JP4804147B2 - 契約支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、財の売買を行うに際し、当該財の売買条件となる契約内容を一定の判断基準で評価し、契約締結をスムーズに行う支援をする契約支援システムに関する。
購入者が事業を行う上で必要となる財の購入を行う場合、必要量をできる限り少ない費用で購入することが求められる。逆に、売却者が財の売却を行う場合、できる限り高い価格で売却することが求められる。
一般的に、財の売買価格は、その取り扱う財において変動幅に多少の差異はあるものの、概ね変動するものであり、将来の価格を予測することは困難である。また、通常、異なる財であって当該財が与える価値と同様の価値を与える代替財が市場に存在する。代替財の市場価格は、当該財の市場価格に少なからず影響するため、さらに将来の財価格の予想は困難を極める。例えば、取り扱う財の対象としてLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)を想定した場合、このLNGの市場価格は原油価格に依存する部分が大きい。
そして、このように価格影響力の大きい代替財を有する財の取引においては、契約内容として、当該代替財の市場価格をベースに取引対象財の取引価格を契約内容として設定する場合がある。上記の例で言えば、LNGの取引価格を原油価格の関数として表現した売買契約を行うことに該当する。
しかしながら、代替財の市場価格を予測するのは困難であるため、このような代替財の市場価格をベースに取引対象財の取引価格を決定する契約条件が提示された場合、購入者ならびに売却者双方ともに、それぞれの立場にとって有利な条件かどうかを判断する基準が存在せず、判断に合理性を欠くという問題があった。
これまでにも、将来の価格予想の困難さによって生じる取引リスクを低減するためのシステムとして、過去の価格の変動からランダム変動をモデル化して将来価格を推測するシステム(特許文献1参照)や、将来の取引価格を推定するために先物価格を用いてフォワードカーブを生成するシステム(特許文献2参照)などが提供されている。
特開2004−252967号公報 特開2005−135347号公報
上述の各特許文献は、いずれも将来の価格の不確実性から発生するリスクをヘッジする方法として有用であるが、代替材の市場価格をベースに取引対象財の取引価格が決定される契約が行われることは想定されていない。
また、上述した代替財とは別に、売買の対象となる財と相互に変換可能であって異なる市場で取り扱われる財(以下では「比較財」と呼称する)が存在する場合がある。上記の例でいえば、LNGと相互に変換可能な天然ガスの市場がLNG市場とは別に存在する。
このとき、同一量(厳密には、同一効果を生み出す量)に対するLNGの市場価格と天然ガスの市場価格との間に大きな差異が存在する場合、購入者は、より安価な市場からいずれかの財の購入を図り、また場合によっては、変換処理を施した後、設定価格が高価な市場に売却を行うことで利鞘を得ることも可能となる。すなわち、LNGの契約内容を評価する上では、このような天然ガスの市場の存在を考慮する必要がある。
しかしながら、上記各特許文献においては、このような比較財の市場の存在は想定されていない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、売買対象財とは異なる財の市場価格によって取引価格が決定される契約内容に対し、コンピュータ処理によって一定の評価基準を算出することで、当該契約内容を客観的に評価する指標を提示する契約支援システムを提供することを目的とする。特に、売買対象財と交換可能な比較財が存在する場合に、この比較財の市場価格を考慮した上で当該契約内容を客観的に評価する指標を提示する契約支援システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るセキュリティシステムは、売買対象財の取引契約において、取引条件として指標財の市場価格に応じて売買対象財の売買価格を決定することが規定されている場合に、当該取引条件をコンピュータのデータ処理により一定の基準で評価する演算処理手段と、入力された情報を保持するための記憶領域と、を備える契約支援システムであって、前記演算処理手段が、前記指標財の市場価格と前記売買対象財の売買価格との関係を示す価格フォーミュラと、契約期間を示す契約期間情報と、を含む契約内容情報、前記指標財に関する先物市場価格の情報および前記指標財に関するオプション市場価格の情報で構成される指標財市場価格情報、前記売買対象財と物理的に相互交換が可能な財であって、一方の財に当該相互交換を施すことで他方の財の市場に供給可能な性質を持ち、且つ、前記売買対象財および前記指標財のいずれの財とも取引市場が異なる比較財に関する先物市場価格の情報および当該比較財に関するオプション市場価格の情報で構成される比較財市場価格情報の入力を受け付け、前記記憶領域に記憶する入力情報受付部と、現在の先物市場価格及びオプション市場価格に基づいて将来の取引価格を推定するための所定の金融モデルに対し、前記記憶領域に記憶された前記指標財市場価格情報を適用して指標財市場モデルを生成し、前記金融モデルに対し、前記記憶領域に記憶された前記比較財市場価格情報を適用して比較財市場モデルを生成するモデル形成部と、前記モデル形成部によって生成された前記指標財市場モデルを用いて前記契約期間における前記指標財の市場価格を推定し、前記契約期間における前記指標財の市場価格と前記価格フォーミュラを用いて前記契約期間における前記売買対象財の予想売買価格を推定し、前記モデル形成部によって生成された前記比較財市場モデルを用いて前記契約期間における前記比較財の予想市場価格を推定する契約内容評価部と、前記契約内容評価部が推定した前記予想売買価格及び前記予想市場価格、または、前記予想売買価格と前記予想市場価格の差を、比較結果として出力する出力部と、を備えることを第1の特徴とする。
