JP4803836B2 - 撮像光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像光学系に関する。特に本発明は、光学面における反射率が抑制され、かつ取り扱いが容易で量産性に優れ、例えばデジタルカメラ等の各種撮像装置に好適に使用し得る撮像光学系に関する。
近年、デジタルカメラの市場規模はますます拡大傾向にある。一般的に、デジタルカメラの市場は、高倍率及び高解像度のカメラをターゲットとする市場と、コンパクトなカメラをターゲットとする市場とに大別される。一方で、さらなる市場の拡大を狙い、広角タイプのカメラ等をターゲットとする新たな市場を開拓する動きが始まっている。
高倍率用ズームレンズ系等の撮像光学系では、比較的コンパクトさを維持しつつ、高倍率化を実現するために、強い負のパワーのメニスカスレンズ素子が用いられることがある。この際、光学面の最大傾斜角が大きいレンズ素子が撮像光学系に含まれる場合がある。
コンパクトカメラ用ズームレンズ系等の撮像光学系では、小型化を実現するために、レンズ素子の肉厚を小さくし、光学面の曲率半径を小さくすることが必要となってきている。この際にも、光学面の傾斜角が大きいレンズ素子を撮像光学系に組み込むことが必要な場合がある。
また、広角タイプの撮像光学系のうち、正のパワーのレンズ群が最物体側に配置されるタイプの撮像光学系では、レンズ系の最物体側面が物体側に向けて凸形状となっている。特に、最物体側に位置するレンズ素子において、有効径付近の光学面の周辺領域は大きな傾斜角を有している。
一方、撮像光学系が備えるレンズ素子の光学面には、一般的に、反射防止のための多層膜(以下、反射防止多層膜という)が形成されている。反射防止多層膜を光学面に形成することによって、レンズ素子の光学面における反射率を低減させることができる。しかしながら、反射防止多層膜による反射率の低減機能は、入射角依存性を有しており、傾斜角の緩い光学面の中心付近や、傾斜角の大きな光学面の周辺付近では、反射防止効果が変化してしまう。このため、反射率の抑制が不充分な光学面の周辺付近において、反射光が発生し、ゴースト、フレア等の画質劣化の要因となる問題がある。
前記問題を解決するために、近年、微細周期構造を光学面上に形成し、反射防止機能を付与する技術が開発されている(例えば、特開2003−322711号公報及び特開2003−329806号公報)。特開2003−322711号公報及び特開2003−329806号公報に開示の撮像光学系では、レンズ素子の、最大傾斜角が大きい光学面全体に微細周期構造が形成されており、該光学面にて反射防止効果が発現される。
特開2003−322711号公報 特開2003−329806号公報
しかしながら、特開2003−322711号公報及び特開2003−329806号公報に開示の撮像光学系は、光学面全体に微細周期構造が形成されているレンズ素子を含むため、組み立ての際の取り扱いが困難である。レンズ素子の光学面に形成されている微細周期構造を破損せずに撮像光学系を組み立てるためには、レンズ素子を保持する際にコバを用いなければならない。したがって、自動化や量産性の向上が困難であるという問題がある。さらに、撮像光学系が備えるレンズ素子のうち、最物体側に位置するレンズ素子が、物体側に面頂がせり出した形状を有する場合、実使用上、ユーザがレンズ面に触れたり、汚れを除去する必要性が生じるため、微細周期構造が破壊されたり、磨耗する恐れがある。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、光学面における反射率が抑制され、かつ取り扱いが容易で量産性に優れた撮像光学系を提供することを目的とする。
前記目的の1つは、以下の撮像光学系により達成される。すなわち本発明は、
少なくとも1つのレンズ素子を備える撮像光学系であって、
入射光が透過する光学面と、
反射防止構造体とを備え、
前記反射防止構造体が、1つ以上の曲率を有する光学面において、該光学面の中心を含む中心領域には設けられず、該中心領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部に設けられており、
少なくとも前記光学面の前記中心領域の一部に、反射防止機能を有する反射防止多層膜が形成されており、
前記周辺領域が、光学有効径内にあり、
前記反射防止構造体が、前記入射光中の、反射を防止すべき光の最短波長よりも小さいピッチで、所定の形状を有する構造単位が周期的にアレイ状に配列された構造体であり、
前記周辺領域と前記中心領域との境界が、以下の条件(1):
RD×0.20<BR<RD×0.70 ・・・(1)
(ここで、
RD:光学面の曲率半径、
