JP4803909B2 - 画像生成システム、プログラム及び情報記憶媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像生成システム、プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、仮想的な3次元空間であるオブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像を生成する画像生成システム(ゲームシステム)が知られており、いわゆる仮想現実を体験できるものとして人気が高い。レーシングゲームを楽しむことができる画像生成システムを例にとれば、プレーヤ(操作者)は、レーシングカー(オブジェクト)を操作してオブジェクト空間内で走行させ、他のプレーヤやコンピュータが操作するレーシングカーと競争することで3次元ゲームを楽しむ。
【0003】
このような画像生成システムでは、プレーヤの仮想現実感の向上のために、よりリアルな画像を生成することが重要な課題になっている。従って、ゲームの面白みを増大させるために複雑に設定されたレーシングコースを走行するレーシングカーの画像についても、よりリアルに表現されていることが望まれる。例えば、レーシングカーが橋等の構造物の下をくぐる場合に、レーシングカーに上部の構造物の影を落とし込む(広義には、画像エフェクト効果を与える)ことにより、よりリアルな画像を提供することが望まれる。
【0004】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、より少ない処理負荷で、限定エリア内のオブジェクトに画像エフェクト効果を与えることができる画像生成システム、プログラム及び情報記憶媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、画像生成を行う画像生成システムであって、所与の限定空間を内包するボリュームオブジェクトを、オブジェクト空間内に配置する手段と、前記ボリュームオブジェクトを裏面消去でレンダリングする手段と、前記ボリュームオブジェクトを表面消去でレンダリングする手段と、裏面消去したレンダリング画像から表面消去したレンダリング画像を除いたエリアを特定する手段と、前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記エリアに対応する部分に対して所与の画像エフェクト効果を与える処理を行う手段とを含むことを特徴とする。また本発明に係るプログラムは、コンピュータにより使用可能なプログラム(情報記憶媒体又は搬送波に具現化されるプログラム)であって、上記手段をコンピュータに実現させる(上記手段としてコンピュータを機能させる)ことを特徴とする。また本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能(使用可能)な情報記憶媒体であって、上記手段をコンピュータに実現させる(上記手段としてコンピュータを機能させる)ためのプログラムを含むことを特徴としている。
【0006】
ここで、オブジェクト空間とは、例えば定義点(ポリゴンの頂点或いは自由曲面の制御点など)により形状が特定されるオブジェクトが配置される仮想的な3次元空間をいう。
【0007】
また裏面消去というのは、例えば法線ベクトルが視点から遠ざかる方向のプリミティブ面(裏面)のレンダリングを省略することをいう。
【0008】
さらに、表面消去というのは、例えば法線ベクトルが視点に近付く方向のプリミティブ面(表面)のレンダリングを省略することをいう。
【0009】
さらにまた、ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトというのは、例えばオブジェクト空間内のオブジェクトのうち、ボリュームオブジェクトを除く背景オブジェクト等の各種オブジェクトをいう。
【0010】
本発明によれば、限定空間を内包するボリュームオブジェクトを配置し、このボリュームオブジェクトを裏面消去でレンダリングした画像から、ボリュームオブジェクトを表面消去でレンダリングした画像を取り除いてエリアを特定し、オブジェクト空間内のオブジェクトをレンダリングした画像のうち、このエリアに対応する部分に対して、画像エフェクト効果を与える処理を行うようにしたので、非常に簡素な2次元的な画像処理により、限定空間内への画像エフェクト効果を正確に与えることができるようになる。
【0011】
また本発明に係る画像生成システム、プログラム及び情報記憶媒体は、前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトをレンダリングし、その際に生成された奥行き情報に基づいて隠面消去しながら、前記ボリュームオブジェクトをレンダリングすることを特徴とする。
【0012】
ここで、奥行き情報とは、例えば各ピクセル又は各プリミティブ(面、線)に設定される奥行き値をいい、より具体的にはZ値がある。
【0013】
本発明によれば、奥行き情報に基づいて隠面消去しながら、ボリュームオブジェクトを裏面消去及び表面消去でレンダリングするようにしたので、限定空間に存在するオブジェクトの一部が限定空間の外部に存在するような場合でも、限定空間内に存在する部分を特定することができるので、限定空間内を通過するオブジェクトに対して、正確な画像エフェクト効果を簡素な処理で与えることができる。
【0014】
また本発明に係る画像生成システム、プログラム及び情報記憶媒体は、前記所与の画像エフェクト効果を与える処理は、前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記エリアに対応する部分の色情報を変化させる処理であることを特徴とする。
【0015】
本発明よれば、エリアに対応する部分の色情報を変化させるようにしたので、オブジェクトに対して例えば構造物の影の落とし込みや、光に照らされた表現を正確に行うことができるようになる。
【0016】