上記第1の特徴の契約支援システムによれば、契約内容評価部によって得られる比較結果によって価格フォーミュラで表現される契約内容を評価することができる。このため、例えば複数の価格フォーミュラそれぞれに対し、当該算出を行って、得られる比較結果についての比較を行うことで、価格フォーミュラ同士の評価を客観的に行うことが可能となる。
なお、本発明で扱う財の一例として、売買対象財としてLNGを想定し、LNGの契約価格を決定する指標となる指標財として原油を採用し、比較財として天然ガスを採用するものとすることができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第1の特徴に加えて、前記取引条件において、前記契約期間を複数に分割した単位期間毎に、前記売買対象財の取引の予定量が規定されている場合に、前記契約内容情報が、さらに、前記予定量を示す情報である取引予定量情報を含み、前記契約内容評価部が、前記単位期間毎に、前記比較財の前記予想市場価格と前記売買対象財の前記予想売買価格を推定し、前記予想市場価格が前記予想売買価格より高い場合には、前記予定量に前記予想市場価格と前記予想売買価格の価格差を乗じる演算を行い、前記演算結果の合計値を前記比較結果として算出し、前記出力部が、前記契約内容評価部が算出した前記比較結果を出力することを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の契約支援システムによれば、契約内容情報に記載された契約に基づいて契約を行った場合に契約期間全体に渡って発生する取引額を、契約内容情報に記載された契約取引量と等量の比較財を売買する際に発生する取引額を利用して比較することで、当該契約内容を評価することができる。
例えば、契約期間内に所定量の取引を行う場合、取引予定量と等量の売買対象財に変換可能な比較財の取引にかかる取引額、および売買対象財の取引にかかる取引額をそれぞれ期待値として算出することができるとともに、比較結果としてこれらの値の差を算出することで、比較財の取引によって等価な契約を行う場合との取引額の差異を客観的に認識することが可能となる。
また、本発明の契約支援システムは、上記第2の特徴に加えて、前記取引条件において、前記予定量の最大削減量が規定されている場合に、前記契約内容情報が、さらに、前記最大削減量を示す情報を含み、前記契約内容評価部が、前記予想市場価格が前記予想売買価格より低い場合には、前記予定量から前記最大削減量以下で設定された所定の削減量を減算することを第3の特徴とする。
上記第3の特徴の契約支援システムによれば、取引量を削減することができる取引量削減権利が付随するような契約内容の場合においても、当該権利の存在を考慮した形で契約内容を客観的に評価することが可能となる。
また、本発明の契約支援システムは、上記第2または第3の特徴に加えて、前記取引条件において、前記予定量の最大増加量が規定されている場合に、前記契約内容情報が、さらに、前記最大増加量を示す情報を含み、前記契約内容評価部が、前記予想市場価格が前記予想売買価格より高い場合には、前記予定量に前記最大増加量以下で設定された所定の増加量を加算することを第4の特徴とする。
上記第4の特徴の契約支援システムによれば、取引量を増加することができる取引量増加権利が付随するような契約内容の場合においても、当該権利の存在を考慮した形で契約内容を客観的に評価することが可能となる。
また、本発明の契約支援システムは、上記第1の特徴に加えて、前記取引条件において、前記契約期間を複数に分割した単位期間毎に、前記売買対象財の取引の予定量が規定されている場合に、前記契約内容情報が、さらに、前記予定量を示す情報である取引予定量情報を含み、前記入力情報受付部が、前記比較財の取引市場が複数存在する場合に、前記取引市場毎に前記比較財市場価格情報を受け付けて前記記憶領域に記憶し、前記モデル形成部が、前記取引市場毎に、前記金融モデルに対して前記記憶領域に記憶された前記比較財市場価格情報を適用して前記比較財市場モデルを生成し、前記契約内容評価部が、前記単位期間毎に、前記取引市場別の前記比較財の前記予想市場価格と前記売買対象財の前記予想売買価格を推定し、前記予想市場価格の内の最大予想市場価格が前記予想売買価格より高い場合は、前記予定量に前記最大予想市場価格と前記前記予想売買価格の価格差を乗じる演算を行い、前記演算結果の合計値を前記比較結果として算出し、前記出力部が、前記契約内容評価部が算出した前記比較結果を出力することを第5の特徴とする。
上記第5の特徴の契約支援システムによれば、同一比較財が複数の市場で取り扱われる状況下においても、当該状況を考慮して契約内容を客観的に評価することができる。具体的には、最も高い市場価格が推定された比較財市場に比較財を売却することを考慮して期待収益を算出することで、契約内容の評価を行う。
また、本発明の契約支援システムは、上記第5の特徴に加えて、前記取引条件において、前記予定量の最大削減量が規定されている場合に、前記契約内容情報が、さらに、前記最大削減量を示す情報を含み、前記契約内容評価部が、前記予想売買価格より低い前記予想市場価格がある場合には、前記予定量から前記最大削減量以下で設定された所定の削減量を減算することを第6の特徴とする。
上記第6の特徴の契約支援システムによれば、比較財市場が複数存在する場合であって、さらに取引量削減権利が付随するような契約内容の場合においても、当該権利の存在を考慮した形で契約内容を客観的に評価することが可能となる。