BR:光軸から周辺領域と中心領域との境界までの半径方向の距離
である)
を満足する、撮像光学系
に関する。

本発明によれば、光学面における反射率が充分に抑制され、かつ取り扱いが容易で量産性に優れた撮像光学系を実現することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る撮像光学系1の構成を示す概略断面図である。図1は、焦点距離が変動しない広角撮影に適した撮像光学系の例を示しており、撮像光学系1は、鏡筒6に保持されている。光束5a、5b及び5cは、撮像光学系1を通過する光束であり、光束5cは、撮像光学系1の最大画角を通過する光束である。
図2は、図1に示す撮像光学系1が備えるレンズ素子のうち、最物体側に位置するレンズ素子2の拡大図である。図2において、レンズ素子2は、物体側の光学面の中心(中心付近)を含む中心領域(以下、単に「中心領域」という)の周辺に位置する周辺領域(以下、単に「周辺領域」という)の少なくとも一部に、反射防止構造体3を有する。
また、少なくとも光学面の中心領域の一部には、多層膜が形成されていることが好ましく、該多層膜は、反射防止機能を有する反射防止多層膜であることが特に好ましい。これにより、光学面の中心領域における入射光中の不要光(レンズ素子2で反射し、ゴースト及びフレアを形成する光)の反射率を低減させることができ、光量の損失及び画質劣化を低減させることができる。以下、中心領域に形成される多層膜が反射防止多層膜4である場合を例に説明する。
本発明の大きな特徴の1つは、レンズ素子2が、曲率を有する光学面の中心を含む中心領域ではなく、該中心領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部に、特定構造の反射防止構造体3を有することである。これにより、入射光中の不要光が反射するのを充分に防止することが可能となる。なお、反射防止構造体3が形成される周辺領域と、反射防止多層膜4が形成される中心領域との境界の決定方法については後述する。
反射防止構造体とは、入射光(通常、波長が約400〜800nm)中の不要光の波長の下限値よりも小さいピッチ、すなわち入射光中の反射を防止すべき光の最短波長よりも小さいピッチで、所定の形状を有する構造単位が周期的にアレイ状に配列された構造体である。このように所定の形状を有する構造単位を周期的にアレイ状に配列させることによって、反射を防止すべき光に対して、見かけ上屈折率を連続的に変化させ、空気層との界面での透過/反射特性の入射角依存性及び波長依存性が少ない反射防止機能面を形成させることができる。
なお前記ピッチとは、反射防止構造体が、多数の構造単位が二次元的に配列された構造体である場合には、最も密な配列方向におけるピッチを意味する。
また反射防止構造体とは、勿論、不要光である反射を防止すべき光の反射を防止するための構造体である。しかしながら、本実施の形態1には、反射を防止すべき光の反射を完全に防止する態様だけではなく、迷光によるゴースト及びフレアの発生を充分に抑制し得る程度まで、反射を防止すべき光の反射を低減させる態様も含まれる。
実施の形態1にて用いることができる反射防止構造体としては、例えば図3Aの概略拡大図に示すような、高さH1の突出した円錐形状の構造単位が、ピッチP1で周期的にアレイ状に配列された構造体があげられる。
ピッチP1は、反射防止構造体中、一配列方向において実質上略一定であり、反射を防止すべき光の最短波長よりも小さければよいが、空気層との界面での透過/反射特性の入射角依存性及び波長依存性をより一層低減させることができるという点から、かかるピッチP1は反射を防止すべき光の最短波長の1/2以下、さらには1/3以下であることが好ましい。なお、例えば後述するような反射防止構造体の製造性を考慮すると、かかるピッチP1はある程度の大きさ以上であることが望ましく、通常、反射を防止すべき光の最短波長の1/10程度以上であることが好ましい。
本実施の形態1においては、前記のように、反射防止構造体3として、例えば円錐形状(図3A)の構造単位を有する構造体を用いることができる。この場合、例えば、高さ0.15μmの構造単位がピッチ0.15μmで周期的にアレイ状に配列された反射防止構造体3を形成することが好ましい。反射防止構造体のピッチは、例えば0.1〜1μm程度とすることができ、好ましくは0.15〜0.5μm程度である。