また本発明に係る画像合成システム、プログラム及び情報記憶媒体は、前記所与の画像エフェクト効果を与える処理は、前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記エリアに対応する部分の半透明情報を変化させる処理であることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、エリアに対応する部分の半透明情報を変化させるようにしたので、限定空間内に存在するオブジェクトに対して、非常に簡素な2次元的な画像処理で、所定の画像エフェクト効果を与えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。
【0019】
なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を何ら限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0020】
1. 構成
図1に、本実施形態の画像生成システム(ゲームシステム)の機能ブロック図の一例を示す。
【0021】
なお同図において本実施形態は、少なくとも処理部100を含めばよく(或いは処理部100と記憶部170、或いは処理部100と記憶部170と情報記憶媒体180を含めばよく)、それ以外のブロック(例えば操作部160、表示部190、音出力部192、携帯型情報記憶装置194、通信部196)については、任意の構成要素とすることができる。
【0022】
ここで処理部100は、システム全体の制御、システム内の各ブロックへの命令の指示、ゲーム処理、画像処理、又は音処理などの各種の処理を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、或いはASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0023】
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、筐体などのハードウェアにより実現できる。
【0024】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAMなどのハードウェアにより実現できる。
【0025】
情報記憶媒体(コンピュータにより使用可能な記憶媒体)180は、プログラムやデータなどの情報を格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。処理部100は、この情報記憶媒体180に格納される情報に基づいて本発明(本実施形態)の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本発明(本実施形態)の手段(特に処理部100に含まれるブロック)を実行するための情報(プログラム或いはデータ)が格納される。
【0026】
なお、情報記憶媒体180に格納される情報の一部又は全部は、システムへの電源投入時等に記憶部170に転送されることになる。また情報記憶媒体180に記憶される情報は、本発明の処理を行うためのプログラム、画像データ、音データ、表示物の形状データ、テーブルデータ、リストデータ、本発明の処理を指示するための情報、その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0027】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのハードウェアにより実現できる。
【0028】
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカなどのハードウェアにより実現できる。
【0029】
携帯型情報記憶装置194は、プレーヤの個人データやセーブデータなどが記憶されるものであり、この携帯型情報記憶装置194としては、メモリカードや携帯型ゲーム装置などを考えることができる。
【0030】
通信部196は、外部(例えばホスト装置や他の画像生成システム)との間で通信を行うための各種の制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ、或いは通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0031】
なお本発明(本実施形態)の手段を実行するためのプログラム或いはデータは、ホスト装置(サーバ)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180に配信するようにしてもよい。このようなホスト装置(サーバ)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含まれる。
【0032】
処理部100は、ゲーム処理部110、ボリュームオブジェクト配置部120、画像エフェクト効果処理部122、画像生成部130、音生成部150を含む。
【0033】
ここでゲーム処理部110は、コイン(代価)の受け付け処理、各種モードの設定処理、ゲームの進行処理、選択画面の設定処理、オブジェクト(1又は複数のプリミティブ面)の位置や回転角度(X、Y又はZ軸回りの回転角度)を求める処理、オブジェクトを動作させる処理(モーション処理)、視点の位置(仮想カメラの位置)や視線角度(仮想カメラの回転角度)を求める処理、マップオブジェクトなどのオブジェクトをオブジェクト空間へ配置する処理、ヒットチェック処理、ゲーム結果(成果、成績)を演算する処理、複数のプレーヤが共通のゲーム空間でプレイするための処理、或いはゲームオーバ処理などの種々のゲーム処理を、操作部160からの操作データや、携帯型情報記憶装置194からの個人データ、保存データや、ゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0034】
ここで、オブジェクト空間とは、例えば定義点(ポリゴンの頂点或いは自由曲面の制御点など)により形状が特定されるオブジェクトが配置される仮想的な3次元空間をいう。
【0035】
ボリュームオブジェクト配置部120は、オブジェクト空間内に(例えば仮想的に)ボリュームオブジェクトを配置する処理を行う。より具体的には、ボリュームオブジェクト配置部120は、オブジェクト空間において画像エフェクト効果を与える(画像の色情報や透明度情報といった表示部の画面を見るプレーヤにとって画像の見え方を変化させる)空間を内包するボリュームオブジェクトを配置する。