すなわち、取引量削減権利の行使範囲内の量において、最も低い市場価格が推定された比較財市場から比較財を購入することを考慮して期待収益を算出し、さらに最も高い市場価格が推定された比較財市場に比較財を売却することを考慮して利鞘を算出し、この算出された期待収益と利鞘とを合計した値で契約内容の評価を行う構成とすることができる。
また、本発明の契約支援システムは、上記第5または第6の特徴に加えて、前記取引条件において、前記予定量の最大増加量が規定されている場合に、前記契約内容情報が、さらに、前記最大増加量を示す情報を含み、前記契約内容評価部が、前記予想売買価格より高い前記予想市場価格がある場合には、前記予定量に前記最大増加量以下で設定された所定の増加量を加算することを第7の特徴とする。
上記第7の特徴の契約支援システムによれば、比較財市場が複数存在する場合であって、さらに取引量増加権利が付随するような契約内容の場合においても、当該権利の存在を考慮した形で契約内容を客観的に評価することが可能となる。
本発明の構成によれば、売買対象財とは異なる財の市場価格によって取引価格が決定される契約内容に対し、モデル化された指標財市場の情報に基づいて契約内容が示す価値を等価換算することで、一定の評価基準を算出することができる。これによって、当該契約内容を客観的に評価する指標を提示することができる。特に、売買対象財と相互に変換可能な財である比較財を取り扱う市場が存在する場合に、当該比較財の存在を考慮して契約内容の評価を行うことができる。
従って、契約希望者が財の取引を行いたい場合に、提示された複数の契約条件に対して客観的指標の下で一定の評価を行うことができるため、当該複数の契約から自己に最も有利と判断される一の契約を選択する際に利用することができる。
以下、本発明に係る契約支援システム(以下、適宜「本発明システム」と略称する)の実施形態について図面を参照して説明する。
本発明システムは、売買の対象となる財(以下、「売買対象財」と呼称する)の契約内容が他の財の価格に基づいて決定される場合に、当該契約内容を客観的に評価する指標の提示を行うシステムである。このように売買対象財の売買価格の指標となる財を、以下では「指標財」と称する。
また、本発明システムは、特に売買対象財と相互に変換可能な比較財の存在を想定している。この比較財は、売買対象財とは異なる市場で取り扱われる財であり、売買対象財と相互交換が可能であって、当該交換を施すことで、双方の市場に供給可能な性質を持つ。売買対象財の契約内容を評価する際、この比較財の市場価格を参考にすることが本発明システムの特徴である。
さらに、以下の説明においては、売買対象財を「LNG」と想定し、LNGの価格に影響を及ぼす財(指標財)として「原油」を想定し、LNGを売買対象財としたときの比較財を「天然ガス」と想定するが、本発明システムは取り扱う対象の財としてこれに限定されるものではない。
<第1の実施形態>
以下に、図面を参照して本発明の第1の実施形態にかかる構成について説明を行った後、各構成要素の動作内容についての説明を行う。なお、後述する第2、第3の実施形態は、構成要素内で行われる動作内容に差異が存在するものであり、本発明システム全体としての構成は同一である。
図1は、本発明システムの構成を示す概略構成図である。図1に示すように、本発明システム1は、契約内容情報、指標財市場価格情報、比較財市場価格情報などの種々の情報が入力される入力情報受付部2と、入力情報受付部2より入力された指標財市場価格情報に基づいて指標財の市場価格のモデル化を行い、また入力情報受付部2より入力された比較財市場価格情報に基づいて比較財の市場価格のモデル化を行うモデル形成部3と、モデル形成部3で生成された指標財の市場モデルおよび比較財の市場モデルの情報と、契約内容情報と、を利用して、当該契約内容情報に記載された契約内容を一定の基準で評価する契約内容評価部4と、契約内容評価部4によって行われた評価結果を出力する出力部5と、で構成される。
なお、後述するように、契約内容評価部4は、売買対象財の予想売買価格と、比較財の予想市場価格とを比較することで契約内容の評価を行う構成であるため、図1では、契約内容評価部4から出力部5に出力される情報を「比較結果」と記載している。
また、本発明システム1は、入力された各情報および演算途中で一時的に生成されたデータなどを保持するための記憶領域(不図示)を備えるものとする。
次に入力情報受付部2から入力される各情報についての説明を行う。
契約内容情報は、財の売買を希望する者によって希望される契約の条件を示しており、契約期間に関する情報と、売買価格に関する情報とで構成されている。
契約期間に関する情報(以下では「契約期間情報」と称する)とは、取引が開始されてから取引を終了するまでの契約期間について記載されており、例えば「5年」などのように年単位で指定される。
また、売買価格に関する情報としては、売買対象財とは異なる財である指標財の市場価格によって取引希望価格が表現されている。このような一例を図2に示す。なお、以下において、指標財の価格で売買対象財の価格を表現したものを「価格フォーミュラ」と称する。
図2に示す価格フォーミュラf1は、ある契約aの契約内容情報を構成する価格フォーミュラである。横軸に原油価格($/bbl)を取り、縦軸にLNGの売買価格($/mmbtu)を取ることで表現されている。この契約aは、売買対象財であるLNGの売買価格が市場の原油価格の関数で表現されており、例えば市場の原油価格が20$/bblの場合は(a1)、LNGを4.0$/mmbtuで取引を行い、45$/bblの場合は(a2)、LNGを5.5$/mmbtuで取引を行うことを表している。すなわち、契約が長期に渡る場合、一定量の取引であっても、原油価格の変動に応じて取引価格が変動する可能性を考慮した契約内容となっている。
