JP4809126B2 - 型締装置 - Google Patents

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Description

本発明は型締装置に係わり、特に電磁石により型締力を発生させる型締装置に関する。
成形機の一例として、射出成形機は、射出装置、金型装置及び型締装置を備え、樹脂を射出装置の射出ノズルから射出して金型装置のキャビティ空間に充填し、固化させることによって成形品を成形する。金型装置は固定金型及び可動金型を有し、型締装置を作動させ、固定金型に対して可動金型を進退させることによって、型閉じ、型締め及び型開きを行う。
従来の型締装置として、トグル機構を用いて可動プラテンを進退させる方式の型締装置が広く用いられている。トグル機構を用いた型締装置においては、型締力を発生させるためのトグル機構の機械的動作に起因して可動プラテンに曲げモーメントが作用することがあり、可動プラテンの金型取付面に歪みが発生することがある。また、トグル機構を伸展させることによって型締めが行われるので、型締力を精度よく制御することができないおそれがある。
そこで、電動モータ及び電磁石を備え、型閉じ及び型開きの動作には電動モータを用い、型締めの動作に電磁石の吸着力を利用した型締装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この型締装置においては、固定プラテンと所定の間隔を置いてリヤプラテンが配置され、固定プラテンとリヤプラテンとの間に架設されたタイバーに沿って可動プラテンが進退自在に配設される。そして、リヤプラテンの後端面に電磁石が固定され、リヤプラテンの後方に吸着板が進退自在に配設される。吸着板と可動プラテンとの間にリンク機構が設けられ、リンク機構を電動モータによって屈伸させる。
したがって、電動モータを駆動してリンク機構を伸展させることによって型閉じを行った後、電磁石を駆動して反発力を作用させることにより、型締めを行うことができる。この場合、可動プラテンの背面の中央部を押圧することができるので、可動プラテンに曲げモーメントがほとんど作用せず、金型取付面に発生する歪みを抑制することができる。
特許第3190600号公報
上述の電磁石により型締力を発生させる型締装置では、型締力となる電磁石の吸着力の強さは、電磁石とそれに吸着される吸着板との間の間隙の距離(寸法)に依存する。発生する吸着力の強さはこの間隙の距離の二乗に反比例し、距離が短いほど大きな吸着力が発生する。
所望の強さの型締力を得るには、この吸着力を所望の型締力の値(強さ又は大きさ)に対応した値(強さ又は大きさ)に制御する必要がある。そこで、2つの電磁積層鋼板の間の間隙の距離と得られる吸着力との関係から、2つの電磁積層鋼板の間の間隙の距離を求めて設定する。
型締装置で必要な型締力は数トンから数十トンにもなり、それに対応する電磁石の吸着力も非常に強くなければならない。上述のように、電磁石の吸着力の強さは、一方の電磁積層鋼板とそれ反発作用が働く他方の電磁積層鋼板との間の間隙の距離の二乗に反比例し、距離が短いほど大きな吸着力が発生する。したがって、型締装置における電磁石とそれに吸着される吸着板との間の間隙の距離は非常に小さな距離、例えば、1.0mm程度に設定される。
ところが、型締装置の構成部品の寸法許容値や組み立て上の寸法誤差等が集積されるため、設定した間隙の距離が目標値とはならず、僅かではあるが異なる距離となってしまう。吸着力の強さは距離の二乗に反比例するため、1.0mmとすべき間隙が僅かに0.1mmだけ異なった場合でも、吸着力は大きく変化してしまう。例えば、目標値が1.0mmであったところが、1.1mmと大きくなってしまった場合、1/1.1=0.83倍の吸着力(すなわち、型締力)しか得られないこととなる。
そこで、型締装置を組み立てた後に、電磁積層鋼板間の間隙を調整する作業が必要となる。この調整作業では、電磁積層鋼板とリヤプラテンとの間にシム(非常に薄い金属板)を挟み込んだり取り除いたりすることで行われる。上述のように間隙の距離が目標値1.0mmより0.1mmだけ大きかった場合、厚さ0.1mmのシムを電磁積層鋼板とリヤプラテンとの間に入れて間隙の距離が1.0mmとなるように調整する。
シムを入れる作業は、一旦組み付けた電磁石又は吸着板を完全に取り外し、シムを挟み込んでから再度電磁石又は吸着板を組み付けるという作業となり、間隙の調整のために時間と労力がかかるという問題がある。
また、シムにはある程度の厚みがあり、その厚み分しか調整できないといった問題がある。例えば、間隙の距離を精度よく設定しようとした場合、例えば0.01mm刻みで調整したい場合は、0.01mm刻みの厚みのシムを準備しておかなければならない。さらに、間隙が大きすぎた場合はその分の厚みのシムを付け加えることで調整できるが、小さすぎた場合は、その分のシムを抜き取ることができるように、最初からシムを何枚も挟み込んでおかなければならない。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、電磁石と吸着板との間の間隙の距離を容易に精度よく調整することのできる型締装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明によれば、電磁石と磁性体との間の間隙に磁界を形成して該磁性体に作用する吸着力により型締力を発生する電磁石ユニットを備えた型締装置であって、
