した図である。 脱穀装置の扱胴を駆動する中間軸おける回転数及びトルクを検出した図であり、(A)は実施例の脱穀装置について示している図、(B)は比較例の脱穀装置について示した図である。 実施例の脱穀装置を脱穀部に採用したコンバインを示した図である。 付勢調整機構の他の例について示した図である。
符号の説明
1 脱穀装置
2 扱胴カバー
3 扱室
4 扱胴
6 扱爪
10 送塵弁
13 付勢力設定レバー
14 コイルバネ(付勢部材)
20 ボルト
21 ナット
25、26 ストッパ
30、31 位置決め部材
35 移動規制部材
40 保持部材
41 操作レバー
D 扱胴の回転方向
F 付勢力
PL 被脱穀物
SP 一定の空間

Claims (6)

  1. 扱胴と扱胴カバーとを一定の空間を設けて配置すると共に、前記空間内を流れる被搬送物に接触させながら当該被脱穀物の流量を調整する送塵弁が配置してある脱穀装置であって、
    前記送塵弁を回動自在に設けると共に、当該送塵弁に付勢部材を接続して付勢力で初期位置に維持し、
    前記被脱穀物が流動したときに発生する負荷に応じて、前記送塵弁が回動するように形成してあり、
    前記付勢部材から前記送塵弁に加わる付勢力を調整する付勢調整機構が設けられ、
    前記付勢調整機構は、前記送塵弁を前記初期位置に規制する位置決め部材と、前記送塵弁が前記初期位置に規制された状態で、前記付勢部材の前記送塵弁に接続されている側とは反対側の端部の位置を変更可能な機構と、を含む、ことを特徴とする脱穀装置。
  2. 前記送塵弁には付勢力設定用のレバーが固定され、該付勢力設定用のレバーに前記付勢部材が接続してある、ことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
  3. 前記負荷が一定値を超えたときに、前記送塵弁の回動を規制するストッパが更に設けられている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の脱穀装置。
  4. 前記送塵弁の回動を一時的に規制して、前記初期位置に固定する移動規制部材が更に設けてある、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の脱穀装置。
  5. 前記初期位置における、前記送塵弁の角度を変更する角度変更機構を更に具備し、前記角度変更機構は操作レバーを備えている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の脱穀装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の脱穀装置を脱穀部として備えている、ことを特徴とするコンバイン。
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