指標財市場価格情報は、指標財の先物市場における価格、あるいはオプション市場における価格で構成される。指標財として原油を想定する場合、当該原油の先物市場価格あるいはオプション市場価格は、例えばNYMEX(ニューヨーク商業取引所)などで公開されている値を用いることができる。かかる場合、NYMEXで公開されている指標財市場価格が通信回線を介して入力情報受付部2に入力されるものとしても構わない。
また、同様に、比較財市場価格情報は、比較財の先物市場における価格、あるいはオプション市場における価格で構成される。比較財として天然ガスを想定する場合、当該天然ガスの先物市場価格あるいはオプション市場価格は、例えばNYMEX(ニューヨーク商業取引所)などで公開されている値を用いることができる。かかる場合、NYMEXで公開されている比較財市場価格が通信回線を介して入力情報受付部2に入力されるものとしても構わない。
モデル形成部3は、入力情報受付部2に入力された指標財市場価格情報に基づいて、指標財の将来の市場についてのモデル化を行い、当該指標財の市場取引価格の推測を行う。また、入力情報受付部2に入力された比較財市場価格情報に基づいて、比較財の将来の市場についてのモデル化を行い、当該比較財の市場取引価格の推測を行う。
以下において、モデル化の方法について説明を行う。なお、指標財市場に対するモデル化の方法と比較財市場に対するモデル化の方法は、用いる情報が指標財市場価格情報と比較財市場価格情報とで異なるのみであるため、指標財市場をモデル化する方法のみ説明を行い、比較財市場をモデル化する方法の説明を省略する。
通常、先物価格およびオプション市場価格は、一般的な連続モデルであるブラック・ショールズモデル、あるいは平均回帰モデルに代表される確率過程モデルの下で算出された値を市場価格として表記されているため、モデル形成部3では、当該確率過程モデルを利用して、モデル化に必要なパラメータの同定を行う。
例えば、上記確率過程モデルとして平均回帰モデルを利用した場合、モデル化の式は以下の数1によって定義される。
なお、上記数1において、Sはある時刻tにおける指標財の取引価格を、αはある値に収束しようとする速度を示す平均回帰率と呼ばれるパラメータを、σは指標財の取引価格の変動の平均値を示すボラティリティと呼ばれるパラメータを、εはウィナー過程を、それぞれ示している。また、θは、以下の数2で示される値である。なお、数2において、F は、現時点における、時刻tでの先物価格を表している。
そして、数1によって記述されるモデルより得られる時刻t、先物価格Fにおけるコールオプション価格c(t,F)、およびプットオプション価格p(t,F)は、それぞれ数3、数4のように表される。ただし、Fの値は時刻tによって決定される。
なお、上記数3において、P(t,T)はある時刻t,満期Tにおける割引率を、N(h)は標準正規分布の累積確率密度関数を、Kは決済価格を、それぞれ示している。また、hは以下の数4によって、wは以下の数5によって定められる値である。
次に、指標財市場価格情報より実際の指標財の先物価格(F)、コールオプション価格(c)、およびプットオプション価格(p)を数3〜数6中の該当箇所に代入し、数1によって得られる期限(限月)tにおける決済価格Kとの整合性が満たされるよう、平均回帰率αとボラティリティσを同定する。
このようにして決定されたαおよびσの値を利用することで、数1より時刻tにおける指標財の取引価格Sを導出することができる。このとき、数1には標準正規分布からの無作為標本εを要素として含んでおり、Sは確率変数として表される。同様の方法により、時刻tにおける比較財の取引価格S’についても確率分布関数として表現することができる。
さらに契約内容評価部4は、導出された時刻tにおける指標財の取引価格Sを、入力情報受付部2から与えられる価格フォーミュラを利用して売買対象財の売買価格Aに変換する。価格フォーミュラは指標財の価格によって一意に決定されるため、価格フォーミュラを利用することで指標財の市場価格に対応した売買対象財の売買価格に変換可能である。
すなわち、このように構成されることで、任意の時間tにおける売買対象財の予想売買価格Aが導出される。この価格Aも指標財の取引価格S、および比較財の取引価格S’と同様、確率分布関数として表現される。
次に、導出された売買対象財価格Aが示す確率分布関数に従うように契約期間内においてモンテカルロシミュレーションを行って価格の分布を取得する。同様に、比較財についても、比較財価格S’が示す確率分布関数に従うように契約期間内においてモンテカルロシミュレーションを行って価格の分布を取得する。
ところで、モンテカルロシミュレーションを行うに際しては、乱数を発生させる必要がある。そして、当該シミュレーションは、この発生した乱数に対応した価格を取得することで価格分布を取得する構成である。
上述したように、売買対象財と比較財は相互交換が可能である関係にあり、これらの価格は相互に影響を及ぼし合うものと推定される。このため、乱数に所定の相関を持たせることで、売買対象財と比較財との間に相互に働く価格影響力を表現する。
具体的には、まず導出された価格Aが示す確率分布関数に従うようにtを固定した状態で乱数をn回(nは自然数)発生させる。次に、比較財の取引価格S’が示す確率分布関数に従うようにtを固定した状態で乱数をn回(nは自然数)発生させる。そして、当該乱数列に予め容易された影響度を表す相関係数行列をコレスキー分解して得られる下三角行列をかけることによって相関を有する乱数列が生成される。このとき用いられる相関係数行列は予め契約内容評価部4が備える構成として構わない。