前記電磁石ユニットの電磁石と磁性体との対向面がそれぞれ所定の角度傾斜すると共に、前記電磁石及び/又は前記磁性体は垂直方向に移動自在に構成され
前記電磁石及び/又は前記磁性体に、前記電磁石及び/又は前記磁性体の位置を調整する調整機構を設けたことを特徴とする型締装置が提供される。
また、電磁石と磁性体との間の間隙に磁界を形成して該磁性体に作用する吸着力により型締力を発生する電磁石ユニットを備えた型締装置であって、
前記電磁石ユニットは、前記電磁石と該電磁石をガイドするガイド部材とを有し、前記電磁石と前記ガイド部材との対向面がそれぞれ所定の角度傾斜すると共に、前記電磁石は前記対向面に沿って移動自在に構成され
前記電磁石に、前記電磁石の位置を調整する調整機構を設けたことを特徴とする型締装置が提供される。
さらに、電磁石と磁性体との間の間隙に磁界を形成して該磁性体に作用する吸着力により型締力を発生する電磁石ユニットを備えた型締装置であって、
前記電磁石ユニットは、前記磁性体と該磁性体をガイドするガイド部材とを有し、前記磁性体と前記ガイド部材との対向面がそれぞれ所定の角度傾斜すると共に、前記磁性体は前記対向面に沿って移動自在に構成され
前記磁性体に、前記磁性体の位置を調整する調整機構を設けたことを特徴とする型締装置が提供される。

本発明によれば、電磁石により吸着される磁性体である吸着板と電磁石との対向面に傾斜を設けたので、電磁石又は吸着板の少なくとも一方を垂直方向に移動することで、対向面間の間隙の距離を増減することができる。垂直方向の移動距離は、傾斜面の傾斜にしたがって縮小されて対向面の水平方向の移動距離となるので、垂直方向への移動距離より小さな距離で、間隙の距離を精度よく調整することができる。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明が適用される射出成形機の型締装置について図1乃至図3を参照しながら説明する。図1は本発明が適用される型締装置の一例を示す側面図であり、金型が閉じた状態を示している。図2は図1に示す型締装置の側面図であり、金型が開いた状態を示している。図3は図1に示すリヤプラテンを吸着板側から見た正面図である。
図1及び図2に示す型締装置10は、射出成形機のフレームFr上に設けられた2本のレールよりなるガイドGd上に支持される。固定プラテン11は、ガイドGd上に載置され、フレームFr及びガイドGdに対して固定されている。固定プラテン11と所定の間隔を置いて、かつ、固定プラテン11と対向させてリヤプラテン13が配設されている。固定プラテン11とリヤプラテン13との間に4本の連結部材としてのタイバー14(図においては、2本だけを示す)が架設される。可動プラテン12が、タイバー14に沿って固定プラテン11と対向した状態でタイバー14に沿って型開閉方向に進退自在(図において左右方向に移動自在)に配設される。そのために、可動プラテン12には、タイバー14が貫通するガイド穴(図示せず)が形成される。
なお、本明細書では、型開閉方向、すなわち可動プラテン12の移動方向を水平方向と称し、可動プラテン12の移動方向に垂直な方向を垂直方向と称する。
タイバー14の前端部(図において右端部)には、第1のねじ部(図示せず)が形成され、タイバー14は、第1のねじ部にナットn1を螺合して締め付けることによって固定プラテン11に固定される。各タイバー14の後端部(図において左端部)には、タイバー14より外径が小さいガイドポスト21が一体に形成されている。ガイドポスト21は、リヤプラテン13の後端面(図において左端面)から後方に向けて突出して延在する。各ガイドポスト21の、リヤプラテン13の後端面の近傍に、第2のねじ部(図示せず)が形成され、固定プラテン11とリヤプラテン13とは、第2のねじ部にナットn2を螺合して締め付けることによって固定される。ガイドポスト21をタイバー14と一体に形成しているが、ガイドポスト21をタイバー14とは別体として形成してもよい。
なお、リヤプラテン13は、タイバー14が伸縮するのに伴って、ガイドGdに対してわずかに移動することができるようにガイドGd上に載置される。したがって、固定プラテン11はフレームFr及びガイドGdに対して固定され、リヤプラテン13はガイドGdに対してわずかに移動することができるようになっている。リヤプラテン13をフレームFr及びガイドGdに対して固定し、固定プラテン11をガイドGdに対してわずかに移動することができるように構成してもよい。
