JP4808460B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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本発明は、被加工基板にレーザ光を照射してレーザ加工を行うレーザ加工装置に係り、とりわけ、被加工基板である太陽電池基板等に形成された蒸着薄膜に対してレーザ加工を行うレーザ加工装置に関する。
この種の太陽電池基板は、透明な基材上に透明電極層、太陽電池層及び裏面電極層等の蒸着薄膜が順に積層されてなるものであり、各蒸着薄膜には絶縁処理のために分離溝(加工ライン)が形成されている。なお、このような加工ラインは通常、蒸着薄膜に対してレーザ加工を行って所望の部位の薄膜を選択的に除去することにより形成される。
一般に、太陽電池基板に形成された蒸着薄膜に対してレーザ加工を行う際には、蒸着薄膜の種類によってその程度は異なるものの、多かれ少なかれ加工粉塵が発生する。このような加工粉塵がレーザ加工中に空気中に飛散すると、レーザ加工自体に悪影響を与えるばかりか、環境上からも望ましくない。
そこで、このようなレーザ加工を行うレーザ加工装置は通常、加工粉塵を除去するための吸塵機構を備え、レーザ加工点の近傍で発生した加工粉塵を吸塵機構により吸塵しながらレーザ加工を行っている。
具体的には、第1の方法として、被加工基板である太陽電池基板の全面をカバーする吸塵トレイを、移動テーブルに対して固定された太陽電池基板の下面ほぼ全面に配置し、この吸塵トレイを吸引しながらレーザ加工を行う方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この第1の方法では、太陽電池基板の下面に相当する大きな面積を吸塵トレイにより吸引する必要がある。この場合、レーザ加工によって発生した加工粉塵は、吸塵トレイに取り付けられた吸引ダクトにより吸い込まれることとなるが、吸塵トレイのうち吸引ダクトの近傍の領域では加工粉塵を十分に吸い込むことができても、吸引ダクトからある程度距離が離れた領域では、吸引効果が激減してしまうという問題がある。また、このような吸塵トレイでは、加工粉塵が空気中を漂っている状態では十分に吸引することも可能であるが、加工粉塵が吸塵トレイの表面に一旦付着してしまうと、吸塵するのが非常に困難となる。そして、このようにして吸塵トレイの表面に付着した加工粉塵は、移動テーブルの移動等の影響でわずかずつ空気中に舞い上がることとなり、結果的にレーザ加工に悪影響を与えてしまう。
一方、第2の方法として、移動テーブルに対して固定されていない吸塵ノズルを用い、その吸塵ノズルを被加工基板である太陽電池基板の移動にかかわらず常にレーザ加工点の近傍に保持しながらレーザ加工を行う方法も提案されている。しかしながら、この第2の方法では、吸塵ノズルを保持する機構が複雑となり、また、レーザ加工点が複数に及ぶ場合にそのレーザ加工点の数に応じた数の吸塵ノズルを設ける必要があるという問題もある。
特開2001−111078号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、太陽電池基板等の被加工基板に形成された蒸着薄膜に対してレーザ加工を行う際に発生する加工粉塵の空気中への飛散を効果的に防止して、加工粉塵がレーザ加工に与える悪影響を最小限に抑えることができるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
本発明は、被加工基板に形成される蒸着薄膜にレーザ光を照射して所望の部位の薄膜を選択的に除去するレーザ加工装置において、レーザ光を透過する透明な基材と該基材の第1表面に形成された蒸着薄膜を有する被加工基板とを保持する保持機構と、保持機構により保持された被加工基板のうち蒸着薄膜が形成されていない基材の第2表面の側から蒸着薄膜へ向けてレーザ光を照射するレーザ照射機構と、レーザ照射機構により照射されるレーザ光と被加工基板との相対的な位置関係を変化させる移動機構と、保持機構により保持された被加工基板のうち蒸着薄膜が形成されている側に設けられ、レーザ照射機構により照射されたレーザ光による蒸着薄膜に対するレーザ加工によって発生した加工粉塵を吸い込む吸塵機構とを備え、吸塵機構は、被加工基板の蒸着薄膜に対して所定の距離だけ離間した状態で配置された整流部であって、被加工基板の法線方向に沿って延びる複数の筒状の仕切り区画を有する整流部と、整流部の下流側に配置された吸引部であって、整流部の各仕切り区画を通過した加工粉塵を吸引する吸引部とを有することを特徴とするレーザ加工装置を提供する。