【0036】
画像エフェクト効果処理部122は、オブジェクト空間内にボリュームオブジェクトを配置することによって、後述するレンダリング処理によって2次元的に特定されたエリアに対して、画像エフェクト効果を与える処理を行う。例えば、画像エフェクト効果処理部122は、上述したエリアに対して、色情報や半透明情報を変化させる。これにより、このエリア内のオブジェクトに対して、影を落とし込んだり、光を照らしたりといった画像エフェクト効果の表現が可能となる。
【0037】
ここで、色情報とは、例えばプリミティブ面の定義点ごとに関連付けられた色に関する情報をいう。
【0038】
また、半透明情報とは、透明度情報と等価で、画像単位若しくは各画素の関連付けられて記憶される情報であって、オブジェクトの定義点毎に設定され、例えば色情報以外のプラスアルファの情報としての透明度(不透明度或いは半透明度と等価)を示す情報をいう。半透明情報が、例えばプラスアルファ情報として透明度情報を示す場合、例えば半透明情報を用いた半透明ブレンディング(αブレンディング)、半透明情報を用いた加算半透明(α加算)、半透明情報を用いた減算半透明(α減算)などの合成処理方法がある。
【0039】
例えばαブレンディングである場合には、次のような半透明情報(α)を用いた合成処理が行われる。
【0040】
Q=(1−α)×R1+α×R2 ・・・(1)
Q=(1−α)×G1+α×G2 ・・・(2)
Q=(1−α)×B1+α×B2 ・・・(3)
【0041】
ここで、R1、G1、B1は、描画バッファに既に描画されているジオメトリ処理後の画像の色(輝度)のR、G、B成分であり、R2、G2、B2は、描画画像の色のR、G、B成分である。また、RQ、GQ、BQは、αブレンディングにより生成される画像の色のR、G、B成分である。なお、ここでは、α値として、ジオメトリ処理後の所与の画像のα値を用いてもよいし、描画された元画像のα値を使用するようにしてもよい。
【0042】
画像生成部130は、ゲーム処理部110からの指示等にしたがって各種の画像処理を行い、例えばオブジェクト空間内で仮想カメラ(視点)から見える画像を生成して、表示部190に出力する。
【0043】
音生成部150は、ゲーム処理部110からの指示等にしたがって各種の音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などの音を生成し、音出力部192に出力する。
【0044】
なお、ゲーム処理部110、ボリュームオブジェクト配置部120、画像エフェクト効果処理部122、画像生成部130、音生成部150の機能は、その全てをハードウェアにより実現してもよいし、その全てをプログラムにより実現してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。
【0045】
画像生成部130は、ジオメトリ処理部(3次元演算部)132、エリア特定部134、描画部(レンダリング部)140を含む。
【0046】
ここで、ジオメトリ処理部132は、座標変換、クリッピング処理、透視変換、或いは光源計算などの種々のジオメトリ処理(3次元演算)を行う。そして、本実施形態では、ジオメトリ処理後(透視変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点座標、頂点テクスチャ座標、或いは輝度データ等)は、記憶部170の主記憶部172に格納されて、保存される。
【0047】
エリア特定部134は、描画部140によって描画されたレンダリング画像から、画像エフェクト効果を与えるエリアを特定する処理を行う。より具体的には、エリア特定部134は、奥行きバッファ176を参照して、ボリュームオブジェクトを裏面消去(カルバック)でレンダリングした第1の画像のエリアから、このボリュームオブジェクトを表面消去(カルフロント)でレンダリングした第2の画像のエリアを取り除いた部分を、画像エフェクト効果を与えるエリアとして特定する。
【0048】
エリア特定部134は、例えば第1及び第2の画像が2値化された画像データの場合、第1の画像のエリアと第2の画像のエリアの差分を、画像エフェクト効果を与えるエリアとして特定することができる。
【0049】
描画部140は、ジオメトリ処理後(透視変換後)のオブジェクトデータと、記憶部170に記憶されるテクスチャとに基づいて、オブジェクトを描画バッファ174に描画する。これにより、オブジェクトが移動するオブジェクト空間において、仮想カメラ(視点)から見える画像が描画(生成)されるようになる。
【0050】
描画部140は、裏面消去レンダリング部142、表面消去レンダリング部144を含む。
【0051】
ここで、裏面消去レンダリング部142は、奥行きバッファ176に格納される奥行き情報(例えば各ピクセル又は各プリミティブ(面、線)に設定される奥行き値。例えばZ値)を参照して隠面消去しながら、ボリュームオブジェクトを裏面消去(カルバック)で描画バッファ174とは別のバッファ領域(例えばαプレーン)にレンダリングする。ここで、裏面消去というのは、例えば法線ベクトルが視点から遠ざかる方向のプリミティブ面(裏面)を、レンダリング対象としないことをいう。
【0052】
表面消去レンダリング部144は、奥行きバッファ176に格納される奥行き情報(例えばZ値)を参照して隠面消去しながら、ボリュームオブジェクトを裏面消去(カルバック)で描画バッファ174とは別のバッファ領域(例えばαプレーン)にレンダリングする。ここで、表面消去というのは、例えば法線ベクトルが視点に近付く方向のプリミティブ面(表面)を、レンダリング対象としないことをいう。
【0053】
なお、本実施形態の画像生成システムは、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、このようなシングルプレーヤモードのみならず、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。
【0054】
また複数のプレーヤがプレイする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末を用いて生成してもよい。
【0055】
2. 本実施形態の特徴