また、固定プラテン11には固定金型15が、可動プラテン12には可動金型16がそれぞれ固定される。固定金型15及び可動金型16によって金型装置19が構成される。可動プラテン12の進退によって可動金型16を固定金型15に対して移動し、型閉じ、型締め及び型開きが行われる。なお、型締めが行われると、固定金型15と可動金型16との間にキャビティ空間が形成され、射出装置17の射出ノズル18から射出された成形材料としての樹脂がキャビティ空間に充填される。
可動プラテン12と平行に配設された磁性体としての吸着板22が、リヤプラテン13より後方において各ガイドポスト21に沿って進退自在に配設され、ガイドポスト21によって案内される。なお、吸着板22には、各ガイドポスト21と対応する箇所に、ガイドポスト21が貫通するガイド穴23が形成される。ガイド穴23は、前端面(図において右端面)に開口した大径部24とこれに繋がる小径部25とを含む。大径部24はナットn2を収容する。小径部25は吸着板22の後端面に開口し、ガイドポスト21が摺動する摺動面を有している。吸着板22は、ガイドポスト21によって案内されるようになっているが、吸着板22を、ガイドポスト21だけでなく、ガイドGdによって案内することもできる。あるいは、ガイドポスト21を用いずに、ガイドGdのみによって案内することもできる。
可動プラテン12を進退させるために、型開閉用の駆動部としてリニアモータ28が、可動プラテン12に連結された吸着板22とフレームFrとの間に配設される。リニアモータ28は、フレームFr上に、ガイドGdと平行に、かつ、吸着板22の移動範囲に対応して配置された固定子29と、吸着板22の下端が固定されたスライドベースSbに固定され、固定子29と対向し、かつ、所定の範囲にわたって形成された可動子31とを備える。スライドベースSbは、図3に示すように、その両側においてガイドGd上に支持されており、可動子31を固定子29に沿って移動可能に支持する。スライドベースSbは、可動子31の上面を覆ってガイドGdの延在方向に延在する。そのために、リヤプラテン13の下端には、ガイドベースGb及びスライドベースSbが通過する空間33を形成する脚部13aが両側に設けられる。
リニアモータ28の固定子29の長さをLpとし、可動子31の長さをLmとし、吸着板22(可動プラテン12)のストロークをLstとしたとき、長さLmは、リニアモータ28による最大の推進力に対応して設定される。また、長さLpは、Lp>Lm+Lstという関係を満足するように設定される。
可動子31は、固定子29に向けて突出し、かつ、所定のピッチで複数の磁極歯33が形成されたコア34と、各磁極歯33に巻装されたコイル35とを備える。なお、磁極歯33は可動プラテン12の移動方向に対して直角の方向に、互いに平行に形成される。固定子29は、コア、及びコア上に延在させて形成された永久磁石(図示せず)を備える。永久磁石は、N極及びS極の各磁極を交互に、かつ、磁極歯33と同じピッチで着磁させることによって形成されている。
したがって、コイル35に所定の電流を供給してリニアモータ28を駆動すると、可動子31が進退させられる。それに伴って、スライドベースSb、スライドベースSbに固定された吸着板22、及びロッド39により吸着板22に連結された可動プラテン12が進退させられ、型閉じ及び型開きが行われる。
なお、固定子29に永久磁石を、可動子31にコイル35を配設しているが、固定子にコイルを、可動子に永久磁石を配設することもできる。その場合、リニアモータ28を駆動する際にコイルが移動しないので、コイルに電力を供給するための配線を容易に行うことができる。
可動プラテン12が前進(図において右方向に移動)して可動金型16が固定金型15に当接すると、型閉じが終了する。型閉じに続いて型締めを行うことができるように、リヤプラテン13と吸着板22との間に、型締め用の駆動部としての電磁石ユニット37が配設される。また、可動プラテン12と吸着板22とを連結するロッド39が、リヤプラテン13及び吸着板22を貫通して延在する。ロッド39は、型閉じ時及び型開き時に、吸着板22の進退に連動して可動プラテン12を進退させ、型締め時に、電磁石ユニット37によって発生した型締力を可動プラテン12に伝達する。なお、フレームFr、固定プラテン11、可動プラテン12、リヤプラテン13、吸着板22、リニアモータ28、電磁石ユニット37、ロッド39等によって型締装置10が構成される。
電磁石ユニット37は、リヤプラテン13側に配設された電磁石49、及び吸着板22側に配設された吸着部51を有する。リヤプラテン13の後端面の所定の部分、すなわちロッド39よりわずかに上方及び下方に、水平方向に延在した矩形の断面形状を有するコイル配設部としての二つの溝45が互いに平行に形成されている。溝45の間には、矩形の断面形状を有するコア46が形成され、リヤプラテンのコア46以外の部分にヨーク47が形成される。コア46にコイル48が巻装される。