なお、本発明において、整流部の各仕切り区画の高さが当該各仕切り区画の開孔部の寸法の半分よりも大きいことが好ましい。
また、本発明において、整流部の複数の仕切り区画は、被加工基板の蒸着薄膜のうちレーザ加工が行われる加工面の大きさとほぼ同じ大きさをカバーしていることが好ましい。
さらに、本発明において、整流部の複数の仕切り区画の上流側表面により形成される上流側外表面は、被加工基板の蒸着薄膜の表面形状に沿って湾曲していることが好ましい。また、整流部の複数の仕切り区画は、中央部側の仕切り区画の開口部の寸法に比べて外周部側の仕切り区画の開口部の寸法の方向が大きくなるように構成されていてもよい。
さらに、本発明において、整流部の複数の仕切り区画を取り囲む外周部には、外部からの空気の巻き込みを防止するための部材が取り付けられていてもよい。
本発明によれば、被加工基板の蒸着薄膜に対するレーザ加工によって発生した加工粉塵を吸い込む吸塵機構が、被加工基板の法線方向に沿って延びる複数の仕切り区画を有する整流部と、整流部の下流側に配置された吸引部とを有しているので、整流部を介して吸引部へ吸い込まれる空気の流れが被加工基板の法線方向に規制されることとなり、整流部の複数の仕切り区画の全面に亘って、吸引部に吸引ダクトを介して接続されたポンプによる吸引効果が均一に与えられる。また、吸塵機構の整流部の各仕切り区画が、開孔部の寸法に比べて深さ方向の寸法(高さ)が大きい筒状をなしているので、吸引部の底部の表面に付着した加工粉塵が整流部を介して逆流することを効果的に防止することができる。このため、加工粉塵が空気中に飛散することを効果的に防止して、レーザ加工に与える悪影響を最小限に抑えることができる。
また、本発明によれば、吸塵機構の整流部が被加工基板の蒸着薄膜に対して所定の距離だけ離間した状態で配置されているので、整流部の外部から巻き込まれる空気を利用して被加工基板の蒸着薄膜で発生した加工粉塵を効率的に集塵することができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、図1及び図2により、本発明の一実施形態に係るレーザ加工装置の構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るレーザ加工装置1は、太陽電池基板(被加工基板)80に対してレーザ加工を行うためのものであり、太陽電池基板80を保持する保持機構5と、保持機構5により保持された太陽電池基板80へ向けてレーザ光Lを照射するレーザ照射機構10と、レーザ照射機構10により照射されるレーザ光Lと太陽電池基板80との相対的な位置関係をXY平面内で変化させる移動機構20と、レーザ照射機構10により照射されたレーザ光Lによるレーザ加工によって発生した加工粉塵を吸い込む吸塵機構30とを備えている。なお、本実施形態においてレーザ加工される太陽電池基板80は、図2に示すように、レーザ光を透過する透明なガラス基材81と、ガラス基材81の第1表面81aに形成された蒸着薄膜82とを有している。
このうち、保持機構5は、太陽電池基板80の蒸着薄膜82が下側を向くように太陽電池基板80の外周部の一部(図1では4箇所の部分)を保持するものである。なお、保持機構5は移動機構20に固定されており、移動機構20の移動に伴ってレーザ光Lの側を固定として太陽電池基板80の側がXY平面内で移動するようになっている。
レーザ照射機構10は、レーザ光Lを出射させるレーザ発振器11と、レーザ発振器11から出射されたレーザ光Lを太陽電池基板80へ向けて導く反射ミラー12及び集光レンズ13とを有している。
移動機構20は、X方向に移動するXテーブル21と、Xテーブル21をY方向に移動させるYテーブル22とを有している。Xテーブル21上には、太陽電池基板80を保持する保持機構5とともに吸塵機構30が固定されており、太陽電池基板80と吸塵機構30とがXY平面内で一緒に移動するようになっている。
吸塵機構30は、保持機構5により保持された太陽電池基板80のうち蒸着薄膜82が形成されている側に設けられており、これにより蒸着薄膜82で発生した加工粉塵D(図2参照)を吸い込むことができるようになっている。