本実施形態では、所与の限定空間内のオブジェクトに対して画像エフェクト効果を与えるための処理を簡素化することができる。
【0056】
以下では、オブジェクト空間において、移動オブジェクト(例えば車オブジェクト)がコース上を移動し、移動オブジェクトに影を落とし込む場合について説明するが、同様に光を照らす表現にも適用することができる。
【0057】
図2に、移動オブジェクトが移動するコースの一部のオブジェクト画像の一例を示す。
【0058】
移動オブジェクトが移動するコース200上には、コースをまたがる構造物210(例えば橋)が配置されているものとする。したがって、移動オブジェクトがコース200上を移動して構造物の下をくぐり抜ける場合には、限定空間22内の移動オブジェクトに対して構造物の影を落とし込む処理を行うことになる。
【0059】
図3に、構造物の下を移動する移動オブジェクトに影を落とし込んだ処理後のオブジェクト画像の一例を示す。
【0060】
このように、移動オブジェクト250が構造物210の下を移動する際に、移動オブジェクト250の形状に合わせた影の落とし込み処理が必要となる。
【0061】
このような構造物の影を移動オブジェクトに落とし込む手法としては、例えば限定空間220内の影が落とし込まれるエリアに、影の形をしたポリゴンを配置したり、テクスチャとしてマッピングすることが考えられる。
【0062】
しかしながら、この手法では、影を落とし込む処理のためだけにポリゴンやテクスチャが必要となって、その分処理負荷が増大する。したがって、移動オブジェクト250の形状が図3に示したような細かい形状の場合には、影を表現することは困難である。
【0063】
また、移動オブジェクトに影を落とし込む他の手法としては、例えば移動オブジェクトが限定空間220に進入したことを条件に、移動オブジェクトの輝度等を変化させたり、あらかじめ影を落とし込んだ移動オブジェクトを用意しておき、移動オブジェクト自体を差し替えるなどの手法が考えられる。
【0064】
しかしながら、この手法では、移動オブジェクト全体が影を落とし込んだように表現されてしまうため、移動オブジェクトの一部のみが限定空間内に侵入したような場合には、本来影を落とし込むべき部分に影が落とし込まれなかったり、影を落とし込むべきではない部分に影が落とし込まれたりして、今ひとつリアルさに欠ける画像となってしまう。
【0065】
また、ポリゴンの頂点単位で、限定空間内に進入したか否かを判別し、影を落とし込んだように輝度等を変化させる手法も考えることができる。
【0066】
しかしながら、ポリゴンが限定空間内の影を落とし込むべきエリアを突き抜けるような細長い形状の場合には、影の落とし込みをリアルに表現することができない。この場合、ポリゴンを細かくする必要があるが、それだけポリゴン数が多くなって、処理負荷が増大する。
【0067】
そこで、本実施形態では、レンダリング画像を2次元的に処理することで、影を落とし込むべきエリアを特定し、このエリアに対応するレンダリング画像に対して色情報若しくは半透明情報を調整することで、図3に示すような移動オブジェクトの形状に関わらず、簡素な処理で影の落とし込み処理を行ってリアルな画像を表現する。
【0068】
2.1 ボリュームオブジェクト
本実施形態では、画像エフェクト効果を与えるエリアを特定するために、ボリュームオブジェクトを用いる。ボリュームオブジェクトは、影を落とし込む限定空間を完全に内包するオブジェクトとして作成される。
【0069】
なお、このボリュームオブジェクトは、凸なオブジェクトであれば、その形状に限定されるものではない。ここで、凸なオブジェクトとは、例えば視線方向に重なるプリミティブ面が2枚以上ないオブジェクトをいう。
【0070】
図4に、本実施形態におけるボリュームオブジェクトの一例を示す。
【0071】
本実施形態では、図2に示す限定空間220を完全に内包するボリュームオブジェクト300として立方体の形状をなしているものとする。したがって、図4に示すようなボリュームオブジェクト300のオブジェクト画像が生成される場合、ボリュームオブジェクト300の各面は、表面310、312、314、裏面320、322、324となる。
【0072】
ここで、表面とは、ボリュームオブジェクト300のポリゴン(広義には、プリミティブ面)の法線ベクトルの方向が視点から遠ざかる面をいう。また、裏面とは、ボリュームオブジェクト300のポリゴンの法線ベクトルの方向が支店に近付く面をいう。このような表面及び裏面は、例えば法線ベクトルの方向で判別するようにしてもよいし、あらかじめ所与の順序で定義されたプリミティブ面の各頂点が、時計回りか、反時計回りかを判別することで、表面か裏面かを判別するようにしてもよい。
【0073】
図5に、本実施形態におけるボリュームオブジェクト300をオブジェクト空間に配置した例を示す。
【0074】
ここでは、図2に示す構造物210についてワイヤフレームで表している。本実施形態では、図2に示す限定空間220を完全に内包するようにオブジェクト空間内にボリュームオブジェクト300を配置する。より具体的には、構造物の影を落とし込みたい部分(構造物210の天井、側壁、コース200)を完全に内包するように配置する。
【0075】
また、本実施形態では、構造物210の影を構造物210の真下に落とし込むように表現するため、ボリュームオブジェクト300の表面312が、構造物210の表面より手前に配置されないようにしている。
【0076】
本実施形態では、このようにして配置されたボリュームオブジェクト300を用いて、次に述べるように画像エフェクト効果を与えるエリアを特定する処理を行う。
【0077】
2.2 エリアの特定
本実施形態では、画像エフェクト効果を与えるエリアを特定する処理を、オブジェクト空間内でレンダリングされた際に生成される奥行きバッファに格納される奥行き情報(奥行き値。例えばZ値)を用いる。
【0078】
すなわち、まず奥行きバッファに格納されている奥行き情報に基づいて隠面消去しながら、図5に示すように配置されたボリュームオブジェクト300を、裏面消去(カルバック)でレンダリングした裏面消去レンダリング画像と、表面消去(カルフロント)でレンダリングした表面消去レンダリング画像とを生成する。
【0079】