また、吸着板22の前端面の所定の部分として、吸着板22においてロッド39を包囲し、電磁石49と対向する部分に、吸着部51が設けられる。なお、リヤプラテン13のコア46及びヨーク47、並びに吸着板22は、強磁性体から成る薄板を積層することによって形成された電磁積層鋼板により形成される。また、リヤプラテン13とは別に電磁石49が配設され、吸着板22とは別に吸着部51が配設されているが、リヤプラテン13の一部として電磁石を形成し、吸着板22の一部として吸着部を形成することもできる。また、必ずしも電磁積層鋼板を用いなくてもよく、同一部材からなる鉄心を用いてコア46及びヨーク47を形成してもよい。この方が、ギャップ間の距離を精度よく設定することができる。
したがって、電磁石ユニット37において、溝45内のコイル48に電流を供給すると、電磁石49が励磁され、吸着部51が吸着されて型締力が発生する。
ロッド39は、後端部(図において左端部)において吸着板22と連結し、前端部において可動プラテン12と連結している。ロッド39は、型閉じ時に吸着板22が前進することにより前進し、これにより可動プラテン12が前進する。また、ロッド39は、型開き時に吸着板22が後退(図において左方向に移動)することにより後退し、これにより可動プラテン12が後退する。
そのために、リヤプラテン13の中央部分に、ロッド39を貫通させるための穴41が設けられる。また、吸着板22の中央部分に、ロッド39を貫通させるための穴42が形成される。さらに、穴41の前端部の開口に臨ませて、ロッド39を摺動自在に支持するブッシュ等の軸受部材Br1が配設される。また、ロッド39の後端部にねじ43が形成され、吸着板22に対して回転自在に支持された型厚調整機構としてのナット44がねじ43に螺合している。
型閉じが終了した時点で、吸着板22はリヤプラテン13に近接し、リヤプラテン13と吸着板22との間にギャップ(間隙)δが形成される。ギャップδが小さくなりすぎたり、大きくなりすぎたりすると、吸着部51を十分に吸着することができず、型締力が小さくなってしまう。ギャップδの最適な値(距離又は寸法)は、金型装置19の厚さが変化するのに伴って変化する。
そこで、ナット44の外周面に大径のギヤ(図示せず)が形成され、吸着板22に型厚調整用の駆動部として型厚調整用モータ(図示せず)が配設され、型厚調整用モータの出力軸に取り付けられた小径のギヤが、ナット44の外周面に形成されたギヤに噛合させられる。
金型装置19の厚さに対応して、型厚調整用モータを駆動し、型厚調整機構としてのナット44をねじ43に対して所定量回転させると、吸着板22に対するロッド39の位置が調整され、固定プラテン11及び可動プラテン12に対する吸着板22の位置が調整されて、ギャップδを最適な値にすることができる。すなわち、可動プラテン12と吸着板22の相対的な位置を変えることによって、型厚の調整が行われる。
この型厚の調整は型厚の変化に伴う間隙δの距離を粗調整するものであり、例えば0.1mm単位の微調整は、スライドベースSb上での吸着板22の位置を変更したり、ガイドGd上のリヤプラテン13の位置を変更することで行われる。型締装置10では、スライドベースSbから垂直に起立して取り付けられた取付け板27に吸着板22が取り付けられており、吸着板22と取付け板27との間に挟み込むシムの厚みを調整することにより、間隙δの距離を微調整する。なお、取付け板27はリブ27aを有しており、取付け板27に型締力の反力が作用しても、取付け板27の取付け面に倒れが生じずに垂直度を維持するように構成されている。
また、電磁石と吸着板との平行度を保つためには、電磁石又は吸着板の面全体と同じ大きさのシムを挟み込むことが好ましいが、そのような大きさの一様な厚みのシムを用いることは難しい。そこで、例えば、略四辺形の吸着板の四隅付近をボルトで締め付けている場合、締め付ける4カ所の付近のみに小さなシムを挟み込むこととなる。このような場合、シムが挟み込まれていない部分に間隙が形成され、吸着板が変形して平面度が悪くなったり、ベースに対する平行度が悪くなるという問題が発生するおそれがある。
なお、型厚調整用モータ、ギヤ、ナット44、ロッド39等によって型厚調整装置が構成される。また、ギヤによって、型厚調整用モータの回転をナット44に伝達する回転伝達部が構成される。そして、ナット44及びねじ43によって運動方向変換部が構成され、運動方向変換部において、ナット44の回転運動がロッド39の直進運動に変換される。
次に、型締装置10の動作について説明する。
まず、型閉じ時に、図2に示す状態において、コイル35に電流を供給する。それにより、リニアモータ28が駆動され、吸着板22と共に可動プラテン12が前進させられ、図1に示すように、可動金型16が固定金型15に当接させられる。このとき、リヤプラテン13と吸着板22との間、すなわち、電磁石49と吸着部51との間には、シムを用いて吸着板22の位置を微調整した結果、目標型締力Fが得られるような最適なギャップ(間隙)δが形成される。なお、型閉じに必要とされる力は型締力と比較して十分に小さい。