ここで、吸塵機構30は、図3及び図4に示すように、太陽電池基板80の蒸着薄膜82に対して所定の距離だけ離間した状態で配置された整流部31と、整流部31の下流側に配置された受け皿部(吸引部)33とを有している。なお、受け皿部33は、吸引ダクト36を介してポンプ(図示せず)に接続されている。
このうち、整流部31は、複数の仕切り壁32により画成された複数の仕切り区画32aを有している。ここで、各仕切り区画32aは、太陽電池基板80の法線方向に沿って延びる四角柱状(筒状)をなしている。また、これらの複数の仕切り区画32aは、太陽電池基板80の蒸着薄膜82のうちレーザ加工が行われる加工面の大きさとほぼ同じ大きさをカバーしている。なお、各仕切り区画32aの深さ方向の寸法(高さ)Hは、各仕切り区画32aの開孔部の寸法Wの半分よりも大きい(H>W/2)ことが好ましい。
受け皿部33は、整流部31の外周部に対応する形状を持つ側壁34と、側壁34により囲まれた領域を仕切る仕切り壁35とを有している。また、受け皿部33の底部には、吸引ダクト36に接続された吸引孔33aが形成されており、太陽電池基板80の蒸着薄膜82に対するレーザ加工によって発生した加工粉塵Dが吸引されるようになっている。なお、吸引孔33aは、側壁34及び仕切り壁35により仕切られた領域ごとに一つずつ設けられている。
なお、吸塵機構30の整流部31及び受け皿部33は使用時には互いに接合されて用いられるが、受け皿部33に溜まった加工粉塵Dを取り除く清掃作業を容易に行えるようにするため、互いに分離可能な構造としておくことが好ましい。ただし、この場合には、整流部31と受け皿部33との接合部分は空気の漏れ等がないような構造とする必要がある。
次に、このような構成からなる本実施形態の作用について説明する。
まず、図1に示すように、レーザ加工の対象となる太陽電池基板80を移動機構20のXテーブル21上に移載し、Xテーブル21上に固定された保持機構5により、太陽電池基板80の蒸着薄膜82が下側を向いた状態で保持する。なおこのとき、移動機構20のXテーブル21上に固定された吸塵機構30は、保持機構5により保持された太陽電池基板80の下側にて、太陽電池基板80の蒸着薄膜82のうちレーザ加工が行われる加工面の大きさとほぼ同じ大きさをカバーするように位置決めされている。
この状態で、吸塵機構30に接続されたポンプ(図示せず)を稼働させる。また、レーザ照射機構10のレーザ発振器11を稼働させて、反射ミラー12及び集光レンズ13を介してレーザ光Lを導き、保持機構5により保持された太陽電池基板80へ向けてレーザ光Lを照射する。さらに、移動機構20のXテーブル21及びYテーブル22を稼働させ、照射されたレーザ光Lにより太陽電池基板80の蒸着薄膜82の所望の部位の薄膜が選択的に除去されるように太陽電池基板80を移動させる。具体的には例えば、移動機構20のYテーブル22により所定のピッチでY方向への移動を行うごとに、Xテーブル21によりX方向への移動(線状の走査)を行う、という制御を繰り返し行い、これにより、太陽電池基板80の蒸着薄膜82の全面に亘ってストライプ状の加工溝(加工ライン)を複数形成する。
ここで、保持機構5により保持された太陽電池基板80は蒸着薄膜82が下側を向いた状態で保持されているので、レーザ照射機構10により導かれたレーザ光Lは、図2に示すように、太陽電池基板80のうち蒸着薄膜82が形成されていないガラス基材81の第2表面81bの側から入射し、ガラス基材81を透過した上で蒸着薄膜82に到達する。これにより、太陽電池基板80の蒸着薄膜82に対してレーザ加工が行われ、蒸着薄膜82の所望の部位の薄膜が選択的に除去される。
なお、このようにしてレーザ加工が行われる際に、太陽電池基板80の蒸着薄膜82からは多量の加工粉塵Dが発生するが、このようにして発生した加工粉塵Dは吸塵機構30により吸い込まれる。
具体的には、図3及び図4に示すように、太陽電池基板80の蒸着薄膜82で発生した加工粉塵Dは、整流部31の複数の仕切り区画32aを通過し、次いで、受け皿部33に到達する。このとき、ポンプ(図示せず)による吸引によって生じる空気は、その流れ方向が整流部31の複数の仕切り区画32aの壁面(仕切り壁32)に対して平行となり、整流部31の仕切り壁32に付着する加工粉塵Dは最小限に抑えられる。