また構造単位の高さH1には特に限定がなく、反射防止構造体中、全ての構造単位の高さH1が必ずしも一定でなくてもよいが、かかる高さH1が高いほど、入射光中の反射を防止すべき光(不要光)に対する反射防止機能が向上するという利点がある。したがって、該構造単位の高さH1は、前記ピッチP1以上(最小の構造単位の高さがピッチ以上)、さらにはピッチP1の3倍以上(最小の構造単位の高さがピッチの3倍以上)であることが好ましい。なお、やはり、例えば後述するような反射防止構造体の製造性を考慮すると、かかる高さH1はある程度の大きさ以下であることが望ましく、通常、ピッチP1の5倍程度以下(最大の構造単位の高さがピッチの5倍程度以下)であることが好ましい。
反射防止構造体3の構造単位は、図3Aに示す円錐形状の構造単位に限定されるものではなく、例えば正六角錐形状、四角錐形状等の角錐形状(図3B)の構造単位であってもよい。また、かかる構造単位は、錐状の構造単位に限定されるものでもなく、先端が丸くなっている釣鐘状(図4A及び図4B)の構造単位であってもよく、円錐台形状(図5A)、角錐台形状(図5B)等の錐台状の構造単位であってもよい。さらに、各構造単位は厳密な幾何学的な形状でなくてもよく、実質的に、例えば錐状、釣鐘状、錐台状等であればよい。
さらに図3A、図3B、図4A、図4B、図5A及び図5Bでは、反射防止構造体として、突出形状の構造単位を有する構造体を示しているが、実施の形態1においては、このような突出形状の構造単位を有する構造体に限定されることはない。例えば、平面に錐状、釣鐘状、錐台状等の陥没形状の構造単位が、反射を防止すべき光の最短波長よりも小さいピッチで周期的にアレイ状に配列された反射防止構造体を用いることも可能である。なお、反射防止構造体の構造単位が陥没形状である場合、該構造単位の深さは、前記突出形状の構造単位の高さH1と同様に決定すればよい。また突出形状の構造単位と陥没形状の構造単位とが1つの反射防止構造体中に同時に存在していてもよい。なお、突出形状の構造単位と陥没形状の構造単位とを同時に有する反射防止構造体の場合、その突出部の高さと陥没部の深さとの合計が前記高さH1の範囲内であることが好ましい。このように、本実施の形態1に用いられる反射防止構造体は、不要光である反射を防止すべき光の最短波長よりも小さいピッチで、各構造単位が周期的にアレイ状に配列され、該不要光の反射を充分に防止することができるものであれば、その構造単位の形状等は特に限定されるものではない。
実施の形態1においては、空気層との界面で、不要光である反射を防止すべき光の屈折率が連続的に変化し、該不要光の反射をより充分に防止することができるという点から、略錐状の突出形状の構造単位を有する反射防止構造体、略錐状の陥没形状の構造単位を有する反射防止構造体、及び略錐状の突出形状の構造単位と略錐状の陥没形状の構造単位とを同時に有する反射防止構造体を用いることが好ましい。なお、略錐状の構造単位の中でも、略正六角錐状の構造単位は、高充填率で配列され、空気層との界面で、不要光である反射を防止すべき光の屈折率がさらに連続的に変化し、該不要光の反射をより一層充分に防止することができるという点から、特に好ましい。
実施の形態1に用いられるレンズ素子2では、光学面の周辺領域の少なくとも一部に反射防止構造体3が設けられているが、勿論、周辺領域全体に反射防止構造体3が設けられていてもよい。
反射防止構造体3が設けられたレンズ素子2の製造方法にも特に限定がないが、一例として次の方法があげられる。まず、石英ガラス基板等に電子線描画法等の方法でパターンを描画した後、ドライエッチング等にて、反射防止構造体3と同一形状となるように精密加工を行い、高精度のマスター型を形成する。次に、該マスター型を用い、加熱軟化したガラス材料をプレス成形してガラス製の反射防止構造体成形用型を作製する。最後に、該反射防止構造体成形用型を用い、例えば樹脂等の材料をプレス成形に供して、反射防止構造体3が設けられたレンズ素子2を得ることができる。このような方法を採用した場合には、光学面の周辺領域の少なくとも一部に反射防止構造体3が設けられたレンズ素子2を、安価でかつ大量に製造することができる。
次に、レンズ素子2において、反射防止構造体3が形成される周辺領域と、反射防止多層膜4が形成される中心領域との境界の決定方法について説明する。
レンズ素子2の物体側の光学面は、例えば、曲率半径が53mm程度、有効半径が22mm程度であり、有効半径の最外郭で約24°の傾斜角を有している。また、レンズ素子2の像側の光学面は、曲率半径が26mm程度、有効半径が18mm程度であり、有効半径の最外郭で約43°の傾斜角を有している。撮像光学系1において、レンズ素子2に入射する光束のうち、最も像高が高い光束5cの最大入射角度が44°程度と大きいので、撮像光学系1を保持する鏡筒6をコンパクトに構成するためには、鏡筒径を小さくし、レンズ素子2からの物体側への突出量を少なくしなければならない。