このようにして相関性を備える乱数列が形成されると、当該乱数の下で決定される売買対象財の価格および比較財の価格をそれぞれ取得する。すなわち時刻tを固定した状態で(ある時刻tにおいて)n回の試行を行ったときに、売買対象財の価格Antおよび比較財の価格Snt’を取得する。
そして、この試行を、時刻tを契約期間の満期Tまで変化させて行うことにより、各時刻tにおける(任意の時刻tにおける)売買対象財の価格Antおよび比較財の価格Snt’を取得する。
このようにして各時刻tにおける価格AntおよびSnt’が算出されると、各時刻ごとに得られた値の平均値を取ることで、当該時刻tにおける価格と決定する。すなわち、時刻tにおける売買対象財の価格Aは数7で表現され、時刻tにおける比較財の価格S’は数8で表現される(ただし数7および数8中の変数kは自然数とする)。
すなわち数7によって任意の時刻tにおける売買対象財の価格Aが導出され、数8によって任意の時刻tにおける比較財の価格S’が導出される。このとき、上述したように、売買対象財と比較財と相互交換が可能であるため、売買対象財の価格Aと比較財の価格S’とを比較することによって、契約内容情報に記載された価格フォーミュラに基づく売買対象財の予想売買価格の評価を行うことが可能である。
例えば、評価の方法として、契約期間τにおいて売買対象財の取引額と、比較財の取引額を計算して出力部5から出力するものとしてもよい。この場合は、例えば売買対象財を正規に購入する場合の取引にかかる取引額と、比較財を購入することで売買対象財の購入を見送る場合に発生の取引にかかる取引額との差を算出することができる。
上記の場合、ある時刻tで行われる取引量をmとすることで、取引額の差Vは数9によって算出される。このとき、契約内容情報に、契約期間において単位期間内における契約取引量の情報である取引予定量情報(例えば「契約期間5年間で毎年1トンの取引量」なる情報)が記載される構成としてよい。
数9によれば、売買対象財を正規に購入する場合の取引にかかる取引額と、比較財を購入することで売買対象財の購入を見送る場合の取引にかかる取引額との差を算出することができるため、当該契約内容情報に記載される価格フォーミュラに基づいて予め定められた取引量の取引にかかる取引額を、同量の取引を比較財によって実現することで発生する取引額によって評価することができる。例えば、売買対象財の購入者にとってみれば、数9によって算出される値Vが大きいほど、当該価格フォーミュラによって表現される契約内容によって得られる効用が大きいと判断することが可能となる。
以上の動作の流れをフローチャートにまとめたものが図3である。すなわち、本発明システム1は、入力情報受付部2に契約内容情報を入力するステップS1と、入力情報受付部2に指標財市場価格情報を入力するステップS2と、入力情報受付部2に比較財市場価格情報を入力するステップS3と、ステップS2で入力された指標財市場価格情報を用いてモデル形成部3が指標財市場モデルを形成するステップS4と、ステップS3で入力された比較財市場価格情報を用いてモデル形成部3が比較財市場モデルを形成するステップS5と、ステップS1で入力された契約内容情報とステップS4で形成された指標財市場モデルに基づいて契約内容評価部4が売買対象財の価格を確率過程分布で表現するステップS6と、ステップS6で表現された確率過程分布に従うように売買対象財価格に対してモンテカルロシミュレーションを行うステップS8と、ステップS5で形成された比較財市場モデルに基づいて契約内容評価部4が売買対象財の価格を確率過程分布で表現するステップS7と、ステップS7で表現された確率過程分布に従うように比較財価格に対してモンテカルロシミュレーションを行うステップS9と、ステップS8によって得られた売買対象財価格のシミュレーション結果とステップS9によって得られた比較財価格のシミュレーション結果とを比較するステップS10と、ステップS10によって得られた比較結果を出力部に出力するステップS11と、で構成される。
なお、上述では、契約内容評価部4が行う比較方法は、売買対象財価格から比較財価格を差し引くことで行う(数9)ものとしたが、例えば、逆に比較財価格から売買対象財価格を差し引くことで比較結果を算出するものとしてもよい。この場合は、売買対象財を契約によって購入した後、比較財市場で売却した際に得られる期待収益によって当該契約内容を評価することとなる。
上記構成を備える本発明システムによれば、例えば売買対象財の購入を検討している購入希望者Xに対し、売却希望者Yから契約条件として複数の価格フォーミュラが提示された場合に、当該提示された複数の契約条件に対して客観的指標の下で一定の評価を行うことができるため、当該複数の契約から自己に最も有利と判断される一の契約を選択する際に利用することができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、以下に説明を行う。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、契約内容情報に契約期間において単位期間内における契約取引量の情報である取引予定量情報が記載されるとともに、この記載されている契約取引量を一定量削減することができる権利である取引量削減権利の情報が記載される構成である。そして、契約内容評価部4は、当該取引量削減権利の情報に記載されている権利内容を考慮して当該契約内容に対する評価を行う構成である。なお、他の構成要素については第1の実施形態に記載した構成と同一であるため、その説明を省略する。
取引量削減権利とは、契約取引量情報に記載された取引量を契約期間情報に記載された契約期間に渡って取引を行うことを前提とした上で、契約期間内において一定の取引量を削減することができる権利を表している。
