JP4808659B2 - 不定形耐火物用金属製骨材、及びその製造方法、並びに、不定形耐火物。 - Google Patents

不定形耐火物用金属製骨材、及びその製造方法、並びに、不定形耐火物。 Download PDF

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本発明は、不定形耐火物用金属製骨材、及びその製造方法、並びに、不定形耐火物に関する。
従来、工業用窯炉の炉壁、溶融金属容器のライニングには不定形耐火物が施工されるが、施工面の長寿命化、高強度化を図るという目的で不定形耐火物中に金属繊維を混合した技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
例えば、特許文献1に記載の技術では、キャスタブル耐火物に金、銀、銅、アルミニウム等の金属材料を添加し、キャスタブル耐火物の高強度化を図るとともに、熱伝導性の向上を図っている。
また、特許文献2に記載の技術では、帯状の金属に捻りを加えた金属短繊維を不定形耐火物に混入し、混練時の撹拌性向上、硬化物の耐衝撃性向上、耐熱スポーリング性の向上を図っている。
特開2004−315348号公報 特開2005−179150号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の技術では、金属骨材の形状として球状、楕円状の他、銅の穿孔時に生成する切り粉(フレーク状のもの)が例示されており、骨材として不定形耐火物に混練した際に混練性の点では有利なのだが、材質として銅等を用いた場合、前述した窯炉の炉壁、溶融金属容器のライニング材としては、銅が不純物となり好ましくない。また、フレーク状のものは銅の穿孔により生成するものであり、骨材の製造効率が悪いという問題がある。
前記特許文献2に記載の技術では、帯状の金属箔に捻りを加えることにより比表面積を確保しているが、帯状であるが故に一定方向に配向して偏析し易く、付着力も十分に確保することができないという問題がある。
本発明の目的は、付着力を十分に確保することができ、偏析がしにくく、製造容易な不定形耐火物用金属製骨材、及びその製造方法、並びに、不定形耐火物を提供することにある。
本発明は、次の構成を要旨とするものである。
(1) 不定形耐火物に混練される金属製骨材であって、厚さが0.1mm以上、0.25mm以下、幅が1〜10mm、厚さに対する幅の比が5以上の帯状の金属が円筒形に巻き回された螺旋形状をなし、内部空間に耐火物が入り込む中空部を有し、旋回角度が360deg〜720degであることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
(2) (1)の不定形耐火物用金属製骨材において、前記金属製骨材の前記螺旋形状が直径2mm以上、12mm以下であることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
(3) (1)又は(2)の不定形耐火物用金属製骨材において、前記金属製骨材の前記螺旋形状の軸方向長さが10mm〜30mmであることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
(4) (1)乃至(3)のいずれかの不定形耐火物用金属製骨材において、前記金属製骨材の外周面側が切削加工によって工具と接触する加工面であることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
(5) (1)乃至(4)のいずれかの不定形耐火物用金属製骨材において、前記中空部に向く前記金属製骨材の内周面が塑性変形によって粗くなる自由面であることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
(6) (1)乃至(5)のいずれかの不定形耐火物用金属製骨材において、材質がステンレス鋼であることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
(7) 不定形耐火物に混練される金属製骨材の製造方法であって、金属材をエンドミル又はフェイスミルで切削することにより、(1)乃至(6)のいずれかに記載の金属製骨材を得ることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材の製造方法。