このように、レンズ素子2の物体側の光学面は、面頂部付近が鏡筒6よりも物体側に突出している場合があり、光軸付近(面頂部付近)の光学面は傷や汚れが付き易いことがわかる。そこで、傷や汚れが付き易い光軸付近の光学面に反射防止効果を付与するには、引っ掻き強度に優れ、なおかつ汚れを除去し易い構造の反射防止多層膜4が適している。
一方、光学面の周辺領域では、反射防止多層膜4による反射防止効果は、該反射防止多層膜4が形成される光学面の傾斜角度や光束の入射角度によって影響を受けるため、光量損失や画質劣化等の原因となる場合がある。また、光学面の周辺領域では、レンズ素子2を保持する鏡筒6が物体側に突出していることから、外部からの力による傷等の破壊が比較的少ないので、該周辺領域には、反射防止多層膜4とは異なり、入射角依存性が低い反射防止構造体3が適している。
なお、本明細書において「入射角度」とは、光束のレンズ面への入射角度を意味するものであり、本明細書中では、このように単に「入射角度」と表現する。
レンズ素子に、例えば従来の一般的な反射防止多層膜のみが形成されている場合には、撮像光学系に入射した光の反射率(反射防止効果)は、入射光の波長に依存する。
図6は、従来の一般的な反射防止多層膜のみが形成されたレンズ素子についての、入射光の波長と反射率との関係(反射防止効果の波長依存性)を示すグラフである。図6において、縦軸は反射率を表し、横軸は入射光の波長(μm)を表す。
なお、ここで用いた反射防止多層膜は三層構造であり、BK7を基材として、基材側から順にAl23を1/4λ、ZrO2を1/2λ、MgF2を1/4λとした膜で構成されている。また、λは587nmである。
図6から、撮像光学系1を設計する際の中心波長として用いている587nm付近における反射率は抑制されているが、短波長側と長波長側とで反射率が高くなる傾向があることがわかる。したがって、一般的な反射防止多層膜による反射防止効果は、波長に依存することが明らかである。
さらに、反射防止効果は、入射角度によっても変動する。次に、入射光の波長及び入射角度が反射防止効果へ与える影響について説明する。
図7、図8及び図9は、従来の一般的な反射防止多層膜のみが形成されたレンズ素子についての、入射角度と反射率との関係(反射防止効果の入射角依存性)を示すグラフである。図7、図8及び図9において、縦軸は反射率を表し、横軸は入射角度(°)を表す。また、図7に示すグラフは、入射光の波長が587nmの場合の結果であり、図8に示すグラフは、波長が435nmの場合の結果であり、図9に示すグラフは、波長が656nmの場合の結果である。
図7のグラフから、入射光が設計の際の中心波長を有する場合であっても、入射角度が大きくなるにつれて反射率が大きくなることがわかる。図8のグラフから、入射光が短波長を有する場合には、入射角度が大きくなると反射率が低下することがわかる。また、図9のグラフから、入射光が長波長を有する場合には、入射角度20°付近から反射率が増加し始めることがわかる。
図7、図8及び図9に示すように、一般的な反射防止多層膜による反射防止効果は、入射角度に依存しており、該反射防止効果は、入射角度15〜20°付近を境として、入射角度が大きくなるにつれて劣化することがわかる。
以上の結果から、傾斜角度が大きくなることが見込まれる光学面においては、入射角依存性が少ない反射防止構造体によって反射防止機能を付与することが望ましい。一方、短波長側の特性を重視し、短波長側の反射率と長波長側の反射率とのバランスが保たれる傾斜角度、即ち、短波長側の反射率と長波長側の反射率とが略同じになる傾斜角度付近まで、反射防止構造体を使用することも考えられる。したがって、反射防止構造体と反射防止多層膜との境界、即ち光学面の周辺領域と中心領域との境界が、以下の条件(1)を満足するように、光学面に形成する反射防止構造体の領域を決定する。
RD×0.20<BR<RD×0.70 ・・・(1)
ここで、
RD:光学面の曲率半径、
BR:光軸から周辺領域と中心領域との境界までの半径方向の距離
である。なお、該条件(1)は、曲率を有する光学面に対して成立するものである。

下限値であるRD×0.20は、入射角度が約15°となる値、即ちsin15°を満足する値である。BRがRD×0.20を下回る場合には、反射防止多層膜による反射防止効果が充分得られるにもかかわらず、反射防止構造体を必要以上の領域に形成することとなるため、レンズ素子を保持するためのスペースを充分に確保することが困難となる。したがって、取り扱いが困難となり、量産性が低下すると同時に、傷等の不良が生じる恐れがある。
一方、上限値であるRD×0.70は、入射角度が約45°となる値、即ちsin45°を満足する値である。BRがRD×0.70を上回る場合には、長波長側の反射率が飛躍的に増加し、光量損失や画質劣化の原因となる恐れがある。