例えば、契約期間が5年で契約取引量情報が毎年2トンという内容の契約の下で、取引量削減権利が「毎年最大1トンまで削減可能」なる内容の権利情報であるとする。この場合、契約期間である5年にわたり、通常であれば毎年1トンの取引を行う必要があるが、当該権利を行使することで、取引量を最大1トン削減することができるため、この最大の1トンの削減を行うとすれば、当該年度における取引量を1トンに削減することが可能となる。
このように契約内容情報に取引量削減権利が含まれるとき、契約内容評価部4は、数7で表現される時刻tにおける売買対象財の価格Aが数8で表現される時刻tにおける比較財の価格S’より高い場合には、権利範囲内で取引量削減権利を行使することで売買対象財の取引量を削減するととともに、当該削減した量と等量を比較財を取引することで充填することを考慮する。このとき、予め売買対象財を購入することで発生すると予想された取引額から、比較財を購入することで発生した取引額を差し引くことで得られる差分V21は権利行使に伴って見込まれる期待収益を表している。
また、逆に売買対象財の価格Atが比較財の価格St’より低い場合には、購入した売買対象財と等量を比較財市場に売却することで得られる利鞘V22を計算する。
契約内容評価部4は、このようにして算出された期待収益V21と利鞘V22とを合計することで期待値Vを算出し、当該Vの値を出力部5に出力する。
このように構成されることで、取引量削減権利を行使したときに発生する収益を考慮して契約内容を評価することが可能となる。
なお、上述では、取引予定量を契約取引量から一定量削減することができる取引量削減権利を備える場合について説明を行ったが、逆に、取引予定量を契約取引量に加えて一定量増加することができる取引量増加権利を備える場合においても、同様の方法により当該権利の存在を考慮して契約内容を評価することができる。この場合は、契約内容評価部4は、数7で表現される時刻tにおける売買対象財の価格Aが数8で表現される時刻tにおける比較財の価格S’より低い場合には、権利範囲内で取引量増加権利を行使することで売買対象財の取引量を増加することを考慮するものとすることができる。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、以下に説明を行う。なお、第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、比較財を扱う市場が複数存在する構成である。すなわち、各市場ごとに、比較財の市場価格情報に示される先物価格およびオプション価格が異なる状況を想定している。例えば、比較財として天然ガスを想定する場合、アメリカの天然ガス市場の市場価格とロンドンの天然ガス市場の市場価格とが異なることが考えられるため、このように同一財が異なる市場で扱われる点を考慮して契約内容評価部4が契約内容を評価する構成である。
この場合、入力情報受付部2は複数の比較財市場価格情報が入力される。すなわち、上記の例で言えば、NYMEXにおける天然ガスの先物価格およびオプション価格が第1の比較財市場価格情報として入力され、ロンドン市場における天然ガスの先物価格およびオプション価格が第2の比較財市場価格情報として入力される構成である。なお、以下では比較財市場価格情報が2種類存在するものとして説明を行うが、3種類以上の情報としても構わない。
なお、以下において、第1の比較財市場で扱われる比較財を第1の比較財とし、第2の比較財市場で扱われる比較財を第2の比較財として説明を行う。
このように第1および第2の比較財市場価格情報が入力情報受付部2に入力されると、モデル形成部3において各市場ごとに市場モデルが形成される。そして、契約内容評価部4が形成された市場モデルごとに比較財の価格を確率過程分布で表現し、当該確率過程分布に従うようにモンテカルロシミュレーションを行う。
このとき、モンテカルロシミュレーションで利用する乱数においては、売買対象財の価格を取得する際に利用する乱数、第1の比較財市場価格を取得する際に利用する乱数、および第2の比較財市場価格を取得する際に利用する乱数のそれぞれに相関を持たせる必要があるため、これらの乱数に所定の相関関係を持たせるべく、予め用意された影響度を表す相関係数行列にコレスキー分解を施して得られる下三角行列をかけることで取得される乱数列を利用するものとする。
このようにして各時刻tにおいて試行回数n回目の売買対象財の価格Antおよび第1の比較財市場価格S1nt’、第2の比較財市場価格S2nt’を取得する。そして、各時刻ごとに得られた値の平均値を取ることで、時刻tにおける価格A、S1t’、およびS2t’を決定する。
こうして得られた各比較財市場価格S1t’、およびS2t’と売買対象財の価格Atを比較して契約内容情報に記載された価格フォーミュラに基づく売買対象財の予想売買価格を評価を行う。
例えば、評価の方法としては、第1の実施形態で上述した方法と同様、契約期間τにおいて売買対象財を購入する際に発生する取引額と、比較財を購入する際に発生する取引額の差を計算して出力部5から出力するものとしてもよい。なお、このとき、時刻tにおける比較財の市場価格が最も低い市場から当該比較財を購入するものとして比較財を購入する際に発生する取引額を算出する。
上記の場合、ある時刻tで行われる取引量をmとすることで、取引額の差V31は数10によって算出される。このとき、契約内容情報に、契約期間において単位期間内における契約取引量の情報である取引予定量情報(例えば「契約期間5年間で毎年1トンの取引量」なる情報)が記載される構成としてよい。ただし、数10において比較財市場最安値価格Smt’は数11によって定められる値であり、Aは数7によって定められる値である。