(8) (1)乃至(6)のいずれかに記載の不定形耐火物用金属製骨材を、質量比で5%〜25%混合したことを特徴とする不定形耐火物。
本発明によれば、金属製骨材を前述したような螺旋形状とすることにより、不定形耐火物に混練した際に、配向によって偏析することがなく良好に混練することができる。また、内部に中空部が形成されるため、この中空部に耐火物を充填することが可能となるため、付着性を向上させることができる。
さらに、螺旋の直径を2mm以上、12mm以下、旋回角度を360deg〜720degとすることにより、取り扱いも良好であり、金属製骨材の接着剤に対する付着性を一層向上させることができる。
また、外周面を切削加工で得た加工面(光沢面)とすることにより混練時の抵抗を減少させることができるため、混練性を向上させることができる。
さらに、内周面を塑性変形によって生じる自由面(粗面)とすることにより、充填される耐火物との付着性を一層向上させることができる。
また、金属製骨材の材質をステンレス鋼とすることにより、耐熱性を向上させることができる。
さらに、金属材料をエンドミル又はフェイスミルで切削するだけで金属製骨材を製造することができるため、容易に製造することができる。
また、金属製骨材を、質量比で5%〜25%混練して不定形耐火物とすることにより、金属製骨材の熱伝導性が良好であるため、冷却が必要で且つ耐火性能が要求される高炉炉底底盤下やステーブ前面の耐火物として好適である。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の実施形態に係る金属製骨材1が示されており、この金属製骨材1は、厚さが0.1mm以上、0.25mm以下、幅が1〜10mm、厚さに対する幅の比が5以上の帯状の金属を螺旋形状に巻き回し、略円筒状に形成され、内部に中空部を有している。
螺旋の直径Dは2mm以上、12mm以下であり、螺旋の軸に沿った軸方向長さHは、10mm〜30mmとされている。
骨材形状については、以下の推察がされており、その範囲を特定している。
厚さは、混錬時に骨材の柔軟性の確保が必要であるために0.25mm以下とする。また、厚さの下限は、切り込みの下限値が工作機械の剛性に影響を受けるため、通常0.1mm以上ないと安定した厚さが確保できない。
幅は、耐火物が骨材の内面への充填性や密着性を確保するために10mm以下とする。また、幅の下限は、1mm未満では帯状とは言えず、強度向上、熱伝導性の向上を十分に図れない。
螺旋の直径Dは大きくなるとやはり混錬抵抗が大きくなるので、12mm以下が望ましい。また、直径の下限は耐火性骨材の粒径の下限条件から考え少なくとも2mm以上あることが望ましい。
軸方向長さは、長すぎると混錬抵抗が大きくなるので30mm以下であることが望ましい。また、軸方向長さは、強度を確保するために、10mm以上であることが望ましい。
また、螺旋の旋回角度は、360deg〜720deg、つまり1巻き〜2巻き程度とするのが好ましい。旋回角度が大きすぎると後述する不定形耐火物に投入して混練した際、絡まり易くなり、旋回角度が小さい、すなわち360deg未満の場合、後述する結合剤との付着性が低下するので好ましくない。
この金属製骨材1の外周面1Aは、光沢面とされ、その反対側の中空部に面する内周面1Bは、粗面とされている。
外周面1Aの光沢面、内周面1Bの粗面は、切削の原理から、刃が当たった面の反対側の自由面では塑性変形が起きるので、必ず外周側が加工面(光沢面)となるからである。
本発明の金属製骨材1の製造方法は、上述の形状が得られるものであれば、特に限定されるものではないが、金属材料をエンドミル又は正面フライス(フェイスミル)により製造するのが好ましい。
このような金属製骨材1を製造する場合、図2に示されるように、金属材料Mをフライス盤にセットして、エンドミルT1を用いて金属材料Mを切削すると、金属材料に対して、切削された切り粉が図1に示されるように扁平断面でかつ、湾曲し、螺旋状に捩られた形状になる。すなわち、エンドミルT1で金属材料Mを切削加工するだけで、簡単に金属製骨材1を製造することができるのである。
また、図3に示されるように、フェイスミルT2を用いて、金属材料Mを切削加工しても同様の金属製骨材1を製造することが可能である。
金属製骨材1の材質としては、普通鋼も採用することができるが、防錆という観点からステンレス鋼を採用するのが最も好ましい。銅やアルミニウム等の非鉄金属も採用は可能であるが不純物を増加させる原因になるので採用できない。