続いて、コイル48に電流が供給され、磁性体である吸着板22の吸着部51を電磁石49の吸着力によって吸着する。それにより、吸着板22及びロッド39を介して吸着力が型締力として可動プラテン12に伝達され、型締めが行われる。
また、型締力が目標設定値になるようにコイル48に供給する電流の値が決定され、電流がコイル48に供給されて型締めが行われる。型締めが行われている間、射出装置17において溶融した樹脂が射出ノズル18から射出され、金型装置19のキャビティ空間に充填される。
そして、キャビティ空間内の樹脂が固化すると、図1に示す状態において、コイル48への電流供給が停止される。この場合、コイル48への電流供給を停止しても、吸着部51には磁気が残留するので、コイル48に型締めを行う際と逆の方向に電流が供給され、吸着部51に残留した磁気が取り除かれる。続いて、コイル35に逆方向の電流が供給される。それにより、リニアモータ28が駆動され、可動プラテン12が後退させられ、図2に示されるように、可動金型16が後退限位置に移動し、型開きが行われる。
上述の構成の型締装置10において、取付け板27と吸着板22との間にシムを挟み込んでギャップ(間隙)δの距離を調整する作業は、時間と労力とを必要とする。また、調整できる距離はシムの厚みに依存するため、精度の高い調整が難しいという問題もある。さらに、取付け板27と吸着板22との間に空隙が生じると、吸着板22と取付け板27で構成される磁気回路が変動してしまい、精度よく型締力を制御することができない。
そこで、本発明では、電磁石を構成するリヤプラテン13と吸着板22の対向面(すなわち、間隙δを形成する対向面)を僅かに傾斜させ、リヤプラテン13と吸着板22の両方又はいずれか一方を垂直方向に移動させることにより、実質的に間隙δの距離を調整する。傾斜角度により決定される比率に基づいて垂直方向の移動距離が縮小されて水平方向の移動距離(すなわち、間隙δの調整距離)となるので、容易に微調整を行うことができる。
次に、本発明の第1実施例について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は本発明の第1実施例による型締装置の側面図であり、金型が閉じた状態を示している。図5は図4に示す型締装置の側面図であり、金型が開いた状態を示している。図4及び図5において、図1乃至図3に示す構成部品と同等の部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
本実施例による型締装置は、図1乃至図3に示す型締装置10と同様な構成であるが、吸着板とリヤプラテンとの対向面が傾斜していること、吸着板がガイドポストによりガイドされていない点が大きく異なる。
このような構成とするために、本実施例では、リヤプラテンベース13BがガイドGd上に設けられ、リヤプラテン13Aはリヤプラテンベース13Bに固定される。固定プラテン11に固定された四本のタイバー14は、リヤプラテンベース13Bを貫通し、固定ナットn2によりリヤプラテンベース13に固定される。リヤプラテン13Aは、リヤプラテンベース13Bを貫通するボルト(図示せず)により、リヤプラテンベース13B の取付け面に固定される。したがって、リヤプラテン13Aと固定プラテン11とは、タイバー14の両端に固定された状態となる。
リヤプラテンベース13Bに固定されたリヤプラテン13Aには、上述の図1に示す型締装置10と同様にコイル48が設けられ、コア46、ヨーク47と共に電磁石49を構成する。リヤプラテン13Aの吸着板22Aに対向する面は、垂直方向に対して所定の角度αだけ僅かに傾斜し、傾斜面が形成されている。
リヤプラテン13Aの傾斜面に対向する吸着板22Aの対向面も、同様に所定の角度αだけ僅かに傾斜し、傾斜面が形成されている。したがって、リヤプラテン13Aの傾斜面と吸着板22の傾斜面は平行となり、図1に示すように、その間にギャップ(間隙)δが形成される。
吸着板22Aは、取付け板27を貫通するボルト(図示せず)により、スライドベースSbに起立して固定された取付け板27の取付け面に固定される。吸着板22Aは取付け板27の取付け面に沿って垂直方向に僅かに位置を変えて固定することができる。また、リヤプラテンベース13BがガイドGd上に設けられる。リヤプラテン13Aは、リヤプラテンベース13Bに固定される。取付け板27のボルトが貫通する孔は僅かに垂直方向に長円形であり、ボルトの位置を垂直方向にずらすことで、吸着板22Aの固定位置を垂直方向にずらすことができる。
吸着板22Aの下端面とスライドベースSbの上面との間に、高さ調整機構60が設けられる。高さ調整機構60は、例えば所定の高さ(又は厚さ)を有する剛体のブロックとすることができる。すなわち、所定の高さのブロックを吸着板22Aの下に配置し、吸着板22Aをブロックに押し付けながら、ボルトを締め付けて吸着板22Aを取付け板27の取付け面に固定することで、吸着板22Aの垂直方向の固定位置を調整することができる。