数10によれば、売買対象財を正規に購入する場合の取引にかかる取引額と、比較財を購入することで売買対象財の購入を見送る場合の取引にかかる取引額との差を算出することができるため、当該契約内容情報に記載される価格フォーミュラに基づいて予め定められた取引量の取引にかかる取引額を、同量の取引を比較財によって実現する場合にかかる取引額によって評価することができる。例えば、売買対象財の購入者にとってみれば、数10によって算出される値が大きいほど、当該価格フォーミュラによって表現される契約内容によって得られる効用が大きいと判断することが可能となる。
また、逆に契約内容評価部4が行う比較方法は、比較財価格から売買対象財価格を差し引くことで比較結果を算出するものとしてもよい。このとき、得られる取引額の差V32は以下の数12によって表される。また、比較財市場最高値価格SMt’は数13によって与えられる値である。
このように比較財価格から売買対象財価格を差し引くことで比較結果を算出する構成とすることで、売買対象財を契約によって購入した後、比較財市場で売却した際に得られる利鞘によって当該契約内容を評価することとなる。
また、本実施形態においても、第2の実施形態で説明したのと同様、契約期間において単位期間内における契約取引量の情報である取引予定量情報が契約内容情報に記載されるとともに、この記載されている契約取引量を一定量削減することができる権利である取引量削減権利の情報が記載されており、契約内容評価部4が、当該取引量削減権利の情報に記載されている権利内容を考慮して当該契約内容に対する評価を行う構成としてもよい。
この場合、契約内容評価部4は、数7で表現される時刻tにおける売買対象財の価格Aが数11で表現される時刻tにおける比較財の最低価格Smt’より高い場合には、権利範囲内で取引量削減権利を行使することで売買対象財の取引量を削減するととともに、当該削減した量と等量を比較財を取引することで充填することを考慮する。このとき、予め売買対象財を購入することで発生すると予想された取引額から、比較財を購入することで発生した取引額を差し引くことで得られる取引額の差V33は権利行使に伴って見込まれる期待収益を表している。
また、逆に売買対象財の価格Aが比較財の最高価格SMt’より低い場合には、購入した売買対象財と等量を比較財市場に売却することで得られる利鞘V34を計算する。
契約内容評価部4は、このようにして算出された期待収益V33と利鞘V34とを合計することで算出された値V35を比較結果として出力部5に出力する。
このように構成されることで、取引量削減権利を行使したときに発生する収益を考慮して契約内容を評価することが可能となる。
なお、第2および第3の実施形態において、売買対象財を比較財市場で取引できる最大量が契約内容情報で設定されている場合には、契約内容評価部4は当該設定内容を考慮して契約内容の評価を行うものとする。
例えば、売買対象財を正規に購入する場合に発生する取引額と、比較財を購入することで売買対象財の購入を見送る場合に発生する取引額との差を算出することで契約内容の評価を行う場合には、設定範囲内の量の比較財を全ての比較財市場から最も安価で購入することが可能なタイミングtで比較財の購入を行うものとして契約期間全体で要する取引額を算出する。
また、比較財市場で取引できる最大量と取引量削減権利との両方が設定されている場合には、設定値を超えない範囲で、比較財市場での売買を考慮して期待収益あるいは利鞘を算出する構成とする。
このように契約内容情報に取引量削減権利が含まれるとき、契約内容評価部4は、数7で表現される時刻tにおける売買対象財の価格Aが数8で表現される時刻tにおける比較財の最低価格Smt’より高い場合には、権利範囲内で取引量削減権利を行使することで売買対象財の取引量を削減するととともに、当該削減した量と等量を比較財を取引することで充填することを考慮する。このとき、予め売買対象財を購入することで発生すると予想された取引額から、比較財を購入することで発生した取引額を差し引くことで得られる差V33’は権利行使に伴って見込まれる期待収益を表している。
また、逆に売買対象財の価格Aが比較財の最高価格SMt’より低い場合には、購入した売買対象財と等量を比較財市場に売却することで得られる利鞘V34’を計算する。そして、算出された期待収益V33’と利鞘V34’とを合計することで算出された値V35’を比較結果として出力部5に出力する。
なお、上述において、同一の比較財が異なる複数の市場で扱われる場合を想定して説明を行ったが、売買対象財と相互に交換可能な財が複数存在する場合には、比較財そのものが複数存在するものとして上記と同様の方法によって契約内容の評価を行う構成としても構わない。また、この際さらに取り扱い市場が複数存在する場合には、これら複数の市場価格を元に契約内容を評価する構成とすることができる。
また、上述では、契約内容を評価する際に、購入者側の視点に立って行うものとして説明を行ったが、逆の立場で売却者側の視点に立って契約内容を評価することも可能である。この場合、例えば数9によって算出される値Vが小さいほど、当該価格フォーミュラによって表現される契約内容によって得られる効用が大きいと判断することができる。
本発明システムの構成を示す概略構成図 価格フォーミュラの一例を示す図 本発明システムに係る契約支援システムの第1の実施形態における動作手順を示すフローチャート
符号の説明
1: 契約支援システム
2: 入力情報受付部
3: モデル形成部
4: 契約内容評価部
5: 出力部

Claims (7)

  1. 売買対象財の取引契約において、取引条件として指標財の市場価格に応じて売買対象財の売買価格を決定することが規定されている場合に、当該取引条件をコンピュータのデータ処理により一定の基準で評価する演算処理手段と、