その後、受け皿部33に到達した加工粉塵Dは、受け皿部33の底部に形成された吸引孔33aを通して吸引され、吸引ダクト36を介してポンプ(図示せず)まで送られる。
このとき、受け皿部33に到達した加工粉塵Dの一部は、吸引孔33aを通して吸引されることなく受け皿部33の底部の表面に付着し、移動機構20による移動等の影響でわずかずつ空気中に舞い上がる。しかしながら、受け皿部33の上流側に設けられている整流部31は、太陽電池基板80の法線方向に沿って延びる複数の仕切り区画32aを有し、かつ、各仕切り区画32aは、開孔部の寸法Wに比べて深さ方向の寸法(高さ)Hが大きい筒状をなしているので、受け皿部33の底部の表面に付着した加工粉塵Dが整流部31を介して逆流することを効果的に防止することができる。これにより、受け皿部33の底部の表面に加工粉塵Dが付着していたとしても、それが整流部31を介して太陽電池基板80の側へ戻って空気中に飛散してしまうことがなく、受け皿部33内に留まった状態に保たれることとなる。
このように本実施形態によれば、太陽電池基板80の蒸着薄膜82に対するレーザ加工によって発生した加工粉塵Dを吸い込む吸塵機構30が、太陽電池基板80の法線方向に沿って延びる複数の仕切り区画32aを有する整流部31と、整流部31の下流側に配置された受け皿部33とを有しているので、整流部31を介して受け皿部33へ吸い込まれる空気の流れが太陽電池基板80の法線方向に規制されることとなり、整流部31の複数の仕切り区画32aの全面に亘って、受け皿部33に吸引ダクト36を介して接続されたポンプ(図示せず)による吸引効果が均一に与えられる。また、吸塵機構30の整流部31の各仕切り区画32aが、開孔部の寸法Wに比べて深さ方向の寸法(高さ)Hが大きい筒状をなしているので、受け皿部33の底部の表面に付着した加工粉塵Dが整流部31を介して逆流することを効果的に防止することができる。このため、加工粉塵Dが空気中に飛散することを効果的に防止して、レーザ加工に与える悪影響を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態によれば、吸塵機構30の整流部31が太陽電池基板80の蒸着薄膜82に対して所定の距離だけ離間した状態で配置されているので、整流部31の外部から巻き込まれる空気を利用して太陽電池基板80の蒸着薄膜82で発生した加工粉塵Dを効率的に集塵することができる。
さらに、本実施形態によれば、吸塵機構30において、加工粉塵Dが集められる受け皿部33と整流部31とが互いに接合されているので、移動機構20による移動等によって受け皿部33内で生じる空気の流れを抑えることができ、受け皿部33の底部の表面に付着した加工粉塵Dが空気中に飛散することをより効果的に防止することができる。
なお、上述した実施形態においては、吸塵機構30の整流部31の複数の仕切り区画32aの上流側表面により形成される上流側外表面が平坦形状をなしているが、当該上流側外表面の形状としては、これに限らず、任意の形状をとることができる。一般に、太陽電池基板80が図1に示すような態様で保持機構5により保持されている場合には、太陽電池基板80の平面サイズが大きくなると、太陽電池基板80の中央部が鉛直方向下側に撓みがちとなる。太陽電池基板80の中央部が撓むと、吸塵機構30の整流部31の上流側外表面と太陽電池基板80の蒸着薄膜82との間の離間距離が不均一になり(太陽電池基板80の中央部側に比べて外周部側における離間距離が大きくなり)、吸塵機構30の整流部31の吸引効果が太陽電池基板80の面内の場所によって異なってしまう。このため、太陽電池基板80の平面サイズが大きくその中央部が撓むことで上述したような問題が起きる場合には、図5に示す吸塵機構40のように、整流部41の複数の仕切り区画42a(仕切り壁42により画成される領域)の上流側表面により形成される上流側外表面43が、太陽電池基板80の蒸着薄膜82の表面形状に沿って湾曲するようにするとよい。これにより、吸塵機構30の整流部31の上流側外表面と太陽電池基板80の蒸着薄膜82との間の離間距離を均一にして、吸塵機構30の整流部31の吸引効果を面内の場所にかかわらず一定にすることができる。