より具体的には、裏面消去でレンダリングする場合、ボリュームオブジェクトのプリミティブ面(ポリゴン、自由曲面等)が、視点から見て裏向きの場合には、その描画処理を省略(カリング処理)する。また、表面消去でレンダリングする場合、ボリュームオブジェクトのプリミティブ面が、視点から見て表向きの場合には、その描画処理を省略(カリング処理)する。
【0080】
図6に、図5に示すボリュームオブジェクトの裏面消去レンダリング画像の一例を示す。なお、ここでは画像を見やすくするために、コース200の向きを示す破線をあわせて示している(図7〜図9も同様)。
【0081】
このように、ボリュームオブジェクト300の裏面消去レンダリング画像350は、移動オブジェクト250のうちボリュームオブジェクト300に内包されない部分を除いた画像となる。この裏面消去レンダリング画像350は、ボリュームオブジェクト300の表面のうち、構造物210で見えなくなる表面を除いた表面(図4に示す表面312)のみがレンダリングされたものである。
【0082】
なお、この裏面消去レンダリング画像350は、通常のオブジェクトのレンダリングを行う描画バッファとは別のバッファ(例えば、αプレーン)に生成される。
【0083】
図7に、図5に示すボリュームオブジェクトの表面消去レンダリング画像の一例を示す。
【0084】
このように、ボリュームオブジェクト300の表面消去レンダリング画像360は、移動オブジェクト250のうちボリュームオブジェクト300に内包されない部分を除いた画像となる。この表面消去レンダリング画像360は、ボリュームオブジェクト300の裏面のうち、裏面(図4に示す裏面322)のみがレンダリングされたものである。
【0085】
なお、この表面消去レンダリング画像360は、通常のオブジェクトのレンダリングを行う描画バッファとは別のバッファ(例えば、αプレーン)に生成される。
【0086】
このように生成した裏面消去レンダリング画像350と、表面消去レンダリング画像360とを重ね合わせると、次のようになる。
【0087】
図8に、裏面消去レンダリング画像350と表面消去レンダリング画像360とを重ね合わせた画像の一例を示す。
【0088】
すなわち、裏面消去レンダリング画像350と表面消去レンダリング画像360とから、ボリュームオブジェクト300、構造物の天井、側壁、コースに内包される空間のレンダリング画像が特定される。
【0089】
したがって、裏面消去レンダリング画像350から、表面消去レンダリング画像360と重複した部分を取り除くことで、図9に示すように構造物210の影を落とし込むべきエリアとして、レンダリング画像に対するエリアが特定される。
【0090】
この場合、裏面消去レンダリング画像350及び表面消去レンダリング画像360が、互いに別個のバッファに描画されたときは、例えば裏面消去レンダリング画像と表面消去レンダリング画像との差分画像として、上記エリアを特定することができる。
【0091】
また、裏面消去レンダリング画像350及び表面消去レンダリング画像360が1つのバッファに描画されるときは、例えば既にバッファにレンダリングされた裏面消去レンダリング画像に対し、表面消去レンダリング画像がレンダリングされる部分をバッファ上で削除することで、上記エリアを特定することができる。
【0092】
このように、本実施形態では、背景オブジェクトや移動オブジェクト等をレンダリング後に生成された奥行き情報を用い、ボリュームオブジェクトが内包する空間から例えば構造物の天井、側壁、或いはコースといったものに囲まれた限定空間を特定したレンダリング画像を得ることができる。したがって、既に背景オブジェクトや移動オブジェクト等がレンダリングされた描画バッファ上のレンダリング画像に対して、図9に示したような画像のエリアに対して、2次元的な画像処理として色情報を変化させた画像エフェクト効果を与えることで、構造物の影を移動オブジェクトに正確に反映させることができるようになる。
【0093】
図10に、本実施形態において構造物の影を落とし込んだ移動オブジェクトの画像の一例を示す。
【0094】
このように、2次元的な画像処理のみで、構造物として橋の下をくぐる移動オブジェクトに対し、橋の影を正確に落とし込むことができる。したがって、より少ない処理負荷で、効果的な画像エフェクト効果を有する画像を得ることができる。
【0095】
図11(A)、(B)に、橋の下をくぐる移動オブジェクトに対して影を落とし込んだ画像の一例を示す。
【0096】
すなわち、本実施形態では、上述したような簡素な処理で構造物の下をくぐる移動オブジェクトに対して影を落とし込む表現が可能となるので、図11(A)、(B)に示すようなフレーム画像間で、移動オブジェクトに対して落とし込まれる影の形状が変化した場合であっても正確に表現することができる。
【0097】
なお、本実施形態では、特定したエリアに対して色情報を変化させることで限定空間内の移動オブジェクトに対して影を落とし込む表現を行った場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、特定したエリアの色情報を変化させることで、移動オブジェクトに光が照らされている表現を行ったりしてもよい。また、色情報に限らず、半透明情報を変化させて、効果的な画像エフェクト効果を与えるようにしてもよい。
【0098】
また、本実施形態では、奥行き情報に基づいて隠面消去しながらボリュームオブジェクトをレンダリングしているが、限定空間内に移動オブジェクトが存在しない場合は奥行き情報を用いることなく、表面312と裏面322について、裏面消去と表面消去を行って、上記エリアを特定するようにしてもよい。
【0099】
3. 本実施形態の処理例
次に、本実施形態の処理の詳細例について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0100】
図12に、本実施形態における限定空間内のオブジェクトに画像エフェクト効果を与える処理の一例を示す。
【0101】
まず、画像生成部130のジオメトリ処理部132において、オブジェクト空間に配置されたオブジェクト(ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクト)に対してジオメトリ処理を行って、描画部140により描画バッファ174にオブジェクト画像を描画する(ステップS10)。この際、奥行き情報(奥行き値。例えばZ値)が奥行きバッファ176に格納される。