また、反射防止構造体と反射防止多層膜との境界、即ち光学面の周辺領域と中心領域との境界は、以下の条件(1a)を満足することがさらに好ましい。
RD×0.25<BR ・・・(1a)
ここで、
RD:光学面の曲率半径、
BR:光軸から周辺領域と中心領域との境界までの半径方向の距離
である。RD×0.25は、入射角度が約17.5°となる値である。該条件(1a)を満足することにより、レンズ素子を保持するためのスペースを充分に確保しつつ、反射防止構造体によってさらに高い反射防止効果を得ることができる。
さらに、以下の条件(1b)を満足するように、反射防止構造体と反射防止多層膜との境界、即ち光学面の周辺領域と中心領域との境界を決定することが特に好ましい。
RD×0.40<BR<RD×0.60 ・・・(1b)
ここで、
RD:光学面の曲率半径、
BR:光軸から周辺領域と中心領域との境界までの半径方向の距離
である。
下限値であるRD×0.40は、入射角度が約25°となる値であり、また上限値であるRD×0.60は、入射角度が約40°となる値である。
以上のように、本実施の形態1に係る撮像光学系では、レンズ素子の光学面の中心領域において、反射防止多層膜による反射防止効果が充分に機能し、なおかつ、反射防止多層膜では効果が変化する、光束の入射角度が大きくなる光学面の周辺領域に反射防止構造体が形成されている。したがって、実施の形態1に係る撮像光学系では、比較的傷や汚れが付き易い光学面の光軸付近(面頂部付近)で、このような傷や汚れが低減すると共に、反射防止多層膜の反射防止機能が低下し易い光学面の周辺領域で、反射率が充分に低減し、不要光の反射による光量損失及び画質劣化が極めて少なくなる。
なお、反射防止効果を得るための多層膜は、前記三層構造を有する多層膜に限定されるものではなく、例えば四層以上の複数の層構造を有する多層膜であってもよく、層構造を有する多層膜に、例えば保護膜といった、反射防止機能以外の他の機能を有する膜を積層させた膜であってもよい。さらには、反射防止機能を有する単層膜も用いることができる。これらの場合も、三層構造を有する多層膜を用いる場合と同様の効果を得ることができる。
また、反射防止多層膜と反射防止構造体との境界は厳密に分離されていなくてもよく、反射防止多層膜と反射防止構造体とが、互いに部分的に重畳していてもよい。このように、反射防止多層膜と反射防止構造体との境界が有限の領域を持って重畳していることで、現実の生産性を勘案しながらも、充分な反射防止効果を得ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、反射防止多層膜が最物体側に位置するレンズ素子の中心領域に形成され、周辺領域に反射防止構造体が形成されている。ここで、反射防止多層膜をレンズ素子の表面全体を覆うように形成し、その上に反射防止構造体を形成することもできる。
本実施の形態2に係る撮像光学系の基本構成は、実施の形態1に係る撮像光学系と同様である。したがって、撮像光学系の構成に関しては、図1を援用する。なお、図1におけるレンズ素子2は、本実施の形態2において、以下の図10に示すレンズ素子12に置き換える。
図10は、実施の形態2に係る撮像光学系が備えるレンズ素子12の拡大図である。図10において、レンズ素子12の表面全体を覆うように、反射防止多層膜14が形成されている。レンズ素子12は、実施の形態1におけるレンズ素子2と同様に、光学面の周辺領域の少なくとも一部に、反射防止構造体13を有する。ここで、反射防止多層膜14が、レンズ素子12の光学面の略全表面に形成されている点で、該レンズ素子12と実施の形態1に係るレンズ素子2とは相違する。
なお、図10に示す反射防止構造体13は、図1に示す反射防止構造体3に相当する。また、周辺領域と中心領域との境界の決定方法は、実施の形態1での方法と同様である。
以上のように、本実施の形態2では、反射防止多層膜がレンズ素子の光学面の略全表面に形成され、光学面の周辺領域の少なくとも一部には、反射防止構造体が形成されている。これにより、反射防止多層膜を光学面の中心領域にのみ形成する場合に必要な、該反射防止多層膜を光学面に形成する際の高い位置決め精度が不要となる。また、実際の多層膜形成のプロセスにおいて、光学面の中心領域にのみ多層膜を形成する場合に必要な、マスク等の特別な治工具が不要となる。さらに、反射防止構造体を形成する際にも、境界に対して緩い公差で形状を調整することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る撮像光学系の基本構成は、実施の形態1に係る撮像光学系と同様であるが、最物体側に位置するレンズ素子において、その物体側の光学面の周辺領域の少なくも一部に設けられた反射防止構造体の構成が、実施の形態1における反射防止構造体の構成と相違する。