また、上述した実施形態においては、吸塵機構30の整流部31の複数の仕切り区画32aの開口部の寸法は面内の場所にかかわらず同一となっているが、これに限らず、複数の仕切り区画32aの開口部の寸法を太陽電池基板80の面内の場所に応じて変えるようにしてもよい。具体的には例えば、図6に示す吸塵機構50のように、整流部51の複数の仕切り区画52a(仕切り壁52により画成される領域)が、中央部側の仕切り区画52aの開口部の寸法に比べて外周部側の仕切り区画52aの開口部の寸法の方向が大きくなるように構成されているとよい。この場合には、太陽電池基板80の中央部側の吸引効果に比べて外周部側の吸引効果が大きくなるので、太陽電池基板80の平面サイズが大きくその中央部が撓むことで上述したような問題が起きる場合でも、その問題を効果的に解消することができる。
さらに、上述した実施形態においては、吸塵機構30の整流部31が太陽電池基板80の蒸着薄膜82に対して所定の距離だけ離間した状態で配置されているので、太陽電池基板80の外部から空気を必要以上に巻き込むことがあり得る。このような場合には、外部からの空気の巻き込みを抑えるため、図7に示す吸塵機構60のように、整流部61の複数の仕切り区画32a(仕切り壁52により画成される領域)を取り囲む外周部に、外部からの空気の巻き込みを防止するための弾性材62をシール材として取り付けるようにしてもよい。なお、弾性材62としては、ゴムやスポンジ等を用いることができる。
さらに、上述した実施形態においては、吸塵機構30の整流部31の各仕切り区画32aが四角柱状(筒状)をなしているが、これに限らず、四角柱以外の角柱状(筒状)や円筒状等の任意の筒状としてもよい。具体的には例えば、図8(a)に示すように、波形状の複数の仕切り壁32′を重ね合わせることにより整流部31′の各仕切り区画32a′を形成したり、図8(b)に示すように、断面が多角形の開口部を有する仕切り壁32″によりハニカム構造として整流部31″の各仕切り区画32a″を形成するようにしてもよい。また、整流部31の複数の仕切り区画32aは、図3及び図4に示すように複数の仕切り壁32を組み合わせることにより形成したり、図8(a)(b)に示すような仕切り壁32′,32″により形成してもよいが、これに限らず、側壁の厚さが薄い独立した筒状の吸引ノズルを近接して複数個並べることにより形成してもよい。
さらに、上述した実施形態においては、吸塵機構30の整流部31の複数の仕切り区画32aが、太陽電池基板80の蒸着薄膜82のうちレーザ加工が行われる加工面の大きさとほぼ同じ大きさをカバーし、かつ、吸塵機構30が太陽電池基板80とともにXY平面内で一緒に移動する場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、吸塵機構30の整流部31の複数の仕切り区画32aが、太陽電池基板80の蒸着薄膜82のうちレーザ加工点の近傍の一部のみをカバーするようにしてもよい。なおこの場合には、吸塵機構30を移動機構20に固定することなく保持して、太陽電池基板80の移動にかかわらず、吸塵機構30がレーザ加工点の近傍にくるように配置するとよい。
さらに、上述した実施形態においては、移動機構20により太陽電池基板80の側を移動させることにより、レーザ照射機構10により照射されるレーザ光Lと太陽電池基板80との相対的な位置関係の変化を実現しているが、これに限らず、レーザ照射機構10により照射されるレーザ光Lの側を移動させることにより、レーザ照射機構10により照射されるレーザ光Lと太陽電池基板80との相対的な位置関係の変化を実現するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、レーザ照射機構10により照射されるレーザ光Lによる太陽電池基板80上のレーザ加工点が一箇所である場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、太陽電池基板80上のレーザ加工点が加工タクトを上げるために複数箇所ある場合にも、同様に本発明を適用することができる。
さらに、上述した実施形態においては、吸塵機構30の受け皿部33に2本の吸引ダクト36が接続される場合(図1、図3及び図4参照)を例に挙げて説明したが、これに限らず、1本の吸引ダクト36のみを受け皿部33に接続したり(図5乃至図7参照)、これとは逆に、3本以上の吸引ダクトを受け皿部33に接続してもよい。なお、受け皿部33に3本以上の吸引ダクトを接続する場合には、図3及び図4に示す構成のように、受け皿部33のうち吸引ダクトが接続される部分ごとに受け皿部33を仕切り壁35により分離することが好ましい。