【0102】
続いて、ボリュームオブジェクト配置部120において、構造物の下などの限定空間を内包するボリュームオブジェクトが生成され、オブジェクト空間内に配置される(ステップS11)。
【0103】
そして、裏面消去レンダリング部142において、ステップS10で生成された奥行き情報を参照し、裏面消去(カルバック)でボリュームオブジェクトをレンダリングする(ステップS12)。このとき、奥行き情報の更新は行わない。また、レンダリングは、描画バッファ174とは別個のバッファ(例えばαプレーン)に行う。
【0104】
さらに、表面消去レンダリング部144において、ステップS10で生成された奥行き情報を参照し、表面消去(カルフロント)でボリュームオブジェクトをレンダリングする(ステップS13)。このときも、奥行き情報の更新は行わない。また表面消去でレンダリングした画像は、例えば描画バッファ174とは別個のバッファに描画される。
【0105】
そして、エリア特定部134において、裏面消去レンダリングした画像と表面消去レンダリングとの差分により、画像エフェクト効果を与えるエリアを特定する(ステップS14)。
【0106】
さらに、画像エフェクト効果処理部122において、ステップS14で特定されたエリアに対して、2次元的にレンダリング画像の色情報等を変化させて、画像エフェクト効果を与える(ステップS15)。
【0107】
こうすることで、簡素な処理で、図11(A)、(B)に示すように、構造物の下をくぐるような限定空間内の移動オブジェクトに対して、影を落とし込むといった画像エフェクト効果を、少ない処理負荷で与えることができる。
【0108】
4. ハードウェア構成
次に、本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例について図13を用いて説明する。
【0109】
メインプロセッサ900は、CD982(情報記憶媒体)に格納されたプログラム、通信インターフェース990を介して転送されたプログラム、或いはROM950(情報記憶媒体の1つ)に格納されたプログラムなどに基づき動作し、ゲーム処理、画像処理、音処理などの種々の処理を実行する。
【0110】
コプロセッサ902は、メインプロセッサ900の処理を補助するものであり、高速並列演算が可能な積和算器や除算器を有し、マトリクス演算(ベクトル演算)を高速に実行する。例えば、オブジェクトを移動させたり動作(モーション)させるための物理シミュレーションに、マトリクス演算などの処理が必要な場合には、メインプロセッサ900上で動作するプログラムが、その処理をコプロセッサ902に指示(依頼)する。
【0111】
ジオメトリプロセッサ904は、座標変換、透視変換、光源計算、曲面生成などのジオメトリ処理を行うものであり、高速並列演算が可能な積和算器や除算器を有し、マトリクス演算(ベクトル演算)を高速に実行する。例えば、座標変換、透視変換、光源計算などの処理を行う場合には、メインプロセッサ900で動作するプログラムが、その処理をジオメトリプロセッサ904に指示する。
【0112】
データ伸張プロセッサ906は、圧縮された画像データや音データを伸張するデコード処理を行ったり、メインプロセッサ900のデコード処理をアクセレートする処理を行う。これにより、オープニング画面、インターミッション画面、エンディング画面、或いはゲーム画面などにおいて、MPEG方式等で圧縮された動画像を表示できるようになる。なお、デコード処理の対象となる画像データや音データは、ROM950、CD982に格納されたり、或いは通信インターフェース990を介して外部から転送される。
【0113】
描画プロセッサ910は、ポリゴンや曲面などのプリミティブ(プリミティブ面)で構成されるオブジェクトの描画(レンダリング)処理を高速に実行するものである。オブジェクトの描画の際には、メインプロセッサ900は、DMAコントローラ970の機能を利用して、オブジェクトデータを描画プロセッサ910に渡すとともに、必要であればテクスチャ記憶部924にテクスチャを転送する。すると、描画プロセッサ910は、これらのオブジェクトデータやテクスチャに基づいて、Zバッファなどを利用した隠面消去を行いながら、オブジェクトをフレームバッファ922に高速に描画する。また、描画プロセッサ910は、αブレンディング(半透明処理)、デプスキューイング、ミップマッピング、フォグ処理、バイリニア・フィルタリング、トライリニア・フィルタリング、アンチエリアシング、シェーディング処理なども行うことができる。そして、1フレーム分の画像がフレームバッファ922に書き込まれると、その画像はディスプレイ912に表示される。
【0114】
サウンドプロセッサ930は、多チャンネルのADPCM音源などを内蔵し、BGM、効果音、音声などの高品位のゲーム音を生成する。生成されたゲーム音は、スピーカ932から出力される。
【0115】
ゲームコントローラ942(レバー、ボタン、筺体、パッド型コントローラ又はガン型コントローラ等)からの操作データや、メモリカード944からのセーブデータ、個人データは、シリアルインターフェース940を介してデータ転送される。
【0116】
ROM950にはシステムプログラムなどが格納される。なお、業務用ゲームシステムの場合には、ROM950が情報記憶媒体として機能し、ROM950に各種プログラムが格納されることになる。なお、ROM950の代わりにハードディスクを利用するようにしてもよい。
【0117】
RAM960は、各種プロセッサの作業領域として用いられる。
【0118】
DMAコントローラ970は、プロセッサ、メモリ(RAM、VRAM、ROM等)間でのDMA転送を制御するものである。
【0119】
CDドライブ980は、プログラム、画像データ、或いは音データなどが格納されるCD982(情報記憶媒体)を駆動し、これらのプログラム、データへのアクセスを可能にする。
【0120】