図11は、実施の形態3に係る撮像光学系が備えるレンズ素子22の部分拡大断面図である。レンズ素子22は、図1に示すレンズ素子2に相当し、図1の撮像光学系1において最物体側に位置するレンズ素子である。図11に示すように、レンズ素子22を構成する、例えば入射光の吸収が可能な材料からなる基材24の周辺領域の少なくとも一部に、反射防止構造体23を有するシート25が貼付されている。
シート25は、例えばアクリル系樹脂等の透明な樹脂材料からなり、その表面の少なくとも一部に、入射光中の、反射を防止すべき光の最短波長よりも小さいピッチで、所定の形状を有する構造単位が周期的にアレイ状に配列された反射防止構造体23が設けられている。シート25の厚みは、取り扱いが容易で、かつ機械的強度が充分であればよく、好ましくは10μm以上である。
反射防止構造体23を構成する構造単位の高さ及び該構造単位を配列するピッチは、実施の形態1と同様に決定すればよい。例えば入射光が可視光である場合、シート25上には、例えば図3Aに示すように、高さ0.15μmの円錐形状の構造単位が、0.15μmのピッチで周期的にアレイ状に配列された反射防止構造体23を形成することが好ましい。該反射防止構造体23は、可視光の波長領域よりも小さいピッチで、かつ該ピッチ以上の高さを有する構造単位が周期的にアレイ状に配列された構造体に相当する。
また、シート25の屈折率と基材24の屈折率との差は、0.2以下であることが好ましい。これら屈折率の差を0.2以下とすることにより、シート25と基材24との界面で発生する反射率を、問題とならない程度まで充分に抑制することができる。さらには、シート25の屈折率と基材24の屈折率との差は、0.1以下であることが特に好ましい。これら屈折率の差を0.1以下とすることにより、シート25と基材24との界面で発生する反射率をさらに低減することが可能となり、迷光の発生を効率よく抑制することができる。
反射防止構造体23を有するシート25の製造方法には特に限定がないが、一例として次の方法があげられる。まず、石英ガラス基板等に電子線描画法等の方法でパターンを描画した後、ドライエッチング等にて、反射防止構造体23と同一形状となるように精密加工を行い、高精度のマスター型を形成する。次に、該マスター型を用い、加熱軟化したガラス材料をプレス成形してガラス製の反射防止構造体成形用型を作製する。最後に、該反射防止構造体成形用型を用い、例えば前記アクリル系樹脂材料等の樹脂材料をプレス成形に供して、反射防止構造体23を有するシート25を得ることができる。このような方法を採用した場合には、その表面の少なくとも一部に反射防止構造体23を有するシート25を、安価でかつ大量に製造することができる。
プレス成形に用いるアクリル系樹脂材料は、取り扱いが容易で、機械的強度が充分であるという点から、厚みが約10μm以上(シート25の厚み+0.15μm)の材料であることが好ましい。
以上のように、本実施の形態3では、例えば入射光の吸収が可能な材料からなる基材24の表面に、反射防止構造体23を有するシート25を貼付することによって、入射光中の不要光が空気との界面で反射するのを充分に防止することができる。したがって、目的とする光学面に、安価でかつ簡易に反射防止機能を付与することができる。
また、実施の形態3では、シートの材料としてアクリル系樹脂を例にあげて説明したが、該アクリル系樹脂の他にも、例えばポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等を用いることもできる。
また、実施の形態3では、反射防止構造体の構造単位として、例えば円錐形状の構造単位(図3A)を例にあげて説明したが、実施の形態1と同様に、反射防止構造体の構造単位は、このような円錐形状の構造単位に限定されるものではなく、例えば正六角錐形状、四角錐形状等の角錐形状(図3B)の構造単位であってもよい。また、かかる構造単位は、錐状の構造単位に限定されるものでもなく、先端が丸くなっている釣鐘状(図4A及び図4B)の構造単位であってもよく、円錐台形状(図5A)、角錐台形状(図5B)等の錐台状の構造単位であってもよい。さらに、各構造単位は厳密な幾何学的な形状でなくてもよく、実質的に、例えば錐状、釣鐘状、錐台状等であればよい。また、実施の形態1と同様に、反射防止構造体の構造単位は突出形状であってもよく、陥没形状であってもよい。