本発明の一実施形態に係るレーザ加工装置の全体構成を示す斜視図。 図1に示すレーザ加工装置における被加工基板と吸塵機構との関係を示す拡大図。 図1に示すレーザ加工装置の吸塵機構の詳細を示す分解斜視図。 図3に示す吸塵機構のIV−IV線に沿った断面図。 図1に示すレーザ加工装置に用いられる吸塵機構の一変形例を示す斜視図。 図1に示すレーザ加工装置に用いられる吸塵機構の他の変形例を示す斜視図。 図1に示すレーザ加工装置に用いられる吸塵機構のさらに他の変形例を示す斜視図。 図1に示すレーザ加工装置に用いられる吸塵機構の整流部の変形例を示す拡大図。
符号の説明
1 レーザ加工装置
5 保持機構
10 レーザ照射機構
11 レーザ発振器
12 反射ミラー
13 集光レンズ
20 移動機構
21 Xテーブル
22 Yテーブル
30,40,50,60 吸塵機構
31,31′,31″,41,51,61 整流部
32,32′,32″,42,52 仕切り壁
32a,32a′,32a″,42a,52a 仕切り区画
33 受け皿部(吸引部)
33a 吸引孔
34 側壁
35 仕切り壁
36 吸引ダクト
43 整流部の上流側外表面
62 弾性材
80 太陽電池基板(被加工基板)
81 ガラス基材
81a 第1表面
81b 第2表面
82 蒸着薄膜
L レーザ光
D 加工粉塵

Claims (6)

  1. 被加工基板に形成される蒸着薄膜にレーザ光を照射して所望の部位の薄膜を選択的に除去するレーザ加工装置において、
    レーザ光を透過する透明な基材と該基材の第1表面に形成された蒸着薄膜を有する被加工基板とを保持する保持機構と、
    前記保持機構により保持された前記被加工基板のうち前記蒸着薄膜が形成されていない前記基材の第2表面の側から前記蒸着薄膜へ向けてレーザ光を照射するレーザ照射機構と、
    前記レーザ照射機構により照射されるレーザ光と前記被加工基板との相対的な位置関係を変化させる移動機構と、
    前記保持機構により保持された前記被加工基板のうち前記蒸着薄膜が形成されている側に設けられ、前記レーザ照射機構により照射されたレーザ光による前記蒸着薄膜に対するレーザ加工によって発生した加工粉塵を吸い込む吸塵機構とを備え、
    前記吸塵機構は、前記被加工基板の前記蒸着薄膜に対して所定の距離だけ離間した状態で配置された整流部であって、前記被加工基板の法線方向に沿って延びる複数の筒状の仕切り区画を有する整流部と、前記整流部の下流側に配置された吸引部であって、前記整流部の前記各仕切り区画を通過した加工粉塵を吸引する吸引部とを有することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記整流部の前記各仕切り区画の高さが当該各仕切り区画の開孔部の寸法の半分よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記整流部の前記複数の仕切り区画は、前記被加工基板の前記蒸着薄膜のうちレーザ加工が行われる加工面の大きさとほぼ同じ大きさをカバーしていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記整流部の前記複数の仕切り区画の上流側表面により形成される上流側外表面は、前記被加工基板の前記蒸着薄膜の表面形状に沿って湾曲していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記整流部の前記複数の仕切り区画は、中央部側の仕切り区画の開口部の寸法に比べて外周部側の仕切り区画の開口部の寸法の方向が大きくなるように構成されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記整流部の前記複数の仕切り区画を取り囲む外周部には、外部からの空気の巻き込みを防止するための部材が取り付けられていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
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