通信インターフェース990は、ネットワークを介して外部との間でデータ転送を行うためのインターフェースである。この場合に、通信インターフェース990に接続されるネットワークとしては、通信回線(アナログ電話回線、ISDN)、高速シリアルバスなどを考えることができる。そして、通信回線を利用することでインターネットを介したデータ転送が可能になる。また、高速シリアルバスを利用することで、他の画像生成システムとの間でのデータ転送が可能になる。
【0121】
なお、本発明の各手段は、その全てを、ハードウェアのみにより実現(実行)してもよいし、情報記憶媒体に格納されるプログラムや通信インターフェースを介して配信されるプログラムのみにより実現してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。
【0122】
そして、本発明の各手段をハードウェアとプログラムの両方により実現する場合には、情報記憶媒体には、本発明の各手段をハードウェアを利用して実現するためのプログラムが格納されることになる。より具体的には、上記プログラムが、ハードウェアである各プロセッサ902、904、906、910、930等に処理を指示するとともに、必要であればデータを渡す。そして、各プロセッサ902、904、906、910、930等は、その指示と渡されたデータとに基づいて、本発明の各手段を実現することになる。
【0123】
図14(A)に、本実施形態を業務用ゲームシステムに適用した場合の例を示す。プレーヤは、ディスプレイ1100上に映し出されたゲーム画像を見ながら、レバー1102、ボタン1104等を操作してゲームを楽しむ。内蔵されるシステムボード(サーキットボード)1106には、各種プロセッサ、各種メモリなどが実装される。そして、本発明の各手段を実行するための情報(プログラム或いはデータ)は、システムボード1106上の情報記憶媒体であるメモリ1108に格納される。以下、この情報を格納情報と呼ぶ。
【0124】
図14(B)に、本実施形態を家庭用のゲームシステムに適用した場合の例を示す。プレーヤはディスプレイ1200に映し出されたゲーム画像を見ながら、ゲームコントローラ1202、1204を操作してゲームを楽しむ。この場合、上記格納情報は、本体システムに着脱自在な情報記憶媒体であるCD1206、或いはメモリカード1208、1209等に格納されている。
【0125】
図14(C)に、ホスト装置1300と、このホスト装置1300とネットワーク1302(LANのような小規模ネットワークや、インターネットのような広域ネットワーク)を介して接続される端末1304-1〜1304-nとを含むシステムに本実施形態を適用した場合の例を示す。この場合、上記格納情報は、例えばホスト装置1300が制御可能な磁気ディスク装置、磁気テープ装置、メモリ等の情報記憶媒体1306に格納されている。端末1304-1〜1304-nが、スタンドアロンでゲーム画像、ゲーム音を生成できるものである場合には、ホスト装置1300からは、ゲーム画像、ゲーム音を生成するためのゲームプログラム等が端末1304-1〜1304-nに配送される。一方、スタンドアロンで生成できない場合には、ホスト装置1300がゲーム画像、ゲーム音を生成し、これを端末1304-1〜1304-nに伝送し端末において出力することになる。
【0126】
なお、図14(C)の構成の場合に、本発明の各手段を、ホスト装置(サーバ)と端末とで分散して実行するようにしてもよい。また、本発明の各手段を実行するための上記格納情報を、ホスト装置(サーバ)の情報記憶媒体と端末の情報記憶媒体に分散して格納するようにしてもよい。
【0127】
またネットワークに接続する端末は、家庭用ゲームシステムであってもよいし業務用ゲームシステムであってもよい。そして、業務用ゲームシステムをネットワークに接続する場合には、業務用ゲームシステムとの間で情報のやり取りが可能であるとともに家庭用ゲームシステムとの間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置(メモリカード、携帯型ゲーム装置)を用いることが望ましい。
【0128】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0129】
なお本実施形態では、移動オブジェクトに影を落とし込む処理について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、オブジェクト擺動するものであるものに限定されない。
【0130】
また、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。また、本発明の1の独立請求項に係る発明の要部を、他の独立請求項に従属させることもできる。
【0131】
また、本発明は種々のゲーム(格闘ゲーム、シューティングゲーム、ロボット対戦ゲーム、スポーツゲーム、競争ゲーム、ロールプレイングゲーム、音楽演奏ゲーム、ダンスゲーム等)に適用できる。
【0132】
また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、ゲーム画像を生成するシステムボード等の種々の画像生成システム(ゲームシステム)に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の画像生成システムのブロック図の例である。
【図2】本実施形態における移動オブジェクトが移動するコースの一部のオブジェクト画像の一例を示す図である。
【図3】構造物の下を移動する移動オブジェクトに影を落とし込んだ処理後のオブジェクト画像の一例を示す図である。
【図4】本実施形態におけるボリュームオブジェクトの一例を示す図である。
【図5】本実施形態におけるボリュームオブジェクトをオブジェクト空間に配置した例を示す図である。
【図6】本実施形態におけるボリュームオブジェクトの裏面消去レンダリング画像の一例を示す図である。
【図7】本実施形態におけるボリュームオブジェクトの表面消去レンダリング画像の一例を示す図である。
【図8】本実施形態における裏面消去レンダリング画像と表面消去レンダリング画像とを重ね合わせた画像の一例を示す図である。
【図9】本実施形態において特定されたエリアを示す図である。
【図10】本実施形態において構造物の影を落とし込んだ移動オブジェクトの画像の一例を示す図である。