このような金属製骨材1は、不定形耐火物の骨材として使用され、具体的には、次のような不定形耐火物に混練することができる。
不定形耐火物に添加し得る金属製骨材1の量は、質量比で5%〜25%である。5%未満であれば、骨材による強度向上が少なく、また、熱伝導性の向上も十分でない。一方、25%を超えると混錬抵抗が高くなったり、骨材の内面に耐火物が充填されなくなったりして、強度低下、熱伝導性低下を招くからである。
高温環境で使用される不定形耐火物はコンクリートと違い、高温環境で使用する際の爆裂防止のために、水分量は3%以下と規定する。好ましくは2%以下とし、更に1%以下であることが爆裂防止のために好適である。水分量を3%以下に制御するためには、後述する公知の手段である養生、乾燥により適宜実施することができる。尚、水分の下限値は0%を含む。
また、不定形耐火物には、前述した金属製骨材の他、セラミクス等の耐火性骨材を混練するのが好ましく、耐火性骨材の種類は特に限定することなく本発明の効果を得ることができるが、施工上最大粒径1mm以上とすることにより、簡易にスラリー状の混練物が得られるので好適である。
一方、最大粒径が6mmを超えると金属骨材の空間に耐火性骨材が充填されにくくなり、施工後空間として残り、高強度高熱伝導性が得られにくくなるので、最大粒径は1〜6mmとすることが好ましい。
まず、ライニング材(不定形耐火物の主成分)として使用する原料としては、対象とする耐火原料の材質には制限はないが、主要な耐火原料であるアルミナ質、シリカ質、アルミナ−シリカ質、アルミナ−スピネル質、アルミナ−マグネシア質、アルミナ−カーボン質、アルミナ−SiC質、アルミナ−SiC−カーボン質、マグネシア質、マグネシア−カーボン質等、カーボン質、炭化系素質、窒化けい素質、ジルコニア質、カルシア質、ドロマイト質、クロム、クロム-マグネシア質、マグネシア・ライム質、マグネシア-アルミナ質およびこれらの組み合わせである材質に問題なく適用できる。
本実施形態に係る不定形耐火物は必要に応じ結合剤を添加することができる。
結合剤は焼結剤、分散剤、界面活性剤、硬化剤、硬化調整剤等の何れか1種以上を添加すればよい。養生収縮による崩壊防止のため、結合剤の含有量は合計で65質量%以下とすることが好ましい。
焼結剤として、超微粉アルミナ、超微粉SiC、超微粉SiOなどを使用できる。
分散剤としては、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、フミン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、有機リン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、タンニン酸ナトリウム、β−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルアリルスルホン酸ナトリウムなどがある。
界面活性剤として、例えばトリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ウルトラポリリン酸ナトリウム、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、カルボキシル基含有ポリエーテル系分散剤、酒石酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、スルホン酸ナトリウム等から選ばれる1種または2種以上が使用できる。
硬化剤はアルミナセメントが最も好ましいが、これに限らず、例えばケイ酸ナトリウム、シリカゾル、アルミナゾル、リン酸アルミニウム、乳酸アルミニウムなどから選ばれる1種または2種以上が使用できる。
適当な作業時間を得るために、必要に応じて硬化調整剤を添加することができるが、これには例えばホウ酸、シュウ酸、クエン酸、グルコン酸、ホウ酸アンモニウム、ウルトラポリリン酸ナトリウム、炭酸リチウム、消石灰、リチウム塩、オキルカルボン酸、ジカルボン酸、第一リン酸カルシウム、レゾルシンなどから選ばれる1種または2種以上を使用することができる。
本実施形態に係る不定形耐火物は、まず、金属製骨材、耐火性骨材と結合剤に水を投入してモルタルミキサー等により混練し、スラリー状にした後、型枠に流し込み、養生乾燥することにより、施工することが可能である。