高さ調整機構60として、ブロックではなく、それ自体の高さ(厚み)を調節できる部材を用いることもできる。例えば、一つのブロックではなく、平たいブロックを複数枚重ねて所定の高さにすることもできる。また、ベースブロックに垂直方向にボルトをねじ込んだ構成とし、ボルトを締め込んだり緩めたりすることで、ベースブロックから延在するボルトの頭部の高さを調整するような構成としてもよい。高さ調整機構60は上述の構成に限られず、様々な構成が考えられる。
吸着板22Aの垂直方向の移動をガイドするために、取付け板27の取付け面に垂直方向に延在する突起を設け、その突起が嵌合する溝を設けることが好ましい。突起と溝が嵌合することで、吸着板22Aは取付け板27の垂直面に沿って垂直方向にのみ移動可能となる。突起と溝の嵌合構造は、いわゆるあり溝を用いて遊びがないように構成してもよい。このような構成とすることで、取付け板27をガイド機構として用いることができ、また、吸着板22Aと取付け板27をガイド機構として用いることができるので、吸着板22Aの磁気回路の変動を抑制することができる。
なお、吸着板22Aには、ロッド39が貫通する貫通孔が設けられるが、吸着板22Aを垂直方向に移動可能にするため、貫通孔を垂直方向に長い形状の孔とする必要がある。
以上のような構成で、吸着板22Aの傾斜面とリヤプラテン13Aの傾斜面との間の間隙δを調整するには、まず、間隙δの距離の目標設定値と、型閉じ位置での間隙δの実際の距離との差を計測する。そして、距離を測定して求めた差の分だけ吸着板22Aを水平方向に移動するには、垂直方向にどれだけ移動すればよいかを求める。求めた吸着板22Aの垂直方向の移動距離に基づいて高さ調整機構60での高さ調整量を決定する。単一のブロックを用いるのであれば、求めた吸着板22Aの垂直方向の移動距離に対応する高さのブロックを選択する。あるいは、複数枚のブロックを重ねて用いている場合は、求めた吸着板22Aの垂直方向の移動距離が、追加又は取り除くべきブロックの高さ(厚み)に相当する。
吸着板22Aの垂直方向の移動距離と、それに対する水平方向の移動距離は、傾斜面の傾きで決定される。吸着板22Aの傾斜面の傾き(垂直方向:水平方向)を、図6(a)に示すように、10:1とした場合、高さ調整機構60による高さの調整距離の1/10の距離だけ水平方向に移動することができる。したがって、間隙δの距離の増減は、高さ調整機構60による高さの調整距離の略1/10となる(実際には、間隙δの距離は傾斜面に垂直な方向の距離となるため、傾きの分だけ1/10より小さくなる)。例えば、高さ調整機構60により、吸着板22Aを1mm上に移動した場合、間隙δの距離は約0.1mm増大する。反対に、高さ調整機構60により、吸着板22Aを1mm下に移動した場合、間隙δの距離は約0.1mm減少する。また、吸着板22Aの傾斜面の傾き(垂直方向:水平方向)を、図6(b)に示すように、100:1とした場合、高さ調整機構60による高さの調整距離の1/100の距離だけ水平方向に移動することができる。したがって、間隙δの距離の増減は、高さ調整機構60による高さの調整距離の略1/100となる(実際には、間隙δの距離は傾斜面に垂直な方向の距離となるため、傾きの分だけ1/100より小さくなる)。例えば、高さ調整機構60により、吸着板22Aを1mm上に移動した場合、間隙δの距離は約0.01mm増大する。反対に、高さ調整機構60により、吸着板22Aを1mm下に移動した場合、間隙δの距離は約0.01mm減少する。以上のように、傾斜面の傾きを小さくすれば(垂直に近くすれば)、間隙δの距離をより微細に調整することができるが、調整可能な距離は小さくなる。すなわち、傾斜面の傾きを小さくして微調整可能とするには、吸着板22Aの垂直方向の移動距離範囲を大きくとらなければならない。したがって、調整の精度と、吸着板22Aの垂直方向の移動距離範囲とを考慮して最適な傾斜を設定する必要がある。
以上のように、高さ調整機構60の調整を終えたら、吸着板22Aの下端面を高さ調整機構60に押し当てながら、ボルトを締め付けて吸着板22Aを取付け板27に固定する。吸着板22Aを取付け板27に固定した後は、高さ調整機構60を取り除いてしまってもよいが、型締装置の運転中も吸着板22Aの位置が移動しないように、そのままスライドベースSb上に固定しておくことが好ましい。
本実施例では、高さ調整機構60を、吸着板22Aの下面を突き当てて高さを調整する構成としたが、吸着板22Aを取付け板27に対して垂直方向に移動できる構成であれば、高さ調整機構60として用いることができる。例えば、吸着板22A側にラックを形成し、取付け板27側にピニオンを設けてラックに噛合わせ、ピニオンを回転することにより吸着板22Aを垂直方向に移動させるといった構成も高さ調整機構60に含まれる。