【図11】図11(A)、(B)は、橋の下をくぐる移動オブジェクトに対して影を落とし込んだ画像の一例を示す図である。
【図12】本実施形態における限定空間内のオブジェクトに画像エフェクト効果を与える処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例を示す図である。
【図14】図14(A)、(B)、(C)は、本実施形態が適用される種々の形態のシステムの例を示す図である。
【符号の説明】
100 処理部
110 ゲーム処理部
120 ボリュームオブジェクト配置部
122 画像エフェクト効果処理部
130 画像生成部
132 ジオメトリ処理部
134 エリア特定部
140 描画部
142 裏面消去レンダリング部
144 表面消去レンダリング部
150 音生成部
160 操作部
170 記憶部
172 主記憶部
174 描画バッファ
176 奥行きバッファ
180 情報記憶媒体
190 表示部
192 音出力部
194 携帯型情報記憶装置
196 通信部
200 コース
210 構造物
220 限定空間
250 移動オブジェクト
300 ボリュームオブジェクト
310、312、314 表面
320、322、324 裏面
350 裏面消去レンダリング画像
360 表面消去レンダリング画像

Claims (7)

  1. 画像生成を行う画像生成システムであって、
    所与の限定空間を内包するボリュームオブジェクトを、オブジェクト空間内に配置する手段と、
    前記ボリュームオブジェクトのプリミティブ面のうち、対応する法線ベクトルが視点から遠ざかる方向のプリミティブ面のレンダリングを省略し、且つ、前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトをレンダリングした際に生成された奥行き情報に基づいて隠面消去して、前記ボリュームオブジェクトをレンダリングする裏面消去レンダリング手段と、
    前記ボリュームオブジェクトのプリミティブ面のうち、対応する法線ベクトルが視点に近付く方向のプリミティブ面のレンダリングを省略し、且つ、前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトをレンダリングした際に生成された奥行き情報に基づいて隠面消去して、前記ボリュームオブジェクトをレンダリングする表面消去レンダリング手段と、
    前記裏面消去レンダリング手段によってレンダリングされたレンダリング画像のエリアから前記表面消去レンダリング手段によってレンダリングされたレンダリング画像のエリアを除いたエリアを特定する手段と、
    前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記特定したエリアに対応する部分に対して所与の画像エフェクト効果を与える処理を行う手段と、
    を含むことを特徴とする画像生成システム。
  2. 請求項において、
    前記所与の画像エフェクト効果を与える処理は、
    前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記特定したエリアに対応する部分の色情報を変化させる処理であることを特徴とする画像生成システム。
  3. 請求項において、
    前記所与の画像エフェクト効果を与える処理は、
    前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記特定したエリアに対応する部分の半透明情報を変化させる処理であることを特徴とする画像生成システム。
  4. 所与の限定空間を内包するボリュームオブジェクトを、オブジェクト空間内に配置する手段と、
    前記ボリュームオブジェクトのプリミティブ面のうち、対応する法線ベクトルが視点から遠ざかる方向のプリミティブ面のレンダリングを省略し、且つ、前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトをレンダリングした際に生成された奥行き情報に基づいて隠面消去して、前記ボリュームオブジェクトをレンダリングする裏面消去レンダリング手段と、
    前記ボリュームオブジェクトのプリミティブ面のうち、対応する法線ベクトルが視点に近付く方向のプリミティブ面のレンダリングを省略し、且つ、前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトをレンダリングした際に生成された奥行き情報に基づいて隠面消去して、前記ボリュームオブジェクトをレンダリングする表面消去レンダリング手段と、
    前記裏面消去レンダリング手段によってレンダリングされたレンダリング画像のエリアから前記表面消去レンダリング手段によってレンダリングされたレンダリング画像のエリアを除いたエリアを特定する手段と、
    前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記特定したエリアに対応する部分に対して所与の画像エフェクト効果を与える処理を行う手段と、
    してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  5. 請求項において、
    前記所与の画像エフェクト効果を与える処理は、
    前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記特定したエリアに対応する部分の色情報を変化させる処理であることを特徴とするプログラム。
  6. 請求項において、
    前記所与の画像エフェクト効果を与える処理は、
    前記ボリュームオブジェクトを除く他のオブジェクトのレンダリング画像のうち、前記特定したエリアに対応する部分の半透明情報を変化させる処理であることを特徴とするプログラム。
  7. コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項乃至のいずれかのプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
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