実施の形態1〜3では、反射防止構造体を有するレンズ素子として、撮像光学系の最物体側に位置するレンズ素子を例にあげて説明したが、撮像光学系に含まれる他のレンズ素子が反射防止構造体を有していてもよい。なお、量産性を考慮した場合、レンズ鏡筒内へレンズ素子を挿入する際に、レンズ素子のコバのみを保持することは困難であるため、一般的には、レンズ面を吸着する方法でレンズ素子を保持する。レンズ素子の光学面の中心領域に反射防止構造体が形成されていると、吸着の際に反射防止構造体の構造単位が破壊したり、欠落することがある。したがって、撮像光学系に含まれる他のレンズ素子の光学面に反射防止構造体を形成する場合であっても、光学面の凹凸や曲率半径に関わらず、光学面の中心領域の周辺に位置する周辺領域に形成する。
次に、本発明の撮像光学系を以下の実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
(実施例)
本実施例の撮像光学系は、図1に示す実施の形態1に係る撮像光学系に対応する。図12は、本実施例において、撮像光学系に含まれるレンズ素子のうち、最物体側に位置するレンズ素子の物体側の光学面に形成された反射防止構造体を示す概略拡大図である。図12に示す反射防止構造体は、高さ約300nmの四角錐形状を有する構造単位が、ピッチ約100nmで周期的にアレイ状に配置された構造体である。また、反射防止構造体を構成する基材は、BK7である。
図12に示す反射防止構造体が形成されたレンズ素子へ光が入射した際の、入射角度と反射率との関係をシミュレーションにより求めた。シミュレーションに用いた手法は、RCWA法(Rigorous Coupled Wave Analysis)である。なお、該RCWA法は、回折格子での電磁波の振舞いを求める厳密計算方法の一つであり、次に示す参考文献1及び2に詳細に示されている。
参考文献1:M.G.Moharam and T.K.Gaylord;“Rigorous coupled−wave analysis of planar−grating diffraction”,J.Opt.Soc.Am.71(1981)811−818(エム・ジー・モハラム及びティー・ケイ・ゲイロードによる「リガラス カプルドウェーブ アナリシス オブ プラナーグレイティング ディフラクション」ジャーナル オブ ザ オプティカル ソサイエティ オブ アメリカ 第71巻(1981年)811〜818頁)
参考文献2:M.G.Moharam;“Coupled−Wave Analysis of Two Dimensional Dielectric Gratings”,SPIE−The International Society for Optical Engineering 883(1988)8−11(エム・ジー・モハラムによる「カプルドウェーブ アナリシス オブ トゥー ディメンジョナル ジエレクトリック グレイティングス」エス・ピー・アイ・イー−ジ インターナショナル ソサイエティ フォー オプティカル エンジニアリング 第883巻(1988年)8〜11頁)
前記シミュレーションは、入射物体として平面状に形成された物体を想定して行った。角度を振ったシミュレーションは、前記平面状に形成された物体に対して、角度をもって入射させた。なお該シミュレーションの計算は、反射防止構造体が連続して存在すると仮定して行っており、反射防止構造体の面積及び構造単位の本数は、無限であると想定される。
シミュレーションにより得られた結果を図13のグラフに示す。図13は、波長400〜800nmの範囲内において、50nm刻みで入射光の波長を変えた際の、各入射光の入射角度と反射率との関係(反射率特性の入射角依存性)を示すグラフである。図13において、縦軸は反射率を表し、横軸は入射角度(°)を表す。
本実施例に係る、図12に示す反射防止構造体が形成されたレンズ素子は、図13に示すように、入射光の波長が異なっても、入射角度と反射率との関係を示すグラフの形状が略同じで、波長毎の入射角依存性の差が小さい。これに対して、反射防止多層膜のみが形成された従来のレンズ素子は、図7〜図9に示すように、入射光の波長毎に入射角度と反射率との関係を示すグラフの形状が大きく異なり、波長毎の入射角依存性の差が大きい。
次に、図12に示す反射防止構造体が形成されたレンズ素子へ入射する入射光の波長と反射率との関係をシミュレーションにより求めた。シミュレーションより得られた結果を、反射防止多層膜のみが形成された従来のレンズ素子についての結果と共に、図14のグラフに示す。
図14は、本実施例に係るレンズ素子及び従来のレンズ素子についての、入射光の波長と反射率との関係(反射防止効果の波長依存性)を示すグラフである。図14において、縦軸は反射率を表し、横軸は入射光の波長(nm)を表す。また図14において、実線は本実施例に係るレンズ素子についてのグラフであり、破線は従来のレンズ素子についてのグラフである。なお、従来のレンズ素子についてのグラフは、図6に示すグラフを図14のスケールに適合させたものである。