本実施例では、吸着板22Aの傾斜面の傾斜方向を、吸着板22Aの上部の幅が大きく下部の幅が小さくなるような方向とした(図1中、右側に傾いた方向)。この方向の傾きであると、吸着板22Aに作用する吸着力の垂直方向分力が下向きとなり、吸着力が作用したときに、吸着板22Aが固定されたスライドベースSb全体がガイドGdに押し付けられるため、スライドベースSbをガイドGd上に適切に維持することができる。さらに、吸着板22Aはリブ27aを備えた取付け板27に固定されているので、下向きの荷重が加わったとしても、リブ27aによって吸着板22AをスライドベースSbに対し、安定して固定することができる。このため、型締力を精度よく制御することができる。
また、本実施例では、垂直方向の固定位置が調整される吸着板22Aの傾斜面の垂直方向の寸法は、リヤプラテン13Aの傾斜面の垂直方向の寸法より小さくしている。これは、吸着板22Aを、所定の調整範囲内で垂直方向に移動しても、吸着板22Aの傾斜面の全体がリヤプラテン13Aの傾斜面に対向するようにするためである。このように構成することで、所定の調整範囲内で吸着板22Aを垂直方向に移動しても、吸着面積が変化することがなく、一定の吸着力を得ることができ、結果として一定の型締力を発生させることができる。
次に、本発明の第2実施例について、図7を参照しながら説明する。図7は本発明の第2実施例による型締装置の側面図であり、金型が閉じた状態を示している。図7において、図4に示す構成部品と同等の部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
本発明の第2実施例による型締装置は、上述の第1実施例による型締装置における吸着板とリヤプラテンの傾斜面の傾斜を反対とし、且つリヤプラテンに高さ調整機構を設けたものである。
図7に示すように、吸着板22Bの傾斜面と、リヤプラテン13Cの傾斜面は、両方とも所定の角度αだけ、上述の第1実施例とは反対に、図7中左側に傾斜している。このような傾斜であっても、上述の第1実施例と同様に、間隙δの距離を調整することができる。
本実施例では、吸着板22Bは移動可能ではなく、リヤプラテン13Cをリヤプラテンベース13bの垂直面に沿って垂直方向に移動可能としている。したがって、高さ調整機構60は、リヤプラテン13Cの下端面とスライドベースSbの上面との間に設けられる。この場合、スライドベースSbは型開閉時に移動するのに対し、リヤプラテン13Cは移動しないため、リヤプラテン13Cの垂直方向の固定位置を調整してリヤプラテン13Cをリヤプラテンベース13Bに固定した後に、高さ調整機構60を取り除いておく必要がある。また、リヤプラテン13Cに設けられた、ロッド39が貫通する孔は、リヤプラテン13Cが垂直方向に移動できるように、垂直方向に長い形状にする必要がある。このようにすることで、リヤプラテンベース13bをガイド機構として用いることができ、また、リヤプラテンベース13bとリヤプラテン13Cとを密着させることができるので、リヤプラテン13Cの磁気回路の変動を抑制することができる。
本実施例では、吸着板22Bに吸着力が作用すると、吸着力の垂直方向分力が吸着板22Bに作用する。この垂直方向分力は、吸着板22Bを持ち上げる方向の分力である。したがって、スライドベースSbをガイドGdから持ち上げる力が作用する。したがって、スライドベースがガイドGdから持ち上がらないように、スライドベースSbがガイドGdを抱きかかえるような構成とすることが好ましい。ただし、吸着板22Bと取付け板27は、ロッド39によってもガイドされているため、ロッド39によるガイドで十分であれば、スライドベースSbがガイドGdを抱きかかえるような構成とする必要はない。さらに、吸着板22Aはリブ27aを備えた取付け板27に固定されているので、上向きの荷重が加わったとしても、リブ27aによって吸着板22AをスライドベースSbに対し安定して固定することができる。このため、型締力を精度よく制御することができる。
以上説明したように、本発明の第1実施例及び第2実施例を考慮すると、電磁石として機能するリヤプラテンと、電磁石により吸着される磁性体である吸着板との対向面に傾斜を設け、吸着板又はリヤプラテンを垂直方向に移動可能に固定し、移動可能な吸着板又はリヤプラテンに高さ調整機構を設けることで、吸着板とリヤプラテンとの間の間隙の距離を精度よく調整することができる。吸着板とリヤプラテンの両方を垂直移動可能としてもよく、その場合、吸着板とリヤプラテンの両方に高さ調整機構を設けてもよい。
また、図4に示す構成の変形例として、図8に示すように吸着板22Aのリヤプラテン22と対向する面を垂直に形成し、吸着板22Aの取付け板27と対向する面と取付け板27の吸着板22Aに対向する面とを傾斜させてもよい。この場合リヤプラテン13Aの吸着板22Aと対向する面も垂直に形成することができるので、部品加工が容易となり、調整の際の間隙δ調整も容易となる。また、間隙δがリヤプラテン13Aと吸着板22Aの垂直面間に形成されるため、吸着力は水平方向に作用し、スライドベースSbに対して垂直方向の力が作用することがない。したがって、スライドベースSbをガイドレールGd上に安定して支持することができる。この場合、傾斜した取付け板27は移動方向変換機構を構成する。なお、図8において、図4に示す構成部品と同等な部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