また、予め耐火性骨材と結合剤を混練しておき、混練中に適宜金属製骨材を投入してもよい。
このような本実施形態に係る不定形耐火物は、高熱伝導性が求められかつ不定形材料のみでしか施工できないような箇所へ好適に適用可能である。例えば、逆テーパー形状の高炉ステーブや高炉炉体底部の冷却構造体中の冷却パイプ廻りへの適用である。
また、金属製骨材1が螺旋状に形成され、内部に中空部を有することにより、不定形耐火物中に投入した際、結合剤が中空部に流れ込んだ状態で硬化することとなるため、金属製骨材1と結合剤の付着性が向上し、より高強度な耐火物とすることができる。
さらに、金属製骨材1の外周面1Aを光沢面とすることにより、モルタルミキサー等で混練した際、ミキサーのプロペラ等と衝突しても滑るので、混練性が向上する。
また、金属製骨材1の内周面1Bを粗面とすることにより、中空部に入り込んだ結合剤の付着性を一層向上させることができるため、耐火物の強度向上を図ることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
前述した実施形態に記載される金属製骨材について、金属製骨材の製造条件を種々変更し、各条件で製造された金属製骨材を用いた耐火物を作製し、その機械的特性について評価を行った。
(1)金属製骨材の製造条件
まず、標準的なフライス工具を使用し、最適の切り込み量、送り量にて、ステンレス鋼、普通鋼等を切削し、金属製骨材を作成した。その工具仕様と切削条件を表1に示す。
Figure 0004808659
切削条件としては、切り粉の量が必要なので、切り込みが比較的大きく、1刃あたりの送りも大きくなるため荒切削条件に相当する。従って、送り速度の制約がある場合は、刃数を抑え、切削速度も抑え気味の条件が好ましい。
表1に示されるフライス工具を用いて切削を行い、種々の形状の金属製骨材を作製した。実施例1〜実施例13、及び比較例1〜比較例4における各金属製骨材の形状、面状、材質、製造法を表2に示す。
Figure 0004808659
(2)耐火物の作製
(1)で得られた各実施例及び比較例に係る金属製骨材を、代表的組成の不定形耐火物に、添加、混練し、不定形耐火物を製作した。
製作した金属骨材不定形耐火物について、比重、見掛け気孔率常温曲げ強度、及び熱伝導率を測定した。
具体的には、各実施例及び比較例に係る金属製骨材を、不定形耐火物に、添加量を12.5質量%(耐火物量を80.5%として)と一定として一括添加し、ミキサーで3分間混練した。添加水分は7質量%とした。
不定形耐火物は、SiCキャスタブルとして、SiC60質量%−アルミナ40質量%の超微粉(最大粒径0.5mm以下)を用いた。各実施例に係る金属製骨材を添加した不定形耐火物は、ファイバーボールが形成されず、均一な混練が可能であった。
また、比較例1及び比較例2として、通常の添加物のない耐火物、従来の箔状金属繊維(ファイバー)(ステンレス鋼製、長さ20mm、断面およそ0.2mm×2.0mm)及び銅製のフレーク(最大長さ1mm以下、厚さ0.2mm)を使用し、実施例と同様に、不定形耐火物に一括添加し、混練した。
金属短繊維或いはフレークの添加量は混練性に支障のない条件でそれぞれ2質量%、35質量%とし、同じくSiC60質量%−アルミナ40質量%の超微粉(最大粒径0.5mm以下)をそれぞれ、91質量%、58質量%からなる原料に水7質量%を添加、混練してスラリーとしたものを、型(長さ100mm×深さ50mm×幅1000mm)に流し込み、3日間室温で養生した後110℃で24時間乾燥し、キャスタブル耐火物を得た。
(3)評価
得られたキャスタブル耐火物について、JIS R 2205に基づいて、常温曲げ強度を測定し、JIS R 2616に基づいて、熱伝導率を測定した。各実施例及び比較例の測定結果を表3に示す。
Figure 0004808659
実施例1〜実施例13と、比較例1とを比較すると、実施例1〜実施例13は、曲げ強度はそれほど変わらないものの、熱伝導率が高く、熱伝導性が良好であることが確認された。
また、実施例1〜実施例13と、比較例2とを比較すると、実施例1〜実施例13は、材質が異なるため、熱伝導率は比較例2よりも低いが、曲げ強度が高く、高強度の耐火物が得られることが確認された。