本実施例に係るレンズ素子は、図14に示すように、広い波長領域で反射率を低く抑制することができる。図14から、反射率が最も高くなる波長800nm付近においても、反射率は0.006程度に抑制されていることがわかる。これに対して、反射防止多層膜のみが形成された従来のレンズ素子は、反射率が最も低い波長500nm付近及び波長650nm付近においても、同じ波長付近での本実施例に係るレンズ素子の反射率を上回る。
以上のように、本実施例によれば、光学面における反射率が抑制され、かつ取り扱いが容易で量産性に優れた撮像光学系を提供することができる。
本発明の撮像光学系は、光学面における反射率が抑制され、かつ取り扱いが容易で量産性に優れたものであり、例えばデジタルカメラ等の各種撮像装置に好適に使用することができる。
実施の形態1に係る撮像光学系1の構成を示す概略断面図 図1に示す撮像光学系1が備えるレンズ素子2の拡大図 反射防止構造体の一例を示す概略拡大図であり、円錐形状の構造単位を有する構造体の拡大図 反射防止構造体の一例を示す概略拡大図であり、角錐形状の構造単位を有する構造体の拡大図 反射防止構造体の一例を示す概略拡大図であり、釣鐘状の構造単位を有する構造体の拡大図 反射防止構造体の一例を示す概略拡大図であり、釣鐘状の構造単位を有する構造体の拡大図 反射防止構造体の一例を示す概略拡大図であり、円錐台形状の構造単位を有する構造体の拡大図 反射防止構造体の一例を示す概略拡大図であり、角錐台形状の構造単位を有する構造体の拡大図 従来の一般的な反射防止多層膜のみが形成されたレンズ素子についての、入射光の波長と反射率との関係を示すグラフ 従来の一般的な反射防止多層膜のみが形成されたレンズ素子についての、波長587nmの入射光の入射角度と反射率との関係を示すグラフ 従来の一般的な反射防止多層膜のみが形成されたレンズ素子についての、波長435nmの入射光の入射角度と反射率との関係を示すグラフ 従来の一般的な反射防止多層膜のみが形成されたレンズ素子についての、波長656nmの入射光の入射角度と反射率との関係を示すグラフ 実施の形態2に係る撮像光学系が備えるレンズ素子12の拡大図 実施の形態3に係る撮像光学系が備えるレンズ素子22の部分拡大断面図 シミュレーションに用いた反射防止構造体の形状を示す概略拡大図であり、実施例中、撮像光学系の最物体側に位置するレンズ素子に形成された反射防止構造体の拡大図 図12に示す反射防止構造体が形成されたレンズ素子についての、波長400〜800nmの入射光の入射角度と反射率との関係を示すグラフ 図12に示す反射防止構造体が形成されたレンズ素子及び従来の一般的な反射防止多層膜のみが形成されたレンズ素子についての、入射光の波長と反射率との関係を示すグラフ
符号の説明
1 撮像光学系
2、12、22 最物体側に位置するレンズ素子
3、13、23 反射防止構造体
4、14 反射防止多層膜
5a、5b、5c 光束
6 鏡筒
24 基材
25 シート

Claims (4)

  1. 少なくとも1つのレンズ素子を備える撮像光学系であって、
    入射光が透過する光学面と、
    反射防止構造体とを備え、
    前記反射防止構造体が、1つ以上の曲率を有する光学面において、該光学面の中心を含む中心領域には設けられず、該中心領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部に設けられており、
    少なくとも前記光学面の前記中心領域の一部に、反射防止機能を有する反射防止多層膜が形成されており、
    前記周辺領域が、光学有効径内にあり、
    前記反射防止構造体が、前記入射光中の、反射を防止すべき光の最短波長よりも小さいピッチで、所定の形状を有する構造単位が周期的にアレイ状に配列された構造体であり、
    前記周辺領域と前記中心領域との境界が、以下の条件(1):
    RD×0.20<BR<RD×0.70 ・・・(1)
    (ここで、
    RD:光学面の曲率半径、
    BR:光軸から周辺領域と中心領域との境界までの半径方向の距離
    である)
    を満足する、撮像光学系。
  2. 多層膜と反射防止構造体とが、互いに部分的に重畳する、請求項に記載の撮像光学系。
  3. 反射防止構造体が、樹脂材料にて形成されている、請求項1に記載の撮像光学系。
  4. 反射防止構造体を有する光学面が、最物体側に位置するレンズ素子の物体側の光学面である、請求項1に記載の撮像光学系。
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