同様に、図7に示す構成の変形例として、図9に示すように、リヤプラテン13Bの吸着板22Bと対向する面を垂直に形成し、リヤプラテン13Cのリヤプラテンベース13Bと対向する面とリヤプラテンベース13Bのリヤプラテン13Cと対向する面とを傾斜させてもよい。円吸着板22Bの取付け板27と対向する面と取付け板27とを傾斜させてもよい。この場合吸着板22Bのリヤプラテン13Cと対向する面も垂直に形成することができるので、部品加工が容易となり、調整の際の間隙δ調整も容易となる。また、間隙δがリヤプラテン13Cと吸着板22Bの垂直面間に形成されるため、吸着力は水平方向に作用し、スライドベースSbに対して垂直方向の力が作用することがない。したがって、スライドベースSbをガイドレールGd上に安定して支持することができる。この場合、傾斜したプラテンベース13Bは移動方向変換機構を構成する。なお、図9において、図7に示す構成部品と同等な部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
本発明が適用される型締装置の一例を示す側面図であり、金型が閉じた状態を示している。 図1に示す型締装置の側面図であり、金型が開いた状態を示している。 図1に示すリヤプラテンを吸着板側から見た正面図である。 本発明の第1実施例による型締装置の側面図であり、金型が閉じた状態を示している。 図4に示す型締装置の側面図であり、金型が開いた状態を示している。 吸着板の側面図である。 本発明の第2実施例による型締装置の側面図であり、金型が閉じた状態を示している。 図4に示す構成の変形例を示す型締装置の側面図である。 図7に示す構成の変形例を示す型締装置の側面図である。
符号の説明
10 型締装置
11 固定プラテン
12 可動プラテン
13 リヤプラテン
14 タイバー
21 ガイドポスト
22 吸着板
28 リニアモータ
29 固定子
31 可動子
37 電磁石ユニット
39 ロッド
43 ねじ
44 ナット
46 コア
47 ヨーク
48 コイル
49 電磁石
51 吸着部
60 高さ調整機構
Fr フレーム
Gd ガイド
Gb ガイドベース
Sb スライドベース

Claims (6)

  1. 電磁石と磁性体との間の間隙に磁界を形成して該磁性体に作用する吸着力により型締力を発生する電磁石ユニットを備えた型締装置であって、
    前記電磁石ユニットの電磁石と磁性体との対向面がそれぞれ所定の角度傾斜すると共に、前記電磁石及び/又は前記磁性体は垂直方向に移動自在に構成され
    前記電磁石及び/又は前記磁性体に、前記電磁石及び/又は前記磁性体の位置を調整する調整機構を設けたことを特徴とする型締装置。
  2. 電磁石と磁性体との間の間隙に磁界を形成して該磁性体に作用する吸着力により型締力を発生する電磁石ユニットを備えた型締装置であって、
    前記電磁石ユニットは、前記電磁石と該電磁石をガイドするガイド部材とを有し、前記電磁石と前記ガイド部材との対向面がそれぞれ所定の角度傾斜すると共に、前記電磁石は前記対向面に沿って移動自在に構成され
    前記電磁石に、前記電磁石の位置を調整する調整機構を設けたことを特徴とする型締装置。
  3. 電磁石と磁性体との間の間隙に磁界を形成して該磁性体に作用する吸着力により型締力を発生する電磁石ユニットを備えた型締装置であって、
    前記電磁石ユニットは、前記磁性体と該磁性体をガイドするガイド部材とを有し、前記磁性体と前記ガイド部材との対向面がそれぞれ所定の角度傾斜すると共に、前記磁性体は前記対向面に沿って移動自在に構成され
    前記磁性体に、前記磁性体の位置を調整する調整機構を設けたことを特徴とする型締装置。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の型締装置であって、
    前記電磁石及び/又は前記磁性体の下端部に、前記調整機構としての剛体のブロックを配置して当該電磁石及び/又は当該磁性体の位置を調整することを特徴とする型締装置。
  5. 請求項4記載の型締装置であって、
    前記剛体のブロックを複数積載して当該電磁石及び/又は当該磁性体の位置を調整することを特徴とする型締装置。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の型締装置であって、
    前記電磁石及び/又は前記磁性体は、前記対向面の範囲内を移動自在に構成されたことを特徴とする型締装置。
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