さらに、実施例と同様の製造方法により得られた比較例3については、厚さを0.4mmとしたものは、耐火物中の質量比が25%となり、曲げ強度が低下してしまう。これは、厚さが本発明の範囲を超えて大きすぎると、骨材の柔軟性がなくなるため、混練性に劣り、その結果、骨材と不定形耐火物との混合性が悪くなり、さらに充填性が悪くなるため、強度低下と熱伝導率低下を招いたものと推測される。
また、幅を13mmとした比較例4についても、曲げ強度が低下してしまう。これは、幅が本発明の範囲を超えて大きすぎると、螺旋状の間隙が減少し、金属製骨材の内部空間への耐火物の充填性が悪くなり、強度低下を招き、気孔率が高くなって熱伝導率の低下を招いたものと推測される。
以上、実施例、比較例含めてまとめると、次のようなことが言える。
(a) 螺旋の径は、大きい程、混練抵抗が増加する傾向にある。
(b) 旋回角度は、大きすぎると、金属製骨材の内部空間への耐火物の充填性が悪くなり、強度低下、熱伝導率低下を招く。
(c) 螺旋軸長さが長すぎると、混練抵抗が増加する傾向がある。
(d) 混練性が悪くなると、添加率を増加させることができず、結果として熱伝導性低下、強度低下を招く。
そして、本発明における不定形耐火物の合格基準としては、曲げ強度が4MPa以上、熱伝導率が7.5W/m・K以上とするのが好ましく、以上の結果から、この基準を満たす不定形耐火物の最適形状は、
厚さ:0.1mm以上、0.25mm以下
幅 :1〜10mm
厚さに対する幅の比:5以上
直径:2mm以上、12mm以下
旋回角度:360deg〜720deg
軸方向長さ:10mm〜30mm
であり、耐火物中の金属製骨材の質量比は、5%〜25%とするのが好ましいことが確認された。
本発明の実施形態に係る金属製骨材の形状を表す模式図。 前記実施形態における金属製骨材の製造方法を表す模式図。 前記実施形態における金属製骨材の他の製造方法を表す模式図。
符号の説明
1…金属製骨材、M…金属材料、T1…エンドミル、T2…フェイスミル

Claims (8)

  1. 不定形耐火物に混練される金属製骨材であって、
    厚さが0.1mm以上、0.25mm以下、幅が1mm〜10mm、厚さに対する幅の比が5以上の帯状の金属が円筒形に巻き回された螺旋形状をなし、内部空間に耐火物が入り込む中空部を有し、旋回角度が360deg〜720degであることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
  2. 請求項1に記載の不定形耐火物用金属製骨材において、
    前記金属製骨材の前記螺旋形状が直径2mm以上、12mm以下であることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の不定形耐火物用金属製骨材において、
    前記金属製骨材の前記螺旋形状の軸方向長さが10mm〜30mmであることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の不定形耐火物用金属製骨材において、
    前記金属製骨材の外周面側が切削加工によって工具と接触する加工面であることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の不定形耐火物用金属製骨材において、
    前記中空部に向く前記金属製骨材の内周面が塑性変形によって粗くなった自由面であることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の不定形耐火物用金属製骨材において、
    材質がステンレス鋼であることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材。
  7. 不定形耐火物に混練される金属製骨材の製造方法であって、
    金属材をエンドミル又はフェイスミルで切削することにより、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の金属製骨材を得ることを特徴とする不定形耐火物用金属製骨材の製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の不定形耐火物用金属製骨材を、質量比で5%〜25%混練したことを特徴とする不定形耐火物。
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