    入力された情報を保持するための記憶領域と、
    を備える契約支援システムであって、
    前記演算処理手段が、
    前記指標財の市場価格と前記売買対象財の売買価格との関係を示す価格フォーミュラと、契約期間を示す契約期間情報と、を含む契約内容情報、
    前記指標財に関する先物市場価格の情報および前記指標財に関するオプション市場価格の情報で構成される指標財市場価格情報、
    前記売買対象財と物理的に相互交換が可能な財であって、一方の財に当該相互交換を施すことで他方の財の市場に供給可能な性質を持ち、且つ、前記売買対象財および前記指標財のいずれの財とも取引市場が異なる比較財に関する先物市場価格の情報および当該比較財に関するオプション市場価格の情報で構成される比較財市場価格情報の入力を受け付け、前記記憶領域に記憶する入力情報受付部と、
    現在の先物市場価格及びオプション市場価格に基づいて将来の取引価格を推定するための所定の金融モデルに対し、前記記憶領域に記憶された前記指標財市場価格情報を適用して指標財市場モデルを生成し、前記金融モデルに対し、前記記憶領域に記憶された前記比較財市場価格情報を適用して比較財市場モデルを生成するモデル形成部と、
    前記モデル形成部によって生成された前記指標財市場モデルを用いて前記契約期間における前記指標財の市場価格を推定し、前記契約期間における前記指標財の市場価格と前記価格フォーミュラを用いて前記契約期間における前記売買対象財の予想売買価格を推定し、前記モデル形成部によって生成された前記比較財市場モデルを用いて前記契約期間における前記比較財の予想市場価格を推定する契約内容評価部と、
    前記契約内容評価部が推定した前記予想売買価格及び前記予想市場価格、または、前記予想売買価格と前記予想市場価格の差を、比較結果として出力する出力部と、を備える契約支援システム。
  2. 前記取引条件において、前記契約期間を複数に分割した単位期間毎に、前記売買対象財の取引の予定量が規定されている場合に、
    前記契約内容情報が、さらに、前記予定量を示す情報である取引予定量情報を含み、
    前記契約内容評価部が、前記単位期間毎に、前記比較財の前記予想市場価格と前記売買対象財の前記予想売買価格を推定し、前記予想市場価格が前記予想売買価格より高い場合には、前記予定量に前記予想市場価格と前記予想売買価格の価格差を乗じる演算を行い、前記演算結果の合計値を前記比較結果として算出し、
    前記出力部が、前記契約内容評価部が算出した前記比較結果を出力することを特徴とする請求項1に記載の契約支援システム。
  3. 前記取引条件において、前記予定量の最大削減量が規定されている場合に、
    前記契約内容情報が、さらに、前記最大削減量を示す情報を含み、
    前記契約内容評価部が、前記予想市場価格が前記予想売買価格より低い場合には、前記予定量から前記最大削減量以下で設定された所定の削減量を減算することを特徴とする請求項2に記載の契約支援システム。
  4. 前記取引条件において、前記予定量の最大増加量が規定されている場合に、
    前記契約内容情報が、さらに、前記最大増加量を示す情報を含み、
    前記契約内容評価部が、前記予想市場価格が前記予想売買価格より高い場合には、前記予定量に前記最大増加量以下で設定された所定の増加量を加算することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の契約支援システム。
  5. 前記取引条件において、前記契約期間を複数に分割した単位期間毎に、前記売買対象財の取引の予定量が規定されている場合に、
    前記契約内容情報が、さらに、前記予定量を示す情報である取引予定量情報を含み、
    前記入力情報受付部が、前記比較財の取引市場が複数存在する場合に、前記取引市場毎に前記比較財市場価格情報を受け付けて前記記憶領域に記憶し、
    前記モデル形成部が、前記取引市場毎に、前記金融モデルに対して前記記憶領域に記憶された前記比較財市場価格情報を適用して前記比較財市場モデルを生成し、
    前記契約内容評価部が、前記単位期間毎に、前記取引市場別の前記比較財の前記予想市場価格と前記売買対象財の前記予想売買価格を推定し、前記予想市場価格の内の最大予想市場価格が前記予想売買価格より高い場合は、前記予定量に前記最大予想市場価格と前記前記予想売買価格の価格差を乗じる演算を行い、前記演算結果の合計値を前記比較結果として算出し、
    前記出力部が、前記契約内容評価部が算出した前記比較結果を出力することを特徴とする請求項1に記載の契約支援システム。
  6. 前記取引条件において、前記予定量の最大削減量が規定されている場合に、
    前記契約内容情報が、さらに、前記最大削減量を示す情報を含み、
    前記契約内容評価部が、前記予想売買価格より低い前記予想市場価格がある場合には、前記予定量から前記最大削減量以下で設定された所定の削減量を減算することを特徴とする請求項5に記載の契約支援システム。
  7. 前記取引条件において、前記予定量の最大増加量が規定されている場合に、
    前記契約内容情報が、さらに、前記最大増加量を示す情報を含み、
    前記契約内容評価部が、前記予想売買価格より高い前記予想市場価格がある場合には、前記予定量に前記最大増加量以下で設定された所定の増加量を加算することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の契約支援システム。
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